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資 料 -6 平 成 20 年 度 第 2 回 北 陸 地 方 整 備 局 事 業 評 価 監 視 委 員 会 特 定 構 造 物 改 築 事 業 事 後 評 価 説 明 資 料 平 成 20 年 11 月 北 陸 地 方 整 備 局 -0-

Transcription:

高 知 市 新 庁 舎 建 設 基 本 方 針 平 成 24 年 3 月 高 知 市

はじめに 1 1. 庁 舎 の 現 状 と 課 題 ⑴ 現 状 と 課 題 2 ⑵ 高 知 市 南 海 地 震 対 策 中 長 期 計 画 における 位 置 づけ 3 2. 本 庁 舎 建 て 替 えの 必 要 性 4 3. 建 設 位 置 5 4. 現 在 地 での 新 庁 舎 整 備 について ⑴ 新 庁 舎 整 備 に 係 るこれまでの 検 討 経 過 6 ⑵ 本 庁 舎 周 辺 敷 地 の 概 況 8 ⑶ 新 庁 舎 規 模 費 用 の 試 算 結 果 9 ⑷ 事 業 手 法 目 標 年 度 10

はじめに 本 市 では, 高 知 市 南 海 地 震 対 策 中 長 期 計 画 ( 平 成 20 年 7 月 策 定 )に 基 づき, 地 震 発 生 時 における 市 庁 舎 での 来 庁 者 及 び 職 員 の 安 全 を 確 保 するため, 老 朽 化 が 進 んだ 本 庁 舎, 南 別 館 について 平 成 23 年 度 に 耐 震 診 断 を 実 施 した 併 せて, 平 成 23 年 7 月 には 高 知 市 庁 舎 耐 震 化 整 備 等 検 討 委 員 会 を 組 織 し,9 月 に 出 された 本 庁 舎, 南 別 館 共 に, 震 度 6 強 から7 程 度 の 大 地 震 の 振 動 及 び 衝 撃 に 対 して 倒 壊 し, 又 は 崩 壊 する 危 険 性 が 高 い という 診 断 結 果 を 受 け, 庁 舎 の 耐 震 化 に 係 る 整 備 等 について 必 要 な 検 討 を 進 めてき たところである また, 市 議 会 では, 平 成 23 年 6 月 に 設 置 した 南 海 地 震 対 策 調 査 特 別 委 員 会 において, 今 回 の 耐 震 診 断 結 果 を 踏 まえ, 庁 舎 耐 震 化 に 向 けた 調 査 を 行 なった 結 果, 平 成 24 年 3 月 議 会 において 本 庁 舎 の 耐 震 化 は, 現 位 置 での 建 て 替 えによって 行 なわれるよう 求 め る との 中 間 報 告 がなされた これらを 受 けて, 今 年 度 これまで 検 討 してきた 本 庁 舎 耐 震 化 についての 内 容 を 整 理 し, 今 後 進 めていく 本 庁 舎 の 整 備 についての 基 本 的 な 方 針 として, 高 知 市 新 庁 舎 建 設 基 本 方 針 を 策 定 するものである -1 -

1. 庁 舎 の 現 状 と 課 題 ⑴ 現 状 と 課 題 現 在 の 本 庁 舎 は, 耐 震 性 の 不 備 や 建 物 の 老 朽 化, 庁 舎 の 分 散 化, 狭 あい 化 による 市 民 の 利 便 性 の 低 下,また, 災 害 対 応 拠 点 施 設 としての 機 能 や 庁 舎 のバリアフリー 化 が 十 分 でないなど 多 くの 課 題 を 抱 えている 1 耐 震 性 の 不 備 平 成 23 年 度 に 旧 耐 震 基 準 の 建 物 である 本 庁 舎 南 別 館 について 耐 震 診 断 を 行 っ た 結 果, 本 庁 舎 南 別 館 ともに, 震 度 6 強 から7 程 度 の 大 地 震 の 振 動 及 び 衝 撃 に 対 して 倒 壊 し, 又 は 崩 壊 する 危 険 性 が 高 い との 結 果 となり, 耐 震 化 が 必 要 である との 判 定 がされた 高 知 市 南 海 地 震 対 策 中 長 期 計 画 に 基 づき, 地 震 発 生 時 における 市 庁 舎 での 来 庁 市 民 及 び 職 員 の 安 全 を 確 保 するとともに, 災 害 発 生 時 の 行 政 機 能 の 維 持 を 図 るため, 災 害 時 の 拠 点 である 老 朽 化 した 庁 舎 の 耐 震 化 が 急 務 となっている 表 1 本 庁 舎 南 別 館 の 耐 震 診 断 結 果 建 築 年 構 造 Is 値 判 定 結 果 本 庁 舎 昭 和 33 年 鉄 筋 コンクリート 造, 地 下 1 階 地 上 5 階 0.19~0.64 要 補 強 南 別 館 昭 和 50 年 鉄 骨 鉄 筋 コンクリート 造, 地 上 7 階 0.21~0.67 要 補 強 Is 値 : 建 築 物 の 耐 震 性 能 を 示 す 数 値 Is 値 0.6 以 上 の 場 合 に, 大 地 震 により 構 造 体 の 部 分 的 な 損 害 は 生 じるが, 建 築 物 全 体 の 耐 力 の 低 下 は 著 しくないことを 目 標 とし, 人 命 の 安 全 確 保 が 図 られる ことと 定 められている ( 国 土 交 通 省 官 庁 施 設 の 総 合 耐 震 計 画 基 準 より) 2 庁 舎 の 老 朽 化 本 庁 舎 は, 昭 和 33 年 建 築 で 築 53 年 経 過, 南 別 館 は 昭 和 50 年 建 築 で 築 36 年 経 過 しており, 建 物 本 体 や 空 調 電 気 給 排 水 設 備 等 の 老 朽 化 が 進 んでいる 表 2 各 庁 舎 の 概 要 本 庁 舎 ( 出 納 棟 議 会 棟 含 む) 南 別 館 たかじょう 西 庁 舎 第 二 庁 舎 たかじょう 庁 舎 竣 工 年 月 日 昭 和 33 年 7 月 昭 和 50 年 4 月 昭 和 56 年 4 月 昭 和 60 年 6 月 平 成 13 年 3 月 -2 - 柳 原 分 館 スポーツ 振 興 課 柳 ; 昭 和 54 年 11 月 ス; 平 成 10 年 7 月 耐 震 性 旧 耐 震 基 準 旧 耐 震 基 準 旧 耐 震 基 準 新 耐 震 基 準 新 耐 震 基 準 柳 旧 耐 震 基 準 鉄 筋 地 上 5 階, 柳 ; 鉄 筋 地 上 3 階, 地 下 1 階 構 造 地 下 1 階 鉄 骨 鉄 筋 7 階 鉄 筋 6 階 鉄 筋 3 階 鉄 骨 鉄 筋 7 階 ス; 鉄 骨 1 階 延 べ 床 面 積 ( 駐 車 場 除 く) 8,436.52 m2 4,642.48 m2 1,537.40 m2 3,795.65 m2 4,039.78 m2 2,834.51 m2 共 用 部 分 面 積 4,411.09 m2 2,906.14 m2 587.63 m2 1,016.72 m2 2,118.05 m2 2,708.36 m2 占 用 部 分 面 積 4,025.43 m2 1,736.34 m2 949.77 m2 2,778.94 m2 1,921.73 m2 126.15 m2 一 人 あたりの 占 有 面 積 8.2 7.5 12.0 6.2 10.5 5.5 占 用 / 延 べ 床 割 合 47.7% 37.4% 61.8% 73.2% 47.6% 4.5% 職 員 数 ( 臨 時 職 員 等 含 む) 490 人 233 人 79 人 448 人 183 人 23 人 職 員 一 人 あたりの 延 べ 床 面 積 17.22 m2 19.92 m2 19.46 m2 8.47 m2 22.08 m2 123.24 m2

3 庁 舎 の 狭 あい 化 保 管 文 書 の 増 加 等 に 伴 い 執 務 室 が 狭 く, 会 議 室 等 の 打 ち 合 わせスペースも 足 りな い 状 況 にあり 事 務 効 率 が 低 下 している また, 通 路 や 待 合 スペース, 相 談 スペース なども 十 分 に 確 保 できていない 4 庁 舎 の 分 散 化 現 在, 本 庁 舎, 第 二 庁 舎, 南 別 館,たかじょう 庁 舎,たかじょう 西 庁 舎, 柳 原 分 館 等, 庁 舎 が 分 散 している 状 況 にあり, 市 民 サービスの 低 下 や 事 務 効 率 の 低 下 を 招 いている 5 災 害 対 応 拠 点 施 設 としての 機 能 本 庁 舎 は, 災 害 時 の 拠 点 施 設 として 災 害 対 策 の 指 揮, 情 報 伝 達 等, 災 害 応 急 対 策 活 動 の 機 能 を 有 する 必 要 があるとともに, 行 政 機 能 を 維 持 しなければならないが, 現 在 の 建 物 では 建 物 自 体 が 被 災 する 可 能 性 もあり,その 対 策 が 十 分 ではない 状 況 に ある 6 庁 舎 のバリアフリー 化 本 庁 舎 等 の 建 築 時 には,バリアフリーという 考 え 方 がなく, 現 在 の 本 庁 舎 等 のバ リアフリー 設 備 は 後 から 整 備 したものであり, 十 分 とはいえない 状 況 である ⑵ 高 知 市 南 海 地 震 対 策 中 長 期 計 画 における 位 置 づけ 高 知 市 南 海 地 震 対 策 中 長 期 計 画 において, 市 有 建 築 物 については, 施 設 利 用 者 や 職 員 の 安 全 確 保, 並 びに 行 政 機 能 の 維 持 を 図 るとともに, 地 震 時 の 防 災 拠 点 避 難 施 設 として 活 用 していく 必 要 があることから, 優 先 順 位 に 基 づく 耐 震 診 断 補 強 等 耐 震 対 策 に 努 めるとしている この 中 で, 庁 舎 については, 昭 和 56 年 の 建 築 基 準 法 新 耐 震 基 準 以 前 の 庁 舎 について, 建 て 替 え 又 は 耐 震 補 強 工 事 等 に 取 り 組 むとしており, 平 成 29 年 度 までに 庁 舎 整 備 を 行 なうこととしている -3 -

2. 本 庁 舎 建 て 替 えの 必 要 性 現 在 の 庁 舎 が 抱 える 課 題 への 対 応 策 として, 本 庁 舎 の 建 て 替 えと 耐 震 補 強 の 実 施 に よる 方 法 が 考 えられることから,それぞれの 方 法 について 費 用 対 効 果, 仮 庁 舎 の 必 要 性 等 様 々な 視 点 から 検 討 を 行 なった( 表 3 参 照 ) 耐 震 補 強 の 実 施 による 方 法 では, 概 算 費 用 において 本 庁 舎 の 建 て 替 えによる 方 法 と 比 較 すると 安 価 となるが, 現 在 の 本 庁 舎 が 抱 える 庁 舎 の 狭 あい 化, 分 散 化, 災 害 対 応 拠 点 としての 機 能 強 化,バリアフリー 化 等 といった 課 題 の 解 決 には 繋 がらない 一 方, 本 庁 舎 の 建 て 替 えによる 方 法 では, 概 算 費 用 は 相 応 の 費 用 が 必 要 となるもの の, 現 在 の 本 庁 舎 が 抱 える 課 題 の 解 決 を 図 ることが 出 来 る こういったことから, 現 在 の 本 庁 舎 を 総 合 庁 舎 として 建 て 替 えることにより, 庁 舎 の 耐 震 性 能 の 不 足 や 狭 あい 化, 分 散 化 等 庁 舎 が 抱 える 課 題 の 解 決 を 図 ると 共 に, 災 害 時 の 防 災 拠 点 避 難 施 設 としての 機 能 強 化 や 窓 口 のワンストップ 化 によるサービス 機 能 の 向 上 を 実 現 し, 市 民 の 安 全 安 心 の 確 保, 利 便 性 の 向 上 等, 市 民 サービスの 改 善 に 資 することができる 以 上 のことから, 本 庁 舎 を 総 合 庁 舎 として 建 て 替 えることが 必 要 であると 考 える 表 3 庁 舎 の 建 替 と 現 庁 舎 補 強 の 比 較 ( 凡 例 );メリット, デメリット, ;どちらでもない 費 用 対 効 果 ( 概 算 費 用 耐 震 化 以 降 の 庁 舎 使 用 など) 本 庁 舎 の 建 替 概 算 費 用 については 建 設 工 事 費 のみ( 解 体, 仮 設 庁 舎 費 用 等 は 含 まず) 補 強 に 比 べ, 概 算 費 用 はやや 高 くなるが, 建 替 後 は 長 期 間 の 使 用 が 可 能 になる 概 算 費 用 想 定 額 : 約 50~60 億 円 ( 単 価 35~40 万 円 /m2, 現 在 の 本 庁 南 別 館 の 合 計 面 積 約 14,000m2での 比 較 庁 舎 の 集 約 化 ( 庁 舎 規 模 )により 費 用 は 増 加 する ) 耐 用 年 数 一 般 的 な 鉄 筋 コンクリート 造 の 耐 用 年 数 :65 年 現 庁 舎 の 補 強 [ 本 庁 舎 : 耐 震 or 免 震 補 強 南 別 館 : 耐 震 補 強 ] 建 替 に 比 べ, 費 用 が 安 いが, 建 物 自 体 の 老 朽 化 は 解 消 されないため, 短 期 間 の 使 用 後 に 建 替 の 必 要 がある 概 算 費 用 Is 値 は 本 庁 舎 0.9, 南 別 館 0.75を 想 定 本 庁 舎 耐 震 南 別 館 耐 震 : 約 32 億 円 本 庁 舎 免 震 南 別 館 耐 震 : 約 47 億 円 庁 舎 の 狭 あい 化 庁 舎 の 分 散 化 庁 舎 の 規 模 によっては 狭 あい 化 を 一 定 解 消 することが 可 能 その 場 合, 待 合 スペースや 相 談 スペースも 広 くなり, 市 民 の 利 便 性 が 増 す 庁 舎 の 集 約 化 により, 分 散 化 を 解 消 することが 可 能 各 庁 舎 の 窓 口 機 能 を 集 約 することにより, 窓 口 ワンストップ 化 も 可 能 となる 待 合 スペース, 執 務 室 等 が 狭 あい 化 している 補 強 により 事 務 スペースはさらに 狭 あい 化 され, 一 部 の 部 署 は 別 の 場 所 に 移 転 する 必 要 がある 職 員 一 人 あたりの 延 床 面 積 現 在 の 本 庁 舎 :17.2m2 他 市 の 平 均 :25.4m2 現 状 と 変 わらず, 分 散 化 は 解 消 されない 本 庁 舎 南 別 館 以 外 の 庁 舎 たかじょう 西 庁 舎 ( 県 医 師 会 より 借 受 )や 柳 原 分 館 も 含 めた 庁 舎 の 集 約 化 を 実 施 し た 場 合 は,たかじょう 西 庁 舎, 柳 原 分 館 など 旧 耐 震 の 庁 舎 の 耐 震 化 は 不 要 となる 第 二 庁 舎 たかじょう 庁 舎 は 新 耐 震 基 準 であるが,たかじょう 西 庁 舎 ( 県 医 師 会 より 借 受 ), 柳 原 分 館 などの 旧 耐 震 庁 舎 は 診 断 結 果 次 第 で 耐 震 化 が 必 要 と なる ( 避 難 場 所 ) 一 定 規 模 の 災 害 などの 緊 急 時 の 避 難 場 所 及 び 防 災 備 蓄 倉 庫 の 確 保 が 可 能 防 災 備 蓄 倉 庫 のスペース 確 保 が 困 難 津 波 避 難 ビルとして, 第 二 庁 舎 ( 屋 上 ),たかじょう 庁 舎 (4 5 6 階, 屋 上 )が 指 定 されている 災 害 対 応 拠 点 ( 建 物 ) 津 波 想 定 に 応 じた 庁 舎 建 設, 執 務 室, 設 備 類 の 配 置 が 可 能 耐 震 化 により 倒 壊 する 恐 れはないが, 建 設 年 次 が 古 いため, 予 期 せぬ 被 害 が 生 じる 可 能 性 がある 現 在 の 本 庁 舎 は, 地 下 1 階 に 公 用 車, 空 調 設 備 などの 機 械 類 等,1 階 に 受 電 設 備 があり, 止 水 板 等 の 設 備 はなく, 建 物 の 津 波 対 策 としては 不 十 分 本 庁 舎 は 杭 を 打 っていないため, 液 状 化 現 象 等 により 傾 く 恐 れがある 庁 舎 のバリアフリー 化 現 行 の 基 準 に 合 わせたバリアフリー 化 が 可 能 現 庁 舎 建 築 時 にはバリアフリーの 概 念 がなかったため,バリアフリーが 十 分 でない 仮 庁 舎 の 必 要 性 仮 庁 舎 が 必 要 仮 庁 舎 の 使 用 想 定 期 間 平 成 26~29 年 度 (4 年 間 ) 業 務 を 継 続 しながら 改 修 は 困 難 のため 仮 庁 舎 が 必 要 ただし, 本 庁 舎 が 免 震 の 場 合,2 階 以 上 は 業 務 の 継 続 が 可 能 仮 庁 舎 の 使 用 想 定 期 間 本 庁 舎 耐 震 : 平 成 25 26 年 度 (2 年 間 ) 本 庁 舎 免 震 : 平 成 26 27 年 度 (2 年 間 ) 南 別 館 耐 震 : 平 成 25 年 度 (1 年 間 ) -4 -

3. 建 設 位 置 本 庁 舎 の 建 設 位 置 については,これまでの 本 庁 舎 建 て 替 えの 検 討 の 中 で, 平 成 12 年 4 月 に 策 定 された 新 庁 舎 整 備 に 向 けて 中 間 報 告 ( 高 知 市 新 庁 舎 整 備 構 想 検 討 委 員 会 )において,1 現 在 地,2 市 民 病 院 跡 地,3 高 知 駅 周 辺 市 有 地 の3 箇 所 が 選 定 された 経 過 がある その 後, 平 成 16 年 12 月 の 市 議 会 市 役 所 新 庁 舎 等 調 査 特 別 委 員 会 への 報 告 の 中 で, 新 庁 舎 建 設 となった 場 合 は 現 在 地 での 建 て 替 え となる 旨 が 報 告 されている これらの 検 討 経 過 を 踏 まえ, 改 めて 建 設 位 置 について 検 討 を 行 なったところ, 以 下 の 判 断 が 得 られたものである ( 現 在 地 での 建 て 替 えが 最 適 とする 理 由 ) 市 内 中 心 部 に 位 置 市 内 中 心 部 に 位 置 し, 中 心 商 店 街 にも 近 いうえ, 県 庁 等 や 防 災 上 の 重 要 拠 点 であ る 総 合 あんしんセンター にも 近 い 必 要 面 積 が 確 保 可 能 現 在 地 は 約 13,000 m2を 超 える 敷 地 面 積 があり,また 容 積 率 等 からも 新 たな 庁 舎 に 求 められると 考 えられる 様 々な 機 能 を 充 たす 為 に 必 要 な 面 積 を 有 していると 考 えられる 新 たな 用 地 の 取 得 が 不 要 現 在 の 敷 地 は 市 有 地 であり, 新 たな 用 地 確 保 の 必 要 性 は 無 い 市 民 の 利 便 性 自 動 車 や 公 共 交 通 機 関 等 を 利 用 した 市 域 周 辺 からのアクセスにも 一 定 の 利 便 性 が 認 められる さらに, 地 方 公 共 団 体 の 事 務 所 ( 庁 舎 )の 位 置 については, 地 方 自 治 法 第 4 条 第 2 項 において, 住 民 の 利 用 に 最 も 便 利 であるように, 交 通 の 事 情, 他 の 官 公 署 との 関 係 等 について 適 当 な 考 慮 を 払 わなければならない と 規 定 されていることから,こ れまでの 検 討 経 過 も 踏 まえ, 現 在 地 での 建 て 替 え とすることが 最 適 であると 考 え られる なお, 今 後 検 討 を 進 めるにあたっては, 国 の 中 央 防 災 会 議 において 示 される 予 定 の, 次 期 南 海 地 震 等 を 想 定 した 新 たな 被 害 想 定 等 に, 十 分 に 留 意 する 必 要 がある -5 -

4. 現 在 地 での 新 庁 舎 整 備 について ⑴ 新 庁 舎 整 備 に 係 るこれまでの 検 討 経 過 新 庁 舎 整 備 については, 昭 和 47 年,54 年,56 年 に 検 討 を 行 ったが, 具 体 的 な 検 討 が 進 められたのは 平 成 11 年 9 月 に 高 知 市 新 庁 舎 整 備 構 想 検 討 委 員 会 が 組 織 されて 以 降 であり,その 中 で, 新 庁 舎 建 設 の 候 補 地 として, 現 在 地, 市 民 病 院 跡 地, 高 知 駅 周 辺 市 有 地 の3 箇 所 が 候 補 として 挙 げられた 平 成 12 年 4 月 には 高 知 市 新 庁 舎 整 備 構 想 検 討 委 員 会 において 新 庁 舎 整 備 に 向 け て 中 間 報 告 を 策 定 するに 至 り,その 中 で, 本 庁 舎 面 積 34,600 m2~43,000 m2, 事 業 費 等 148 億 8 千 5 百 万 円 ~186 億 1 千 6 百 万 円 という 新 庁 舎 整 備 案 が 示 された その 後, 総 合 あんしんセンター, 国 の 合 同 庁 舎 の 整 備 が 進 められることとなり, 平 成 16 年 度 時 点 では 新 庁 舎 建 設 の 候 補 として, 現 在 地 での 建 て 替 え が 選 択 されるこ ととなった -6 -

表 4 新 庁 舎 整 備 に 係 るこれまでの 検 討 経 過 ( 平 成 11 年 度 以 降 ) 時 期 内 容 平 成 11 年 9 月 高 知 市 新 庁 舎 整 備 構 想 検 討 委 員 会 を 設 置 検 討 委 員 会 ならびに 幹 事 会 において, 庁 舎 整 備 に 係 る 課 題 点 等 を 検 討 整 理 平 成 12 年 4 月 新 庁 舎 整 備 に 向 けての 中 間 報 告 策 定 現 状 及 び 課 題, 課 題 解 決 のための 対 応 策, 施 設 規 模 内 容 等 について 整 理 その 中 で 庁 舎 整 備 の 候 補 地 として,1. 現 在 地,2. 市 民 病 院 跡 地, 3. 高 知 駅 周 辺 市 有 地 の3 箇 所 を 選 定 平 成 13 年 6 月 議 会 において 市 役 所 新 庁 舎 等 調 査 特 別 委 員 会 を 設 置 検 討 委 員 会 の 活 動, 検 討 事 項 等 を 報 告 平 成 16 年 12 月 議 会 市 役 所 新 庁 舎 等 調 査 特 別 委 員 会 高 知 駅 周 辺 都 市 整 備, 市 民 病 院 跡 地 利 用 の 検 討 経 過 を 報 告 併 せて, 新 庁 舎 建 設 となった 場 合 は 現 在 地 での 建 て 替 え となる 旨 を 報 告 平 成 23 年 6 月 議 会 南 海 地 震 対 策 調 査 特 別 委 員 会 を 設 置 庁 舎 の 耐 震 化 に 関 する 件 を 付 議 事 件 とする 平 成 23 年 7 月 高 知 市 庁 舎 耐 震 化 整 備 等 検 討 委 員 会 設 置 ( 平 成 23 年 度 第 1 回 ) 庁 舎 の 耐 震 化 に 係 る 検 討 を 実 施 平 成 23 年 8 月 平 成 23 年 9 月 議 会 南 海 地 震 対 策 調 査 特 別 委 員 会 庁 舎 耐 震 診 断 事 業 について 報 告 議 会 総 務 常 任 委 員 会, 南 海 地 震 対 策 調 査 特 別 委 員 会 庁 舎 の 耐 震 診 断 結 果 について 報 告 平 成 23 年 10 月 高 知 市 庁 舎 耐 震 化 整 備 等 検 討 委 員 会 開 催 ( 平 成 23 年 度 第 2 回 ) 耐 震 化 の 方 法 等 について 検 討 平 成 23 年 11 月 議 会 南 海 地 震 対 策 調 査 特 別 委 員 会 庁 舎 耐 震 化 手 法 について, 比 較 検 討 結 果 ならびに 建 て 替 えの 場 合 の 試 算 結 果 を 報 告 平 成 23 年 12 月 議 会 南 海 地 震 対 策 調 査 特 別 委 員 会 新 庁 舎 整 備 を 含 む 今 後 の 大 規 模 事 業 計 画 ( 平 成 24~31 年 度 ) を 報 告 平 成 24 年 1 月 議 会 南 海 地 震 対 策 調 査 特 別 委 員 会 本 庁 舎 の 耐 震 化 は, 現 位 置 での 建 て 替 えによって 行 なわれるよう 求 め る との 方 向 性 が 示 される 庁 舎 整 備 視 察 実 施 つくば 市, 立 川 市, 青 梅 市, 甲 府 市, 長 野 市, 町 田 市 を 視 察 平 成 24 年 2 月 高 知 市 庁 舎 耐 震 化 整 備 等 検 討 委 員 会 開 催 ( 平 成 23 年 度 第 3 回 ) 高 知 市 新 庁 舎 建 設 基 本 方 針 ( 案 ) 等 について 平 成 24 年 3 月 議 会 南 海 地 震 対 策 調 査 特 別 委 員 会 現 位 置 での 建 て 替 え を 求 める 中 間 報 告 が 委 員 長 から 報 告 される -7 -

⑵ 本 庁 舎 周 辺 敷 地 の 概 況 本 庁 舎 周 辺 敷 地 の 総 敷 地 面 積 は 約 13,195 m2である この 敷 地 を 活 用 し, 新 庁 舎 を 整 備 する 場 合, 既 存 の 庁 舎 等 の 取 り 扱 いについては, 別 途 検 討 が 必 要 ではあるが, 建 設 可 能 面 積 としては 約 7,145 m2から 最 大 約 11,495 m2の 面 積 が 利 用 可 能 と 思 われる 敷 地 の 活 用 については, 既 存 庁 舎 の 活 用 等 様 々な 視 点 からの 検 証 をしつつ, 今 後 検 討 を 進 める 必 要 がある 図 1 本 庁 舎 周 辺 敷 地 の 面 積 内 訳 2,300m2 2,050m2 3 2 7,145m2 1 1,700m2 4 41,700 m2については 地 下 駐 車 場 入 込 部 分 となり, 地 下 に 構 造 物 が 存 在 する 表 5 本 庁 舎 周 辺 敷 地 の 概 要 敷 地 面 積 (GIS による 単 純 計 測 ) 総 敷 地 面 積 約 13,195 m2( 計 量 検 査 所 除 く) ( 内 訳 ) 1 約 7,145 m2( 本 庁 舎, 出 納 棟, 議 会 棟 等 部 分 ) 2 約 2,300 m2( 図 書 館 部 分 ) 3 約 2,050 m2( 第 二 庁 舎 部 分 ) 4 約 1,700 m2( 地 下 駐 車 場 入 込 部 分 ) 用 途 種 別 等 商 業 地 域 建 ぺい 率 ;80%( 防 火 地 域 につき 実 質 制 限 無 し) 容 積 率 ;500% 28m 高 度 規 制 区 域 -8 -

⑶ 新 庁 舎 規 模 費 用 の 試 算 結 果 新 庁 舎 の 規 模 費 用 について, 職 員 一 人 あたりの 延 べ 床 面 積 を 25 m2( 民 間 のオフ ィスビルの 標 準 的 な 規 模 や 他 都 市 の 事 例 等 を 参 考 に 算 定 )として 仮 定 した 上 で, 表 6 にある 諸 条 件 に 基 づき 庁 舎 建 て 替 えの 場 合 の 概 算 費 用 等 について, 直 接 建 設 方 式,リ ース 方 式 のそれぞれにおいて 以 下 の 諸 条 件 に 基 づき 試 算 を 行 なった その 結 果, 庁 舎 規 模 については 21,000 m2~32,000 m2, 総 支 払 額 については 直 接 建 設 方 式 においては 約 101 億 円 ~ 約 149 億 円 (うち 金 利 488 百 万 円 ~743 百 万 円 ),リ ース 方 式 において 約 102 億 円 ~ 約 150 億 円 (うち 金 利 1,570 百 万 円 ~2,388 百 万 円 ) という 試 算 結 果 が 得 られた この 試 算 結 果 や 他 都 市 の 事 例 等 を 参 考 にしながら, 新 庁 舎 に 求 められる 機 能 や 想 定 される 職 員 数 等 を 考 慮 し, 今 後 改 めて 適 切 な 庁 舎 規 模, 構 造 について 検 討 することと する 表 6 新 庁 舎 規 模 費 用 の 試 算 想 定 条 件 ( 平 成 23 年 11 月 試 算 ) 項 目 内 容 庁 舎 の 構 造 鉄 筋 コンクリート 造 又 は 鉄 骨 鉄 筋 コンクリート 造 地 上 5 階 建 免 震 構 造 庁 舎 の 規 模 設 計 費 等 建 設 工 事 費 等 旧 庁 舎 解 体 費 仮 庁 舎 費 移 転 費 支 払 利 息 等 132,000 m2,221,000 m2 職 員 一 人 あたりの 延 べ 床 面 積 を 25 m2とし,1については 本 庁 舎 等 と 第 二 庁 舎 の 職 員 数, 2については 本 庁 舎 等 の 職 員 数 により 算 定 本 庁 舎 等 本 庁 舎 ( 出 納 議 会 棟 含 む), 南 別 館,たかじょう 西 庁 舎, 柳 原 分 館,ス ポーツ 振 興 課 のことをいう 面 積 に 応 じた 経 費 ( 基 本, 実 施 設 計, 工 事 監 理 等 12.9 千 円 /m2)と 固 定 的 な 経 費 ( 地 質, 家 屋 調 査 等 30.1 百 万 円 )の 合 計 により 試 算 直 接 建 設 方 式 40 万 円 /m2 リース 方 式 35 万 円 /m2 現 在 の 相 場 を 参 考 とし,22 千 円 /m2で 試 算 ( 処 分 まで 含 む) 現 在 の 本 庁 舎 と 図 書 館 部 分 のみの 解 体 を 想 定 高 知 電 気 ビル 第 二 別 館 ( 旧 JAビル)を 主 に 想 定 しつつ, 近 隣 の 賃 貸 ビルの 相 場 を 参 考 に, 敷 金 6か 月 分 3 千 円 /m2( 共 益 費 込 み) 4 年 間 賃 借 で 試 算 これまでの 発 注 実 績 に 基 づき,2.2 千 円 /m2で 本 庁 舎 から 仮 庁 舎 へ の 移 動 (1 回 分 )について 試 算 直 接 建 設 方 式 建 設 工 事 費 の 75%に 充 当 15 年 償 還 年 率 1.02% 元 金 据 置 なし リース 方 式 設 計 費, 建 設 工 事 費 をリース 金 利 の 対 象,リース 期 間 10 年 4% -9 -

⑷ 事 業 手 法 目 標 年 度 事 業 手 法 については, 直 接 建 設 方 式 とリース 方 式 についてそれぞれの 方 式 に 要 する 費 用 を 中 心 に 検 討 を 行 なったが, 今 後 は 財 政 負 担 だけでなく,それぞれの 方 式 の 長 所 短 所 等 様 々な 視 点 からの 検 討 を 行 ないながら 事 業 方 式 を 決 定 する 必 要 がある また, 新 庁 舎 建 設 の 目 標 年 次 については, 高 知 市 南 海 地 震 対 策 中 長 期 計 画 に 基 づき, 平 成 29(2017) 年 度 中 の 竣 工 を 目 標 とする 新 庁 舎 建 設 の 想 定 スケジュール( 直 接 建 設 方 式 )については 表 7の 通 りであるが, 建 設 に 係 る 工 期 については, 新 庁 舎 の 規 模 が 表 の 想 定 と 比 較 し 大 幅 に 増 える 場 合 には 面 積 に 応 じた 工 期 の 延 長 が 必 要 となり, 仮 庁 舎 等 の 関 係 から2 期 に 分 けて 建 設 される 場 合 には 約 2 倍 程 度 の 延 長 が 必 要 となる 可 能 性 がある 表 7 想 定 建 設 工 程 ( 平 成 29 年 度 完 成 ( 案 )) 年 度 月 23(2011) 24(2012) 25(2013) 26(2014) 27(2015) 28(2016) 29(2017) 30(2018) 456789 101112 1 23456789101112 1234 5678 9101112 1234 5 678 9101112 1 2 345 6789 1011121 2 3 4 56 7 8 9101112 1 234 567 8 9 101112 1 234 5 6 7 8 91011121 23 準 備 検 討 等 基 本 構 想 基 本 計 画 ( 約 15 月 ) 新 庁 舎 基 本 実 施 設 計 ( 約 16 月 ) 準 備 期 間 ( 引 越 し 等 ) 埋 蔵 文 化 財 調 査 庁 舎 解 体 等 新 庁 舎 建 設 ( 約 24 月 ) 引 越 し オーフ ン( 予 定 ) 備 考 想 定 建 物 : 地 上 5 階 建 て 鉄 筋 コンクリート 造 免 震 構 造 延 べ 面 積 21,000~25,000m2 程 度 このスケジュールは, 平 成 23 年 11 月 17 日 に 市 議 会 南 海 地 震 対 策 調 査 特 別 委 員 会 に 報 告 した 庁 舎 の 耐 震 化 について の 中 で 示 したスケジュールであり, 今 後 の 庁 舎 建 て 替 えに 向 けた 検 討 の 中 で 変 更 する 場 合 がある - 10 -