一 問 題 状 況 1) 平 成 24 年 度 労 働 契 約 法 改 正 (18~20 条 の 新 設 ) 5 年 ルール( 無 期 転 換 ルール)の 導 入 判 例 による 雇 止 め 規 制 の 立 法 化 有 期 契 約 の 差 別 禁 止 規 定 の 新 設 2) 関 連 法 令 の 改 正 (5 年 ルール 関 係 ) 任 期 法 の 改 正 特 例 についての 法 律 案 3) 有 期 労 働 契 約 改 正 の 背 景 非 正 規 社 員 の 増 加 と 格 差 問 題 無 期 労 働 契 約 - 正 社 員 ( 高 賃 金 十 分 な 雇 用 保 障 広 範 な 人 事 権 ) 有 期 労 働 契 約 - 非 正 規 社 員 ( 低 賃 金 不 十 分 な 雇 用 保 障 制 約 された 人 事 権 ) - 格 差 是 正 に 向 けて 多 様 な 正 社 員 ( 職 種 勤 務 地 限 定 の 正 社 員 ) パート 労 働 法 改 正 労 働 組 合 の 対 応 整 理 解 雇 基 準 の 見 直 し 論 等 がなされている 二 民 法 上 の 雇 用 契 約 1) 民 法 上 の 無 期 雇 用 契 約 ( 無 期 労 働 契 約 ) 無 期 契 約 は 当 事 者 双 方 ともいつでも 解 約 可 能 2) 民 法 上 の 有 期 雇 用 契 約 ( 有 期 労 働 契 約 ) 有 期 契 約 は やむを 得 ない 理 由 がない 限 り 当 事 者 双 方 とも 解 約 できない やむを 得 ない 理 由 がなく 一 方 的 解 約 を 受 けた 側 は 損 害 賠 償 請 求 が 可 能 1 有 期 労 働 契 約 は 期 間 満 了 により 終 了 する 三 労 働 法 による 修 正 (その 1- 契 約 期 間 と 解 雇 制 限 ) 1) 無 期 労 働 契 約 無 期 労 働 契 約 の 解 雇 ( 使 用 者 による 一 方 的 解 約 をいう)は 客 観 的 に 合 理 的 で 社 会 通 念 上 相 当 なものでないと 権 利 の 濫 用 として 無 効 になる( 労 契 法 16 条 ) 無 期 労 働 契 約 は いわゆる 正 社 員 に 用 いられることが 多 い 2 1 ただし 使 用 者 から 労 働 者 への 損 害 賠 償 請 求 が 認 められる 例 は 少 ない 2 一 方 定 年 制 は 定 めを 置 けば 法 的 に 有 効 である それゆえ 無 期 労 働 契 約 は 労 働 者 に とって 定 年 までの 雇 用 が 保 障 され 他 方 で 一 定 の 予 告 期 間 を 置 けばいつでも 解 約 できる 契 約 を 意 味 する 1
* 解 雇 の 合 理 性 相 当 性 は 整 理 解 雇 の 場 合 には 1 整 理 解 雇 の 必 要 性 2 人 員 選 択 の 相 当 性 3 解 雇 回 避 努 力 義 務 の 履 行 4 手 続 きの 相 当 性 の 四 要 件 ( 要 素 )で 判 断 され る 部 門 閉 鎖 型 整 理 解 雇 の 場 合 解 雇 回 避 努 力 義 務 の 内 容 として 閉 鎖 部 門 から 他 の 部 門 へ 移 すための 教 育 訓 練 や 配 転 命 令 等 が 必 要 とされる これに 対 して 職 種 や 勤 務 地 限 定 合 意 があり 当 該 限 定 された 職 種 や 勤 務 地 が 失 われたことを 理 由 にする 解 雇 の 場 合 配 転 命 令 等 をしなくても 解 雇 有 効 と 解 する 例 がある つまり 職 種 勤 務 地 限 定 合 意 があると 当 該 職 種 勤 務 地 が 失 われたことによ る 解 雇 は 認 められやすくなる( 多 様 な 正 社 員 ) 2) 有 期 労 働 契 約 の 契 約 期 間 契 約 期 間 の 上 限 は 原 則 3 年 例 外 5 年 3 -ただし 労 働 者 側 からの 退 職 は 1 年 経 過 後 につき 制 約 がない( 附 則 137 条 ) 4 一 定 の 事 業 の 完 了 に 必 要 な 期 間 を 定 めるもの(ダムの 建 設 工 事 等 )は 3 年 を 超 えて も 可 任 期 法 により 大 学 等 で 教 育 研 究 に 従 事 する 者 については 10 年 まで 可 3) 有 期 労 働 契 約 と 解 雇 制 限 ( 四 の 雇 止 め 規 制 も 参 照 ) 有 期 労 働 契 約 は 当 事 者 双 方 が 期 間 満 了 までやむを 得 ない 理 由 がない 限 り 解 約 でき ない( 労 契 法 17 条 - 民 法 を 原 則 的 には 修 正 していない 5 ) 有 期 労 働 契 約 の 締 結 目 的 には 制 限 がない 6 有 期 労 働 契 約 を 反 復 更 新 すること 自 体 を 制 約 する 法 規 は 存 在 しない 有 期 労 働 契 約 の 期 間 満 了 は 解 雇 ではないので 労 契 法 16 条 の 直 接 適 用 はない 有 期 労 働 契 約 は 非 正 規 社 員 に 用 いられることが 多 い 3 一 定 の 専 門 職 に 就 く 者 及 び 60 歳 以 上 の 者 4 たとえば 3 年 契 約 を 締 結 している 場 合 使 用 者 にとっては 3 年 間 解 約 ( 解 雇 ) 権 が 制 約 さ れるが 労 働 者 からは 1 年 内 に 限 り 解 約 ( 退 職 辞 職 ) 権 が 制 約 されるにすぎない なお 3 年 が 経 過 すると 当 該 契 約 は 原 則 としてその 期 間 満 了 をもって 終 了 する したがって 使 用 者 が 自 らの 解 約 権 を 一 方 的 に 制 限 することを 望 まない 限 り 1 年 を 超 える 契 約 が 締 結 され ることはない 5 労 働 契 約 法 制 定 以 前 は 民 法 628 条 を 片 面 的 任 意 規 定 と 解 し 期 間 中 に 使 用 者 側 に 解 約 権 を 留 保 することを 認 める 裁 判 例 が 存 在 したが 労 働 契 約 法 制 定 以 後 は 17 条 によりかよう な 解 釈 の 余 地 は 封 じられた 他 方 理 論 的 には 労 働 者 側 に 解 約 権 を 留 保 する 特 約 は 有 効 と 解 すべきであるが そのような 特 約 が 意 味 を 持 つのはあくまで 1 年 内 ( 労 基 法 附 則 137 条 参 照 )に 限 られる 6 試 用 目 的 で 期 間 を 設 定 する 場 合 当 該 期 間 で 契 約 が 終 了 する 旨 の 特 段 の 合 意 がない 限 り 当 該 期 間 は 存 続 期 間 ではなく 試 用 期 間 (その 性 質 は 解 約 権 留 保 付 労 働 契 約 )であるとする 判 例 がある この 判 例 の 射 程 については 見 解 が 分 かれているが 解 釈 準 則 と 解 するのが 妥 当 であり そのように 解 する 場 合 試 用 目 的 であっても 明 確 に 存 続 期 間 である 旨 合 意 すれ ば 存 続 期 間 としての 期 間 設 定 は 可 能 となる 2
四 労 働 法 による 修 正 (その 2- 平 成 24 年 度 改 正 法 等 ) 1) 労 契 法 19 条 ( 雇 止 め 規 制 ) 判 例 法 理 の 構 築 と 立 法 化 ( 出 口 規 制 ) 労 働 契 約 法 19 条 の 構 造 1 労 契 法 19 条 1 号 2 号 該 当 性 雇 用 継 続 に 対 する 合 理 的 な 期 待 の 存 否 を 審 査 する -2 号 は 1 号 の 状 態 を 包 含 するので 2 号 該 当 性 が 問 題 になるケースが 多 い - 雇 用 継 続 に 対 する 合 理 的 な 期 待 の 存 否 は 事 後 的 な 総 合 考 慮 7 - 判 例 では 大 学 の 非 常 勤 講 師 について 雇 用 継 続 に 対 する 合 理 的 な 期 待 が 認 め られにくい 傾 向 にある 2 19 条 本 文 の 該 当 性 雇 止 めに 対 する 合 理 性 相 当 性 審 査 ( 労 契 法 16 条 の 類 推 適 用 ) - 労 契 法 16 条 よりは 若 干 緩 やかに 判 断 される 正 社 員 に 劣 後 した 雇 用 保 障 3 その 他 労 働 者 の 申 込 みは 満 了 日 ないし 満 了 日 後 遅 滞 なく - 申 込 みの 存 否 は 緩 やかに 判 断 される 8 19 条 により 雇 止 めが 違 法 とされた 後 の 労 働 条 件 は 従 前 と 同 一 である すなわち 同 一 の 賃 金 であり 同 一 の 契 約 期 間 ( 無 期 化 しない)である 2) 労 契 法 18 条 (5 年 ルール) 通 算 契 約 期 間 が 5 年 ( 任 期 法 の 適 用 があると 10 年 9)を 超 えると 労 働 者 に 無 期 転 換 申 込 権 が 発 生 - 通 算 契 約 期 間 のカウントは 平 成 25 年 4 月 1 日 以 降 に 開 始 した 労 働 契 約 から 18 条 は 19 条 を 排 除 していない すなわち 5 年 内 の 雇 止 めないし 5 年 経 過 後 で 無 期 転 換 権 を 行 使 していない 労 働 者 の 雇 止 めに 対 しては 19 条 が 適 用 される これに 対 し 無 期 転 換 後 の 解 雇 については 16 条 が 直 接 適 用 される 7 判 例 が 1 号 2 号 該 当 性 を 検 討 する 際 に 考 慮 要 素 にしているものは 1 職 務 内 容 勤 務 実 態 の 正 社 員 との 同 一 性 近 時 性 2 雇 用 管 理 区 分 の 状 況 3 契 約 締 結 更 新 の 状 況 ( 有 無 回 数 勤 続 年 数 等 ) 4 更 新 手 続 の 態 様 厳 格 さ 5 雇 用 継 続 を 期 待 させる 使 用 者 の 言 動 認 識 の 有 無 6 他 の 労 働 者 の 更 新 状 況 等 である これらの 総 合 考 慮 であるので 一 部 の 要 素 を 満 たせば 2 号 (1 号 ) 該 当 性 が 認 められる 余 地 が 生 じる 8 異 議 不 満 を 述 べる 程 度 で 構 わない 9 特 例 についての 法 律 案 がそのまま 成 立 すれば 一 定 の 専 門 職 60 歳 以 上 の 労 働 者 の 締 結 する 有 期 労 働 契 約 も 10 年 になる 3
事 前 に 無 期 転 換 申 込 権 を 放 棄 する 合 意 は 無 効 10 無 期 転 換 申 込 権 は 期 間 満 了 日 までに 行 使 しなければならない 満 了 日 までに 無 期 転 換 権 の 行 使 がなく 雇 止 めの 紛 争 が 生 じれば 19 条 の 問 題 に 移 行 する クーリング 期 間 は 6 月 契 約 期 間 を 除 く 労 働 条 件 は 従 前 と 同 一 11 職 務 内 容 に 変 更 があっても 同 一 の 使 用 者 との 間 で 有 期 労 働 契 約 が 締 結 されていれば 通 算 される - 改 正 任 期 法 の 適 用 の 下 では 大 学 在 学 中 の 職 務 (TA RA 等 )は 通 算 対 象 にならない 3) 労 契 法 20 条 有 期 と 無 期 の 労 働 条 件 格 差 は 職 務 の 内 容 に 応 じて 許 容 される 有 期 であることのみが 唯 一 の 理 由 である 格 差 は 違 法 五 実 務 上 の 課 題 1)5 年 ルール(18 条 ) 回 避 のための 雇 止 め 通 算 期 間 が 5 年 を 超 える 前 の 雇 止 め - 労 契 法 19 条 により 更 新 された 時 点 で 5 年 を 超 えることを 使 用 者 側 が 警 戒 すれば 4 年 3 年 での 雇 止 めも 生 じ 得 る? 10 年 ルール 回 避 のための 雇 止 め? * 非 常 勤 講 師 等 に 関 しては 労 使 共 に 無 期 転 換 を 過 度 に 警 戒 する 必 要 はない 12 解 雇 と 雇 止 めの 有 効 性 の 差 異 労 働 条 件 の 差 異 は? 2) 更 新 上 限 の 設 定 ( 不 更 新 条 項 )の 有 効 性 更 新 上 限 の 設 定 - 労 働 者 の 雇 用 継 続 の 期 待 が 発 生 する 以 前 ( 労 契 法 19 条 2 号 該 当 性 が 認 められる 以 前 ) に 更 新 の 上 限 を 定 めると 労 働 者 に 雇 用 継 続 の 期 待 は 発 生 しにくくなる 10 この 点 については 反 対 説 がある 11 例 えば 毎 週 1 回 の 講 義 を 受 け 持 っていた 非 常 勤 講 師 が 5 年 経 過 後 に 無 期 転 換 権 を 行 使 した 場 合 であっても その 後 の 業 務 内 容 賃 金 等 は 別 段 の 定 めがない 限 りは 従 前 と 同 一 12 一 定 のプロジェクトのために 有 期 労 働 契 約 を 用 いている 場 合 には 無 期 転 換 後 の 制 度 ( 就 業 規 則 等 )を 整 え 広 範 な 人 事 権 を 留 保 しないことを 制 度 上 運 用 上 確 立 すれば 無 期 転 換 後 の 解 雇 と 有 期 労 働 契 約 の 雇 止 めの 有 効 性 の 判 断 は 裁 判 上 ではそれほど 大 きく 変 わら ないと 考 えられる( 多 様 な 正 社 員 の 議 論 ) 言 い 換 えると 無 期 転 換 されずとも 一 定 範 囲 の 雇 止 めはその 有 効 性 を 争 われる 余 地 があり そのような 法 状 況 は 改 正 前 から 変 わってい ない ただし この 点 については 整 理 解 雇 法 理 が 権 利 濫 用 法 理 である 性 格 上 合 理 性 相 当 性 の 有 無 についての 明 確 な 基 準 は 存 在 せず また 立 法 化 も 不 可 能 に 近 いため 無 期 転 換 された 場 合 の 解 雇 と 雇 止 めの 判 断 基 準 は 大 きく 異 なるとの 評 価 もあり 得 る 4
例 えば 最 初 の 契 約 締 結 時 に 更 新 の 上 限 を 提 示 し これを 厳 格 に 運 用 すれば 裁 判 において 19 条 2 号 該 当 性 が 否 定 される 可 能 性 は 極 めて 高 い 13 不 更 新 条 項 - 労 働 者 の 雇 用 継 続 の 期 待 が 発 生 した 後 ( 労 契 法 19 条 2 号 該 当 性 が 認 められた 後 )に 更 新 の 上 限 を 定 める ないし 最 終 更 新 である 旨 合 意 した 場 合 当 該 合 意 の 有 効 性 につ いては 判 例 の 見 解 が 分 かれる 14 不 更 新 条 項 の 存 在 が 直 ちに 雇 用 継 続 の 合 理 的 な 期 待 を 排 除 するかどうかは 争 い があるが 当 該 期 待 を 減 殺 する 方 向 に 働 くという 点 で 判 例 はほぼ 固 まっている * 更 新 上 限 ないし 不 更 新 条 項 を 契 約 に 盛 り 込 むことは 雇 止 めを 適 切 に 行 うためには 有 用 である 15 ただし 更 新 上 限 設 定 ないし 不 更 新 条 項 によって 18 条 を 排 除 する ことはできない 16 3) 無 期 転 換 後 の 労 働 条 件 - 無 期 転 換 後 も 基 本 的 には 従 前 と 同 一 の 労 働 条 件 となる すなわち 法 は 非 正 規 社 員 に 正 社 員 の 賃 金 を 保 障 することまで 求 めていない 差 別 についてはパート 労 働 法 等 で 対 処 職 務 内 容 ( 人 材 活 用 の 仕 組 運 用 を 含 む)が 異 なれば 賃 金 格 差 も 一 定 範 囲 で 許 容 される 17 * 無 期 化 されても 賃 金 等 の 労 働 条 件 には 特 段 の 定 めがなければ 変 化 がない 13 ただし 19 条 2 号 該 当 性 は 総 合 考 慮 で 判 断 されるので その 他 の 要 素 から 雇 用 継 続 に 対 する 合 理 的 な 期 待 が 認 められる 余 地 は 残 る 14 学 説 には 不 更 新 条 項 を1 合 意 解 約 (19 条 2 号 該 当 性 の 否 定 )と 捉 える 2 合 理 的 期 待 を 排 除 ないし 減 殺 する 要 素 (19 条 2 号 該 当 性 を 否 定 する 一 要 素 )と 捉 える 3 雇 止 めの 合 理 的 な 理 由 の 一 要 素 (19 条 本 文 の 合 理 的 理 由 を 検 討 する 上 での 一 要 素 )と 捉 える 4 公 序 違 反 で 無 効 と 捉 える と 少 なくとも 4 つの 立 場 がある 判 例 は1~3までが 混 在 しており 必 ずしも 明 確 ではない(なお 使 用 者 による 情 報 提 供 の 不 備 を 指 摘 して 不 更 新 条 項 の 有 効 性 を 否 定 する 判 例 は 多 い ) 15 19 条 は 従 来 からある 判 例 法 理 の 立 法 化 に 過 ぎないので この 法 状 況 も 改 正 前 から 変 化 が ない つまり 使 用 者 にとって 特 に 18 条 の 適 用 を 回 避 するため 5 年 内 での 契 約 打 切 を 目 指 す 時 に 上 限 設 定 不 更 新 条 項 が 有 用 であるという 点 を 強 調 しているのではない 従 来 から ある 判 例 法 (19 条 )の 問 題 として 労 働 者 にとって 更 新 の 可 能 性 を 有 無 をできる 限 り 早 い 時 点 で 明 示 し これを 厳 格 に 運 用 することによって 労 働 者 の 雇 用 継 続 に 対 する 合 理 的 期 待 は 減 殺 され 紛 争 の 発 生 が 予 防 されることが 期 待 されるし 労 働 者 にとっても 転 職 の 機 会 が 増 大 する 等 雇 止 めの 手 続 きとして 望 ましいという 趣 旨 である 16 例 えば あらかじめ 6 年 を 更 新 上 限 として 設 定 した 上 で 1 年 契 約 を 5 回 更 新 しても 6 年 目 の 有 期 労 働 契 約 締 結 により 労 働 者 には 無 期 転 換 申 込 権 が 発 生 する 任 期 法 の 適 用 があ る 場 合 に 12 年 を 上 限 として 11 年 目 契 約 を 締 結 した 場 合 も 同 様 17 ただし 使 用 者 が 正 社 員 ( 無 期 労 働 契 約 )を 念 頭 においた 就 業 規 則 しか 作 成 していない と 当 該 就 業 規 則 の 最 低 基 準 効 ( 労 契 法 12 条 )が 生 じ 正 社 員 と 同 様 の 労 働 条 件 が 認 めら れる 可 能 性 もある 5
六 改 正 法 の 評 価 2018 年 問 題 は 発 生 するか(18 条 の 副 作 用 はどの 程 度 か) 18 条 と 19 条 を 並 列 したことによる 影 響 をどのように 考 えるか -5 年 は 長 すぎるか? 5 年 内 の 雇 止 めと 19 条 の 関 係 は? 多 様 な 正 社 員 との 関 係 - 無 期 転 換 後 の 労 働 者 の 解 雇 の 合 理 性 は 緩 やかに 判 断 される 可 能 性 が 高 い 例 えば 非 常 勤 講 師 の 場 合 職 種 限 定 があるので 無 期 転 換 権 を 行 使 してもなお 当 該 職 務 が 失 われたら( 担 当 講 座 がカリキュラム 編 成 上 不 要 となったら) 労 契 法 19 条 本 文 ないし 16 条 の 合 理 性 相 当 性 が 認 められる 可 能 性 は 高 い * 立 法 論 として 試 用 的 有 期 労 働 契 約 を 認 めるか 認 めるとして 期 間 をどこまで 認 めるか 18 条 への 一 本 化 は 可 能 か 有 期 労 働 契 約 は 入 口 規 制 に 移 行 すべきか 6