消 化 器 内 科 教 授 菅 野 健 太 郎 内 分 泌 代 謝 科 よりレジデントの 声 が 届 いています 私 は 今 初 期 研 修 1 年 目 の 第 3 クールで 内 分 泌 代 謝 科 を 回 っています 当 科 では 多 くの 糖 尿 病 患 者 さんを 診 ていますが 糖 尿 病



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○00表紙

目  次

がん専門病院における薬剤師養成のあり方に関する調査研究

Microsoft Word - 3大疾病保障特約付団体信用生命保険の概要_村上.docx

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

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1.H26年エイズ発生動向年報ー概要

各論_1章〜7章.indd

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 135, , , , , ,600

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 1 職 員 給 与 費 の 状 況 ア 決 算 区 分 総 費 用 純 利 益 職 員 給 与 費 総 費 用 に 占 める ( 参 考 ) 職 員 給 与 費 比 率 22 年 度 の 総 費 用 に 占 A B B/A める 職 員 給 与

公表表紙

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,600 円 185,800 円 222,900 円 261,900 円

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

毎 月 の 給 与 等 ( )を 一 定 の 等 級 区 分 にあてはめた 標 準 月 額 の 上 限 が 現 行 の47 等 級 から50 等 級 に 改 正 されます ( 別 紙 健 康 保 険 料 額 表 参 照 ) なお 法 改 正 に 伴 い 標 準 月 額 が 改 定 される 方 につい


該 介 護 休 業 が 終 了 する 日 までに, 当 該 介 護 休 業 に 係 る 対 象 家 族 が 死 亡 したとき 又 は 離 婚, 婚 姻 の 取 消, 離 縁 等 により 当 該 介 護 休 業 に 係 る 対 象 家 族 との 親 族 関 係 が 消 滅 した とき (3) 配 偶

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

一 方 でも 自 分 から 医 師 に 症 状 の 変 化 について 伝 えている 割 合 は シーズン 前 では 満 足 な と 同 じ %でしたが シーズン 開 始 直 後 から 高 くなり シーズン 後 半 では の 31%を 上 回 り 42%となっています (グラフ 3) ギャップ 3:

図 表 1 1,000 万 円 以 上 高 額 レセプト ( 平 成 25 年 度 ) 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷

①表紙

Microsoft Word - 目次.doc

75 歳 以 上 の 方 の 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 75 歳 になると 全 ての 方 が 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 に 加 入 して 医 療 を 受 けます 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 は 東 京 都 後 期 高 齢 者 医 療 広 域 連 合 が 主 体 となり 区

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

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別紙3

S7-2)わが国におけるHIV感染妊娠の動向と近年の特徴

Q5 育 児 休 業 を 請 求 する 際 の 事 務 手 続 は? A5 育 児 休 業 を 請 求 しようとする 職 員 は, 育 児 休 業 承 認 請 求 書 ( 様 式 第 1 号 )に 子 の 氏 名 や 請 求 する 期 間 等 を 記 入 し, 育 児 休 業 を 始 めようとする1

Ⅶ 東 海 地 震 に 関 して 注 意 情 報 発 表 時 及 び 警 戒 宣 言 発 令 時 の 対 応 大 規 模 地 震 対 策 特 別 措 置 法 第 6 条 の 規 定 に 基 づき 本 県 の 東 海 地 震 に 係 る 地 震 防 災 対 策 強 化 地 域 において 東 海 地 震

Taro-iryouhoken

3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 43.7 歳 32, , ,321

(2) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 17 年 4 月 1 日 現 在 ) 初 任 給 2 年 後 の 給 料 初 任 給 2 年 後 の 給 料 一 般 行 政 職 技 能 労 務 職 大 学 卒 171,1 151,5 19,2 164,7 17,7 184,4 中 学 卒 1

Microsoft Word - nagekomi栃木県特定医療費(指定難病)支給認定申請手続きのご案内 - コピー

2 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (26 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 静 岡 県 国 類 似 団 体 2 技 能 労 務 職 区 41.8 歳 42.6 歳 43.5

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障害福祉制度あらまし目次

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Microsoft Word - conference

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 岐 阜 県 類 似 団 体 平 均 年 齢 平 均 給

スライド 1

○00表紙

2 前 項 前 段 の 規 定 にかかわらず 年 俸 制 教 職 員 から 申 し 出 があった 場 合 においては 労 使 協 定 に 基 づき その 者 に 対 する 給 与 の 全 額 又 は 一 部 を 年 俸 制 教 職 員 が 希 望 する 金 融 機 関 等 の 本 人 名 義 の 口

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

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人生の最終段階における医療に関する意識調査 結果の概要

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261,

5

[ 組 合 員 期 間 等 の 特 例 ] 組 合 員 期 間 等 については 年 齢 職 種 などにより 過 去 の 制 度 からの 経 過 措 置 が 設 けられ ており 被 用 者 年 制 度 の 加 入 期 間 ( 各 共 済 組 合 の 組 合 員 期 間 など)については 生 年 月 日

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18 国立高等専門学校機構

全設健発第     号

m07 北見工業大学 様式①

( 減 免 の 根 拠 等 ) 第 1 条 こ の 要 綱 は, 地 方 税 法 第 条 の 規 定 に 基 づ く 市 税 条 例 第 6 9 条 の 2 の 規 定 を 根 拠 と す る 身 体 障 害 者 等 に 対 す る 軽 自 動 車 税 の 減 免 の 具 体 的 な 対

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,6 243,7 185,8 222,9 261,9

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : 円 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135, , , , , ,600 最

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 135,6 243,7 2 級 185,8 37,8 3 級 4 級 222,9 354,7 ( 注 )

2-1膠原病.doc

平成17年度の人事行政等の状況

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 135, , ,900 2

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 () 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 ( 年 4 月 日 現 在 ) 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 44. 歳 6,4, 歳,44 4,7 7,6 4. 歳 7,

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 25 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 ( 注 ) 給 料 月 額 は, 給 与 抑 制 措 置 を 行 う 前 のものである ( 単 位 : ) 3 職 員 の, 初 任

横浜市障害者ガイドヘルプ事業実施要綱

(3) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 5 年 月 日 現 在 ) 決 定 初 任 給 採 用 年 経 過 後 給 料 月 額 大 学 卒 7, 8, 一 般 行 政 職 短 大 卒 9,8 6, 高 校 卒, 8,5 () 職 員 の 経 験 年 数 別 学 歴 別 平 均 給 料

Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 1 人

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(2) 国 民 年 金 の 保 険 料 国 民 年 金 の 第 1 号 被 保 険 者 および 任 意 加 入 者 は, 保 険 料 を 納 めなければなりま せん また,より 高 い 老 齢 給 付 を 望 む 第 1 号 被 保 険 者 任 意 加 入 者 は, 希 望 により 付 加 保 険

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本 校 の 沿 革 昭 和 21 年 昭 和 49 年 昭 和 54 年 昭 和 60 年 平 成 9 年 平 成 11 年 平 成 18 年 北 海 道 庁 立 農 業 講 習 所 として 発 足 北 海 道 立 農 業 大 学 校 に 改 組 修 業 年 限 を1 年 制 から2 年 制 に 改

国立大学法人 東京医科歯科大学教職員就業規則

資料2-2 定時制課程・通信制課程高等学校の現状

個人住民税徴収対策会議

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

東京都立産業技術高等専門学校

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 2 年 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与 抑 制 措 置 を 行 う 前 のものです ( 単 位 : ) 3 職 員 の 平 均 給 与 月

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後期高齢者医療制度

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 161,7 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

目 次 事 例 法 別 5 法 別 5 70 歳 以 上 ( 患 者 負 担 割 ) 誕 生 が 昭 和 9 年 月 以 降 の 者 3 法 別 5 70 歳 以 上 ( 患 者 負 担 割 ) 特 例 措 置 対 象 者 法 別 歳 以 上 ( 患 者 負 担 割 ) 特 例 措 置


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(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 H H H5.4.1 ( 参 考 値 ) 97.1 H H H H5.4.1 H H5.4.1 ( 参 考

1 資 料 編 我 が 国 の 人 口 の 推 移 厚 労 働 全 般 平 成 24 年 版 厚 労 働 白 書 5

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 現 況 ( 平 成 22 1 号 給 の 給 料 月 額 137,9 188,9 226,7 266,4 294,3 最 高 号 給 の 給 料 月 額 247,9 314,9 362,8 399,9 415,1 ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与 抑 制

2 出 願 資 格 審 査 前 記 1の 出 願 資 格 (5) 又 は(6) により 出 願 を 希 望 する 者 には, 出 願 に 先 立 ち 出 願 資 格 審 査 を 行 いますので, 次 の 書 類 を 以 下 の 期 間 に 岡 山 大 学 大 学 院 自 然 科 学 研 究 科 等

職 員 の 等 に 関 する 条 例 第 24 条 の 承 認 は 正 規 の 勤 務 時 間 の 始 め 又 は 終 わりにおいて 30 分 を 単 位 として 行 う ものとする 2 育 児 を 原 因 とする 特 別 休 暇 を 承 認 されている 職 員 に 対 する の 承 認 については

(5) 給 与 改 定 の 状 況 1 月 例 給 事 委 員 会 の 勧 告 ( 参 考 ) 区 分 民 間 給 与 公 務 員 給 与 較 差 勧 告 給 与 改 定 率 国 の 改 定 率 A B A-B ( 改 定 率 ) 19 年 度 ( ) 0.0 ( 注 ) 民 間 給 与 公 務 員

一般競争入札について

平 成 27 年 11 月 ~ 平 成 28 年 4 月 に 公 開 の 対 象 となった 専 門 協 議 等 における 各 専 門 委 員 等 の 寄 附 金 契 約 金 等 の 受 取 状 況 審 査 ( 別 紙 ) 専 門 協 議 等 の 件 数 専 門 委 員 数 500 万 円 超 の 受

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Transcription:

<12 月 10 日 号 内 科 通 信 > いそがしく 時 計 の 動 く 師 走 哉 病 人 と 静 に 語 る 師 走 哉 梅 さげた 我 に 師 走 の 人 通 り 師 走 は 昔 から 忙 しいことがよくわかります ここ 数 十 年 はクリスマス 行 事 も 加 わり さらに 賑 や かな 季 節 となりました また 病 人 を 抱 えている 家 族 には 何 とかこの 一 年 を 一 緒 に 過 ごすことがで きたと 安 堵 していることでしょう 外 来 患 者 からは 先 生 も 良 いお 年 をお 迎 えください と 一 礼 をされます 今 年 も 一 年 無 事 に 過 ごすことができました 先 生 ありがとう という 意 味 が 込 め られています 忙 しい 外 来 の 中 でほっとする 瞬 間 です いろいろな 師 走 があります 学 生 の 皆 さんは 重 要 な 時 期 です ノロウイルスにも 注 意 しましょう 消 化 器 内 科 菅 野 健 太 郎 教 授 よりご 挨 拶 と 紹 介 を 頂 いています いよいよ 師 走 となり 平 成 25 年 も 終 わりに 近 づきました 今 回 は 内 科 通 信 の 世 話 役 をしている 大 澤 准 教 授 も 所 属 している 消 化 器 内 科 の 紹 介 をさせていただ きます 消 化 器 内 科 は 内 科 系 の 各 部 門 のなかで 最 も 多 くの 外 来 入 院 患 者 さんのケアを 行 っています また 消 化 器 内 科 医 は 病 院 内 視 鏡 部 を 兼 任 し 消 化 器 系 の 内 視 鏡 検 査 治 療 を 行 っています 消 化 器 疾 患 の 知 識 だけでなく 診 断 治 療 技 術 を 身 につけることができます 消 化 器 内 科 と 密 接 な 関 係 のある 関 連 講 座 としてフジ 国 際 光 学 医 療 講 座 ( 山 本 博 徳 教 授 )があり 新 しい 内 視 鏡 診 断 や 機 器 の 開 発 も 行 っています 外 国 からの 見 学 や 研 修 生 も 多 く 英 語 能 力 も 自 然 に(?) 身 につくかもし れません また 最 近 の 顕 著 な 傾 向 として さまざまな 合 併 症 を 有 している 高 齢 での 患 者 さんが 増 加 していますので 単 に 消 化 器 疾 患 だけでなく 全 身 疾 患 に 対 する 十 分 な 知 識 と 管 理 が 要 求 されます 救 急 疾 患 も 多 く 緊 急 対 応 も 数 多 く 学 ぶことができます 新 規 助 教 になった 医 局 員 も 半 年 交 代 で 救 急 部 に 勤 務 し 研 修 医 の 指 導 や 病 院 全 体 の 救 急 患 者 などに 貢 献 しています 救 急 対 応 ができ 臨 床 に 強 い 医 師 を 目 指 す 若 い 君 たちに 適 した 診 療 科 ではないかと 思 います 豊 富 な 症 例 がありますの で 多 くの 研 修 医 の 方 々が 消 化 器 内 科 での 受 け 持 ち 症 例 を 学 会 発 表 しています この 時 には 指 導 医 が 学 会 に 付 き 添 って 終 了 後 慰 労 の 食 事 をするというのがお 決 まりのコースになっています 消 化 器 内 科 研 修 では このような 多 彩 な 背 景 疾 患 を 有 するさまざまな 症 例 を 経 験 することになると 思 いますが それだけでなく 初 年 度 研 修 医 に 対 しても 腹 部 超 音 波 検 査 上 部 内 視 鏡 検 査 の 実 技 研 修 を 上 級 医 の 指 導 の 下 で 行 うことになっています 自 ら 主 体 的 に 検 査 に 関 わり 診 断 の 最 前 線 に 立 っ てみることの 責 任 感 緊 張 感 は 医 師 として 極 めて 重 要 な 体 験 となると 思 います この 経 験 から もう 一 度 内 視 鏡 研 修 を 受 けたいと 希 望 する 多 くの 研 修 医 の 方 々のために 内 視 鏡 を 中 心 とした2 度 目 の 消 化 器 研 修 も 受 け 入 れています 皆 さんは 国 家 試 験 準 備 の 追 い 込 みに 入 っていることと 思 います 寒 さも 本 格 的 になり インフ ルエンザが 流 行 しているようですので 体 調 の 管 理 には 十 分 注 意 してください

消 化 器 内 科 教 授 菅 野 健 太 郎 内 分 泌 代 謝 科 よりレジデントの 声 が 届 いています 私 は 今 初 期 研 修 1 年 目 の 第 3 クールで 内 分 泌 代 謝 科 を 回 っています 当 科 では 多 くの 糖 尿 病 患 者 さんを 診 ていますが 糖 尿 病 を 診 る と 一 言 で 言 っても その 内 容 は 非 常 に 濃 厚 です 下 は 10 代 から 上 は 80 90 まで 時 には 妊 婦 さんやがん 患 者 さんが 対 象 のこともあります 薬 の 使 い 分 けやインスリン 量 の 調 整 合 併 症 の 精 査 とその 治 療 等 々 何 より 患 者 さん 一 人 一 人 としっかり 向 き 合 い 信 頼 関 係 を 構 築 するという 医 師 にとって 必 要 不 可 欠 なスキルも 自 然 と 磨 かれました ま た 内 分 泌 腫 瘍 や 下 垂 体 疾 患 など 大 学 病 院 ならではの 貴 重 な 症 例 も 経 験 することができますし 上 の 先 生 方 のきめ 細 かいサポートもあり 学 ぶことの 多 い 大 変 充 実 した 研 修 生 活 を 送 っています 一 度 は 研 修 に 来 て 損 はないと 思 いますので ぜひみなさんも 当 科 での 研 修 を 考 えてみてはいかがで しょうか J1 青 木 怜 佳 ( 東 京 女 子 医 科 大 学 卒 ) 内 分 泌 代 謝 科 の 第 1 の 魅 力 は 今 後 の 患 者 さんの 長 い 人 生 の QOL に 直 接 関 わることができるとこ ろだと 思 います 糖 尿 病 や 様 々な 代 謝 性 疾 患 の 幅 広 い 合 併 症 に 視 野 を 広 げる 必 要 があり とても 充 実 した 研 修 を 送 らせていただいています また 先 生 方 は 皆 熱 心 親 切 で レジデントに 初 診 の 糖 尿 病 対 応 の 仕 方 を 指 導 してくださり きめ 細 かいインスリン 調 節 の 考 え 方 も 日 々 学 ぶこともでき 他 科 でも 使 える 知 識 を 多 く 身 につけさせていただきました 自 治 医 大 に 限 らず 内 分 泌 代 謝 科 ロー テーションはとても 大 きな 力 となると 思 います J1 角 田 顕 子 先 生 今 回 のセルフトレーニング 問 題 は 腎 臓 内 科 と 血 液 科 からの 出 題 です 問 題 1 腎 臓 内 科 常 染 色 体 優 性 多 発 性 嚢 胞 腎 について 正 しいのはどれか.2 つ 選 べ. 1. 脳 動 脈 瘤 の 破 裂 頻 度 は 約 5 倍 と 高 い. 2. 治 療 の 中 心 は 嚢 胞 の 増 大 抑 制 である. 3. 40 歳 までに 約 80%が 透 析 導 入 となる.

4. 約 80%の 患 者 で 肝 嚢 胞 がみられる. 5. 頻 度 は 約 5 万 人 に 1 人 である. 難 易 度 :* 出 題 者 : 武 田 真 一 先 生 問 題 2 血 液 科 (1) 成 人 T 細 胞 性 白 血 病 リンパ 腫 について 正 しいものを3つ 選 べ a HTLV-I ウイルスの 感 染 によって 発 症 する b ウイルスキャリアの 生 涯 における 発 症 率 は 20-30%にのぼる c 化 学 療 法 の 成 績 は 良 好 で 早 期 発 見 早 期 治 療 が 原 則 である d ウイルスの 主 たる 感 染 経 路 はキャリアである 母 親 の 母 乳 である e 九 州 や 沖 縄 を 中 心 とする 南 西 日 本 に 患 者 が 集 中 する 難 易 度 :* (2) 慢 性 リンパ 性 白 血 病 リンパ 腫 について 正 しいものを3つ 選 べ a 日 本 では 最 も 患 者 数 の 多 い 白 血 病 で 若 年 者 に 多 く 発 症 する b 化 学 療 法 の 感 受 性 は 良 好 で 治 癒 が 期 待 できる c 白 血 球 数 が 多 いだけでは 治 療 の 対 象 にならない d 成 熟 B 細 胞 性 腫 瘍 に 分 類 され CD5 陽 性 CD23 陽 性 が 特 徴 である e 臓 器 腫 大 や 血 球 減 少 の 出 現 は 治 療 開 始 の 基 準 となる 難 易 度 :** 出 題 者 : 翁 家 国 先 生 前 回 11 月 25 日 号 のセルフトレーニング 問 題 解 答 と 解 説 です 問 題 1 消 化 器 内 科 問 1 40 歳 の 男 性 非 ホジキンリンパ 腫 と 診 断 された 今 後 抗 悪 性 腫 瘍 剤 (リツキシマブと CHOP 療 法 )による 治 療 を 予 定 している 検 査 所 見 は 以 下 のとおりである 検 査 所 見 : 血 液 所 見 ; 赤 血 球 433 万 Hb 13.9 g/dl 白 血 球 7,600 血 小 板 27.5 万 PT 105% ( 基 準 80~120) 血 液 生 化 学 所 見 ;アルブミン Alb 3.8 g/dl 尿 素 窒 素 10.0 mg/dl クレアチニ ン 0.7 mg/dl 総 コレステロール 202 mg/dl 総 ビリルビン 0.74 mg/dl 直 接 ビリルビン 0.20 mg/d l AST 22 IU/l ALT 23 IU/l LD LDH 225 IU/l ( 基 準 176~353) ALP 270 IU/l ( 基 準 115 ~359) γ-gtp 44 IU/l ( 基 準 8~50) 免 疫 血 清 学 所 見 ;HBs 抗 原 陰 性 HBs 抗 体 陽 性 HBc 抗 体 陽 性 HCV 抗 体 陰 性 抗 核 抗 体 20 倍 次 に 行 うべき 検 査 はどれか a IgG

b HCV-RNA 定 量 c HBV-DNA 定 量 d 抗 ミトコンドリア 抗 体 e サイトメガロウイルス-DNA 定 量 答 え:c 解 説 : HBs 抗 原 陰 性 HBs 抗 体 陽 性 HBc 抗 体 陽 性 は 通 常 B 型 肝 炎 の 既 感 染 と 考 える しかしながら 免 疫 抑 制 剤 や 抗 悪 性 腫 瘍 剤 を 使 用 することにより B 型 肝 炎 の 再 活 性 化 をきたし 重 症 型 肝 炎 や 劇 症 肝 炎 を 発 症 するこ とがある 特 に 悪 性 リンパ 腫 の 患 者 でリツキシマブとステロイドを 用 いた 治 療 において 多 く 発 症 するとされてい る 免 疫 抑 制 剤 や 抗 悪 性 腫 瘍 剤 による 治 療 が 予 定 されている 場 合 には HBV-DNA 定 量 を 測 定 し 2.1log コピー/ml 以 上 なら 核 酸 アナログ 製 剤 の 投 与 を 2.1log コピー/ml 未 満 なら 定 期 的 に HBV-DNA 定 量 のモニタリングを 行 うことになる 問 2 53 歳 の 女 性 以 前 より 昼 間 の 胸 焼 けを 自 覚 し 次 第 に 増 強 してきたために 来 院 した 内 視 鏡 写 真 ( 図 1 2)と 病 変 部 の 病 理 組 織 像 ( 図 3 4)を 示 す これらの 画 像 で 認 められるのは どれか 2つ 選 べ ( 図 1) ( 図 2) ( 図 3) ( 図 4) a 腺 癌 b 扁 平 上 皮 c 逆 流 性 食 道 炎

d 顆 粒 膜 細 胞 腫 e 食 道 炎 症 性 ポリープ 答 え:a と b 解 説 : バレット 食 道 癌 の 扁 平 上 皮 下 進 展 例 である ビランは 認 めない 内 視 鏡 および 病 理 組 織 像 で 扁 平 上 皮 が みられ 病 理 組 織 像 で 腺 癌 がみられる 癌 部 には 粘 膜 筋 板 の 二 重 化 がみられ バレット 食 道 癌 に 特 徴 的 である バレット 食 道 は 食 道 下 端 に 生 じる Short segment Barrett s esophagus と Long segment Barrett s esophagus にわけられる 日 本 人 ではほとんどの 症 例 で Short segment Barrett s esophagus がみられる バレット 食 道 癌 は 欧 米 人 に 多 いが 近 年 日 本 人 でも 発 症 するようになった 早 期 に 診 断 ができれば 内 視 鏡 治 療 の 対 象 となる し かし 早 期 に 発 見 できてもその 範 囲 診 断 が 難 しいために 完 全 切 除 できない 症 例 がある そのような 症 例 は 本 例 の ように 扁 平 上 皮 下 進 展 をきたしていることが 多 い 内 視 鏡 画 像 を 詳 細 に 観 察 すると 隆 起 部 に 連 続 して 樹 枝 状 血 管 が 消 失 している 平 坦 病 変 を 認 める このような 血 管 の 消 失 には 要 注 意 である このような 特 殊 な 進 展 様 式 をきた すことを 念 頭 において 診 断 すべきである 問 題 2 神 経 内 科 問 1 レビー 小 体 型 認 知 症 で 認 めるのはどれか.2 つ 選 べ a 滞 続 言 語 b 辻 褄 合 わせ c 実 体 意 識 性 d 重 複 記 憶 錯 誤 e 立 ち 去 り 現 象 正 解 :c と d 解 説 : レビー 小 体 型 認 知 症 は,アルツハイマー 病 の 次 に 多 い 変 性 型 の 認 知 症 である.アルツハイ マー 病 では 細 胞 内 にβアミロイドが 溜 まるのに 対 して,レビー 小 体 型 認 知 症 ではレビー 小 体 が 溜 ま る.ただし 両 方 溜 まる 症 例 も 多 い.レビー 小 体 型 認 知 症 の 特 徴 は, 変 動 する 認 知 機 能 障 害 ( 覚 醒 レ ベルの 変 動 ), 鮮 やかな 幻 視, 薬 剤 性 でないパーキンソニズムである.フッと 誰 かが 通 り 過 ぎたよ うに 感 じる 実 体 意 識 性 や, 目 の 前 に 居 るのは 妻 だと 判 るが,もうひとり 向 こうの 方 に 妻 が 居 るなど と 言 う 重 複 記 憶 錯 誤 を 伴 うことも 多 い. 他 に 幻 の 同 居 人 などもレビー 小 体 型 認 知 症 の 特 徴 である. 滞 続 言 語 や 立 ち 去 り 現 象 は 前 頭 側 頭 型 認 知 症, 辻 褄 合 わせや 振 り 向 き 徴 候 はアルツハイマ ー 病 の 特 徴 である. 問 2 69 歳 の 女 性.3 年 前 に 夫 と 死 別 後, 長 男 夫 婦 と 同 居. 最 近, 同 じ 事 を 何 度 も 言 うように なった.これまで 参 加 していたカルチャーセンターに 行 かなくなり, 家 に 引 きこもるように なった. 長 男 はサラリーマンのため, 専 業 主 婦 の 嫁 が 面 倒 をみている. 自 分 でしまい 忘 れた 通 帳 や 印 鑑 が 無 くなったと,しばしば 嫁 に 訴 える. 最 近 は 嫁 が 財 布 を 盗 んだと 訴 えることも ある. 長 男 夫 婦 に 対 するアドパイスとして 適 切 なのはどれか.2 つ 選 べ

a 複 数 の 人 間 が 担 当 すると 混 乱 するので, 介 護 はひとりで 担 当 しましょう b 同 じことを 繰 り 返 し 言 うときは,さっき 聞 いたことを 指 摘 しましょう c 頭 を 使 わないと 進 行 するので, 漢 字 ドリルなどをさせるとよいです d その 場 限 りの 対 応 でも 良 いので,にこやかに 接 してください e 環 境 を 変 えると 混 乱 するので, 夜 は 家 で 過 ごさせてください 正 解 :d と e 解 説 : 症 例 は 記 銘 力 障 害 が 目 立 つ 女 性.しまい 忘 れが 物 盗 られ 妄 想 に 発 展 している. 症 状 からア ルツハイマー 病 が 疑 われる. 認 知 症 の 介 護 は 24 時 間 対 応 なので,ひとりで 担 当 すると 介 護 者 が 疲 れてしまう. 複 数 の 人 間 が 交 替 で 介 護 に 当 たることが 好 ましい. 記 銘 力 障 害 のある 認 知 症 の 患 者 を 教 育 することは 難 しい. 無 理 に 教 育 しようとすると,かえって BPSD を 増 悪 させることが 多 い. したがって b や c は 好 ましくない.とにかく 何 を 言 われても, 演 技 でよいからにこやかに 接 するこ とが 大 切.また, 慣 れないところで 寝 ると 夜 間 せん 妄 のリスクがあるので, 夜 は 自 宅 で 休 ませた 方 が 安 全 である. コメント: 前 回 のウイルス 肝 炎 の 問 題 は 医 師 になってからよく 経 験 することです 将 来 どの 科 を 選 択 しても 化 学 療 法 やステロイド 治 療 を 施 行 する 前 は HBs 抗 原 陰 性 HBs 抗 体 陽 性 HBc 抗 体 陽 性 のパターンは 要 注 意 です しっかりと 頭 に 入 れておきましょう バレット 食 道 癌 の 範 囲 診 断 が 難 しい 症 例 があります これからますます 増 えてくる 認 知 症 も 症 状 でかなり 鑑 別 ができますね また 認 知 症 に 対 する 対 応 も 勉 強 になります 今 回 は 腎 臓 内 科 と 血 液 内 科 からの 問 題 です 今 回 は 菅 野 教 授 から 消 化 器 内 科 について 詳 しく 紹 介 していただきました 消 化 器 内 科 は 若 い 医 師 で 溢 れています 病 棟 業 務 だけでなく 一 年 目 から 内 視 鏡 や 超 音 波 検 査 を 実 践 していただき 問 診 検 査 治 療 と 一 連 の 流 れで 消 化 器 の 診 療 を 理 解 できるような 研 修 システムが 組 まれています 特 に 5 年 生 の 皆 さんはぜひ 見 学 に 来 てください ご 質 問 等 ございましたら いつでもご 連 絡 ください 2013 年 内 科 通 信 連 絡 先 : 329-0498 栃 木 県 下 野 市 薬 師 寺 3311-1 自 治 医 科 大 学 消 化 器 内 科 大 澤 博 之 Tel: 0285-58-7348 E-mail: 13naikatsu@jichi.ac.jp

<12 月 20 日 号 内 科 通 信 > 乾 燥 した 天 気 が 続 く 栃 木 でしたが 今 週 から 一 気 に 寒 くなり 遥 かに 仰 ぐ 男 体 山 も 雪 化 粧 でおおわれています 今 年 はエジプトでも 雪 が 降 っているようです 全 国 のテー マパークはこれから 賑 やかになっていくことでしょう 大 学 では 忘 年 会 シーズンとなっています 病 院 の 忘 年 会 はとても 面 白 いですので きっと 皆 さん も 医 師 になってからの 楽 しみの 一 つになるでしょう 緩 和 ケア 部 丹 波 嘉 一 郎 教 授 よりご 挨 拶 とご 紹 介 を 頂 いています 皆 さんは 大 学 で, 緩 和 ケアのことをどのくらい 教 わっているでしょうか? 実 は, 自 治 医 科 大 学 は, 系 統 だった 緩 和 ケアのカリキュラムを 4 年 前 から 実 践 しています そのコマ 数 は 医 師 国 試 の 補 講 も 含 め る と な ん と 22 コ マ に な り ま し た そ の 講 義 資 料 は, http://www.jichi.ac.jp/kanwairyou/curriculum.html に 公 開 しています 医 師 国 試 対 策 用 の 補 講 資 料 を 中 心 にご 活 用 いただければ 幸 いです 緩 和 ケアは 知 識 だけではどうにもなりません どうにもなりませんが, 患 者 さんの 苦 しみを 和 ら げたいという 気 持 ちだけでは, 何 ともなりません 症 状 コントロールなくしてスピリチュアルケ アなし ( 有 名 なシスターさんの 言 葉 )です 緩 和 ケアを 学 ぶ 実 践 の 場 として, 自 治 医 科 大 学 附 属 病 院 は, 最 適 だと 思 います と 申 しますのは, 教 育 だけでなく, 緩 和 ケアを 指 導 できる 医 師 が,カ ナダで 緩 和 ケア 研 修 を 受 けた 総 合 内 科 専 門 医 の 丹 波 ( 教 授 ), 精 神 科 医 として 12 年 以 上 関 わって きている 岡 島 美 朗 准 教 授 など 充 実 しているからです 緩 和 ケア 病 棟 の 入 院 患 者 数 は 年 間 150 名 前 後, 入 院 および 外 来 へのコンサルト 症 例 は 300 例 を 超 えます 医 師, 歯 科 医 師, 看 護 師, 薬 剤 師, 臨 床 心 理 士, 管 理 栄 養 士, 作 業 療 法 士, 理 学 療 法 士, 歯 科 衛 生 士 など 多 職 種 が, 緩 和 ケア 病 棟 でも 緩 和 ケアチームでも 効 果 的 に 連 携 機 能 しています 2 人 に 1 人 ががんになり 3 人 に 1 人 ががんで 亡 くなる 時 代 であり, 超 高 齢 社 会 を 迎 え, 非 がんの 緩 和 ケアも 重 要 になってきます 一 般 病 棟 からの 緩 和 ケアチームへのコンサルトを 実 践 するだけで なく, 緩 和 ケア 病 棟 での 月 単 位 の 研 修 を 受 けてください 専 門 医 になりたい 方 は, 在 宅 緩 和 ケアを 含 め,しっかり 学 んでいただくことが 可 能 です 上 記 HP が 国 家 試 験 への 助 力 になることを 祈 るとともに, 当 院 での 研 修 を 心 から 歓 迎 しておりま す 連 絡 は,kanwairyou @jichi.ac.jp または kaitamba@jichi.ac.jp までどうぞ

緩 和 ケア 部 教 授 丹 波 嘉 一 郎 呼 吸 器 内 科 よりレジデントの 声 が 届 いています 呼 吸 器 内 科 をローテートし 始 めて1ヶ 月 半 が 経 過 しました 学 生 の 頃 呼 吸 器 は 疾 患 概 念 や 画 像 呼 吸 生 理 が 難 しく 苦 手 意 識 を 持 っていました 少 しずつ 克 服 しつつありますが それよりも 実 際 に 診 療 に 関 わってみて 呼 吸 器 は 悪 性 腫 瘍 感 染 症 アレルギー 疾 患 自 己 免 疫 性 疾 患 など 疾 患 も 多 岐 にわたり 急 性 から 慢 性 疾 患 まで 幅 広 い 領 域 の 勉 強 ができることに 魅 力 を 感 じながら 研 修 していま す 残 りの 期 間 を 指 導 熱 心 な 先 生 方 と 頼 れる 同 期 とともに 実 りある 研 修 にしたいと 思 います J1 安 田 優 先 生 ( 島 根 大 学 出 身 ) 呼 吸 器 内 科 で 研 修 するのは 2 回 目 になりますが 今 回 は 1 年 生 に 指 導 する 立 場 でもあり 以 前 より 緊 張 感 をもって 研 修 にあたっています 悩 むこともありますが チームの 上 級 医 だけでなく 多 くの 先 生 に 優 しく 熱 心 に 指 導 していただき 自 分 の 知 識 が 日 に 日 に 増 えていることを 実 感 してい ます 自 治 医 大 の 呼 吸 器 内 科 は 一 般 的 な 市 中 肺 炎 から 稀 な 疾 患 まで 多 くの 患 者 さんが 入 院 されます 中 には 集 中 管 理 を 要 する 重 症 な 方 も 受 け 持 つことがあり 今 までの 研 修 を 通 して 学 んできた 全 身 管 理 の 知 識 が 生 かされます 手 技 も 気 管 支 鏡 やドレーン 挿 入 など 内 科 の 中 では 豊 富 にあります また 上 級 医 の 患 者 さんへの 接 し 方 も 大 変 勉 強 になります 自 治 医 大 は 症 例 も 豊 富 な 上 教 え 上 手 な 上 級 医 が 沢 山 いらっしゃいます ぜひこの 内 科 通 信 をお 読 みの 皆 様 も 自 治 医 大 で 研 修 を 受 けてみてください S1 古 川 原 春 菜 先 生 ( 宮 崎 大 学 出 身 ) 今 回 のセルフトレーニング 問 題 は 内 分 泌 代 謝 科 と 循 環 器 内 科 からの 出 題 です 問 題 1 内 分 泌 代 謝 科 以 下 のうちインクレチンはどれか 2 つ 選 べ a. GIP b. インスリン

c. グルカゴン d. GLP-1 e. ソマトスタチン 難 易 度 :* 出 題 者 : 岡 田 健 太 先 生 問 題 2 循 環 器 内 科 心 タンポナーデについて 正 しいのはどれか a 心 室 が 圧 迫 され 収 縮 障 害 をきたす b 呼 気 時 に 頸 静 脈 怒 張 が 著 明 になる c 電 気 的 交 互 脈 があれば 重 症 である d 呼 吸 困 難 頻 脈 血 圧 上 昇 をきたす e 心 膜 穿 刺 は 腹 臥 位 で 剣 状 突 起 下 から 行 う 難 易 度 :** 出 題 者 : 北 條 行 弘 先 生 前 回 12 月 10 日 号 のセルフトレーニング 問 題 解 答 と 解 説 です 問 題 1 腎 臓 内 科 常 染 色 体 優 性 多 発 性 嚢 胞 腎 について 正 しいのはどれか.2 つ 選 べ. 1. 脳 動 脈 瘤 の 破 裂 頻 度 は 約 5 倍 と 高 い. 2. 治 療 の 中 心 は 嚢 胞 の 増 大 抑 制 である. 3. 40 歳 までに 約 80%が 透 析 導 入 となる. 4. 約 80%の 患 者 で 肝 嚢 胞 がみられる. 5. 頻 度 は 約 5 万 人 に 1 人 である. 正 解 :1, 4 解 説 : 日 本 腎 臓 学 会 のウェブサイトにて 厚 生 労 働 省 進 行 性 腎 障 害 調 査 研 究 班 多 発 性 嚢 胞 腎 診 療 指 針 ( 日 腎 会 誌 2010;53:556-83)が 閲 覧 可 能 であり 本 指 針 を 基 に 解 説 する.3000-7000 人 に1 人 とされ 他 の 遺 伝 性 疾 患 と 比 べ 特 筆 すべき 頻 度 である.70 歳 までに 約 半 数 が 末 期 腎 不 全 に 至 る. 現 在 嚢 胞 形 成 機 序 に 対 して 作 用 し 保 険 収 載 されている 薬 剤 はなく 一 般 的 な 腎 保 護 療 法 ( 降 圧 療 法 や 飲 水 励 行 蛋 白 制 限 食 等 )が 用 いられる.ただし 近 年 の 臨 床 試 験 で 有 用 性 の 示 された 薬 剤 (ト ルバプタンなど;N Engl J Med 2012;367:2407-18)もあり 今 後 の 進 展 に 期 待 したい. 腎 腫 大 肝 腫 大 が 著 しく 進 行 すると, 消 化 管 を 圧 迫 して 食 欲 不 振 や 消 化 管 通 過 障 害 を 呈 する.30-50%の 患 者 が 嚢 胞 感 染 を 患 者 が 経 験 し 画 像 上 90% 以 上 の 患 者 で 嚢 胞 出 血 を 認 めるとされる. 腎 外 臓 器 にも 嚢 胞 形 成 が 生 じ 特 に 肝 嚢 胞 は 約 80%の 患 者 にみられる. 高 血 圧 (50-80%)や 心 臓 弁 逆 流 大 動 脈 瘤 腎 結 石 大 腸 憩 室 といった 嚢 胞 以 外 の 合 併 症 も 多 彩 である. 脳 動 脈 瘤 の 合 併 は 家 族 歴 がある 場 合

で 約 16% 家 族 歴 がない 場 合 でも 約 6%と 高 頻 度 ( 一 般 人 口 では1%)で 破 裂 は 本 疾 患 以 外 と 比 較 して 約 5 倍 の 頻 度 である( 死 亡 率 は 本 疾 患 患 者 の4-7%). 当 科 以 外 の 領 域 でも 日 常 診 療 おいて 遭 遇 し 得 る 遺 伝 性 疾 患 として 紹 介 した. 問 題 2 血 液 科 (1) 成 人 T 細 胞 性 白 血 病 リンパ 腫 について 正 しいものを3つ 選 べ a HTLV-I ウイルスの 感 染 によって 発 症 する b ウイルスキャリアの 生 涯 における 発 症 率 は 20-30%にのぼる c 化 学 療 法 の 成 績 は 良 好 で 早 期 発 見 早 期 治 療 が 原 則 である d ウイルスの 主 たる 感 染 経 路 はキャリアである 母 親 の 母 乳 である e 九 州 や 沖 縄 を 中 心 とする 南 西 日 本 に 患 者 が 集 中 する 正 解 :a, d, e 解 説 : 成 人 T 細 胞 性 白 血 病 リンパ 腫 は HTLV-I ウイルスの 感 染 によって 発 症 する 悪 性 腫 瘍 で ある HTLV-I ウイルスは RNA 型 のレトロウイルスでヒトの CD4 に 感 染 し 腫 瘍 化 する 一 年 間 に 日 本 全 国 で 約 700 例 の 患 者 が 発 生 するが 九 州 と 沖 縄 地 区 で 350 例 が 発 症 し 西 南 日 本 に 患 者 が 多 いのが 特 徴 である 化 学 療 法 の 成 績 は 極 めて 悪 く 数 ある 造 血 器 腫 瘍 の 中 で 最 も 難 治 性 である ウイルスは 母 乳 を 介 して 母 子 感 染 するが 感 染 率 がそれほど 高 くはない 仮 に 感 染 しても 生 涯 発 症 率 は 2-4% 程 度 と 計 算 されている 2012 年 春 より 全 国 の 市 町 村 における 妊 婦 検 診 でウイルス 抗 体 検 査 が 公 費 で 賄 われるようになった 陽 性 の 妊 婦 は 出 産 後 断 乳 することで 母 子 感 染 を 抑 止 することが 可 能 である (2) 慢 性 リンパ 性 白 血 病 リンパ 腫 について 正 しいものを3つ 選 べ a 日 本 では 最 も 患 者 数 の 多 い 白 血 病 で 若 年 者 に 多 く 発 症 する b 化 学 療 法 の 感 受 性 は 良 好 で 治 癒 が 期 待 できる c 白 血 球 数 が 多 いだけでは 治 療 の 対 象 にならない d 成 熟 B 細 胞 性 腫 瘍 に 分 類 され CD5 陽 性 CD23 陽 性 が 特 徴 である e 臓 器 腫 大 や 血 球 減 少 の 出 現 は 治 療 開 始 の 基 準 となる 正 解 :c, d, e 解 説 : 慢 性 リンパ 性 白 血 病 (CLL)は 高 齢 者 に 多 い 白 血 病 で 平 均 発 症 年 齢 は 68 歳 前 後 である 欧 米 では 前 白 血 病 の 約 30%を 占 めており 白 血 病 の 中 で 最 多 の 頻 度 である 一 方 日 本 では 極 めて 稀 なタイプの 白 血 病 であり 全 白 血 病 に 占 める 割 合 は 1-2%である 進 行 は 遅 いかわりに 化 学 療 法 の 感 受 性 は 悪 く 抗 癌 剤 治 療 では 完 治 しない 白 血 球 数 は 治 療 開 始 の 基 準 ではなく 貧 血 や 血 小 板 減 少 リンパ 節 腫 大 や 繰 り 返 す 感 染 症 発 熱 や 体 重 減 少 などが 現 れると 治 療 の 対 象 になる 低 悪 性 度 B 細 胞 性 腫 瘍 であるが CD5 と CD23 陽 性 が 診 断 的 価 値 が 高 い コメント: 多 発 性 嚢 胞 腎 の 詳 細 な 情 報 がまとめられています 成 人 T 細 胞 性 白 血 病 リンパ 腫 は 母 乳 感 染 ですが 若 年 者 で 突 然 の 肺 炎 で 発 症 した 症 例 を 経 験 しました 九 州 で 勤 務 する 研 修 医

の 先 生 は 経 験 する 疾 患 です 慢 性 リンパ 性 白 血 病 (CLL)は 稀 ですね 今 回 はインクレチンと 心 タンポナーゼの 問 題 ですね 今 回 は 緩 和 ケア 部 の 紹 介 でした 内 科 系 だけでなく 他 科 も 含 めて 緩 和 ケア 部 はきっと 今 後 も 重 要 な 役 割 を 果 たす 存 在 になっていくと 思 います もうすぐ 冬 休 みに 入 りますね 私 が 6 年 生 の 時 は 最 後 の 追 い 込 み 時 期 と 実 家 が 遠 いという 理 由 で 冬 休 みは 大 学 の 寮 で 過 ごし 思 い 出 があります 大 晦 日 から 出 掛 けて 明 治 神 宮 にお 参 りにいきま した 苦 しいときの 神 頼 みでしたが 効 果 は 抜 群 でしたよ 2014 年 3 月 15 日 ( 土 ) 16 日 ( 日 )に 春 季 セミナーin Jichi 開 催 いたします セミナー 予 定 表 や 申 し 込 みは 卒 後 臨 床 研 修 センターHP(こちら)でご 確 認 ください 病 院 見 学 も 兼 ねて みなさ まのご 参 加 お 待 ちしています 2013 年 内 科 通 信 連 絡 先 : 329-0498 栃 木 県 下 野 市 薬 師 寺 3311-1 自 治 医 科 大 学 消 化 器 内 科 大 澤 博 之 Tel: 0285-58-7348 E-mail: 13naikatsu@jichi.ac.jp