2016( 平 成 28) 年 度 税 制 改 正 大 綱 決 定 2016.1.15 ~ 収 益 力 ある 企 業 の 投 資 や 賃 金 の 引 き 上 げ 促 進! 本 年 度 の 税 制 改 正 大 綱 について この 度 政 府 は 2016 年 度 税 制 改 正 の 関 連 法 案 を 閣 議 決 定 しました(2015.12.24) 3 月 末 までの 成 立 を 目 指 します 本 年 度 の 税 制 改 正 の 主 眼 は 内 閣 が 掲 げる 新 3 本 の 矢 一 億 総 活 躍 社 会 を 押 し 進 めるために 段 階 的 に 法 人 実 効 税 率 を 引 き 下 げ 収 益 力 ある 企 業 の 投 資 や 賃 金 の 引 き 上 げを 促 進 することです 主 な 改 正 ポイントは 以 下 のとおりです 個 人 所 得 税 1. 住 宅 土 地 税 制 (1) 空 き 地 にかかる 譲 渡 所 得 の 特 別 控 除 の 特 例 を 創 設 2016 年 4 月 1 日 から 2019 年 12 月 31 日 までの 間 に 譲 渡 をした 場 合 には 譲 渡 所 得 の 金 額 について 居 住 用 財 産 の 譲 渡 所 得 の 3,000 万 円 特 別 控 除 を 適 用 することができることとする (2) 個 人 が 所 有 する 居 住 用 の 家 屋 に 三 世 代 同 居 改 修 工 事 を 含 む 増 改 築 等 をして 2016 年 4 月 1 日 から 2019 年 6 月 30 日 までの 間 に 居 住 の 用 に 供 した 場 合 に 所 得 税 額 の 特 別 控 除 の 控 除 額 の 特 例 を 設 置 する 2. 金 融 証 券 税 制 少 額 投 資 非 課 税 制 度 (NISA)について 非 課 税 適 用 確 認 書 の 交 付 申 請 書 に 国 内 の 住 所 の 記 載 及 び 当 該 住 所 を 証 する 書 類 の 添 付 を 不 要 とする これに 伴 い 2018 年 以 後 の 勘 定 設 定 期 間 を 2018 年 1 月 1 日 から 2023 年 12 月 31 日 までとする 3. 復 興 支 援 のための 税 制 上 の 措 置 特 定 住 宅 被 災 市 町 村 の 区 域 内 の 土 地 等 を 地 方 公 共 団 体 等 に 譲 渡 した 場 合 の 2,000 万 円 特 別 控 除 について 適 用 対 象 となる 事 業 は 東 日 本 大 震 災 からの 復 興 のための 事 業 であることを 明 確 化 した 上 適 用 期 限 を 5 年 延 長 する 法 人 税 についても 同 様 とする 4. 租 税 特 別 措 置 等 セルフメディケーション( 自 主 服 薬 ) 推 進 のためのスイッチOTC 医 薬 品 控 除 ( 医 療 費 控 除 の 特 例 )を 創 設 す る すなわち 適 切 な 健 康 管 理 の 下 で 医 療 用 医 薬 品 からの 代 替 を 進 める 観 点 から 健 康 の 維 持 増 進 及 び 疾 病 の 予 防 への 取 組 として 一 定 の 取 組 を 行 う 個 人 が 2017 年 1 月 1 日 から 2021 年 12 月 31 日 までの 間 に 自 己 又 は 自 己 と 生 計 を 一 にする 配 偶 者 その 他 の 親 族 に 係 る 一 定 のスイッチOTC 医 薬 品 の 購 入 の 対 価 を 支 払 った 場 合 において その 年 中 に 支 払 ったその 対 価 の 額 ( 保 険 金 損 害 賠 償 金 その 他 これらに 類 するものにより 補 塡 される 部 分 の 金 額 を 除 く )の 合 計 額 が 1 万 2 千 円 を 超 えるときは その 超 える 部 分 の 金 額 (その 金 額 が 8 万 8 千 円 を 超 える 場 合 に は 8 万 8 千 円 )について その 年 分 の 総 所 得 金 額 等 から 控 除 する 注 1: 上 記 の 一 定 の 取 組 とは 特 定 健 康 診 査 予 防 接 種 定 期 健 康 診 断 健 康 診 査 がん 検 診 ( 医 師 の 関 与 があるものに 限 る )をいう 注 2: 本 特 例 の 適 用 を 受 ける 場 合 には 現 行 の 医 療 費 控 除 の 適 用 を 受 けることができない 5.その 他 通 勤 手 当 の 非 課 税 限 度 額 を 月 額 15 万 円 ( 現 行 10 万 円 )に 引 き 上 げる 1
資 産 課 税 1. 農 地 保 有 にかかる 課 税 の 強 化 軽 減 (1) 利 用 の 効 率 化 及 び 高 度 化 の 促 進 が 必 要 な 農 地 の 保 有 に 係 る 課 税 の 強 化 軽 減 農 地 法 に 基 づく 農 業 委 員 会 による 農 地 中 間 管 理 機 構 との 協 議 の 勧 告 を 受 けた 遊 休 農 地 について 固 定 資 産 税 に おける 農 地 の 評 価 で 正 常 売 買 価 格 に 乗 じられている 割 合 (0.55)を 乗 じないこととするなどの 評 価 方 法 の 変 更 を 2017 年 度 から 実 施 するため 所 要 の 措 置 を 講 ずる (2) 農 地 保 有 に 係 る 課 税 の 軽 減 所 有 する 全 ての 農 地 (10a 未 満 除 く)に 農 地 中 間 管 理 事 業 のための 賃 借 権 等 を 新 たに 設 定 し 設 定 期 間 が 10 年 以 上 である 農 地 にかかる 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 について 課 税 標 準 を 最 初 の 3 年 間 価 格 の 2 分 の 1( 設 定 期 間 が 15 年 以 上 である 農 地 は 最 初 の 5 年 間 価 格 の 2 分 の 1)とする 措 置 を 2 年 間 に 限 り 講 ずる 2. 租 税 特 別 措 置 等 (1) 特 定 創 業 支 援 事 業 による 支 援 を 受 けて 行 う 株 式 会 社 の 設 立 の 登 記 に 対 する 登 録 免 許 税 の 税 率 の 軽 減 措 置 に ついて 次 の 措 置 を 講 じた 上 適 用 期 限 を 2 年 間 延 長 する 1 適 用 対 象 に 次 に 掲 げる 会 社 の 設 立 の 登 記 を 加 え 当 該 登 記 に 対 する 登 録 免 許 税 の 税 率 をそれぞれ 次 のとおり 軽 減 する イ 合 同 会 社 1,000 分 の 3.5( 最 低 税 額 3 万 円 )( 本 則 :1,000 分 の 7( 最 低 税 額 6 万 円 )) ロ 合 名 会 社 又 は 合 資 会 社 1 件 につき 3 万 円 ( 本 則 :1 件 につき 6 万 円 ) 2 事 業 を 開 始 した 日 以 後 5 年 を 経 過 していない 個 人 が 特 定 創 業 支 援 事 業 による 支 援 を 受 けた 場 合 における 会 社 の 設 立 の 登 記 を 適 用 対 象 に 加 える (2) 景 観 法 の 規 定 により 指 定 を 受 けた 景 観 重 要 建 造 物 のうち 世 界 遺 産 に 登 録 された 一 定 の 固 定 資 産 にかかる 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 について 課 税 標 準 を 価 格 の 3 分 の 1 とする 措 置 を 講 ずる (3) 中 小 企 業 の 生 産 性 向 上 に 関 する 法 律 ( 仮 称 )の 制 定 を 前 提 に 中 小 企 業 者 等 が 同 法 の 施 行 の 日 から 2019 年 3 月 31 日 までの 間 において 同 法 に 規 定 する 認 定 生 産 性 向 上 計 画 ( 仮 称 )に 記 載 された 生 産 性 向 上 設 備 ( 仮 称 ) のうち 一 定 の 機 械 及 び 装 置 の 取 得 をした 場 合 には 当 該 機 械 及 び 設 置 にかかる 固 定 資 産 税 について 課 税 標 準 を 最 初 の 3 年 間 価 格 の 2 分 の 1 とする 措 置 を 講 ずる 注 1: 上 記 の 中 小 企 業 者 等 とは 次 の 法 人 又 は 個 人 をいう 1 資 本 金 の 額 又 は 出 資 金 の 額 が 1 億 円 以 下 の 法 人 2 資 本 若 しくは 出 資 を 有 しない 法 人 の 場 合 常 時 使 用 する 従 業 員 の 数 が 1,000 人 以 下 の 法 人 3 常 時 使 用 する 従 業 員 の 数 が 1,000 人 以 下 の 個 人 注 2: 上 記 の 一 定 の 機 械 及 び 装 置 とは 次 の1から3までのいずれにも 該 当 するものとする 1 販 売 開 始 から 10 年 以 内 のもの 2 旧 モデル 比 で 生 産 性 ( 単 位 時 間 当 たりの 生 産 量 精 度 エネルギー 効 率 等 )が 年 平 均 1% 以 上 向 上 するもの 3 1 台 又 は 1 基 の 取 得 価 額 が 160 万 円 以 上 のもの (4) 耐 震 改 修 等 を 行 った 住 宅 にかかる 固 定 資 産 税 の 減 額 措 置 の 適 用 期 限 を 2 年 3 ヶ 月 延 長 する (5)マンションの 建 て 替 え 等 の 円 滑 化 に 関 する 法 律 に 規 定 する 施 工 者 またはマンション 敷 地 売 却 組 合 が 取 得 す る 要 除 却 認 定 マンション 及 びその 敷 地 にかかる 不 動 産 取 得 税 の 非 課 税 措 置 の 適 用 期 限 を 2 年 延 長 する 法 人 課 税 1. 成 長 志 向 の 法 人 税 改 革 (1) 法 人 税 の 税 率 ( 現 行 23.9%)を 段 階 的 に 引 き 下 げる 1 2016 年 4 月 1 日 以 後 に 始 まる 事 業 年 度 について 23.4%とする 2 2018 年 4 月 1 日 以 後 に 始 まる 事 業 年 度 について 23.2%とする (2) 生 産 性 向 上 設 備 等 を 取 得 した 場 合 の 特 別 償 却 または 税 額 控 除 制 度 ( 生 産 性 向 上 設 備 投 資 促 進 税 制 )は 適 用 期 限 をもって 廃 止 する 2
(3) 減 価 償 却 制 度 について 2016 年 4 月 1 日 以 後 に 取 得 する 建 物 付 属 設 備 及 び 構 築 物 並 びに 鉱 業 用 の 建 物 の 償 却 方 法 について 定 率 法 を 廃 止 し これらの 資 産 の 償 却 の 方 法 を 次 の 通 りとする( 所 得 税 についても 同 様 ) 資 産 の 区 分 建 物 付 属 設 備 及 び 構 築 物 * 鉱 業 用 のこれらの 資 産 を 除 く 鉱 業 用 減 価 償 却 資 産 * 建 物 建 物 附 属 設 備 及 び 構 築 物 に 限 る 注 :リース 期 間 定 額 法 取 替 法 等 は 存 置 する 定 額 法 償 却 方 法 定 額 法 または 生 産 高 比 例 法 (4) 欠 損 金 の 繰 越 控 除 制 度 等 について 次 の 見 直 しを 行 う 1 2015 年 度 税 制 改 正 において 講 じた 青 色 申 告 書 を 提 出 した 事 業 年 度 の 欠 損 金 の 繰 越 控 除 制 度 青 色 申 告 書 を 提 出 しなかった 事 業 年 度 の 災 害 による 損 失 金 の 繰 越 控 除 制 度 及 び 連 結 欠 損 金 の 繰 越 控 除 制 度 における 控 除 限 度 額 の 段 階 的 な 引 下 げ 措 置 について 次 のとおりとする 事 業 年 度 開 始 日 2015 年 4 月 ~2016 年 3 月 控 除 限 度 割 合 100 分 の 65 事 業 年 度 開 始 日 2016 年 4 月 ~2017 年 3 月 控 除 限 度 割 合 100 分 の 60 事 業 年 度 開 始 日 2017 年 4 月 ~2018 年 3 月 控 除 限 度 割 合 100 分 の 55 事 業 年 度 開 始 日 2018 年 4 月 ~ 控 除 限 度 割 合 100 分 の 50 2 2015 年 度 税 制 改 正 において 講 じた 次 の 措 置 (2017 年 4 月 1 日 施 行 )について 2018 年 4 月 1 日 から 施 行 し 同 日 以 後 に 開 始 する 事 業 年 度 において 生 ずる 欠 損 金 額 について 適 用 することとする ア. 青 色 申 告 書 を 提 出 した 事 業 年 度 の 欠 損 金 の 繰 越 期 間 青 色 申 告 書 を 提 出 しなかった 事 業 年 度 の 災 害 による 損 失 金 の 繰 越 期 間 及 び 連 結 欠 損 金 の 繰 越 期 間 を 10 年 ( 現 行 9 年 )に 延 長 する 措 置 イ.ロ 青 色 申 告 書 を 提 出 した 事 業 年 度 の 欠 損 金 の 繰 越 控 除 制 度 青 色 申 告 書 を 提 出 しなかった 事 業 年 度 の 災 害 による 損 失 金 の 繰 越 控 除 制 度 及 び 連 結 欠 損 金 の 繰 越 控 除 制 度 の 適 用 に 係 る 帳 簿 書 類 の 保 存 要 件 における 保 存 期 間 を 10 年 ( 現 行 9 年 )に 延 長 する 措 置 ウ. 法 人 税 の 欠 損 金 額 に 係 る 更 正 の 期 間 制 限 を 10 年 ( 現 行 9 年 )に 延 長 する 措 置 エ. 法 人 税 の 欠 損 金 額 に 係 る 更 正 の 請 求 期 間 を 10 年 ( 現 行 9 年 )に 延 長 する 措 置 (5) 法 人 事 業 税 の 税 率 引 き 下 げと 外 形 標 準 課 税 の 拡 大 1 法 人 事 業 税 の 税 率 の 改 正 資 本 金 ( 資 本 金 の 額 又 は 出 資 金 の 額 )1 億 円 超 の 普 通 法 人 の 法 人 事 業 税 の 標 準 税 率 を 次 の 通 りとし 2016 年 4 月 1 日 以 後 に 開 始 する 事 業 年 度 から 適 用 する 現 行 改 正 案 2015 年 度 2016 年 度 ~ 付 加 価 値 割 0.72% 1.2% 資 本 割 0.3% 0.5% 所 得 割 年 400 万 円 以 下 の 所 得 3.1% (1.6%) 1.9% (0.3%) 年 400 万 円 超 800 万 円 以 下 の 所 得 4.6% (2.3%) 2.7% (0.5%) 年 800 万 円 超 の 所 得 6.0% 83.1%) 3.6% (0.7%) 注 1: 所 得 割 の 税 率 下 段 のカッコ 内 の 率 は 地 方 法 人 特 別 税 等 に 関 する 暫 定 措 置 法 適 用 後 の 税 率 であり 当 該 税 率 の 制 限 税 率 を 標 準 税 率 の 2 倍 ( 現 行 1.2 倍 )に 引 き 上 げる 注 2: 三 つ 以 上 の 都 道 府 県 に 事 務 所 又 は 事 業 所 を 設 けて 事 業 を 行 う 法 人 の 所 得 割 に 係 る 税 率 については 軽 減 税 率 の 適 用 はない 2 法 人 事 業 税 の 税 率 改 正 に 伴 う 負 担 変 動 の 軽 減 措 置 を 講 ずる 2. 地 方 法 人 課 税 の 偏 在 是 正 (1) 地 方 法 人 税 の 税 率 の 改 正 地 方 法 人 税 の 税 率 を 10.3%( 現 行 4.4%)に 引 き 上 げ 2017 年 4 月 1 日 以 後 に 始 まる 事 業 年 度 から 適 用 する (2) 地 方 法 人 特 別 税 及 び 地 方 法 人 特 別 譲 与 税 の 廃 止 1 2017 年 4 月 1 日 以 後 に 開 始 する 事 業 年 度 から 地 方 法 人 特 別 税 は 廃 止 し 法 人 事 業 税 に 復 元 する 2 地 方 法 人 特 別 譲 与 税 は 2018 年 8 月 譲 与 分 をもって 廃 止 する 3
(3)2017 年 度 から 法 人 事 業 税 の 一 部 を 都 道 府 県 から 市 町 村 に 交 付 する 制 度 を 創 設 する 1 道 府 県 は 納 付 された 法 人 事 業 税 の 額 の 100 分 の 5.4 に 相 当 する 額 を 市 町 村 に 交 付 する 2 都 は 納 付 された 法 人 事 業 税 の 額 の 100 分 の 5.4 に 相 当 する 額 を 市 町 村 に 交 付 し 特 別 区 財 政 調 整 交 付 金 の 財 源 とする 3 交 付 は 従 業 者 数 基 準 として 行 う (4) 法 人 事 業 税 交 付 金 の 創 設 2017 年 度 から 法 人 事 業 税 の 一 部 を 都 道 府 県 から 市 町 村 に 交 付 する 制 度 を 創 設 する 1 道 府 県 は 納 付 された 法 人 事 業 税 の 額 の 100 分 の 5.4 に 相 当 する 額 を 市 町 村 に 対 して 交 付 する 2 都 は 納 付 された 法 人 事 業 税 の 額 の 100 分 の 5.4 に 相 当 する 額 を 市 町 村 に 対 して 交 付 し 特 別 区 相 当 分 につ いては 特 別 区 財 政 調 整 交 付 金 の 財 源 とする 3 上 記 1 及 び 2の 市 町 村 に 対 する 交 付 については 従 業 者 数 を 基 準 として 行 う 注 1:2017 年 度 の1 及 び2の 交 付 率 については 所 要 の 経 過 措 置 を 講 ずる 注 2:2017 年 度 から 2019 年 度 までの 間 の3の 交 付 基 準 については 所 要 の 経 過 措 置 を 講 ずる 3.その 他 の 地 方 創 生 の 推 進 特 区 にかかる 税 制 上 の 支 援 措 置 (1) 地 方 拠 点 強 化 税 制 の 拡 充 雇 用 者 の 数 が 増 加 した 場 合 の 税 額 控 除 制 度 ( 雇 用 促 進 税 制 )のうち 地 方 活 力 向 上 地 域 特 定 業 務 施 設 整 備 計 画 にかかる 措 置 について 雇 用 者 給 与 等 支 給 額 が 増 加 した 場 合 の 税 額 控 除 制 度 と 重 複 して 適 用 できることとする (2) 地 方 創 生 応 援 税 制 ( 企 業 版 ふるさと 納 税 )の 創 設 地 域 再 生 法 の 改 正 を 前 提 に 法 人 が 地 域 再 生 法 改 正 法 の 施 行 日 から 2020 年 3 月 31 日 までに 地 域 再 生 法 の 認 定 地 域 再 生 計 画 に 記 載 された 同 法 の 地 方 創 生 推 進 寄 付 活 用 事 業 ( 仮 称 )に 関 連 する 寄 付 金 を 支 出 した 場 合 には 法 人 事 業 税 及 び 法 人 住 民 税 法 人 税 から 税 額 控 除 で きる 措 置 を 講 ずる 4. 復 興 支 援 のための 税 制 上 の 措 置 (1) 復 興 産 業 集 積 区 域 等 において 機 械 等 を 取 得 した 場 合 の 特 別 償 却 または 税 額 控 除 制 度 のうち 復 興 産 業 集 積 区 域 にかかる 措 置 について 次 の 措 置 を 講 じた 上 適 用 期 限 を 5 年 延 長 する (2) 機 械 装 置 の 特 別 償 却 率 を 50%とし 機 械 装 置 の 税 額 控 除 率 を 10%に 引 き 上 げ 建 物 等 及 び 構 築 物 の 特 別 償 却 率 を 17%に 税 額 控 除 率 を 6%に それぞれ 引 き 下 げる 5.その 他 の 租 税 特 別 措 置 (1) 交 際 費 等 の 損 金 不 算 入 制 度 について その 適 用 期 限 を 2 年 延 長 するとともに 接 待 飲 食 費 に 係 る 損 金 算 入 の 特 例 及 び 中 小 法 人 に 係 る 損 金 算 入 の 特 例 の 適 用 期 限 を 2 年 延 長 する (2) 中 小 企 業 者 等 以 外 の 法 人 の 欠 損 金 の 繰 戻 しによる 還 付 制 度 の 不 適 用 措 置 の 適 用 期 限 を 2 年 延 長 する 消 費 課 税 1. 軽 減 税 率 検 討 事 項 2. 車 体 課 税 の 見 直 し (1) 自 動 車 取 得 税 の 廃 止 自 動 車 取 得 税 は 2017 年 3 月 をもって 廃 止 同 日 までの 自 動 車 の 取 得 に 対 し て 課 する 自 動 車 取 得 税 については なお 従 前 の 例 によるなど 所 要 の 措 置 を 講 ずる (2) 自 動 車 税 及 び 軽 自 動 車 税 に 環 境 性 能 割 ( 仮 称 ) を 設 ける これに 伴 い 現 行 の 自 動 車 税 を 自 動 車 税 排 気 量 割 ( 仮 称 )とし 現 行 の 軽 自 動 車 税 を 軽 自 動 車 税 排 気 量 割 ( 仮 称 )とするなど 所 要 の 措 置 を 講 ずる 自 動 車 税 及 び 軽 自 動 車 税 の 環 境 性 能 割 は 次 の 通 りとする 1 環 境 性 能 割 は 自 動 車 の 取 得 が 行 われた 際 に 当 該 自 動 車 の 主 たる 定 置 場 の 所 在 地 において 当 該 自 動 車 を 取 得 した 者 に 課 する 登 録 車 は 自 動 車 税 環 境 性 能 割 として 道 府 県 が 課 し 軽 自 動 車 については 軽 自 動 車 税 環 境 性 能 割 として 市 町 村 が 課 す 税 とする 2 ただし 軽 自 動 車 税 環 境 性 能 割 は 当 分 の 間 道 府 県 が 賦 課 徴 収 等 を 行 う 環 境 性 能 割 の 課 税 標 準 は 自 動 車 4
の 取 得 価 額 とし 免 税 点 は 50 万 円 とする 申 告 納 付 とする( 申 告 書 に 証 紙 を 貼 って 納 付 する 方 法 を 原 則 とし 現 金 による 納 付 もかのうとする) (3) 次 に 掲 げる 自 動 車 に 係 る 環 境 性 能 割 を 非 課 税 とする 1 電 気 自 動 車 2 天 然 ガス 自 動 車 で 2009 年 排 出 ガス 規 制 に 適 合 し かつ 2009 年 排 出 ガス 基 準 値 より 10% 以 上 窒 素 酸 化 物 の 排 出 量 が 少 ないもの 3 プラグインハイブリット 車 4 乗 用 車 で 2005 年 排 出 ガス 規 制 に 適 合 し かつ 2005 年 排 出 ガス 基 準 値 より 75% 以 上 窒 素 酸 化 物 の 排 出 量 が 少 ない 自 動 車 のうち 2020 年 度 燃 費 基 準 値 より 10% 以 上 燃 費 性 能 が 良 いもの( 揮 発 油 を 内 燃 機 関 の 燃 料 と する 自 動 車 に 限 る)など (4) 次 に 掲 げる 自 動 車 に 係 る 環 境 性 能 割 の 税 率 を 1%( 一 定 税 率 )とする 乗 用 車 で 2005 年 排 出 ガス 規 制 に 適 合 し かつ 2005 年 排 出 ガス 基 準 値 で 75% 以 上 窒 素 酸 化 物 などの 排 出 量 が 少 ない 自 動 車 のうち 2020 年 度 燃 費 基 準 を 満 たすもの( 揮 発 油 を 内 燃 機 関 の 燃 料 とする 自 動 車 に 限 る) など (5) 次 に 掲 げる 自 動 車 に 係 る 環 境 性 能 割 の 税 率 を 2%( 一 定 税 率 )とする 乗 用 車 で 2005 年 排 出 ガス 規 制 に 適 合 し かつ 2005 年 排 出 ガス 基 準 値 で 75% 以 上 窒 素 酸 化 物 などの 排 出 量 が 少 ない 自 動 車 のうち 2015 年 度 燃 費 基 準 より 10% 以 上 燃 費 性 能 の 良 いもの( 揮 発 油 を 内 燃 機 関 の 燃 料 とする 自 動 車 に 限 る)など (6)その 他 の 自 動 車 に 係 る 環 境 性 能 割 の 税 率 を 3%( 一 定 税 率 )とする 営 業 者 軽 自 動 車 は 当 分 の 間 2%とする (7) 道 府 県 は 自 動 車 税 環 境 性 能 割 について その 税 収 から 徴 税 に 要 する 経 費 に 相 当 する 額 を 控 除 した 額 の 100 分 の 65 を 市 町 村 に 交 付 するものとする 交 付 基 準 などは 現 行 の 自 動 車 取 得 税 交 付 金 の 基 準 などと 同 一 とする 2017 年 4 月 1 日 から 施 行 し 同 日 以 後 の 自 動 車 の 取 得 に 対 して 課 する 環 境 性 能 割 について 適 用 する 税 率 適 用 基 準 は 2 年 ごとに 見 直 す (8) 自 動 車 税 及 び 軽 自 動 車 税 において 講 じている 燃 費 性 能 などが 優 れた 自 動 車 の 税 率 を 軽 減 し 一 定 年 数 経 過 した 自 動 車 の 税 率 を 重 くする 特 例 措 置 (グリーン 化 特 例 )について 次 の 通 り 適 用 期 限 を 1 年 延 長 する 1 2016 年 度 に 新 車 新 規 登 録 された 自 動 車 は 当 該 登 録 の 翌 年 度 に 特 例 措 置 を 講 じる 電 気 自 動 車 やプラグイン ハイブリット 自 動 車 などは 税 率 をおおむね 100 分 の 75 軽 減 する 2 2005 年 排 出 ガス 規 制 に 適 合 し かつ 2005 年 排 出 ガス 基 準 値 より 75% 以 上 窒 素 酸 化 物 などの 排 出 量 が 少 な い 自 動 車 のうち 2015 年 度 燃 費 基 準 値 より 20% 以 上 燃 費 性 能 の 良 いもの( 揮 発 油 を 内 燃 機 関 の 燃 料 とする 自 動 車 に 限 る)は 税 率 をおおむね 100 分 の 50 軽 減 する 3. 地 方 創 生 推 進 のための 税 制 上 の 支 援 措 置 (1) 外 国 人 旅 行 者 向 け 消 費 税 免 税 制 度 ( 輸 出 物 品 販 売 場 制 度 )について 免 税 販 売 の 対 象 となる 下 限 額 は 一 般 物 品 5 千 円 以 上 ( 現 行 1 万 円 超 ) 消 耗 品 5 千 円 以 上 ( 現 行 5 千 円 超 )とする (2) 外 国 人 旅 行 者 が 輸 出 物 販 売 場 で 免 税 対 象 物 品 を 購 入 する 場 合 物 品 輸 出 の 運 送 契 約 をその 場 で 締 結 し 運 送 業 者 に 引 き 渡 す 場 合 の 免 税 販 売 手 続 きは 購 入 記 録 票 の 作 成 を 省 略 するなど 簡 素 化 する 4. 復 興 支 援 のための 税 制 上 の 支 援 措 置 (1) 被 災 酒 類 製 造 者 が 移 出 する 清 酒 などの 酒 税 の 税 率 の 特 例 措 置 の 適 用 期 限 を 2 年 延 長 する (2) 被 災 自 動 車 などの 自 動 車 重 量 税 の 還 付 措 置 の 適 用 期 限 を 3 年 延 長 する (3) 被 災 自 動 車 などの 使 用 者 だった 者 が 取 得 する 自 動 車 の 自 動 車 重 量 税 の 免 税 措 置 の 適 用 期 限 を 3 年 延 長 する (4) 被 災 代 替 自 動 車 の 取 得 の 自 動 車 取 得 税 の 非 課 税 措 置 の 適 用 期 限 を 1 年 延 長 する 5. 租 税 特 別 措 置 (1) 入 国 者 が 輸 入 するウイスキーなどの 酒 税 の 税 率 の 特 例 措 置 の 適 用 期 限 を 1 年 延 長 する (2)ビールの 酒 税 の 税 率 の 特 例 措 置 の 適 用 期 限 を 2 年 延 長 する (3) 入 国 者 が 輸 入 する 紙 巻 たばこのたばこ 税 の 税 率 の 特 例 措 置 の 適 用 期 限 を 1 年 延 長 する 5
国 際 課 税 (1) 日 台 民 間 租 税 取 り 決 めに 規 定 された 内 容 の 実 施 に 係 る 国 内 法 の 整 備 日 台 民 間 租 税 取 り 決 めに 規 定 された 内 容 を 実 施 するため 台 湾 において 我 が 国 の 居 住 者 または 内 国 法 人 に 対 して 同 様 の 権 利 が 認 められるこ とを 条 件 として 措 置 を 講 ずる (2) 移 転 価 格 税 制 に 係 る 文 書 化 BEPSプロジェクト の 行 動 計 画 に 対 応 して 示 された 勧 告 を 踏 まえた 措 置 を 講 ずる すなわち 多 国 籍 企 業 グループの 最 終 親 事 業 体 である 内 国 法 人 などは 事 業 を 行 う 国 ご との 収 入 金 額 税 引 き 前 当 期 利 益 の 額 納 税 額 その 他 必 要 な 事 項 を 会 計 年 度 終 了 の 日 の 翌 日 から 1 年 を 経 過 す る 日 までに e-taxにより 税 務 署 長 に 提 出 しなければならないこととする 2016 年 4 月 1 日 以 後 に 開 始 する 会 計 年 度 に 係 る 事 項 について 適 用 する 納 税 環 境 整 備 1.クレジットカード 納 付 制 度 の 創 設 国 税 を 納 付 しようとするものがクレジットカードに 係 る 事 項 につき インターネットを 利 用 して 行 う 入 力 で 納 付 しようとする 場 合 国 税 庁 長 官 が 指 定 する 納 付 受 託 者 の 納 付 を 委 託 することができることとする 注 : 上 記 の 改 正 は 2017 年 1 月 4 日 以 後 に 国 税 の 納 付 を 委 託 する 場 合 について 適 用 する 2. 加 算 税 制 度 の 見 直 し 調 査 を 行 う 旨 の 通 知 後 かつ 更 正 予 知 する 前 にされた 修 正 申 告 に 基 づく 過 少 申 告 加 算 税 の 割 合 ( 現 行 0%)につ いては 5%とし 期 限 後 申 告 または 修 正 申 告 に 基 づく 無 申 告 加 算 税 の 割 合 ( 現 行 5%)は 10%とする 注 : 上 記 の 改 正 は 2017 年 1 月 1 日 以 後 に 法 定 申 告 期 限 が 到 来 する 国 税 について 適 用 する 3.マイナンバー 記 載 の 対 象 書 類 の 見 直 し 個 人 番 号 を 記 載 しなければならないとされている 税 務 関 係 書 類 のうち 一 部 の 書 類 は 個 人 番 号 の 記 載 を 要 しな いこととする 4. 国 税 関 係 書 類 に 係 るスキャナ 保 存 制 度 の 見 直 し スキャナは 原 稿 台 と 一 体 となったものに 限 定 する 要 件 を 廃 止 原 稿 をデジタル 画 像 にデータ 変 換 する 入 力 装 置 を 指 し デジタルカメラやスマートフォンなどの 機 器 も 含 まれる 注 : 上 記 の 改 正 は 2016 年 9 月 30 日 以 後 に 行 う 承 認 申 請 について 適 用 する 関 税 環 太 平 洋 経 済 連 携 協 定 (TPP: 環 太 平 洋 パートナーシップ) 協 定 に 関 し 今 後 署 名 を 経 て 協 定 文 が 確 定 さ れ 必 要 な 法 制 度 と 併 せ 必 要 な 時 期 に 国 会 に 提 出 される 際 には 関 税 制 度 につき 次 の 措 置 を 講 ずる 1 原 産 地 手 続 等 の 規 定 の 整 備 ア. 我 が 国 に 輸 入 される 貨 物 の 原 産 性 等 を 確 認 するために 税 関 が 行 う 調 査 イ. 我 が 国 から 輸 出 された 貨 物 の 原 産 性 に 関 する 輸 出 先 税 関 への 協 力 2 セーフガード 手 続 等 の 規 定 の 整 備 TPP 協 定 締 約 国 からの 輸 入 が 急 増 した 場 合 TPP 協 定 締 約 国 が 協 定 に 違 反 した 場 合 TPP 協 定 締 約 国 からの 牛 肉 豚 肉 などの 特 定 品 目 の 輸 入 数 量 が 一 定 の 水 準 を 超 え た 場 合 等 に それぞれ 関 税 率 を 引 き 上 げる 手 続 規 定 の 整 備 以 上 6