国 交 職 組 2015. 9. 24 No.231 発 行 国 土 交 通 省 職 員 組 合 100-8918 東 京 都 千 代 田 区 霞 が 関 2-1-3 03-5501-3377 Fax 03-5501-3388 マイクロ 80-59663 https://j-union.com/-/kokkoushokuso/ 新 規 増 員 1,555 人 要 求 - 国 交 省 - 定 員 合 理 化 等 1,284 人 査 定 で 増 減 何 人 になるのか?- 国 交 職 組 は8 月 20 日 平 成 28 年 度 組 織 定 員 に 関 する 要 求 書 を 提 出 するとともに 国 交 省 当 局 の 基 本 的 な 考 え 方 具 体 的 要 求 数 を 質 す 折 衝 (9/9)を 行 ってきました 国 交 省 当 局 は 組 織 要 求 の 主 要 事 項 として1 国 民 の 安 全 安 心 の 確 保 2 経 済 成 長 を 支 える 基 盤 の 強 化 に 必 要 な 体 制 強 化 を 要 求 するとともに 定 員 要 求 については 1 新 規 増 員 要 求 数 1,555 人 2 定 員 合 理 化 等 1,284 人 としたことを 明 らかにするとともに 1 人 でも 多 く の 立 場 で 今 後 の 査 定 に 臨 む 方 針 を 示 しました 国 交 職 組 は 地 方 整 備 局 の 職 場 が 絶 対 的 なマンパワー 不 足 になっているとの 認 識 のもと 東 日 本 大 震 災 復 興 事 業 への 時 限 措 置 を 含 め 目 に 見 える 純 増 を 確 保 するよう 強 く 求 めました 国 交 省 当 局 から 受 けた 説 明 概 要 は 以 下 のとおりです 組 織 ( 主 要 事 項 ) 1. 国 民 の 安 全 安 心 の 確 保 火 山 監 視 観 測 の 強 化 建 築 材 料 の 安 全 確 保 対 策 違 法 操 業 外 国 船 舶 への 適 切 な 対 応 等 のための 体 制 強 化 2. 経 済 成 長 を 支 える 基 盤 の 強 化 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 受 入 環 境 の 整 備 促 進 質 の 高 いインフラの 海 外 展 開 等 のための 体 制 強 化 定 員 1. 新 規 増 員 要 求 数 1,555 人 〇 ( 火 山 対 策 等 の) 防 災 減 災 対 策 や 社 会 資 本 の 老 朽 化 対 策 等 の 体 制 強 化 374(31) 〇 海 上 保 安 の 基 盤 強 化 293(15) 〇 公 共 交 通 の 安 全 確 保 等 の 体 制 強 化 120 〇 ( 道 路 空 港 整 備 等 の) 持 続 的 な 地 域 社 会 の 形 成 及 び 経 済 成 長 を 支 える 基 盤 強 化 150(134) ( )は 時 限 増 員 で 外 書 き 2. 定 員 合 理 化 等 1,284 人 再 配 置 効 率 化 等 での 削 減 数 写 真 左 は 線 上 降 水 帯 がもたらした 記 録 的 豪 雨 によって 9 月 10 日 破 堤 し 氾 濫 する 鬼 怒 川 多 くの 死 者 行 方 不 明 者 を 出 す 大 災 害 となった 9 月 11 日 には 宮 城 県 大 崎 市 で 渋 井 川 が 破 堤 氾 濫 写 真 右 は 9 月 14 日 噴 火 し た 阿 蘇 山 口 永 良 部 島 箱 根 山 浅 間 山 蔵 王 山 など 各 地 で 噴 火 中 災 害 は 覚 えていてもやってくる 時 代 に - 1 -
災 害 列 島 で 暮 らしている 現 実 地 域 の 災 害 リスクに 対 応 した 備 えが 肝 心 国 交 職 組 は 8 月 20 日 平 成 28 年 度 の 組 織 と 定 員 に 関 する 要 求 書 を 提 出 し 職 場 実 態 を 踏 まえた 組 織 改 正 と 定 員 確 保 をめざしています 要 求 は 地 方 整 備 局 の 組 織 と 運 営 に 関 する 提 言 針 路 2016 を 基 本 としていますが 頻 発 する 災 害 に 地 方 整 備 局 が 果 たすべき 役 割 はますます 大 きくなっており 目 に 見 える 形 で 措 置 することが 求 めら れています 災 害 は 覚 えていてもやってくる 時 代 になったようです 国 民 の 安 全 安 心 を 確 保 し 活 力 ある 産 業 基 盤 を 計 画 的 に 整 備 するためには 職 員 の 数 と 質 を 維 持 向 上 させる 必 要 があります 厳 しい 情 勢 ですが 第 一 線 で 働 くわたしたちが 黙 っていれば 問 題 なし と 整 理 されかねません ま ずは 国 交 省 当 局 にその 思 いを 伝 えていくことが 大 切 です 以 下 に 要 求 のポイントを 紹 介 します ( 要 求 書 は 各 地 本 に 送 ってあります ) 要 求 前 文 現 状 認 識 地 方 整 備 局 は 歯 止 めない 定 員 削 減 によって 小 割 分 割 された 多 くの 職 場 組 織 が 脆 弱 化 している 実 効 ある 業 務 改 善 が 遅 々として 進 まず 長 時 間 の 超 過 勤 務 が 解 消 されず 労 働 強 化 が 進 行 している 政 府 は 平 成 27 年 度 を 初 年 度 として さらなる 定 員 削 減 を 進 めようとしている 国 交 職 組 は 1 適 正 要 員 の 確 保 2 省 力 化 を 重 視 した 簡 素 合 理 化 策 の 実 施 が 不 可 欠 と 認 識 具 体 的 要 求 事 項 ( 抜 粋 ) 1. 平 成 28 年 度 機 構 改 正 に 関 する 要 求 (1) 維 持 管 理 業 務 に 重 点 を 置 き 可 能 な 限 り 大 括 り 再 編 統 合 を 基 本 とすること (2) 事 業 終 了 に 伴 う 組 織 の 廃 止 は 粛 々と 進 めること (3) 技 術 事 務 所 については 本 局 に 再 編 整 理 すること (4) 会 計 課 契 約 課 及 び 経 理 調 達 課 は 速 やかに 再 編 整 理 すること 2. 平 成 28 年 度 の 定 員 に 関 する 要 求 (1) 東 日 本 大 震 災 等 の 要 員 は 事 業 の 中 身 に 応 じて 時 限 的 な 特 別 枠 として 確 保 配 置 すること (2) 廃 止 組 織 の 定 員 は 要 求 が 認 められない 場 合 災 害 復 旧 等 の 繁 忙 組 織 の 要 員 として 再 配 分 すること (3) 再 任 用 定 員 は 高 齢 者 雇 用 施 策 の 移 行 期 においては 弾 力 的 な 扱 いとするよう 働 きかけること 3. 期 間 業 務 職 員 の 確 保 について (1) 指 示 命 令 系 統 に 置 くべき 業 務 の 要 員 が 不 足 する 場 合 は 期 間 業 務 職 員 の 雇 用 を 基 本 とすること (2) 期 間 業 務 職 員 の 雇 用 は 一 律 3 年 の 雇 用 止 めとせず 勤 務 実 績 等 に 応 じて 長 期 雇 用 すること 4. 定 員 合 理 化 減 の 裏 付 けとなる 省 力 化 施 策 について (1) 発 注 件 数 の 削 減 につながる 発 注 規 模 の 拡 大 や 国 債 の 活 用 等 について 一 層 促 進 すること (2) 業 務 改 善 計 画 に 基 づく 事 務 の 棚 卸 は 細 かなフィードバックを 行 うこと (3) 各 種 の 試 行 は 検 証 に 基 づき 整 理 すること 本 方 式 と 試 行 方 式 の 長 期 間 併 存 を 避 けること 補 足 説 明 地 方 整 備 局 の 前 身 地 方 建 設 局 は 総 定 員 法 制 定 当 時 ( 昭 和 42 年 ) 約 36,000 人 の 定 員 を 擁 してい ました 歯 止 め 内 定 員 削 減 によって 平 成 27 年 度 の 予 算 定 員 は19,600 人 と 激 減 この 間 の 統 合 再 編 され た 港 湾 建 設 局 定 員 を 考 えれば 実 質 半 減 となっています この 間 事 務 所 数 はほぼ 横 ばいながら 課 係 は 増 加 の 一 途 新 採 抑 制 もあって 現 在 は 係 員 のいな い 係 が 圧 倒 的 多 数 極 めて 脆 弱 な 組 織 形 態 となっています 近 隣 事 業 単 独 事 務 所 の 統 合 再 編 で 事 務 所 組 織 の 規 模 の 効 果 拡 大 = 実 務 担 当 職 員 の 確 保 が 急 務 です 定 員 は 業 務 量 に 見 合 った 確 保 が 基 本 例 えば 震 災 復 興 にあたっている 東 北 地 方 整 備 局 三 陸 国 道 事 務 所 は 約 120 人 の 職 員 で 平 成 26 年 度 約 900 億 円 平 成 27 年 度 約 700 億 円 の 予 算 執 行 となっています 1 人 当 たりの 負 荷 は 極 めて 大 きく 時 限 措 置 含 めて 目 に 見 えた 増 員 配 置 を 求 めることは 至 極 当 然 です 段 階 的 に 年 金 支 給 開 始 年 齢 が 引 き 上 げられています 定 年 退 職 以 降 の 所 得 確 保 のため 60 歳 以 降 の 雇 用 確 保 の 要 請 は 高 まる 傾 向 です 一 方 再 任 用 職 員 に 責 任 あるポストでの 活 躍 が 求 められています 段 階 的 定 年 延 長 を 基 本 とした 高 齢 雇 用 施 策 が 固 まるまでの 間 弾 力 的 な 定 員 管 理 が 必 要 です - 2 -
車 両 管 理 業 務 が 職 員 の 指 示 命 令 で 運 用 されたとして 偽 装 請 負 と 報 道 されました 現 場 の 感 覚 からすれば 業 務 を 無 理 矢 理 切 り 分 けて 請 負 にしたことに 無 理 があると 思 われます 監 督 支 援 業 務 も 同 様 です 監 督 職 員 と 一 体 となって 業 務 にあたるのが 自 然 です 指 示 命 令 系 統 に 置 くべき 業 務 は 常 勤 職 員 又 は 非 常 勤 職 員 ( 期 間 業 務 職 員 )での 対 応 とすべきで 定 員 又 は 予 算 の 確 保 が 不 可 欠 です 期 間 業 務 職 員 の 雇 用 期 間 は 現 在 制 度 的 には 青 天 井 ですが 国 交 省 は 一 律 3 年 を 上 限 に 雇 用 止 めしています 職 務 に 習 熟 した 期 間 業 務 職 員 を 機 械 的 にリセットする 運 用 は 常 勤 職 員 の 負 担 を 大 き くするとともに 期 間 業 務 職 員 の 長 期 雇 用 の 希 望 に 反 しています 4 年 以 降 に 道 を 開 くべきです 発 注 件 数 の 削 減 は 省 力 化 に 直 結 します 発 注 規 模 の 拡 大 は 自 注 企 業 からの 技 術 提 案 の 可 能 性 も 大 きくします 地 場 中 小 企 業 には 技 術 力 や 経 営 基 盤 の 強 化 をめざした 協 同 組 合 方 式 を 活 用 して 参 加 いただくため 制 度 の 周 知 と 誘 導 が 必 要 ではないでしょうか 多 くの 試 行 が 職 員 を 悩 ませています ヒューマンエラーの 原 因 ともなりかねません 検 証 し 1 試 行 を 止 め 本 ( 旧 ) 方 式 にもどす 2 試 行 を 本 方 式 とする 3 試 行 を 見 直 し 一 定 期 間 継 続 する のいず れかに 整 理 すべきであす ケジメのない 両 方 式 の 併 存 は 百 害 あって 一 利 なし です 組 織 改 正 も 運 営 の 見 直 しも 職 員 の 理 解 があってこそ 成 功 します 業 務 の 棚 卸 しを 含 めて 組 織 内 の 対 話 を 充 実 させ 組 織 一 丸 となれる 土 壌 を 作 ることが 肝 要 です このため 交 渉 議 題 とはならなくとも 労 使 の 意 思 疎 通 を 積 極 的 に 図 るべきです 補 足 説 明 2 削 減 推 移 と 定 員 削 減 計 画 政 府 全 体 の 定 員 推 移 は 左 表 のとおりです 総 定 員 法 制 定 以 降 着 実 な 推 移 を 見 せ 郵 政 民 営 化 や 試 験 兼 吸 気 管 の 独 法 への 分 離 の 際 に 大 きな 定 員 減 少 とな っています 現 在 政 府 は 平 成 27 年 度 を 初 年 度 として 5 年 間 で10%の 定 員 削 減 計 画 を 進 めています 足 長 官 庁 で あ る 国 交 省 は 大 きな 削 減 を 求 められ ています 59,054 人 (H.26 末 ) から 6,200 人 の 削 減 が 求 められています 補 足 説 明 3 日 本 の 公 務 員 は 多 いのか? 右 表 は 人 口 1,000 人 当 たりの 公 務 員 数 を 国 際 比 較 したものです ( 内 閣 人 事 局 HPより) 一 目 瞭 然 で 少 ないことが 判 ります フランス 88.7 人 イギリス 74.8 人 アメリカ 65.5 人 ドイツ 59.1 人 に 対 して 日 本 は 36.4 人 です 日 本 の 公 務 員 は 多 い という 誤 解 を 解 く 必 要 があ ります 少 ない 公 務 員 をさらに 削 って 国 民 の 安 全 安 心 を 確 保 することは 出 来 ません 行 政 サービスの 維 持 向 上 には マンパワーが 必 要 不 可 欠 です - 3 -
TOGETHERに 加 入 しよう! 国 交 職 組 独 自 の 相 互 扶 助 の 遺 族 年 金 共 済 制 度 鬼 怒 川 水 害 を 目 の 当 たりにして 国 交 職 組 は 現 在 TOGETHER( 遺 族 年 金 共 済 制 度 )の 新 規 加 入 募 集 を 展 開 中 です この 制 度 は 組 合 員 に 不 測 の 事 態 ( 死 亡 高 度 障 害 )が 発 生 したとき 残 された 家 族 の 生 活 を 長 期 にわたってサポートするためのも のです 平 成 4 年 に 制 度 発 足 以 来 これまで 15 件 発 生 し 年 金 が 支 給 されています 遺 族 のみなさまは 給 付 金 を 受 けて TO GETHERに 加 入 していたことをはじめて 知 った という 方 もいました また 守 っ てくれてたんだ と 改 めて 感 謝 の 気 持 ちを 抱 かれた 方 も... なお 制 度 の 詳 しい 内 容 は それぞれパン フレットで 確 認 下 さい もちろん わたしは 入 っています 配 偶 者 コースにも 中 央 執 行 委 員 長 加 藤 順 一 最 近 の 水 害 は ゲリラ 豪 雨 による 中 小 河 川 の 洪 水 氾 濫 によるものが 多 く 直 轄 管 理 の 大 規 模 河 川 の 洪 水 氾 濫 は 殆 どないと 安 心 していました 今 回 は 南 北 に 延 びた 線 状 降 水 帯 のゾーンが 鬼 怒 川 流 域 に 重 なり 連 続 雨 量 600mm を 超 える 記 録 的 豪 雨 をもたらし 茨 城 県 常 総 市 において 左 岸 が 破 堤 し 大 きな 災 害 をもたら しました 亡 くなられた 方 のご 冥 福 をお 祈 りするとともに 被 災 地 の 一 日 も 早 い 復 旧 を 願 ってやみません わたしは 大 規 模 河 川 では 気 象 予 報 をしっかり 確 認 すれば 避 難 まで 余 裕 をもつて 対 応 できる と 漠 然 と 思 っていたのですが 今 回 の 破 堤 はその 想 像 を 超 えていました 降 雨 のピークと 破 堤 にタイムラグがあり 雨 が 小 康 状 態 になってから 破 堤 するケースでは 臨 場 感 をもった 避 難 勧 告 や 指 示 が 必 要 な 地 域 住 民 に 確 実 に 伝 えられるのか 災 害 対 応 の 第 一 線 の 自 治 体 の 苦 悩 は 大 きいと 改 めて 想 いました 災 害 列 島 の 異 名 をもつ 国 土 で 暮 らすわたしたちは 災 害 から 身 を 守 るため 危 ない 場 所 に 住 ( 棲 )まない ことを 基 本 とすべきですが 様 々な 災 害 があちこちで 発 生 することを 考 えると いま 住 ( 棲 )んでいる 地 域 の 災 害 リスクをしっかりと 認 識 し いざというとき に 備 えて 災 害 毎 に 避 難 場 所 や 避 難 経 路 を 正 しく 把 握 し 訓 練 しておくしかありません 諦 めなかった 人 の 多 くが 救 助 されました そのことを 胸 に 刻 みながら 安 全 と 安 心 を 確 保 するために 国 直 轄 がすべきことを 確 実 に 進 めなければと 思 います 中 央 執 行 委 員 長 加 藤 順 一 編 集 後 記 まさに 災 害 列 島 です 自 分 の 身 は 自 分 で 守 る その 心 構 えと 準 備 が 命 を 救 う 鍵 だと 改 めて 想 いまし た 洪 水 の 威 力 は 絶 大 です このような 自 然 の 猛 威 には 逃 げることを 選 択 肢 に 入 れ 早 めに 対 応 する ことこそが 鍵 となります 命 を 守 る 行 動 をして 下 さい 特 別 警 報 を 無 駄 にしないためにも (J) - 4 -
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