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平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税



●電力自由化推進法案

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弁護士報酬規定(抜粋)

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情 報 通 信 機 器 等 に 係 る 繰 越 税 額 控 除 限 度 超 過 額 の 計 算 上 控 除 される 金 額 に 関 する 明 細 書 ( 付 表 ) 政 党 等 寄 附 金 特 別 控 除 額 の 計 算 明 細 書 国 庫 補 助 金 等 の 総 収 入 金 額 不 算 入 に 関


平成24年度 業務概況書

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為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

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セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

税制面での支援

第 3 四 半 期 運 用 状 況 の 概 要 第 3 四 半 期 末 の 運 用 資 産 額 は 2,976 億 円 となりました 第 3 四 半 期 の 修 正 総 合 収 益 率 ( 期 間 率 )は +1.79%となりました なお 実 現 収 益 率 は +0.67%です 第 3 四 半 期

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参 考 改 正 災 害 対 策 基 本 法 1 ( 災 害 時 における 車 両 の 移 動 等 ) 第 七 十 六 条 の 六 道 路 管 理 者 は その 管 理 する 道 路 の 存 する 都 道 府 県 又 はこれに 隣 接 し 若 しくは 近 接 する 都 道 府 県 の 地 域 に 係

(3) 善 通 寺 市 の 状 況 善 通 寺 市 においては 固 定 資 産 税 の 納 期 前 前 納 に 対 する 報 奨 金 について 善 通 寺 市 税 条 例 の 規 定 ( 交 付 率 :0.1% 限 度 額 :2 万 円 )に 基 づき 交 付 を 行 っています 参 考 善 通 寺

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

損 益 計 算 書 ( 自 平 成 25 年 4 月 1 日 至 平 成 26 年 3 月 31 日 ) ( 単 位 : 百 万 円 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 75,917 取 引 参 加 料 金 39,032 上 場 関 係 収 入 11,772 情 報 関 係 収 入 13,352 そ

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

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職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

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質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

別紙3

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 2 年 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与 抑 制 措 置 を 行 う 前 のものです ( 単 位 : ) 3 職 員 の 平 均 給 与 月

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は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

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第5回法人課税ディスカッショングループ 法D5-4

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

平 成 27 年 度 第 3 四 半 期 運 用 状 況 の 概 要 第 3 四 半 期 の 運 用 資 産 額 は 2 兆 4,339 億 円 となりました 第 3 四 半 期 の 修 正 総 合 収 益 率 ( 期 間 率 )は +2.05%となりました 実 現 収 益 率 は +1.19%です

個 人 所 得 課 税 ~ 住 宅 ローン 控 除 等 の 適 用 期 限 の 延 長 2 4. 既 存 住 宅 に 係 る 特 定 の 改 修 工 事 をした 場 合 の 所 得 税 額 の 特 別 控 除 居 住 年 省 エネ 改 修 工 事 控 除 限 度 額 バリアフリー 改 修 工 事 平

はファクシミリ 装 置 を 用 いて 送 信 し 又 は 訪 問 する 方 法 により 当 該 債 務 を 弁 済 す ることを 要 求 し これに 対 し 債 務 者 等 から 直 接 要 求 しないよう 求 められたにもかか わらず 更 にこれらの 方 法 で 当 該 債 務 を 弁 済 するこ

事 業 税 の 外 形 標 準 課 税 事 業 税 は 都 道 府 県 が 所 得 ( 利 益 )に 対 して 課 税 します 1. 個 人 事 業 税 業 種 区 分 税 率 ( 標 準 税 率 ) 第 1 種 事 業 ( 物 品 販 売 業 製 造 業 金 銭 貸 付 業 飲 食 店 業 不 動

資料3 家電エコポイント制度の政策効果等について

代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 有

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

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その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

波佐見町の給与・定員管理等について

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公表表紙

第 40 回 中 央 近 代 化 基 金 補 完 融 資 推 薦 申 込 み 公 募 要 綱 1 公 募 推 薦 総 枠 30 億 円 一 般 物 流 効 率 化 促 進 中 小 企 業 高 度 化 資 金 貸 付 対 象 事 業 の 合 計 枠 2 公 募 期 間 平 成 28 年 6 月 20

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 有

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 (H20.4.1) 96.7 (H25.4.1) (H25.7.1) (H25.4.1), (H25.4.1) 参 考 値 98.3 (H25.7.1) (H20.4.1) (H25.4

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,6 243,7 185,8 222,9 261,9

Taro-○離島特産品等マーケティング支援事業に係る企画提案募集要領

第一部【証券情報】

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公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情


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[ 組 合 員 期 間 等 の 特 例 ] 組 合 員 期 間 等 については 年 齢 職 種 などにより 過 去 の 制 度 からの 経 過 措 置 が 設 けられ ており 被 用 者 年 制 度 の 加 入 期 間 ( 各 共 済 組 合 の 組 合 員 期 間 など)については 生 年 月 日

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ほかに パート 従 業 員 らの 厚 生 年 金 加 入 の 拡 大 を 促 す 従 業 員 五 百 人 以 下 の 企 業 を 対 象 に 労 使 が 合 意 すれば 今 年 十 月 から 短 時 間 で 働 く 人 も 加 入 できる 対 象 は 約 五 十 万 人 五 百 人 超 の 企 業

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 新 規 社 ( 社 名 ) 除 外 社 ( 社 名 ) (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の

1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越

要 な 指 示 をさせることができる ( 検 査 ) 第 8 条 甲 は 乙 の 業 務 にかかる 契 約 履 行 状 況 について 作 業 完 了 後 10 日 以 内 に 検 査 を 行 うものとする ( 発 生 した 著 作 権 等 の 帰 属 ) 第 9 条 業 務 によって 甲 が 乙 に

定款  変更

1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)

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平成16年度

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10 期 末 現 在 の 資 本 金 等 の 額 次 に 掲 げる 法 人 の 区 分 ごとに それぞれに 定 める 金 額 を 記 載 します 連 結 申 告 法 人 以 外 の 法 人 ( に 掲 げる 法 人 を 除 きます ) 法 第 292 条 第 1 項 第 4 号 の5イに 定 める

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Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 1 人

経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 最 高 号 給 の 給 料 月 額 243,7 37,8 35

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 25 年 4 月 1 日 現 在 ) 1) 一 般 行 政 職 福 島 県 国 類 似 団 体 平 均 年 齢 平

片岡氏提出資料

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一般競争入札について

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Taro-契約条項(全部)

以 内 とする (5) 据 置 期 間 償 還 金 の 据 置 期 間 は 償 還 期 間 のうち6ケ 月 以 内 とする (6) 償 還 方 法 据 置 期 間 終 了 後 月 賦 隔 月 賦 又 は3ケ 月 毎 の 均 等 分 割 償 還 とする (7) 担 保 保 証 人 取 扱 金 融 機

Transcription:

投 資 ストラテジーの 焦 点 (292 号 ) G7 協 調 介 入 の 歴 史 的 意 義 長 期 円 高 の 終 着 点 謹 んで 地 震 災 害 のお 見 舞 いを 申 し 上 げます この 度 の 東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震 により 亡 くなられた 方 々のご 冥 福 をお 祈 り 申 し 上 げますとと もに 被 災 された 皆 様 そのご 家 族 の 方 々に 対 しまして 心 よりお 見 舞 い 申 し 上 げます 皆 様 の 安 全 と 一 日 も 早 い 復 旧 復 興 をお 祈 り 申 し 上 げます 株 式 会 社 武 者 リサーチ 代 表 武 者 陵 司 代 表 電 話 (03) 5408-6818 直 通 電 話 (03) 5408-6821 E-mail: musha@musha.co.jp www.musha.co.jp はじめに 500 年 から0 年 に 一 度 の 危 機 は 言 を 絶 する 被 害 をもたらした しかし 震 災 の 今 後 のGDP 成 長 率 に 与 える 悪 影 響 は 限 定 的 である 東 北 4 県 のGDPは 全 国 比 で4% 弱 と 低 いこと 被 害 の 中 心 は 津 波 でその 影 響 は 沿 岸 部 に 限 定 され より 高 台 の 地 域 にある 工 場 の 多 くは 壊 滅 的 打 撃 を 免 れ たこと インフラの 多 くも 早 期 に 修 復 が 可 能 であること などによる 2011 年 下 半 期 には 生 産 活 動 に 対 するマイナスの 影 響 が 消 えると 見 られる 一 方 政 策 効 果 ( 震 災 対 策 による 金 融 緩 和 財 政 出 動 円 安 誘 導 ) 生 産 の 回 復 効 果 復 興 建 設 需 要 などの 寄 与 が 予 想 される それ 以 上 に 震 災 によって 誘 導 された 意 外 性 のあるG7による 協 調 介 入 は 長 期 円 高 トレンドを 転 換 させ 日 本 の 失 われた20 年 を 終 焉 させる 転 機 となる 可 能 性 が 大 きい March 11thがな ぜ 転 機 となるのか それは 世 界 が 心 から 日 本 の 復 活 を 必 要 としているからである なぜ 今 日 本 がそれほどに 重 要 なのか 背 景 には 地 政 学 環 境 の 急 変 があり それは 米 国 の 国 益 と 深 く 関 わっ ている 105-0021 東 京 都 港 区 東 新 橋 2-18-3 ルネパルティーレ 汐 留 901 (1) 協 調 介 入 はトレンドの 大 転 換 点 であった (2)なぜ 今 回 の 協 調 介 入 がG7 共 通 の 利 益 なのか (3) 地 政 学 から 見 た 円 高 修 正 の 必 要 性 (4) 長 期 ドル 安 トレンドの 転 換 点 間 近 1 / 6

(1) 協 調 介 入 はトレンドの 大 転 換 点 であった 意 外 性 のある G7 協 調 介 入 先 週 末 の 2011 年 3 月 18 日 G7による 緊 急 の 電 話 会 議 が 開 催 され 声 明 発 表 とともに 協 調 介 入 が 実 施 された 76 円 / ドルへと 史 上 最 高 値 まで 急 伸 した 円 相 場 は 81 円 /ドル 台 まで 押 し 戻 されている G7の 共 同 声 明 は 為 替 レート の 過 度 な 変 動 や 無 秩 序 な 動 きは 経 済 金 融 の 安 定 に 悪 影 響 を 及 ぼす とし 日 本 当 局 からの 要 請 で 米 英 カ ナダ 欧 州 中 銀 は 為 替 市 場 で 協 調 介 入 に 参 加 する 為 替 市 場 をよく 注 視 し 適 切 に 協 力 する また 必 要 とされるい かなる 協 力 も 提 供 する 用 意 がある とうたっている このG7による 共 同 声 明 と 協 調 介 入 の 実 現 は 日 本 当 局 にと ってすら 意 外 性 のあるものであった G7 協 調 介 入 は 長 期 トレンドの 転 換 点 であった 図 表 1 に 見 るように 過 去 G7の 協 調 介 入 は 5 回 あった 即 ち 11985 年 9 月 プラザ 合 意 (ドル 高 修 正 ) 21987 年 2 月 のルーブル 合 意 ( 過 度 のドル 安 是 正 ) 31995 年 8 月 の 円 高 阻 止 41998 年 6 月 の 円 安 是 正 52000 年 9 月 のユ ーロ 安 阻 止 であるが いずれも 協 調 介 入 は 為 替 の 長 期 トレンドの 転 換 点 となっている 今 回 も 介 入 がファンダメ ンタルズに 合 致 していること( 日 本 が 更 なる 金 融 緩 和 を 迫 られているのに 対 して 米 国 や 欧 州 は 金 融 緩 和 政 策 の 出 口 が 検 討 され 始 めている) 米 国 の 利 益 に 合 致 している 可 能 性 があること(デフレ 対 策 が 終 わり 対 外 投 資 に 政 策 重 点 がシ フトする 時 期 に 入 ること) の 2 点 から 長 期 円 高 トレンドの 終 着 点 となる 可 能 性 が 強 い 図 表 1: 円 ドル 円 ユーロレートの 推 移 と 協 調 介 入 310 ( 円 ) 290 270 1プラザ 合 意 250 230 210 190 170 150 130 円 ドルレート 4 円 安 是 正 円 ユーロレート 110 2ルーブル 合 意 90 5ユーロ 安 阻 止 3 円 高 阻 止 6 円 高 阻 止 70 73 75 77 79 81 83 85 87 89 91 93 95 97 99 01 03 05 07 09 11 出 所 :ブルームバーグ 武 者 リサーチ (2) なぜ 今 回 の 協 調 介 入 が G7 共 通 の 利 益 なのか 円 高 投 機 の 根 拠 グローバルデフレシナリオはすでに 破 綻 G7 声 明 が 日 本 に 対 する 人 道 的 支 援 にとどまらず 協 調 介 入 に 至 ったのは 円 高 阻 止 が G7 の 共 通 の 利 益 と 認 識 され たからである それは 円 高 投 機 が 始 動 しつつある 世 界 景 気 回 復 を 妨 げるものだからである 円 高 投 機 の 背 後 にあるものは グローバルデフレシナリオであり 円 買 い 米 株 売 りといったトレードを 伴 っ ている 円 高 はグローバルリスク 回 避 シナリオ(リスクオフ トレード)の 象 徴 になっており 世 界 的 なリスク 資 産 の 価 格 下 落 と 表 裏 一 体 をなしている それは QE2 でリスクテイクを 鼓 舞 し 株 価 などの 資 産 価 格 を 押 し 上 げようと している 米 国 中 央 銀 行 にとっても 容 認 できない 動 きなのである また 円 高 投 機 は 景 気 回 復 が 脆 弱 で 震 災 の 直 撃 を 受 けた 日 本 をことさら 傷 めている 図 表 2 3 に 見 るように 2007 年 以 降 の 円 は 独 歩 高 を 続 けたが それは 購 買 力 平 価 から 見 て 極 端 であった 日 本 円 は 再 び 購 買 力 平 価 ( 対 ドル 比 較 )からの 乖 離 が 50%という 極 端 な 水 準 にいたっている( 図 表 4) その 極 端 な 円 高 が 日 本 のデフレを 深 刻 化 させ 日 本 株 の 突 出 したプア パフォーマンスをもたらし 日 本 経 済 回 復 の 妨 げになってきた 2 / 6

図 表 2: 対 ドルの 為 替 相 場 (2007 年 1 月 =) 1 160 140 60 ドル 高 ドル 安 円 / 米 ドル ユーロ/ドル ウォン/ドル 2007 2008 2009 2010 2011 出 所 :ブルームバーグ 武 者 リサーチ 図 表 3: 世 界 の 相 対 株 価 (2009 年 3 月 =) 220 日 本 米 国 ドイツ ブラジル 200 1 160 140 60 08/01 08/07 09/01 09/07 10/01 10/07 11/01 出 所 :ブルームバーグ 武 者 リサーチ 円 高 投 機 の 反 合 理 性 反 社 会 性 しかし 今 や 米 国 の 景 気 回 復 が 明 白 になったことにより 円 高 投 機 の 非 論 理 性 反 社 会 性 が 鮮 明 になっている つまり 円 高 は 純 粋 に 需 給 投 機 の 産 物 である ということである 地 震 ショックにより 過 去 の 円 キャリートレー ドの 清 算 需 要 あるいはリスクオン トレード( 日 本 株 買 い 日 本 円 売 り)の 清 算 を 迫 られた 投 資 家 の 反 対 売 買 が 誘 発 された これをきっかけに 悲 観 論 をかさにきて 一 気 に 相 場 を 売 り 崩 す 動 き 人 の 不 幸 につけこんだ 投 機 筋 は G7 という 巨 大 な 敵 を 招 いてしまった といえる 資 金 移 動 には 正 常 なものとネガティブなものとがある 正 常 なそれはよりリターンの 高 い 分 野 に 資 金 が 移 動 し 経 済 効 率 を 極 大 化 させる ネガティブなそれは リターンの 追 求 をあきらめ 元 本 の 保 全 に 専 念 する 投 資 行 動 で 経 済 成 長 を 阻 害 する 2008 年 以 降 の 円 高 をもたらしている 資 金 移 動 はどう 見 ても 高 いリターンを 求 めた 建 設 的 資 金 移 動 の 結 果 には 見 えない ただでさえ 投 資 需 要 が 冷 え 込 み 潤 沢 な 資 本 が 有 効 に 活 用 されておらず 長 期 金 利 が 1% そこそこの 日 本 への 資 金 流 入 は 純 粋 な 投 機 需 要 によるものであろう その 根 拠 はと 言 えば 自 己 実 現 的 な 円 高 を 前 提 としているとしか 思 えない そうしたネガティブな 資 金 移 動 は グローバルデフレシナリオ に 基 づいたもの であった 故 に 米 国 経 済 の 持 続 回 復 に 黄 色 信 号 が 灯 り 米 国 株 が 下 落 するたびに 円 高 が 進 行 してきたのである 円 高 は 世 界 市 場 の 弱 い 環 である 日 本 株 を 直 撃 し 日 本 の 景 気 を 押 し 下 げる また 世 界 から 資 金 を 吸 い 上 げ 各 国 のデフレを 誘 発 する 円 高 は 日 本 のみならず 世 界 デフレの 一 里 塚 なのである 従 って 円 投 機 を 抑 制 し 日 本 から 世 界 に 資 金 を 還 流 させることは 世 界 デフレへの 悪 循 環 を 断 ち 切 るうえで 決 定 的 に 重 要 である 仮 に 日 本 が 為 替 介 入 で 30 兆 円 3500 億 ドルの 米 国 国 債 を 購 入 すれば 現 在 検 討 中 の FRB の 追 加 金 融 緩 和 策 を 大 きく 支 えるものとな る 円 高 阻 止 の 国 際 協 調 の 構 築 は 日 本 のエゴではなく 世 界 の 利 益 なのである (ストラテジーブレティン vol.27 円 高 阻 止 で 世 界 デフレを 食 い 止 めよ 2010 年 9 月 1 日 より ) 図 表 4: 各 国 通 貨 の 相 対 物 価 (2011 年 1 月 ) 図 表 5: 円 /ドルレートとシカゴマーカンタイル 取 引 所 IMM 通 貨 先 物 ポジションの 推 移 ( 円 / 米 ドル) 85 90 95 105 110 115 125,000 50,000 50,000,000 150,000 130 200,000 03 04 05 06 07 08 09 10 11 出 所 : ブルームバーグ 武 者 リサーチ 円 / 米 ドル ( 左 軸 ) ネット ( 右 軸 ) 0 3 / 6

(3) 地 政 学 から 見 た 円 高 修 正 の 必 要 性 意 外 性 ある G7 協 調 介 入 それにしても なぜ 日 本 の 通 貨 当 局 すら 驚 くほどの 意 表 をつく 迅 速 性 を 持 って G7 協 調 介 入 がなされたのか その 背 景 には 円 安 誘 導 による 日 本 経 済 支 援 が 必 要 という 地 政 学 的 事 情 があったと 考 えられる それが 同 じ 円 高 阻 止 を 目 指 した 協 調 介 入 でも 1995 年 との 決 定 的 な 相 違 点 である 米 国 にとって 緊 要 の 日 米 同 盟 再 構 築 なぜ 今 世 界 が 日 本 の 応 援 団 なのか それは 地 震 の 災 禍 の 大 きさ 人 道 的 見 地 のみならず 日 本 が 地 政 学 的 に 見 て 要 の 位 置 に 立 っているからである 昨 年 後 半 以 降 米 国 の 対 日 態 度 は 激 変 していた それは 最 近 の 米 国 国 務 省 メ ア 日 本 部 長 の 失 言 に 対 する 米 国 側 の 迅 速 で 手 厚 い 対 応 に 如 実 に 現 れている キャンベル 国 務 次 官 補 の 間 髪 入 れな い 謝 罪 訪 日 ルイス 駐 日 大 使 の 沖 縄 への 謝 罪 訪 問 メア 部 長 の 罷 免 等 は 米 国 にとって 日 本 との 同 盟 が 決 定 的 に 重 要 になっていることの 証 である 地 震 直 後 の 様 々なスピーチにおいてオバマ 大 統 領 は 日 本 は 米 国 の 親 しい 友 人 で 同 盟 国 と 繰 り 返 し あらゆる 支 援 をすると 強 調 している それはもちろん 人 道 主 義 に 根 ざしたものではあるが 日 米 同 盟 が 以 前 にもまして 重 要 になってきているという 米 国 の 国 益 とも 深 く 関 わっている 対 中 圧 力 の 要 日 米 同 盟 中 国 の 経 済 躍 進 と 軍 事 政 治 プレゼンスの 急 速 な 台 頭 を 受 けて 2010 年 以 降 覇 権 国 アメリカが 本 腰 を 入 れた 対 応 に 動 き 出 した 中 国 という 巨 大 な 国 に 対 抗 するためにはアジア 最 大 の 民 主 主 義 国 である 日 本 との 同 盟 の 強 化 に 着 手 している 中 国 を 抑 制 し 中 国 に 自 己 変 革 の 圧 力 をかけ 続 けるためには バランス 上 隣 国 である 日 本 のプレゼン スの 高 まりが 求 められる もし 日 本 人 がグローバリゼーションや 市 場 経 済 に 対 する 信 頼 を 失 い 漂 流 しはじめれ ば 東 アジアは 著 しく 不 安 定 化 する 日 本 経 済 の 浮 上 が 覇 権 国 アメリカの 世 界 戦 略 にとっても 極 めて 重 要 になっ てきている それが 以 下 に 述 べるペナルティとしての 異 常 な 円 高 を 封 印 し 今 回 の G7 協 調 介 入 を 可 能 にしたと 考 え られる 振 り 返 れば 1990 年 を 境 に 日 本 経 済 の 風 景 は 一 変 し 長 期 デフレに 陥 った その 根 底 には 日 米 安 全 保 障 条 約 の 戦 略 的 意 義 が 日 本 を 守 る 同 盟 から 日 本 を 封 じ 込 める 同 盟 へと 大 きく 変 質 したことがあった 1990 年 にソ 連 共 産 主 義 世 界 体 制 が 崩 壊 し 日 米 の 共 通 の 敵 が 消 滅 した また 当 時 民 生 用 電 子 機 械 半 導 体 コンピュータ 自 動 車 な どの 基 幹 産 業 において 米 国 企 業 は 日 本 企 業 に 負 け 続 けた そこで 日 本 の 経 済 躍 進 を 食 い 止 め 米 国 の 経 済 優 位 を 維 持 することが 米 国 の 世 界 戦 略 にとって 最 重 要 課 題 となったのである 当 時 の 論 壇 では 日 米 安 保 びんのふた 論 つまり 米 軍 が 巨 額 のコストを 払 って 日 本 に 駐 留 する 理 由 は 日 本 の 軍 事 大 国 化 を 封 じ 込 めることにあるという 議 論 が 盛 んであった 軍 事 的 従 属 の 下 で 日 本 の 政 策 はアメリカからの 要 求 に 翻 弄 され その 要 求 を 大 いに 受 け 入 れた 日 本 封 じ 込 めの 要 超 円 高 日 本 を 経 済 的 に 封 じ 込 めるプロセスで 決 定 的 だったのは 異 常 な 円 高 であった 1990 年 代 初 頭 円 は 購 買 力 平 価 の 2 倍 という 異 常 な 過 大 評 価 となり 日 本 企 業 のコストを 一 気 に 国 際 水 準 の 2 倍 に 押 し 上 げた 日 本 の 労 働 者 の 賃 金 も 2 倍 となったために 企 業 は 雇 用 削 減 正 社 員 から 非 正 規 雇 用 へのシフト 生 産 の 海 外 移 転 など 劇 的 なコスト 引 き 下 げを 迫 られた 結 果 ユニット レーバー コストは 大 きく 低 下 し なんとか 企 業 は 競 争 力 を 維 持 できたのだが 日 本 の 労 働 賃 金 はその 犠 牲 となり 長 期 にわたって 低 下 し 続 け 日 本 にデフレをもたらしたのである 詳 しくは 投 資 ストラテジーの 焦 点 (291 号 /2010 年 11 月 30 日 ) 東 アジアの 地 政 学 変 化 は 日 本 経 済 復 活 のカギとなる ~なぜ 地 政 学 が 円 高 デフレを 終 らせるのか~ 武 者 陵 司 失 われた 20 年 の 終 わり (2011 年 東 洋 経 済 新 報 社 ) を 参 照 このように 日 本 円 の 水 準 は 米 国 の 利 益 とそれに 基 づく 国 際 秩 序 によって 大 きく 揺 さぶられてきた G7 の 協 調 介 入 は そうした 国 際 意 思 の 変 化 を 明 示 している と 考 えられよう 図 表 6: 主 要 国 通 貨 の 購 買 力 平 価 からの 乖 離 率 ( 倍 ) 2.5 2.0 1.5 +30% フランス ドイツ 日 本 英 国 米 国 1.0 0.5-30% 0.0 71 73 75 77 79 81 83 85 87 89 91 93 95 97 99 01 03 05 07 09 出 所 : 経 済 協 力 開 発 機 構 ( OECD) ブル ーム バ ーグ 武 者 リサ ーチ 4 / 6

投 資 ストラテジーの 焦 点 292 号 (4) 長 期 ドル 安 トレンドの 転 換 点 間 近 協 調 介 入 は 図 表 7 に 見 る 長 期 ドルトレンドの 転 換 点 とも 符 合 している ドル 相 場 ( 実 質 実 効 ドルレート)は 以 下 に 見 るように 大 きな 波 動 を 繰 り 返 してきた そしてその 背 景 には 明 確 な 米 国 の 国 益 があった 図 表 7:ドル 相 場 の 長 期 トレンド( 実 質 実 効 ドルレート 推 移 ) 11979 年 から 1985 年 のドル 高 狙 いはインフレ 抑 制 インフレ 競 争 力 低 下 などで 弱 体 化 していると 見 られた 米 国 で 不 思 議 なドル 高 が 続 き 当 局 はそれを 容 認 benign neglect といわれた 時 代 である ドル 高 の 狙 いはインフレ 抑 制 であった 当 時 の 米 国 の 最 大 の 経 済 課 題 のインフレ 抑 制 のためには 通 貨 高 必 須 であった 通 貨 高 は 自 動 的 に 米 国 賃 金 を 国 際 水 準 から 大 きく 引 き 上 げ 結 果 として 大 幅 な 賃 金 引 下 げ 圧 力 を 生 む 実 際 1979 年 に 円 高 に 転 じて 以 降 賃 金 水 準 の 伸 び 率 は 著 しく 低 下 し 急 上 昇 していた 米 国 の 単 位 労 働 コストは 劇 的 に 沈 静 化 した 図 表 8 参 照 21985 年 から 1995 年 のドル 安 狙 いは 輸 出 競 争 力 強 化 ドル 高 でハイパーインフレの 危 機 は 去 ったものの 米 国 企 業 の 競 争 力 は 著 しく 低 下 し 貿 易 赤 字 ( 特 に 対 日 )が 急 増 した この 巨 額 の 貿 易 赤 字 を 放 置 すれば 米 国 経 済 は 危 機 に 陥 ると 意 識 され 1985 年 のプラザ 合 意 により 大 規 模 なド ル 高 是 正 が 開 始 された 31995 年 から 2001~2 年 までのドル 高 狙 いは 対 外 投 資 1995 年 ルーピン 財 務 長 官 は 強 いドルは 米 国 の 国 益 というメッセージを 発 し ドル 高 誘 導 に 転 換 した 米 国 企 業 はす でにリストラを 終 えて 収 益 力 は 向 上 し 情 報 革 命 により 米 国 企 業 の 競 争 力 は 強 化 されていた また 生 産 性 向 上 によ り 米 国 企 業 の 単 位 労 働 コストは 一 段 と 抑 制 された この 強 い 企 業 力 と 金 融 力 を 生 かしグローバル 投 資 を 推 進 するこ とが 当 時 の 米 国 の 国 益 であった ドル 高 はその 手 段 となった 42002 年 から 2011 年 までのドル 安 狙 いはデフレ 対 策 IT バブル 崩 壊 により 2001 年 9.11 ごろより 米 国 経 済 のデフレの 危 機 が 静 かに 進 行 した バブルや 過 剰 な 信 用 創 造 の 後 遺 症 不 良 債 権 と 過 剰 債 務 の 処 理 を 迫 られ 需 要 不 足 が 定 着 した IT バブル 崩 壊 に 次 ぐサブプライム 住 宅 バブ ルの 崩 壊 は 一 段 と 労 働 需 給 を 緩 和 させ デフレ 賃 金 下 落 のリスクを 高 めた デフレのリスクを 抑 制 し 賃 金 引 上 げ 圧 力 を 強 めるためには ドル 安 により 米 国 賃 金 の 対 外 水 準 を 引 き 下 げることが 必 須 その 下 でドル 安 が 進 行 した 5 / 6

52011 年 以 降 ~ 予 想 2011 年 の 景 気 回 復 の 定 着 により QE2 量 的 金 融 緩 和 は 完 了 する 見 通 しが 高 い 資 源 価 格 の 高 騰 大 きく 下 落 し CPI を 引 き 下 げてきた 住 宅 家 賃 の 底 入 れなどが 物 価 上 昇 圧 力 を 強 めていくだろう 他 方 米 国 の 企 業 収 益 は 過 去 最 高 レ ベルまで 高 まり 大 幅 な 資 金 余 剰 状 態 となっている 一 段 のグローバリゼーションとインターネット 環 境 の 高 度 化 により 米 国 企 業 はグローバルな 収 益 基 盤 の 構 築 を 急 いでいる ドル 高 により 対 外 投 資 を 強 化 したい 環 境 といえる このように 過 去 のドル 相 場 の 波 動 を 振 り 返 ると それは 米 国 国 益 およびそれぞれ 局 面 での 政 策 優 先 課 題 と 密 接 に 結 びついていたことがわかる それは 大 きく 二 つの 要 素 に 分 かれる 第 一 は 循 環 要 因 政 策 が 戦 うべきリスクがイン フレかデフレかで 前 者 ならドル 高 後 者 ならドル 安 となる 第 二 は 対 外 戦 略 要 因 である 国 内 経 済 が 厳 しく 過 去 の 投 資 成 果 を 回 収 したい 時 輸 出 により 所 得 を 稼 ぎたい 時 にはドル 安 志 向 となる 他 方 国 内 経 済 が 充 実 し 対 外 投 資 により 将 来 の 布 石 を 打 つときには ドル 高 が 有 利 となる 以 上 の 4 つの 選 択 肢 の 中 で 米 国 の 為 替 政 策 が 決 められ てきた と 考 えられる そうした 観 点 に 立 てば 2001 年 以 降 ほぼ 10 年 間 続 いたドル 安 局 面 が 転 換 する 時 期 が 近 づいてきた 可 能 性 が 大 きい と 考 えられる 今 回 の G7 協 調 介 入 の 背 景 には 米 国 政 策 の 優 先 順 位 が 転 換 しつつあることがある と 考 えられる 図 表 8: 米 国 の 賃 金 と 単 位 労 働 コスト 推 移 (2005 年 =) 単 位 当 たり 労 働 コスト ( 前 年 同 期 比 伸 率 右 軸 ) (YoY %) 16 単 位 当 たり 労 働 コスト ( 左 軸 ) 12 時 間 当 たり 報 酬 ( 前 年 同 期 比 伸 率 右 軸 ) 8 60 4 40 0 20 61 66 71 76 81 86 91 96 01 06 出 所 : 米 国 労 働 統 計 局 ブルームバーグ 武 者 リサーチ 4 著 作 権 表 示 2010 株 式 会 社 武 者 リサーチ 本 書 で 言 及 されている 意 見 推 定 見 通 しは 本 書 の 日 付 時 点 における 武 者 リサーチの 判 断 に 基 づいたものです 本 書 中 の 情 報 は 武 者 リサーチにおいて 信 頼 できると 考 える 情 報 源 に 基 づいて 作 成 していますが 武 者 リサーチは 本 書 中 の 情 報 意 見 等 の 公 正 性 正 確 性 妥 当 性 完 全 性 等 を 明 示 的 にも 黙 示 的 にも 一 切 保 証 するものではありません かかる 情 報 意 見 等 に 依 拠 したことにより 生 じる 一 切 の 損 害 について 武 者 リサーチは 一 切 責 任 を 負 いません 本 書 中 の 分 析 意 見 等 は その 前 提 が 変 更 された 場 合 には 変 更 が 必 要 となる 性 質 を 含 んでいます 本 書 中 の 分 析 意 見 等 は 金 融 商 品 クレジット 通 貨 レート 金 利 レート その 他 市 場 経 済 の 動 向 について 表 明 保 証 するものではあ りません また 過 去 の 業 績 が 必 ずしも 将 来 の 結 果 を 示 唆 するものではありません 本 書 中 の 情 報 意 見 等 が 今 後 修 正 変 更 されたとしても 武 者 リサーチは 当 該 情 報 意 見 等 を 改 定 する 義 務 や これを 通 知 する 義 務 を 負 うものでは ありません 貴 社 が 本 書 中 に 記 載 された 投 資 財 務 法 律 税 務 会 計 上 の 問 題 リスク 等 を 検 討 するに 当 っては 貴 社 において 取 引 の 内 容 を 確 実 に 理 解 するための 措 置 を 講 じ 別 途 貴 社 自 身 の 専 門 家 アドバイザー 等 にご 相 談 される ことを 強 くお 勧 めいたします 本 書 は 武 者 リサーチからの 金 融 商 品 証 券 等 の 引 受 又 は 購 入 の 申 込 又 は 勧 誘 を 構 成 するものではなく 公 式 又 は 非 公 式 な 取 引 条 件 の 確 認 を 行 うものではありません 本 書 および 本 書 中 の 情 報 は 秘 密 であ り 武 者 リサーチの 文 書 による 事 前 の 同 意 がない 限 り その 全 部 又 は 一 部 をコピーすることや 配 布 することはできません 6 / 6