津 山 市 公 民 館 整 備 方 針 平 成 25 年 4 月 津 山 市 津 山 市 教 育 委 員 会
目 次 整 備 方 針 の 策 定 目 的 P1 公 民 館 の 現 状 P2~P4 1 公 民 館 の 施 設 概 要 P2~P3 2 施 設 の 老 朽 化 について P3 3 公 民 館 の 耐 震 化 について P3 4 施 設 の 利 便 性 について P3~P4 公 民 館 整 備 の 視 点 P4 公 民 館 整 備 方 針 P5~P6 1
整 備 方 針 の 策 定 目 的 公 民 館 は 住 民 が 集 い 学 び そして 学 ぶことを 通 して 人 々が 交 流 する 地 域 の 生 涯 学 習 活 動 の 拠 点 です そこでは 単 なる 学 習 活 動 のみならず 地 域 の 活 性 化 や 高 齢 者 の 健 康 づくり 子 どもたちの 健 全 育 成 など 地 域 課 題 に 対 する 取 り 組 みも 図 られ さ らに 町 内 会 や 子 供 会 などの 行 事 に 利 用 されているように まさに 地 域 活 動 の 拠 点 となっています また 災 害 時 の 避 難 所 にも 指 定 されており 公 民 館 は 地 域 において 非 常 に 重 要 な 役 割 を 果 たしています 津 山 市 においては 昭 和 29 年 7 月 に 津 山 市 公 民 館 条 例 を 施 行 して 以 来 旧 村 単 位 での 設 置 を 原 則 とし その 後 配 置 については 審 議 会 等 に 諮 りながら 22 館 の 公 民 館 建 設 整 備 を 計 画 的 に 進 めてきました 現 在 最 後 の 未 整 備 地 域 である 市 街 地 東 部 地 区 に 津 山 東 公 民 館 の 建 設 を 進 めていますが この 整 備 をもって 公 民 館 整 備 計 画 は 完 了 することとなります しかし 既 存 の 公 民 館 の 中 には 建 築 から 相 当 の 年 月 が 経 過 しているものがあり 施 設 の 老 朽 化 による 不 具 合 などの 課 題 が 生 じています これまで 公 民 館 については 雨 漏 りなどの 発 生 後 に 修 繕 を 行 う 事 後 処 理 型 でありましたが このような 対 処 方 法 では 施 設 寿 命 を 縮 めることになり 結 果 的 に 行 政 コストの 増 加 を 招 きかねません 適 切 な 維 持 修 繕 による 施 設 の 長 寿 命 化 を 計 画 的 に 進 めることが 必 要 です そこで 将 来 の 公 民 館 のあり 方 を 見 据 え 利 便 性 安 全 性 など 施 設 整 備 上 の 重 要 な 視 点 老 朽 度 に 応 じた 改 修 基 準 適 正 な 施 設 規 模 等 を 定 めることを 目 的 とした 公 民 館 整 備 方 針 をここに 策 定 します なお この 方 針 は 社 会 情 勢 や 本 市 の 施 設 見 直 しの 方 向 性 等 を 踏 まえて 改 訂 の 必 要 が 生 じたときは 適 宜 見 直 します 2
公 民 館 の 現 状 1 公 民 館 の 施 設 概 要 (1) 公 民 館 を 建 築 年 度 順 に 並 べると 次 のとおりです 表 1 ( 平 成 24 年 4 月 時 点 ) 公 民 館 名 人 口 建 築 年 度 構 造 床 面 積 耐 用 年 数 到 達 年 度 新 耐 震 基 準 清 泉 1,83 5 人 昭 和 52 年 度 S 2 階 299. 97m2 H27 非 該 当 広 野 1,78 4 人 昭 和 54 年 度 S 1 階 230. 80m2 H29 非 該 当 中 央 ( 婦 人 青 年 の 家 として 建 築 ) 17,1 98 人 昭 和 56 年 度 RC 3 階 1798. 58m2 H43 適 合 診 断 済 阿 波 ( 山 村 ) 608 人 昭 和 57 年 度 RC 2 階 997. 53m2 H44 二 宮 2,69 4 人 昭 和 57 年 度 S 2 階 349. 90m2 H32 佐 良 山 ( 農 業 ) 6,41 6 人 昭 和 59 年 度 S 2 階 449. 93m2 H34 大 崎 2,77 1 人 昭 和 59 年 度 S 2 階 349. 78m2 H34 高 田 2,36 5 人 昭 和 60 年 度 W 1 階 349. 90m2 H21 院 庄 3,50 人 昭 和 61 年 度 S 1 階 350. 10m2 H36 平 成 17 年 度 ステージ 増 築 30.7 1m2 計 380.81m2 高 倉 1,75 人 昭 和 61 年 度 S 1 階 350. 23m2 H36 河 辺 ( 農 業 ) 5,34 1 人 昭 和 61 年 度 S 2 階 423. 26m2 H36 田 邑 1,96 3 人 昭 和 62 年 度 S 1 階 350. 06m2 H37 東 苫 田 ( 勤 労 ) 8,10 2 人 平 成 元 年 度 RC 1 階 1685. 87m2 H51 高 野 7,62 5 人 平 成 元 年 度 S 1 階 624. 00m2 H39 成 名 1,88 1 人 平 成 2 年 度 S 1 階 349. 95m2 H40 一 宮 5,67 8 人 平 成 8 年 度 S 1 階 526. 45m2 H46 勝 北 ( 含 図 書 館 ) 6,79 2 人 平 成 9 年 度 RC 2 階 1541. 26m2 H59 西 苫 田 11,4 94 人 平 成 13 年 度 S 1 階 657. 41m2 H51 城 西 4,97 3 人 平 成 19 年 度 S 1 階 546. 43m2 H57 福 南 403 人 平 成 21 年 度 S 1 階 350. 14m2 H59 加 茂 町 4,89 1 人 平 成 22 年 度 W 1 階 643. 02m2 H46 久 米 7,22 3 人 平 成 23 年 度 W 1 階 997. 50m2 H47 人 口 は 平 成 24 年 1 月 時 点 である 構 造 は RC: 鉄 筋 コンクリート 造 S: 鉄 骨 造 W: 木 造 で 表 示 している 耐 用 年 数 到 達 年 度 は 減 価 償 却 資 産 の 耐 用 年 数 等 に 関 する 財 務 省 令 で 定 められた 耐 用 年 数 に 達 する 年 度 とする 新 耐 震 基 準 は 昭 和 56 年 6 月 以 降 に 着 工 した 施 設 が 該 当 する 3
平 成 20 年 度 以 降 公 民 館 の 利 用 者 数 は 次 のとおり 推 移 しています 表 2 年 度 平 成 20 年 度 平 成 21 年 度 平 成 22 年 度 平 成 23 年 度 利 用 延 人 数 279,4 64 人 298,8 36 人 305,9 95 人 312,8 85 人 平 成 20 年 度 対 比 (%) 10 106. 9 109. 5 120. (2) 公 民 館 の 付 帯 施 設 の 概 要 は 次 のとおりです 表 3 公 民 館 名 付 帯 施 設 建 築 年 度 構 造 床 面 積 耐 用 年 数 到 達 年 度 新 耐 震 基 準 田 邑 体 育 館 昭 和 29 年 度 W 1 階 521. 64m2 S51 非 該 当 中 央 体 育 館 昭 和 40 年 度 S 1 階 493. 85m2 H11 非 該 当 2 施 設 の 老 朽 化 について 公 民 館 は 表 1のとおり 年 次 的 に 建 築 されており 最 初 に 建 築 された 清 泉 公 民 館 につい ては 整 備 後 35 年 が 経 過 し 財 務 省 令 による 建 物 の 耐 用 年 数 の 到 達 が 間 近 となっています また 昭 和 の 年 代 に 整 備 された 公 民 館 は 施 設 の 老 朽 化 が 進 行 しており 屋 根 の 劣 化 をはじめ 電 気 設 備 やトイレの 修 繕 などが 多 発 しています このため 公 民 館 は 大 規 模 な 改 修 あるいは 建 替 え 等 の 検 討 時 期 を 迎 えています 3 公 民 館 の 耐 震 化 について 公 民 館 は 表 2のとおり 利 用 者 数 が 年 々 増 加 しており 加 えて 災 害 時 の 避 難 場 所 と なっていることから 耐 震 基 準 に 対 する 適 合 性 が 求 められています 耐 震 基 準 が 昭 和 57 年 に 見 直 された 状 況 下 において 昭 和 56 年 度 以 前 に 建 築 された 清 泉 公 民 館 広 野 公 民 館 は 耐 震 診 断 が 必 要 です なお 同 時 期 に 建 設 された 中 央 公 民 館 については 県 有 施 設 であった 平 成 19 年 度 に 耐 震 診 断 を 行 っており 新 耐 震 基 準 を 充 たしている という 結 果 が 出 ています 公 民 館 利 用 者 の 安 全 確 保 のため 清 泉 公 民 館 及 び 広 野 公 民 館 については 耐 震 化 へ の 対 応 が 必 要 になっています 4 施 設 の 利 便 性 について 利 用 者 が 増 加 しているなか 収 容 人 数 の 少 ない 部 屋 を 有 している 公 民 館 は 利 用 し にくい 施 設 となっており 自 動 車 利 用 者 の 増 加 により 駐 車 場 の 確 保 も 課 題 となりつつ あります また 公 民 館 利 用 者 のうち 高 齢 者 の 占 める 割 合 は 平 成 21 年 度 は 56.0% 平 成 22 年 度 は 57.5% 平 成 23 年 度 は 59.6%であり 高 齢 者 の 利 用 が 増 加 傾 向 にあり 4
ます 多 くの 高 齢 者 にとって 二 階 建 て 構 造 や 和 式 のみのトイレを 有 している 公 民 館 は 利 用 しにくく 今 後 公 民 館 整 備 にあたっては 高 齢 者 が 利 用 しやすいバリアフリ ー 対 策 が 求 められています 公 民 館 のバリアフリー 化 の 未 対 応 状 況 は 次 のとおりで す (1) 二 階 建 て 以 上 の 公 民 館 現 在 二 階 建 ての 公 民 館 としては 清 泉 公 民 館 阿 波 公 民 館 二 宮 公 民 館 佐 良 山 公 民 館 大 崎 公 民 館 河 辺 公 民 館 勝 北 公 民 館 の 7 館 が 該 当 しています また 三 階 建 ての 公 民 館 は 中 央 公 民 館 の 1 館 となっています 昭 和 50 年 代 に 建 築 された 公 民 館 7 館 のうち 二 階 建 て 以 上 の 公 民 館 は 6 館 であ り 高 齢 化 社 会 を 迎 えて 地 域 住 民 の 利 用 しにくい 施 設 となっています なお 中 央 公 民 館 には 車 いす 用 昇 降 機 勝 北 公 民 館 にはエレベータが 設 置 されて います (2) トイレの 現 状 和 式 トイレについては 漏 水 等 の 修 繕 時 に 合 わせて 遂 次 洋 式 化 への 改 修 を 進 めてきたところですが 現 在 までに 洋 式 トイレが 全 く 導 入 されていない 公 民 館 が 2 館 あります また 障 害 者 用 トイレのない 公 民 館 としては 清 泉 公 民 館 広 野 公 民 館 の 2 館 があり 清 泉 公 民 館 に 至 ってはトイレが 男 女 共 同 使 用 となっていて 非 常 に 利 用 しにくい 状 況 です これらの 公 民 館 利 用 者 からは トイレの 洋 式 化 等 の 強 い 要 望 があります 公 民 館 整 備 の 視 点 公 民 館 では 地 域 の 生 涯 学 習 を 推 進 するとともに 住 みよいまちづくりを 目 指 して 地 域 を 住 民 全 員 で 支 え 合 うために 子 育 てや 健 康 福 祉 対 策 などの 課 題 に 対 する 地 域 活 動 を 行 っています 本 格 的 な 少 子 高 齢 社 会 を 迎 え また 公 民 館 利 用 者 数 も 増 加 し ているなかで 公 民 館 の 整 備 にあたっては 次 のような 視 点 が 必 要 です 耐 震 化 等 による 施 設 の 安 全 性 の 確 保 高 齢 者 や 障 害 者 など 利 用 者 の 利 便 性 の 向 上 地 域 の 人 口 や 利 用 状 況 に 応 じた 部 屋 の 大 きさ 駐 車 場 の 確 保 施 設 の 長 寿 命 化 を 図 るための 計 画 的 な 整 備 5
公 民 館 整 備 方 針 公 民 館 の 整 備 を 進 める 上 では 地 域 の 人 口 変 動 やインフラ 整 備 等 の 状 況 に 応 じた 施 設 の 適 正 配 置 統 廃 合 等 にかかる 検 討 協 議 は 避 けられません しかし 公 民 館 が 地 域 の 学 習 拠 点 としての 活 用 だけでなく 住 民 による 積 極 的 な 地 域 活 動 の 拠 点 として 展 開 されてきた 経 過 と 現 状 を 考 慮 すれば 慎 重 かつ 十 分 な 協 議 と 地 域 の 理 解 が 必 要 であ り 早 急 に 結 果 が 出 るものではありません そこで 施 設 の 老 朽 化 対 策 や 建 替 検 討 が 急 がれる 現 状 況 下 においては 少 なくとも 当 分 の 間 現 在 の 公 民 館 の 配 置 を 維 持 する べきものとして 考 えます ただし 行 財 政 改 革 推 進 本 部 においても 市 有 施 設 のあり 方 の 検 討 がなされていると ころであり 公 民 館 の 適 正 配 置 の 検 討 については 今 後 の 重 要 課 題 とします また 市 税 収 入 の 減 少 などの 厳 しい 財 政 環 境 を 考 慮 し 公 民 館 の 整 備 については 老 朽 化 対 策 に 重 点 を 置 き 改 修 による 施 設 の 長 寿 命 を 図 ることを 基 本 とします ただ し 耐 用 年 数 の 到 達 が 間 近 で 二 階 建 てや 旧 耐 震 基 準 の 構 造 を 有 している 公 民 館 に 限 っては 改 修 工 事 の 有 効 性 や 費 用 を 考 慮 し 上 述 の 整 備 の 視 点 を 踏 まえて 建 替 えを 検 討 します (1) 基 本 方 針 1 公 民 館 の 設 置 については 現 在 の 配 置 を 維 持 することを 基 本 とします なお 今 後 市 有 施 設 のあり 方 の 検 討 結 果 等 を 受 け 公 民 館 の 適 正 配 置 も 検 討 します 2 適 切 かつ 計 画 的 な 修 繕 改 修 による 施 設 の 長 寿 命 化 を 図 ります (2) 個 別 事 項 1 施 設 規 模 について 施 設 及 び 駐 車 場 の 規 模 等 については これまでの 利 用 状 況 並 びに 整 備 実 態 を 勘 案 し 目 安 として 下 表 のとおり 設 定 します ただし 駐 車 場 台 数 については 敷 地 形 状 や 人 口 密 集 地 域 等 の 状 況 に 応 じ 判 断 するものとします 人 口 区 分 建 物 面 積 駐 車 場 台 数 3,50 人 未 満 350m2 20 台 3,50 人 以 上 ~ 5,000 人 未 満 450m2 30 台 5,00 人 以 上 ~ 7,000 人 未 満 550m2 40 台 7,00 人 以 上 650m2 50 台 2 設 置 基 準 について バリアフリー 化 による 利 便 性 向 上 のために 平 屋 建 て 建 築 を 基 本 とし トイレに は 洋 式 便 器 のほか 障 害 者 が 利 用 できる 多 目 的 トイレを 設 置 することとします また 津 山 市 が 定 める 公 共 施 設 の 建 築 等 に 関 する 指 針 などに 配 慮 した 施 設 整 備 に 努 めます 6
3 改 修 について 既 存 施 設 の 長 寿 命 化 の 観 点 から 建 物 の 老 朽 度 合 いにより 改 修 を 行 います 老 朽 の 度 合 いは 概 ね 3 年 ごとに 行 う 施 設 の 実 地 調 査 結 果 により 判 定 します また 改 修 等 の 判 断 項 目 として 耐 用 年 数 耐 震 基 準 の 適 合 2 階 建 て トイレ 構 造 な どのバリアフリー 狭 隘 度 を 考 慮 します 4 建 替 えについて 建 替 えについては 耐 用 年 数 等 を 参 考 に 改 修 工 事 の 有 効 性 や 費 用 を 考 慮 して 判 断 することとします 5 付 帯 施 設 について 既 存 の 付 帯 施 設 である 体 育 館 は 旧 小 中 学 校 の 体 育 館 を 引 き 継 いだものであり 使 用 が 困 難 になった 時 点 で 廃 止 するものとします なお 新 耐 震 基 準 で 整 備 した 木 造 の 耐 用 年 数 は 鉄 骨 造 の 耐 用 年 数 と 同 等 とみなし こ の 公 民 館 整 備 方 針 に 沿 った 具 体 的 な 整 備 計 画 は 別 に 定 めるものとします 7