英国:男女共同育児休暇制度



Similar documents
< DB8CAF97BF97A6955C2E786C73>

共 通 認 識 1 官 民 較 差 調 整 後 は 退 職 給 付 全 体 でみて 民 間 企 業 の 事 業 主 負 担 と 均 衡 する 水 準 で あれば 最 終 的 な 税 負 担 は 変 わらず 公 務 員 を 優 遇 するものとはならないものであ ること 2 民 間 の 実 態 を 考

スライド 1

<4D F736F F D F8D828D5A939982CC8EF68BC697BF96B38F9E89BB82CC8A6791E52E646F63>

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

国立大学法人 東京医科歯科大学教職員就業規則

(3) 育 児 休 業 (この 号 の 規 定 に 該 当 したことにより 当 該 育 児 休 業 に 係 る 子 について 既 にし たものを 除 く )の 終 了 後 3 月 以 上 の 期 間 を 経 過 した 場 合 ( 当 該 育 児 休 業 をした 教 職 員 が 当 該 育 児 休 業

 

社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または 法 案 提 出 を 検 討 する と された 事

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

該 介 護 休 業 が 終 了 する 日 までに, 当 該 介 護 休 業 に 係 る 対 象 家 族 が 死 亡 したとき 又 は 離 婚, 婚 姻 の 取 消, 離 縁 等 により 当 該 介 護 休 業 に 係 る 対 象 家 族 との 親 族 関 係 が 消 滅 した とき (3) 配 偶

Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

3 体 制 整 備 等 (1) 全 ての 特 定 事 業 主 が 共 同 して 取 組 むものとする () 総 務 部 人 事 管 理 室 人 事 課 を 計 画 推 進 の 主 管 課 とし 全 ての 市 職 員 により 推 進 する (3) 実 施 状 況 を 把 握 し 計 画 期 間 中 で


川越市幼稚園就園奨励費補助金交付要綱

Microsoft PowerPoint - 【資料5】社会福祉施設職員等退職手当共済制度の見直し(案)について

代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

<4D F736F F D F582CC88E78E998B788BC C98AD682B782E92E646F63>

2 1.ヒアリング 対 象 (1) 対 象 範 囲 分 類 年 金 医 療 保 険 雇 用 保 険 税 備 考 厚 生 年 金 の 資 格 喪 失 国 民 年 金 の 加 入 老 齢 給 付 裁 定 請 求 など 健 康 保 険 の 資 格 喪 失 国 民 健 康 保 険 の 加 入 健 康 保 険

平 成 34 年 4 月 1 日 から 平 成 37 年 3 月 31 日 まで 64 歳 第 2 章 労 働 契 約 ( 再 雇 用 希 望 の 申 出 ) 第 3 条 再 雇 用 職 員 として 継 続 して 雇 用 されることを 希 望 する 者 は 定 年 退 職 日 の3か 月 前 まで

Microsoft Word - 目次.doc

平 均 賃 金 を 支 払 わなければならない この 予 告 日 数 は 平 均 賃 金 を 支 払 った 日 数 分 短 縮 される( 労 基 法 20 条 ) 3 試 用 期 間 中 の 労 働 者 であっても 14 日 を 超 えて 雇 用 された 場 合 は 上 記 2の 予 告 の 手 続

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt


<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

●幼児教育振興法案

Microsoft PowerPoint - 経営事項審査.ppt

財政再計算結果_色変更.indd


調査結果の概要


<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

第 7 条 職 員 の 給 与 に 関 する 規 程 ( 以 下 給 与 規 程 という ) 第 21 条 第 1 項 に 規 定 す るそれぞれの 基 準 日 に 育 児 休 業 している 職 員 のうち 基 準 日 以 前 6 月 以 内 の 期 間 にお いて 在 職 した 期 間 がある 職

(2) 保 育 料 等 減 免 措 置 に 関 する 調 書 (3) 地 方 税 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 226 号 ) 第 5 条 第 2 項 第 1 号 に 規 定 する 市 町 村 民 税 の 課 税 の 状 況 を 証 明 する 書 類 又 は 生 活 保 護 法 ( 昭 和

    平成11年度余市町私立幼稚園就園奨励費補助金交付要綱

5 次 のいずれにも 該 当 する 従 業 員 は 子 が1 歳 6ヶ 月 に 達 するまでの 間 で 必 要 な 日 数 について 育 児 休 業 をするこ とができる なお 育 児 休 業 を 開 始 しようとする 日 は 原 則 として 子 の1 歳 の 誕 生 日 に 限 るものとする (1

<6D33335F976C8EAE CF6955C A2E786C73>

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

Taro-H19退職金(修正版).jtd

厚 生 年 金 は 退 職 後 の 所 得 保 障 を 行 う 制 度 であり 制 度 発 足 時 は 在 職 中 は 年 金 を 支 給 しないこととされていた しかしながら 高 齢 者 は 低 賃 金 の 場 合 が 多 いと いう 実 態 に 鑑 み 在 職 者 にも 支 給 される 特 別

申 請 免 除 申 請 免 除 ( 学 生 以 外 ) 学 生 納 付 特 例 制 度 若 年 者 納 付 猶 予 制 度 法 定 免 除 世 帯 構 成 図 表 1 国 民 年 金 保 険 料 の 免 除 の 種 類 と 所 得 基 準 本 人 世 帯 主 配 偶 者 の 所 得 に 応 じて 免

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

第5回法人課税ディスカッショングループ 法D5-4

経 常 収 支 差 引 額 の 状 況 平 成 22 年 度 平 成 21 年 度 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 4,154 億 円 5,234 億 円 1,080 億 円 改 善 赤 字 組 合 の 赤 字 総 額 4,836 億 円 5,636 億 円 800 億 円 減

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

職 員 の 等 に 関 する 条 例 第 24 条 の 承 認 は 正 規 の 勤 務 時 間 の 始 め 又 は 終 わりにおいて 30 分 を 単 位 として 行 う ものとする 2 育 児 を 原 因 とする 特 別 休 暇 を 承 認 されている 職 員 に 対 する の 承 認 については

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

2 前 項 前 段 の 規 定 にかかわらず 年 俸 制 教 職 員 から 申 し 出 があった 場 合 においては 労 使 協 定 に 基 づき その 者 に 対 する 給 与 の 全 額 又 は 一 部 を 年 俸 制 教 職 員 が 希 望 する 金 融 機 関 等 の 本 人 名 義 の 口

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 135, , ,900 2

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

育児・介護休業等に関する規則

資料2-2 定時制課程・通信制課程高等学校の現状

Taro-iryouhoken

<4D F736F F D20836E E819592E88C5E B F944E82548C8E89FC90B3816A5F6A D28F57>

39_1

後 にまで 及 んでおり(このような 外 部 研 究 資 金 を 以 下 契 約 理 由 研 究 という ) かつ その 者 が 退 職 後 も 引 き 続 き 研 究 代 表 者 となることを 研 究 所 が 認 める 場 合 とし 理 事 室 の 命 を 受 けて 発 議 書 ( 別 に 定 め

資料2 利用者負担(保育費用)

<4D F736F F D2088E78E998B788BC C98AD682B782E98B4B92F62E646F63>

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

図 表 1 雇 用 保 険 法 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 案 概 要 現 下 の 雇 用 情 勢 等 を 踏 まえ 失 業 等 給 付 に 係 る 保 険 料 率 を 引 き 下 げるとともに 労 働 者 の 離 職 の 防 止 や 再 就 職 の 促 進 を 図 るため 育 児 休

16 日本学生支援機構

スライド 1

(2) 特 別 障 害 給 付 金 国 民 年 金 に 任 意 加 入 していなかったことにより 障 害 基 礎 年 金 等 を 受 給 していない 障 がい 者 の 方 に 対 し 福 祉 的 措 置 として 給 付 金 の 支 給 を 行 う 制 度 です 支 給 対 象 者 平 成 3 年 3

(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務

1 支 給 認 定 新 制 度 では 幼 稚 園 ( 新 制 度 に 移 行 する 幼 稚 園 のことで 以 下 同 じ) を 利 用 する 場 合 には お 住 まいの 市 町 村 から 支 給 認 定 証 の 交 付 を 受 ける 必 要 があります 認 定 の 区 分 は 年 齢 や 保 育

tokutei2-7.xls

<4D F736F F D C93FA967B91E5906B8DD082D682CC91CE899E2E646F6378>

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

小山市保育所整備計画

<4D F736F F D208E52979C8CA78E598BC68F5790CF91A390698F9590AC8BE08CF D6A2E646F6378>

m07 北見工業大学 様式①

第 3 四 半 期 運 用 状 況 の 概 要 第 3 四 半 期 末 の 運 用 資 産 額 は 2,976 億 円 となりました 第 3 四 半 期 の 修 正 総 合 収 益 率 ( 期 間 率 )は +1.79%となりました なお 実 現 収 益 率 は +0.67%です 第 3 四 半 期

全設健発第     号

代 行 制 度 を 基 本 的 な 枠 組 とする 厚 生 年 金 基 金 制 度 の 今 後 の 在 り 方 について 本 試 案 では 代 行 部 分 は 公 的 年 金 の 一 部 である という 基 本 認 識 に 立 って 1 早 急 な 対 応 が 求 められる 代 行 割 れ 問 題


接 支 払 制 度 を 活 用 するか 意 思 を 確 認 する 確 認 に 当 たっては 次 の 各 号 に 掲 げる 事 項 について 書 面 により 世 帯 主 の 合 意 を 得 て 代 理 契 約 を 締 結 するものとする (1) 医 療 機 関 等 が 本 市 に 対 し 世 帯 主


障害福祉制度あらまし目次

[ 組 合 員 期 間 等 の 特 例 ] 組 合 員 期 間 等 については 年 齢 職 種 などにより 過 去 の 制 度 からの 経 過 措 置 が 設 けられ ており 被 用 者 年 制 度 の 加 入 期 間 ( 各 共 済 組 合 の 組 合 員 期 間 など)については 生 年 月 日

減 少 率 ) と 平 均 余 命 の 伸 びを 勘 案 した 一 定 率 (0.3%) の 合 計 である スライド 調 整 率 を 差 し 引 いて 年 金 額 の 改 定 が 行 われる( 図 表 ) ただし マクロ 経 済 スライドが 完 全 に 実 施 されるのは 賃 金 や 物 価 があ

入札公告 機動装備センター

<4D F736F F D2091E F18CB48D C481698E7B90DD8F9590AC89DB816A2E646F63>

平 成 27 年 11 月 ~ 平 成 28 年 4 月 に 公 開 の 対 象 となった 専 門 協 議 等 における 各 専 門 委 員 等 の 寄 附 金 契 約 金 等 の 受 取 状 況 審 査 ( 別 紙 ) 専 門 協 議 等 の 件 数 専 門 委 員 数 500 万 円 超 の 受

っては 出 産 予 定 日 から 出 生 した 日 から 起 算 して8 週 間 を 経 過 する 日 の 翌 日 までとする ) の 期 間 内 に 当 該 子 に 係 る 最 初 の 育 児 休 業 を 開 始 し かつ 終 了 した 場 合 であって 当 該 子 に 係 る 再 度 の 育 児

1. 任 免 1-1 採 用 ( 試 験 採 用 ) 1 任 免 試 験 採 用 採 用 者 予 定 者 数 報 告 試 験 公 告 任 命 結 果 通 知 書 採 用 予 定 者 数 の 報 告 採 用 説 明 会 の 計 画 実 施 人 事 異 動 対 象 者

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

1 予 算 の 姿 ( 平 成 25 当 初 予 算 ) 長 野 県 財 政 の 状 況 H 現 在 長 野 県 の 予 算 を 歳 入 面 から 見 ると 自 主 財 源 の 根 幹 である 県 税 が 全 体 の5 分 の1 程 度 しかなく 地 方 交 付 税 や 国 庫 支

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

2 前 項 に 定 める 日 に 支 給 する 給 与 は 総 額 給 与 を12 分 割 した 額 ( 以 下 給 与 月 額 という ) 扶 養 手 当 住 居 手 当 通 勤 手 当 単 身 赴 任 手 当 寒 冷 地 手 当 及 び 業 績 手 当 並 びに 前 月 分 の 超 過 勤 務

Microsoft Word - 奨学金相談Q&A.rtf

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

平成16年度

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

<4D F736F F F696E74202D208CE38AFA8D8297EE8ED288E397C390A CC8A AE98EBA8DEC90AC816A2E707074>

Transcription:

欧 州 経 済 2013 年 4 月 4 日 全 5 頁 英 国 : 男 女 共 同 育 児 休 暇 制 度 柔 軟 な 休 暇 取 得 制 度 でイクメンは 増 えるのか? ロンドンリサーチセンター 研 究 員 沼 知 聡 子 [ 要 約 ] 英 国 連 立 政 権 による 雇 用 法 改 革 の 一 環 として 2015 年 より 男 女 共 同 育 児 休 暇 (Shared Parental Leave)の 導 入 が 予 定 されている 最 長 1 年 の 法 定 育 児 休 暇 を 父 母 が 共 有 し 最 低 1 週 間 単 位 で 交 互 あるいは 同 時 での 取 得 を 可 能 にする 柔 軟 な 制 度 である 休 暇 取 得 の 柔 軟 性 を 高 め 女 性 が 出 産 育 児 により 長 期 職 場 を 離 れることによるペナル ティを 軽 減 すると 同 時 に 男 性 の 育 児 参 加 促 進 を 目 指 すが 雇 用 主 の 負 担 増 を 懸 念 する 声 も 強 く 意 図 した 結 果 を 生 むまでには 相 当 の 時 間 がかかるだろう 英 国 の 保 守 党 自 由 民 主 党 連 立 政 権 は 柔 軟 で 労 使 互 恵 的 公 正 な 労 働 市 場 の 確 立 を 目 指 し 雇 用 法 改 革 を 実 施 している 世 界 的 にも 規 制 の 少 ない 英 国 の 労 働 市 場 では 雇 用 保 護 規 制 の 緩 やかさもあり 雇 用 主 が 新 しい 雇 用 創 出 に 積 極 的 であり 人 材 の 流 動 性 も 高 い 景 気 低 迷 が 続 く 中 でも 2012 年 末 時 点 で 雇 用 者 数 が 2,973 万 人 と 過 去 最 高 を 記 録 するなど 市 場 のダイナミズ ムは 維 持 されている 今 回 の 改 革 でも 徒 に 規 制 を 課 すのではなく 労 使 双 方 の 事 情 にかなっ た 雇 用 関 係 構 築 に 向 けた 裁 量 の 拡 大 が 目 指 されている 育 児 や 疾 病 引 退 に 備 えた 準 備 など 職 業 生 活 を 通 じて 起 こりうる 様 々な 変 化 は 被 雇 用 者 の 働 き 方 に 大 きな 影 響 を 与 える 同 様 に 雇 用 主 も 経 済 状 況 に 応 じ 労 働 力 の 調 整 が 必 要 となる 詳 細 な 規 定 で 労 働 市 場 のあり 方 を 決 定 する のではなく 労 使 双 方 の 合 意 に 基 づく 個 々の 状 況 に 応 じた 働 き 方 を 選 択 できるよう 建 設 的 な 議 論 を 奨 励 している このための 施 策 の 1 つが 2015 年 より 施 行 予 定 の 男 女 共 同 育 児 休 暇 であ る 最 長 1 年 の 法 定 育 児 休 暇 を 父 母 が 共 有 するこの 制 度 は 2013 年 子 どもおよび 家 族 法 の 枠 組 みで 導 入 されることになっており 現 在 同 法 案 の 審 議 が 議 会 で 進 められている 制 度 導 入 の 背 景 英 国 では 女 性 の 就 業 率 が EU 平 均 を 大 きく 上 回 り ( 上 級 ) 管 理 職 に 占 める 女 性 の 割 合 も 35% 以 上 と 経 済 協 力 開 発 機 構 (OECD) 平 均 の 約 32%を 超 え 男 女 格 差 を 測 るジェンダーギャップ 指 数 (2012 年 ) 1 でも 135 カ 国 中 18 位 につけるなど 女 性 進 出 が 進 んでいる 印 象 を 受 ける その 1 経 済 教 育 保 険 政 治 分 野 での 各 種 データを 基 に 世 界 経 済 フォーラムが 算 定 する 指 数 日 本 は 101 位 株 式 会 社 大 和 総 研 丸 の 内 オフィス 100-6756 東 京 都 千 代 田 区 丸 の 内 一 丁 目 9 番 1 号 グラントウキョウ ノースタワー このレポートは 投 資 勧 誘 を 意 図 して 提 供 するものではありません このレポートの 掲 載 情 報 は 信 頼 できると 考 えられる 情 報 源 から 作 成 しておりますが その 正 確 性 完 全 性 を 保 証 する ものではありません また 記 載 された 意 見 や 予 測 等 は 作 成 時 点 のものであり 今 後 予 告 なく 変 更 されることがあります 大 和 総 研 の 親 会 社 である 大 和 総 研 ホールディングスと 大 和 証 券 は 大 和 証 券 グループ 本 社 を 親 会 社 とする 大 和 証 券 グループの 会 社 です 内 容 に 関 する 一 切 の 権 利 は 大 和 総 研 にあります 無 断 での 複 製 転 載 転 送 等 はご 遠 慮 ください

2 / 5 一 方 で OECD の 調 査 によれば 女 性 就 業 者 の 40%はパートタイムでの 勤 務 となっており 仕 事 と 家 庭 の 両 立 の 負 担 が 主 に 女 性 の 肩 にかかっていることが 読 み 取 れる この 勤 務 体 系 における 差 異 は 女 性 の 賃 金 が 男 性 のそれを 18% 下 回 ることにも 表 れている また 英 国 の 特 徴 として 挙 げ られるのが 託 児 費 用 の 高 さであり 女 性 がフルタイム 勤 務 を 希 望 する 際 の 障 壁 とされている フルタイム 勤 務 の 年 間 総 所 得 の 中 央 値 が 2 万 6,500 ポンド(2012 年 4 月 5 日 までの 1 年 間 英 国 統 計 局 )の 英 国 で 2 歳 以 下 の 子 どもを 保 育 園 に 預 ける 場 合 年 間 費 用 は 平 均 で 1 万 1,000 ポ ンド 2 に 及 ぶ さらに 現 行 の 出 産 育 児 休 暇 制 度 も 女 性 が 育 児 の 主 体 となることを 前 提 とし 性 的 役 割 の 強 化 を 促 すような 仕 組 みである( 詳 細 後 述 ) 柔 軟 な 選 択 肢 の 欠 如 から 出 産 育 児 により 長 期 にわたり 労 働 市 場 を 離 れるのは 女 性 で 男 性 による 育 児 は 補 助 的 役 割 に 留 まる 傾 向 が 強 い このため 連 立 政 権 では 父 親 の 育 児 参 加 を 促 し 両 親 が 主 体 的 に 育 児 とキャリアのバランス をとれるよう 休 暇 取 得 の 柔 軟 性 向 上 を 課 題 としていた 育 児 による 中 断 が 復 職 後 のキャリア 進 展 の 妨 げとなり あたかも 出 産 が 女 性 にとってペナルティのように 機 能 することを 防 ぐ 目 的 もある 雇 用 主 にとっても 柔 軟 な 休 暇 制 度 は 人 材 プール 全 体 の 活 用 や 優 秀 な 人 材 の 維 持 に つながるという 利 点 もある 柔 軟 な 勤 務 形 態 は 被 雇 用 者 のモチベーションを 高 め 生 産 性 の 向 上 に 資 するという 考 えもある なお これまで 導 入 されてきた 家 族 にやさしい 法 規 制 3 は 企 業 にやさしいものではなく 景 気 低 迷 が 続 く 中 ではより 大 きな 負 担 になり むしろ 出 産 年 齢 にあたる 女 性 の 雇 用 をためらう 一 因 になるとの 指 摘 もある デービッド キャメロン 首 相 はこのような 企 業 の 態 度 は 許 容 しが たいとし この 問 題 に 対 処 するには 育 児 を 両 親 で 担 うことが 社 会 的 規 範 となるよう 促 すこと が 必 要 であると 述 べている これらに 加 え 政 治 的 な 要 因 も 考 えられよう 欧 州 で 最 も 家 庭 にやさしい 政 府 を 目 指 し ている 連 立 政 権 だが 児 童 手 当 の 受 給 要 件 厳 格 化 など 女 性 に 厳 しいとみなされる 一 連 の 施 策 に より 女 性 の 保 守 党 支 持 率 は 下 落 している 4 共 働 き 世 帯 の 母 親 には 大 きな 打 撃 となった 児 童 手 当 の 削 減 をはじめ 鳴 り 物 入 りで 始 まった 託 児 施 設 の 改 革 も 難 航 し 食 料 品 や 燃 料 価 格 の 高 騰 は 家 計 を 預 かることの 多 い 女 性 に 政 府 の 落 ち 度 として 認 識 されている このため 男 女 共 同 育 児 休 暇 制 度 は 女 性 有 権 者 への 配 慮 を 示 すためのアピールとも 理 解 できる 男 女 共 同 育 児 休 暇 制 度 新 しい 制 度 に 触 れる 前 に 現 行 の 出 産 育 児 休 暇 制 度 を 概 説 する 被 雇 用 者 である 母 親 には http://www3.weforum.org/docs/wef_gendergap_report_2012.pdf 2 保 育 園 の 料 金 が 英 国 平 均 で 1 時 間 あたり 4.26 ポンド 1 週 間 50 時 間 利 用 した 場 合 で 算 出 地 域 差 も 大 きく 最 も 高 いロンドンでは 年 間 1 万 4,000 ポンド 近 くになる 3 出 産 休 暇 の 長 期 化 フレックスタイム 勤 務 を 要 請 する 権 利 養 子 休 暇 や 父 親 の 育 児 休 暇 の 導 入 など 4 2010 年 総 選 挙 時 に 36%を 記 録 した 女 性 有 権 者 の 保 守 党 支 持 率 は 2013 年 1 月 には29%にまで 低 下 し 野 党 労 働 党 支 持 率 は 総 選 挙 時 の 31%から 同 45%へと 大 きく 上 昇 している(Associated Newspaers 調 査 による)

3 / 5 出 産 休 暇 (Maternity Leave)として 最 長 1 年 間 5 の 休 暇 が 付 与 され 最 長 39 週 間 にわたり 出 産 手 当 (Maternity Pay)が 支 給 される 出 産 休 暇 の 受 給 要 件 は 雇 用 期 間 に 依 存 しないが 出 産 手 当 は 出 産 予 定 週 前 15 週 間 の 時 点 での 勤 務 期 間 が 半 年 あり かつ 平 均 107 ポンド 以 上 の 週 給 を 得 ていることが 受 給 要 件 となる 休 暇 開 始 後 6 週 間 は 平 均 週 給 の 90% 以 後 39 週 までは 法 定 レー ト(2012 年 度 は 週 135.45 ポンド もしくは 平 均 週 給 の 90%のいずれか 低 い 方 )が 給 付 される なお 父 親 も 母 親 と 同 様 の 受 給 要 件 を 満 たせば 出 産 後 に 父 親 の 育 児 休 暇 (Paternity Leave) として 2 週 間 の 有 給 休 暇 6 のほか 産 後 20 週 以 降 に 母 親 が 復 職 した 場 合 残 りの 出 産 休 暇 ( 最 長 26 週 間 )を 代 わりに 取 得 できる 図 表 英 国 における 育 児 休 暇 の 現 況 と 新 制 度 モデル 現 行 制 度 母 通 常 出 産 休 暇 26 週 間 追 加 出 産 休 暇 26 週 間 親 週 給 の90% 法 定 レート 無 給 1-6 週 7-39 週 40-52 週 父 56 日 以 内 に 最 長 2 週 間 21 週 目 以 降 最 長 26 週 間 譲 渡 可 能 ( 母 親 が 復 職 した 場 合 ) 親 法 定 レート( 取 得 日 数 分 ) 法 定 レート 無 給 新 制 度 モデル 21-39 週 40-52 週 母 通 常 出 産 休 暇 26 週 間 追 加 出 産 休 暇 26 週 間 親 週 給 の90% 法 定 レート 無 給 1-6 週 7-39 週 40-52 週 父 親 2 週 間 法 定 レート 両 3 週 目 以 降 両 親 どちらが 使 用 してもよい 親 法 定 レート 無 給 3-39 週 40-52 週 出 所 :ビジネス イノベーション 技 能 省 資 料 より 大 和 総 研 作 成 一 方 男 女 共 同 育 児 休 暇 制 度 はその 名 前 が 示 す 通 り 育 児 休 暇 の 共 同 で 取 得 を 促 すものであ り 母 親 に 代 わり 父 親 が 取 得 できる 期 間 が 大 幅 に 拡 大 される まず 母 親 に 1 年 間 の 休 暇 が 付 与 されるが 産 後 2 週 間 以 降 はいつでも これを 父 親 と 共 有 できる 雇 用 主 に 取 得 意 図 を 通 知 し 同 意 を 得 れば 残 り 50 週 を 交 互 に あるいは 同 時 に 最 低 1 週 間 の 単 位 で 両 親 が 分 割 して 自 由 に 取 得 することができる( 雇 用 主 は 休 暇 の 短 期 分 割 取 得 について その 申 請 が 実 情 にそぐわな い 場 合 はこれを 却 下 できる) 2013 年 を 通 じ 実 施 面 での 詳 細 が 協 議 される 予 定 だが 休 暇 取 得 5 26 週 間 の 通 常 出 産 休 暇 と それに 続 く 26 週 間 の 追 加 出 産 休 暇 での 1 年 となる 産 後 の 2 週 間 は 母 体 の 回 復 のため 取 得 は 義 務 となる 分 割 して 取 得 することはできない 休 暇 給 付 ともに 法 定 の 水 準 を 下 回 ることは できないが 企 業 が 独 自 スキームとしてこれを 上 回 る 制 度 を 導 入 することは 可 能 6 産 後 56 日 以 内 の 取 得 のみ 有 効 給 付 額 は 週 135.45 ポンドもしくは 平 均 週 給 の 90%の いずれか 低 い 方

4 / 5 には 事 前 8 週 間 の 通 知 が 必 要 とみられている 受 給 要 件 は 両 親 がともに 出 産 予 定 日 の 15 週 間 の 時 点 で 雇 用 期 間 が 半 年 を 満 たすことである 給 付 については 現 行 制 度 と 変 わらず 母 親 に は 最 初 の 6 週 間 に 平 均 週 給 の 90% 残 り 33 週 間 は 法 定 レートが 適 用 され 父 親 には 2 週 間 の 有 給 休 暇 が 付 与 される 両 親 に 対 する 給 付 の 総 額 は 変 わらないものの 母 親 が 生 計 中 心 者 である 場 合 には 従 来 よりも 早 く 職 場 復 帰 がしやすくなるというメリットがある 統 計 上 では 年 間 42 万 世 帯 が 新 制 度 の 利 用 対 象 になるが ビジネス イノベーション 技 能 省 の 試 算 によると 父 親 が 母 親 に 代 わり 休 暇 を 取 得 することが 経 済 的 な 利 益 につながるのは 1 万 3,500 世 帯 に 留 まると いう また 両 親 が 給 付 を 重 複 して 受 給 しないよう 労 働 年 金 省 では 新 たな IT システムの 構 築 が 必 要 となり その 費 用 は 2,200 万 ポンドとされる 実 施 面 での 不 安 も 男 女 共 同 育 児 休 暇 制 度 は 誕 生 直 後 の 早 い 段 階 から 父 親 の 育 児 参 加 を 促 し 固 定 化 した 性 的 役 割 観 を 揺 さぶり 両 親 により 多 くの 選 択 肢 を 与 えるものとして その 意 図 は 広 く 評 価 されて いる しかし 施 策 の 実 施 面 での 検 討 不 足 を 指 摘 する 声 や 企 業 の 負 担 増 に 対 する 懸 念 も 多 い 特 に 問 題 視 されているのは 短 期 間 に 分 割 しての 取 得 を 可 能 にした 点 である 往 々にして 限 ら れたリソースで 稼 動 している 中 小 企 業 などでは 細 切 れに 休 暇 取 得 を 繰 り 返 された 場 合 には 現 実 的 には 対 応 不 可 能 というのが 本 音 であろう 業 務 遂 行 にあたり 専 門 知 識 や 一 定 の 研 修 期 間 を 要 する 場 合 はなおさらだ 休 暇 申 請 を 却 下 することもできるが 被 雇 用 者 との 間 に 不 必 要 なあつれきが 生 じる 恐 れもある 過 去 の 判 例 からは 家 庭 の 事 情 が 企 業 都 合 に 優 先 される 場 合 が 多 いだけに 企 業 の 対 応 も 神 経 質 にならざるを 得 ない 景 気 低 迷 が 続 く 中 での 導 入 に 対 し 政 府 の 熟 慮 を 求 める 向 きも 多 い また 同 じ 2013 年 子 どもおよび 家 族 法 の 枠 組 みで フレ ックスタイム 勤 務 を 要 請 する 権 利 が 従 来 の 育 児 介 護 を 主 体 的 に 担 う 被 雇 用 者 のみから 全 被 雇 用 者 に 拡 大 される 予 定 である 施 行 に 際 する 詳 細 はまだ 明 らかにされていないが 雇 用 者 側 の 更 なる 負 担 増 や 現 場 の 混 乱 が 予 想 される 一 方 の 被 雇 用 者 側 だが 男 女 共 同 育 児 休 暇 制 度 がどれだけ 活 用 されるかは 現 段 階 では 不 透 明 である 経 済 低 迷 が 長 引 いているだけに 長 期 にわたり 職 場 を 離 れる 不 安 や 無 給 期 間 の 所 得 減 による 家 計 への 影 響 を 理 由 に 休 暇 取 得 に 前 向 きになれない 父 親 も 多 いのが 現 状 であろう 休 暇 取 得 が 職 務 に 対 するコミットメントの 欠 如 と 受 け 止 められることを 懸 念 する 向 きも 多 い 現 行 制 度 でも 母 親 の 代 わりに 一 定 期 間 産 休 を 取 得 することが 可 能 だが 制 度 に 対 する 認 知 度 が 高 いとはいえず 父 親 の 休 暇 取 得 期 間 に 目 立 った 変 化 はみられていないという 北 欧 諸 国 の パパ クォータ 制 のような 父 親 側 の 育 児 休 暇 取 得 が 両 親 に 対 する 給 付 額 や 取 得 可 能 期 間 に 影 響 を 与 えるなどの 経 済 的 インセンティブに 欠 ける 点 も 弱 みとなろう 社 会 に 深 く 根 付 いた 伝 統 的 な 性 的 役 割 のステレオタイプを 変 えるには 相 当 の 時 間 がかかる それでも 男 女 共 同 育 児 休 暇 制 度 を 活 用 する 父 親 が 増 えていけば 家 庭 と 仕 事 の 両 立 は 女 性 にと っての 課 題 ではなく 親 としての 課 題 になっていくだろう また 女 性 が 生 計 中 心 者 とな る 世 帯 がわずかながらも 増 えつつあるのも 現 実 であり そのような 世 帯 から 新 制 度 の 活 用 は

5 / 5 徐 々に 進 んでいくものと 考 えられる 即 時 的 な 効 果 は 期 待 できないとしても 育 児 は 両 親 が 共 同 で 担 うというメッセージを 明 確 にした 点 は 評 価 に 値 するだろう 一 方 日 本 では 父 親 の 育 児 休 暇 取 得 率 が 2011 年 度 に 2.63% 7 と 極 めて 低 く 2017 年 度 までの 目 標 値 である 10%からはほど 遠 い 水 準 にある 月 額 賃 金 の 50% 相 当 額 が 支 給 される 育 児 休 業 給 付 金 もあるが 横 並 びの 意 識 が 強 い 社 会 では 取 得 申 請 すらままならない 場 合 も 多 いと 聞 く 英 国 の 新 制 度 を 先 例 に 日 本 で も 育 児 に 対 する 意 識 を 変 える 契 機 が 生 まれることを 望 みたい 7 厚 生 労 働 省 平 成 23 年 度 雇 用 均 等 基 本 調 査 の 概 況 ( 平 成 24 年 7 月 25 日 )による