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( 別 途 調 査 様 式 1) 減 損 損 失 を 認 識 するに 至 った 経 緯 等 1 列 2 列 3 列 4 列 5 列 6 列 7 列 8 列 9 列 10 列 11 列 12 列 13 列 14 列 15 列 16 列 17 列 18 列 19 列 20 列 21 列 22 列 固 定

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平成21年9月29日

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検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

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6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.


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第4回税制調査会 総4-1

Transcription:

はじめに 公 務 員 の 仕 事 は 文 書 に 始 まり 文 書 に 終 わる と 言 われます それほど 文 書 や 資 料 の 作 成 は いつの 時 代 であっても すべての 公 務 員 にとって 必 須 のスキルです そこで 本 書 は 公 務 員 の 皆 さんがさまざま な 文 書 や 資 料 を 作 成 する 際 のポイントやテクニックを 豊 富 な 実 例 を 交 え て わかりやすくお 伝 えします 皆 さんが 毎 日 接 する 文 書 資 料 は 上 司 への 報 告 書 予 算 要 求 の 補 足 資 料 会 議 録 住 民 説 明 会 のレジュメなど 非 常 に 多 種 多 様 です 起 案 文 書 や 議 案 といった 正 式 のルールに 基 づいた 文 書 もありますが 日 々 接 する 文 書 や 資 料 は 特 に 明 確 なルールが 定 められておらず 役 所 内 の 慣 例 や 自 己 流 でつくっているのが 実 情 ではないでしょうか そのため 若 手 職 員 や 住 民 対 応 がメインだった 職 場 から 異 動 してきた 職 員 は 資 料 作 成 に 苦 労 することが 少 なくありません もっとポイントを 短 くまとめられないかな もう 少 し 見 せ 方 を 工 夫 し てほしい など 上 司 から 指 摘 されたことがある 方 は 多 いのではないでしょ うか 私 自 身 もまた 資 料 作 成 に 苦 労 してきた 一 人 でした 20 代 後 半 に ある 調 査 部 門 に 異 動 したときのことです この 職 場 では 資 料 作 成 が 業 務 の 大 半 を 占 めていました 文 字 通 り 朝 から 晩 まで 資 料 を 作 成 し 上 司 に 理 解 してもらうことが 続 く 日 々 先 輩 上 司 からダメ 出 し を 受 け 鍛 えられ 試 行 錯 誤 を 繰 り 返 して 資 料 作 成 のコツを1つずつ 習 得 していったのです 当 時 は 苦 労 したものの この 経 験 は 今 に 至 るまで 非 常 に 役 立 っていま す そして 文 書 資 料 のつくり 方 1つで 仕 事 の 成 否 が 決 まる といっ ても 過 言 ではないと 考 えています なぜなら 見 やすく 伝 わる 資 料 をつくり 相 手 に 資 料 の 内 容 を 理 解 し 3

てもらい 目 的 に 沿 って 動 いてもらうことができれば 効 率 的 に 着 実 に 仕 事 を 前 に 進 めていくことができるからです 優 れた 資 料 は それ 自 体 が 雄 弁 に 語 ってくれます つまり 内 容 を 説 明 しなくても 読 み 手 を 説 得 し てくれます 資 料 では 内 容 見 た 目 のどちらも 欠 かせない 大 切 な 要 素 です どんな に 素 晴 らしい 内 容 が 書 いてあったとしても 読 んでもらえなければ 意 味 が ありません パッと 一 目 で 見 たときに 読 んでみたくなるような 工 夫 が 必 要 です しかし 心 配 は 無 用 です 文 書 資 料 作 成 は1つのスキルであり そのコツや 注 意 すべきポイント を 身 に 付 けることができれば そんなに 難 しいことではありません 本 書 では わかりやすい 構 成 文 の 資 料 をつくる 基 本 から 説 得 力 を 持 たせ たり 見 やすくしたりするためのさまざまな 工 夫 も 解 説 しています また 一 般 のビジネス 文 書 の 本 とは 異 なり 住 民 や 首 長 議 員 の 立 場 で 考 えるなど 公 務 員 が 作 成 する 資 料 に 欠 かせない 視 点 も 解 説 し 多 くの 実 例 を 掲 載 しました 本 書 が 日 々 公 務 員 として 仕 事 に 励 む 皆 さんの 一 助 になれば 幸 いです 著 者 4

見 やすい! 伝 わる! 公 務 員 の 文 書 資 料 のつくり 方 目 次 1 資 料 作 成 の 鉄 則 ❶ 資 料 の 目 的 をきちんと 意 識 する 10 ❷ テーマ 種 類 を 決 める 12 ❸ 締 切 を 設 定 する 14 ❹ 読 み 手 を 具 体 的 にイメージする 16 ❺ 構 成 を 考 える 18 ❻ 分 量 を 考 える 20 ❼ 1 文 は 短 く 書 く 22 ❽ 5W1H を 意 識 する 24 ❾ 基 本 フォーマットを 活 用 する 26 ❿ 概 要 版 詳 細 版 に 分 ける 28 コラム 1 説 明 の 時 間 は 限 られている 30 2 わかりやすい 資 料 をつくる ❶ 結 論 から 先 に 書 く 32 ❷ 資 料 の 構 成 がわかる 見 出 しを 付 ける 34 ❸ 原 則 A4 判 1 枚 におさめる 36 ❹ 事 実 と 意 見 は 混 同 しない 38 ❺ 1 ペーパー 1 テーマとする 40 ❻ 箇 条 書 きの 階 層 は 3 つまで 42 ❼ 日 付 と 作 成 者 を 明 記 する 44 コラム 2 資 料 にない 説 明 で 相 手 の 気 を 引 く 46 5

3 伝 わりやすい 文 を 書 く ❶ なるべく 短 い 文 で 書 く 48 ❷ 形 式 を 統 一 する 50 ❸ 簡 潔 な 記 述 を 心 がける 52 ❹ 具 体 的 な 数 字 を 盛 り 込 む 54 ❺ 誤 解 を 招 く 表 現 は 避 ける 56 ❻ 住 民 視 点 で 考 える 58 ❼ 首 長 視 点 で 考 える 60 ❽ 議 員 視 点 で 考 える 62 ❾ 職 員 視 点 で 考 える 64 ❿ お 役 所 言 葉 は 使 わず 言 い 換 える 66 ⓫ 敬 語 は 正 しく 使 う 68 ⓬ よく 使 う 敬 語 の 例 70 コラム 3 相 手 に 応 じて 資 料 説 明 を 使 い 分 ける 72 4 説 得 力 のある 理 由 根 拠 を 明 示 する ❶ データで 根 拠 を 示 す 74 ❷ メリット デメリットを 説 明 する 76 ❸ 判 断 材 料 選 択 肢 を 示 す 78 ❹ 因 果 関 係 を 説 明 する 80 ❺ 論 理 的 に 説 明 する 82 ❻ 現 状 の 問 題 点 を 明 らかにする 84 ❼ 今 後 想 定 される 課 題 を 提 示 する 86 ❽ 時 系 列 の 推 移 を 示 す 88 コラム 4 聞 き 手 の 視 線 に 注 意 する 90 6

5 見 やすい 資 料 をつくる ❶ レイアウトを 工 夫 する 92 ❷ 文 字 の 大 きさ フォントを 変 える 94 ❸ 下 線 太 字 斜 体 でメリハリをつける 96 ❹ 情 報 を 盛 り 込 みすぎず 余 白 を 活 かす 98 ❺ 注 釈 を 付 ける 100 ❻ 漏 れなく ダブりなく 102 ❼ フローチャート 104 ❽ ロジックツリー 106 ❾ PDCA 108 ❿ ポートフォリオ 110 ⓫ グラフ 112 ⓬ 数 式 114 ⓭ 写 真 イラスト 116 コラム 5 複 数 の 資 料 を 説 明 するときは 要 注 意 118 6 相 手 を 動 かす 資 料 をつくる ❶ 上 司 に 判 断 を 求 める 資 料 120 ❷ 上 司 に 状 況 や 経 過 を 報 告 する 資 料 126 ❸ 住 民 説 明 会 のレジュメ 資 料 129 ❹ 首 長 への 説 明 資 料 132 ❺ 議 員 への 説 明 資 料 134 ❻ 行 政 視 察 対 応 資 料 136 ❼ 新 制 度 の 課 内 での 検 討 資 料 138 ❽ 議 会 での 想 定 質 問 140 コラム 6 説 明 にも 重 要 な 論 理 性 142 7

1 結 論 から 先 に 書 く 結 論 が 最 後 にあったら どのような 資 料 であっても 読 み 手 が 知 りたいのは 何 がどうなるのか あるいは 何 を 伝 えたいのか という 結 論 であり 全 体 像 です そこで 資 料 では 冒 頭 に 結 論 や 概 要 を 書 くことが 重 要 です その 理 由 はおわかりだと 思 います 上 から 経 過 を 読 み 進 め 結 論 になか なかたどり 着 くことができない 資 料 は 最 後 まで 結 局 何 が 言 いたいの か がわからず 読 み 手 にストレスが 募 ります 資 料 は 小 説 や 物 語 ではないのですから その 途 中 経 過 を 楽 しむものでは ありません あくまで 読 み 手 に 時 間 をかけずに 結 論 や 概 要 を 理 解 して もらうものなのです 先 に 結 論 を 書 くことで 読 み 手 の 問 題 意 識 を 呼 び 起 こす 結 論 を 先 に 書 くことは 読 み 手 の 問 題 意 識 を 呼 び 起 こすことにもつなが ります 例 えば 来 年 度 図 書 館 の 予 約 システムを 1 億 円 かけて 改 修 する と 冒 頭 に 結 論 を 書 いてあった 場 合 読 み 手 はいろいろな 疑 問 を 持 ちます なぜ 改 修 が 必 要 なのか とか 1 億 円 も 本 当 に 必 要 なのか 改 修 期 間 は 図 書 館 を 休 館 するのか などです そうすると そうした 自 分 の 疑 問 に 応 じて 結 論 以 降 の 詳 細 についても 目 を 光 らせて 資 料 を 読 むことにな ります しかし 最 後 に 結 論 が 出 てくる 資 料 では すべてを 読 み 終 えてから よ うやく 何 で? と 疑 問 が 生 まれることになり また 資 料 を 読 み 返 さなけ ればならず 二 度 手 間 です こうした 点 からも 資 料 では 結 論 を 先 に 書 く ことが 重 要 なのです 32

2 わ か り や す い 資 料 を つ く る 33

1なるべく 短 い 文 で 書 く 主 語 と 述 語 だけの 文 をつくる 資 料 作 成 では 1 でも 述 べたように1 文 は 短 く 書 くことが 大 切 です そのためのコツをいくつかご 紹 介 します まず は だ のような 主 語 と 述 語 に 特 化 し 修 飾 語 や の 場 合 には のような 条 件 設 定 などは なるべく 書 かないことです 資 料 作 成 に 慣 れていない 職 員 や 真 面 目 な 職 員 ほど そうした 用 語 をな かなか 削 除 できないものですが 一 度 ばっさりと 削 ってしまいましょう 案 外 それでも 問 題 ないことがわかるはずです ちなみに この 短 文 で 整 理 することが 身 に 付 くと 論 理 的 思 考 力 も 養 わ れます は だ なぜ? が 発 生 すると 必 ず が 生 じる のように 論 理 展 開 する 癖 が 身 に 付 くのです 長 い 文 は2つに 分 けてみる また 1 文 が 長 くなりすぎたと 感 じたときは 2つに 分 けることを 考 え てみましょう 1 文 に 複 数 の 要 素 がある 場 合 大 抵 は 分 割 できます 長 い 文 の 目 安 は Word で A 4 判 の 初 期 設 定 の 1 行 あたり 字 数 で 書 く 場 合 であれば 2 行 を 超 えたら 分 割 できないか 考 えてみるとよいでしょ う さらに できるだけ 箇 条 書 きを 取 り 入 れることも 有 効 です 箇 条 書 きで あれば 通 常 は 1 行 ですから 基 本 は 箇 条 書 き としておけば 嫌 でも 文 は 短 くなります 最 後 に 記 号 や 図 表 を 用 いることです 矢 印 ( )などの 記 号 や 図 表 を 用 いると 読 み 手 にもわかりやすくなり ますし 文 も 短 くすることができます 図 表 の 活 用 については 5 で 後 述 します 48

3 伝 わ り や す い 文 を 書 く 49

7 今 後 想 定 される 課 題 を 提 示 する 当 面 の 対 応 だけでなく 今 後 も 見 据 えた 資 料 資 料 作 成 者 は 当 面 必 要 な 問 題 への 対 応 をまとめることが 多 く 長 期 的 視 点 を 持 って 今 後 を 見 据 えた 資 料 というのは 多 くありません しかし 上 司 などの 読 み 手 の 立 場 になれば 当 面 の 対 応 はこれでよいけれど 今 後 はどうなるのか は 気 になるところです そこで 今 後 想 定 される 課 題 起 こり 得 る 事 態 注 意 すべき 事 項 などを 資 料 の 最 後 にまとめておくと 上 司 も むむ やるな! と 思 う 資 料 に 変 貌 します 読 み 手 のことを 考 えて 熟 考 する 実 際 の 資 料 の 構 成 で 考 えてみましょう 1 概 要 2 問 題 点 3 対 応 案 4 今 後 想 定 される 課 題 とい う 構 成 の 場 合 まず1で 全 体 像 や 提 案 の 概 要 を 示 し 2で 問 題 点 を 指 摘 整 理 し 3でその 対 応 案 を 示 し 4では その 対 応 案 を 実 施 した 以 降 に どのような 課 題 が 想 定 されるのかを 整 理 します 4の 具 体 例 としては 対 応 案 実 施 後 の 住 民 マスコミ 議 会 などの 反 応 や 実 施 しても 見 込 んだ 効 果 がなかった 場 合 どうするか といった 視 点 が 考 えられます 当 面 の 問 題 点 はクリアできたとしても 今 後 想 定 される 課 題 を 見 据 え ると その 対 応 案 ではいかがなものか と 判 断 することは 当 然 ありえます 資 料 作 成 者 は 上 司 などの 読 み 手 の 立 場 を 十 分 配 慮 して どのような 情 報 をほしがっているのか 先 の 先 まで 考 えた 資 料 を 作 成 することが 望 まれま す その 場 しのぎの 対 応 では 熟 考 した 資 料 とはいえません 当 然 のことながら 資 料 作 成 者 が 想 定 できる 範 囲 は 限 られていますし すべてを 見 通 すことはできません しかし さまざまな 人 の 目 でブラッシュ アップを 図 れば 資 料 の 精 度 は 高 まっていくので 問 題 ありません 86

4 説 得 力 の あ る 理 由 根 拠 を 明 示 す る 87