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職 人 生 と 労 働 時 間 をめぐる 諸 課 題 はじめに 井 戸 和 男 いわゆるバブル 経 済 が 崩 壊 し 極 めて 厳 しいグローバルな 競 争 下 において 企 は 生 き 残 りをかけて リ ストラクチャリングを 行 ってきた その 主 な 方 法 の 一 つが 人 件 費 の 抜 本 的 削 減 であった これまで 日 本 型 経 営 といわれた 経 営 のあり 方 を 根 本 的 に 見 直 しせざるを 得 ない 状 況 となった 終 身 雇 用 年 功 序 列 は 日 本 型 経 営 の 大 きな 特 徴 であったが 終 身 雇 用 については 崩 壊 したといっても 過 言 ではない 状 況 である また これまで 建 て 前 として 強 調 されてきた 能 力 主 義 成 果 主 義 が 本 格 的 に 進 展 し 年 功 序 列 は 消 滅 したといえる 更 に 人 件 費 削 減 の 施 策 として 企 は 積 極 的 に 雇 用 形 態 の 多 様 化 を 推 し 進 めてきた 同 時 に 正 規 従 員 の 残 時 間 の 削 減 を 行 った そのことなどによって 労 働 者 一 人 当 たりの 総 実 労 働 時 間 は 昭 和 62 年 度 では 2,120 時 間 であったが 平 成 15 年 度 では 1,85 3 時 間 となり この17 年 間 で265 時 間 の 減 少 となっている( 資 料 出 所 : 厚 生 労 働 省 毎 月 勤 労 統 計 調 査 ) しかし この 数 年 間 は 横 ばい 状 況 が 続 いている このことは 短 時 間 労 働 者 が 年 々 増 加 している 状 況 下 で 正 規 従 員 の 総 労 働 時 間 は 確 実 に 増 加 しているといえる 正 規 従 員 のなかでも もっとも 企 に 貢 献 している30 代 正 規 男 性 従 員 の 総 労 働 時 間 の 増 加 が 顕 著 である このような 状 況 下 にあって 年 次 有 給 休 暇 の 一 人 平 均 取 得 日 数 は 平 成 7 年 度 では 9.5 日 であったが 平 成 15 年 度 では 8.5 日 となっており 年 々 減 少 している また 取 得 率 は 平 成 7 年 度 は 55.2%であったのに 対 し 年 々 減 少 して 平 成 15 年 度 では 47. 4%となっている( 資 料 出 所 : 厚 生 労 働 省 就 労 条 件 総 合 調 査 ) 平 成 12 年 度 に 河 合 隼 雄 先 生 を 座 長 とする 長 期 休 暇 制 度 と 家 庭 生 活 のあり 方 に 関 する 国 民 会 議 が 厚 生 労 働 省 主 催 で 開 催 されたが 筆 者 もその 会 議 に 委 員 の 一 人 として 参 加 をした その 会 議 の 結 論 として 長 期 休 暇 (L 休 暇 ) の 普 及 に 向 けて -しっかり 休 み いきいき 働 く いきいきライフ の 提 案 がなされた しかし 5 年 が 経 った 現 在 においても この 提 案 が 残 念 ながら 浸 透 したとは 言 えない 平 成 15 年 度 から 職 生 活 活 性 化 のための 年 単 位 の 長 期 休 暇 制 度 等 に 関 する 研 究 会 を 厚 生 労 働 省 は 立 ち 上 げ 平 成 17 年 度 に 報 告 書 を 出 した そのことを 受 けて 平 成 17 年 度 長 期 休 暇 の 普 及 と 定 着 に 関 するシンポジウムが 日 本 各 地 区 で 開 催 された ここでいう 長 期 休 暇 は 1 年 以 上 の 期 間 の 取 得 を 意 味 するものであったにも 拘 らず 筆 者 が 担 当 した 大 阪 地 区 のセッシ - 1 -

ョン 会 場 には 予 想 を 上 まわる 約 500 名 の 参 加 者 があった このことから 長 期 休 暇 や 労 働 時 間 働 き 方 などに 関 する 労 働 者 や 企 の 関 心 が 高 まってきていることを 実 感 した 本 稿 では 企 にとって 労 働 者 の 仕 事 と 生 活 の 調 和 を 図 ることが いかに 重 要 であるかを 明 らかにすると 同 時 に その 対 策 について 若 干 の 提 言 をしたい 1. 企 の 経 営 課 題 と 労 働 時 間 をめぐる 諸 課 題 1)バブル 経 済 の 崩 壊 などによって 企 は 過 剰 設 備 過 剰 在 庫 過 剰 人 員 という 状 況 に 陥 った 企 は 生 き 残 りをかけて この10 年 余 りの 長 期 にわたり 必 死 になってその 改 善 に 取 り 組 んできた なかでも 過 剰 人 員 に 対 する 対 策 は リ ストラクチャリングといえば 人 員 削 減 といわれるほど これまでのいわゆる 日 本 型 雇 用 の 考 え 方 を 大 きく 変 えて 人 員 削 減 を 積 極 的 にほとんどの 企 が 行 ったといっても 過 言 ではない また 人 員 をコストとしてとらえ 総 人 件 費 の 圧 縮 を 図 る 為 のもっとも 主 要 な 施 策 として 表 1 に 見 られるように 平 成 11 年 度 から 平 成 15 年 度 の 間 においても 非 正 社 員 の 割 合 が 27.5%から34.6%と 大 幅 に 増 加 している さらに 表 2を 見 ると 非 正 社 員 を 雇 用 する 理 由 から 企 が 人 件 費 を 効 果 的 に 活 用 し 圧 縮 をする 手 段 として 雇 用 形 態 の 多 様 化 を 積 極 的 に 行 ったといえる 表 1 就 形 態 別 労 働 者 割 合 ( 単 位 %) 区 分 正 社 員 非 正 社 就 形 態 員 契 約 社 嘱 託 社 派 遣 労 臨 時 的 短 時 間 出 向 社 その 他 員 員 働 者 雇 用 者 労 働 者 員 11 年 度 72.5 27.5 2.3-1.1 1.8 14.5 1.3 6.5 15 年 度 65.4 34.6 2.3 1.4 2.0 0.8 23.4 1.5 3.4 資 料 出 所 : 厚 生 労 働 省 就 形 態 の 多 様 化 の 関 する 総 合 実 態 調 査 平 成 15 年 注 : 平 成 11 年 調 査 では 嘱 託 社 員 については その 他 に 含 まれる - 2 -

な い 正 社 員 を 確 保 で き 表 2 非 正 社 員 の 雇 用 理 由 別 事 数 割 合 ( 単 位 %) に 特 化 正 社 員 を 重 要 務 専 門 的 務 に 対 応 人 材 確 保 即 戦 力 能 力 あ る 用 量 調 節 景 時 気 間 変 対 動 応 に 応 じ 雇 長 に い 対 営 応 ( 操 ) 日 量 や に 週 対 単 応 位 の 繁 閑 臨 時 季 節 的 務 賃 ス 金 ト 節 節 約 約 賃 対 金 策 以 外 の 労 務 コ 高 年 齢 者 の 再 雇 用 護 休 対 策 代 替 正 社 員 の 育 児 介 20.1 15.4 23.1 26.3 26.5 18.1 28.0 17.6 51.7 22.5 14.2 3.0 資 料 出 所 : 厚 生 労 働 省 就 形 態 の 多 様 化 に 関 する 総 合 実 態 調 査 平 成 15 年 注 : 合 計 で100%にならないのは その 他 が3.8%となっているため 2) 労 働 者 一 人 平 均 年 間 総 実 労 働 時 間 は 表 3 に 見 られるとおり 昭 和 62 年 以 降 平 成 11 年 までは 着 実 に 減 少 してきたといえる しかしながら 表 1 に 見 られるとおり 短 時 間 労 働 者 (パートタイマー) が 平 成 11 年 には14.5%であったのが 平 成 15 年 では23.4% と 大 幅 に 増 加 しているにも 拘 わらず 労 働 者 一 人 平 均 年 間 総 実 労 働 時 間 の 変 化 はほとんど 見 ら れない このことは 表 4の 年 次 有 給 休 暇 の 取 得 状 況 に 見 られるとおり 平 成 7 年 以 降 年 々 取 得 率 の 低 下 によるものと 考 えられる 有 給 休 暇 の 取 得 率 が 低 下 している 理 由 は 表 5 に 見 られるように 主 たる 理 由 は 職 場 の 要 員 に 余 裕 がないことに 起 因 するといえよう また 総 務 省 統 計 局 労 働 力 特 別 調 査 によると 実 労 働 時 間 週 30 時 間 未 満 の 労 働 者 が 平 成 10 年 22.4% 平 成 15 年 26.0%と 増 加 している 一 方 実 労 働 時 間 週 60 時 間 以 上 の 労 働 者 が 平 成 10 年 10.4%から 平 成 15 年 12.3%と 増 加 していることによって 正 社 員 実 労 働 時 間 の 減 少 が 見 られない つまり 昨 今 の 労 時 間 の 状 況 は 正 社 員 へのしわ 寄 せが 顕 著 であるといえる なかでも 30 代 の いわゆる 働 き 盛 り の 正 社 員 が 週 60 時 間 以 上 の 労 働 を 余 儀 なくされているといえよう このような 状 況 は 労 働 者 の 健 康 問 題 ばかりではなく 平 成 13 年 度 に 行 われた 厚 生 労 働 省 能 力 開 発 基 本 調 査 に 見 られるとおり 自 己 啓 発 にあたっての 最 大 の 問 題 点 は 忙 しくて 自 己 啓 発 の 時 間 がない ことであるとされていることからも 長 時 間 にわたる 労 働 時 間 は 企 にとっても 労 働 者 にとっても 将 来 に 渡 る 大 きな 課 題 を 含 んでいるといえる 表 3 労 働 者 一 人 平 均 年 間 総 実 労 働 時 間 の 推 移 ( 年 度 ) 昭 和 62 年 平 成 4 年 平 成 11 年 平 成 12 年 平 成 13 年 平 成 14 年 平 成 15 年 2120 1958 1848 1854 1843 1841 1853 資 料 出 所 : 厚 生 労 働 省 毎 月 勤 労 統 計 調 査 - 3 -

表 4 労 働 者 一 人 平 均 年 次 有 給 休 暇 取 得 率 の 推 移 ( 単 位 %) 平 成 7 年 平 成 8 年 平 成 9 年 平 成 10 年 平 成 11 年 平 成 12 年 平 成 13 年 55.2 54 1 53.8 51.8 50.5 49.5 48 4 資 料 出 所 : 厚 生 労 働 省 就 労 条 件 総 合 調 査 表 5 年 次 有 給 休 暇 を 取 得 する 際 にためらいを 感 じる 理 由 (%) 昇 格 や 査 み ん な に 後 で 多 忙 上 司 が 良 職 場 の 雰 その 他 不 明 定 に 悪 い 影 響 が あ る 迷 惑 が か か る と 感 じる になる い 顔 を し ない 囲 気 で 取 得 し づ ら い 8.4 58.7 42.3 15.7 36.4 4.2 0.3 資 料 出 所 :UFJ 総 研 長 期 休 暇 に 対 する 労 使 の 意 識 調 査 平 成 12 年 3) 企 は 厳 しい 経 営 環 境 に 対 応 していくため 資 本 重 視 の 諸 施 策 が 講 じられてきた その 結 果 労 働 者 が 失 の 不 安 がなく 安 心 して 仕 事 の 取 り 組 める 状 況 が 表 6の 通 り 年 々 低 下 し 平 成 14 年 度 の 調 査 結 果 では 半 数 以 上 の 労 働 者 が 雇 用 の 不 安 を 感 じて 働 いている 状 況 にあ る 表 6 失 の 不 安 がなく 働 けること ( 単 位 %) 区 分 十 分 満 たさ れている かなり 満 た されている どちらとも いえない あまり 満 た されていな ほとんど 満 たされてい 分 らない 無 回 答 い ない 昭 和 56 年 10.6 23.8 29.9 15.3 6.1 14.3 平 成 2 年 5.2 20.3 44.8 20.2 8.8 0.7 平 成 5 年 6.4 16.5 44.9 23.0 8.8 0.5 平 成 8 年 4.7 12.8 41.3 26.2 14.6 0.4 平 成 11 年 3.8 10.2 35.8 27.8 22.0 0.4 平 成 14 年 3.6 8.7 34.3 29.0 24.3 0.1 資 料 出 所 : 内 閣 府 国 民 生 活 選 好 度 調 査 平 成 14 年 - 4 -

失 の 不 安 をもちながら 働 くことは 短 期 間 には 緊 張 感 をもち 仕 事 に 取 り 組 む 意 欲 が 高 まるこ とがあっても 中 長 期 的 には 仕 事 の 取 り 組 む 意 欲 が 減 少 するといえる 失 の 不 安 を 強 く 感 じ る 従 員 は 転 職 先 を 考 え 落 着 いて 仕 事 に 取 り 組 むことをしなくなるといえよう また 表 7に 見 られるとおり 企 の 要 員 に 余 裕 がなくなってきていることもあって や りがいのある 仕 事 や 自 分 に 適 した 仕 事 ができる と 感 じている 労 働 者 が 年 々 低 下 していること がわかる 平 成 14 年 度 の 調 査 では 約 2 割 弱 の 労 働 者 しか やりがいのある 仕 事 や 自 分 に 適 した 仕 事 ができる と 感 じていない 労 働 者 にとっての 働 きがいは 給 与 をはじめとする 処 遇 ばかりではなく やりがいのある 仕 事 や 自 分 に 適 した 仕 事 ができる ことが 多 いに 影 響 を 及 ぼ すものである 企 がこれまでに 講 じてきた 資 本 重 視 の 考 え 方 から これまでの 日 本 型 経 営 の 大 きな 特 徴 で あった 人 間 尊 重 の 軸 に 重 点 を 移 すことが 労 働 者 の 働 く 意 欲 を 高 めるのである それは 安 心 して 企 のために 能 力 を 発 揮 し 自 分 のために 職 能 力 を 高 め 充 実 した 職 人 生 を 築 く ことになるのである 表 7 やりがいのある 仕 事 や 自 分 に 適 した 仕 事 ができること ( 単 位 %) 区 分 十 分 満 たさ れている かなり 満 た されている どちらとも いえない あまり 満 た されていな ほとんど 満 たされてい 分 らない 無 回 答 い ない 昭 和 56 年 8.7 23.2 29.3 21.2 9.1 8.5 平 成 2 年 3.9 16.2 40.0 28.1 10.9 0.8 平 成 5 年 4.4 17.0 40.4 27.4 10.2 0.7 平 成 8 年 4.0 14.3 38.6 29.3 13.4 0.5 平 成 11 年 3.7 12.4 37.9 29.3 16.3 0.4 平 成 14 年 3.3 13.0 37.4 30.2 16.0 0.2 資 料 出 所 : 内 閣 府 国 民 生 活 選 好 度 調 査 平 成 14 年 2. 職 意 識 の 変 化 と 労 働 時 間 をめぐる 諸 課 題 1) 心 の 豊 かさ つまり 物 質 的 にある 程 度 豊 かになったので これからは 心 の 豊 かさや ゆとりのある 生 活 をすることに 重 きをおきたい と 考 える 人 々と 物 の 豊 かさ つまり まだまだ 物 質 的 な 面 で 生 活 を 豊 かにすることに 重 きをおきたい とする 人 々の 意 識 の - 5 -

変 化 は 表 8に 見 られるとおりである 表 8 心 の 豊 かさ 物 の 豊 かさ ( 単 位 %) 区 分 昭 和 50 年 昭 和 55 年 昭 和 60 年 平 成 3 年 平 成 7 年 平 成 15 年 心 の 豊 かさ 36.8 42.2 49.6 52.0 56.8 60.0 物 の 豊 かさ 41.3 39.8 32.9 30.5 28.1 28.7 何 れでもない 18.7 15.3 14.2 14.5 13.2 9.2 資 料 出 所 : 内 閣 府 国 民 生 活 に 関 する 世 論 調 査 平 成 15 年 昭 和 48 年 の 第 一 次 オイルショックに 伴 い 高 度 経 済 成 長 から 安 定 経 済 成 長 へと 移 行 した 後 も 物 の 豊 かさ 追 及 する 人 々の 意 識 に 大 きな 変 化 はなかった しかし 昭 和 55 年 からは 物 の 豊 かさを 追 求 する 人 々より 心 の 豊 かさを 追 求 する 人 々の 数 が 上 回 るようになった その 後 年 を 追 う 毎 に 心 の 豊 かさを 追 求 する 人 々が 増 加 し 平 成 15 年 には 物 の 豊 かさを 追 求 する 人 々の 倍 以 上 となった これは 価 値 観 が 個 性 化 多 様 化 してきたということができ る 内 閣 府 社 会 奉 仕 に 関 する 世 論 調 査 によると この10 年 余 りの 間 に 何 か 社 会 のために 役 立 ちたい と 思 っている 人 たちが 年 々 増 加 し 平 成 14 年 度 調 査 では 約 60%の 人 たち がそのような 意 識 をもっている また 表 9に 見 られるとおり 65.0%の 人 たちが ボランティア 活 動 への 参 加 に 対 する 意 欲 をもっている 表 9 ボランティア 活 動 への 参 加 意 欲 ( 単 位 %) 是 非 参 加 してみたい 機 会 があれば 参 加 し 参 加 してみたいとは 無 回 答 てみたい 思 わない 4.3 60.6 34.9 0.1 資 料 出 所 : 内 閣 府 国 民 生 活 選 好 度 調 査 ボランティアと 国 民 生 活 平 成 12 年 したがって 働 き 方 やいき 方 が 多 様 化 してきたといえよう 企 は これまでの 企 側 の 立 場 に 立 った 施 策 ばかりではなく 地 域 社 会 への 貢 献 という 視 点 や 労 働 者 の 価 値 観 に 立 った 諸 施 策 が 今 後 の 課 題 といえよう 2) 仕 事 と 生 活 の 調 和 - 6 -

平 成 15 年 に 行 われた 厚 生 労 働 省 の 仕 事 と 生 活 の 調 和 に 関 する 意 識 調 査 において 企 における 人 事 管 理 の 基 本 方 針 に 対 する 興 味 深 い 調 査 結 果 ( 表 10)がある 表 10 人 事 管 理 の 基 本 方 針 ( 単 位 %) 区 分 労 働 力 に 効 率 的 利 用 を 重 視 人 件 費 コスト 削 減 よりも 人 材 育 勤 労 者 の 職 生 活 の 充 実 を 重 視 無 回 答 成 を 重 視 建 設 42.7 30.1 19.4 7.8 製 造 36.6 43.7 12.7 7.1 運 輸 通 信 40.0 36.5 12.9 10.6 卸 売 小 売 飲 食 店 38.7 41.5 14.1 5.6 サービス 34.1 35.8 23.1 7.0 金 融 保 険 37.5 37.5 25.0 0.0 計 37.2 38.3 17.0 7.5 資 料 出 所 : 厚 生 労 働 省 仕 事 と 生 活 に 関 する 意 識 調 査 平 成 15 年 表 10に 見 られるとおり 種 によって 大 きな 違 いがある 特 に 建 設 では 労 働 力 の 効 率 的 利 用 を 重 視 する 傾 向 が 強 い 一 方 製 造 では 人 件 費 コスト 削 減 よりも 人 材 育 成 を 重 視 す る 傾 向 がある また 勤 労 者 の 職 生 活 の 充 実 を 重 視 する 企 の 割 合 は 平 均 で 2 割 弱 あり 金 融 保 険 で は4 分 の 一 となっているのが 注 目 される 今 後 企 の 績 が 順 調 に 回 復 すれば 人 件 費 コ スト 削 減 よりも 人 材 育 成 を 重 視 勤 労 者 の 職 生 活 の 充 実 を 重 視 する 企 の 割 合 が 増 加 するこ とが 予 想 される 一 方 労 働 者 の 仕 事 と 生 活 との 調 和 に 関 する 考 え 方 が 労 働 政 策 研 究 研 修 機 構 の 調 査 から 読 み 取 ることができる 表 11-1に 見 られるとおり 仕 事 よりも 生 活 を 重 視 していることが うかがわれる また 表 11-2からは 自 分 の 生 活 時 間 を 増 やしたいと 希 望 している 人 が 多 いということが 分 る このことからも 労 働 者 の 仕 事 や 生 活 に 対 する 価 値 観 が 生 活 を 重 視 していることにおいて いる 人 が 多 くなってきていることがわかるが このような 価 値 観 については 個 人 差 があるこ とを 念 頭 におくことが 必 要 である しかしながら 一 般 的 には 仕 事 重 視 から 仕 事 と 生 活 の 調 和 や 生 活 重 視 を 追 及 する 傾 向 にあるといえる - 7 -

表 11 仕 事 と 生 活 とのバランスに 関 する 考 え 方 ( 単 位 %) 表 11-1 仕 事 に 対 する 考 え 方 区 分 そう 思 う どちらかと いえばそう どちらとも いえない どちらかと いえばそう そうは 思 わ ない 無 回 答 思 う 思 わない 仕 事 の 為 家 庭 生 活 が 犠 牲 に 1.5 8.6 19.4 31.3 36.6 2.6 な ること も やむを 得 ない 育 児 や 介 護 など 家 族 の 為 に 休 暇 を 取 得 するこ とは 当 然 31.7 36.0 21.2 5.8 2.5 2.7 表 11-2 仕 事 と 自 分 の 生 活 時 間 のバランスに 対 する 希 望 希 望 にあっている 仕 事 を 増 やしたい 自 分 の 生 活 時 間 を 増 無 回 答 やしたい 38.2 4.4 55.6 1.8 資 料 出 所 : 労 働 政 策 研 究 研 修 機 構 労 働 者 の 働 く 意 欲 と 雇 用 管 理 に 関 する 従 員 調 査 平 成 16 年 おわりに 企 の 経 営 は 環 境 の 変 化 に 応 じながら ある 時 は 資 本 の 論 理 に 傾 く 必 要 がある ある 時 には 人 間 の 論 理 つまり 人 間 尊 重 に 軸 を 移 していく いわゆる やじろべえ 経 営 が 日 本 的 経 営 の 特 徴 であったと 思 う この 考 え 方 は 今 後 とも 引 き 続 き 堅 持 していくべきであ - 8 -

ると 強 く 思 う 社 会 から 企 に 求 められるあり 方 として これまで フィランソロフィ コンプライアン ス といったことが 言 われてきた 昨 今 では CSR(Corporate Social Responsibility) と いう 考 え 方 が 盛 んに 求 められている 企 は 単 に 収 益 をあげ 株 主 への 配 当 や 税 金 を 納 める ことだけはなく さまざまな 企 の 社 会 的 責 任 が 求 められている つまり 企 に 働 く 労 働 者 や 地 域 社 会 顧 客 など 多 様 なステークホルダー( 利 害 関 係 者 )に 対 して 責 任 を 果 すことがこ れまで 以 上 に 社 会 から 強 く 求 められている また 企 は 地 球 環 境 への 対 応 も 今 後 益 々 配 慮 が 求 められる 一 方 個 人 も 社 会 的 責 任 を 果 す 考 え 方 のもとに 豊 かな 人 生 を 築 いていく 必 要 があるといえ よう 我 が 国 における 労 働 者 は ややもすると 企 に 依 存 した 生 き 方 をしてきたといえる これからは 自 立 自 律 した 個 人 としての 生 き 方 が 求 められている また 企 の 求 める 人 材 像 も 大 きく 変 化 してきている 今 求 められている 人 材 像 は 国 際 性 専 門 性 を 備 えた 人 趣 味 などを 通 じて 幅 広 い 人 脈 を 持 つ 人 地 域 社 会 に 貢 献 している 人 ライフ デザイン キャ リア デザインを 明 確 に 描 き 実 現 に 向 け 努 力 している 人 などであるが 大 切 なことは 個 人 個 人 の 豊 かな 生 きがいを 追 及 することである 豊 かな 生 き 方 を 追 求 していく 上 での 必 要 条 件 は 充 実 した 職 人 生 を 築 くことである 企 も 個 人 も このような 社 会 経 済 の 大 きな 変 化 のなかにおいて 仕 事 と 生 活 の 調 和 を 図 る ことが 大 切 なことといえよう 調 和 を 図 る 為 の 重 要 な 要 素 のひとつが 労 働 時 間 である 企 が これから 企 市 民 として 活 動 してくうえで 求 められるのは 社 会 的 責 任 と 企 価 値 の 創 造 である そのためには 他 者 を 思 いやることができる 労 働 者 や 独 創 性 創 造 性 を 備 えた 労 働 者 が 必 要 である そのような 人 材 を 企 が 育 成 確 保 していくためには 長 期 休 暇 制 度 の 充 実 などによって 総 労 働 時 間 の 短 縮 を 積 極 的 に 推 進 していくことが 不 可 欠 である 一 方 個 人 は その 長 期 休 暇 制 度 などを 活 用 し ボランティア 活 動 への 参 加 や 職 能 力 を 高 める 為 の 自 己 啓 発 などに 積 極 的 に 取 り 組 むことが 今 まで 以 上 に 可 能 となる つまり 長 期 休 暇 制 度 をはじめとする 総 労 働 時 間 の 短 縮 により 企 にとっても 個 人 にと っても そして 社 会 にとっても 地 域 社 会 の 貢 献 家 庭 の 充 実 社 会 の 活 性 化 につながり ま さに 三 方 よし といえよう 以 上 - 9 -