【草案】経営者保証に関するガイドライン(仮)



Similar documents
「経営者保証に関するガイドライン」に基づく保証債務の整理に係る課税関係の整理

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等


弁護士報酬規定(抜粋)

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務

(別紙3)保険会社向けの総合的な監督指針の一部を改正する(案)

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

<4D F736F F D C482C682EA817A89BA90BF8E7793B1834B A4F8D91906C8DDE8A A>

定款  変更

●電力自由化推進法案

<4D F736F F D208E52979C8CA78E598BC68F5790CF91A390698F9590AC8BE08CF D6A2E646F6378>

4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

●幼児教育振興法案

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

< F2D8A678F5B92CA E95FB8CF68BA CC A>

スライド 1

<4D F736F F D20D8BDB8CFC8BCDED2DDC482A882E682D1BADDCCDFD7B2B1DDBD8B4B92F E646F63>

スライド 1

PowerPoint プレゼンテーション

損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

就 業 規 則 ( 福 利 厚 生 ) 第 章 福 利 厚 生 ( 死 亡 弔 慰 金 等 ) 第 条 法 人 が 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 民 間 社 会 福 祉 施 設 等 職 員 共 済 規 程 に 基 づき 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 との 間 において 締 結 す

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

(15) 兵 庫 県 道 高 速 湾 岸 線 (16) 神 戸 市 道 高 速 道 路 2 号 線 (17) 兵 庫 県 道 高 速 北 神 戸 線 (18) 神 戸 市 道 高 速 道 路 北 神 戸 線 (19) 神 戸 市 道 高 速 道 路 湾 岸 線 のうち 上 り 線 については 神 戸

とする (1) 多 重 債 務 や 過 剰 債 務 を 抱 え 返 済 が 困 難 になっている 人 (2) 債 務 整 理 を 法 律 専 門 家 に 依 頼 した 直 後 や 債 務 整 理 途 上 の 人 (3) 収 入 よりも 生 活 費 が 多 くお 金 が 不 足 がちで 借 金 に 頼

<4D F736F F D A94BD837D836C B4B92F62E646F6378>

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

Microsoft PowerPoint - 基金制度

<4D F736F F D F93878CA797708F4390B3816A819A95CA8B4C976C8EAE91E682538B4C8DDA97E12E646F6378>

 三郷市市街化調整区域の整備及び保全の方針(案)

< 現 在 の 我 が 国 D&O 保 険 の 基 本 的 な 設 計 (イメージ)> < 一 般 的 な 補 償 の 範 囲 の 概 要 > 請 求 の 形 態 会 社 の 役 員 会 社 による 請 求 に 対 する 損 免 責 事 由 の 場 合 に 害 賠 償 請 求 は 補 償 されず(

の 購 入 費 又 は 賃 借 料 (2) 専 用 ポール 等 機 器 の 設 置 工 事 費 (3) ケーブル 設 置 工 事 費 (4) 防 犯 カメラの 設 置 を 示 す 看 板 等 の 設 置 費 (5) その 他 設 置 に 必 要 な 経 費 ( 補 助 金 の 額 ) 第 6 条 補


連結計算書

募集新株予約権(有償ストック・オプション)の発行に関するお知らせ

【労働保険事務組合事務処理規約】

Microsoft Word 第1章 定款.doc

<4D F736F F D D3188C091538AC7979D8B4B92F F292B98CF092CA81698A94816A2E646F63>

Microsoft Word 差替_【900】(旧69)「交代」120111CL.docx

Taro-08国立大学法人宮崎大学授業

消 費 生 活 センターに 関 する 条 例 の 制 定 施 行 規 則 第 8 条 地 方 消 費 者 行 政 ガイド ライン 施 行 規 則 において 都 道 府 県 及 び 消 費 生 活 センターを 設 置 する 市 町 村 が 消 費 生 活 センターの 組 織 及 び 運 営 及 び 情

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt


<6E32355F8D918DDB8BA697CD8BE28D C8EAE312E786C73>

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

建設特別・資産運用の基本方針

PowerPoint プレゼンテーション

第 3 章 会 員 ( 会 員 の 資 格 ) 第 5 条 協 会 の 会 員 は 協 会 の 目 的 に 賛 同 して 入 会 した 次 の 各 号 に 掲 げる 者 とする (1) 軽 種 馬 を 生 産 する 者 (2) 軽 種 馬 を 育 成 する 者 (3) 馬 主 (4) 調 教 師 (

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

文化政策情報システムの運用等

(4) 運 転 する 学 校 職 員 が 交 通 事 故 を 起 こし 若 しくは 交 通 法 規 に 違 反 したことにより 刑 法 ( 明 治 40 年 法 律 第 45 号 ) 若 しくは 道 路 交 通 法 に 基 づく 刑 罰 を 科 せられてから1 年 を 経 過 していない 場 合 同

った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

損 益 計 算 書 ( 自 平 成 25 年 4 月 1 日 至 平 成 26 年 3 月 31 日 ) ( 単 位 : 百 万 円 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 75,917 取 引 参 加 料 金 39,032 上 場 関 係 収 入 11,772 情 報 関 係 収 入 13,352 そ

スライド 1

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

16 日本学生支援機構


は 共 有 名 義 )で 所 有 権 保 存 登 記 又 は 所 有 権 移 転 登 記 を された も の で あ る こと (3) 居 室 便 所 台 所 及 び 風 呂 を 備 え 居 住 の ために 使 用 す る 部 分 の 延 べ 床 面 積 が 5 0 平 方 メ ー ト ル 以 上

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

要 な 指 示 をさせることができる ( 検 査 ) 第 8 条 甲 は 乙 の 業 務 にかかる 契 約 履 行 状 況 について 作 業 完 了 後 10 日 以 内 に 検 査 を 行 うものとする ( 発 生 した 著 作 権 等 の 帰 属 ) 第 9 条 業 務 によって 甲 が 乙 に

住宅税制について

(2) 単 身 者 向 け 以 外 の 賃 貸 共 同 住 宅 等 当 該 建 物 に 対 して 新 たに 固 定 資 産 税 等 が 課 税 される 年 から 起 算 して5 年 間 とする ( 交 付 申 請 及 び 決 定 ) 第 5 条 補 助 金 の 交 付 を 受 けようとする 者 は

新ひだか町住宅新築リフォーム等緊急支援補助金交付要綱

4 乙 は 天 災 地 変 戦 争 暴 動 内 乱 法 令 の 制 定 改 廃 輸 送 機 関 の 事 故 その 他 の 不 可 抗 力 により 第 1 項 及 び 第 2 項 に 定 める 業 務 期 日 までに 第 1 条 第 3 項 の 適 合 書 を 交 付 することができない 場 合 は

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

はファクシミリ 装 置 を 用 いて 送 信 し 又 は 訪 問 する 方 法 により 当 該 債 務 を 弁 済 す ることを 要 求 し これに 対 し 債 務 者 等 から 直 接 要 求 しないよう 求 められたにもかか わらず 更 にこれらの 方 法 で 当 該 債 務 を 弁 済 するこ

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

の 基 礎 の 欄 にも 記 載 します ア 法 人 税 の 中 間 申 告 書 に 係 る 申 告 の 場 合 は 中 間 イ 法 人 税 の 確 定 申 告 書 ( 退 職 年 金 等 積 立 金 に 係 るものを 除 きます ) 又 は 連 結 確 定 申 告 書 に 係 る 申 告 の 場

総合評価点算定基準(簡易型建築・電気・管工事)

<4D F736F F D2091E F18CB48D C481698E7B90DD8F9590AC89DB816A2E646F63>

慶應義塾利益相反対処規程

( 補 助 金 の 額 ) 第 6 条 補 助 金 の 額 は 第 5 条 第 2 項 の 規 定 による 無 線 LAN 機 器 の 設 置 箇 所 数 に 1 万 5 千 円 を 掛 けた 金 額 と 第 5 条 第 3 項 に 規 定 する 補 助 対 象 経 費 の2 分 の1のいずれか 低

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

一 般 社 団 法 人 全 国 銀 行 協 会 御 中 依 頼 人 氏 名 平 成 年 月 日 印 登 録 支 援 専 門 家 委 嘱 ( 初 回 委 嘱 )の 依 頼 について(GL5 項 (2)) 私 は 自 然 災 害 による 被 災 者 の 債 務 整 理 に 関 するガイドライン 第 5

社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

1

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

小 売 電 気 の 登 録 数 の 推 移 昨 年 8 月 の 前 登 録 申 請 の 受 付 開 始 以 降 小 売 電 気 の 登 録 申 請 は 着 実 に 増 加 しており これまでに310 件 を 登 録 (6 月 30 日 時 点 ) 本 年 4 月 の 全 面 自 由 化 以 降 申

ー ただお 課 長 を 表 示 するものとする ( 第 三 者 に 対 する 許 諾 ) 第 4 条 甲 は 第 三 者 に 対 して 本 契 約 において 乙 に 与 えた 許 諾 と 同 一 又 は 類 似 の 許 諾 を することができる この 場 合 において 乙 は 甲 に 対 して 当

学校法人日本医科大学利益相反マネジメント規程

根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

税制面での支援

(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る

Ⅰ 元 請 負 人 を 社 会 保 険 等 加 入 建 設 業 者 に 限 定 平 成 28 年 10 月 1 日 以 降 に 入 札 公 告 指 名 通 知 随 意 契 約 のための 見 積 依 頼 を 行 う 工 事 から 以 下 に 定 める 届 出 の 義 務 ( 以 下 届 出 義 務 と

Taro13-公示.jtd

1 特 別 会 計 財 務 書 類 の 検 査 特 別 会 計 に 関 する 法 律 ( 平 成 19 年 法 律 第 23 号 以 下 法 という ) 第 19 条 第 1 項 の 規 定 に 基 づき 所 管 大 臣 は 毎 会 計 年 度 その 管 理 する 特 別 会 計 について 資 産

Microsoft Word )40期決算公開用.doc

10 期 末 現 在 の 資 本 金 等 の 額 次 に 掲 げる 法 人 の 区 分 ごとに それぞれに 定 める 金 額 を 記 載 します 連 結 申 告 法 人 以 外 の 法 人 ( に 掲 げる 法 人 を 除 きます ) 法 第 292 条 第 1 項 第 4 号 の5イに 定 める

人 に 使 用 される 者 としての 勤 続 期 間 を 当 該 職 員 となつた 者 の 職 員 としての 勤 続 期 間 に 通 算 することと 定 められている 法 人 に 限 る )をいう 3 第 一 項 の 退 職 手 当 通 算 予 定 職 員 とは 任 命 権 者 又 はその 委 任


18 国立高等専門学校機構

公表表紙

老発第    第 号

( 補 助 金 等 交 付 決 定 通 知 に 加 える 条 件 ) 第 7 条 市 長 は 交 付 規 則 第 11 条 に 規 定 するところにより 補 助 金 の 交 付 決 定 に 際 し 次 に 掲 げる 条 件 を 付 するものとする (1) 事 業 完 了 後 に 消 費 税 及 び

Transcription:

経 営 者 保 証 に 関 するガイドライン 平 成 25 年 12 月 経 営 者 保 証 に 関 するガイドライン 研 究 会

経 営 者 保 証 に 関 するガイドライン はじめに 1. 目 的 2. 経 営 者 保 証 の 準 則 3. ガイドラインの 適 用 対 象 となり 得 る 保 証 契 約 4. 経 営 者 保 証 に 依 存 しない 融 資 の 一 層 の 促 進 (1) 主 たる 債 務 者 及 び 保 証 人 における 対 応 1 法 人 と 経 営 者 との 関 係 の 明 確 な 区 分 分 離 2 財 務 基 盤 の 強 化 3 財 務 状 況 の 正 確 な 把 握 適 時 適 切 な 情 報 開 示 等 による 経 営 の 透 明 性 確 保 (2) 対 象 債 権 者 における 対 応 5. 経 営 者 保 証 の 契 約 時 の 対 象 債 権 者 の 対 応 (1) 主 たる 債 務 者 や 保 証 人 に 対 する 保 証 契 約 の 必 要 性 等 に 関 する 丁 寧 かつ 具 体 的 な 説 明 (2) 適 切 な 保 証 金 額 の 設 定 6. 既 存 の 保 証 契 約 の 適 切 な 見 直 し (1) 保 証 契 約 の 見 直 しの 申 入 れ 時 の 対 応 1 主 たる 債 務 者 及 び 保 証 人 における 対 応 2 対 象 債 権 者 における 対 応 (2) 事 業 承 継 時 の 対 応 1 主 たる 債 務 者 及 び 後 継 者 における 対 応 2 対 象 債 権 者 における 対 応 7. 保 証 債 務 の 整 理 (1)ガイドラインに 基 づく 保 証 債 務 の 整 理 の 対 象 となり 得 る 保 証 人 (2) 保 証 債 務 の 整 理 の 手 続 (3) 保 証 債 務 の 整 理 を 図 る 場 合 の 対 応 1 一 時 停 止 等 の 要 請 への 対 応 2 経 営 者 の 経 営 責 任 の 在 り 方 3 保 証 債 務 の 履 行 基 準 ( 残 存 資 産 の 範 囲 ) 4 保 証 債 務 の 弁 済 計 画 5 保 証 債 務 の 一 部 履 行 後 に 残 存 する 保 証 債 務 の 取 扱 い 8.その 他 1

経 営 者 保 証 に 関 するガイドライン はじめに 中 小 企 業 小 規 模 事 業 者 等 ( 以 下 中 小 企 業 という )の 経 営 者 による 個 人 保 証 ( 以 下 経 営 者 保 証 という ) 1 には 経 営 への 規 律 付 けや 信 用 補 完 として 資 金 調 達 の 円 滑 化 に 寄 与 する 面 がある 一 方 経 営 者 による 思 い 切 った 事 業 展 開 や 保 証 後 において 経 営 が 窮 境 に 陥 った 場 合 における 早 期 の 事 業 再 生 を 阻 害 する 要 因 となっているなど 企 業 の 活 力 を 阻 害 する 面 もあり 経 営 者 保 証 の 契 約 時 及 び 履 行 時 等 において 様 々な 課 題 が 存 在 する このため 平 成 25 年 1 月 中 小 企 業 庁 と 金 融 庁 が 共 同 で 有 識 者 との 意 見 交 換 の 場 と して 中 小 企 業 における 個 人 保 証 等 の 在 り 方 研 究 会 を 設 置 した 本 研 究 会 において 中 小 企 業 における 経 営 者 保 証 等 の 課 題 全 般 を 契 約 時 の 課 題 と 履 行 時 等 における 課 題 の 両 局 面 において 整 理 するとともに 中 小 企 業 金 融 の 実 務 の 円 滑 化 に 資 する 具 体 的 な 政 策 的 出 口 について 継 続 的 な 議 論 が 行 われ 同 年 5 月 課 題 の 解 決 策 の 方 向 性 とともに 当 該 方 向 性 を 具 体 化 したガイドラインの 策 定 が 適 当 である 旨 の 中 小 企 業 における 個 人 保 証 等 の 在 り 方 研 究 会 報 告 書 が 公 表 された また 日 本 再 興 戦 略 ( 同 年 6 月 14 日 閣 議 決 定 )においても 新 事 業 を 創 出 し 開 廃 業 率 10% 台 を 目 指 すための 施 策 として 当 該 ガイドラインが 位 置 付 けられている 同 年 8 月 本 報 告 書 にて 示 された 方 向 性 を 具 体 化 することを 目 的 として 行 政 当 局 の 関 与 の 下 日 本 商 工 会 議 所 と 全 国 銀 行 協 会 が 共 同 で 有 識 者 を 交 えた 意 見 交 換 の 場 とし て 経 営 者 保 証 に 関 するガイドライン 研 究 会 を 設 置 した この 経 営 者 保 証 に 関 するガイドライン は 本 研 究 会 における 中 小 企 業 団 体 及 び 金 融 機 関 団 体 の 関 係 者 学 識 経 験 者 専 門 家 等 の 議 論 を 踏 まえ 中 小 企 業 の 経 営 者 保 証 に 関 する 契 約 時 及 び 履 行 時 等 における 中 小 企 業 経 営 者 及 び 金 融 機 関 による 対 応 について の 中 小 企 業 団 体 及 び 金 融 機 関 団 体 共 通 の 自 主 的 自 律 的 な 準 則 として 策 定 公 表 する ものである 1. 目 的 このガイドラインは 中 小 企 業 金 融 における 経 営 者 保 証 について 主 たる 債 務 者 保 証 人 2 ( 保 証 契 約 の 締 結 によって 保 証 人 となる 可 能 性 のある 者 を 含 む 以 下 同 じ ) 及 1 このガイドラインは 中 小 企 業 小 規 模 事 業 者 の 経 営 者 保 証 を 主 たる 対 象 としているが 必 ずしも 対 象 を 当 該 保 証 に 限 定 しているものではない 2 併 存 的 債 務 引 受 を 行 った 経 営 者 であって 対 象 債 権 者 によって 実 質 的 に 経 営 者 保 証 人 と 同 等 の 効 果 が 期 待 されているものも 含 む 2

び 対 象 債 権 者 ( 中 小 企 業 に 対 する 金 融 債 権 を 有 する 金 融 機 関 等 であって 現 に 経 営 者 に 対 して 保 証 債 権 3 を 有 するもの あるいは 将 来 これを 有 する 可 能 性 のあるものをいう また 主 たる 債 務 の 整 理 局 面 において 保 証 債 務 の 整 理 ( 保 証 債 務 の 全 部 又 は 一 部 の 免 除 等 をいう 以 下 同 じ )を 行 う 場 合 においては 成 立 した 弁 済 計 画 により 権 利 を 変 更 さ れることが 予 定 されている 保 証 債 権 の 債 権 者 をいう 以 下 同 じ )において 合 理 性 が 認 められる 保 証 契 約 の 在 り 方 等 を 示 すとともに 主 たる 債 務 の 整 理 局 面 における 保 証 債 務 の 整 理 を 公 正 かつ 迅 速 に 行 うための 準 則 を 定 めることにより 経 営 者 保 証 の 課 題 に 対 す る 適 切 な 対 応 を 通 じてその 弊 害 を 解 消 し もって 主 たる 債 務 者 保 証 人 及 び 対 象 債 権 者 の 継 続 的 かつ 良 好 な 信 頼 関 係 の 構 築 強 化 とともに 中 小 企 業 の 各 ライフステージ( 創 業 成 長 発 展 早 期 の 事 業 再 生 や 事 業 清 算 への 着 手 円 滑 な 事 業 承 継 新 たな 事 業 の 開 始 等 をいう 以 下 同 じ )における 中 小 企 業 の 取 組 意 欲 の 増 進 を 図 り ひいては 中 小 企 業 金 融 の 実 務 の 円 滑 化 を 通 じて 中 小 企 業 の 活 力 が 一 層 引 き 出 され 日 本 経 済 の 活 性 化 に 資 することを 目 的 とする 2. 経 営 者 保 証 の 準 則 (1)このガイドラインは 経 営 者 保 証 における 合 理 的 な 保 証 契 約 の 在 り 方 等 を 示 す とともに 主 たる 債 務 の 整 理 局 面 における 保 証 債 務 の 整 理 を 公 正 かつ 迅 速 に 行 うた めの 準 則 であり 中 小 企 業 団 体 及 び 金 融 機 関 団 体 の 関 係 者 が 中 立 公 平 な 学 識 経 験 者 専 門 家 等 と 共 に 協 議 を 重 ねて 策 定 したものであって 法 的 拘 束 力 はないもの の 主 たる 債 務 者 保 証 人 及 び 対 象 債 権 者 によって 自 発 的 に 尊 重 され 遵 守 され ることが 期 待 されている (2)このガイドラインに 基 づき 経 営 者 保 証 に 依 存 しない 融 資 の 一 層 の 促 進 が 図 られ ることが 期 待 されるが 主 たる 債 務 者 である 中 小 企 業 の 法 人 個 人 の 一 体 性 4 に 一 定 の 合 理 性 や 必 要 性 が 認 められる 場 合 等 において 経 営 者 保 証 を 締 結 する 際 には 主 たる 債 務 者 保 証 人 及 び 対 象 債 権 者 は このガイドラインに 基 づく 保 証 契 約 の 締 結 保 証 債 務 の 整 理 等 における 対 応 について 誠 実 に 協 力 する (3) 主 たる 債 務 者 保 証 人 及 び 対 象 債 権 者 は 保 証 債 務 の 整 理 の 過 程 において 共 有 した 情 報 について 相 互 に 守 秘 義 務 を 負 う (4)このガイドラインに 基 づく 保 証 債 務 の 整 理 は 公 正 衡 平 を 旨 とし 透 明 性 を 尊 重 する 3 中 小 企 業 の 金 融 債 務 について 経 営 者 により 実 質 的 に 経 営 者 保 証 と 同 等 の 効 果 が 期 待 される 併 存 的 債 務 引 受 がなされた 場 合 における 当 該 経 営 者 に 対 する 債 権 も 含 む 4 中 小 企 業 における 個 人 保 証 等 の 在 り 方 研 究 会 報 告 書 参 照 3

3.ガイドラインの 適 用 対 象 となり 得 る 保 証 契 約 このガイドラインは 以 下 の 全 ての 要 件 を 充 足 する 保 証 契 約 に 関 して 適 用 されるもの とする (1) 保 証 契 約 の 主 たる 債 務 者 が 中 小 企 業 であること (2) 保 証 人 が 個 人 であり 主 たる 債 務 者 である 中 小 企 業 の 経 営 者 であること ただ し 以 下 に 定 める 特 別 の 事 情 がある 場 合 又 はこれに 準 じる 場 合 5 については この ガイドラインの 適 用 対 象 に 含 める 1 実 質 的 な 経 営 権 を 有 している 者 営 業 許 可 名 義 人 又 は 経 営 者 の 配 偶 者 ( 当 該 経 営 者 と 共 に 当 該 事 業 に 従 事 する 配 偶 者 に 限 る )が 保 証 人 となる 場 合 2 経 営 者 の 健 康 上 の 理 由 のため 事 業 承 継 予 定 者 が 保 証 人 となる 場 合 (3) 主 たる 債 務 者 及 び 保 証 人 の 双 方 が 弁 済 について 誠 実 であり 対 象 債 権 者 の 請 求 に 応 じ それぞれの 財 産 状 況 等 ( 負 債 の 状 況 を 含 む )について 適 時 適 切 に 開 示 していること (4) 主 たる 債 務 者 及 び 保 証 人 が 反 社 会 的 勢 力 ではなく そのおそれもないこと 4. 経 営 者 保 証 に 依 存 しない 融 資 の 一 層 の 促 進 経 営 者 保 証 に 依 存 しない 融 資 の 一 層 の 促 進 のため 主 たる 債 務 者 保 証 人 及 び 対 象 債 権 者 は それぞれ 次 の 対 応 に 努 めるものとする (1) 主 たる 債 務 者 及 び 保 証 人 における 対 応 主 たる 債 務 者 が 経 営 者 保 証 を 提 供 することなしに 資 金 調 達 することを 希 望 する 場 合 には まずは 以 下 のような 経 営 状 況 であることが 求 められる 1 法 人 と 経 営 者 との 関 係 の 明 確 な 区 分 分 離 主 たる 債 務 者 は 法 人 の 業 務 経 理 資 産 所 有 等 に 関 し 法 人 と 経 営 者 の 関 係 を 明 確 に 区 分 分 離 し 法 人 と 経 営 者 の 間 の 資 金 のやりとり( 役 員 報 酬 賞 与 配 当 オーナーへの 貸 付 等 をいう 以 下 同 じ )を 社 会 通 念 上 適 切 な 範 囲 を 超 えないものとする 体 制 を 整 備 するなど 適 切 な 運 用 を 図 ることを 通 じて 法 人 個 人 の 一 体 性 の 解 消 に 努 める 5 このガイドラインは 中 小 企 業 の 経 営 者 ( 及 びこれに 準 ずる 者 )による 保 証 を 主 たる 対 象 と しているが 財 務 内 容 その 他 の 経 営 の 状 況 を 総 合 的 に 判 断 して 通 常 考 えられるリスク 許 容 額 を 超 える 融 資 の 依 頼 がある 場 合 であって 当 該 事 業 の 協 力 者 や 支 援 者 からそのよ うな 融 資 に 対 して 積 極 的 に 保 証 の 申 し 出 があった 場 合 等 いわゆる 第 三 者 による 保 証 に ついて 除 外 するものではない 4

また こうした 整 備 運 用 の 状 況 について 外 部 専 門 家 ( 公 認 会 計 士 税 理 士 等 をいう 以 下 同 じ )による 検 証 を 実 施 し その 結 果 を 対 象 債 権 者 に 適 切 に 開 示 することが 望 ましい 2 財 務 基 盤 の 強 化 経 営 者 保 証 は 主 たる 債 務 者 の 信 用 力 を 補 完 する 手 段 のひとつとして 機 能 して いる 一 面 があるが 経 営 者 保 証 を 提 供 しない 場 合 においても 事 業 に 必 要 な 資 金 を 円 滑 に 調 達 するために 主 たる 債 務 者 は 財 務 状 況 及 び 経 営 成 績 の 改 善 を 通 じた 返 済 能 力 の 向 上 等 により 信 用 力 を 強 化 する 3 財 務 状 況 の 正 確 な 把 握 適 時 適 切 な 情 報 開 示 等 による 経 営 の 透 明 性 確 保 主 たる 債 務 者 は 資 産 負 債 の 状 況 ( 経 営 者 のものを 含 む ) 事 業 計 画 や 業 績 見 通 し 及 びその 進 捗 状 況 等 に 関 する 対 象 債 権 者 からの 情 報 開 示 の 要 請 に 対 して 正 確 かつ 丁 寧 に 信 頼 性 の 高 い 情 報 を 開 示 説 明 することにより 経 営 の 透 明 性 を 確 保 する なお 開 示 情 報 の 信 頼 性 の 向 上 の 観 点 から 外 部 専 門 家 による 情 報 の 検 証 を 行 い その 検 証 結 果 と 合 わせた 開 示 が 望 ましい また 開 示 説 明 した 後 に 事 業 計 画 業 績 見 通 し 等 に 変 動 が 生 じた 場 合 には 自 発 的 に 報 告 するなど 適 時 適 切 な 情 報 開 示 に 努 める (2) 対 象 債 権 者 における 対 応 対 象 債 権 者 は 停 止 条 件 又 は 解 除 条 件 付 保 証 契 約 6 ABL 7 金 利 の 一 定 の 上 乗 せ 等 の 経 営 者 保 証 の 機 能 を 代 替 する 融 資 手 法 のメニューの 充 実 を 図 ることとする また 法 人 個 人 の 一 体 性 の 解 消 等 が 図 られている あるいは 解 消 等 を 図 ろう としている 主 たる 債 務 者 が 資 金 調 達 を 要 請 した 場 合 において 主 たる 債 務 者 にお いて 以 下 のような 要 件 が 将 来 に 亘 って 充 足 すると 見 込 まれるときは 主 たる 債 務 者 の 経 営 状 況 資 金 使 途 回 収 可 能 性 等 を 総 合 的 に 判 断 する 中 で 経 営 者 保 証 を 求 めない 可 能 性 上 記 のような 代 替 的 な 融 資 手 法 を 活 用 する 可 能 性 について 主 たる 債 務 者 の 意 向 も 踏 まえた 上 で 検 討 する イ) 法 人 と 経 営 者 個 人 の 資 産 経 理 が 明 確 に 分 離 されている ロ) 法 人 と 経 営 者 の 間 の 資 金 のやりとりが 社 会 通 念 上 適 切 な 範 囲 を 超 えない ハ) 法 人 のみの 資 産 収 益 力 で 借 入 返 済 が 可 能 と 判 断 し 得 る 6 停 止 条 件 付 保 証 契 約 とは 主 たる 債 務 者 が 特 約 条 項 (コベナンツ)に 抵 触 しない 限 り 保 証 債 務 の 効 力 が 発 生 しない 保 証 契 約 であり 解 除 条 件 付 保 証 契 約 とは 主 たる 債 務 者 が 特 約 条 項 (コベナンツ)を 充 足 する 場 合 は 保 証 債 務 が 効 力 を 失 う 保 証 契 約 である 7 Asset Based Lending 流 動 資 産 担 保 融 資 5

ニ) 法 人 から 適 時 適 切 に 財 務 情 報 等 が 提 供 されている ホ) 経 営 者 等 から 十 分 な 物 的 担 保 の 提 供 がある 5. 経 営 者 保 証 の 契 約 時 の 対 象 債 権 者 の 対 応 対 象 債 権 者 が 第 4 項 (2)に 即 して 検 討 を 行 った 結 果 経 営 者 保 証 を 求 めることが 止 むを 得 ないと 判 断 された 場 合 や 中 小 企 業 における 法 人 個 人 の 一 体 性 に 一 定 の 合 理 性 や 必 要 性 が 認 められる 場 合 等 で 経 営 者 と 保 証 契 約 を 締 結 する 場 合 対 象 債 権 者 は 以 下 の 対 応 に 努 めるものとする (1) 主 たる 債 務 者 や 保 証 人 に 対 する 保 証 契 約 の 必 要 性 等 に 関 する 丁 寧 かつ 具 体 的 な 説 明 対 象 債 権 者 は 保 証 契 約 を 締 結 する 際 に 以 下 の 点 について 主 たる 債 務 者 と 保 証 人 に 対 して 丁 寧 かつ 具 体 的 に 説 明 することとする イ) 保 証 契 約 の 必 要 性 ロ) 原 則 として 保 証 履 行 時 の 履 行 請 求 は 一 律 に 保 証 金 額 全 額 に 対 して 行 うも のではなく 保 証 履 行 時 の 保 証 人 の 資 産 状 況 等 を 勘 案 した 上 で 履 行 の 範 囲 が 定 められること ハ) 経 営 者 保 証 の 必 要 性 が 解 消 された 場 合 には 保 証 契 約 の 変 更 解 除 等 の 見 直 しの 可 能 性 があること (2) 適 切 な 保 証 金 額 の 設 定 対 象 債 権 者 は 保 証 契 約 を 締 結 する 際 には 経 営 者 保 証 に 関 する 負 担 が 中 小 企 業 の 各 ライフステージにおける 取 組 意 欲 を 阻 害 しないよう 形 式 的 に 保 証 金 額 を 融 資 額 と 同 額 とはせず 保 証 人 の 資 産 及 び 収 入 の 状 況 融 資 額 主 たる 債 務 者 の 信 用 状 況 物 的 担 保 等 の 設 定 状 況 主 たる 債 務 者 及 び 保 証 人 の 適 時 適 切 な 情 報 開 示 姿 勢 等 を 総 合 的 に 勘 案 して 設 定 する このような 観 点 から 主 たる 債 務 者 の 意 向 も 踏 まえた 上 で 保 証 債 務 の 整 理 に 当 たっては このガイドラインの 趣 旨 を 尊 重 し 以 下 のような 対 応 を 含 む 適 切 な 対 応 を 誠 実 に 実 施 する 旨 を 保 証 契 約 に 規 定 する イ) 保 証 債 務 の 履 行 請 求 額 は 期 限 の 利 益 を 喪 失 した 日 等 の 一 定 の 基 準 日 におけ る 保 証 人 の 資 産 の 範 囲 内 とし 基 準 日 以 降 に 発 生 する 保 証 人 の 収 入 を 含 まない ロ) 保 証 人 が 保 証 履 行 時 の 資 産 の 状 況 を 表 明 保 証 し その 適 正 性 について 対 象 債 権 者 からの 求 めに 応 じ 保 証 人 の 債 務 整 理 を 支 援 する 専 門 家 ( 弁 護 士 公 認 会 計 士 税 理 士 等 の 専 門 家 であって 全 ての 対 象 債 権 者 がその 適 格 性 を 認 める 6

ものをいう 以 下 支 援 専 門 家 という )の 確 認 を 受 けた 場 合 において そ の 状 況 に 相 違 があったときには 融 資 慣 行 等 に 基 づく 保 証 債 務 の 額 が 復 活 する ことを 条 件 として 主 たる 債 務 者 と 対 象 債 権 者 の 双 方 の 合 意 に 基 づき 保 証 の 履 行 請 求 額 を 履 行 請 求 時 の 保 証 人 の 資 産 の 範 囲 内 とする また 対 象 債 権 者 は 同 様 の 観 点 から 主 たる 債 務 者 に 対 する 金 融 債 権 の 保 全 のために 物 的 担 保 等 の 経 営 者 保 証 以 外 の 手 段 が 用 いられている 場 合 には 経 営 者 保 証 の 範 囲 を 当 該 手 段 による 保 全 の 確 実 性 が 認 められない 部 分 に 限 定 す るなど 適 切 な 保 証 金 額 の 設 定 に 努 める 6. 既 存 の 保 証 契 約 の 適 切 な 見 直 し (1) 保 証 契 約 の 見 直 しの 申 入 れ 時 の 対 応 1 主 たる 債 務 者 及 び 保 証 人 における 対 応 主 たる 債 務 者 及 び 保 証 人 は 既 存 の 保 証 契 約 の 解 除 等 の 申 入 れを 対 象 債 権 者 に 行 うに 先 立 ち 第 4 項 (1)に 掲 げる 経 営 状 況 を 将 来 に 亘 って 維 持 するよう 努 めることとする 2 対 象 債 権 者 における 対 応 主 たる 債 務 者 において 経 営 の 改 善 が 図 られたこと 等 により 主 たる 債 務 者 及 び 保 証 人 から 既 存 の 保 証 契 約 の 解 除 等 の 申 入 れがあった 場 合 は 対 象 債 権 者 は 第 4 項 (2)に 即 して また 保 証 契 約 の 変 更 等 の 申 入 れがあった 場 合 は 対 象 債 権 者 は 申 入 れの 内 容 に 応 じて 第 4 項 (2) 又 は 第 5 項 に 即 して 改 め て 経 営 者 保 証 の 必 要 性 や 適 切 な 保 証 金 額 等 について 真 摯 かつ 柔 軟 に 検 討 を 行 うとともに その 検 討 結 果 について 主 たる 債 務 者 及 び 保 証 人 に 対 して 丁 寧 か つ 具 体 的 に 説 明 することとする (2) 事 業 承 継 時 の 対 応 1 主 たる 債 務 者 及 び 後 継 者 における 対 応 イ) 主 たる 債 務 者 及 び 後 継 者 は 対 象 債 権 者 からの 情 報 開 示 の 要 請 に 対 し 適 時 適 切 に 対 応 する 特 に 経 営 者 の 交 代 により 経 営 方 針 や 事 業 計 画 等 に 変 更 が 生 じる 場 合 には その 点 についてより 誠 実 かつ 丁 寧 に 対 象 債 権 者 に 対 して 説 明 を 行 う ロ) 主 たる 債 務 者 が 後 継 者 による 個 人 保 証 を 提 供 することなしに 対 象 債 権 者 から 新 たに 資 金 調 達 することを 希 望 する 場 合 には 主 たる 債 務 者 及 び 後 継 7

者 は 第 4 項 (1)に 掲 げる 経 営 状 況 であることが 求 められる 2 対 象 債 権 者 における 対 応 イ) 後 継 者 との 保 証 契 約 の 締 結 について 対 象 債 権 者 は 前 経 営 者 が 負 担 する 保 証 債 務 について 後 継 者 に 当 然 に 引 き 継 がせるのではなく 必 要 な 情 報 開 示 を 得 た 上 で 第 4 項 (2)に 即 して 保 証 契 約 の 必 要 性 等 について 改 めて 検 討 するとともに その 結 果 保 証 契 約 を 締 結 する 場 合 には 第 5 項 に 即 して 適 切 な 保 証 金 額 の 設 定 に 努 めるととも に 保 証 契 約 の 必 要 性 等 について 主 たる 債 務 者 及 び 後 継 者 に 対 して 丁 寧 かつ 具 体 的 に 説 明 することとする ロ) 前 経 営 者 との 保 証 契 約 の 解 除 について 対 象 債 権 者 は 前 経 営 者 から 保 証 契 約 の 解 除 を 求 められた 場 合 には 前 経 営 者 が 引 き 続 き 実 質 的 な 経 営 権 支 配 権 を 有 しているか 否 か 当 該 保 証 契 約 以 外 の 手 段 による 既 存 債 権 の 保 全 の 状 況 法 人 の 資 産 収 益 力 による 借 入 返 済 能 力 等 を 勘 案 しつつ 保 証 契 約 の 解 除 について 適 切 に 判 断 することとする 7. 保 証 債 務 の 整 理 (1)ガイドラインに 基 づく 保 証 債 務 の 整 理 の 対 象 となり 得 る 保 証 人 以 下 の 全 ての 要 件 を 充 足 する 場 合 において 保 証 人 は 当 該 保 証 人 が 負 担 する 保 証 債 務 について このガイドラインに 基 づく 保 証 債 務 の 整 理 を 対 象 債 権 者 に 対 して 申 し 出 ることができる また 当 該 保 証 人 の 申 し 出 を 受 けた 対 象 債 権 者 は 第 2 項 の 準 則 に 即 して 誠 実 に 対 応 することとする イ) 対 象 債 権 者 と 保 証 人 との 間 の 保 証 契 約 が 第 3 項 の 全 ての 要 件 を 充 足 すること ロ) 主 たる 債 務 者 が 破 産 手 続 民 事 再 生 手 続 会 社 更 生 手 続 若 しくは 特 別 清 算 手 続 ( 以 下 法 的 債 務 整 理 手 続 という )の 開 始 申 立 て 又 は 利 害 関 係 のない 中 立 かつ 公 正 な 第 三 者 が 関 与 する 私 的 整 理 手 続 及 びこれに 準 ずる 手 続 ( 中 小 企 業 再 生 支 援 協 議 会 による 再 生 支 援 スキーム 事 業 再 生 ADR 私 的 整 理 ガイドラ イン 特 定 調 停 等 をいう 以 下 準 則 型 私 的 整 理 手 続 という )の 申 立 てを このガイドラインの 利 用 と 同 時 に 現 に 行 い 又 は これらの 手 続 が 係 属 し 若 しくは 既 に 終 結 していること ハ) 主 たる 債 務 者 の 資 産 及 び 債 務 並 びに 保 証 人 の 資 産 及 び 保 証 債 務 の 状 況 を 総 合 的 に 考 慮 して 主 たる 債 務 及 び 保 証 債 務 の 破 産 手 続 による 配 当 よりも 多 くの 回 収 を 得 られる 見 込 みがあるなど 対 象 債 権 者 にとっても 経 済 的 な 合 理 性 が 期 待 できること 8

ニ) 保 証 人 に 破 産 法 第 252 条 第 1 項 ( 第 10 号 を 除 く )に 規 定 される 免 責 不 許 可 事 由 が 生 じておらず そのおそれもないこと (2) 保 証 債 務 の 整 理 の 手 続 このガイドラインに 基 づく 保 証 債 務 の 整 理 を 実 施 する 場 合 において 主 たる 債 務 と 保 証 債 務 の 一 体 整 理 を 図 るときは 以 下 のイ)の 手 続 によるものとし 主 たる 債 務 について 法 的 債 務 整 理 手 続 が 申 し 立 てられ 保 証 債 務 のみについて その 整 理 を 行 う 必 要 性 がある 場 合 等 主 たる 債 務 と 保 証 債 務 の 一 体 整 理 が 困 難 なため 保 証 債 務 のみを 整 理 するときは 以 下 のロ)の 手 続 によるものとする イ) 主 たる 債 務 と 保 証 債 務 の 一 体 整 理 を 図 る 場 合 法 的 債 務 整 理 手 続 に 伴 う 事 業 毀 損 を 防 止 するなどの 観 点 や 保 証 債 務 の 整 理 についての 合 理 性 客 観 性 及 び 対 象 債 権 者 間 の 衡 平 性 を 確 保 する 観 点 から 主 たる 債 務 の 整 理 に 当 たって 準 則 型 私 的 整 理 手 続 を 利 用 する 場 合 保 証 債 務 の 整 理 についても 原 則 として 準 則 型 私 的 整 理 手 続 を 利 用 することとし 主 た る 債 務 との 一 体 整 理 を 図 るよう 努 めることとする 具 体 的 には 準 則 型 私 的 整 理 手 続 に 基 づき 主 たる 債 務 者 の 弁 済 計 画 を 策 定 する 際 に 保 証 人 による 弁 済 も その 内 容 に 含 めることとする ロ) 保 証 債 務 のみを 整 理 する 場 合 原 則 として 保 証 債 務 の 整 理 に 当 たっては 当 該 整 理 にとって 適 切 な 準 則 型 私 的 整 理 手 続 を 利 用 することとする (3) 保 証 債 務 の 整 理 を 図 る 場 合 の 対 応 主 たる 債 務 者 保 証 人 及 び 対 象 債 権 者 は 保 証 債 務 の 整 理 に 当 たり 以 下 の 定 め に 従 うものとし 対 象 債 権 者 は 合 理 的 な 不 同 意 事 由 がない 限 り 当 該 債 務 整 理 手 続 の 成 立 に 向 けて 誠 実 に 対 応 する なお 以 下 に 記 載 のない 内 容 ( 債 務 整 理 の 開 始 要 件 手 続 等 )については 各 準 則 型 私 的 整 理 手 続 に 即 して 対 応 する 1 一 時 停 止 等 の 要 請 への 対 応 以 下 の 全 ての 要 件 を 充 足 する 場 合 には 対 象 債 権 者 は 保 証 債 務 に 関 する 一 時 停 止 や 返 済 猶 予 ( 以 下 一 時 停 止 等 という )の 要 請 に 対 して 誠 実 かつ 柔 軟 に 対 応 するように 努 める イ) 原 則 として 一 時 停 止 等 の 要 請 が 主 たる 債 務 者 保 証 人 支 援 専 門 家 が 連 名 した 書 面 によるものであること(ただし 全 ての 対 象 債 権 者 の 同 意 があ 9

る 場 合 及 び 保 証 債 務 のみを 整 理 する 場 合 で 当 該 保 証 人 と 支 援 専 門 家 が 連 名 し た 書 面 がある 場 合 はこの 限 りでない ) ロ) 一 時 停 止 等 の 要 請 が 全 ての 対 象 債 権 者 に 対 して 同 時 に 行 われていること ハ) 主 たる 債 務 者 及 び 保 証 人 が 手 続 申 立 て 前 から 債 務 の 弁 済 等 について 誠 実 に 対 応 し 対 象 債 権 者 との 間 で 良 好 な 取 引 関 係 が 構 築 されてきたと 対 象 債 権 者 に より 判 断 され 得 ること 2 経 営 者 の 経 営 責 任 の 在 り 方 本 項 (2)イの 場 合 においては 対 象 債 権 者 は 中 小 企 業 の 経 営 者 の 経 営 責 任 について 法 的 債 務 整 理 手 続 の 考 え 方 との 整 合 性 に 留 意 しつつ 結 果 的 に 私 的 整 理 に 至 った 事 実 のみをもって 一 律 かつ 形 式 的 に 経 営 者 の 交 代 を 求 めないことと する 具 体 的 には 以 下 のような 点 を 総 合 的 に 勘 案 し 準 則 型 私 的 整 理 手 続 申 立 て 時 の 経 営 者 が 引 き 続 き 経 営 に 携 わることに 一 定 の 経 済 合 理 性 が 認 められる 場 合 には これを 許 容 することとする イ) 主 たる 債 務 者 の 窮 境 原 因 及 び 窮 境 原 因 に 対 する 経 営 者 の 帰 責 性 ロ) 経 営 者 及 び 後 継 予 定 者 の 経 営 資 質 信 頼 性 ハ) 経 営 者 の 交 代 が 主 たる 債 務 者 の 事 業 の 再 生 計 画 等 に 与 える 影 響 ニ) 準 則 型 私 的 整 理 手 続 における 対 象 債 権 者 による 金 融 支 援 の 内 容 なお 準 則 型 私 的 整 理 手 続 申 立 て 時 の 経 営 者 が 引 き 続 き 経 営 に 携 わる 場 合 の 経 営 責 任 については 上 記 帰 責 性 等 を 踏 まえた 総 合 的 な 判 断 の 中 で 保 証 債 務 の 全 部 又 は 一 部 の 履 行 役 員 報 酬 の 減 額 株 主 権 の 全 部 又 は 一 部 の 放 棄 代 表 者 から の 退 任 等 により 明 確 化 を 図 ることとする 3 保 証 債 務 の 履 行 基 準 ( 残 存 資 産 の 範 囲 ) 対 象 債 権 者 は 保 証 債 務 の 履 行 に 当 たり 保 証 人 の 手 元 に 残 すことのできる 残 存 資 産 の 範 囲 について 必 要 に 応 じ 支 援 専 門 家 とも 連 携 しつつ 以 下 のような 点 を 総 合 的 に 勘 案 して 決 定 する この 際 保 証 人 は 全 ての 対 象 債 権 者 に 対 して 保 証 人 の 資 力 に 関 する 情 報 を 誠 実 に 開 示 し 開 示 した 情 報 の 内 容 の 正 確 性 について 表 明 保 証 を 行 うとともに 支 援 専 門 家 は 対 象 債 権 者 からの 求 めに 応 じて 当 該 表 明 保 証 の 適 正 性 についての 確 認 を 行 い 対 象 債 権 者 に 報 告 することを 前 提 とする なお 対 象 債 権 者 は 保 証 債 務 の 履 行 請 求 額 の 経 済 合 理 性 について 主 たる 債 務 と 保 証 債 務 を 一 体 として 判 断 する イ) 保 証 人 の 保 証 履 行 能 力 や 保 証 債 務 の 従 前 の 履 行 状 況 ロ) 主 たる 債 務 が 不 履 行 に 至 った 経 緯 等 に 対 する 経 営 者 たる 保 証 人 の 帰 責 性 10

ハ) 経 営 者 たる 保 証 人 の 経 営 資 質 信 頼 性 ニ) 経 営 者 たる 保 証 人 が 主 たる 債 務 者 の 事 業 再 生 事 業 清 算 に 着 手 した 時 期 等 が 事 業 の 再 生 計 画 等 に 与 える 影 響 ホ) 破 産 手 続 における 自 由 財 産 ( 破 産 法 第 34 条 第 3 項 及 び 第 4 項 その 他 の 法 令 に より 破 産 財 団 に 属 しないとされる 財 産 をいう 以 下 同 じ )の 考 え 方 や 民 事 執 行 法 に 定 める 標 準 的 な 世 帯 の 必 要 生 計 費 の 考 え 方 との 整 合 性 上 記 ニ)に 関 連 して 経 営 者 たる 保 証 人 による 早 期 の 事 業 再 生 等 の 着 手 の 決 断 に ついて 主 たる 債 務 者 の 事 業 再 生 の 実 効 性 の 向 上 等 に 資 するものとして 対 象 債 権 者 としても 一 定 の 経 済 合 理 性 が 認 められる 場 合 には 対 象 債 権 者 は 破 産 手 続 にお ける 自 由 財 産 の 考 え 方 を 踏 まえつつ 経 営 者 の 安 定 した 事 業 継 続 事 業 清 算 後 の 新 たな 事 業 の 開 始 等 ( 以 下 事 業 継 続 等 という )のため 一 定 期 間 ( 当 該 期 間 の 判 断 においては 雇 用 保 険 の 給 付 期 間 の 考 え 方 等 を 参 考 とする )の 生 計 費 ( 当 該 費 用 の 判 断 においては 1 月 当 たりの 標 準 的 な 世 帯 の 必 要 生 計 費 として 民 事 執 行 法 施 行 令 で 定 める 額 を 参 考 とする )に 相 当 する 額 や 華 美 でない 自 宅 等 (ただし 主 たる 債 務 者 の 債 務 整 理 が 再 生 型 手 続 の 場 合 には 破 産 手 続 等 の 清 算 型 手 続 に 至 らな かったことによる 対 象 債 権 者 の 回 収 見 込 額 の 増 加 額 又 は 主 たる 債 務 者 の 債 務 整 理 が 清 算 型 手 続 の 場 合 には 当 該 手 続 に 早 期 に 着 手 したことによる 保 有 資 産 等 の 劣 化 防 止 に 伴 う 回 収 見 込 額 の 増 加 額 について 合 理 的 に 見 積 もりが 可 能 な 場 合 は 当 該 回 収 見 込 額 の 増 加 額 を 上 限 とする )を 当 該 経 営 者 たる 保 証 人 ( 早 期 の 事 業 再 生 等 の 着 手 の 決 断 に 寄 与 した 経 営 者 以 外 の 保 証 人 がある 場 合 にはそれを 含 む )の 残 存 資 産 に 含 めることを 検 討 することとする ただし 本 項 (2)ロ)の 場 合 であっ て 主 たる 債 務 の 整 理 手 続 の 終 結 後 に 保 証 債 務 の 整 理 を 開 始 したときにおける 残 存 資 産 の 範 囲 の 決 定 については この 限 りでない また 主 たる 債 務 者 の 債 務 整 理 が 再 生 型 手 続 の 場 合 で 本 社 工 場 等 主 たる 債 務 者 が 実 質 的 に 事 業 を 継 続 する 上 で 最 低 限 必 要 な 資 産 が 保 証 人 の 所 有 資 産 である 場 合 は 原 則 として 保 証 人 が 主 たる 債 務 者 である 法 人 に 対 して 当 該 資 産 を 譲 渡 し 当 該 法 人 の 資 産 とすることにより 保 証 債 務 の 返 済 原 資 から 除 外 することとする また 保 証 人 が 当 該 会 社 から 譲 渡 の 対 価 を 得 る 場 合 には 原 則 として 当 該 対 価 を 保 証 債 務 の 返 済 原 資 とした 上 で 上 記 ニ)の 考 え 方 に 即 して 残 存 資 産 の 範 囲 を 決 定 す るものとする なお 上 記 のような 残 存 資 産 の 範 囲 を 決 定 するに 際 しては 以 下 のような 点 に 留 意 することとする 11

a) 保 証 人 における 対 応 保 証 人 は 安 定 した 事 業 継 続 等 のために 必 要 な 一 定 期 間 の 生 計 費 に 相 当 する 額 や 華 美 でない 自 宅 等 について 残 存 資 産 に 含 めることを 希 望 する 場 合 には そ の 必 要 性 について 対 象 債 権 者 に 対 して 説 明 することとする b) 対 象 債 権 者 における 対 応 対 象 債 権 者 は 保 証 人 から a)の 説 明 を 受 けた 場 合 には 上 記 の 考 え 方 に 即 して 当 該 資 産 を 残 存 資 産 に 含 めることについて 真 摯 かつ 柔 軟 に 検 討 す ることとする 4 保 証 債 務 の 弁 済 計 画 イ) 保 証 債 務 の 弁 済 計 画 案 は 以 下 の 事 項 を 含 む 内 容 を 記 載 することを 原 則 とす る a) 保 証 債 務 のみを 整 理 する 場 合 には 主 たる 債 務 と 保 証 債 務 の 一 体 整 理 が 困 難 な 理 由 及 び 保 証 債 務 の 整 理 を 法 的 債 務 整 理 手 続 によらず このガイドライ ンで 整 理 する 理 由 b) 財 産 の 状 況 ( 財 産 の 評 定 は 保 証 人 の 自 己 申 告 による 財 産 を 対 象 として 本 項 (3)3に 即 して 算 定 される 残 存 資 産 を 除 いた 財 産 を 処 分 するものとし て 行 う なお 財 産 の 評 定 の 基 準 時 は 保 証 人 がこのガイドラインに 基 づく 保 証 債 務 の 整 理 を 対 象 債 権 者 に 申 し 出 た 時 点 ( 保 証 人 等 による 一 時 停 止 等 の 要 請 が 行 われた 場 合 にあっては 一 時 停 止 等 の 効 力 が 発 生 した 時 点 をいう ) とする ) c) 保 証 債 務 の 弁 済 計 画 ( 原 則 5 年 以 内 ) d) 資 産 の 換 価 処 分 の 方 針 e) 対 象 債 権 者 に 対 して 要 請 する 保 証 債 務 の 減 免 期 限 の 猶 予 その 他 の 権 利 変 更 の 内 容 ロ) 保 証 人 が 対 象 債 権 者 に 対 して 保 証 債 務 の 減 免 を 要 請 する 場 合 の 弁 済 計 画 に は 当 該 保 証 人 が 上 記 の 財 産 の 評 定 の 基 準 時 において 保 有 する 全 ての 資 産 ( 本 項 (3)3に 即 して 算 定 される 残 存 資 産 を 除 く )を 処 分 換 価 して( 処 分 換 価 の 代 わりに 処 分 換 価 対 象 資 産 の 公 正 な 価 額 に 相 当 する 額 を 弁 済 す る 場 合 を 含 む ) 得 られた 金 銭 をもって 担 保 権 者 その 他 の 優 先 権 を 有 する 債 権 者 に 対 する 優 先 弁 済 の 後 に 全 ての 対 象 債 権 者 (ただし 債 権 額 20 万 円 以 上 (この 金 額 は その 変 更 後 に 対 象 債 権 者 となる 全 ての 対 象 債 権 者 の 同 意 によ り 変 更 することができる )の 債 権 者 に 限 る なお 弁 済 計 画 の 履 行 に 重 大 な 影 響 を 及 ぼす 恐 れのある 債 権 者 については 対 象 債 権 者 に 含 めることができる ものとする )に 対 して それぞれの 債 権 の 額 の 割 合 に 応 じて 弁 済 を 行 い そ 12

の 余 の 保 証 債 務 について 免 除 を 受 ける 内 容 を 記 載 するものとする 8 また 本 項 (2)ロ)の 場 合 においては 準 則 型 私 的 整 理 手 続 を 原 則 として 利 用 することとするが 保 証 人 が 上 記 の 要 件 を 満 たす 弁 済 計 画 を 策 定 し 合 理 的 理 由 に 基 づき 準 則 型 私 的 整 理 手 続 を 利 用 することなく 支 援 専 門 家 等 の 第 三 者 の 斡 旋 による 当 事 者 間 の 協 議 等 に 基 づき 全 ての 対 象 債 権 者 との 間 で 合 意 に 至 っ た 場 合 には かかる 弁 済 計 画 に 基 づき 本 項 (3)5の 手 続 に 即 して 対 象 金 融 機 関 が 残 存 する 保 証 債 務 の 減 免 免 除 を 行 うことを 妨 げない 5 保 証 債 務 の 一 部 履 行 後 に 残 存 する 保 証 債 務 の 取 扱 い 以 下 の 全 ての 要 件 を 充 足 する 場 合 には 対 象 債 権 者 は 保 証 人 からの 保 証 債 務 の 一 部 履 行 後 に 残 存 する 保 証 債 務 の 免 除 要 請 について 誠 実 に 対 応 する イ) 保 証 人 は 全 ての 対 象 債 権 者 に 対 して 保 証 人 の 資 力 に 関 する 情 報 を 誠 実 に 開 示 し 開 示 した 情 報 の 内 容 の 正 確 性 について 表 明 保 証 を 行 うこととし 支 援 専 門 家 は 対 象 債 権 者 からの 求 めに 応 じて 当 該 表 明 保 証 の 適 正 性 についての 確 認 を 行 い 対 象 債 権 者 に 報 告 すること ロ) 保 証 人 が 自 らの 資 力 を 証 明 するために 必 要 な 資 料 を 提 出 すること ハ) 本 項 (2)の 手 続 に 基 づき 決 定 された 主 たる 債 務 及 び 保 証 債 務 の 弁 済 計 画 が 対 象 債 権 者 にとっても 経 済 合 理 性 が 認 められるものであること ニ) 保 証 人 が 開 示 し その 内 容 の 正 確 性 について 表 明 保 証 を 行 った 資 力 の 状 況 が 事 実 と 異 なることが 判 明 した 場 合 ( 保 証 人 の 資 産 の 隠 匿 を 目 的 とした 贈 与 等 が 判 明 した 場 合 を 含 む )には 免 除 した 保 証 債 務 及 び 免 除 期 間 分 の 延 滞 利 息 も 付 した 上 で 追 加 弁 済 を 行 うことについて 保 証 人 と 対 象 債 権 者 が 合 意 し 書 面 での 契 約 を 締 結 すること 8.その 他 (1)このガイドラインは 平 成 26 年 2 月 1 日 から 適 用 することとする (2)このガイドラインに 基 づく 保 証 契 約 の 締 結 保 証 債 務 の 履 行 等 を 円 滑 に 実 施 する ため 主 たる 債 務 者 保 証 人 対 象 債 権 者 及 び 行 政 機 関 等 は 広 く 周 知 等 が 行 われ るよう 所 要 の 態 勢 整 備 に 早 急 に 取 り 組 むとともに ガイドラインの 適 用 に 先 立 ち 8 公 正 な 価 額 に 相 当 する 額 を 弁 済 する 場 合 等 であって 当 該 弁 済 を 原 則 5 年 以 内 の 分 割 弁 済 とする 計 画 もあり 得 る 13

各 々の 準 備 が 整 い 次 第 このガイドラインに 即 した 対 応 を 開 始 することとする (3)このガイドラインは 遡 及 的 に 適 用 されないため 保 証 人 が 本 項 (1)の 適 用 日 以 前 に 保 証 債 務 の 履 行 として 弁 済 したものについては 保 証 人 に 返 還 できない (4) 主 たる 債 務 者 及 び 保 証 人 が このガイドラインに 即 して 策 定 した 弁 済 計 画 を 履 行 できない 場 合 は 主 たる 債 務 者 保 証 人 及 び 対 象 債 権 者 は 弁 済 計 画 の 変 更 等 につ いて 誠 実 に 協 議 を 行 い 適 切 な 措 置 を 講 じるものとする (5)このガイドラインによる 債 務 整 理 を 行 った 保 証 人 について 対 象 債 権 者 は 当 該 保 証 人 が 債 務 整 理 を 行 った 事 実 その 他 の 債 務 整 理 に 関 連 する 情 報 ( 代 位 弁 済 に 関 す る 情 報 を 含 む )を 信 用 情 報 登 録 機 関 に 報 告 登 録 しないこととする 以 上 14