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市況トレンド

スライド 1

記者発表資料

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災害時の賃貸住宅居住者の居住の安定確保について


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人事行政の運営状況の報告について

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(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている


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1 平 成 27 年 度 土 地 評 価 の 概 要 について 1 固 定 資 産 税 の 評 価 替 えとは 地 価 等 の 変 動 に 伴 う 固 定 資 産 の 資 産 価 値 の 変 動 に 応 じ その 価 格 を 適 正 で 均 衡 のとれたものに 見 直 す 制 度 である 3 年 ご

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個人住民税徴収対策会議

1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越



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職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 例 ) ( 例 ) 15 (H2) (H2) (H24) (H24) (H25.4.1) (H25.4.1) (H24) (H24)

情 報 通 信 機 器 等 に 係 る 繰 越 税 額 控 除 限 度 超 過 額 の 計 算 上 控 除 される 金 額 に 関 する 明 細 書 ( 付 表 ) 政 党 等 寄 附 金 特 別 控 除 額 の 計 算 明 細 書 国 庫 補 助 金 等 の 総 収 入 金 額 不 算 入 に 関

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Microsoft Word - Łsfi®”YŠ¬™Ê‰Æ.doc

別紙3

3 地 震 保 険 の 割 引 地 震 保 険 に 加 入 されている 場 合 耐 震 改 修 後 保 険 料 の 割 引 (10%)が 受 けられる 場 合 があ ります ご 加 入 の 保 険 会 社 にお 問 合 せになり 宅 耐 震 改 修 証 明 書 の 写 し あるいは 固 定 資 産

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

Microsoft PowerPoint - 経営事項審査.ppt


波佐見町の給与・定員管理等について

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

公表表紙

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

(15) 兵 庫 県 道 高 速 湾 岸 線 (16) 神 戸 市 道 高 速 道 路 2 号 線 (17) 兵 庫 県 道 高 速 北 神 戸 線 (18) 神 戸 市 道 高 速 道 路 北 神 戸 線 (19) 神 戸 市 道 高 速 道 路 湾 岸 線 のうち 上 り 線 については 神 戸

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 25 年 4 月 1 日 現 在 ) 1) 一 般 行 政 職 福 島 県 国 類 似 団 体 平 均 年 齢 平

船橋市地域住宅計画(第1回変更)様式変更

(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

耐 震 診 断 受 付 期 間 4 月 16 日 ( 月 )~1 月 31 日 ( 木 ) 予 定 戸 数 100 戸 1 補 助 の 条 件 次 のすべての 要 件 に 該 当 すること (1) 市 民 自 らが 所 有 し 居 住 していること (2) 昭 和 56 年 5 月 31 日 以 前

市 町 村 税 の 概 況 市 町 村 税 の 概 況 は 平 成 25 年 度 地 方 財 政 状 況 調 査 平 成 26 年 度 市 町 村 税 の 課 税 状 況 等 の 調 及 び 平 成 26 年 度 固 定 資 産 の 価 格 等 の 概 要 調 書 等 報 告 書 等 の 資 料 に

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Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

12 大 都 市 の 人 口 と 従 業 者 数 12 大 都 市 は 全 国 の 人 口 の 約 2 割 従 業 者 数 の 約 3 割 を 占 める 12 大 都 市 の 事 業 所 数 従 業 者 数 及 び 人 口 は 表 1 のとおりです これらの 12 大 都 市 を 合 わせると 全

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便

2

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( の 復 旧 ) 3. 南 相 馬 市 エリアの 避 難 指 示 解 除 準 備 区 域 及 び 居 住 制 限 区 域 内 の 路 線 数 ( ) 10 路 線 うち 被 災 した 路 線 ( 工 区 ) 数 10 路 線 52 箇 所 うち 応 急 対 策 を 実 施 した 路 線 ( 工 区

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

事 業 税 の 外 形 標 準 課 税 事 業 税 は 都 道 府 県 が 所 得 ( 利 益 )に 対 して 課 税 します 1. 個 人 事 業 税 業 種 区 分 税 率 ( 標 準 税 率 ) 第 1 種 事 業 ( 物 品 販 売 業 製 造 業 金 銭 貸 付 業 飲 食 店 業 不 動

課 税 ベ ー ス の 拡 大 等 : - 租 税 特 別 措 置 の 見 直 し ( 後 掲 ) - 減 価 償 却 の 見 直 し ( 建 物 附 属 設 備 構 築 物 の 償 却 方 法 を 定 額 法 に 一 本 化 ) - 欠 損 金 繰 越 控 除 の 更 な る 見 直 し ( 大

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

要 な 指 示 をさせることができる ( 検 査 ) 第 8 条 甲 は 乙 の 業 務 にかかる 契 約 履 行 状 況 について 作 業 完 了 後 10 日 以 内 に 検 査 を 行 うものとする ( 発 生 した 著 作 権 等 の 帰 属 ) 第 9 条 業 務 によって 甲 が 乙 に

Microsoft Word - H24様式(那珂市版).doc

(5) 給 与 改 定 の 状 況 事 委 員 会 の 設 置 なし 1 月 例 給 事 委 員 会 の 勧 告 民 間 給 与 公 務 員 給 与 較 差 勧 告 A B A-B ( 改 定 率 ) 給 与 改 定 率 ( 参 考 ) 国 の 改 定 率 24 年 度 円 円 円 円 ( ) 改

Microsoft Word - 07②-2 補足説明資料1.docx

Taro-給与公表(H25).jtd

1 はじめに 計 画 の 目 的 国 は 平 成 18 年 度 に 住 生 活 基 本 法 を 制 定 し 住 まいに 関 する 基 本 的 な 計 画 となる 住 生 活 基 本 計 画 ( 全 国 計 画 )を 策 定 し 住 宅 セーフティネットの 確 保 や 住 生 活 の 質 の 向 上

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

m07 北見工業大学 様式①

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小 売 電 気 の 登 録 数 の 推 移 昨 年 8 月 の 前 登 録 申 請 の 受 付 開 始 以 降 小 売 電 気 の 登 録 申 請 は 着 実 に 増 加 しており これまでに310 件 を 登 録 (6 月 30 日 時 点 ) 本 年 4 月 の 全 面 自 由 化 以 降 申

文化政策情報システムの運用等

Taro-01 議案概要.jtd

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

資料8(第2回水害WG)

( 注 )1 ラスパイレス 指 数 とは 全 地 方 公 共 団 体 の 一 般 行 政 職 の 給 料 月 額 を 一 の 基 準 で 比 較 するため の 職 員 数 ( 構 成 )を 用 いて 学 歴 や 経 験 年 数 の 差 による 影 響 を 補 正 し の 行 政 職 俸 給 表 (

Microsoft Word - 目次.doc

弁護士報酬規定(抜粋)

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.

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16 日本学生支援機構

事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

土 購 入 土 借 用 土 所 有 権 移 転 登 記 確 約 書 農 転 用 許 可 書 ( 写 ) 農 転 用 届 出 受 理 書 ( 写 ) 土 不 動 産 価 格 評 価 書 土 見 積 書 ( 写 ) 又 は 売 買 確 約 書 ( 写 ) 土 売 主 印 鑑 登 録 証 明 書 売 主

目 次 第 1 土 地 区 画 整 理 事 業 の 名 称 等 1 1. 土 地 区 画 整 理 事 業 の 名 称 1 2. 施 行 者 の 名 称 1 第 2 施 行 地 区 1 1. 施 行 地 区 の 位 置 1 2. 施 行 地 区 位 置 図 1 3. 施 行 地 区 の 区 域 1 4


新 市 建 設 計 画 の 変 更 に 係 る 新 旧 対 照 表 ページ 変 更 後 変 更 前 表 紙 安 中 市 松 井 田 町 合 併 協 議 会 安 中 市 松 井 田 町 合 併 協 議 会 平 成 27 年 3 月 変 更 安 中 市 6 2. 計 画 策 定 の 方 針 (3) 計

Microsoft Word - H25普通会計決算状況 .docx

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261,

小山市保育所整備計画

スライド 1

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

Microsoft Word - 奨学金相談Q&A.rtf

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

Quarterly Market Watch Summary Report 1.- 季 報 Market Watch サマリーレポート <1 年 ~ 月 期 > 中 古 マンション 首 都 圏 の 動 き ( 成 約 物 件 ) 件 数 8,35 件 ( -11.9%) m 単 価.1 万 円 /m

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5 相 続 時 精 算 課 税 制 度 の 特 例 一 定 の 要 件 を 満 たした 中 古 住 宅 を 取 得 するために 65 歳 未 満 の 直 系 尊 属 から 贈 与 を 受 けた 贈 与 税 について 相 続 時 精 算 課 税 制 度 の 利 用 を 受 けられる 特 例 6 贈 与

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Microsoft Word - 結果・異動プレス_ _clean.doc

Microsoft Word - 006第Ⅰ章第2節.doc

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Transcription:

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート ズームイン 中 古 住 宅 の 品 質 検 査 保 証 制 度 政 府 の 成 長 戦 略 にも 掲 げられる 中 古 住 宅 リフォーム 市 場 の 整 備 だが その 拡 大 には 消 費 者 が 懸 念 する 住 宅 性 能 や 瑕 疵 リスクへの 対 応 が 不 可 欠 である 消 費 者 の 潜 在 ニーズを 踏 まえながら 取 り 組 みが 広 がるインスペクションや 瑕 疵 保 証 制 度 などの 最 新 事 情 について 紹 介 する 1. 中 古 住 宅 流 通 を 取 り 巻 く 課 題 中 古 住 宅 購 入 時 の 改 善 点 としては 構 造 上 の 性 能 保 証 や 修 繕 履 歴 情 報 の 完 備 物 件 瑕 疵 の 情 報 提 供 構 造 検 査 時 の 保 証 制 度 などが 挙 げられ 住 宅 の 質 に 対 する 消 費 者 ニーズは 極 めて 高 い( 図 表 1) リフォームでは 価 格 の 透 明 性 や 施 工 技 術 工 事 に 対 する 保 証 などが 重 視 され 事 業 者 の 選 択 サイ トを 必 要 とする 声 も 多 い インスペクションの 実 施 率 は 低 いが 瑕 疵 の 有 無 を 明 示 することで 売 買 時 のトラブル 回 避 や 安 心 の 確 保 といった 売 主 買 主 双 方 のメリット 訴 えていく 必 要 がある 2. 中 古 住 宅 市 場 に 対 する 関 連 施 策 新 築 住 宅 と 異 なりリフォームや 中 古 売 買 時 の 検 査 や 瑕 疵 保 険 制 度 は 任 意 にとどまる 当 面 は 売 買 時 の 検 査 単 独 の 保 険 より リフォーム 時 に 瑕 疵 保 険 を 付 与 する 制 度 の 利 用 が 進 むとみられる 瑕 疵 保 険 制 度 に 付 随 して 検 査 機 関 やリフォーム 業 者 の 検 索 サイトも 提 供 され 国 の 選 定 サイトで は 詳 細 な 業 者 情 報 や 消 費 者 の 口 コミ 情 報 が 閲 覧 できるほか サイトからの 工 事 申 込 みもできる 3. 業 界 における 取 り 組 み FRK ではバリューアップモデルと 称 して 中 古 住 宅 売 買 時 に 建 物 検 査 と 耐 震 診 断 リフォームの 3 つをセットにしたメニューを 展 開 しており 現 状 有 姿 売 買 以 外 の 選 択 肢 の 提 供 を 目 指 している 静 岡 県 宅 建 協 会 ではリアル e オークションというサイトを 立 ち 上 げ 対 象 物 件 全 てに 既 存 住 宅 か し 保 険 を 付 与 するほか 軟 弱 地 盤 や 土 壌 汚 染 地 中 残 存 物 に 関 する 確 認 評 価 も 行 っている 図 表 1 中 古 住 宅 購 入 時 に 必 要 な 改 善 点 購 入 者 が 希 望 する 改 善 点 安 心 して 取 引 できる 住 宅 市 場 に 必 要 な 内 容 % 1 2 3 4 5 6 7 % 1 2 3 4 5 6 7 構 造 上 の 性 能 保 証 アフターサーヒ ス 修 繕 補 修 等 の 履 歴 情 報 の 完 備 税 制 における 優 遇 措 置 減 税 リフォーム 融 資 の 拡 充 詳 細 な 物 件 情 報 や 業 者 情 報 の 公 開 登 記 権 利 関 係 の 明 確 化 や 手 続 きの 改 善 民 間 ローンの 商 品 種 類 融 資 額 の 拡 充 売 主 の 維 持 管 理 意 識 の 向 上 公 的 融 資 の 制 度 拡 充 情 報 量 の 増 加 情 報 網 (インターネット 等 )の 整 備 その 他. 2.9 28.1 26.3 24.8 15.8 2.5 14. 18.1 14. 15.2 17.5 14.3 19.3 13.8 15.8 12.4 43.3 47.4 39.5 4.4 59.6 新 築 住 宅 購 入 者 中 古 住 宅 購 入 者 中 古 住 宅 購 入 者 の 回 答 順 複 数 回 答 物 件 瑕 疵 などネガティブ 情 報 の 提 供 取 引 価 格 等 の 事 例 情 報 の 提 供 価 格 査 定 の 根 拠 の 提 示 方 法 の 統 一 過 去 の 維 持 修 繕 履 歴 の 蓄 積 構 造 検 査 性 能 評 価 に 対 する 保 証 制 度 維 持 修 繕 状 況 の 検 査 体 制 の 充 実 維 持 修 繕 履 歴 を 反 映 した 価 格 査 定 仲 介 業 者 の 事 業 内 容 に 関 する 情 報 提 供 リフォーム 業 者 の 事 業 内 容 に 関 する 情 報 提 供 その 他..5 8.8 17.5 19.3 21.1 19.5 17.1 26.3 34.8 28.1 33.3 29.5 28.6 38.6 39.5 47.4 52.6 51.9 58.1 新 築 住 宅 購 入 者 中 古 住 宅 購 入 者 中 古 住 宅 購 入 者 の 回 答 順 複 数 回 答 資 料 : 平 成 21 年 度 不 動 産 流 通 市 場 に 関 する 実 態 調 査 ( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 211/11 No.43 1

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート ズームイン/ 中 古 住 宅 の 品 質 検 査 保 証 制 度 1. 中 古 住 宅 流 通 を 取 り 巻 く 課 題 中 古 住 宅 の 質 的 改 善 に 高 いニーズ 21 年 6 月 に 閣 議 決 定 された 政 府 の 新 成 長 戦 略 では 22 年 まで に 中 古 住 宅 リフォーム 市 場 の 倍 増 を 目 指 している そのための 政 策 としてインスペクションを 伴 う 瑕 疵 保 険 付 きリフォームや 中 古 住 宅 購 入 に 対 する 支 援 策 の 早 期 実 現 を 目 指 すとともに 2~3 年 後 を 目 処 にリフォーム 工 事 の 評 価 制 度 や 紛 争 処 理 体 制 の 整 備 住 宅 の 評 価 に 応 じた 価 格 査 定 制 度 の 整 備 などを 挙 げている 一 方 消 費 者 の 中 古 住 宅 やリフォーム 市 場 に 対 する 不 安 感 は 根 強 く 新 築 住 宅 に 比 肩 し 得 る 中 古 住 宅 性 能 の 透 明 性 や 取 引 の 安 全 性 の 確 保 は 喫 緊 の 課 題 と 言 える 近 畿 レインズが 9 年 度 に 実 施 した 消 費 者 アンケート 調 査 では 中 古 住 宅 購 入 時 に 必 要 な 改 善 点 として 構 造 上 の 性 能 保 証 やアフターサ ービス 修 繕 補 修 等 の 履 歴 情 報 の 完 備 リフォーム 融 資 の 拡 充 などが 上 位 に 挙 げられた(P1 図 表 1) また 安 心 して 取 引 できる 住 宅 市 場 に 必 要 な 点 として 物 件 瑕 疵 などネガティブ 情 報 の 提 供 構 造 検 査 性 能 評 価 に 対 する 保 証 制 度 維 持 修 繕 状 況 の 検 査 体 制 の 充 実 などが 指 摘 されている このように 中 古 住 宅 の 質 に 対 する 消 費 者 の 潜 在 的 なニーズは 極 めて 高 く これらの 点 をクリアし 円 滑 な 取 引 を 実 現 することで 中 古 住 宅 市 場 は 飛 躍 的 に 拡 大 する 可 能 性 がある 近 年 リフォームを 前 提 として 中 古 住 宅 を 購 入 し 自 己 のライフス タイルに 合 わせて 住 まいを 安 価 に 取 得 する 賢 い 選 択 が 増 えている 上 述 のアンケート 結 果 では 中 古 住 宅 購 入 後 のリフォーム 実 施 率 は 半 数 近 くを 占 め リフォーム 希 望 者 も 合 わせると 全 体 の 約 4 分 の 3 は 中 古 住 宅 とリフォームを 一 体 的 に 捉 えている( 図 表 2) ただ 実 際 のリ 図 表 2 住 宅 購 入 前 後 のリフォーム 実 施 状 況 購 入 後 のリフォーム 状 況 % 1 2 3 4 5 購 入 後 のリフォームの 対 象 % 1 2 3 4 5 6 7 8 9 リフォームを 行 った 今 後 リフォームしたいが まだ 行 っていない 将 来 とも 行 う 予 定 はない 資 料 : 平 成 21 年 度 不 動 産 流 通 市 場 に 関 する 実 態 調 査 ( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 25.5 29.7 中 古 住 宅 購 入 者 44.8 壁 のクロスや 床 の 張 り 替 え 等 の 内 装 台 所 バス トイレ 給 湯 等 の 水 回 り 設 備 冷 暖 房 設 備 建 具 ( 窓 や 扉 ) 収 納 家 具 の 修 繕 増 設 間 取 りの 変 更 など 全 面 リフォーム(リノベーション) 外 壁 屋 根 などの 外 装 バリアフリー 対 策 白 アリ 対 策 シックハウス 対 策 増 改 築 耐 震 改 修 などの 構 造 補 強 その 他 22.1 2.9 1.5 8.1 7. 5.8 3.5 2.3 1.2. 3.5 79.1 57. 中 古 住 宅 購 入 者 複 数 回 答 211/11 No.43 2

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート ズームイン/ 中 古 住 宅 の 品 質 検 査 保 証 制 度 フォームの 対 象 は クロスや 床 の 張 り 替 え 台 所 バス トイレ 給 湯 等 の 水 回 り 設 備 といったものが 中 心 で 住 宅 性 能 の 向 上 につながる ような リノベーション や バリアフリー 対 策 耐 震 改 修 は まだ 少 数 派 だ リフォーム 時 に 重 視 さ れるメンテナンス 保 証 今 後 リフォームする 際 に 重 視 したい 点 としては 価 格 の 透 明 性 や 施 工 技 術 に 加 えて アフターメンテナンスのよさ や 工 事 に 対 する 保 証 内 容 などが 挙 げられている リフォームを 実 施 する 上 で 必 要 な 制 度 仕 組 みとしては 保 証 制 度 や 事 業 者 の 選 択 サイト 住 宅 エコポイントなどの 充 実 を 指 摘 する 声 が 多 い( 図 表 3) 図 表 3 リフォームを 実 施 する 際 の 重 視 点 必 要 な 制 度 仕 組 み 今 後 リフォームする 際 の 重 視 点 今 後 リフォームを 実 施 検 討 する 上 で 必 要 な 制 度 仕 組 み 出 典 : 中 古 住 宅 リフォームトータルプラン 検 討 会 資 料 211.2.9 国 土 交 通 省 211/11 No.43 3

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート ズームイン/ 中 古 住 宅 の 品 質 検 査 保 証 制 度 図 表 4 中 古 住 宅 購 入 時 のインスペクション( 住 宅 検 査 ) 実 施 状 況 % 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 売 主 の 負 担 で 行 った 3. 25.5 新 築 住 宅 購 入 者 (n=55) 中 古 住 宅 購 入 者 (n=199) 自 らの 負 担 で 行 った 3.6 4.5 行 っていない 7.9 92.5 資 料 : 平 成 21 年 度 不 動 産 流 通 市 場 に 関 する 実 態 調 査 ( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 訴 えるべき 住 宅 検 査 の メリット 一 方 徐 々に 浸 透 しつつあるインスペクションだが 中 古 住 宅 購 入 者 における 実 施 率 は 1 割 未 満 に 過 ぎず 普 及 はこれからといったとこ ろだ( 図 表 4) 契 約 の 履 行 に 際 して 買 い 手 の 負 担 と 責 任 で 検 査 を 行 う 欧 米 と 異 なり 売 り 手 責 任 主 義 ( 売 主 の 瑕 疵 担 保 責 任 )を 基 本 とす る 日 本 では 売 主 が 検 査 を 実 施 すべきとの 考 え 方 は 強 い しかし 自 費 で 瑕 疵 を 明 らかにする 検 査 を 忌 避 する 売 主 は 多 く 瑕 疵 部 分 の 補 修 費 負 担 の 問 題 もあり 普 及 に 向 けたハードルは 高 い ただ インスペクシ ョン 本 来 の 目 的 は 瑕 疵 の 有 無 と 必 要 なリフォーム 箇 所 の 明 示 であり 引 渡 後 のトラブル 回 避 や 購 入 時 の 安 心 確 保 といった 点 では 売 主 買 主 双 方 にとってメリットあるものだ 円 滑 な 流 通 のきっかけとなり 得 る 住 宅 検 査 の 重 要 性 については 消 費 者 に 粘 り 強 く 訴 えていく 必 要 が あると 言 えよう 2. 中 古 住 宅 市 場 に 対 する 関 連 施 策 任 意 制 度 にとどまる 検 査 瑕 疵 保 険 こうした 現 状 を 背 景 に 国 も 住 宅 市 場 の 整 備 に 向 けた 様 々な 施 策 を 打 とうとしている 新 築 段 階 からリフォーム 中 古 売 買 に 至 る 各 段 階 においてトータルで 住 宅 取 引 の 透 明 性 を 確 保 する 取 り 組 みが 構 築 さ れつつある( 図 表 5) 耐 震 改 修 や 省 エネ 設 備 の 設 置 等 に 関 する 住 宅 ローン 減 税 のほか フラット 35S の 金 利 優 遇 や 住 宅 エコポイントの 延 長 も 行 われるが 政 策 全 体 を 見 渡 すと 新 築 住 宅 に 対 する 義 務 付 け 制 度 が 充 実 しているのに 対 し リフォームや 中 古 売 買 時 の 検 査 や 瑕 疵 保 険 は 任 意 の 制 度 にとどまっている 法 的 な 裏 づけはあるものの 中 古 住 宅 に 関 する 性 能 評 価 制 度 や 保 険 制 度 の 市 場 での 取 り 組 みは 著 につ いたばかりである そうしたなか 中 古 住 宅 市 場 に 対 する 補 助 制 度 として 特 に 注 目 され たのが 既 存 住 宅 流 通 活 性 化 等 事 業 である 1 年 度 に 実 施 されたこの 事 業 では 売 買 に 伴 うリフォーム 費 用 等 に 助 成 が 行 われ 瑕 疵 担 保 保 険 211/11 No.43 4

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート ズームイン/ 中 古 住 宅 の 品 質 検 査 保 証 制 度 図 表 5 住 宅 市 場 整 備 に 関 する 各 種 施 策 図 表 6 既 存 住 宅 流 通 活 性 化 等 事 業 (21 年 度 ) 出 典 : 中 古 住 宅 リフォームトータルプラン 検 討 会 資 料 211.2.9 国 土 交 通 省 211/11 No.43 5

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート ズームイン/ 中 古 住 宅 の 品 質 検 査 保 証 制 度 図 表 7 既 存 住 宅 売 買 かし 保 険 の 内 容 出 典 : 中 古 住 宅 リフォームトータルプラン 検 討 会 資 料 211.2.9 国 土 交 通 省 法 人 による 検 査 や 修 繕 履 歴 情 報 の 登 録 蓄 積 瑕 疵 保 険 への 加 入 など が 条 件 である 検 査 費 用 や 保 険 加 入 手 数 料 履 歴 情 報 の 登 録 料 の 全 額 と リフォーム 工 事 費 の 一 部 について 最 大 1 万 円 / 戸 まで 補 助 が 行 われた( 図 表 6) 11 年 1 月 時 点 の 実 績 は 3,833 戸 だったが 応 募 資 格 を 持 つ 宅 建 業 者 やリフォーム 業 者 による 申 し 込 みが 多 く 予 定 よ り 早 期 に 終 了 11 年 度 は 既 存 住 宅 流 通 リフォーム 推 進 事 業 に 引 き 継 がれたが 同 事 業 も 予 算 制 約 により 11 年 1 月 契 約 分 の 物 件 をも って 終 了 し 次 年 度 の 実 施 は 現 時 点 で 未 定 となっている 当 面 利 用 が 進 むのは リフォーム 瑕 疵 保 険 ただ 中 古 売 買 に 伴 う 保 険 制 度 自 体 は 機 能 しており 住 宅 瑕 疵 担 保 履 行 法 に 基 づく 既 存 住 宅 売 買 かし 保 険 として 保 険 法 人 が 瑕 疵 発 見 時 の 保 険 金 を 支 払 う 仕 組 みがある( 図 表 7) 内 容 は 売 主 が 宅 建 業 者 か 個 人 かによって 異 なり 売 主 が 宅 建 業 者 の 場 合 は 買 主 に 対 して 瑕 疵 担 保 責 任 を 履 行 する 際 の 損 害 について 保 険 法 人 が 加 入 者 である 宅 建 業 者 に 保 険 金 を 支 払 う 一 方 売 主 が 個 人 の 場 合 は 検 査 機 関 ( 専 門 会 社 や 建 築 不 動 産 会 社 等 )が 保 険 に 加 入 し 検 査 売 買 後 に 瑕 疵 が 発 見 された 際 に 検 査 機 関 の 保 証 内 容 に 対 して 保 険 金 が 支 払 われる 保 険 料 は 戸 建 ( 延 床 12 m2)の 場 合 1 件 7~8 万 円 で 保 険 法 人 の 検 査 料 は 4 万 円 弱 だが 申 込 みの 多 くは 販 売 価 格 に 内 包 しやすい 宅 建 業 者 のケースで フィービジネスに 基 づく 検 査 機 関 の 実 績 は 多 くない 個 人 間 売 買 での 認 知 度 は 低 く 保 険 が 義 務 付 けられている 新 築 と 違 い 211/11 No.43 6

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート ズームイン/ 中 古 住 宅 の 品 質 検 査 保 証 制 度 既 存 住 宅 での 利 用 はまだ 少 ない しかし 既 存 住 宅 流 通 活 性 化 等 事 業 の 実 績 からみて 潜 在 的 なニーズは 高 いと 考 えられ 当 面 は 中 古 売 買 時 での 検 査 単 独 の 保 険 制 度 よりリフォーム 時 に 瑕 疵 保 険 を 付 与 する( 工 事 費 に 保 険 料 を 内 包 しやすく 図 表 7 の 業 者 売 主 スキームに 近 い) リ フォームかし 保 険 の 利 用 が 進 むとみられる 充 実 するリフォーム 情 報 提 供 サイト 消 費 者 が 安 心 してリフォームできる 環 境 整 備 に 向 けては 弁 護 士 等 による 専 門 家 相 談 や 住 宅 リフォーム 紛 争 処 理 支 援 センターによるリ フォーム 見 積 チェック 制 度 (いずれも 無 料 )なども 実 施 されているが 瑕 疵 保 険 制 度 に 付 随 して 検 査 機 関 やリフォーム 事 業 者 の 検 索 サイト も 提 供 されている 基 本 的 なリフォーム 事 業 者 の 検 索 は 住 宅 瑕 疵 担 保 責 任 保 険 協 会 が 提 供 するサイトで 確 認 でき 保 険 法 人 の 一 定 の 審 査 を 経 て 登 録 されたリフォーム 瑕 疵 保 険 登 録 業 者 が 閲 覧 できる 一 方 より 詳 細 な 情 報 については 国 土 交 通 省 の 公 募 事 業 で 選 定 され た 事 業 者 による 提 供 サイトがある( 図 表 8) 事 業 者 の 各 サイトへの 図 表 8 リフォーム 事 業 者 検 索 サイト(1 年 度 国 土 交 通 省 公 募 支 援 対 象 ) リフォームコンタクト( 株 式 会 社 LIXIL) のトップページ リフォーム 評 価 ナビ( 一 般 社 団 法 人 住 まいづくりナビセンター) のトップページ 出 典 : 中 古 住 宅 リフォームトータルプラン 検 討 会 資 料 211.2.9 国 土 交 通 省 211/11 No.43 7

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート ズームイン/ 中 古 住 宅 の 品 質 検 査 保 証 制 度 登 録 は 有 料 だが 詳 細 な 属 性 情 報 や 消 費 者 からの 口 コミなどが 掲 載 さ れ 同 サイトからの 工 事 申 込 みもできる 登 録 業 者 はリフォーム 瑕 疵 保 険 登 録 業 者 であると 同 時 に サイト 内 で 請 負 金 額 1 万 円 以 上 の リフォーム 工 事 を 請 け 負 う 場 合 はリフォーム 瑕 疵 保 険 に 加 入 するこ となどが 要 件 となっている 運 営 事 業 者 には 弁 護 士 等 からなる 登 録 業 者 の 監 視 委 員 会 の 設 置 や 苦 情 処 理 体 制 の 確 立 も 求 められ 消 費 者 にと って 利 用 しやすい 情 報 提 供 サイトの 整 備 が 進 んでいる 3. 業 界 における 取 り 組 み 建 物 検 査 耐 震 診 断 リフォームの 3 点 セット 中 古 住 宅 売 買 とリフォームを 連 携 させ 円 滑 な 流 通 に 結 びつける 取 り 組 みは 業 界 内 でも 始 まっている 不 動 産 流 通 経 営 協 会 (FRK)で はバリューアップモデルと 称 して 中 古 住 宅 売 買 時 に 建 物 検 査 と 耐 震 診 断 リフォームの 3 つをセットにしたメニューを 展 開 している( 図 表 9) これは 媒 介 締 結 後 の 売 り 出 し 時 に 売 主 買 主 に 対 して 提 案 す るもので 建 物 検 査 では 検 査 会 社 の 瑕 疵 保 証 制 度 ( 保 証 期 間 6 ヶ 月 ) を 利 用 して 売 主 の 瑕 疵 担 保 責 任 を 免 責 するとともに 耐 震 診 断 では 買 主 の 税 制 優 遇 メリットや 売 却 を 有 利 に 進 める 売 主 側 のメリットを 訴 えている 現 状 で 近 畿 圏 は 対 象 外 だが 提 携 リフォーム 業 者 の 紹 介 も 行 っており 工 事 業 者 の 選 択 時 の 不 安 払 拭 や 入 居 後 のリフォームイメー ジと 予 算 を 具 体 化 する 参 考 プランの 提 示 などを 通 して 現 状 有 姿 売 買 以 外 の 選 択 肢 の 提 供 を 目 指 している 図 表 9 FRK バリューアップモデル メニュー 提 携 先 取 扱 いエリア( 当 初 ) 1. 媒 介 売 り 出 し 時 における 売 主 への 耐 震 診 断 の 実 施 提 案 2. 媒 介 売 り 出 し 時 における 売 主 への 建 物 検 査 (ホームインスペクション) 実 施 の 提 案 株 式 会 社 住 宅 検 査 保 証 協 会 関 東 圏 近 畿 圏 仙 台 市 周 辺 福 岡 市 周 辺 3. 媒 介 売 り 出 し 時 における 購 入 検 討 顧 客 へのリ フォーム 商 品 や 施 工 店 情 報 の 提 供 株 式 会 社 LIXIL 関 東 圏 ( 東 京 都 神 奈 川 県 千 葉 県 ) 出 典 : 社 団 法 人 不 動 産 流 通 経 営 協 会 ホームページ 211/11 No.43 8

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート ズームイン/ 中 古 住 宅 の 品 質 検 査 保 証 制 度 インスペクション+ 瑕 疵 保 証 制 度 と 売 主 の 瑕 疵 担 保 責 任 の 取 扱 いフロー 出 典 : 社 団 法 人 不 動 産 流 通 経 営 協 会 ホームページ こうした 取 り 組 みは 地 元 の 仲 介 事 業 者 でも 採 用 可 能 と 考 えられ 地 域 の 建 築 事 務 所 や 工 務 店 との 連 携 や 前 述 のリフォームかし 保 険 制 度 と 組 み 合 わせることで 売 主 買 主 双 方 のニーズに 対 応 した 柔 軟 なメ ニューを 提 案 できる また 一 部 の 流 通 大 手 では 専 属 専 任 媒 介 契 約 を 締 結 した 売 主 に 耐 震 診 断 と 建 物 検 査 を 無 償 で 行 うサービスも 実 施 し ている 実 質 的 に 仲 介 手 数 料 の 枠 内 で 行 うサービスだが 引 渡 し 後 の トラブル 回 避 や 安 心 して 購 入 できる 点 で 売 主 と 買 主 のメリットを PR 211/11 No.43 9

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート ズームイン/ 中 古 住 宅 の 品 質 検 査 保 証 制 度 しており 注 目 される これらの 制 度 は 今 後 実 績 が 積 み 上 がっていくと 考 えられるが 従 来 の 商 慣 習 を 踏 まえつつ 取 引 の 透 明 性 を 高 めていく 継 続 的 なスキームづくりが 求 められよう また 静 岡 県 宅 地 建 物 取 引 業 協 会 ではリアル e オークションと 称 し て 中 古 住 宅 の 公 開 オークションサイトを 立 ち 上 げている( 図 表 1) これは 国 土 交 通 省 の 補 助 採 択 事 業 でもあり 売 却 希 望 者 が 宅 建 サポー トセンターもしくは 取 引 所 会 員 の 宅 建 業 者 を 通 じて 出 展 する 形 を 採 図 表 1 リアル e オークション( 静 岡 県 宅 地 建 物 取 引 業 協 会 ) グリーンテスト 調 査 及 び 試 験 を 行 い 土 地 取 引 の 三 大 リスクといわれる 軟 弱 地 盤 土 壌 汚 染 地 中 残 存 物 を 評 価 報 告 する 地 盤 リスクを 調 査 その 情 報 が 公 開 されることで 買 主 は 地 盤 に 関 する 不 安 を 解 消 し 土 地 取 引 にのぞむことができる 出 典 : 中 古 住 宅 リフォームトータルプラン 検 討 会 資 料 211.2.9 国 土 交 通 省 211/11 No.43 1

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート ズームイン/ 中 古 住 宅 の 品 質 検 査 保 証 制 度 っている その 特 徴 は 対 象 物 件 全 てに 前 述 の 既 存 住 宅 かし 保 険 を 付 与 するほか 軟 弱 地 盤 や 土 壌 汚 染 地 中 残 存 物 についても 確 認 評 価 するグリーンテストを 行 うなど 提 供 物 件 の 透 明 性 確 保 に 力 を 注 いで いる ここで 紹 介 したような 様 々な 取 り 組 みが 一 般 の 仲 介 物 件 にも 広 が れば 中 古 物 件 の 住 宅 性 能 が 統 一 的 に 明 示 され 資 産 価 値 を 適 正 に 評 価 する 環 境 も 整 備 されると 考 えられる 市 場 の 透 明 性 確 保 に 向 けた 動 きはこれまで 制 度 設 計 の 議 論 が 中 心 だったが ここにきて 現 実 のビジ ネスモデルとして 動 き 出 した 着 実 に 実 績 を 積 み 重 ねながら 各 種 制 度 が 市 場 に 根 付 いていくことを 期 待 したい 211/11 No.43 11

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 特 集 中 古 マンション 需 要 と 地 域 動 向 近 畿 圏 の 中 古 マンション 市 場 は 堅 調 に 推 移 しているが 地 域 ごとの 取 引 状 況 には 差 異 がある 地 域 の 市 場 を 捉 える 上 でその 背 景 は 重 要 な 要 素 だが 今 回 は 住 宅 需 要 のベースとなる 転 居 行 動 や 世 帯 構 成 マンション 供 給 や 住 宅 ストックなどに 着 目 し 中 古 マンション 取 引 との 関 係 を 捉 える 1. 世 帯 移 動 と 中 古 マンション 取 引 世 帯 数 と 中 古 マンション 成 約 件 数 の 増 減 率 から 都 市 別 のタイプを 捉 えると 最 多 は 双 方 とも 増 勢 傾 向 にある 48 都 市 で 次 いで 多 いのは 世 帯 が 減 少 する 中 で 成 約 件 数 が 増 加 する 29 都 市 世 帯 数 と 新 築 マンション 発 売 戸 数 の 関 係 でも 最 も 多 いのは 双 方 とも 増 勢 傾 向 にある 26 都 市 次 いで 多 いのは 世 帯 が 増 加 する 一 方 で 新 築 マンション 以 外 が 主 な 転 居 対 象 となっている 19 都 市 2. 取 引 水 準 と 物 件 属 性 中 古 マンション 取 引 はマンションストックの 多 い 都 市 で 活 発 だが 大 阪 市 中 央 区 などの 都 心 区 は ストックに 対 する 取 引 水 準 が 特 に 高 いといった 特 徴 がある 取 引 率 (= 年 間 成 約 件 数 分 譲 マンションストック 数 )の 上 位 都 市 は 5 年 前 と 比 較 して 取 引 率 の 上 昇 が 目 立 ち 築 浅 で 広 めの 物 件 が 活 発 に 取 引 されるようになっている( 図 表 1) 中 古 マンショ ン 取 引 と 新 築 供 給 の 間 に 明 確 な 相 関 はみられず 多 様 な 動 きが 捉 えられた 取 引 率 と 物 件 属 性 の 関 係 では 成 約 m2 単 価 の 高 い 都 市 ほど 取 引 率 は 高 く 築 浅 の 物 件 取 引 が 多 い 都 市 では 取 引 率 は 高 くなる 傾 向 がみられた 3. 世 帯 構 成 と 中 古 マンション 取 引 世 帯 人 員 と 中 古 マンション 取 引 率 の 関 係 をみると 一 家 族 の 人 数 が 少 ない 都 市 ほど 取 引 率 は 高 く ファミリー 世 帯 の 比 率 が 高 い 郊 外 などの 都 市 では 取 引 率 は 低 くなる 傾 向 にある 2~3 歳 代 の 人 口 比 率 が 高 い 都 市 で 取 引 率 も 比 較 的 高 く マンションストックが 多 い 都 心 区 での 若 年 層 の 増 加 などが 背 景 に ただ 高 齢 者 比 率 が 高 い 郊 外 都 市 でも 取 引 率 は 高 く 管 理 容 易 な 中 古 マンションが 高 齢 者 世 帯 の 居 住 選 択 の 対 象 として 普 及 していく 可 能 性 がある 図 表 1 中 古 マンションの 都 市 別 取 引 率 (21 年 度 / 上 位 15 都 市 ) No. 市 区 町 村 成 約 件 数 取 引 率 取 引 率 成 約 価 格 価 格 m2 単 価 m2 単 価 専 有 面 積 専 有 面 積 築 後 年 数 築 後 年 数 ( 件 ) (%) 5 年 差 (%) ( 万 円 ) 5 年 比 (%) ( 万 円 /m2) 5 年 比 (%) (m2) 5 年 比 (%) ( 年 ) 5 年 差 ( 年 ) 1 京 都 市 東 山 区 37 3.22 1.39 2,747 85.7 36.7 39.7 68.5 21.6 16.3.8 2 京 都 市 上 京 区 11 2.62 1.5 1,75-14.9 29.5-4.4 54.3-16.5 19.8 6.7 3 大 阪 市 中 央 区 285 2.3 1.68 2,236 45.7 35.6 29.1 59.7 7.5 14.4-1.7 4 生 駒 市 124 2.22 1.5 1,159-38.1 15.5-39.7 73.9 1.4 18.8 9. 5 京 都 市 下 京 区 122 2.5 1.54 1,99 37.4 34. 25. 52.2 2.4 14.6 1.4 6 京 都 市 中 京 区 18 1.89.85 2,715 34.2 41.3 18.5 62.9 8.2 15.8 5.2 7 三 田 市 14 1.86.4 1,96-36.3 13.3-35.8 83.8.7 15.8 8. 8 神 戸 市 中 央 区 312 1.86 1.8 1,952 23.8 29.9 16.6 62.6 2. 17.5 1.6 9 川 西 市 116 1.84.86 1,485-12.9 19.8-17.6 74.5 4.8 19.3 4. 1 三 島 郡 島 本 町 67 1.76.6 1,348-23.1 18.4-27.5 71.7 3.8 23.3 6. 11 神 戸 市 西 区 268 1.71.48 1,838-21.8 21.4-19.1 85.4-4.1 15.6 5.8 12 奈 良 市 325 1.67.5 1,24-22.4 17. -22.9 7.8-2. 19.3 4.3 13 大 阪 市 西 区 236 1.66.89 2,42 18.1 3.8 1.7 64.3 3.4 19.3 1.7 14 京 都 市 左 京 区 88 1.66.58 2,556 33.1 35.9 12.9 66.8 1.7 19.4 2.7 15 京 都 市 北 区 41 1.63.24 2,16 25.7 3.8 8.7 67.3 11. 18.3 3.5 * 取 引 率 = 年 間 成 約 件 数 分 譲 マンションマンションストック 数 21 年 25 年 とも 年 間 成 約 件 数 1 件 以 上 確 認 された 区 市 町 村 を 対 象 211/11 No.43 1

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 特 集 / 中 古 マンション 需 要 と 地 域 動 向 1. 世 帯 移 動 と 中 古 マンション 取 引 世 帯 増 の 都 市 で 中 古 マンション 取 引 も 増 加 近 畿 圏 の 中 古 マンション 市 場 は 足 元 で 比 較 的 堅 調 に 推 移 している が 詳 細 にみるとエリアごとに 差 異 が 認 められる 世 帯 の 移 動 状 況 や 新 築 供 給 住 宅 ストック 世 帯 構 成 など 地 域 の 構 造 的 な 要 因 がその 背 景 にあるとみられるが 本 特 集 ではこうした 地 域 的 要 素 と 中 古 マンシ ョン 取 引 の 関 係 性 について 探 ることにする 住 宅 需 要 は 基 本 的 に 地 域 の 世 帯 数 とその 移 動 状 況 に 依 拠 すると 考 えられるが ここではまず 都 市 別 の 世 帯 数 と 中 古 マンション 成 約 件 数 の 動 きを 捉 える 図 表 2は 世 帯 数 と 成 約 件 数 の 増 減 率 から 4 つのタイ プを 捉 えたものだが 最 も 多 いのはAタイプ(48 都 市 シェア 41.4%) で 世 帯 数 が 増 加 する 都 市 は 住 宅 需 要 が 旺 盛 で 中 古 マンション 取 引 も 活 発 となっている ただ 大 阪 市 北 区 や 福 島 区 などは 中 古 マンション 取 引 の 増 加 率 が 相 対 的 に 低 く 両 区 でストックが 多 い 賃 貸 マンション などが 主 な 受 け 皿 となっている 可 能 性 が 高 い 次 いで 多 いBタイプ(29 都 市 同 25.%)は 世 帯 が 減 少 する 中 で 他 の 持 家 や 賃 貸 住 宅 より 中 古 マンションが 選 好 されているとみら れる Cタイプ(2 都 市 同 17.2%)は 中 古 マンションより 新 築 住 宅 や 戸 建 住 宅 賃 貸 住 宅 などが 世 帯 の 転 居 先 として 選 択 されていると 考 えられる 特 に 神 戸 市 中 央 区 や 下 京 区 などの 都 心 区 や 人 口 流 入 が 続 く 草 津 市 大 東 市 などは 借 家 ストックも 多 く 賃 貸 マンションが 図 表 2 都 市 別 の 世 帯 数 と 中 古 マンション 取 引 量 の 増 減 率 (21 年 度 対 前 年 度 比 ) 世 帯 数 増 減 率 (%) 116 都 市 ( 成 約 件 数 1 件 以 上 を 対 象 ) 1. Cタイプ2 都 市 浪 速 区 Aタイプ48 都 市 7.5 5. 神 戸 市 中 央 区 下 京 区 大 阪 市 北 区 福 島 区 2.5 大 東 市 草 津 市 東 山 区 香 芝 市. -2.5 貝 塚 市 四 条 畷 市 松 原 市 平 野 区 猪 名 川 町 Dタイプ19 都 市 -5. -6-4 -2 資 料 : 世 帯 数 / 近 畿 2 府 4 県 統 計 資 料 大 山 崎 町 Bタイプ29 都 市 2 4 6 8 1 12 成 約 件 数 増 減 率 (%) 211/11 No.43 2

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 特 集 / 中 古 マンション 需 要 と 地 域 動 向 タイプ 別 の 対 象 都 市 一 覧 (21 年 度 対 前 年 度 比 ) タイプ 市 区 町 村 成 約 件 数 増 減 率 世 帯 数 増 減 率 Aタイプ 香 芝 市 1. 2. 大 阪 市 西 成 区 81.. 京 都 市 東 山 区 76.2 2.6 大 阪 市 浪 速 区 75.9 9.9 堺 市 中 区 56. 1.4 堺 市 北 区 54.5.9 木 津 川 市 5..6 生 駒 市 49.4 1.3 橿 原 市 36. 1. 堺 市 堺 区 34.8 1.8 大 阪 市 住 吉 区 33.3.4 神 戸 市 須 磨 区 32.9.4 摂 津 市 3.4.4 野 洲 市 3. 1. 京 都 市 右 京 区 28.2.7 寝 屋 川 市 27.2.5 彦 根 市 22.2 1.6 大 和 高 田 市 22..5 大 阪 市 天 王 寺 区 2.7 2.4 三 島 郡 島 本 町 19.6 1.8 大 阪 市 福 島 区 18.3 5.5 大 阪 市 西 淀 川 区 18. 2.5 伊 丹 市 17.2.2 大 阪 市 東 成 区 14.8 1.2 岩 出 市 14.6 1.7 大 阪 市 中 央 区 12.2 3. 奈 良 市 1.5 1. 京 田 辺 市 1. 3.3 尼 崎 市 8..4 大 阪 市 城 東 区 7.8.8 大 津 市 7.8 1.4 藤 井 寺 市 7.1 1.7 大 阪 市 北 区 5.5 6.6 宝 塚 市 5.1 1.2 大 阪 市 港 区 4.9 2. 京 都 市 伏 見 区 4.3.4 栗 東 市 4. 1.2 大 阪 市 都 島 区 3.5 1. 大 和 郡 山 市 2.8.4 吹 田 市 2.6.2 神 戸 市 灘 区 1.5 2.1 大 阪 市 淀 川 区 1.2.8 京 都 市 中 京 区 1.1 2.6 茨 木 市 1.. 豊 中 市.5. 高 槻 市.5.8 門 真 市. 2.1 京 都 市 上 京 区. 1.3 タイプ 市 区 町 村 成 約 件 数 世 帯 数 増 減 率 増 減 率 Bタイプ 川 辺 郡 猪 名 川 町 77.8 -.8 大 阪 市 旭 区 73.5 -.8 大 阪 市 平 野 区 57.4-1.2 八 尾 市 51.4-1.1 泉 南 郡 熊 取 町 45.5 -.8 大 阪 市 鶴 見 区 4. -.3 泉 大 津 市 35.5 -.4 大 阪 市 生 野 区 33.3 -.8 松 原 市 33.3-2.4 枚 方 市 26.2 -.2 堺 市 西 区 23.5 -.1 岸 和 田 市 22. -1.3 向 日 市 21.1-2.1 大 阪 市 阿 倍 野 区 2.2 -.4 東 大 阪 市 19.5 -.3 大 阪 市 西 区 15.7 -.4 西 宮 市 15.2-1.1 大 山 崎 町 14.3-3.3 神 戸 市 北 区 11.3-1.4 羽 曳 野 市 11.1 -.8 泉 佐 野 市 7.9 -.3 京 都 市 山 科 区 7.1-1.2 大 阪 狭 山 市 6.9 -.9 大 阪 市 東 淀 川 区 6.3 -.4 大 阪 市 東 住 吉 区 5.6-2.8 神 戸 市 垂 水 区 5.3 -.8 京 都 市 南 区 4.2-1.3 大 阪 市 此 花 区 2.3-1.2 宇 治 市. -1. Cタイプ 神 戸 市 中 央 区 -.3 6.7 神 戸 市 東 灘 区 -.4.9 大 阪 市 住 之 江 区 -2.9.2 神 戸 市 西 区 -2.9.1 和 歌 山 市 -3.4.5 京 都 市 左 京 区 -6.4 1.5 和 泉 市 -6.8 1.5 三 田 市 -12.5.9 京 都 市 下 京 区 -14.1 6.1 神 戸 市 兵 庫 区 -15.3 2.5 八 幡 市 -16.2.1 守 山 市 -16.3 1.8 近 江 八 幡 市 -16.7 1.6 神 戸 市 長 田 区 -17.7. 柏 原 市 -2. 2. 京 都 市 西 京 区 -2.4.2 京 都 市 北 区 -24.1.6 草 津 市 -3.6 3.1 桜 井 市 -36.8 1. 大 東 市 -45.2 2.8 タイプ 市 区 町 村 成 約 件 数 世 帯 数 増 減 率 増 減 率 Dタイプ 川 西 市 -.9-2.4 大 阪 市 大 正 区 -2.9-2.1 長 岡 京 市 -2.9-2.8 河 内 長 野 市 -3.8-2.5 守 口 市 -4.9 -.4 芦 屋 市 -5. -1. 姫 路 市 -5.3 -.8 箕 面 市 -9.3-1.1 池 田 市 -1.4-1.4 富 田 林 市 -11.8-1.2 明 石 市 -12.8-1. 堺 市 東 区 -13.5 -.5 堺 市 南 区 -14. -1.5 交 野 市 -16.7 -.3 高 石 市 -21.9-1. 四 條 畷 市 -28.6-2.2 泉 南 市 -32.1 -.8 加 古 川 市 -33. -.7 貝 塚 市 -39. -1.7 受 け 皿 となっている 可 能 性 がある Dタイプ(19 都 市 同 16.4%) は 少 数 派 だが 世 帯 の 流 出 や 転 居 移 動 の 停 滞 で 地 域 の 住 宅 需 要 自 体 が 落 ち 込 んでいることが 考 えられる 参 考 までに 21 年 度 に 新 築 マンション 供 給 がみられた 都 市 の 発 売 戸 数 と 世 帯 数 の 増 減 率 の 関 係 をみると Aタイプは 最 も 多 い 26 都 市 (シェア 38.2%)で 中 古 マンション 取 引 が 減 少 した 京 都 市 下 京 区 や 神 戸 市 中 央 区 のほか 大 阪 市 中 央 区 や 北 区 浪 速 区 西 淀 川 区 な どが 対 象 であり 新 築 マンションが 世 帯 増 加 の 主 な 受 け 皿 となってい る Bタイプは 14 都 市 ( 同 2.6%)とやや 少 ないが 中 古 マンシ 211/11 No.43 3

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 特 集 / 中 古 マンション 需 要 と 地 域 動 向 図 表 3 都 市 別 の 世 帯 数 と 新 築 マンション 発 売 戸 数 の 増 減 率 (21 年 度 対 前 年 度 比 ) 世 帯 数 増 減 率 (%) 68 都 市 ( 供 給 がなかった 都 市 を 除 く) 1. Cタイプ19 都 市 浪 速 区 Aタイプ26 都 市 7.5 5. 福 島 区 大 阪 市 北 区 神 戸 市 中 央 区 下 京 区 * 和 泉 市 摂 津 市 京 都 市 中 京 区 は 表 示 外 2.5 守 山 市 兵 庫 区 大 阪 市 中 央 区 西 淀 川 区. 平 野 区 -2.5 長 岡 京 市 宇 治 市 高 石 市 Dタイプ9 都 市 -5. -1-5 5 1 15 2 25 3 35 発 売 戸 数 増 減 率 (%) Bタイプ14 都 市 資 料 : 世 帯 数 / 近 畿 2 府 4 県 統 計 資 料 新 築 マンション 発 売 戸 数 / 不 動 産 経 済 研 究 所 ョンに 比 べて 新 築 マンション 供 給 が 地 域 の 世 帯 数 の 増 加 に 寄 与 する ケースがあることを 示 す 一 方 Cタイプは 19 都 市 ( 同 27.9%)で 新 築 マンション 以 外 の 戸 建 住 宅 や 賃 貸 住 宅 などが 主 要 な 転 居 対 象 と なっているとみられる Dタイプは 9 都 市 ( 同 13.2%)と 最 も 少 な いが 大 阪 市 平 野 区 などでは 中 古 マンション 取 引 が 大 幅 に 増 えており 新 築 マンション 供 給 が 滞 り 世 帯 数 が 減 少 する 中 でも 中 古 マンション への 住 み 替 えは 進 んでいる 様 子 がうかがえる( 図 表 3) 2. 取 引 水 準 と 物 件 属 性 最 も 高 い 取 引 率 示 す 大 阪 市 中 央 区 次 に 中 古 マンション 取 引 の 多 寡 とその 物 件 属 性 等 との 関 係 を 捉 え る 取 引 の 多 寡 については 分 譲 マンションストックに 対 する 成 約 件 数 の 比 率 である 取 引 率 (= 年 間 成 約 件 数 分 譲 マンションストック 数 ) の 指 標 を 用 いることとし この 数 値 が 高 いと 一 定 のストックに 対 して 取 引 が 活 発 に 行 われていると 考 える 取 引 率 算 出 のベースとなる 分 譲 マンションストック 数 と 中 古 マン ション 成 約 件 数 の 関 係 をみると 両 者 の 相 関 は 極 めて 高 いことがわか る( 図 表 4) これは 当 然 とも 思 えるが 詳 細 にみると 大 阪 市 中 央 区 や 神 戸 市 中 央 区 東 灘 区 など 相 関 の 中 心 ラインからやや 外 れ 相 対 的 に 成 約 件 数 のボリュームが 大 きいエリアもみられる 211/11 No.43 4

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 特 集 / 中 古 マンション 需 要 と 地 域 動 向 図 表 4 分 譲 マンションストック 数 と 中 古 マンション 成 約 件 数 の 関 係 ( 成 約 件 数 ) 6 21 年 度 西 宮 市 5 東 灘 区 吹 田 市 4 3 2 奈 良 市 神 戸 市 中 央 区 大 阪 市 中 央 区 豊 中 市 宝 塚 市 尼 崎 市 明 石 市 東 大 阪 市 1 5, 1, 15, 2, 25, 3, 35, 4, 45, ( 分 譲 マンション 居 住 世 帯 数 ) 資 料 : 分 譲 マンション 居 住 世 帯 数 /21 年 国 勢 調 査 取 引 率 の 上 位 3 都 市 を 求 めると 京 都 市 東 山 区 が 最 も 高 く 次 いで 上 京 区 大 阪 市 中 央 区 京 都 市 下 京 区 中 京 区 神 戸 市 中 央 区 など 京 阪 神 の 都 心 区 のほか 生 駒 市 や 三 田 市 川 西 市 などの 郊 外 都 市 も 上 位 にランクインしている(P1 図 表 1 図 表 5) これは 1 年 度 の 数 値 だが 算 出 に 利 用 した 国 勢 調 査 の 前 回 調 査 年 次 である 5 年 度 と 比 較 すると ほとんどの 都 市 で 取 引 率 が 上 昇 していることがわかる 5 年 度 の 年 間 成 約 件 数 は 1,929 件 だったのに 対 し 1 年 度 は 13,944 件 と 27.6% 増 加 しており この 間 の 住 宅 ストックの 拡 大 はあるもの の 都 心 区 などで 取 引 が 大 幅 に 伸 びたことがこうした 結 果 につながっ ている 5 年 比 での 成 約 価 格 は 上 昇 と 下 落 した 都 市 がほぼ 拮 抗 して 図 表 5 中 古 マンションの 都 市 別 取 引 率 (21 年 度 / 上 位 16~3 都 市 ) No. 市 区 町 村 成 約 件 数 取 引 率 取 引 率 成 約 価 格 価 格 m2 単 価 m2 単 価 専 有 面 積 専 有 面 積 築 後 年 数 築 後 年 数 ( 件 ) (%) 5 年 差 (%) ( 万 円 ) 5 年 比 (%) ( 万 円 /m2) 5 年 比 (%) (m2) 5 年 比 (%) ( 年 ) 5 年 差 ( 年 ) 16 京 都 市 山 科 区 91 1.62.8 1,351 13.1 19.6-2.4 65.2 9.7 2.5 1.9 17 大 阪 市 北 区 27 1.62.99 2,174 23.4 33.1 15.8 63.8 3.3 19.2.1 18 大 阪 市 福 島 区 129 1.6 1.1 2,472 33.2 35.5 16.4 64.3 5.8 16.2.4 19 泉 佐 野 市 41 1.59.93 1,249-12.3 17.2-14.5 7.8.2 14.2 4.6 2 京 都 市 右 京 区 15 1.58.5 1,585 13.5 24.9 5.5 61.5 4. 2.5 3.6 21 彦 根 市 22 1.58 1.1 1,12-32.1 14.3-3.4 69.1-5. 16.6 1.4 22 京 都 市 南 区 99 1.58.61 1,136-3.9 18.7-2.8 61. -.6 24.1 6.1 23 大 津 市 235 1.56.81 1,539-8.6 2.2-12.3 74.7 2.3 13.8 3. 24 大 和 郡 山 市 37 1.55 1.17 1,148-26.7 15.5-3.1 72.9 3.2 15.7 7.9 25 宝 塚 市 35 1.54.69 1,89-8.8 23.1-7.8 77.1-2.6 18. 4.1 26 芦 屋 市 27 1.54.94 2,581 5.5 31.7 2.2 78.8 -.1 22.2 6.3 27 京 都 市 伏 見 区 216 1.53.58 1,42-6.1 2.6-11. 66.5 3.3 19.3 4.4 28 神 戸 市 東 灘 区 475 1.52.72 2,18 3.5 27.9-2.4 72.2 1.4 2. 5.5 29 大 和 高 田 市 5 1.52 -.6 674-38.1 9.8-39.9 68.3 2.3 2.4 8.1 3 神 戸 市 北 区 158 1.47 -.15 865-45.1 11. -45.9 77.8.2 2.9 8.7 * 取 引 率 = 年 間 成 約 件 数 分 譲 マンションマンションストック 数 21 年 25 年 とも 年 間 成 約 件 数 1 件 以 上 確 認 された 区 市 町 村 を 対 象 211/11 No.43 5

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 特 集 / 中 古 マンション 需 要 と 地 域 動 向 図 表 6 新 築 マンション 発 売 戸 数 と 中 古 マンション 成 約 件 数 の 増 減 率 (21 年 度 対 前 年 度 比 ) ( 成 約 件 数 増 減 率 %) 8 Cタイプ19 都 市 7 68 都 市 ( 供 給 がなかった 都 市 を 除 く) 浪 速 区 Aタイプ29 都 市 6 5 平 野 区 生 駒 市 八 尾 市 * 摂 津 市 京 都 市 中 京 区 は 表 示 外 4 3 橿 原 市 右 京 区 2 西 淀 川 区 1 大 阪 市 中 央 区 住 之 江 区 -1 守 山 市 三 田 市 -2 Dタイプ9 都 市 長 田 区 Bタイプ11 都 市 高 石 市 -3-15 -1-5 5 1 15 2 25 3 35 ( 新 築 マンション 発 売 戸 数 増 減 率 %) 資 料 : 新 築 マンション 発 売 戸 数 / 不 動 産 経 済 研 究 所 いるが 都 心 区 は 概 ね 上 昇 した 都 市 が 多 い 専 有 面 積 は 拡 大 した 都 市 が 多 く 築 後 年 数 の 差 分 も 5 年 未 満 の 都 市 がみられ 5 年 前 と 比 較 す るとやや 築 浅 で 広 めの 物 件 がこれらの 上 位 都 市 で 活 発 に 動 くように なったことがわかる ちなみに 新 築 マンション 販 売 が 中 古 マンション 取 引 に 与 えた 影 響 を 双 方 の 1 年 度 の 増 減 率 から 捉 えると 両 者 は 基 本 的 に 無 相 関 とな っている( 図 表 6) 比 較 的 狭 い 商 圏 で 新 築 マンション 供 給 が 中 古 物 件 の 成 約 状 況 や 価 格 に 影 響 することは 考 えられるが 少 なくとも 都 市 別 にみた 場 合 その 影 響 は 様 々である 取 引 率 の 上 位 を 占 める 大 阪 市 中 央 区 や 京 都 市 中 京 区 右 京 区 などは 上 図 のAタイプに 属 し 中 古 新 築 マンション 市 場 はともに 堅 調 に 推 移 した 一 方 Bタイプの 高 石 市 や 三 田 市 神 戸 市 長 田 区 などは 新 築 マンション 供 給 が 拡 大 する 一 方 中 古 マンション 取 引 は 減 少 し 新 築 供 給 の 影 響 を 多 少 なりとも 受 けた 可 能 性 がある その 逆 がCタイプであり 大 阪 市 平 野 区 や 生 駒 市 橿 原 市 などでは 新 築 マンション 供 給 が 細 る 中 で 中 古 マンション 取 引 が 堅 調 に 伸 びた 様 子 がうかがえる 価 格 水 準 と 取 引 率 に 一 定 の 関 係 性 ここで 取 引 率 と 物 件 属 性 の 関 係 をみておくと 成 約 m2 単 価 との 関 係 では 相 対 的 に 単 価 水 準 の 高 い 都 市 ほど 取 引 率 は 高 くなる 傾 向 にある ( 図 表 7) 価 格 水 準 の 高 さは 基 本 的 に 地 域 の 住 宅 需 要 の 強 さを 表 し 価 格 の 高 いエリアで 中 古 マンション 取 引 が 堅 調 に 推 移 するケースが 多 い ただ 取 引 率 上 位 の 京 都 市 東 山 区 や 上 京 区 大 阪 市 中 央 区 生 211/11 No.43 6

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 特 集 / 中 古 マンション 需 要 と 地 域 動 向 図 表 7 中 古 マンション 取 引 率 とm2 単 価 の 関 係 ( 取 引 率 %) 3.5 3. 2.5 2. 1.5 1..5. 泉 南 市 三 田 市 八 幡 市 加 古 川 市 生 駒 市 上 京 区 下 京 区 大 東 市 東 山 区 大 阪 市 中 央 区 大 阪 市 北 区 福 島 区 中 京 区 1 2 3 4 5 ( 中 古 マンションm2 単 価 万 円 /m2) 図 表 8 中 古 マンション 取 引 率 と 築 後 年 数 の 関 係 ( 取 引 率 %) 3.5 3. 2.5 2. 1.5 1..5. 大 阪 市 中 央 区 下 京 区 藤 井 寺 市 大 東 市 東 山 区 中 京 区 福 島 区 上 京 区 生 駒 市 大 阪 市 北 区 加 古 川 市 八 幡 市 長 岡 京 市 1 15 2 25 3 35 ( 中 古 マンション 築 後 年 数 年 ) 駒 市 三 田 市 などは 中 心 的 な 相 関 のラインよりやや 外 れており これ らの 都 心 区 や 郊 外 都 市 では 他 都 市 より 中 古 マンション 取 引 が 特 に 活 況 を 呈 しているとみられる 築 後 年 数 と 取 引 率 の 関 係 では 築 浅 の 物 件 取 引 が 多 い 都 市 では 取 引 率 がやや 高 くなる 傾 向 にあるようだ ここでも 京 都 市 東 山 区 や 上 京 区 大 阪 市 中 央 区 生 駒 市 などは 他 都 市 に 比 べて 取 引 水 準 が 高 く 同 様 に 築 浅 物 件 の 取 引 が 多 い 大 阪 市 北 区 や 福 島 区 と 比 べても 中 古 マンショ ンは 取 引 されやすい 市 場 性 を 持 つことがわかる( 図 表 8) 3. 世 帯 構 成 と 中 古 マンション 取 引 小 世 帯 化 進 む 都 市 で 高 い 取 引 率 最 後 に 取 引 率 と 地 域 の 世 帯 構 成 との 関 係 について 捉 えることに する 各 都 市 の 平 均 世 帯 人 員 と 中 古 マンション 取 引 率 の 関 係 をみると 一 家 族 の 人 数 が 少 ない 都 市 では 取 引 率 がやや 高 くなる 傾 向 がある( 図 表 9) 持 家 の 中 でも 住 戸 規 模 が 小 さい 中 古 マンションは 小 世 帯 化 が 進 みマンションストックも 多 い 都 心 区 で 選 好 されやすい 先 述 の 京 都 市 東 山 区 や 上 京 区 大 阪 市 中 央 区 など 世 帯 人 員 が 小 さい 都 心 区 では 中 古 マンションは 活 発 に 取 引 されているが 一 方 で 生 駒 市 や 三 田 市 の ような 郊 外 都 市 もみられる 世 帯 構 成 との 関 係 では 核 家 族 ( 親 と 子 からなる) 世 帯 の 比 率 が 高 い 都 市 で 取 引 率 は 若 干 低 くなる 傾 向 がある( 図 表 1) 河 内 長 野 市 や 加 古 川 市 などは 戸 建 のストック 比 率 が 高 く ファミリー 中 心 の 郊 外 都 市 では 中 古 マンションの 取 引 水 準 は 低 くなる ただ 生 駒 市 や 三 田 市 は 211/11 No.43 7

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 特 集 / 中 古 マンション 需 要 と 地 域 動 向 図 表 9 中 古 マンション 取 引 率 と 世 帯 人 員 の 関 係 図 表 1 中 古 マンション 取 引 率 と 世 帯 構 成 ( 取 引 率 %) 3.5 3. 東 山 区 ( 取 引 率 %) 3.5 3. 東 山 区 2.5 2. 大 阪 市 中 央 区 神 戸 市 中 央 区 下 京 区 上 京 区 中 京 区 生 駒 市 三 田 市 2.5 2. 上 京 区 大 阪 市 中 央 区 下 京 区 神 戸 市 中 央 区 中 京 区 三 田 市 生 駒 市 1.5 1. 浪 速 区 西 成 区 1.5 浪 速 区 1. 西 成 区 河 内 長 野 市.5 加 古 川 市 大 東 市. 1.3 1.5 1.8 2. 2.3 2.5 2.8 3. ( 平 均 世 帯 人 員 人 ) 資 料 : 平 均 世 帯 人 員 核 家 族 世 帯 率 /21 年 国 勢 調 査 加 古 川 市.5 大 東 市. 2 3 4 5 6 7 8 ( 核 家 族 世 帯 率 %) 核 家 族 比 率 が 高 いにも 関 わらず 中 古 マンション 取 引 率 が 高 い 両 市 は 戸 建 中 心 の 世 帯 構 成 だが 相 対 的 に 少 ないマンションストックが 選 好 的 に 取 引 される 市 場 性 を 持 つ このように 小 世 帯 化 が 進 む 都 心 区 だけ でなく 郊 外 都 市 でも 中 古 マンション 取 引 が 活 発 なエリアは 存 在 する 世 帯 主 年 齢 との 関 係 では 2~3 歳 代 の 人 口 比 率 が 高 い 都 市 で 取 引 率 が 高 くなる 傾 向 にある( 図 表 11) これはマンションストックが 多 く 中 古 マンションが 取 引 されやすい 都 心 区 で 近 年 の 都 心 回 帰 によ り 若 年 層 が 増 加 していることが 背 景 にあるとみられるが 京 都 市 東 山 区 や 生 駒 市 三 田 市 など 比 較 的 高 齢 者 比 率 が 高 い 都 市 でも 取 引 率 は 高 図 表 11 中 古 マンション 取 引 率 と 世 帯 主 年 齢 構 成 ( 取 引 率 %) 3.5 3. 東 山 区 上 京 区 2.5 2. 1.5 西 成 区 生 駒 市 三 田 市 下 京 区 浪 速 区 大 阪 市 中 央 区 大 阪 市 西 区 1..5 加 古 川 市 大 東 市 東 淀 川 区. 1 15 2 25 3 35 4 45 5 (2~3 歳 代 人 口 率 %) 資 料 :2~3 歳 代 人 口 率 /21 年 国 勢 調 査 211/11 No.43 8

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 特 集 / 中 古 マンション 需 要 と 地 域 動 向 く 様 々な 動 きがみられる 居 住 年 数 の 長 い 高 齢 者 層 が 中 古 マンショ ンを 売 却 する 一 方 子 供 独 立 後 の 団 塊 世 代 などが 利 便 性 の 高 いマンシ ョンを 購 入 する 動 きも 広 がるなど マンションが 高 齢 者 世 帯 の 居 住 形 態 として 次 第 に 一 般 化 しつつある 今 後 は 新 築 物 件 だけでなくリノ ベーション 等 を 施 した 中 古 マンションが 高 齢 者 層 にとっても 重 要 な 選 択 肢 となる 可 能 性 があり 中 古 マンション 取 引 率 の 高 い 都 市 がこう した 動 きを 先 導 していくことが 考 えられる 211/11 No.43 9

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 市 況 トレンド 211 年 7~9 月 期 の 近 畿 圏 市 場 211 年 7~9 月 期 の 近 畿 圏 市 場 は 中 古 マンションが 堅 調 に 推 移 する 一 方 中 古 戸 建 は 件 数 価 格 ともマイナスに 転 じ 双 方 の 違 いが 目 立 った 景 気 の 先 行 き 不 透 明 感 は 再 び 強 まっているが 購 入 マインドはやや 改 善 しており 市 場 の 腰 折 れ 懸 念 は 後 退 当 面 は 外 部 環 境 を 見 極 める 展 開 が 続 く 1. 中 古 マンション 市 場 の 動 き 11 年 7~9 月 期 の 中 古 マンション 成 約 件 数 は 3,321 件 で 前 年 比 7.3% 増 に 拡 大 し 1 期 連 続 で 増 加 ( 図 表 1) 新 規 登 録 件 数 も 4 期 連 続 増 で 過 去 最 高 水 準 となり 需 給 はやや 緩 和 方 向 に 成 約 価 格 は 1,692 万 円 で 1.8% 上 昇 し 2 期 ぶりのプラスに 新 規 登 録 価 格 もプラス 2.%で 新 規 登 録 と 成 約 価 格 の 乖 離 率 は 縮 小 し 一 時 弱 含 む 兆 しもみられた 市 場 は 堅 調 さを 維 持 した 2. 中 古 戸 建 住 宅 市 場 の 動 き 成 約 件 数 は 2,188 件 で 前 年 比 1.%の 減 少 に 転 じたが 新 規 登 録 件 数 はプラス 1.%で 増 勢 が 強 ま った( 図 表 2) 成 約 件 数 に 対 する 新 規 登 録 件 数 の 倍 率 は 拡 大 し 需 給 は 緩 和 しつつある 成 約 価 格 は 1,881 万 円 で 1.6%と 下 落 率 はやや 縮 小 したが 8 年 以 来 の 下 落 基 調 が 続 く 新 規 登 録 価 格 もマイナス 4.6%と 下 落 率 はさらに 拡 大 9 エリア 中 6 エリアで 取 引 は 低 調 だった 3. 近 畿 圏 市 場 の 方 向 11 年 7~9 月 期 は 中 古 マンションが 件 数 価 格 ともプラス 局 面 となる 一 方 中 古 戸 建 はマイナス 局 面 に 需 給 面 でみると 急 速 な 市 況 後 退 は 考 えにくく 当 面 は 外 部 環 境 を 見 極 める 展 開 が 続 く 4. 関 連 不 動 産 市 場 の 動 き 賃 貸 マンションの 賃 料 単 価 は 大 阪 市 が 2 期 連 続 で 上 昇 し 比 較 的 堅 調 だが 京 都 市 や 神 戸 市 の 賃 料 は 弱 含 みで 推 移 し 賃 料 の 下 げ 止 まりを 確 認 するまでには 至 っていない 11 年 9 月 のオフィス 空 室 率 は 大 阪 梅 田 淀 屋 橋 本 町 京 都 市 神 戸 市 の 各 地 区 で 大 幅 に 低 下 募 集 賃 料 も 梅 田 が 3 年 ぶりにプラスに 転 じ 京 都 市 も 横 ばいとなるなど 回 復 の 兆 しが 見 え 始 めた 図 表 1 中 古 マンションの 成 約 新 規 登 録 件 数 図 表 2 中 古 戸 建 住 宅 の 成 約 新 規 登 録 件 数 ( 件 4, ) 3,5 3, 2,5 2, 1,5 14, 12, 1, 8, 6, 4, '9/ 7-9 1-12 '1/ 1-3 成 約 新 規 登 録 4-6 7-9 1-12 '11/ 1-3 件 数 前 年 同 期 比 3,321 7.3 (%) 25 2 15 1 5-5 -1 25 12,167 2 15 1 14.4 5-5 -1-15 4-6 7-9 年 / 月 ( 件 ) 2,75 2,5 2,25 2, 1,75 1,5 1,25 1, 16, 14, 12, 1, 8, 6, '9/ 7-9 1-12 '1/ 1-3 成 約 新 規 登 録 4-6 7-9 1-12 '11/ 1-3 件 数 前 年 同 期 比 2,188-1. 1. 13,216 4-6 7-9 (%) 15 1 5-5 -1-15 15 1 5-5 -1-15 -2-25 年 / 月 211/11 No.43 1

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 市 況 トレンド/211 年 7~9 月 期 の 近 畿 圏 市 場 1. 中 古 マンション 市 場 の 動 き 件 数 価 格 とも 再 びプラス 基 調 に 211 年 7~9 月 期 の 成 約 件 数 は 3,321 件 で 前 年 同 期 比 7.3% 増 と 4~6 月 期 の.9% 増 から 再 び 拡 大 し 1 四 半 期 連 続 の 増 加 となった 7~9 月 期 としては 過 去 最 高 の 水 準 にあり 中 古 マンション 市 場 は 依 然 として 堅 調 さを 維 持 している(P1 図 表 1) 一 方 新 規 登 録 件 数 は 12,167 件 で 前 年 比 プラス 14.4%と 4 期 連 続 の 増 加 となり 増 加 率 はさらに 拡 大 している 新 規 登 録 件 数 も 7~9 月 期 としては 過 去 最 高 の 水 準 にあり 12 千 件 超 はリーマンショック 後 に 物 件 の 余 剰 傾 向 が 強 まった 9 年 1~3 月 期 (12,828 件 )に 匹 敵 する 成 約 件 数 に 対 する 新 規 登 録 件 数 の 倍 率 は 7~9 月 期 が 3.7 倍 と 4~6 月 期 の 3.3 倍 から 拡 大 し 需 給 環 境 は 徐 々に 緩 和 の 方 向 に 向 かいつつある 7~9 月 期 の 平 均 成 約 価 格 は 1,692 万 円 で 前 年 比 プラス 1.8%と 前 の 期 のマイナス.4%から 再 び 上 昇 に 転 じた 新 規 登 録 価 格 は 1,837 万 円 で 前 年 比 プラス 2.%と 成 約 価 格 を 上 回 る 上 昇 となった( 図 表 3) 新 規 登 録 価 格 と 成 約 価 格 の 乖 離 率 は マイナス 7.9%と 4~6 月 期 の 8.9%より 縮 小 しており 春 先 には 件 数 価 格 とも 弱 含 む 兆 しも 見 ら れたが 7~9 月 期 はプラス 基 調 となり 堅 調 さを 取 り 戻 している 図 表 3 中 古 マンションの 成 約 新 規 登 録 価 格 図 表 4 中 古 マンション 件 数 の 府 県 地 域 別 増 減 率 ( 万 円 ) 1,9 1,8 1,7 1,6 1,5 1,4 2, 1,9 成 約 新 規 登 録 1.8 1,692 2. (%) 4 2-2 -4-6 4 2 (%) -25-2 -15-1 -5 5 1 15 2 25 大 阪 市 大 阪 府 他 神 戸 市 兵 庫 県 他 京 都 市 京 都 府 他 滋 賀 県 奈 良 県 和 歌 山 県 近 畿 圏 211 年 7-9 月 期 の 前 年 同 期 比 -6.5-1.1 5.3 7.9 8. -52.5 7.3 14.1 16.7 2. 1,8 1,7 1,837-2 図 表 5 中 古 マンション 価 格 の 府 県 地 域 別 変 動 率 1,6-4 (%) -1-5 5 1 15 2 1,5 '9/ 7-9 1-12 '1/ 1-3 4-6 7-9 1-12 '11/ 1-3 価 格 前 年 同 期 比 4-6 7-9 -6 年 / 月 大 阪 市 大 阪 府 他 神 戸 市 兵 庫 県 他 京 都 市 -5.3 -.8 1.3 4.6 6.9 211 年 7-9 月 期 の 前 年 同 期 比 京 都 府 他 -7.5 滋 賀 県 15.2 奈 良 県 和 歌 山 県 1.4 13.5 近 畿 圏 1.8 211/11 No.43 2

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 市 況 トレンド/211 年 7~9 月 期 の 近 畿 圏 市 場 主 要 エリアの 件 数 価 格 も 堅 調 に 推 移 11 年 7~9 月 期 の 成 約 件 数 の 動 きをエリア 別 にみると 増 加 を 示 す 地 域 が 大 勢 を 占 めた 9 エリア 中 近 畿 圏 の 中 古 マンション 取 引 量 の 92.1%を 占 める 主 要 な 6 エリアでいずれも 増 加 し 特 に 神 戸 市 京 都 市 滋 賀 県 では 2 ケタの 大 幅 増 を 示 した( 図 表 4) 近 畿 圏 市 場 にお けるエリア 別 の 成 約 件 数 シェアは 大 阪 府 他 (26.2%) 大 阪 市 (19.8%) 兵 庫 県 他 (19.%) 神 戸 市 (15.1%) 京 都 市 (8.1%) の 順 であった 成 約 価 格 は 神 戸 市 や 阪 神 間 を 中 心 とする 兵 庫 県 他 京 都 府 他 で 下 落 したものの 取 引 量 の 63.1%を 占 める 6 エリアで 上 昇 がみられ 滋 賀 県 奈 良 県 和 歌 山 県 で 2 ケタ 上 昇 となったほか 価 格 水 準 が 最 も 高 い 大 阪 市 や 京 都 市 も 上 昇 した( 図 表 5) エリア 別 の 成 約 価 格 は 京 都 市 が 1,925 万 円 大 阪 市 が 1,924 万 円 で 近 畿 圏 平 均 を 上 回 り 以 下 神 戸 市 (1,662 万 円 ) 兵 庫 県 他 (1,654 万 円 ) 大 阪 府 他 (1,618 万 円 ) 滋 賀 県 (1,534 万 円 ) 京 都 府 他 (1,297 万 円 ) 奈 良 県 (1,252 万 円 ) 和 歌 山 県 (868 万 円 )の 順 となった 件 数 に 価 格 を 乗 じたレインズベースの 取 扱 高 でみると 京 都 府 他 と 和 歌 山 県 を 除 く 7 エリアが 前 年 比 で 拡 大 しており 近 畿 圏 全 体 の 伸 び (9.3% 増 )を 上 回 ったのは 滋 賀 県 (34.4% 増 ) 京 都 市 (25.5% 増 ) 神 戸 市 (13.2% 増 ) 大 阪 市 (12.5% 増 )だった 7~9 月 期 の 取 扱 高 としては 近 畿 圏 全 体 や 京 阪 神 の 主 要 エリアで 過 去 最 高 を 記 録 し 総 じ て 各 エリアとも 堅 調 に 推 移 したと 言 える 2. 中 古 戸 建 住 宅 市 場 の 動 き 中 古 戸 建 は 件 数 価 格 ともマイナス 基 調 続 く 中 古 戸 建 住 宅 の 11 年 7~9 月 期 の 成 約 件 数 は 2,188 件 で 前 年 比 マ イナス 1.%と 中 古 マンションとは 対 照 的 に 5 期 ぶりの 減 少 に 転 じ た 7~9 月 期 の 水 準 としては 必 ずしも 低 くないが 11 年 に 入 ってか ら 増 加 率 の 縮 小 に 歯 止 めがかからずマイナスに 転 じたことは 中 古 戸 建 市 場 の 軟 調 さを 物 語 る 一 方 新 規 登 録 件 数 は 13,216 件 でプラス 1.%と 4 期 連 続 増 となり 増 加 傾 向 はより 強 まった(P1 図 表 2) この 結 果 成 約 件 数 に 対 する 新 規 登 録 件 数 の 倍 率 は 6. 倍 と 4~6 月 期 の 5.3 倍 から 拡 大 し この 点 に 関 しては 中 古 マンション 市 場 と 同 様 に 市 況 は 需 給 緩 和 の 局 面 に 向 かいつつある 成 約 価 格 は 1,881 万 円 で 前 年 比 マイナス 1.6%と 下 落 率 はやや 縮 小 したが 8 年 以 来 の 下 落 基 調 に 大 きな 変 化 はない 成 約 価 格 が 弱 含 み 傾 向 にあるため 新 規 登 録 価 格 も 下 落 が 進 み 7~9 月 期 は 2,263 万 円 でマイナス 4.6%と 下 落 率 はさらに 拡 大 した( 図 表 6) 211/11 No.43 3

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 市 況 トレンド/211 年 7~9 月 期 の 近 畿 圏 市 場 図 表 6 中 古 戸 建 住 宅 の 成 約 新 規 登 録 価 格 図 表 7 中 古 戸 建 住 宅 件 数 の 府 県 地 域 別 増 減 率 ( 万 円 ) 2,2 2,1 2, 1,9 1,8 1,7 2,6 2,5 2,4 2,3 2,2 2,1 '9/ 7-9 1-12 '1/ 1-3 成 約 新 規 登 録 4-6 7-9 1-12 '11/ 1-3 価 格 前 年 同 期 比 -1.6 1,881-4.6 2,263 (%) 4 2-2 -4-6 -8-1 -2-4 -6-8 -1 4-6 4-6 年 / 月 (%) -3-25 -2-15 -1-5 5 1 15 2 大 阪 市 大 阪 府 他 神 戸 市 兵 庫 県 他 京 都 市 京 都 府 他 滋 賀 県 奈 良 県 和 歌 山 県 近 畿 圏 211 年 7-9 月 期 の 前 年 同 期 比 -28.9-1.4-2.2-5.8-1.4 -.7-1. 図 表 8 中 古 戸 建 住 宅 価 格 の 府 県 地 域 別 変 動 率 (%) 大 阪 市 大 阪 府 他 神 戸 市 兵 庫 県 他 京 都 市 京 都 府 他 滋 賀 県 奈 良 県 和 歌 山 県 近 畿 圏 -13.3-4.3-3.1-4.4-3. -1.6.5.4.3.4 4.7 5.3 15.3-15 -1-5 5 1 211 年 7-9 月 期 の 前 年 同 期 比 新 規 登 録 価 格 に 対 する 成 約 価 格 の 乖 離 率 はマイナス 16.9%と 4~6 月 期 の 16.6%よりやや 拡 大 し 成 約 価 格 の 上 昇 が 見 込 めない 現 状 では 当 面 新 規 登 録 価 格 の 調 整 が 続 くとみられる 取 引 シェア 6 割 のエリアで 件 数 価 格 マイナス エリア 別 の 増 減 率 をみても 9 エリア 中 6 エリアで 成 約 件 数 が 減 少 し 取 引 は 総 じて 低 調 だった 減 少 した 6 エリアの 取 引 シェアは 61.6%に 上 るが 約 3 割 を 占 める 兵 庫 県 内 は 堅 調 で 神 戸 市 は 4.7% 増 兵 庫 県 他 は 15.3%の 2 ケタ 増 となった( 図 表 7) 成 約 価 格 についても 滋 賀 県 や 兵 庫 県 他 京 都 市 和 歌 山 県 を 除 くエ リアで 下 落 し 下 落 エリアの 取 引 シェアは 61.2%に 達 する シェア は 小 さいが 大 阪 市 の 下 落 が 目 立 ち 兵 庫 県 他 などもほぼ 横 ばいの 水 準 にとどまった( 図 表 8) エリア 別 の 成 約 価 格 は 神 戸 市 が 2,182 万 円 兵 庫 県 他 が 2,95 万 円 京 都 市 が 2,61 万 円 で 近 畿 圏 平 均 を 上 回 り 以 下 大 阪 府 他 (1,84 万 円 ) 京 都 府 他 (1,791 万 円 ) 奈 良 県 (1,739 万 円 ) 滋 賀 県 (1,629 万 円 ) 大 阪 市 (1,615 万 円 ) 和 歌 山 県 (1,22 万 円 )の 順 となっている 取 扱 高 も 近 畿 圏 全 体 でマイナス 2.6%と 2 期 連 続 で 減 少 し 拡 大 したのは 神 戸 市 (1.4% 増 )と 兵 庫 県 他 (15.7% 増 )のみだが 過 去 最 も 高 い 取 扱 高 を 記 録 した 8 年 7~9 月 期 に 比 べると 全 てのエリアでこの 水 準 を 下 回 った 211/11 No.43 4

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 市 況 トレンド/211 年 7~9 月 期 の 近 畿 圏 市 場 3. 近 畿 圏 市 場 の 方 向 堅 調 さ 際 立 つ 中 古 マンション 市 場 成 約 件 数 と 成 約 価 格 の 前 年 同 期 比 から 市 況 を 捉 えると 足 元 の 中 古 マンションと 中 古 戸 建 市 場 で 違 いが 目 立 つ 11 年 7~9 月 期 の 中 古 マ ンションは 件 数 (7.3% 増 ) 価 格 (1.8% 上 昇 )ともプラスの 局 面 に とどまり 1 年 度 からの 堅 調 なポジションを 維 持 した 一 方 中 古 戸 建 住 宅 は 件 数 (1.% 減 ) 価 格 (1.6% 下 落 )ともマイナスの 局 面 に 移 動 した 新 築 マンションもマイナス 局 面 新 築 戸 建 住 宅 は 価 格 が マイナス 局 面 にあり 総 じて 弱 含 みの 傾 向 にあるなか 中 古 マンショ ン 市 場 の 堅 調 さが 際 立 った( 図 表 9) 内 閣 府 が 11 年 1 月 に 発 表 した 8 月 の 景 気 動 向 指 数 をみると 東 日 本 大 震 災 からの 回 復 基 調 が 続 き 一 致 遅 行 指 数 とも 改 善 を 示 したが 住 宅 着 工 数 や 株 価 などで 構 成 される 先 行 指 数 は 7 月 からやや 低 下 欧 州 債 務 問 題 や 米 国 新 興 国 景 気 の 減 速 円 高 の 長 期 化 今 冬 に 関 西 で 懸 念 される 電 力 不 足 などから 先 行 き 不 透 明 感 が 高 まってきた 今 年 度 下 期 の 企 業 業 績 が 下 振 れると 所 得 雇 用 環 境 への 影 響 も 懸 念 され 住 宅 市 場 を 取 り 巻 く 外 部 環 境 は 急 速 に 悪 化 しつつある( 図 表 1) ただ 年 初 から 急 速 に 低 下 した 不 動 産 購 入 マインドには 歯 止 めがか かっており 8 月 は 99 と 買 い 時 判 断 が 拮 抗 する 1 近 くまで 回 復 している( 図 表 11) 1 年 末 から 11 年 にかけて 中 古 新 築 物 件 と も 価 格 がやや 強 含 みだったことがマインド 低 下 の 一 因 と 考 えられる が その 後 は 価 格 調 整 も 進 んでおり 購 入 需 要 を 的 確 に 捉 えた 値 付 けが 維 持 されれば マインドの 大 幅 な 腰 折 れは 避 けられそうだ 成 約 新 規 登 録 物 件 の 件 数 倍 率 と 価 格 乖 離 率 から 市 場 の 循 環 的 な 動 きをみると 中 古 マンション 戸 建 とも 件 数 倍 率 が 上 昇 し 売 り 物 件 は 図 表 9 近 畿 圏 の 四 半 期 別 成 約 件 数 価 格 変 動 率 ( 前 年 同 期 比 ) '9 年 7-9 月 '11 年 7-9 月 中 古 マンション 新 築 マンション -25-2 -15-1 -5 [マンション] '9 年 7-9 月 '11 年 7-9 月 '1 年 7-9 月 件 数 51.2% 価 格 -1.1% 5 1 15 2 25 件 数 % 価 格 % 1 8 6 4 2-2 -4-6 -8-1 -12-14 -16 中 古 戸 建 住 宅 新 築 戸 建 住 宅 新 築 戸 建 : レインズ 会 員 による 成 約 報 告 物 件 '9 年 7-9 月 '11 年 7-9 月 '9 年 7-9 月 -25-2 -15-1 -5 [ 戸 建 住 宅 ] '11 年 7-9 月 5 1 15 2 25 件 数 % 価 格 % 1 8 6 4 2-2 -4-6 -8-1 -12-14 -16 211/11 No.43 5

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 市 況 トレンド/211 年 7~9 月 期 の 近 畿 圏 市 場 図 表 1 景 気 動 向 指 数 図 表 11 不 動 産 購 買 態 度 指 数 ( 近 畿 ) ( 指 数 ) 先 行 指 数 11 一 致 指 数 遅 行 指 数 15 (25 年 =1) 1 95 9 85 8 75 7 17.4 13.8 89.6 '8 3 5 7 9 11 '9 3 5 7 9 11 '1 3 5 7 9 11 '11 3 5 7 6 /1 /1 /1 /1 年 / 月 資 料 : 景 気 動 向 指 数 211 年 1 月 内 閣 府 * 先 行 指 数 : 新 規 求 人 数 新 設 住 宅 着 工 床 面 積 東 証 株 価 指 数 など12 指 標 に 基 づく 合 成 指 標 * 一 致 指 数 : 鉱 工 業 生 産 財 出 荷 指 数 大 口 電 力 使 用 量 商 業 販 売 額 など11 指 標 に 基 づく 合 成 指 標 * 遅 行 指 数 : 家 計 消 費 支 出 法 人 税 収 入 完 全 失 業 率 など6 指 標 に 基 づく 合 成 指 標 良 い 13 125 12 115 11 15 1 95 9 85 8 75 7 65 6 悪 い 今 後 1 年 間 不 動 産 が 買 い 時 かどうかを 聞 いたもの 買 い 時 買 い 時 でない 双 方 が 均 衡 する 点 が1 6 8 1 12 '8/ 2 4 6 8 1 12 '9/ 2 資 料 :( 社 ) 日 本 リサーチ 総 合 研 究 所 4 6 8 1 12 '1/ 2 4 6 8 1 12 '11/ 2 5 6 8 年 / 月 やや 余 剰 傾 向 にあるが 価 格 乖 離 率 は 目 立 って 拡 大 しておらず 需 給 緩 和 ( 市 況 後 退 ) 局 面 への 急 速 な 変 化 は 考 えにくい( 図 表 12) 中 古 マンションを 中 心 に 需 要 は 比 較 的 堅 調 で 4~6 月 期 にみられたような 市 況 の 腰 折 れ 懸 念 は 後 退 しており 当 面 は 所 得 など 住 宅 取 得 を 取 り 巻 く 外 部 環 境 を 見 極 める 展 開 が 続 きそうだ 図 表 12 成 約 新 規 登 録 の 件 数 倍 率 と 価 格 乖 離 率 からみた 近 畿 圏 の 需 給 状 況 A. 中 古 住 宅 市 場 の 需 給 ポジション (B.とC.の 合 成 図 ) 件 数 倍 率 倍 2 3 4 5 6 7-2 需 給 タイト -4-6 '9 年 1-3 月 価 -8 格 -1 '6 年 1-3 月 乖 -12 離 '11/7-9 月 率 -14 '6 年 1-3 月 '9 年 1-3 月 -16 '11 年 7-9 月 % -18-2 -22 中 古 マンション -24 中 古 戸 建 住 宅 需 給 緩 和 -26 B. 中 古 マンションの 件 数 倍 率 と 価 格 乖 離 率 C. 中 古 戸 建 住 宅 の 件 数 倍 率 と 価 格 乖 離 率 ( 倍 ) 2.8 3. 3.2 3.4 3.6 3.8 4. '4 Ⅰ Ⅲ '5 Ⅰ 件 数 倍 率 (4 期 後 方 移 動 平 均 )< 左 目 盛 > 乖 離 率 (4 期 後 方 移 動 平 均 %)< 右 目 盛 > Ⅲ '6 Ⅰ Ⅲ '7 Ⅰ Ⅲ '8 Ⅰ Ⅲ '9 Ⅰ Ⅲ '1 Ⅰ 需 給 タイト 需 給 緩 和 Ⅲ '11 Ⅰ (%) -5-6 -7-8 -9-1 -11-12 -13 Ⅲ ( 倍 ) 件 数 倍 率 (4 期 後 方 移 動 平 均 )< 左 目 盛 > (%) 5. 乖 離 率 (4 期 後 方 移 動 平 均 %)< 右 目 盛 > -13 5.2 5.4 5.6 5.8 6. -14-15 -16-17 -18 6.2 需 給 タイト -19 6.4 6.6-2 6.8 7. 需 給 緩 和 -21-22 '4 Ⅰ Ⅲ '5 Ⅰ Ⅲ '6 Ⅰ Ⅲ '7 Ⅰ Ⅲ '8 Ⅰ Ⅲ '9 Ⅰ Ⅲ '1 Ⅰ Ⅲ '11 Ⅰ Ⅲ 211/11 No.43 6

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 市 況 トレンド/211 年 7~9 月 期 の 近 畿 圏 市 場 4. 関 連 不 動 産 市 場 の 動 き 戸 数 価 格 の 調 整 進 む 新 築 マンション 市 場 近 畿 圏 の 7~9 月 期 の 新 築 マンション 発 売 戸 数 は 4,799 戸 で 前 年 比 はマイナス 15.9%と 1 月 以 降 の 大 型 物 件 の 発 売 を 前 に 供 給 調 整 が 続 いた 大 阪 府 内 や 神 戸 市 などに 供 給 が 集 中 する 一 方 販 売 価 格 の 抑 制 や 見 直 しの 動 きも 進 んでおり 販 売 価 格 はマイナス 7.2%と 4 期 ぶ りに 下 落 した 9 月 の 契 約 率 は 66.2%と 好 不 調 の 目 安 とされる 7 割 を 下 回 り 販 売 在 庫 も 2,989 戸 と 8 月 から 増 加 しており 即 日 完 売 物 件 数 も 減 少 するなど 販 売 の 減 速 が 目 立 った 前 述 のように 購 入 マインド はやや 持 ち 直 しており 価 格 設 定 を 誤 らなければ 秋 口 以 降 の 販 売 状 況 が 好 転 することも 考 えられる( 図 表 13) マンション 賃 料 単 価 大 阪 市 は 下 げ 止 まり 賃 貸 マンション 市 場 の 四 半 期 別 動 向 を 見 ると 11 年 7~9 月 期 の 近 畿 圏 の 成 約 賃 料 単 価 は 前 年 比.2% 下 落 と 再 びマイナスに 転 じ 軟 調 さから 脱 し 切 れていない 大 阪 市 は 2 期 連 続 で 上 昇 し 前 期 比 ベース でもプラス 基 調 が 続 くなど 比 較 的 堅 調 だが 京 都 市 や 神 戸 市 の 賃 料 は 弱 含 みで 推 移 した 近 畿 圏 平 均 の 成 約 m2 単 価 は 1,771 円 で 大 阪 市 は 2,15 円 京 都 市 は 1,917 円 神 戸 市 は 1,776 円 と 大 阪 市 は 2 千 円 台 を 維 持 するものの 京 都 市 や 神 戸 市 では 賃 料 の 下 げ 止 まりを 確 認 す るまでには 至 っていない( 図 表 14) 図 表 13 新 築 マンションの 販 売 状 況 (%) 8 75 7 65 6 55 ( 件 ) 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, ( 万 円 ) 3,75 3,5 3,25 3, 2,75 発 売 戸 数 販 売 価 格 2,5 7-9 1- '1/ 12 1-3 資 料 : 不 動 産 経 済 研 究 所 契 約 率 ( 各 年 3 6 9 12 月 時 点 ) 価 格 4-6 7-9 1-12 前 年 度 比 '11/ 1-3 66.2 4,799-15.9 3,246-7.2 (%) 5 4 3 2 1-1 -2-3 -4 (%) 1 5-5 -1-15 -2 4-6 7-9 年 / 月 図 表 14 京 阪 神 の 賃 貸 マンション 成 約 単 価 ( 円 /m2) 2,1 2,5 2, 1,95 1,9 1,85 1,8 1,75 1,7 1,65 1,6 '8/ 年 / 月 7-9 1-12 近 畿 圏 京 都 市 大 阪 市 神 戸 市 '9/ 1-3 4-6 7-9 1-12 '1/ 1-3 4-6 7-9 1-12 '11/ 1-3 4-6 7-9 四 半 期 別 の 前 年 同 期 比 (%) 近 畿 圏 京 都 市 大 阪 市 神 戸 市 '8 年 7-9 月 3.6 6.2 3. 3.4 1-12. 3.8 -.3 -.7 '9 年 1-3 月 -1.5 1. -3.1.4 4-6 -1.7-4. -1.1-2.3 7-9 -3.3-3.3-3.2-2.1 1-12 -2.3-4.4-2.9-3.7 '1 年 1-3 月 -.8.6 -.3-4.1 4-6 -3.1 -.6-4.3-2.2 7-9 -1.2-1.9-1.8-2.4 1-12 -.6 2.6 -.4 -.6 '11 年 1-3 月 -1. -1.6 -.2.9 4-6.8-1.9 2..6 7-9 -.2 -.4 1.4-3.8 211/11 No.43 7

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 市 況 トレンド/211 年 7~9 月 期 の 近 畿 圏 市 場 オフィス 空 室 率 低 下 一 部 で 賃 料 下 げ 止 まりも 京 阪 神 ビジネス 地 区 の 11 年 9 月 のオフィス 空 室 率 は 大 阪 梅 田 地 区 が 9.61%と 6 月 比 でマイナス.86 ポイントとなり 11 年 3 月 以 降 低 下 が 続 く 空 室 率 1% 未 満 は 1 年 3 月 以 来 の 水 準 となっている 淀 屋 橋 本 町 も 1.62%と 6 月 比 でマイナス.51 ポイント 京 都 市 は 1.69%で 同 1.15 ポイント 神 戸 市 は 11.84%で 同 1.2 ポイント といずれも 大 幅 に 低 下 した 11 年 9 月 の 坪 当 たり 募 集 賃 料 は 梅 田 が 14,669 円 で 6 月 比.25% 上 昇 し 8 年 12 月 以 来 約 3 年 ぶりのプラスとなった 淀 屋 橋 本 町 は 11,542 円 神 戸 市 は 11,418 円 と 下 落 が 続 くが 京 都 市 は 11,869 円 で 6 月 比 横 ばいとなり 一 部 エリアではオフィス 賃 料 が 下 げ 止 まり 始 めた テナント 誘 致 での 柔 軟 な 対 応 から 賃 料 は 緩 やかに 下 落 してき たが ここにきて 新 築 ビルに 対 する 堅 調 な 需 要 に 加 え 館 内 増 床 や 立 地 改 善 に 伴 う 移 転 が 進 み 空 室 率 は 低 下 している 築 浅 ビルや 値 頃 感 あるビルへの 引 き 合 いも 増 えており 京 阪 神 のオフィス 市 場 はようや く 回 復 の 兆 しが 見 え 始 めた( 図 表 15) 図 表 15 オフィス 空 室 率 と 募 集 賃 料 (%) 14. 12. 1. 8. 6. 4. 2.. 年 / 月 大 阪 梅 田 大 阪 淀 屋 橋 本 町 神 戸 市 京 都 市 '5 '6 '7 '8 /3 6 9 12 '9 /3 空 室 率 6 9 12 '1 /3 6 9 12 '11 /3 6 9 ( 円 / 坪 ) 16 155 15 145 14 135 13 125 12 115 11 大 阪 梅 田 大 阪 淀 屋 橋 本 町 神 戸 市 '5 '6 '7 '8 /3 '5~'7 年 は 各 年 12 月 の 数 字 6 9 12 '9 /3 募 集 賃 料 6 9 12 '1 /3 6 9 12 '11 /3 京 都 市 6 9 資 料 : 三 鬼 商 事 211/11 No.43 8

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 地 域 不 動 産 事 情 京 都 府 滋 賀 県 今 回 は 京 都 府 と 滋 賀 県 の 不 動 産 流 通 市 場 を 取 り 上 げる 京 都 市 内 の 都 心 周 辺 区 を 中 心 に 取 引 は 堅 調 だが 中 古 戸 建 取 引 では 京 都 市 都 心 区 や 京 都 府 他 が 弱 含 んでおり 取 扱 高 の 減 少 が 目 立 つ 京 都 市 内 の 取 引 拡 大 エリアでは 安 価 な 経 年 物 件 を 求 める 動 きも 強 まっている 1. 取 引 物 件 の 動 向 直 近 1 年 (21 年 1 月 ~11 年 9 月 )の 成 約 件 数 は 中 古 マンション 戸 建 とも 増 加 率 の 上 位 1 都 市 中 4 都 市 が 滋 賀 県 内 であったが 取 引 堅 調 なエリアは 比 較 的 分 散 する 傾 向 にある( 図 表 1) 4 エリア 別 にみると 中 古 マンションは 総 じて 増 加 基 調 にあり 特 に 京 都 府 他 や 京 都 市 6 区 では 過 去 2 年 以 上 増 加 が 続 く 中 古 戸 建 は 京 都 市 6 区 が 堅 調 なほかは 概 ね 弱 含 みの 傾 向 にある 取 扱 高 でも 京 都 市 6 区 における 中 古 マンション 中 古 戸 建 の 市 場 拡 大 が 目 立 った 中 古 マンショ ンでは 京 都 府 他 が 8 期 連 続 滋 賀 県 は 4 期 連 続 で 拡 大 したが 中 古 戸 建 は 京 都 市 中 心 5 区 や 京 都 府 他 で 縮 小 が 続 き 地 域 差 が 目 立 つ 中 古 マンションの 沿 線 駅 別 上 位 1 駅 は 前 年 に 1 位 だった 草 津 駅 が 5 位 に 後 退 京 都 都 心 の 一 部 駅 周 辺 も 振 るわなかった 中 古 戸 建 は 8 駅 で 下 落 し 狭 くても 安 価 な 物 件 を 求 める 動 きが 進 んだ 2. 地 域 別 の 市 場 動 向 京 都 市 北 区 左 京 区 東 山 区 では 各 築 年 帯 の 物 件 が 偏 りなく 取 引 され 9 年 代 を 境 に 高 価 格 帯 と 手 頃 な 価 格 帯 が 並 存 戸 建 取 引 は 経 年 物 件 の 比 率 が 高 く 値 頃 感 の 強 い 物 件 が 選 好 されている 近 江 八 幡 市 守 山 市 栗 東 市 野 洲 市 湖 南 市 の 住 宅 ストックは 比 較 的 新 しく 中 古 マンションでは 9 年 代 中 古 戸 建 では 年 代 の 取 引 シェアが 伸 びている いずれも 安 価 な 水 準 に 抑 えられてお り 割 安 感 から 需 要 を 集 めている 中 古 マンション 順 地 域 位 市 区 町 村 図 表 1 都 市 別 の 成 約 件 数 増 加 率 TOP1(21 年 1 月 ~211 年 9 月 ) 成 約 件 数 ( 件 ) 件 数 前 年 比 (%) 成 約 価 格 ( 万 円 ) 価 格 前 年 比 (%) m2 単 価 ( 万 円 /m2) m2 単 価 前 年 比 (%) 専 有 面 積 (m2) 専 有 面 積 前 年 比 (%) 築 後 年 数 ( 年 ) 築 後 年 数 前 年 差 ( 年 ) 1 万 世 帯 当 たり 成 約 件 数 1 京 都 府 他 大 山 崎 町 18 63.6 1,1.6 16.5-3.5 6.2 4.9 34.6 -.5 31.3 2 京 都 市 6 区 左 京 区 113 43. 2,53 5.4 36.4 6.6 64.3-3.5 2.7.9 13.7 3 滋 賀 県 彦 根 市 26 36.8 1,1-5. 14.1-5.8 68.9 -.1 16.6 2. 5.8 4 滋 賀 県 近 江 八 幡 市 15 36.4 1,742 36. 22.4 18.9 76.7 17.5 13.1-3.5 4.9 5 京 都 府 他 長 岡 京 市 42 31.3 1,21-16.3 18.5-13.7 64.2-1.9 33.9 5.9 13.3 6 京 都 市 6 区 右 京 区 155 2.2 1,634-1.4 25.3 -.2 62.5-2.4 2.8 2. 17.1 7 滋 賀 県 野 洲 市 24 2. 1,369 -.1 19.5 5.4 68.7-6.4 15.5.3 12.9 8 滋 賀 県 大 津 市 267 19.2 1,52 3. 2.2 4.1 73.6-1.5 14.3.3 19.7 9 京 都 市 中 心 5 区 東 山 区 38 15.2 2,74 1. 37.4 7.7 66.8-5.2 17.6 -.5 18. 1 京 都 市 中 心 5 区 北 区 51 13.3 2,142.6 3.4-3.1 68.3 3.2 18.8.7 9. 中 古 戸 建 住 宅 順 地 域 位 市 区 町 村 成 約 件 数 ( 件 ) 件 数 前 年 比 (%) 成 約 価 格 ( 万 円 ) 価 格 前 年 比 (%) 土 地 面 積 (m2) 土 地 面 積 前 年 比 (%) 建 物 面 積 (m2) 建 物 面 積 前 年 比 (%) 築 後 年 数 ( 年 ) 築 後 年 数 前 年 差 ( 年 ) 1 万 世 帯 当 たり 成 約 件 数 1 滋 賀 県 高 島 市 32 146.2 1,28-3.2 234. 1.9 111.3-4.1 17.9 1.1 16.7 2 京 都 市 中 心 5 区 上 京 区 54 116. 2,298.4 73.7 3.9 82.4 8.7 23.8.1 12.4 3 京 都 市 6 区 山 科 区 126 51.8 1,465 3. 85.5 11. 83. 2. 23.1-2.7 21.6 4 滋 賀 県 長 浜 市 21 5. 1,27-15.1 31.4 1.2 133.4-2. 27.4 1.9 4.8 5 滋 賀 県 守 山 市 38 4.7 2,114 3.9 183.5 15.6 121.3 7.5 17. 1.7 13.7 6 京 都 府 他 亀 岡 市 59 4.5 1,462 1.4 148. -21.5 19. 4.4 19.6-1.9 17.5 7 京 都 府 他 向 日 市 48 33.3 2,137-7.4 86.1-9.1 83.7-1.7 22.6 3.2 22.6 8 京 都 市 6 区 左 京 区 19 29.8 3,261 34. 13.6-9.8 97.9 1.5 24.7-1. 13.3 9 京 都 市 中 心 5 区 中 京 区 49 28.9 2,848 42.1 66.1 18.3 96.2 35.4 22.4-1.4 8.8 1 滋 賀 県 湖 南 市 43 26.5 1,191-6.8 223.2 15. 116.6 7.3 24.1 4.9 19.9 注 ) 年 間 成 約 件 数 1 件 以 上 の 都 市 を 対 象 211/11 No.43 1

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 地 域 不 動 産 事 情 / 京 都 府 滋 賀 県 1. 取 引 物 件 の 動 向 滋 賀 県 内 での 中 古 住 宅 取 引 増 目 立 つ ここでは 京 都 府 と 滋 賀 県 の 不 動 産 流 通 市 場 の 特 性 を 考 慮 し 京 都 市 内 中 心 5 区 ( 上 京 区 中 京 区 下 京 区 東 山 区 北 区 )とその 他 の 6 区 京 都 府 下 滋 賀 県 の 4 エリアに 分 けてその 特 徴 を 捉 える 21 年 1 月 ~11 年 9 月 の 直 近 1 年 間 で 成 約 件 数 の 前 年 比 での 増 加 率 上 位 1 都 市 をみると 中 古 マンションでは 大 山 崎 町 が 最 も 高 く 次 いで 左 京 区 彦 根 市 近 江 八 幡 市 長 岡 京 市 などの 順 となった 今 回 は 滋 賀 県 内 が 4 市 と 最 も 多 く 京 都 市 中 心 5 区 京 都 市 6 区 京 都 府 他 は 2 都 市 ずつランクインした 前 年 (9 年 1 月 ~1 年 9 月 )は 京 都 市 6 区 における 4 区 が 上 位 を 占 めたが 今 回 は 滋 賀 県 をは じめ 各 エリアに 取 引 活 発 な 都 市 が 分 散 する 傾 向 にある 大 山 崎 町 のほか 左 京 区 や 長 岡 京 市 右 京 区 大 津 市 東 山 区 などは 従 来 から 取 引 水 準 ( 世 帯 あたり 成 約 件 数 )が 高 いが 直 近 1 年 では 価 格 水 準 が 高 い 左 京 区 や 東 山 区 取 引 量 の 多 い 大 津 市 などは 成 約 m2 単 価 も 上 昇 するなど 中 古 マンション 需 要 は 根 強 い m2 単 価 は 1 都 市 中 5 都 市 で 前 年 比 プラスとなり 上 昇 下 落 傾 向 はまちまちだが 専 有 面 積 は 縮 小 築 後 年 数 はやや 低 くなる 都 市 が 多 く 上 位 都 市 では 比 較 的 小 規 模 な 築 浅 物 件 に 取 引 がシフトしている(P1 図 表 1) 中 古 戸 建 市 場 では 高 島 市 上 京 区 山 科 区 長 浜 市 守 山 市 の 順 で 取 引 の 増 加 が 目 立 ち 中 古 マンションと 同 様 に 上 位 1 都 市 のうち 図 表 2 中 古 マンションのエリア 別 成 約 件 数 成 約 価 格 ( 万 円 ) 2,5 2, 1,5 1, 5 2 15 1 5 ( 件 ) '9/ 7-9 1-12 成 約 価 格 京 都 市 中 心 5 区 京 都 府 他 '1/ 1-3 成 約 件 数 4-6 7-9 1-12 京 都 市 6 区 滋 賀 県 '11/ 1-3 4-6 7-9 年 / 月 四 半 期 別 の 前 年 同 期 比 (%) 成 約 価 格 成 約 件 数 年 / 月 京 都 市 中 心 5 区 京 都 市 6 区 京 都 府 他 滋 賀 県 '9/7-9 -5. -5.1-23.1-4.3 1-12 1.4 2.7 -.4-3.7 '1/1-3 9.9 -.6 2.7-1.8 4-6 3.7-5.5 5.4 4.7 7-9 6.7 14.2 22.4-9. 1-12 -1.1 6.2 -.8 7.1 '11/1-3 -3.4 17.2 2.5 6.5 4-6 -1.6 14.1 2.1-6.2 7-9 11.3-5.5-7.5 15.7 '9/7-9. -8.3 18.8-12. 1-12 36.6 47. 8.2 2.4 '1/1-3 4.2 15. 9.5 6.3 4-6 -9.9 15.9 2.6 8.5 7-9 -9.7 18.2 1.8-11.1 1-12 -26.8 2.4 16.7-4.5 '11/1-3 -3.3 11.8 2.9-1.7 4-6 1.3 15.5 13.8 9.4 7-9 17.9 3.5 13.8 21.2 211/11 No.43 2

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 地 域 不 動 産 事 情 / 京 都 府 滋 賀 県 4 都 市 が 滋 賀 県 内 に 位 置 し 京 都 市 中 心 5 区 京 都 市 6 区 京 都 府 他 は 2 都 市 ずつランクインした 成 約 価 格 は 1 都 市 中 6 都 市 で 上 昇 し 土 地 建 物 面 積 は 7 都 市 で 拡 大 住 戸 規 模 はやや 拡 大 傾 向 にあるが 築 後 年 数 は 山 科 区 や 左 京 区 中 京 区 など 築 浅 となる 都 市 も 目 立 つ 中 古 マンション 取 引 は 4 エリアとも 増 加 中 古 マンション 取 引 を 詳 しくみると 各 エリアとも 増 加 基 調 にある ( 図 表 2) 特 に 京 都 府 他 では 9 年 4~6 月 期 から 京 都 市 6 区 も 9 年 1~12 月 期 から 2 年 以 上 にわたって 成 約 件 数 の 増 加 が 続 く 京 都 市 中 心 5 区 や 滋 賀 県 も 11 年 4~6 月 期 から 2 期 連 続 で 増 加 しており 4 エリアが 揃 って 増 加 するのは 9 年 1 月 ~1 年 3 月 期 以 来 となる 一 方 成 約 価 格 は 上 昇 下 落 の 動 きが 様 々で 11 年 7~9 月 期 は 京 都 市 中 心 5 区 と 滋 賀 県 が 上 昇 したものの 京 都 市 6 区 と 京 都 府 他 は 下 落 に 転 じた 各 エリアとも 取 引 は 増 加 しているが 高 価 格 帯 にシフト するほど 需 要 が 強 含 んでいる 訳 ではない 11 年 7~9 月 期 の 京 都 市 中 心 5 区 の 平 均 成 約 価 格 は 2,387 万 円 滋 賀 県 は 1,536 万 円 と 前 年 比 で 2 万 円 以 上 上 昇 し 2 年 以 降 では 最 高 価 格 を 記 録 した しかし 京 都 市 6 区 は 1,513 万 円 京 都 府 他 は 1,297 万 円 と 前 年 比 で 1 万 円 前 後 下 落 し エリアによる 違 いが 目 立 った 弱 含 みエリアが 多 い 中 古 戸 建 市 場 中 古 戸 建 市 場 は 中 古 マンションに 比 べて 弱 含 みの 傾 向 にある( 図 表 3) 京 都 市 6 区 の 成 約 件 数 は 4 期 連 続 の 増 加 となり 取 引 が 最 も 堅 調 なエリアとなっている しかし その 他 のエリアはいずれも 取 引 が 図 表 3 中 古 戸 建 住 宅 のエリア 別 成 約 件 数 成 約 価 格 ( 万 円 ) 3,5 3, 2,5 2, 1,5 1, 5 25 2 15 1 5 ( 件 ) '9/ 7-9 1-12 '1/1-3 成 約 価 格 京 都 市 中 心 5 区 京 都 府 他 成 約 件 数 京 都 市 6 区 滋 賀 県 4-6 7-9 1-12 '11/1-3 4-6 7-9 年 / 月 四 半 期 別 の 前 年 同 期 比 (%) 成 約 価 格 成 約 件 数 年 / 月 京 都 市 中 心 5 区 京 都 市 6 区 京 都 府 他 滋 賀 県 '9/7-9 2.6 3.9-12.7 -.8 1-12 7.7-3. -1.8-1.4 '1/1-3 -15.9-2.1 5.1 -.1 4-6 7-9 1-12 -2.9-23.3-11.9-1.5-11.4 1.6-14. -4.6-13.5-7.7-8. -1.7 '11/1-3 -12.5 15.5-3.8-6.1 4-6 -4.5 6.2 6.1-4.1 7-9 13.4-3.7-4.4 5.3 '9/7-9 -4.5 2.8-16.8-23.7 1-12 1.4-2.5 1.4 1.9 '1/1-3 1.7 8.4-14.3 1.7 4-6 -2.6 3.5 1.3-16.7 7-9 28.1-14.3-2.1 27.1 1-12 -2.8 69.5-17.2 19.5 '11/1-3 3.3 3.3 1.9 15.9 4-6 -21.6 31.1-5.8 36.4 7-9 -24.4 13.5 -.7-1.4 211/11 No.43 3

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 地 域 不 動 産 事 情 / 京 都 府 滋 賀 県 減 少 し 11 年 4~6 月 期 まで 4 期 続 けて 増 加 した 滋 賀 県 も 7~9 月 期 は 減 少 に 転 じた 成 約 価 格 が 上 昇 していた 京 都 市 6 区 も 7~9 月 期 に は 下 落 し 安 価 な 物 件 を 求 める 動 きに 転 じた 上 昇 した 京 都 市 中 心 5 区 や 滋 賀 県 では 取 引 が 減 少 するなど 中 古 戸 建 市 場 は 総 じて 軟 調 な 展 開 となっている 11 年 7~9 月 期 の 京 都 市 中 心 5 区 の 平 均 成 約 価 格 は 2,615 万 円 と 前 年 比 で 約 3 万 円 上 昇 し 滋 賀 県 も 1,629 万 円 で 約 8 万 円 上 昇 した 一 方 京 都 市 6 区 は 1,82 万 円 京 都 府 他 は 1,791 万 円 で それぞれ 7~8 万 円 程 度 下 落 している 取 扱 高 の 伸 び 際 立 つ 京 都 市 6 区 成 約 件 数 に 価 格 を 乗 じた 取 扱 高 をみると 1 年 度 は 京 都 市 6 区 で 中 古 マンション 中 古 戸 建 とも 件 数 価 格 が 伸 び 市 場 拡 大 が 目 立 った 四 半 期 ベースでも 中 古 戸 建 は 4 期 連 続 中 古 マンションも 11 年 4~6 月 期 まで 7 期 連 続 で 拡 大 中 古 マンション 市 場 では 京 都 府 他 が 8 期 連 続 滋 賀 県 は 4 期 連 続 で 拡 大 したものの 中 古 戸 建 市 場 は 京 都 府 他 が 7 期 続 けて 縮 小 し 京 都 市 中 心 5 区 もマンション 戸 建 双 方 で 縮 小 が 続 くなど 過 去 1~2 年 の 動 きでは 地 域 的 な 差 異 が 目 立 つ( 図 表 4) 図 表 4 エリア 別 の 取 扱 高 ( 億 円 ) 5 1 15 2 25 8 年 度 114 77 京 都 市 9 年 度 128 75 中 心 5 区 1 年 度 112 69 11 年 4-9 月 62 32 京 都 市 8 年 度 9 年 度 75 83 11 11 6 区 1 年 度 14 136 11 年 4-9 月 54 67 京 都 府 他 8 年 度 9 年 度 1 年 度 34 35 39 148 128 114 11 年 4-9 月 21 55 滋 賀 県 8 年 度 9 年 度 1 年 度 74 69 69 16 13 14 11 年 4-9 月 4 54 中 古 マンション 中 古 戸 建 住 宅 四 半 期 別 の 前 年 同 期 比 (%) 中 古 マ ン シ ョ ン 中 古 戸 建 住 宅 年 / 月 京 都 市 中 心 5 区 京 都 市 6 区 京 都 府 他 滋 賀 県 '9/7-9 -5. -13. -8.7-15.8 1-12 38.5 51. 7.8 15.9 '1/1-3 14.4 14.3 12.4-5.2 4-6 -6.6 9.5 8.1 13.7 7-9 -3.6 34.9 24.5-19.1 1-12 -27.6 27.8 15.7 2.3 '11/1-3 -6.7 31. 5.5 4.6 4-6 -1.4 31.7 16.1 2.6 7-9 31.2-2.2 5.3 4.2 '9/7-9 -2. 6.8-27.4-24.3 1-12 9.3-5.4 8.4.5 '1/1-3 -14.5 6.1-9.9 1.5 4-6 -5.5 1.9-5.2-23.1 7-9 -1.7-24.1-6.6 17. 1-12 -14.4 87.5-28.4 6.7 '11/1-3 -9.7 5.5-2. 8.8 4-6 -25.1 39.2 -. 3.8 7-9 -14.3 9.3-5.1-5.6 戸 建 取 引 の 上 位 駅 で 価 格 下 落 中 古 住 宅 市 場 の 動 きについて 直 近 1 年 間 の 鉄 道 沿 線 最 寄 駅 別 の 成 約 件 数 の 上 位 1 駅 から 詳 しくみると 中 古 マンションでは JR 東 海 道 本 線 の 西 大 路 駅 が 1 位 となり 前 年 (9 年 1 月 ~1 年 9 月 ) まで 1 位 だった 草 津 駅 は 5 位 に 後 退 した 2 位 以 下 は JR 湖 西 線 の 211/11 No.43 4

( 社 ) 近 畿 圏 不 動 産 流 通 機 構 市 況 レポート 地 域 不 動 産 事 情 / 京 都 府 滋 賀 県 図 表 5 沿 線 駅 別 の 成 約 件 数 TOP1(21 年 1 月 ~11 年 9 月 ) 中 古 マンション 順 成 約 件 数 件 数 前 年 比 成 約 価 格 価 格 前 年 比 m2 単 価 単 価 前 年 比 専 有 面 積 専 有 面 積 築 後 年 数 築 後 年 数 沿 線 駅 位 ( 件 ) (%) ( 万 円 ) (%) ( 万 円 /m2) (%) (m2) 前 年 比 (%) ( 年 ) 前 年 差 ( 年 ) 1 JR 東 海 道 本 線 西 大 路 55. 1,457 7.6 22.6 9.5 61.3-6.6 2.2-1.4 2 JR 湖 西 線 大 津 京 54 12.5 2,11.9 26.3 3. 79.3 -.3 8.6 -.8 3 京 都 市 営 烏 丸 線 今 出 川 5. 2,159 8. 32.5 -.4 6.1 2.8 18.6 3.1 4 阪 急 電 鉄 京 都 線 西 京 極 48 33.3 1,678 -.5 25.8 1.5 63.4-1.3 19.1 -.7 5 JR 東 海 道 本 線 6 JR 東 海 道 本 線 草 津 膳 所 47 44-37.3 63. 1,85 1,826 4.6 23.7 24. 24.4 4.5 19.8 74.5 73.8 -.1 2.2 13.5 16.5.6-3. 7 京 都 市 営 烏 丸 線 四 条 44-8.3 3,58 22.6 49.1 1. 67. 6.3 12.7 -.4 8 京 都 市 営 烏 丸 線 烏 丸 御 池 43-21.8 2,681-12.8 45.2-2.2 56.9-12.4 14.8 2. 9 阪 急 電 鉄 京 都 線 1 JR 東 海 道 本 線 長 岡 天 神 南 草 津 4 38 42.9 31. 1,44 2,96-26.4 23.6 16.6 26.9-22.2 18.6 62.5 78.3-3. 5. 37.2 7.8 7.8-2. 中 古 戸 建 住 宅 順 成 約 件 数 件 数 前 年 比 成 約 価 格 価 格 前 年 比 土 地 面 積 土 地 面 積 建 物 面 積 建 物 面 積 築 後 年 数 築 後 年 数 沿 線 駅 位 ( 件 ) (%) ( 万 円 ) (%) (m2) 前 年 比 (%) (m2) 前 年 比 (%) ( 年 ) 前 年 差 ( 年 ) 1 阪 急 電 鉄 京 都 線 桂 75 5.6 2,92-3.4 137.2-2.5 114.3 3.4 22.4 3.9 2 JR 東 海 道 本 線 石 山 71 36.5 1,285-9.7 148.6-9.6 99.7-3.5 21.5.4 3 阪 急 電 鉄 京 都 線 長 岡 天 神 42 1.5 2,64 2.8 116.6-1. 1.3 5. 22.9-1. 4 JR 東 海 道 本 線 南 草 津 39 5.4 2,377 -.5 169.1.8 112.7 -.7 18.4 1.3 5 JR 東 海 道 本 線 草 津 38 8.6 1,736-7.9 145.2-6.7 18.7 4.3 2.2.2 6 京 都 市 烏 丸 線 北 大 路 38 15.2 2,197-3.6 11.7-14.7 89.6-16.1 3.7 1.2 7 JR 東 海 道 本 線 守 山 35 45.8 2,135 1. 183.9 13.2 121.2 8.4 16.8.8 8 JR 東 海 道 本 線 瀬 田 35 2.9 1,932-4.2 138.8-1.9 14. -.7 18.9 3.1 9 JR 東 海 道 本 線 近 江 八 幡 33-5.7 1,432-1.3 189.8 1.2 18.5 1.4 21.7 1.6 1 JR 奈 良 線 城 陽 28-9.7 1,64-11.2 114. -15.6 85.6-9.4 24.6 1.1 大 津 京 京 都 市 営 烏 丸 線 今 出 川 阪 急 京 都 線 西 京 極 などの 順 となって おり JR 東 海 道 本 線 膳 所 南 草 津 阪 急 京 都 線 長 岡 天 神 の 3 駅 周 辺 は 今 回 新 たにランクインした 前 年 比 で 成 約 件 数 が 減 少 したのは 草 津 のほか 京 都 市 営 烏 丸 線 四 条 烏 丸 御 池 の 3 駅 で 京 都 都 心 の 中 古 マ ンション 取 引 は 振 るわなかった ただ 取 引 物 件 の 築 浅 化 が 進 んだこ とで 1 駅 中 7 駅 でm2 単 価 が 上 昇 しており 上 位 駅 の 商 圏 では 比 較 的 高 価 格 帯 の 物 件 取 引 が 増 えたようだ( 図 表 5) 中 古 戸 建 で 成 約 件 数 が 減 少 したのは 2 駅 にとどまり 新 たにランク インしたのは JR 東 海 道 本 線 守 山 と JR 奈 良 線 の 城 陽 の 2 駅 であった 1 位 の 阪 急 京 都 線 桂 駅 や JR 東 海 道 本 線 石 山 や 南 草 津 草 津 瀬 田 近 江 八 幡 など 滋 賀 県 内 を 始 めとする 8 駅 で 成 約 価 格 が 下 落 したほか 土 地 面 積 など 住 戸 規 模 の 縮 小 も 目 立 ち 多 少 狭 くても 安 価 な 経 年 物 件 を 求 める 動 きが 進 んだ 様 子 がうかがえる 新 築 マンション 供 給 上 位 都 市 に 集 中 新 築 マンション 発 売 戸 数 の 上 位 都 市 をみると 1 年 は 宇 治 市 が 1 位 となり これまで 1 位 を 占 めた 大 津 市 は 4 位 に 後 退 した 2 位 以 下 は 下 京 区 右 京 区 大 津 市 草 津 市 の 順 となっている 大 津 市 を 除 く 4 区 市 はいずれも 発 売 戸 数 が 伸 びており 上 位 1 区 市 の 戸 数 合 計 は 2,57 戸 と 9 年 比 で 36.6% 増 となった 京 都 府 と 滋 賀 県 全 体 の 発 売 戸 数 は 2,616 戸 で 9 年 比 19.2% 増 であったため 全 体 に 占 める 上 位 1 区 市 のシェアは 9 年 の 85.7%から 1 年 は 98.2%に 上 昇 し 上 位 211/11 No.43 5