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平成 31 年度住宅関連税制改正の概要 ( 一社 ) 住宅生産団体連合会 平成 31 年 3 月 (1) 住宅ローン減税の拡充 ( 所得税 個人住民税 ) 消費税率 10% が適用される住宅取得等をして 2019 年 10 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に

スライド 1

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改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

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平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

平成23年度都市・土地・PFI税制改正に対する要望

企業中小企(2) 所得拡大促進税制の見直し ( 案 ) 大大企業については 前年度比 以上の賃上げを行う企業に支援を重点化した上で 給与支給総額の前年度からの増加額への支援を拡充します ( 現行制度とあわせて 1) 中小企業については 現行制度を維持しつつ 前年度比 以上の賃上げを行う企業について

平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

Microsoft Word 役立つ情報_税知識_.doc

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

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注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

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6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

【表紙】

事業用資産の買換え等 用資産を譲渡し あらた 中小企業 適用実積の 8 の場合の課税の特例措 に事業用資産を取得し 割以上が地方関連であ 置の延長 ( 法人税等 ) た場合 譲渡した事業用 り 中小企業の設備投資 29.4~32.3 資産の譲渡益について 等の促進による生産性 80%( 一部 75%

4. 土地 住宅用建物に係る不動産取得税の特例の延長土地や住宅に対する投資を促進し 都市や地域の活力を高める観点から 土地及び住宅用建物に係る軽減税率 3%( 本則 4%) 及び宅地評価土地の取得に係る不動産取得税の課税標準の特例 ( 固定資産税評価額の 1/2) の適用期限 ( 平成 27 年 3

平成18年度地方税制改正(案)について

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税制改正要望

税制改正要望

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

税制改正要望

税制改正要望

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

平成 28 年度税制改正の概要 1. 復興特区関係 * (1) 機械等に係る特別償却等の特例措置の5 年延長及び要件の緩和 * 要件緩和 : 建築物整備事業 ( テナント建物 ) の構造要件について まちなか再生計画に位置付けられた場合には 非耐火構造でも対象となるよう緩和 (2) 被災雇用者等を雇

内に 耐火建築物以外の建物についてはその購入の日以前 20 年以内に建築されたものであること 地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるものに適合する一定の中古住宅 を 平成 17 年 4 月 1 日以降に取得した場合には 築年数に関係なく適用が受けられます (56ページ 一

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

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平成16年版 真島のわかる社労士

平成26年度税制改正及び土地住宅政策に関する提言書(案)

平成 30 年度の税制改正に関する要望 一般社団法人全国建設業協会会長近藤晴貞 平素は 建設業界に対し一方ならぬご配慮を賜り 厚く御礼申し上げます 平成 29 年度公共事業関係の当初予算は ほぼ横ばいながら 5 年連続の微増となりました また 国土交通省関係予算では 当初予算で初となる ゼロ国債 を

契約をするとき 契約書に貼る印紙税不動産取引で取り交わす契約書は 印紙税の対象となります 具体的には 不動産の売買契約書や建物の建築請負契約書 土地賃貸借契約書 ローン借入時の金銭消費貸借契約書等がこれに当たります 印紙税の額は 契約書に記載された金額によって決定されます 原則として 収入印紙を課税

Microsoft Word - PPPPFI手法導入における優先的検討に係る指針

所得税確定申告セミナー

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

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下では特別償却と対比するため 特別控除については 特に断らない限り特定の機械や設備等の資産を取得した場合を前提として説明することとします 特別控除 内容 個別の制度例 特定の機械や設備等の資産を取得して事業の用に供したときや 特定の費用を支出したときなどに 取得価額や支出した費用の額等 一定割合 の

平成23年度税制改正の主要項目

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万


IFRS基礎講座 IAS第12号 法人所得税

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

#210★祝7500【H30税法対策】「登録免許税ほか」優先暗記30【宅建動画の渋谷会】佐伯竜PDF

5 配偶者控除等 配偶者控除 配偶者特別控除 扶養控除及び勤労学生控除の合計所得金額の要件 について 一律 10 万円ずつ引き上げられます 6 青色申告特別控除正規の簿記の原則により記帳している者に係る控除額が 55 万円に引き下げられ 正規の簿記の原則により記帳し かつ e5tax 等により確定申

第一住宅関係税制 1. 住宅税制の抜本的な検討 次期消費税引上げまでの期間を活用し 消費税を含めた住宅に係る多重な課税について 抜本的な検討が必要である 良質な住宅ストックの形成に向けて 住宅の取得 保有に係る既存税制と消費税のあり方について 国民にわかりやすい恒久的かつ抜本的な見直しが必要である

はじめに 会社の経営には 様々な判断が必要です そのなかには 税金に関連することも多いでしょう 間違った判断をしてしまった結果 受けられるはずの特例が受けられなかった 本来より多額の税金を支払うことになってしまった という事態になり 場合によっては 会社の経営に大きな影響を及ぼすこともあります また

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

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e. 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( ジュニア NISA) 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した未成年者口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 28 年 4 月 1 日から平成 35 年 12

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る 1 減価補償金を交付すべきこととなる被災市街地復興土地区画整理事業において 公共施設の整備改善事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 2 第二種市街地再開発事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 (3) 特定住宅被災市町村の区域内にある土地等が 国

住宅取得等資金の贈与に係る贈与税の非課税制度の改正

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

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日本版スクーク ( イスラム債 ) に係る税制措置 Q&A 金融庁

の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

(2) 青色申告書を提出する中小企業者等 ( 平成 3 年 4 月 日以後開始する事業年度については 適用除外事業者 ( 注 4) を除く ) が 平成 30 年 4 月 日から平成 33 年 3 月 3 日までの間に開始する各事業年度において 国内雇用者に対して給与等を支給する場合に継続雇用者給与

公益法人の寄附金税制について

【問】適格現物分配に係る会計処理と税務処理の相違

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各年の住宅ローン控除額の算出 所得税から控除しきれない額は住民税からも控除 当該年分の住宅ローン控除額から当該年分の所得税額 ( 住宅ローン控除の適用がないものとした場合の所得税額 ) を控除した際に 残額がある場合については 翌年度分の個人住民税において 当該残額に相当する額が 以下の控除限度額の

要望理由 (1) 政策目的 既存住宅の流通の円滑化を通じ 既存住宅流通 リフォーム市場の拡大 活性化を図る また 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備するとともに 既存住宅の耐震化を促進し 住宅ストックの品質 性能を高め 国民の住生活の向上を目指す (2) 施策の必要性 国民がライフステ

CONTENTS 第 1 章法人税における純資産の部の取扱い Q1-1 法人税における純資産の部の区分... 2 Q1-2 純資産の部の区分 ( 法人税と会計の違い )... 4 Q1-3 別表調整... 7 Q1-4 資本金等の額についての政令の規定 Q1-5 利益積立金額についての政

 

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1 繰越控除適用事業年度の申告書提出の時点で判定して 連続して 提出していることが要件である その時点で提出されていない事業年度があれば事後的に提出しても要件は満たさない 2 確定申告書を提出 とは白色申告でも可 4. 欠損金の繰越控除期間に誤りはないか青色欠損金の繰越期間は 最近でも図表 1 のよ

第 7 章 間にその者の居住の用に供したときに 一定の要件の下で そのバリアフリー改修工事等にあてるために借り入れた住宅借入金等の年末残高 (1,000 万円を限度 ) の一定割合を5 年間所得税の額から控除できます なお 52ページの増改築に係る住宅ローン控除制度との選択適用になります 1 控除期

第 5 章 N

豊橋市 PPP/PFI 手法導入優先的検討方針 効率的かつ効果的な公共施設等の整備等を進めることを目的として 多様なPPP/P FI 手法導入を優先的に検討するための指針 ( 平成 27 年 12 月 15 日民間資金等活用事業推進会議決定 ) に基づき 公共施設等の整備等に多様なPPP/PFI 手

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の各種税制優遇を受けやすくする見直しが行われ 入居までに耐震基準に適合するという証明があれば 1 住宅ローン減税 2 住宅取得資金に関する贈与税の非課税措置 3 中古住宅に関する不動産取得税の特例措置の適用が可能となる 耐震基準に適合しない中古住宅を取得し 耐震改修工事を実施した後に入居するような場

1. 国土交通省土地 建設産業局関係の施策 不動産流通に関する予算要求が拡大 ここ数年 国の住宅 不動産政策において 不動産流通に関する施策が大幅に拡大している 8 月に公表された国土交通省の 2019 年度予算概算要求概要によると 土地 建設産業局における施策は大きく 4 項目あるが 全体の予算額

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Taro-町耐震改修助成要綱 j

3. 住宅税制 消費税率の引上げに伴う一時の税負担の増加による影響を平準化し 及び緩和する観 点から 住宅税利について以下のとおり所要の措置を講じます 住宅ローン減税を平成 26 年 1 月 1 日から平成 29 年末まで 4 年間延長し その期間のうち平成 26 年 4 月 1 日から平成 29

「経済政策論(後期)《運営方法と予定表(1997、三井)

日本基準でいう 法人税等 に相当するものです 繰延税金負債 将来加算一時差異に関連して将来の期に課される税額をいいます 繰延税金資産 将来減算一時差異 税務上の欠損金の繰越し 税額控除の繰越し に関連して将来の期に 回収されることとなる税額をいいます 一時差異 ある資産または負債の財政状態計算書上の

望の内容平成 28 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) ( 経済産業省経済産業政策局産業再生課 ) 制度名産業競争力強化法に基づく事業再編等に係る登録免許税の軽減措置 税 目 登録免許税 ( 租税特別措置法第 80 条 ) ( 租税特別措置法施行令第 42 条の

(4) 宅地建物取引士の欠格要件について定める第十八条第一項の五号の二の次に次の号が 付け加えられました 五の三暴力団員等 ( 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規 定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者 ) (5) 更新日前でも手数料を

第5回基礎問題小委員会 礎5-4

平成 28 年 12 月 国土交通省住宅局

3. 改正の内容 法人税における収益認識等について 収益認識時の価額及び収益の認識時期について法令上明確化される 返品調整引当金制度及び延払基準 ( 長期割賦販売等 ) が廃止となる 内容改正前改正後 収益認識時の価額をそれぞれ以下とする ( 資産の販売若しくは譲渡時の価額 ) 原則として資産の引渡

H28秋_24地方税財源

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4 住宅購入 名称住宅購入に対する各種税金と給付金に関する支援 担当部課 概要新築または中古の住宅を取得するとかかる税金があります また 所得税控除や給付金が支払われる制度もあります 1. 不動産取得税 ( 県税 ) 土地や家屋などの不動産の取得時に 県が課税する税金です お問い合わせ先 神奈川県藤

(ⅲ) 源泉徴収選択口座への受入れ 源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

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令和 5 年度税制改正要望 令和 4 年 9 月 21 日 一般社団法人日本建設業連合会 1

目 次 1. デジタル社会の実現に向けた生産性向上のための環境整備 (1) 印紙税の廃止... 3 (2) 賃上げ投資促進税制... 3 (3) DX 投資促進税制... 3 (4) カーボンニュートラル投資促進税制... 4 (5) 特定増額控除規定の適用停止措置の見直し... 4 (6) 研究開発投資に係る税制優遇... 4 (7) 設備投資等の税制優遇... 5 2. 税額計算 納税に関する手続き簡素化 (1) 納税制度の簡素化等法人地方税の改革... 6 (2) 従来の工事進行基準に関する会計基準との乖離の是正... 6 (3) 交際費 寄付金の損金算入... 7 (4) 受取配当金益金不算入制度の見直し... 7 (5) 仕入税額控除制度における 95% ルール の復活... 7 (6) 不動産等に係る減損 評価損の損金算入... 8 (7) ベンチャー企業等株式の減損 評価損の損金算入... 8 (8) 償却資産税 事業所税の廃止... 8 3. 都市 住宅対策促進税制の恒久化等 PFI 事業促進税制の整備等 (1) 建設資材高騰下での民間建設投資の下振れ防止対策... 9 (2) 都市 住宅対策を促進するための税制... 9 (3) PFI 事業を促進するための税制... 14 4. その他 (1) 創設当初の意義 ( 土地への投資抑制等 ) を逸している税制の廃止... 16 (2) 欠損金の繰越控除制度の拡充... 16 (3) 電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存義務見直し... 16 (4) 会計上認められている繰延ヘッジ処理における有効性判定省略規定の容認 16 2

1. デジタル社会の実現に向けた生産性向上のための環境整備デジタル社会の形成のために政府が迅速かつ重点的に実施すべき施策等を定めているが 建設業としてもインフラ分野のDXの加速 新技術の導入促進等を進めるとともに 成長と分配による好循環の実現に向け 積極的な賃上げにも取り組んでいる 今後 安心して デジタル人材を始めとする人材確保や設備投資等を進めるために 以下の措置を要望する (1) 印紙税の廃止印紙税自体 デジタル社会の実現とは相反しており 印紙の貼付や消印といった物理的作業に時間と労力がかかり 生産性が上がらない 紙や捺印を基本とした従来の契約から テレワーク中でも契約業務を遂行できるよう電子契約に移行している企業が増えているが 契約先が対応できなければ出社して調印する等といった従来の契約を余儀なくされ デジタル化が進展しない 印紙税そのものがデジタル化への足かせになっている 印紙税がなければ 契約までの流れを簡素化でき 契約形態も自由度が増して より電子契約に移行しやすい環境になる 従来から言われている 取引手段の選択による課税の不公平 また 建設業を始めとする特定の業種による税負担の不公平を解消するためにも 印紙税の廃止を要望する やむを得ず廃止ができない場合は 少なくとも現行の軽減措置の拡大又は延長を要望する また 契約の電子化を促進しデジタル社会を実現するために 電子契約への移行のためシステム等の設備投資を行った企業に対して税額控除等の税制優遇措置の導入を合わせて要望する (2) 賃上げ投資促進税制 継続雇用者給与等支給額 が 継続雇用者比較給与等支給額 から3%( 中小企業は1.5%) 以上増加している場合に適用されるが 要件が厳しく多くの企業が継続できない 賃上げ を継続するために 増加率を設けず前年比増加とする もしくは増加率に応じて段階的に税額控除割合を設定するなど 賃上げ を実施した企業が広く税制優遇受けられるよう要件緩和を要望する また 教育訓練費の上乗せ措置を 賃上げ促進税制 から独立させ 増加率の要件緩和を要望する (3)DX 投資促進税制現在の要件が厳しく 事業適応計画認定案件 ( 情報技術事業適応 ) が28 件と少なく 全体的に適用できない状況にある デジタル社会の実現に向けた施策として 企業の 3

デジタルトランスフォーメーションを促進するため 以下の要件の緩和 拡充を要望する 1 適用期間の延長 2 投資の意思決定時期に関わらず 事業適用計画の認可後の投資を対象とする 3 DX 投資促進税制における投資額下限の引下げ 4 同一法人 ( グループ通算制度採用の場合そのグループ ) の適用回数制限 ( 現行 1 回限り ) の廃止 5 企業変革要件 ( 計画期間内で商品 1 単位当たりの製造原価が8.8% 以上削減等 ) の緩和 6 バックオフィス関連の取組について 本税制の適用範囲が広がるよう 前向きな取組 の要件に 新たな定量的指標を追加 (4) カーボンニュートラル投資促進税制政府が表明している2050 年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする 2050 年カーボンニュートラル という高い目標の実現のため 以下の税制優遇措置を要望する 1 生産活動を始めとする企業活動により生じるCO2の削減量に応じた税額控除 2 BELS( 建築物省エネルギー性能表示制度 ) のZEB( ネット ゼロ エネルギー ビル ) 認証を取得し竣工した建物にかかる固定資産税の減額措置また 例えば 二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金 制度によりZEB 化建築物の建築に補助金が出るが 税制上の優遇は圧縮記帳等しかないことから さらなる省エネ 省 CO2 建築物の促進を図るために補助金等の益金不算入を要望する (5) 特定増額控除規定の適用停止措置の見直し 賃上げ 設備投資 に消極的な企業に対し 研究開発税制等に関連する税額控除の規定を適用できないとしている 具体的には 継続雇用者給与等支給額 が 継続雇用者比較給与等支給額 から1%( 令和 4 年度 0.5%) 以上増加していなければ試験研究費の税額控除等の適用はない 政府は積極的な投資を促したい意図だが 企業の体力差があり 増加率や単年度の所得金額といった短期的な視点では企業の姿勢まで判断できない また 研究開発は短期間で成果が出るものではなく 相応の時間と費用を要する スピード社会の中 企業の生産性向上に足かせとなる政策をとるべきではないことから 要件の見直しを要望する (6) 研究開発投資に係る税制優遇研究開発投資に係る税制について 以下の優遇措置を要望する 1 総額型における要件緩和と控除率引上げ 4

総額型の研究開発税制は 企業にとって研究開発活動を継続的に行う上で重要なインセンティブとなっているものの コロナ禍により 企業の業績が悪化する懸念があるため 所得金額が前期より増加した際の要件の廃止など上述に限らず大幅に要件を緩和するほか 大企業の控除率の下限を平成 29 年度税制改正前の8% に引き上げること また 令和 5 年 3 月 31 日までの時限措置である上限引き上げ ( 大企業 14% 中小企業等 17%) の恒久化を要望する 2 試験研究費税額控除制度における人件費に係る 専ら 要件の廃止建設会社には 土木 建築事業部門に所属し 現場の施工支援等を本来の業務とする一方で 研究開発部門にも協力し 年間の相当の時間を研究開発業務にも費やす者が存在している しかしながら 現行の 研究開発税制 においては 試験研究費のうち 人件費については 専門的知識をもってその試験研究の業務に専ら従事する者に係るものに限る とされており ( 専属研究員を想定 ) また 国税庁通達 平成 15.12.25 課法 2-28にて示された考え方を適用できるケースも限定的であり 当該税制の適用対象外となってしまう人件費が相当額発生していることから この 専ら 要件の廃止を要望する 3 償却費の損金経理における科目の取扱い法基通 7-5-1では 法人が償却費以外の科目名で費用化した金額であってもその性質上償却費として損金経理したものとして差し支えないものを例示しているが (7) の例示は ソフトウェア に限られている しかしながら 研究開発費として発生する費用については ソフトウェアに限定されることなく 広く企業会計上損金経理することを要請される場合もある また 当該費用については 予め税務上の取扱いを正確に判定することが難しいケースもあることから ソフトウェア以外の費用についても 償却費として損金経理をしたものとして取り扱うことを要望する 4 オープンイノベーション型における監査手続きの廃止現行制度では 共同研究の相手方の 確認 手続きと 税理士 会計士等の第三者による 監査 とが一部重複しており 令和 3 年度税制改正で 監査 手続きが簡素化 明確化されたものの 企業にとって税理士等の第三者による 監査 を受けるという事務手続きや費用の負担をすることに変わりはない また 民間企業との研究開発において支出額の確認手続きが嫌がられ 協力を得られず税制優遇が受けられないことが散見されるため 監査 手続き自体を廃止することを要望する (7) 設備投資等の税制優遇建設業における生産性の向上は 生産年齢人口が減少する中で 省人化を図り 建設需要にしっかりと応えることのできる生産体制を維持するための 担い手確保と並ぶ最重要課題である 国土交通省が進める i-construction は ICTの活用により建設 5

業の生産性を抜本的に向上させる取組みであり 各企業においても 通信技術やロボット技術を活用した無人化建設機械の導入や 建設構造物の3 次元データの活用及び発注者 設計者 元請事業者 一次以下の協力会社との共有等に積極的に取り組んでいる こうした取組みに関連して 以下の税制措置を要望する 1 自社利用目的のソフトウェアのうち 将来の収益獲得又は費用削減に繋がるか不明なものであっても 税務上でも費用処理を認める 将来の収益獲得又は費用削減に繋がるかの見極めは困難である 会計基準では 将来の収益獲得又は費用削減が確実に見込まれているものが資産計上される ) 2 一定の要件を満たすソフトウェア等の特別償却又は税額控除 3 5G 投資促進税制 の適用要件に 特定高度情報通信用認定等設備の取得等をして 国内にある事業の用に供した場合 とあるところを 事業年度に支出した場合 に変更 2. 税額計算 納税に関する手続き簡素化建設業は 全国多数の工事現場において頻繁に仮設現場事務所が設置 廃止され また 会計とは異なる課税評価がなされる等 納税に係る事務負担が大きく 手続きの簡素化を要望する (1) 納税制度の簡素化等法人地方税の改革 1 事務所 事業所 の定義見直し建設現場における仮設現場事務所は 一時的かつ臨時設置される事務所であり 年間を通じて設置 廃止が頻繁に発生する その結果 法人地方税の納付に当たっては 納税すべき自治体の確認作業に時間を要し さらに作業が決算期に集中するため事務負担が大きい 納税に係る負担の軽減のために 仮設現場事務所を 事務所 事業所 の定義から外す もしくは 設置期間が2 年以内の仮設現場事務所を課税対象から外す等の措置を要望する 2 住民税均等割の廃止全国に仮設現場事務所を配置しているが 業界的に従業者の市町村をまたぐ異動が多く管理が煩雑である また 課税所得額とは連動せず 赤字であっても全国で負担を強いられることから 廃止を要望する 従業者数 51 人を境に税額が増額する明確な根拠もない 3 外形標準課税制度の簡素化外形標準課税制度は 計算に必要なデータが多く 税額計算も複雑で間違いやすく 大きな負担になっているため 簡素な税額計算に基づく税制への変更を要望する 6

4 国による一括徴収地域間の税源偏在を是正するために法人事業税の一部を分離し 新たな国税を創設しているが 地方税の申告 納税がなくならない限り 企業側の負担は解消せず 非常に中途半端な状態となっているため 国による一括徴収制度を要望する (2) 従来の工事進行基準に関する会計基準との乖離の是正 一定の期間にわたり充足される履行義務の取扱い( 従来の工事進行基準 ) と税務との間に乖離があり 合理的な根拠に基づく算定金額において税務当局と見解の相違が生じやすく会計 税務の両方を満たすことは難しいため 是正していただきたい 1 会計と税務の乖離の是正 ( 推定受注 手直し工事の見積額など ) 2 請負金未確定の場合の売上計上基準の見直し ( 法人税法施行令 129 条 4 項 ) (3) 交際費 寄付金の損金算入交際費について 新型コロナウイルス感染症の影響により急激に落ち込んだ接待 飲食需要の喚起を目的として また 要件を簡素化するためにも 接待飲食費に限定せず 全企業を対象とした一定限度内の損金算入を要望する 寄付金については 損金算入限度額の未使用部分を一定の期間 ( 例えば3 年 ) の中で繰越可能とする控除制度を要望する (4) 受取配当金益金不算入制度の見直し制度の簡素化 事務負担の軽減のため 以下を要望する 1 関連法人株式等に係る受取配当金の益金不算入額計算において控除される負債利子の規定の廃止 2 負債利子控除制度撤廃に伴い関連法人株式からの配当について100% 益金不算入 3 関連法人株式等の株式保有割合を 1/3 超 から 1/3 以上 に引き下げ 4 非支配目的の区分を廃止し 従来の3 区分に変更 5 次の要件を満たす法人から受領する受取配当金については 全額益金不算入とする 設立 10 年未満等オープンイノベーション税制の対象となる法人 賃上げ方針( 対前年度増加率 3% 以上等 ) を公表している法人 DX 認定を取得している法人 産業競争力強化法の中長期環境適応計画の認定をうけている法人 (5) 仕入税額控除制度における 95% ルール の復活平成 24 年に仕入税額控除制度におけるいわゆる 95% ルール が廃止され 課税期間の課税売上高が5 億円を超える場合には 個別対応方式または一括比例配分方式のいず 7

れかの方法により仕入控除税額の計算を行うこととなった 企業の経理実務において とりわけ個別対応方式を採用した場合においては 税額計算をするために 課税仕入を1 課税売上対応分 2 非課税売上対応分 3 共通対応分の3つに区分することが必要となり 適用税率が増えたことに伴い計算が複雑なものとなっている また 消費税インボイス制度の導入により免税事業者からの課税仕入に係る経過措置の計算等も加わり より煩雑になることから 95% ルール の復活を要望する (6) 不動産等に係る減損 評価損の損金算入明確な会計基準に基づく時価評価を行い 大会社において監査法人の会計監査を受け 適正 ( 公正妥当 ) な会計処理と認められた結果である不動産等に係る減損 評価損について 会計処理に合わせた税務申告処理を要望する (7) ベンチャー企業等株式の減損 評価損の損金算入政府は経済の活性化や新たな雇用の創出を図るため ベンチャー企業等へ積極的な支援策を打ち出しているが ベンチャー企業において当初の事業計画が達成できないことも想定される ベンチャー企業へ投資を促すためにも 事業計画未達成等の事由で計上した減損損失や評価損の損金算入を要望する (8) 償却資産税 事業所税の廃止償却資産税について 償却資産の評価方法が一物二価の状態であり 間違いが生じやすい 自治体でも多くの過誤納が生じ 社会問題になっている また 建設業では事務所の閉鎖等に伴う資産の移動が多く 1 月 1 日時点の資産の所在を把握する事務負担も大きいことから 廃止を要望する 事業所税について 資産割に関して固定資産税や都市計画税との二重課税であり 大都市で事業を展開している企業は課税され 地方で事業を展開している企業は課税されないという不公平感がある また 賃上げ基調では 従業者の給与総額を対象とする従業者割にも影響し 税負担も増えることから 廃止を要望する 8

3. 都市 住宅対策促進税制の恒久化等 PFI 事業促進税制の整備等 (1) 建設資材高騰下での民間建設投資の下振れ防止対策都市開発事業など民間建設投資の下振れ防止対策の実施として 発注者 受注者の責によらず原材料等の価格が高騰する期間において 着工 竣工する都市開発事業やマンション等の建築物については 時限的に不動産課税等の減免を要望する (2) 都市 住宅対策を促進するための税制 主に2022( 令和 4) 年度中に適用期限が到来する 以下の各種特例制度について 良好な市街地環境整備並びに優良な住宅ストック形成の観点から恒久化または延 長を図られたい 1 良好な市街地環境整備を促進するための税制 項目 税目 内容 要望内容 1-1. 特定の事業用資産の買換えの場合の譲渡所得の課税の特例措置の恒久化 所得税 法人税 デフレからの脱却を完全なものとし 名目 GDP600 兆円にむけた経済成長の実現を図るため 個人又は法人が事業用資産を譲渡し 新たに事業用資産 ( 買替資産 ) を取得した場合 譲渡した事業用資産の譲渡益について課税の繰り延べを認める措置を恒久化する 年 3 月 31 日以降恒久化 所得税 法人税 長期保有(10 年超 ) する事業用資産を譲渡し 新たに事業用資産を取得した場合 譲渡した事業用資産の譲渡益の80%( 一部 75% 70%) について課税を繰り延べ 事業用資産を譲渡し 市街地再開発事業の保留床を取得して事業の用に供した場合 譲渡した事業用資産の譲渡益の80% について課税を繰り延べ 1-2. 市街地再開発事業における特定の事業用資産の買替特例の延長 所得税 法人税 市街地再開発事業の推進により 土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るとともに コンパクトシティの推進及び密集市街地の解消を図るため 所有する事業用資産を譲渡し 市街地再開発事業の保留床を取得し事業の用に供した場合 譲渡益の一部に対する課税の繰り延べを認める措置を延長する 〇所得税 法人税既成市街地等内の資産を譲渡して市街地再開発事業により整備された施設建築物及びその敷地を取得した場合 譲渡した事業用資産の譲渡益の80% について課税を繰り延べ 所得税 :2023( 令和 5) 年 12 月 31 日から法人税 :2023( 令和 5) 年 3 月 31 日から 3 年間延長 本特例の適用期限は 法人税と所得税では年度が異 9

1-3. 都市再生緊急整備地域等に係る課税の特例措置の延長 所得税 法人税 登録免許税 不動産得税 固定資産税 都市計画税 都市再生緊急整備地域等において 国土交通大臣の認定を受けた大規模で優良な民間都市開発プロジェクトに係る特例措置を延長する 〇所得税 法人税 5 年間 2.5 割増償却 (5 割増償却 ) 〇登録免許税建物の保存登記本則 0.4% 特例 0.35%(0.2%) 〇不動産取得税課税標準から1/10~3/10(2/5~3/5) の範囲内で市町村の条例で定める割合を控除 ( 参酌基準 :1/5(1/2)) 〇固定資産税 都市計画税取得後 5 年間 課税標準を1/2~7/10(2/5~3/5) の範囲内で市町村の条例で定める割合に軽減 ( 参酌基準 : 3/5(1/2)) ( ) 内は特定都市再生緊急整備地域内の場合 なるが 同じ特例のため 2023 年度の改正で併せて延長を要望する 年 3 月 31 日から 2 年間延長 1-4. 低未利用地の適切な利用 管理を促進するための特例措置の延長 所得税 地方部を中心に全国的に空き地 空き家が増加する中 土地の有効活用を通じた投資の促進 地域活性化 更なる所有者不明土地の発生の予防を図るため 個人が保有する低額の低未利用地を譲渡した場合の譲渡所得の控除の特例措置を延長する 2022( 令和 4) 年 12 月 31 日か ら 3 年間延長 〇所得税 売主の長期譲渡所得を 100 万円控除 1-5.Jリート及びSPCが取得する不動産に係る特例措置の延長 登録免許税 不動産取得税 Jリート及びSPCが不動産を取得する場合における不動産流通税の措置を延長する 〇登録免許税移転登記本則 2.0% 1.3% 〇不動産取得税課税標準から3/5を控除 年 3 月 31 日か ら 2 年間延長 1-6. 不動産特定 共同事業において取 得される不動産に係 不動産特定共同事業法上の特例事業者が取得する不動産 について 以下の措置を延長する 年 3 月 31 日か ら 2 年間延長 10

る特例措置の延長 登録免許税 不動 産取得税 〇登録免許税税率軽減移転登記 :2.0% 1.3% 保存登記 :0.4% 0.3% 〇不動産取得税課税標準から1/2を控除 1-7. 災害ハザードエリアからの移転促進のための特例措置の延長 登録免許税 不動産取得税 災害ハザードエリア ( 災害レッドゾーン 浸水ハザードエリア等 ) から安全な区域への移転を促進するため 市町村がコーディネートして策定した防災移転支援計画に基づき施設又は住宅を移転する場合 移転先として取得する土地建物に係る税制上の特例措置を延長する 〇登録免許税本則の1/2 軽減 ( 所有権移転登記 地上権 賃借権設定登記 ) 〇不動産取得税課税標準から1/5 控除 年 3 月 31 日か ら 2 年間延長 1-8. 浸水防止用設備に係る課税標準の特例措置の延長 固定資産税 洪水浸水想定区域内の地下街等の所有者または管理者が 水防法に規定する浸水防止計画に基づき取得する浸水防止用設備に係る固定資産税の課税標準の軽減措置を延長する 年 3 月 31 日か ら 3 年間延長 〇固定資産税取得後 5 年間 課税標準を1/2~5/6の範囲内で市町村の条例で定める割合に軽減 ( 参酌標準 :2/3) 洪水浸水想定区域内の地下街等の所有者又は管理者が 水防法の浸水防止計画に基づき取得する浸水防止用設備 ( 防水板 防水扉 排水ポンプ 換気口浸水防止機 ) が対象 1-9. 既存建築物 ( 非住宅 ) 改修投資促進のための特例措置の延長 固定資産税 耐震化 省エネ化による既存建築物 ( 非住宅 ) の改修投資を促進し 消費税引き上げに伴う大幅な住宅着工戸数の落ち込みによる経済への影響を緩和するとともに 民間建築投資の活性化を図るため 耐震診断が義務づけられる建築物で耐震診断結果が報告されたものについて政府の補助を受けて改修工事を行った家屋の固定資産税の減額措置を延長する 年 3 月 31 日か ら 3 年間延長 〇固定資産税改修工事完了後 2 年間 税額を1/2 減額 ( 限度額 : 改修工事費の2.5%) 1-10. シェアサ 公共交通を補完する移動手段であるシェアサイクルの普 11

イクルポートの設置に係る課税標準の特例措置の延長 固定資産税 1-11. 緊急物資等の輸送確保にむけた港湾における民有護岸等の耐震改修促進のための課税標準の特例措置の延長 固定資産税 1-12. 市街地再開発事業促進のための特例措置の延長 固定資産税 及促進を図るため 市町村自転車活用推進計画に記載された事業を対象として シェアサイクルポートの設置物 付属物の固定資産税の特例措置を延長する 〇固定資産税 3 年間 課税標準を価格の3/4とする民間事業者が所有する護岸等の耐震改修を促進し大規模地震発生時の航路機能を確保するため 民間事業者が国の無利子貸付制度を活用し 特別特定技術基準対象施設 ( 護岸等 ) を耐震改修する場合における固定資産税の課税標準の特例を延長する 〇固定資産税取得後 5 年間 課税標準を5/6(1/2( )) とする ( ) 内は南海トラフ地震及び首都直下地震の防災対策推進地域等にあり 非常災害発生時に緊急的に船舶の交通を確保する必要がある航路と接続する港湾内の施設の場合市街地再開発事業の施行により従前の権利者に対して与えられる権利床に係る固定資産税を減額する特例を延長する 〇固定資産税 従前権利者居住用住宅 5 年間 2/3を減額 従前権利者非居住用住宅及び非居住用家屋 5 年間 1/3(1/4) を減額 ( ) は第一種市街地再開発の場合 年 3 月 31 日から2 年間延長 年 3 月 31 日から2 年間延長 年 3 月 31 日から2 年間延長 1-13. 防災街区整備事業に係る特例措置の延長 固定資産税 防災街区整備事業の施行により従前の権利者に対して従前資産に対応して与えられる防災施設建築物 ( 権利床 ) に係る固定資産税を減額する特例を延長する 〇固定資産税 従前権利者居住用住宅 5 年間 2/3を減額 従前権利者非居住用住宅及び非居住用家屋 5 年間 1/3を減額 年 3 月 31 日か ら 2 年間延長 12

2 優良な住宅ストック形成を促進するための税制 項目 税目 内容 要望内容 2-1. 土地の所有 土地等の流動化 有効利用の促進等を図るため 以下の特 権移転登記等に係る特例措置の延長 登録免許税 2-2. 買取再販で扱われる住宅の取得等に係る特例措置の延長 不動産取得税 2-3. サービス付高齢者向け住宅供給促進税制の延長 固定資産税 不動産取得税 2-4. 優良住宅地等のために土地等を譲渡した場合の譲渡所得の軽減税率の延 例措置を延長する 年 3 月 31 日から2 年延長 売買による所有権移転登記本則 2.0% 特例 1.5% 信託登記本則 0.4% 特例 0.3% 既存住宅流通 リフォーム市場の活性化を図るため 買取 再販事業者が既存住宅を取得し一定のリフォームを行っ年 3 月 31 日かた場合 不動産取得税を減額する特例措置を延長する ら2 年延長 既存住宅の取得に課される不動産取得税について 当該税額から当該住宅の築年月日に応じて 下記の額に税率を乗じて得た額を減額築年月日控除額平成 9.4.1 以降 1,200 万円平成元.4.1~ 平成 9.3.31 1,000 万円 昭和 60.7.1~ 平成元.3.31 450 万円昭和 56.7.1~ 昭和 60.6.30 420 万円昭和 51.1.1~ 昭和 56.6.30 350 万円昭和 48.1.1~ 昭和 50.12.31 230 万円昭和 39.1.1~ 昭和 47.12.31 150 万円昭和 29.7.1~ 昭和 38.12.31 100 万円 敷地に係る税額から一定額(150 万円又は家屋の床面積の2 倍 ( 上限 200m2 ) に相当する土地価額のいずれか大きい額に税率を乗じて得た額 ) を減額高齢者が安心して暮らせる住宅ストックが不足している ことから サービス付き高齢者向け住宅の供給を促進する年 3 月 31 日かため 新築のサービス付き高齢者向け住宅に係る特例措置ら2 年延長の適用期限を延長する 固定資産税 5 年間税額から市町村の条例で定める割合を減額 ( 参酌基準を2/3とし 1/2 以上 5/6 以下の範囲内 ) 不動産取得税家屋課税標準から1,200 万円控除 / 戸土地税額から一定額 (150 万円又は家屋の床面積の2 倍 ( 上限 200m2 ) に相当する土地価額のいずれか大きい額に税率を乗じて得た額 ) を減額優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長 期譲渡所得の課税の特例について 次に掲げる譲渡を適用年 3 月 31 日か対象から除外した上 その適用期限を3 年延長する ら3 年延長 1 都市再生特別措置法の認定整備事業計画に係る一定の 13

長 所得税 法人税 個人住民税 法人住民税 2-5. 土地等の譲渡益に対する追加課税制度の停止期限の延長 所得税 法人税 個人住民税 法人住民税 都市再生整備事業の認定整備事業者に対する土地等の譲渡 2 都市計画区域内において行われる一団の宅地の造成 ( 都市計画法の開発許可又は土地区画整理法の認可を受けて行われるものであること等の要件を満たすものに限る ) を行うものに対する土地等の譲渡他の資産とのバランスの取れた税負担を実現することにより 土地の流動化 有効利用を促進する観点から 個人又は法人が土地等を譲渡した場合の譲渡所得の追加課税制度 ( 重課 ) の停止期限を延長する 土地譲渡益に対して特別税率が課される法人重課制度及び個人の不動産業者等が所有期間 5 年以下の土地等を譲渡した場合の事業所得等に係る重課停止期限を延長する 法人重課制度短期所有土地の場合 通常の法人税率 +10% 長期所有土地の場合 通常の法人税率 +5% 個人重課制度譲渡益の52%( 所得税 40%+ 住民税 12%) 等 年 3 月 31 日か ら 3 年延長 (3)PFI 事業を促進するための税制政府では PPP/PFI 事業について平成 25 年度 ~34 年度の10 年間で21 兆円の事業規模目標を掲げ取り組んでいるところであるが さらなる少子高齢 人口減少時代において厳しい財政状況の中 今ある社会資本を維持し 公共投資を安定的に確保するためにも PPP/PFI 事業はより一層事業拡大への注目が集まっている 民間事業者が公共施設を整備 運営するPFI 事業においては 事業スキームが通常の公共事業と異なることにより 結果として民間事業者に課税される部分が出てきており 通常の公共事業とのイコールフッティングの観点からも税制上の手当てが必要であると考えている 政府の方針に従ってPFI 事業を推進していくためには 下記のような税制改正が必要と考え要望するものである 1 公共施設等運営権の登録等に係る登録免許税の免除 ( 軽減 ) 措置の拡充 登録免許税 公共施設等運営権制度を活用した事業の円滑な施行及び事業者負担の軽減を図るため 公共施設等運営権に対する抵当権の設定の登録に係る登録免許税について免除措置を創設されたい 2 公共施設等運営権者の株式購入に対する優遇措置の創設 法人税 一般事業法人への投資 ( 株式購入 ) では 法人税支払い後の利益を原資として投資家に配当され 投資家個々の納税の段階でも再度 課税が行われる コンセッション事業に幅広く多様な資金を集めるためには こうした二重課税を 14

回避する仕組みとすることが効果的である 例えば 不動産の証券化に当たって 特定目的会社や投資法人に係る税制上の優遇措置が与えられたように コンセッション事業においても新たな政策的な措置を手当てされたい 3 BOT 方式のPFI 事業における固定資産税等の特例措置の拡充 固定資産税 都市計画税 不動産取得税 BOT 方式による民間と競合しないPFI 事業について 税のイコール フッティングの観点から BTO 方式によるPFI 事業と同様に 事業の用に供する資産に係る固定資産税 都市計画税及び不動産取得税を非課税にするとともに サービス購入型に限られている特例措置の対象について 混合型 独立採算型も追加されたい 4 大規模修繕等に備えた修繕積立金制度の創設 法人税 PFI 事業におけるサービス対価は 5 年 10 年といった一定期間毎の大規模修繕等に備えた費用を含め 事業期間にわたって均等に支払われている 通常の公共事業であれば 大規模修繕の度に工事の発注が行われるため 民間事業者が内部留保しておく必要がないが サービス対価を事業期間中 均等に受け取るPFI 事業者は 大規模修繕に備え 毎年 一定額を積み立てて内部留保している こうした大規模修繕等に備えた内部留保に対する課税は PFI 事業であるが故の税負担であると理解できる したがって 公共事業との税のイコールフッティングの観点から PFI 事業における事業期間全般に渡る修繕積立金制度等の特例措置を創設されたい 5 PFI 事業者に対する事業所税の課税 非課税の整理 事業所税 民間事業者が管理 運営を行う公共施設等における事業所税の取扱いについては 当該事業における管理 運営の業務内容 収益の帰属等を勘案して事業所税の課税 非課税が決せられることとされているが その取扱いについてア )PFI 事業において 指定管理者制度を導入し 利用料金制度を導入している場合につき 指定管理者制度の導入に伴う事業所税の取扱いについて ( 平成 17 年 11 月 14 日総税市第 59 号総務省自治税務局市町村税課長通知 ) の内容を発注者に対して徹底することイ ) 指定管理者制等を導入しないその他のPFI 事業において a) サービス購入型のPFI 事業においては 原則として事業所税を非課税とすること b) 利用料収入混合型のPFI 事業者においては 実質的に事業の主体性が認められないような場合には 事業所税は非課税とすること 注 ) 要望が実現されることにより 例えば 学校給食センター PFI 事業については 給食費の徴収管理や献立作成 提供数の決定等は地方公共団体が行っており 実質的な事業主体は地方公共団体と 15

判断されるため 事業所税は非課税 体育館 ホール等で混合型のPFI 事業において 指定管理者制度を導入し 利用料金制を導入している場合で 地方公共団体から指定管理料の交付を受けており 総収入に占める指定管理料の割合が5 割を超えるとき ( 事業主体は地方公共団体と判断される ) については 事業所税は非課税とされることとなる 4. その他 (1) 創設当初の意義 ( 土地への投資抑制等 ) を逸している税制の廃止土地譲渡益に対する追加課税制度及び地価税については 現在の市況等を考慮すると創設当初の意義を逸しているため廃止を要望する (2) 欠損金の繰越控除制度の拡充繰越欠損金の控除および繰戻還付は 継続的に行われる事業活動を形式的に事業年度ごとに区切って所得金額を計算するために生じる矛盾を解消し 租税負担を適正化するために本法上で認められた制度である しかしながら 我が国における繰越欠損金の控除制度は諸外国の同様の制度に比べ 控除期間が短く 単年度における繰越限度額も所得の50% に抑えられている ( 繰越欠損金の繰越期間の無期限化および控除上限の恒久的な引上げを要望する (3) 電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存義務見直し DX 推進に向け 電磁的記録の保存を推し進めることについては理解できるが 国税関係書類として 電磁的記録と書面それぞれ保存することになり 取引を示す一連の資料が分断されてしまい 一元管理ではなくなるため 効率性を阻害している また 電磁的記録といった余計な事務負担を生じさせないよう取引先に従来通り書面での交付を求める動きが懸念される 企業が最も効率的な運営が行えるために 電子取引の取引情報 ( 書類 ) 毎に電磁的記録の対象とすべきかどうかは企業の判断に委ね 出力書面等による保存も認めるよう電磁的記録の保存義務の見直しを要望する (4) 会計上認められている繰延ヘッジ処理における有効性判定省略規定の容認会計上 金融商品実務指針 (158 頁 ) において ヘッジ手段とヘッジ対象の重要な条件の一致がある場合は有効性判定の省略が認められている 税務上 ( 法施行令 121 条 121 条の2) は この様な規定は設けられていない為 規定の創設を要望する 以上 16