Tokyo 2020: The Olympic Games Effect (JP)



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預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

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Microsoft Word - 07②-2 補足説明資料1.docx

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注 記 事 項 (1) 当 四 半 期 連 結 累 計 期 間 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 : 無 (2) 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 : 有 ( 注 ) 詳 細 は 添 付 資 料 4ページ 2.サマリー 情 報 (

災害時の賃貸住宅居住者の居住の安定確保について

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

2

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

公表表紙

No.7 アメリカ 合 衆 国 小 規 模 事 例 (そ4) 助 金 も 財 源 になっている しかし 小 規 模 事 業 体 では 連 邦 政 府 から 基 金 はもちろん 市 から 補 助 金 もまったくない が 実 状 である すなわち 給 人 口 が25 人 から100 人 規 模 小 規

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は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし


Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

39_1

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

JAL Xxxxxxxx Xxxxxxxx


公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

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平成24年度 業務概況書

第 3 四 半 期 運 用 状 況 の 概 要 第 3 四 半 期 末 の 運 用 資 産 額 は 2,976 億 円 となりました 第 3 四 半 期 の 修 正 総 合 収 益 率 ( 期 間 率 )は +1.79%となりました なお 実 現 収 益 率 は +0.67%です 第 3 四 半 期

m07 北見工業大学 様式①

経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

定款  変更

●電力自由化推進法案

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1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

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1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 有

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連結計算書

資料3 家電エコポイント制度の政策効果等について

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

平成29年2月期 第2四半期決算短信

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目 次 第 1. 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 等 1 (1) 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 1 (2) 施 行 者 の 名 称 1 第 2. 施 行 区 1 (1) 施 行 区 の 位 置 1 (2) 施 行 区 位 置 図 1 (3) 施 行 区 の 区 域 1 (4) 施

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

定 性 的 情 報 財 務 諸 表 等 1. 連 結 経 営 成 績 に 関 する 定 性 的 情 報 当 第 3 四 半 期 連 結 累 計 期 間 の 業 績 は 売 上 高 につきましては 前 年 同 四 半 期 累 計 期 間 比 15.1% 減 少 の 454 億 27 百 万 円 となり

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4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 有


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経 常 収 支 差 引 額 の 状 況 平 成 22 年 度 平 成 21 年 度 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 4,154 億 円 5,234 億 円 1,080 億 円 改 善 赤 字 組 合 の 赤 字 総 額 4,836 億 円 5,636 億 円 800 億 円 減

目 次 高 山 市 連 結 財 務 諸 表 について 1 連 結 貸 借 対 照 表 2 連 結 行 政 コスト 計 算 書 4 連 結 純 資 産 変 動 計 算 書 6 連 結 資 金 収 支 計 算 書 7

2020年の住宅市場 ~人口・世帯数減少のインパクト~

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別紙3

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(別紙3)保険会社向けの総合的な監督指針の一部を改正する(案)


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平 成 27 年 度 第 3 四 半 期 運 用 状 況 の 概 要 第 3 四 半 期 の 運 用 資 産 額 は 2 兆 4,339 億 円 となりました 第 3 四 半 期 の 修 正 総 合 収 益 率 ( 期 間 率 )は +2.05%となりました 実 現 収 益 率 は +1.19%です

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 新 規 社 ( 社 名 ) 除 外 社 ( 社 名 ) (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の

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資 料 年 オリンピック パラリンピック 東 京 大 会 における ホストシティ タウン 構 想 (イメージ) 1. 趣 旨 経 済 財 政 運 営 と 改 革 の 基 本 方 針 2014( 平 成 26 年 6 月 24 日 閣 議 決 定 )を 踏 まえ 2020 年 オリン

第 5 章 役 員 ( 役 員 ) 第 8 条 本 連 盟 に 次 の 役 員 をおく (1) 会 長 1 名 副 会 長 7 名 顧 問 若 干 名 (2) 理 事 20 名 理 事 のうちから 理 事 長 1 名 副 理 事 長 1 名 (3) 会 計 監 査 ( 理 事 )2 名 (4) 連

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

財団法人○○会における最初の評議員の選任方法(案)

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

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為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

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1 予 算 の 姿 ( 平 成 25 当 初 予 算 ) 長 野 県 財 政 の 状 況 H 現 在 長 野 県 の 予 算 を 歳 入 面 から 見 ると 自 主 財 源 の 根 幹 である 県 税 が 全 体 の5 分 の1 程 度 しかなく 地 方 交 付 税 や 国 庫 支

Transcription:

Tokyo Hotel and Tourism Report October 2013 Hotels & Hospitality Group 東 京 オリンピック: ホテルマーケットへのインパクト

Tokyo Hotel and Tourism Report 1 概 要 ジョーンズ ラング ラサール ホテルズ&ホスピタリティグルー プ(JLL)と STR グローバルは 合 同 で 2020 年 東 京 開 催 のオリ ンピックがホテルとツーリズムに 与 える 影 響 に 関 するレポート をまとめた 本 レポートでは 近 年 の 開 催 都 市 であるロンドン 北 京 との 違 いや 開 催 都 市 に 期 待 されることへの 達 成 度 合 い についても 述 べている JLL と STR グローバルは 将 来 オリンピック 開 催 が 日 本 にと って 政 治 文 化 そして 商 業 の 分 野 でどのような 意 味 を 持 つこ とになるのかをより 包 括 的 観 点 からレポートのアップデートを 行 う 予 定 である 分 析 概 要 日 本 政 府 は オリンピック 開 催 中 850 万 人 の 観 光 客 が 訪 れ るとの 試 算 結 果 を 発 表 した オリンピック 開 催 が 決 定 され る 前 は 2030 年 までの 長 期 目 標 として 訪 日 外 国 人 旅 行 者 数 3000 万 人 を 目 指 すとしていた これは 十 分 達 成 可 能 な 目 標 となってきている オリンピックに 備 えてホテル 客 室 数 の 増 加 が 予 想 されるが 東 京 は 中 期 的 (2014-2017 年 ) に 増 加 が 予 想 されているイ ンバウンド( 訪 日 外 客 ) 受 入 に 必 要 な 数 は 備 わっている 国 際 オリンピック 委 員 会 (IOC)によると 東 京 は 2020 年 開 催 時 に 必 要 なホテル 客 室 数 を 確 保 していると 査 定 してい る 近 年 の 他 の 開 催 地 とは 違 い ホテル 開 発 による 新 規 供 給 は 限 られる 東 京 のホテルマーケットが 北 京 に 比 べて 成 熟 していることから 供 給 は 通 常 の 範 囲 内 の 増 加 に 限 られ オリンピック 後 の 1 日 当 たり 販 売 可 能 客 室 数 当 り 宿 泊 売 上 (RevPAR)の 減 少 はそれ 程 無 いだろうと 当 社 は 予 想 している るのか 予 測 するには 早 すぎるが 平 均 客 室 単 価 (ADR) に 関 して 言 えば 開 催 期 間 月 は 大 幅 に 上 昇 することが 予 想 され る 開 催 都 市 決 定 からの 7 年 間 の 長 期 に 亘 り RevPAR に 好 影 響 が 表 れる 投 資 の 観 点 からは 東 京 のホテル 資 産 は 投 資 対 象 アセットクラスとして 魅 力 を 増 すということになる JLL では 投 資 適 格 ホテル 資 産 に 対 する 投 資 意 欲 の 増 加 を 確 信 し ており 2013 年 年 初 来 第 3 四 半 期 までの 累 計 では 東 京 の ホテルの 売 買 取 引 額 は 13 億 米 ドル(2012 年 の 同 じ 時 期 の 223.2%)に 達 している この 投 資 額 の 記 録 的 増 加 は オリ ンピック 開 催 地 発 表 と 直 接 関 係 しているわけではなく ど ちらかと 言 えば 長 期 的 なホテル 投 資 環 境 が 改 善 したと 同 時 に いくつかの 商 業 不 動 産 担 保 証 券 (CMBS) の 償 還 期 限 到 来 により 大 規 模 なホテル 資 産 の 購 入 が 可 能 となったからであ ろう 一 般 的 に STR グローバルが 報 告 している 通 り オリンピッ ク 後 のホテル 運 営 パフォーマンスは マクロ 経 済 環 境 や 地 政 学 的 事 象 そして 不 動 産 マーケットサイクルのタイミン グや 新 規 開 業 ホテルの 客 室 数 といった 地 域 のマーケット 基 盤 に 依 存 する 最 近 の 開 催 都 市 と 比 べ 東 京 はこの 点 では 優 位 な 立 場 にあるが 今 後 の 経 済 状 況 (また 自 然 災 害 な どの 予 測 できない 事 象 )により 結 果 が 変 わる 可 能 性 もある グローバルの 中 での 経 済 的 地 位 の 低 下 や 地 域 的 競 争 力 の 喪 失 を 背 景 に 日 本 は 海 外 からの 投 資 に 目 を 向 け 始 めた 2020 年 までにより 多 くの 海 外 企 業 の 地 域 本 社 を 東 京 に 誘 致 することを 目 指 している オリンピックのためのインフラ 整 備 や 国 内 投 資 はこの 目 標 を 達 成 するための 一 助 となるで あろう STR グローバルによる 過 去 の 6 開 催 都 市 のホテル 運 営 パフォ ーマンス 分 析 によると オリンピック 開 催 年 には 平 均 客 室 稼 働 率 が 通 常 よりも 低 下 することが 予 想 され おそらく 東 京 も 同 様 だろう オリンピック 開 催 までの 間 に 何 が 起 こ

2 Tokyo Hotel and Tourism Report オリンピック 開 催 によるホテルやツーリズムへの 主 な 影 響 は 概 要 で 述 べた 通 りである しかし より 直 接 的 短 期 的 な 影 響 がある 我 々は 開 催 都 市 としてのホテル 業 界 への 直 接 的 影 響 は 地 域 の 不 動 産 市 場 の 大 きさと 成 熟 度 に 関 係 してくると 分 析 して いる 小 規 模 であまり 成 熟 していないマーケットには 影 響 が 大 きく 表 れている 開 催 地 に 決 定 した 東 京 では 既 に 建 設 業 界 とホテル 業 界 に 好 影 響 が 表 れている 開 催 決 定 から 1 ケ 月 のうちに 両 業 界 はいわ ゆる オリンピック 効 果 を 享 受 している スタジアムやその 他 のスポーツ 施 設 建 設 に 携 わることになる 大 手 建 設 会 社 の 株 価 は 上 昇 した JR 東 日 本 などの 交 通 各 社 は 訪 日 外 国 人 旅 行 者 の 増 加 で 7 年 後 まで(またオリンピック 終 了 後 も) 多 くの 利 益 を 得 ることになるだろう 経 済 的 効 果 を 数 字 で 表 すのは 難 しいが 日 本 政 府 は オリンピックにより 3 兆 円 の 経 済 効 果 と 15 万 人 の 雇 用 が 確 保 できるであろうと 報 告 している 2020 年 東 京 オリンピック 招 致 委 員 会 は オリンピックのための 主 要 建 築 物 が 都 市 環 境 の 発 展 再 生 や 都 市 部 とベイエリアの 調 和 を 促 すだろうと 予 測 している 開 催 都 市 となるもう 一 つの 利 点 は 最 新 のインフラの 開 発 である これは どの 開 催 都 市 に も 共 通 していて オリンピック 終 了 後 も 長 期 に 亘 って 活 用 され 利 益 となっている この 現 象 は 北 京 でも 同 様 で 程 度 の 差 は あるもののロンドンでも 言 えることだ 他 方 東 京 は 既 に 良 好 なインフラを 有 しており 本 格 的 な 施 設 強 化 は 必 要 ないと 広 く 認 識 されている

Tokyo Hotel and Tourism Report 3 はじめに 2013 年 9 月 7 日 東 京 は 2020 年 夏 季 オリンピックの 開 催 地 に 決 定 した 東 京 では 1964 年 に 一 度 オリンピックを 経 験 しており 同 じ 都 市 で2 度 開 催 されるのはアジアでは 初 めてのことである 金 融 緩 和 やアベノミクス 効 果 で 日 本 の 経 済 は 回 復 しつつあり 開 催 都 市 に 決 まったことにより デフレ 脱 却 や 国 内 需 要 の 回 復 が 見 込 まれる 幸 運 なことに 近 年 は 過 去 の 開 催 都 市 の 財 政 的 失 敗 から 学 んで おり 一 時 的 にしか 使 用 しない 施 設 への 投 資 を 抑 え 長 期 に 亘 るプロジェクトへの 投 資 を 最 大 限 に 行 っている 最 も 分 かりや すいのが オリンピックのためのスタジアムと 住 居 の 新 築 や 改 築 である こうした 施 設 は 他 の 大 きなスポーツイベントを 行 うことで 今 後 も 利 益 を 生 み 出 すことができる 例 えば 2015 年 に 北 京 で 行 われた 世 界 陸 上 大 会 ロンドンで 毎 年 開 催 されるア スレチックスグランプリや 2015 年 のラグビー 世 界 大 会 だ 日 本 は 2014 年 ISU フィギュアスケート 世 界 大 会 2014 年 卓 球 世 界 大 会 2017 年 冬 季 アジア 大 会 2019 年 IRB ラグビー 世 界 大 会 などがオリンピック 開 催 前 に 行 われる 予 定 である オリンピック 村 は 大 会 終 了 後 に 留 学 生 やグローバル 機 関 が 主 に 利 用 できる 居 住 施 設 と 文 化 教 育 の 複 合 施 設 で 構 成 される 国 際 交 流 プラザとなる 予 定 である IOC 委 員 会 は 東 京 都 心 から 半 径 50 キロメートル 内 に 既 に 国 際 基 準 を 満 たす 客 室 数 約 14 万 室 のホテルが また 9,500 室 の 旅 館 が 存 在 すると 報 告 している 東 京 の 宿 泊 施 設 計 画 では IOC の 基 準 を 満 たす 363 ホテル(2 ~ 5 ツ 星 ) 客 室 数 46,000 室 が 提 供 されるとしている このうち 約 37,000 室 はオリンピック 村 か ら 半 径 10 キロメートル 内 に 存 在 しており 主 要 会 場 と 宿 泊 施 設 が 近 接 する 環 境 を 作 り 出 している 東 京 の 既 存 インフラはすでに 極 めて 近 代 的 で 高 い 輸 送 能 力 をもつ 交 通 ネットワークを 有 して おり 特 に 主 要 な 交 通 機 関 に 改 良 加 える 必 要 はない 東 京 は 今 後 オリンピックに 直 接 関 係 はないが インフラ 導 入 を 含 む 長 期 的 な 交 通 機 関 の 整 備 を 計 画 している 東 京 の 中 心 地 と 主 要 な 中 央 幹 線 道 路 を 結 ぶ 高 速 道 路 環 状 線 が 建 設 中 で 完 成 すれば オリ ンピックの 多 くの 会 場 が 立 地 予 定 の 東 京 ベイエリアとの 接 続 が 改 善 されることになる

4 Tokyo Hotel and Tourism Report ホテル 運 営 パフォーマンス 指 標 ホテル 業 界 は 大 会 関 係 者 や 観 光 客 の 短 期 間 の 宿 泊 が 見 込 まれ ることから オリンピック 開 催 によって 最 も 影 響 を 受 ける 分 野 であることは 明 らかだ しかし 開 催 都 市 におけるツーリズム マーケットの 成 熟 度 やオリンピックがホテル 供 給 を 促 す 度 合 そしてツーリズム 産 業 にどれだけうまくオリンピックを 活 用 す ることができるか といった 複 数 の 要 因 により その 影 響 の 性 質 は 異 なっている STR グローバルの 2001 年 から 2012 年 までのデータによれば 北 京 とロンドンではオリンピック 開 催 決 定 から 開 催 までの 7 年 間 の RevPAR 上 昇 率 は 12 年 間 の 平 均 よりも 高 かった 北 京 の 12 年 間 の 年 複 利 成 長 率 (CAGR) は 0.45% だが この 7 年 間 では 4.2% となっている また ロンドンの 12 年 間 の CAGR が 3.3% なのに 対 し 7 年 間 では 6.4% である ロンドンと 北 京 におけるRevPAR 推 移 (2001-2012 年 ) オリンピック 開 催 年 におけるRevPAR 実 績 値 推 移 $250 $200 $150 $100 $50 700 600 500 400 300 200 100 120 110 100 90 80 70 60 50 $0 0 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 40 131.1 148.1 164.0 175.1 183.8 198.9 213.1 205.3 200.2 197.3 181.2 150.1 64.6 45.9 85.3 97.4 77.2 69.1 58.1 231.9 60.1 74.3 56.8 38.6 出 典 : STRグローバル 出 典 : STRグローバル しかし ここで 以 下 の 点 に 留 意 しなくてはならない まず 第 一 に 北 京 は 急 速 にホテル 客 室 数 が 増 加 し ホテルオペレーター 数 もそれに 続 いた この 結 果 は 同 一 調 査 対 象 を 基 に 得 られたも のではない マーケット 全 体 の RevPAR 成 長 を 把 握 するため あらゆるグレードのホテルにおいて 入 手 可 能 な 情 報 が 調 査 に 使 用 されている 第 二 に 先 述 の 通 り RevPAR の 動 向 に 作 用 す るのはオリンピックだけではなく 他 にも 多 くの 要 素 が 存 在 す る その 国 の GDP 予 測 新 規 開 発 世 界 金 融 危 機 などの 国 内 経 済 への 外 的 影 響 そして 自 然 または 予 測 不 能 な 災 害 がその 主 要 な 例 である それ 以 外 の 要 素 では 客 室 供 給 の 増 加 が RevPAR に 影 響 を 及 ぼ すことが 考 えられる オリンピック 開 催 による RevPAR 上 昇 へ の 期 待 から ロンドン 北 京 両 都 市 ではオリンピック 開 催 年 の 2 年 前 から 客 室 供 給 数 の 増 加 が 見 られた ロンドンの CAGR は 供 給 においては 3.4%(2010-2012 年 ) であった これは 2010-2011 年 間 のラグジュアリー 及 びアップスケールホテルの 客 室 数 オリンピック 開 催 年 のミッドスケール 及 びエコノミーホテ ルの 客 室 数 の 伸 びに 起 因 している 一 方 北 京 ではラグジュア リーホテルの 客 室 数 が 大 幅 に 増 加 し 2006 年 から 2008 年 の CAGR は 10.1% であった ロンドンでは 2012 年 8 月 のオリンピック 開 催 の 2 か 月 前 から 平 均 客 室 稼 働 率 はほぼ 2% 減 の 80.6% と 緩 やかに 低 下 して いる こうした 需 要 の 低 下 は オリンピック 開 催 前 の 数 ヶ 月 間 にしばしば 起 きている ロンドンでは 2012 年 の 最 終 四 半 期 で 大 幅 に 回 復 しており 多 くの 旅 行 者 が 旅 行 の 予 定 を 大 会 後 に 延 期 したと 推 測 される 当 社 と STR グローバルでは オリンピッ ク 前 の 北 京 やロンドンへの 旅 行 を 人 々が 避 けたのは 客 室 単 価 の 上 昇 によるものではなく 悪 評 や 否 定 的 な 報 道 そして 開 催 都 市 を 避 ける 一 般 的 な 心 理 といった 別 の 要 因 があったと 見 てお り 東 京 でも 同 様 に 不 急 のビジネスや 観 光 旅 行 が 延 期 される 現 象 が 起 きると 予 想 している

Tokyo Hotel and Tourism Report 5 STR グローバルのデータに 示 されている 通 り 北 京 ではオリン ピック 後 に 6.2% のホテルの 需 要 低 下 が 見 られたが それとは 対 照 的 に ロンドンでは 2.4% 上 昇 した 北 京 の 場 合 大 会 の 数 か 月 後 に 2008 年 の 世 界 金 融 危 機 が 始 まっている 北 京 では 2008 年 末 に 客 室 稼 働 率 が 52.1% に 留 まったのに 対 し ロンド ンでは 2012 年 末 に 客 室 稼 働 率 は 80% に 達 した 北 京 において は 過 剰 な 供 給 も 低 い 客 室 稼 働 率 の 一 因 であった これまでの 開 催 都 市 ではオリンピック 開 催 年 中 かなりの ADR の 上 昇 を 経 験 している 2 年 の 低 迷 期 間 を 経 て ロンドンは 2010 年 には 世 界 金 融 危 機 から 回 復 し 2011 年 にかけて 好 調 な 勢 い が 続 いた STR グローバルは ロンドンでは ADR が 2011 年 に 134.40 英 ポンドに 達 しており これは 前 年 比 12.5% の 増 加 にあ たると 報 告 している STR グローバルの 日 計 データ 分 析 によれば 2011 年 のオリン ピック 開 催 期 間 同 時 期 の 平 均 客 室 稼 働 率 は 84.4% であった オ リンピックが 開 催 された 2012 年 を 見 ると 客 室 稼 働 率 はほぼ 毎 日 85% を 超 えている この 期 間 中 の 最 高 客 室 稼 働 率 は 英 国 チームが 6 つの 金 メダルを 獲 得 した スーパーサタデー に 94.4% を 記 録 した オリンピック 期 間 中 のロンドンADR( 曜 日 比 較 ) 250.00 230.00 210.00 190.00 さらに 2012 年 には ロンドンでオリンピック 開 催 月 の 8 月 に ADR が 39.3% 増 の 158.57 英 ポンドに 達 し 年 平 均 では 3.2% 上 昇 の 139.95 英 ポンドとなった 2008 年 の 北 京 では ADR が 30.9% 増 加 し 同 年 末 には 145.12 米 ドルに 達 した これはオリ ンピックが 開 催 された 2008 年 8 月 に 286.3% の 急 激 な 上 昇 が 見 られ 402.42 米 ドルを 記 録 したことに 起 因 している 比 較 する と ロンドンの ADR 上 昇 は 北 京 よりも 抑 えめだったが 結 果 と して 高 いベースが 維 持 されていたことになる 170.00 150.00 130.00 110.00 90.00 70.00 50.00 オリンピック 開 催 年 中 に 上 昇 した 客 室 単 価 は 通 常 低 くなる 客 室 稼 働 率 を 補 うのに 十 分 である その 結 果 ロンドンと 北 京 で はホテル 運 営 パフォーマンスがそれぞれRevPARで1.2%(179.40 米 ドル)と 5.8%(80.60 米 ドル)の 成 長 を 記 録 した オリンピ ック 後 のホテル 運 営 パフォーマンスの 動 向 は ロンドンでは 下 落 (-5.9%) し 2013 年 1-8 月 間 累 計 で 167.49 米 ドルであった 北 京 では 世 界 金 融 危 機 の 中 で 43.3% の 記 録 的 な 減 少 となり 全 体 で RevPAR が 45.68 米 ドルにまで 落 ち 込 んだ オリンピック 期 間 中 のロンドン 客 室 稼 働 率 ( 曜 日 比 較 ) 100% 95% 90% 85% 80% 75% 70% 出 典 : STRグローバル 2013 年 の 同 時 期 の 平 均 客 室 稼 働 率 は 83% で オリンピック 前 及 び 開 催 年 と 比 較 しても 低 い 値 となった しかしこれは 2013 年 ロンドンは 7 月 10 日 に 始 まり 8 月 9 日 に 終 わるラマダン ( 断 食 月 ) の 影 響 を 受 けていたこと また これまで 平 均 1% 程 度 だったホテル 新 規 開 業 が 2013 年 年 初 から 8 月 までの 累 計 で 4.5% に 上 り 相 当 数 のホテル 供 給 があったことが 背 景 にある STR グローバルは 東 京 のホテル 客 室 数 33,739 室 の 運 営 パフォー マンスを 月 次 で 追 跡 調 査 している 2013 年 年 初 来 8 月 までの 運 営 パフォーマンスは 好 調 で 客 室 稼 働 率 と ADR は それぞれ 対 前 年 同 期 比 4.5% 上 昇 の 85.0% と 7.6% 上 昇 の 15,046 円 とな っている この ADR 成 長 の 背 景 には 金 融 緩 和 財 政 支 援 と 経 済 の 戦 略 的 成 長 を 目 指 すアベノミクスの 影 響 もある 結 果 として 円 安 消 費 意 識 の 向 上 そしてインバウンド 旅 行 の 増 加 へとつながってい る それに 加 えて 東 京 は 東 京 スカイツリー 表 参 道 東 急 プラ ザの 新 規 開 業 や 東 京 ディズニーランド 開 業 30 周 年 なども 経 験 した 65% STR グローバルの 東 京 に 関 する 最 新 のフォーキャストレポート によれば 2013 年 から 2015 年 にかけての 供 給 CAGR は 2.0% の 上 昇 一 方 で 需 要 CAGR は 1.8% の 上 昇 が 見 込 まれている 出 典 : STRグローバル 2013 年 YTD 2013 年 増 加 率 ( 予 測 ) 2014 年 増 加 率 ( 予 測 ) 客 室 稼 働 率 (%) 85.0 +4% +2% ADR ( 日 本 円 ) 15046.78 +5% +4% RevPAR ( 日 本 円 ) 12783.77 +10% +6%

6 Tokyo Hotel and Tourism Report まとめ オリンピックの 開 催 都 市 にとって 主 要 な 利 点 となるのは 大 会 終 了 後 も 長 期 に 亘 って 使 用 可 能 な 新 しいインフラ 施 設 が 建 設 さ れることである 金 融 緩 和 と 財 政 刺 激 策 による 日 本 経 済 の 反 発 もあり 東 京 オリンピックの 開 催 が 決 定 したことでデフレから 脱 却 できるという 楽 観 的 見 方 が 後 押 しされている ホテル 業 界 は 大 会 関 連 の 観 光 客 による 短 期 宿 泊 需 要 が 見 込 ま れることから オリンピック 開 催 から 大 きな 恩 恵 を 受 けること は 明 らかだ その 内 容 は 開 催 都 市 のツーリズムマーケットの 成 熟 度 オリンピック 開 催 による 新 規 供 給 の 促 進 度 そして 開 催 国 がオリンピックをツーリズム 産 業 にどれだけうまく 活 用 で きるかといった 複 数 要 因 により 歴 史 的 にも 異 なってきた 通 常 のツーリズムサイクルに 戻 るにあたり オリンピック 終 了 後 の 開 催 都 市 のホテル 運 営 パフォーマンス 動 向 は 各 都 市 で 異 なる 北 京 がホテルの 過 剰 供 給 によってオリンピック 後 の 2 年 間 かなりの RevPAR の 落 ち 込 みを 経 験 したのに 対 し ロンド ンでは 順 調 に 回 復 している 平 均 客 室 単 価 の 上 昇 は 客 室 稼 働 率 低 下 を 補 うのに 十 分 である ロンドンはオリンピック 開 催 年 を 通 じて ホテル 運 営 パフォーマンス 指 標 である RevPAR が 増 加 した 各 開 催 都 市 は その 経 済 状 況 やホテルマーケットの 成 熟 度 によ りかなりの 相 違 がある 予 測 できない 地 政 学 的 な 事 象 もまたホ テル 運 営 パフォーマンスには 多 大 な 影 響 を 与 える 一 方 東 京 はすでに 成 熟 したホテルマーケットを 形 成 しているのだが 既 存 の 9,500 室 の 旅 館 がオリンピック 関 連 特 に 海 外 からの 需 要 をどのように 獲 得 するか 予 測 することは 難 しい いずれにせよ 新 規 開 発 による 大 規 模 ホテル 供 給 は 最 小 限 に 留 まると 考 えられ る 他 方 カジノ 合 法 化 のためのロビー 活 動 が 10 年 余 り 続 いた 後 日 本 は 今 再 びこの 活 動 を 取 り 上 げる 機 会 を 得 た 計 画 は 2013 年 末 までに 最 初 の 法 案 を 国 会 に 提 出 すべく 進 行 中 である もしこ の 法 案 が 通 れば おそらくオリンピック 後 になるだろうが 日 本 に 最 初 のカジノリゾートが 開 業 することになる そしてそれ はエンターテイメントビジネスと 結 合 し 相 当 数 の 客 室 供 給 をも たらすだろう オリンピックは 日 本 経 済 に 大 きな 刺 激 になると 期 待 されている 最 終 的 に オリンピックは 日 本 にとって 新 たな 展 望 を 作 り 出 す 機 会 となるだろう 経 済 成 長 東 京 のインフラ 増 強 そして 最 も 重 要 なのは 日 本 人 を 元 気 づける 起 爆 剤 となることだ 日 本 は 2011 年 の 東 日 本 大 震 災 と 福 島 原 発 事 故 で 深 刻 な 打 撃 を 受 けた そして 今 もこの 被 害 を 乗 り 越 えようと 努 力 し 続 けている オリンピックは 日 本 人 に 希 望 を 与 え この 国 の 文 化 と 経 済 の 真 の 強 さを 世 界 に 発 信 する 大 きな 助 けとなるだろう

寄 稿 者 Tokyo Hotel and Tourism Report 7 ジョーンズ ラング ラサール ホテルズ & ホスピタリティ グループ Frank Sorgiovanni ( フランク ソルジョバンニ ) ヴァイスプレジデント リサーチ & ストラテジックアドバイザリー アジア アジアのリサーチ ヘッドとして JLL のホテルズ & ホスピタリティグループのリサーチ 及 び 戦 略 アドバイザリーチー ムをまとめる 先 端 産 業 のリサーチだけでなく 示 唆 に 富 む 白 書 や 顧 客 依 頼 のマーケットリサーチも 執 筆 また ア ジア 以 外 の 地 域 を 含 む JLL グローバルリサーチレポート ( Investment Highlights, Outlooks, Property Digest そして Investor Sentiment Surveys など ) にも 寄 稿 している 沢 柳 知 彦 マネージングディレクター ジョーンズ ラング ラサール ホテルズ & ホスピタリティグループ 東 京 オフィスを 2000 年 に 開 設 日 本 におけるホテル 投 資 関 連 アドバイザリー 売 買 支 援 その 他 関 連 業 務 を 行 なう ジョーンズ ラング ラサール ホテルズ & ホスピタリティグループは ホスピタリティ 産 業 におけるグローバルリーダーとして バジェットホテルからラ グジュアリーホテルに 至 るまでをカバーするだけでなく タイムシェアや 区 分 所 有 物 件 コンベンションセンター 複 合 開 発 プロジェクトなど 様 々な ホスピタリティ 資 産 を 網 羅 する 不 動 産 サービスプロバイダーである 当 グループでは 資 産 のライフサイクルを 通 じて 投 資 価 値 を 極 大 化 する 投 資 戦 略 をサポートする265 名 を 超 える 専 門 家 を 擁 し 世 界 中 の 投 資 家 やオーナー オペレーターにサービスを 提 供 している 過 去 5 年 間 において 競 合 他 社 比 最 多 の 約 300 億 ドルの 取 引 を 成 立 させ 約 4,000 件 のアドバイザリー 資 産 評 価 業 務 を 提 供 してきた 当 グループは 業 界 最 高 レベルのリサーチ を 活 用 しながら 第 三 者 的 かつ 専 門 的 なアドバイスを 顧 客 に 提 供 している 当 グループの 最 新 ニュース ビデオ リサーチプロダクトは 以 下 のリンクから 取 得 できる: www.jll.com/hospitality また 当 グループのアプリがApp Storeよりダウンロードできる STR グローバル Elizabeth Randall-Winkle マネージングディレクター( 英 国 ) Elizabeth Randall-Winkle(エリザベス ランダール - ウィンクル)は STR グローバルのマネージングディレクター 当 職 に 就 任 前 は 運 営 部 門 取 締 役 として 運 営 とクライアントリレーションを 担 当 していた エリザベスは 業 界 での 知 名 度 も 高 く 国 際 コンファレンスで 講 演 したり さまざまなイベントでパネリストとして 参 加 している 2011 年 に は Cornell School of Hotel Administration (SHA)から 2012 年 には Ecole hôtelière de Lausanne (EHL)で Dean's Distinguished Lecture Series (DDLS)から 招 聘 され 講 演 を 行 った エリザベスは 1.2 億 ドル 規 模 の 企 業 のメンバーサー ビスのヴァイスプレジデントとして 従 事 した 後 カリフォルニア 州 パサデナ 連 邦 クレジットユニオンで 暫 定 代 表 取 締 役 兼 CEO として 活 躍 金 融 サービス 業 から STR グローバルに 移 籍 した エリザベスはバンダービルト 大 学 で 学 位 を 取 得 している Naureen Ahmed マーケティング 分 析 マネージャー ( 英 国 ) Naureen Ahmed(ノリーン アフメド)は STR グローバルの 世 界 中 のマーケティング ブランド 広 報 業 務 を 担 当 する 傍 ら ホテルの 業 績 についての 知 識 や 見 解 も 提 供 している 2010 年 にフォーキャストアナリストとして STR グロ ーバルに 入 社 し 40 を 超 える 世 界 のホテル 市 場 について STR グローバルの Hotel Market Forecast レポートを 担 当 して いた クライアントが 主 催 するイベントや 会 議 に 定 期 的 に 出 席 し プレゼンテーションを 行 っている 石 田 恵 事 業 開 発 マネージャー( 日 本 ) 石 田 恵 は STR グローバルの 事 業 開 発 マネージャーとして 日 本 地 区 を 担 当 している 2010 年 に 入 社 後 日 本 支 社 を 開 設 し 顧 客 のニーズに 応 じた 多 様 なサービスを 展 開 している STR グローバル 入 社 以 前 は 国 内 外 のホテルチェーンに 勤 務 し プロパティレベルのオペレーションと 本 社 レベルのセールスマーケティングを 担 当 するなど 豊 富 な 経 験 を 持 つ STR グローバルはホテル 運 営 会 社 ホテル 開 発 業 者 金 融 機 関 アナリスト ホテル 業 界 への 納 入 業 者 などのクライアントに 欧 州 中 東 アフリカ アジア 太 平 洋 南 米 アメリカを 対 象 とする 定 期 レポートおよび 特 注 レポートを 提 供 している STRグローバル は 日 月 単 位 のマーケットデータの 他 セグメント 別 データ 将 来 予 測 年 間 収 益 開 発 情 報 統 計 情 報 など ホテルに 特 化 した 唯 一 のデータサービスを 提 供 している また サービスに 加 盟 中 のホテル 運 営 会 社 には 無 料 でマーケットレポートを 提 供 している STR グローバルはSTR 関 連 企 業 の 一 部 であり STR RRCアソシエイト STR アナリティクス Hotel News Now と 提 携 している 詳 細 は www.strglobal.com まで

London Blue Fin Building 110 Southwark Street London SE1 0TA Main Phone +44 (0) 207 922 1930 Fax +44 (0) 207 922 1931 info@strglobal.com Singapore Thong Teck Building 15 Scotts Road #08-12 228 218 Singapore Main Phone +65 6735 8120 APinfo@strglobal.com Nashville 735 East Main Street Hendersonville TN 37075 Main Phone +1 615 824 8664 Fax +1 615 824 3848 info@str.com Hotels & Hospitality s Dedicated Offices Atlanta 3344 Peachtree Road, Suite 1200 Atlanta, GA 30326, United States tel +1 404 995 2100 fax +1 404 995 2109 Bangkok 19/F Sathorn City Tower 175 South Sathorn Road Tungmahamek, Sathorn Bangkok 10120, Thailand tel +66 2 624 6400 fax +66 2 679 6519 Barcelona Passeig de Gracia 11 4a Planta, Esc. A 08007 Barcelona, Spain tel +34 93 318 5353 fax +34 93 301 2999 Beijing 11/F China World Tower 1 Jianguomenwai Avenue Beijing 100004, China (PRC) tel +86 10 5922 1300 fax +86 10 5922 1346 Brisbane Level 33, Central Plaza One 345 Queen Street Brisbane QLD 4000, Australia tel +61 7 3231 1400 fax +61 7 3231 1411 Buenos Aires Av Cordoba 673 7th Floor C1054AAS Buenos Aires, Argentina tel +54 11 4893 2600 fax +54 11 4893 2080 Chengdu 30/F, Tower 1, Plaza Central 8 Shuncheng Avenue Chengdu 610016 Sichuan, China (PRC) tel +86 28 6680 5000 fax +86 28 6680 5096 Chicago 200 E Randolph Drive Chicago IL 60601, United States tel: +1 312 782 5800 fax: +1 312 782 4339 Dallas 8343 Douglas Avenue, Suite 100 Dallas TX 75225, United States tel +1 214 438 6100 fax +1 214 438 6101 Denver 1225 Seventeenth Street Suite 1900 Denver, CO 80202, United States tel +1 303 260 6500 fax +1 303 260 6501 Dubai Emaar Square, Building 1 Office 403, Sheikh Zayed Road, PO Box 214029, Dubai, UAE tel +971 4 426 6999 fax +971 4 365 3260 Düsseldorf Kaistrasse 5 40221 Düsseldorf, Germany tel +49 211 13006 0 fax +49 211 13399 0 Exeter Keble House, Southernhay East Exeter EX1 1NT tel +44 1392 423696 fax +44 1392 423698 Frankfurt Wilhelm-Leuschner-Strasse 78 60329 Frankfurt, Germany tel +49 69 2003 0 fax +49 69 2003 1040 Glasgow 150 St Vincent Street Glasgow G2 5ND, United Kingdom tel +44 141 248 6040 fax +44 141 567 6678 Istanbul Yesim Sk. 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Jend Sudirman Kav 52-53 Jakarta 12190, Indonesia tel +62 21 2922 3888 fax +62 21 515 3232 Leeds St Paul s House, Park Square Leeds LS1 2ND, United Kingdom tel +44 113 244 6440 fax +44 113 245 4664 London 30 Warwick Street London W1B 5NH, United Kingdom tel +44 20 7493 6040 fax +44 20 7399 5694 Los Angeles 515 South Flower Street, Suite 1300 Los Angeles, CA 90071, United States tel +1 213 239 6000 fax +1 213 239 6100 Lyon 55 Avenue Foch 69006 Lyon, France tel +33 4 7889 2626 fax +33 4 7889 0476 Madrid Paseo de la Castellana, 51 Planta 5, 28046 Madrid, Spain tel +34 91 789 1100 fax +34 91 789 1200 Manchester 1 Piccadilly Gardens Manchester, M1 1RG, United Kingdom tel +44 161 828 6440 fax +44 161 828 6490 Marseille 2 Place Sadi-Carnot 13002 Marseille, France tel +33 4 9509 1313 fax +33 4 9509 1300 Melbourne Level 21, Bourke Place 600 Bourke Street Melbourne VIC 3000, Australia tel +61 3 9672 6666 fax +61 3 9600 1715 Mexico City Monte Pelvoux 111, Piso 5 Lomas de Chapultepec México, DF 11000, Mexico tel +52 55 5980 8054 fax +52 55 5202 4377 Miami 2333 Ponce de Leon Blvd, Suite 1000 Coral Gables, Florida 33134 United States tel +1 305 529 6345 fax +1 305 529 6398 Milan Via Agnello 8 20121 Milan, Italy tel +39 2 8586 8672 fax +39 2 8586 8670 Moscow Kosmodamianskaya Nab. 52/3 Moscow 115054, Russia tel +7 495 737 8000 fax +7 495 737 8011 Munich Ludwigpalais Ludwigstrasse 6 80539 Munich, Germany tel +49 89 2900 8882 fax +49 89 2900 8888 New Delhi Level 9 Tower A Global Business Park, Mehrauli Gurgaon Road, Sector 26, Gurgaon 122002 Haryana, India tel +91 124 4605000 fax +91 124 4605001 New York 330 Madison Avenue New York NY 10017, United States tel +1 212 812 5700 fax + 1 212 421 5640 Paris 40-42, rue La Boétie 75008 Paris, France tel +33 1 4055 1718 fax +33 1 4055 1868 Perth Level 29, Central Park 152-158 St Georges Terrace Perth WA 6000 tel +61 8 9322 5111 fax +61 8 9481 0107 Rome Via Bissolati 20 00187 Rome, Italy tel +39 6 4200 6771 fax +39 6 4200 6720 San Francisco One Front Street, Suite 300 San Francisco, CA 94111, United States tel +1 415 395 4900 fax +1 415 955 1150 São Paulo Rua Joaquim Floriano, 72 cj. 97 04534-000 São Paulo, SP, Brazil tel +55 11 3071 0747 fax +55 11 3071 4766 Shanghai 25/F Tower 2 Plaza 66 1366 Nanjing Road (West) Jing An District Shanghai 200040, China (PRC) tel +86 21 6393 3333 fax +86 21 62888 2246 Singapore 9 Raffles Place, #38-01 Republic Plaza Singapore 048619 tel +65 6536 0606 fax +65 6533 2107 Sydney Level 26, 420 George Street Sydney NSW 2000, Australia tel +61 2 9220 8777 fax +61 2 9220 8765 Tokyo 4th Floor, Prudential Tower 2-13-10 Nagatacho, Chiyoda-ku Tokyo 100-0014, Japan tel +81 3 5501 9240 fax +81 3 5501 9211 Washington D.C. 1801 K Street NW, Suite 1000 Washington, DC 20006, United States tel +1 202 719 5000 fax +1 202 719 5001 www.jll.com/hospitality COPYRIGHT JONES LANG LASALLE 2013 All rights reserved. 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