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受益者の皆様へ 平成 28 年 2 月 15 日 弊社投資信託の基準価額の下落について 平素より弊社投資信託をご愛顧賜り 厚くお礼申しあげます さて 先週末 2 月 12 日 ( 金 ) 以下のファンドの基準価額が 前営業日の基準価額に対して 5% 以上下落しており その要因につきましてご報告いたし

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目次 J-REITの市場動向 P.2 不動産市況 ~ 空室率と賃料 ~ P.3 不動産市況 ~オフィスビルの供給量 ~ P.4 不動産市況 ~ 地価動向 ~ P.5 J-REITの増資および投資法人債の発行 P.6 J-REITの資金調達と物件取得 P.7 東証 REIT 指数と1 口当たり配当金額

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欧州不動産市場の注目ポイント 1. 大陸欧州は 緩やかな景気回復を維持し 英国は堅調な景気回復の動きが継続 < 大陸欧州 > ECB の金融政策などを下支えに 総じて大陸欧州の緩やかな景気回復基調の維持が期待されている ドイツは 良好な雇用 ( 歴史的な低水準にある失業率 ) 所得環境にあり 個人消

投資信託のとは 投資信託のは 当期に獲得した収益等を決算日に投資家に還元する仕組みで す ただし 過去に獲得した収益を積み立てたもの等からも支払うことができます 投資信託でが支払われるイメージ 投 資信 託のは 投 資信 託 投資信託のとは P3 の純資産の中から支払われます はどのように支払われる

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年 月 J-REIT 市場について 東証 REIT 指数 ( 配当込み ): 左軸 予想配当利回り : 右軸 東証 REIT 指数 : 左軸 年 月末 年 月末 月次騰落率 東証 REIT 指数,.,9. -.% 東証 REIT 指数 ( 配当込み ),.,. -.9% J-REIT 予想配当利回り

2 / 5 ファンドマネージャーのコメント 現時点での投資判断を示したものであり 将来の市況環境の変動等を保証するものではありません < 運用経過 > ダイワ マネーアセット マザーファンドを組み入れることで 安定運用を行いました < 今後の運用方針 > 今後につきましても 安定運用を継続して行って

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日本株市場を泳ぐ 5 頭のクジラ SMBC 日興証券株式会社投資情報部 2016 年 10 月 4 日更新版

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J-REITの投資環境

年 月 J-REIT 市場について ( ポイント ) ( 年 月 日 ~ 年 月 日 ),, 東証 REIT 指数 ( 配当込み ): 左軸,, 予想配当利回り : 右軸, 東証 REIT 指数 : 左軸 // // /9/ // // // 年 月末 年 月末 月次騰落率 東証 REIT 指数,.

J-REITの投資環境


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1. 30 第 1 運用環境 各市場の動き ( 4 月 ~ 6 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは狭いレンジでの取引が続きました 海外金利の上昇により 国内金利が若干上昇する場面もありましたが 日銀による緩和的な金融政策の継続により 上昇幅は限定的となりました : 東証株価指数 (TOPIX)

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ファンド名説明 ifree 8 資産バランス 本を含む世界の 8 資産へ均等に分散投資します 株式および不動産投資信託に投資することで世界の経済成 の果実を享受するとともに これらとは値動きの異なる債券にも投資することで安定した収益の確保も期待できます これまで預貯 中 だったお客様が幅広く資産を分

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1. 30 第 2 運用環境 各市場の動き ( 7 月 ~ 9 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは上昇しました 7 月末の日銀金融政策決定会合のなかで 長期金利の変動幅を経済 物価情勢などに応じて上下にある程度変動するものとしたことが 金利の上昇要因となりました 一方で 当分の間 極めて低い長


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インベスコ オフィス ジェイリート投資法人 (3298) 平成 30 年 1 月 29 日付 投資口分割 規約の一部変更及び平成 30 年 4 月期 ( 第 8 期 ) の 1 口当たり分配金の予想の修正に関するお知らせ 補足資料 インベスコ グローバル リアルエステート アジアパシフィック インク

アジア株式が魅力的と考える背景 1 良好なファンダメンタルズ 成長性 高い収益性 財務の健全性 2 金融緩和余地は株価にプラス 3 歴史的に割安なアジア株式 4 海外の投資家心理が影響するアジア株式 ( 欧州債務問題が短期的に影響 ) 5 不安沈静化によりファンダメンタルズ回帰へ アジア企業の良好な


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< 豪州債券市場の市況および今後の見通し > 2016 年の豪州債券市場では 金利が低下しました 年初から 2 月にかけては 中国株をはじめ世界の株式市場が下落するなど市場のリスク回避姿勢が強まる中 金利低下が進みました 1 月末に日銀のマイナス金利導入発表を受け 欧州など他国でもさらなる金融緩和期

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マンスリーレポート ( 基準日 :2015 年 3 月 31 日 ) 信託財産の構成 ファンド 比率 (%) 不動産投資信託証券 97.6 REIT 先物 2.1 短期資産等 0.2 合計 ( ご参考 ) 予想配当利回り ファンド 東証 REIT 平均 3.11% 3.10% 1 予想配

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2017 年 11 月 10 日作成 (2/7) 2017 年 10 月末現在資産内容 ( ジャパン リート マザーファンド ) <ご参考 > 予想配当利回り 4.29% 予想配当利回りは 組入銘柄の予想配当利回りを加重平均して算出をしております 手数料 税金等を考慮しておりません 分配金水準を保証

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HIGHLIGHTS 2018 年の資金流入額は 3 年ぶりに 4 兆円超えも 株式相場低迷で年後半は失速 2019 年 1 月 31 日 Vol 年の ETF を除く追加型株式投信の純設定額が +4.1 兆円と 2017 年を上回り 3 年ぶりの高水準 タイプ別で見ると外国株式型が

フ ァ ン ド の 特 色 ハイグレード ハイグレード オセアニア オセアニ ニア ボンド マザーファンド マザーファンド を通じて オーストラリア ドル建ておよびニュージーラ ドル建ておよびニュージーランド ドル 建ての 債券等 に投資します 債券等 には コマーシャル ペーパー等の短期金融商品を


受益者の皆様へ 先進国 8 資産分散ファンド エイト 愛称 プラチナ 8 追加型投信 / 内外 / 資産複合 2019 年 9 月 30 日 ( 月次改訂 ) 運用実績 2019 年 9 月 30 日現在 運用実績の推移 11,500 11,000 10,500 10,000 9,500 9,000

第 1 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +1.54% 収益率 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1.02% 実現収益率 ( )) 運用収益額 +3,222 億円 総合収益額 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1,862 億円 実現収益額 ( )) 運用資産残高 ( 第 1 四半期末 )

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2018 年 3 月 9 日作成 (2/7) 2018 年 2 月末現在資産内容 ( ジャパン リート マザーファンド ) <ご参考 > 予想配当利回り 4.21% 予想配当利回りは 組入銘柄の予想配当利回りを加重平均して算出をしております 手数料 税金等を考慮しておりません 分配金水準を保証 示唆

2018 年 12 月 10 日作成 (2/7) 2018 年 11 月末現在資産内容 ( ジャパン リート マザーファンド ) <ご参考 > 予想配当利回り 4.53% 予想配当利回りは 組入銘柄の予想配当利回りを加重平均して算出をしております 手数料 税金等を考慮しておりません 分配金水準を保証


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ダイワファンドラップ外国債券セレクトエマージングプラス投資対象とする投資信託証券の追加のお知らせ 2018 年 9 月 8 日 平素はダイワファンドラップをご愛顧賜り 厚く御礼申し上げます ダイワファンドラップ外国債券セレクトエマージングプラス においては 株式会社大和ファンド コンサルティングの助

収益に関する留意事項 は 預貯金の利息とは異なり 投資信託の純資産からは 預貯金の利息とは異なり 投資信託の純資産から支払われますので が支払われると その金額相当分 基準価額は下がります 投資信託でが支払われるイメージ 投資信託の純資産 は 計算期間中に発生した収益 ( 経費控除後の配当等収益およ

2019 年 1 月 16 日作成 (2/7) 2018 年 12 月末現在資産内容 ( ジャパン リート マザーファンド ) <ご参考 > 予想配当利回り 4.50% 予想配当利回りは 組入銘柄の予想配当利回りを加重平均して算出をしております 手数料 税金等を考慮しておりません 分配金水準を保証

2018 年 8 月 8 日作成 (2/7) 2018 年 7 月末現在資産内容 ( ジャパン リート マザーファンド ) <ご参考 > 予想配当利回り 4.29% 予想配当利回りは 組入銘柄の予想配当利回りを加重平均して算出をしております 手数料 税金等を考慮しておりません 分配金水準を保証 示唆

D /5 ラップ口座の一部の資金は 専用の国内公募投信で運用 されていないものの ラップ /SMA 専用ファンドの残高は 6 月末 時点で 4 兆 9,34 億円と投資顧問業協会のデータ (5 兆 7,596 億円 ) の 86% をカバーしていることから その資産クラス 別の資金動

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2018 年 11 月 9 日作成 (2/7) 2018 年 10 月末現在資産内容 ( ジャパン リート マザーファンド ) <ご参考 > 予想配当利回り 4.51% 予想配当利回りは 組入銘柄の予想配当利回りを加重平均して算出をしております 手数料 税金等を考慮しておりません 分配金水準を保証

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J 1 J 2 J 3 J 1.J 4 J J J 5 J 6 J 1 J 2. J 2 GPIF J 3 4 J 1 J J NISA 3. J 2 REIT 3 J 4 JETF 5 J 1 J 4. J 2 J 3 J 4 J 5 REIT 5. 1

2018 年 4 月 6 日作成 (2/7) 2018 年 3 月末現在資産内容 ( ジャパン リート マザーファンド ) <ご参考 > 予想配当利回り 4.18% 予想配当利回りは 組入銘柄の予想配当利回りを加重平均して算出をしております 手数料 税金等を考慮しておりません 分配金水準を保証 示唆

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2018 年度第 3 四半期運用状況 ( 速報 ) 年金積立金は長期的な運用を行うものであり その運用状況も長期的に判断することが必要ですが 国民の皆様に対して適時適切な情報提供を行う観点から 作成 公表が義務付けられている事業年度ごとの業務概況書のほか 四半期ごとに運用状況の速報として公表を行うも

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2018 年 10 月 10 日作成 (2/7) 2018 年 9 月末現在資産内容 ( ジャパン リート マザーファンド ) <ご参考 > 予想配当利回り 4.25% 予想配当利回りは 組入銘柄の予想配当利回りを加重平均して算出をしております 手数料 税金等を考慮しておりません 分配金水準を保証

投資対象とする投資信託証券 投資対象とする 投資信託証券は 以下の各資産の代表的な指数に連動することを目指して委託会社が選定 する投資信託証券とします 資産 投資対象 指数 株式 全世界の株式 FTSE グローバル オールキャップ インデックス 債券 投資適格債券 ブルームバーグ バークレイズ グロ

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1 / 5 ベトナム株ファンド近代化に向けて動くベトナム株式市場 2017 年 4 月 19 日 お伝えしたいポイント 政府関与率低下による経済の効率化はポジティブ材料 今後も 政府保有株の放出 新規公開 新規上場について大型案件が複数予定されており 構造改革に向けたベトナム政府の本気度がうかがえる

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足元の投資環境等について 世界的な金利上昇懸念や地政学リスクの高まり等を受け 東証 REIT 指数は 2016 年 9 月末から 2017 年 9 月末にかけ 9.4% 下落しました 一方 このような価格の下落により J-REIT の配当利回りは 4% を超える水準まで高まっており 利回り面からの投

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2018 年 1 月 15 日作成 (2/7) 2017 年 12 月末現在資産内容 ( ジャパン リート マザーファンド ) <ご参考 > 予想配当利回り 4.26% 予想配当利回りは 組入銘柄の予想配当利回りを加重平均して算出をしております 手数料 税金等を考慮しておりません 分配金水準を保証

作成基準日 資産の状況 当ページの数値はマザーファンドベースです 資産内容 株式 82.21% 株式先物取引 17.71% 短期金融資産等 0.08% 合計 % 組入上位 10 業種 業種 1 電気機器 2 小売業 3 情報 通信業 4 医薬品 5 化学 6 輸送用機器 7 機械 8 サ

2017 年 10 月 10 日作成 (2/7) 2017 年 9 月末現在資産内容 ( ジャパン リート マザーファンド ) <ご参考 > 予想配当利回り 4.19% 予想配当利回りは 組入銘柄の予想配当利回りを加重平均して算出をしております 手数料 税金等を考慮しておりません 分配金水準を保証

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情報提供資料 不動産投資信託 (J-REIT) について ~ J-REIT の市場動向 ~ 216 年 4 月 商号等 / 加入協会 / みずほ投信投資顧問株式会社金融商品取引業者関東財務局長 ( 金商 ) 第 398 号一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 Copyright (c) Mizuho Asset Management Co., Ltd. All Rights Reserved.

目次 J-REITの市場動向 P.2 不動産市況 ~ 空室率と賃料 ~ P.3 不動産市況 ~ 地価動向 ~ P.4 J-REITの増資および投資法人債の発行 P.5 J-REITの資金調達と物件取得 P.6 東証 REIT 指数と1 口当たり配当金額 P.7 配当利回り REITと国債の利回り格差 P.8 価格水準 ~REIT 指数の値動き~ P.9 J-REITの投資部門別売買動向 P.1 海外投資家からみたJ-REIT P.11 世界のREIT 市場に占める日本 (J-REIT) の割合 P.12 政策の後押し ~ 日銀買入れ 年金資金によるJ-REIT 投資 ~ P.13 政策の後押し ~ 不動産投資市場の成長戦略 ~ P.14 オリンピック開催に伴い期待されるメリット P.15 インバウンド需要増加による経済波及効果 P.16 日銀によるマイナス金利の導入 P.17 日米の金融政策 P.18 ご参考 : 都市圏の人口増加とJ-REIT 市場 P.19 ご参考 : インフレヘッジ手段としてのJ-REIT 投資 P.2 ご参考 :J-REITの見通し P.21 まとめ :J-REIT 市場のポイント P.22 投資信託のお申込みに際しての一般的な留意事項 P.23 1

J-REIT の市場動向 東証 REIT 指数は 23 年 3 月の公表開始以来堅調に推移してきましたが 27 年 5 月 31 日に最高値を付けた後 一部の J-REIT に対する信用不安や リーマン ショックなどを受けて大きく下落しました 29 年以降は 政府による支援やオフィス市況改善への期待などを背景に東証 REIT 指数は上昇基調となりました 足元では 世界の経済 金融動向の影響から値動きの荒い場面が見られるものの 相対的に高い J-REIT の配当利回りや不動産市況の回復などに加え 日銀によるマイナス金利導入も後押しとなり上昇傾向にあります 東証 REIT 指数と時価総額の推移 ( ポイント ) 3, 2,5 時価総額 ( 右軸 ) 東証 REIT 指数 ( 左軸 ) 最高値 (27 年 5 月 31 日 ) 2,612.98 (23 年 3 月 31 日 ~216 年 3 月 31 日 : 日次 ) 216 年 3 月 31 日 1,896.4 ( 兆円 ) 12 1 2, 1,5 1, 最安値 (28 年 1 月 28 日 ) 74.46 8 6 4 5 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 3/3/31 5/3/31 7/3/31 9/3/31 11/3/31 13/3/31 15/3/31 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 1 利益確定売り 需要悪化懸念 1 米国サブプライムローン問題 金利上昇により一時下落 を発端とした信用収縮を背景 2J-REITの配当利回りの高さや に下落 不動産市況の改善に着目した 2 一部 J-REITスポンサー企業お 外国人投資家の買いが膨らみ よびJ-REITに対する信用不安 大幅に上昇 が増大し 財務内容と信用力 3 東証 REIT 指数最高値を更新 の面で各 J-REITのパフォーマ ンスの格差が大きく進展 1 国内金融機関の配当利回りに着目した J-REIT に対する強い需要 2 不動産市況の改善傾向 3 景気回復期待 4 他資産に比べて相対的に高い配当利回りの魅力 出所 : ブルームバーグ等が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 上記は 将来における東証 REIT 指数と時価総額の推移を示唆 保証するものではありません 2 ( 年 / 月 / 日 ) 1 政府による支援や 世界的な景気底入れの期待感の高まり等によって反発 221 年 1 月 日銀が J-REIT を 5 億円程度買い入れることを決定 ( 買入予定額は 214 年 1 月に年間 9 億円まで引上げ ) 3213 年 4 月に日銀が 量的 質的金融緩和 を導入 その後 214 年 1 月には追加金融緩和 215 年 12 月には金融緩和補完措置を導入 4216 年 1 月に日銀がマイナス金利の導入を決定 J-REIT の収益拡大期待を背景に資金が流入し 216 年 2 月には J-REIT の時価総額が 11 兆円を突破 2

不動産市況 ~ 空室率と賃料 ~ 景気回復を背景に 企業の本社機能の統合や移転 拡張が積極的に行われていることなどから 都心 5 区オフィスビル空室率は低下傾向にあります 空室率の低下に伴い 都心 5 区オフィスビル賃料は 27 ヵ月連続で上昇しています 一般的に空室率が 5% を下回ると 需給ひっ迫感から貸し手側が賃料交渉を優位に進めやすくなるとされており 保有物件の賃料上昇による J-REIT の収益拡大が期待されます J-REIT と都心 5 区オフィスビル空室率の推移 (%) (23 年 3 月 ~216 年 3 月 * : 月次 ) 1 東証 REIT 指数と都心 5 区オフィスビル賃料の推移 ( 円 / 坪 ) (23 年 3 月 ~216 年 3 月 : 月次 ) ( ポイント ) 26, 3,5 9 賃料 : 左軸 8 24, 3, 7 6 22, 東証 REIT 指数 : 右軸 2,5 5 4 3 2 1 J-REIT J-REIT( オフィス ) 都心 5 区オフィス 4.34% 2.4% 1.2% 3/3 5/3 7/3 9/3 11/3 13/3 15/3 ( 年 / 月 ) *J-REITおよびJ-REIT ( オフィス ) 空室率は216 年 2 月までの値 2, 18, 16, 出所 : ブルームバーグ 三鬼商事および一般社団法人投資信託協会が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 都心 5 区 : 千代田区 中央区 港区 新宿区 渋谷区 上記は 将来における空室率と賃料および東証 REIT 指数の推移を示唆 保証するものではありません 2, 1,896.4 ポイント 1,5 1, 14, 5 3/3 5/3 7/3 9/3 11/3 13/3 15/3 ( 年 / 月 ) 17,973 円 3

不動産市況 ~ 地価動向 ~ 216 年 1 月 1 日時点の公示地価は 全国平均が前年比.1% となり 28 年以来 8 年ぶりに上昇しました 訪日外国人客数の増加に伴うインバウンド消費の拡大や 都市圏を中心とした再開発 日銀による金融緩和などを背景に不動産取引が活発化しており 三大都市圏 ( 東京 大阪 名古屋 ) や地方圏 ( 中枢都市 : 札幌 仙台 広島 福岡 ) では上昇幅が拡大しました 日本の主要都市の地価は 215 年 1-12 月期において9 割近い地区で上昇し 下落地区は6 四半期連続でゼロとなっています 公示地価 (%) (26 年 ~216 年 : 年次 ) 6 三大都市圏 地価 LOOK レポート (%) 1 (28 年 ~215 年 1-12 月期 : 四半期 ) 4 地方圏 ( 中枢都市 ) 3.2% 8 下落 2 1.1% 6-2 -4 全国平均.1% -.7% 4 2 横ばい 上昇 地方圏 -6 6 8 1 12 14 16 ( 年 ) 全用途平均 前年比 出所 : 国土交通省が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 上記グラフは 将来における地価動向を示唆 保証するものではありません 28 年 29 年 21 年 211 年 212 年 213 年 214 年 215 年 地価 LOOK レポート は 地価動向を先行的に表しやすい高度利用地等の地区 ( 三大都市圏 地方中心都市等 ) における地価動向を国土交通省が四半期ごとに集約するものです 前期と比較した地価動向を上昇 横ばい 下落で表しています なお 対象地区は変更される場合があります 4

J-REIT の増資および投資法人債の発行 日銀による金融緩和や不動産市況好転の継続などを背景に J-REITの増資による資金調達が活発化しています 増資の増加は 短期的には需給軟化からJ-REITの下落要因となりえます しかし 公募増資や投資法人債の発行等により調達した資金で新たな優良資産を選別して取得することで J-REITの収益力向上や財務体質の改善 強化につながることが期待されます J-REIT の増資状況 ( 億円 ) (212 年 ~216 年 * : 年次 ) 12, 公募増資 新規上場第三者割当増資 8, 4, J-REIT の投資法人債の起債状況 ( 億円 ) (212 年 ~216 年 * : 年次 ) 1,6 1,2 8 4 212 213 214 215 216 *216 年は 3 月 31 日までの値 *216 年は 3 月 31 日までの値 投資法人 発表日 発行額 ( 億円 ) 主な資金用途 ジャパン ホテル リート投資法人 16/1/4 14 物件取得 森ヒルズリート投資法人 16/1/6 227 物件取得 ラサールロジポート投資法人 16/1/7 1,16 物件取得 ( 新規上場 ) イオンリート投資法人 16/1/18 253 物件取得 日本プロロジスリート投資法人 16/2/29 237 借入金返済 オリックス不動産投資法人 16/3/1 153 物件取得 インヴィンシブル投資法人 16/3/1 361 物件取得 ヒューリックリート投資法人 16/3/11 294 物件取得 ( 年 ) 212 213 214 215 216 ( 年 ) 216 年 1 月以降 ( 払込期日 ) の主な * 公募増資 (216 年 3 月 31 日現在 ) 216 年 1 月以降 ( 発行日 ) の公募投資法人債 (216 年 3 月 31 日現在 ) * 新規上場および発行額 ( 払込金額 ) が 1 億円以上のもの 投資法人 発行日 発行額 ( 億円 ) 主な資金用途 アクティビア プロパティーズ投資法人 16/2/3 2 借入金返済 森トラスト総合リート投資法人 16/2/25 3 借入金返済 ジャパン ホテル リート投資法人 16/3/22 3 借入金返済 出所 : ブルームバーグおよび各投資法人が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 上記は 将来における J-REIT の増資および投資法人債の起債状況を示唆 保証するものではありません 5

J-REIT の資金調達と物件取得 投資口価格の上昇などによる資金調達環境の改善を背景として 213 年以降 J-REIT の資金調達および物件取得が活発化しています 配当金の増加につながる物件の取得が広がることで J-REIT 市場は堅調な展開が期待されます J-REIT の資金調達額と物件取得額の推移 ( 億円 ) (211 年 3 月 ~216 年 3 月 * : 月次 ) 4, 物件取得額 3,5 資金調達額 J-REIT 市場の循環の仕組み ( イメージ図 ) J-REIT の需給改善 J-REIT の価格上昇 金融緩和による投資魅力向上 3, 2,5 2, 1,5 1, J-REIT の収益面での価値増加 配当利回り向上 資金調達が容易に エクイティファイナンス ( 資本調達 ) の増加 財務内容を維持して資産拡大を図る 収益性の高い不動産の購入 優良物件の購入 NAV 倍率 改善 J-REIT の資産面での価値増加 5 J-REIT の収益性向上 ポートフォリオの改善 不動産市況の改善 11/3 12/3 13/3 14/3 15/3 16/3 ( 年 / 月 ) * 物件取得額は216 年 2 月までの値 J-REITの資金調達額は 募集( 公募増資 第三者割当増資および新規上場 ) と投資法人債の合算 物件取得額は 当該物件の引渡日で算出 J-REIT の配当増加 出所 : 一般社団法人投資信託協会および各投資法人が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 上記は 将来における J-REIT の資金調達額と物件取得額の推移を示唆 保証するものではありません 右上図は J-REIT 市場の循環の仕組みを投資家の皆さまにご理解いただくためにイメージ化したものであり 必ずこの通りになるとは限りません J-REIT の資産価値向上 NAV 倍率 REIT が保有する物件等の資産 ( 時価ベース ) から負債を差し引いたものを NAV(Net Asset Value) といいます REIT の投資口価格を 1 口当たりの NAV で割ったものを NAV 倍率 といい REIT の資産価値の割安度 割高度を計る目安として利用されています 事業会社における PBR( 株価純資産倍率 ) とほぼ同様の意味となります 6

東証 REIT 指数と 1 口当たり配当金額 不動産市況の改善継続に伴う保有物件の賃料収入の増加や 新規物件取得による1 口当たり配当金の増加 低金利を背景とした負債コストの低減などから J-REITの収益は改善 拡大しています J-REITの収益改善を背景に J-REITの1 口当たり実績配当金額は 213 年 7 月を底に増加基調にあります 東証 REIT 指数と J-REIT の 1 口当たり実績配当金額の推移 ( ポイント ) 3, 2,5 (26 年 3 月 ~216 年 3 月 : 月次 ) ( ポイント ) 8 1 口当たり実績配当金額 : 右軸東証 REIT 指数 : 左軸 72 2, 64 1,5 56 1, 48 5 4 6/3 8/3 1/3 12/3 14/3 16/3 ( 年 / 月 ) J-REITの1 口当たり実績配当金額は 過去 1 年間に権利落ちとなった配当金額をポイント ( 実績配当金額 = 東証 REIT 指数 実績配当利回り 1) で示したもの J-REITの1 口当たり実績配当金額は 新規上場や合併などが行われた際に データ算出上の影響により値が低下することがあります 出所 : ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 上記は 将来における東証 REIT 指数とJ-REITの1 口当たり実績配当金額の推移を示唆 保証するものではありません 7

配当利回り REIT と国債の利回り格差 216 年 1 月に日銀がマイナス金利の導入を決定したことで 今後国内債券の利回りの低下が見込まれ J-REITの相対的な配当利回りの高さに対する投資魅力が高まることが期待されます 米国や英国 豪州と比較してREITと1 年国債の利回り格差が大きい日本では 現在の水準より利回り格差が縮小 (J-REIT 価格が上昇 ) する余地があると考えられます J-REIT の配当利回りの算出は 市場における価格の変動による損益は考慮されません J-REIT は 一般的な債券とは異なり元本での償還を目指すものではなく 利回りがあらかじめ定められているものではありません J-REIT と 1 年国債の利回り推移 (%) (23 年 3 月 31 日 ~216 年 3 月 31 日 : 日次 ) 12 利回り格差 1 J-REIT 8 1 年国債 6 4 2 3.2% 3.2% 主要国 REIT と 1 年国債利回りの比較 (%) (216 年 3 月末現在 ) 6 REIT 予想配当利回り 1 年国債利回り 5 4.7% 4.3% 4 2.2% 3.2% 3.2% 2.5% 3 2.5% 1.8% 2 3.2% 1.8% 1.4% 1 -.3% -.3% -2-1 3/3 5/3 7/3 9/3 11/3 13/3 15/3 ( 年 / 月 ) 日本米国英国豪州出所 : ブルームバーグが提供するデータ等を基にみずほ投信投資顧問が作成 主要国 REITの予想配当利回りで用いた指数は次のとおり 日本 : 東証 REIT 指数 米国 :FTSE/NAREITエクイティREIT 指数 英国 :FTSE EPRA/NAREIT UK 指数 豪州 :S&P/ASX2REIT 指数 利回りは 指数構成銘柄の変更などにより 大きく変動することがあります 利回り格差は 小数第 2 位を四捨五入しているため REIT 予想配当利回りから1 年国債利回りを控除した値と一致しない場合があります 上記は 将来における各国のREITと1 年国債利回りを示唆 保証するものではありません 8

価格水準 ~REIT 指数の値動き ~ 主要各国のREITは リーマン ショックの影響等から大きく下落しましたが その後回復し 長期的には世界景気の回復等を背景とした不動産ファンダメンタルズの改善を受け 上昇傾向で推移しています J-REITは 長期的にみると 米国や英国と比較して 依然として上昇余地がある状況です 主要各国の REIT 指数の推移と期間別騰落率 4 *29 年 3 月 31 日の値を1として指数化 35 3 25 2 15 1 (28 年 3 月 31 日 ~216 年 3 月 31 日 : 日次 ) 米国 342 英国 251 日本 224 シンガポール 211 豪州 25 5 8/3 9/3 1/3 11/3 12/3 13/3 14/3 15/3 16/3 ( 年 / 月 ) 216 年 3 月 31 日現在 日本 米国 英国 シンガポール 豪州 1ヵ月 (216/2/29) 1.2% 9.7% 4.7%.6% 2.4% 3ヵ月 (215/12/31 * ) 8.5% 5.% -7.9% 3.8% 5.5% 6ヵ月 (215/9/3) 13.% 11.9% -9.9% 4.1% 1.% 1 年 (215/3/31) 1.7%.8% -8.% -1.5% 5.9% * 日本の3ヵ月前は 215 年 12 月 3 日との比較 出所 : ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 主要各国のREIT 指数の推移で用いた指数は次のとおり 日本 : 東証 REIT 指数 米国 :FTSE/NAREITエクイティREIT 指数 英国 :FTSE EPRA/NAREIT UK 指数 シンガポール :FTSE ST RE INVEST TRUST 指数 豪州 :S&P/ASX2REIT 指数 上記は 将来における主要各国のREIT 指数の推移と期間別騰落率を示唆 保証するものではありません 9

J-REIT の投資部門別売買動向 J-REIT の売買動向を投資部門別に比較すると 216 年 2 月 3 月は海外投資家が大きく買越しとなりました 日銀によるマイナス金利の導入を受けて J-REIT 市場に改めて海外からの注目が集まり資金が流入しているとみられます J-REIT の投資部門別売買動向と東証 REIT 指数の推移 ( ポイント ) 2,8 2,4 2, 銀行 ( 右軸 ) 投資信託 ( 右軸 ) 個人投資家 ( 右軸 ) 海外投資家 ( 右軸 ) その他 ( 右軸 ) 東証 REIT 指数 ( 左軸 ) (23 年 3 月 * ~216 年 3 月 : 月次 ) ( 億円 ) 1,5 1, 5 1,6 1,2-5 8-1, 4 3/3 5/3 7/3 9/3 11/3 13/3 15/3 投資部門別売買動向は 23 年 4 月以降の値 ( 年 / 月 ) -1,5 出所 : 東京証券取引所およびブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 上記グラフは 将来における J-REIT の投資部門別売買動向と東証 REIT 指数の推移を示唆 保証するものではありません 1

海外投資家からみた J-REIT J-REITの委託売買代金全体に占める海外投資家の割合はおおむね4% 以上と高く 市場に与える影響も相対的に大きくなっています 過去において オフィスビル賃料の上昇に伴い 海外投資家の買越額が増加しました 214 年以降 オフィスビル賃料は上昇傾向にあることから 今後 海外投資家からの資金流入が増加してくれば J-REIT 市場の下支えとなることが期待されます 委託売買代金全体に占める主要投資部門別の割合推移 海外投資家の売買動向と都心 5 区オフィスビル賃料の推移 (%) 6 (211 年 3 月 ~216 年 3 月 : 月次 ) ( 億円 ) 3, (23 年 3 月 * ~216 年 3 月 : 月次 ) ( 円 / 坪 ) 24, 5 海外投資家 52.4% 2,5 2, 海外投資家 ( 左軸 ) 賃料 ( 右軸 ) 23, 22, 4 1,5 21, 3 個人 1, 5 2, 19, 2 1 投資信託銀行 11/3 12/3 13/3 14/3 15/3 16/3 17.6% 12.7% 12.7% ( 年 / 月 ) 18, -5 17, -1, 16, -1,5 15, 3/3 5/3 7/3 9/3 11/3 13/3 15/3 * 売買動向は23 年 4-6 月 ~216 年 1-3 月の四半期データ ( 年 / 月 ) 出所 : 東京証券取引所およびブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 上記は 将来における委託売買代金全体に占める主要投資部門別の割合および海外投資家の売買動向と都心 5 区オフィスビル賃料の推移を示唆 保証するものではありません 11

世界の REIT 市場に占める日本 (J-REIT) の割合 216 年 3 月末現在 世界のREIT 市場に占める日本 (J-REIT) の割合は第 2 位となっており J-REITの存在感は高まっています 216 年には少額投資非課税制度 (NISA) 枠が年間 1 万円から12 万円へ拡大されたほか 4 月には未成年者を対象としたジュニアNISA( 非課税枠年間 8 万円 ) が開始されました 安定した配当等に着目したJ-REIT 市場への資金流入が期待されます NISA の制度内容は 今後の法令 制度の変更等により内容が変更となる可能性があります 世界の REIT 市場に占める日本 (J-REIT) の割合 (216 年 3 月末時点 ) カナダ 1.7% シンガポール 2.6% フランス 4.2% 英国 5.2% 豪州 7.4% 日本 8.3% 香港 1.5% その他 5.4% 米国 63.6% 上記割合は S&P グローバル REIT 指数によるものです 小数第 2 位を四捨五入しているため 上記グラフの合計値が 1% とならない場合があります 出所 :S&P 社が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 上記は 将来における世界の REIT 市場に占める日本 (J-REIT) の割合を示唆 保証するものではありません 12

政策の後押し ~ 日銀買入れ 年金資金による J-REIT 投資 ~ 日銀によるJ-REITの年間買入れ予定額は9 億円です また 215 年 12 月には 銘柄別の買入限度額を 発行済投資口数の 5% から 1% へ引き上げ 買入れ余地が拡大しました 日銀によるJ-REITの買入れは 引き続きJ-REIT 市場の下支え要因となることが期待されます 214 年 4 月に 公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人 (GPIF) がJ-REITを投資対象に加えることを発表しました 今後 他の年金資金を含めJ-REIT 投資が拡大する可能性もあり J-REITの需給改善 市場拡大 活性化が期待されます 日銀による J-REIT の買入れ 21 年 1 月に 5 億円の買入れを決定 その後 214 年 1 月に年間買入れ予定額を 9 億円に拡大 215 年 12 月に銘柄別の買入限度額を 発行済投資口総数の 5% から 1% へ引き上げ GPIF による J-REIT 投資の開始 214 年 4 月にGPIFが国内株式運用部分の見直しを行い J-REITを投資対象に加えることを発表 運用のベンチマークとして新たに採用する指数の中に J-REITを含む MSCI Japan 等を採用 ( 億円 ) 24 2 16 12 8 4 日銀による J-REIT の買入状況 (21 年 12 月 ~216 年 4 月 * : 月次 ) 月間買入額 ( 左軸 ) 買入累計額 ( 右軸 ) 1/12 11/12 12/12 13/12 14/12 15/12 ( 年 / 月 ) *216 年 4 月は8 日現在 (216 年 4 月 8 日現在 ) 年間買入予定額 9 億円 216 年買入実施額 24 億円買入累計額 2,943 億円 ( 億円 ) 3, 2,5 2, 1,5 1, 出所 : 日銀および GPIF が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 上記は 将来における日銀による J-REIT の買入状況および GPIF の運用資産別構成割合を示唆 保証するものではありません 5 GPIF の運用資産別構成割合 短期資産 2.6% (215 年 12 月末時点 ) 外国株式 22.8% 外国債券 13.5% 運用資産総額約 14 兆円 国内株式 23.4% 国内債券 37.8% 小数第 2 位を四捨五入しているため 上記グラフの合計値が 1% とならない場合があります 13

政策の後押し ~ 不動産投資市場の成長戦略 ~ 216 年 3 月に国土交通省が公表した 不動産投資市場の成長戦略 では J-REIT 等の資産総額を現在の約 16 兆円 ( 上場 J-REIT 14.6 兆円 私募 REIT 1.4 兆円 ) から22 年頃に約 3 兆円へ倍増させる目標を示しました 不動産投資を促進する成長分野として掲げられている国際ビジネス 観光 物流およびヘルスケア等を中心に J-REIT 市場のさらなる活性化が期待されます 不動産投資市場の成長戦略 ~22 年に向けた成長目標と具体的取組 ~ 不動産投資市場の成長目標 22 年頃にJ-REIT 等の資産総額を約 3 兆円に倍増 具体的取組 ( 一例 ) 成長分野における不動産投資市場の拡大と国際競争力の強化 J-REITによる国際ビジネス 観光 物流およびヘルスケア等の成長分野の施設取得支援の継続 拡充 日本の不動産市場の対外的な情報発信の強化 資金供給の担い手の多様化等 年金基金等の機関投資家や 個人投資家向けの的確な情報提供 海外投資家によるインバウンド不動産投資の促進 不動産市場の透明性向上等 Real Estate Tech( 不動産と情報技術の融合 ) の発展を支えるための新しい不動産情報の開発や より迅速で便利なデータの提供 物流系 REIT の動向 ラサールロジポート投資法人の上場 (216 年 2 月 ) 大規模 高機能の物流施設へ投資を行う物流施設特化型 REIT 時価総額 1, 億円規模の大型上場 インターネットを通じた商取引(Eコマース) 市場の拡大を背景に 大規模物流施設への需要は高まる見込み ヘルスケア REIT の動向 ヘルスケア REIT 投資対象をヘルスケア施設 ( 有料老人ホーム等 ) に特化した REIT 最近の動向 213 年 6 月 日本再興戦略 において ヘルスケア REIT の活用に向けたガイドラインの整備等の促進を決定 214 年 11 月日本初のヘルスケア REIT 日本ヘルスケア投資法人 が上場 215 年 6 月国土交通省が病院不動産を対象とする REIT に係るガイドラインを公表 215 年 7 月ジャパン シニアリビング投資法人が上場 216 年 3 月末現在 上場しているヘルスケア REIT は 3 銘柄 出所 : 国土交通省ホームページおよび各種報道等を基にみずほ投信投資顧問が作成 上記は 将来における政策の効果および J-REIT の動向等を保証するものではありません 14

(25 年 6 月 ~215 年 9 月 : 四半期 ) 2 18 184 開催決定 (5/7) 大会開催 (12/7) 16 14 12 1 リーマン ショック (8/9) 8 5/6 7/6 9/6 11/6 13/6 15/6 ( 年 / 月 ) 26 オリンピック開催に伴い期待されるメリット 過去 先進国で開催されたオリンピック ( ロンドン シドニー ) において 不動産価格は上昇しました 経済環境が比較的良好だったこともありますが 都市の認知度向上やインフラ整備が開催都市の魅力を高め オリンピック開催以降も不動産価格は上昇しました 東京オリンピックの開催にあたっては 交通網などのインフラ整備 都市開発が予定されています オリンピック開催による経済効果が幅広い分野に波及することで 不動産価格の上昇に加え さまざまな用途の不動産への需要が拡大し J-REITは収益拡大等の恩恵を受けることが期待されます 不動産価格の上昇 インフラ投資の推進 国際都市としてのイメージアップ 海外企業からの投資促進 ロンドンシ247 ドニ 住宅価格指数の推移 (1993 年 6 月 ~23 年 9 月 : 四半期 ) インフラ整備 都市開発の進展 交通利便性の向上による 高機能な物流施設の整備促進 需要拡大 都心の再開発 大型施設の竣工 22 開催決定 (93/9) 大会開催 (/9) 新宿駅南口再開発ー18 14 1 グローバルビジネスの戦略拠点として 一帯の大規 6 模再開発が進行中 大手町温泉 付きの高級温泉大手町再開発 93/6 95/6 97/6 99/6 1/6 3/6 ( 年 / 月 ) 旅館 星のや東京 も開業予定の 大手町フィナンシャルシティグランキューブ が4 月に竣工予定 25 年 6 月 ( ロンドン ) 1993 年 6 月 ( シドニー ) の値を1として指数化 大会開催決定直前から大会開催 3 年後までの期間を表示 出所 : ブルームバーグおよび国土交通省関東地方整備局等が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 上記は 将来におけるロンドンとシドニーの住宅価格指数の推移およびインフラ整備 都市開発の状況を保証するものではありません また オリンピック開催による経済効果等を保証するものではありません 15 項目 首都圏三環状道路 山手線新駅 インフラ整備 都市開発の状況 ( 一例 ) 概要 (216 年 3 月末現在 ) 中央環状線 外環道 圏央道の整備 都心の渋滞緩和と高速道路の輸送力強化を目指す JR 山手線田町駅と品川駅の間に新駅を設置 22 年東京オリンピック開催に合わせた暫定開業を予定 新宿駅南口の線路上空に人工地盤を構築し 鉄道や高速バス等の連携をスムーズにするための多層構造の交通結節点を整備 隣接する高層ビル JR 新宿ミライナタワー が 3 月に開業

インバウンド需要増加による経済波及効果 215 年の訪日外国人客数は1,974 万人 ( 暫定値 ) に達し 年計として過去最高だった214 年の1,341 万人を大きく上回りました これを受けて政府は 従来の 22 年に2, 万人 23 年に3, 万人 を 22 年に4, 万人 23 年に6, 万人 に倍増させる新しい目標を発表しました 訪日外国人客の増加による ホテルの需要拡大 売上増加が期待されます J-REITにとっては 保有するホテルの賃料上昇を通じた収益増加につながるほか 買い物需要の拡大による商業施設への恩恵等も期待されます 訪日外国人客数の推移 ホテル宿泊料の推移 ( 万人 ) 7, (26 年 ~23 年 : 年次 ) ( 円 ) 24, (211 年 3 月 ~216 年 3 月 : 月次 ) 6, 6, 万人 22, 5, 4, 3, 4, 万人 2, 18, 2, 16, 1, 14, 26 28 21 212 214 216 22 23 ( 年 ) 215 年は暫定値 216 年は3 月までの推計値 22 年 23 年は 明日の日本を支える観光ビジョン 概要 ( 案 ) による目標値 12, 出所 : 日本政府観光局 (JNTO) 首相官邸ホームページおよび総務省統計局が提供するデータ等を基にみずほ投信投資顧問が作成 上記は 将来における訪日外国人客数およびホテル宿泊料の推移を保証するものではありません 11/3 12/3 13/3 14/3 15/3 16/3 1 人当たり 1 泊朝食付き 休前日の金額 ( 年 / 月 ) 16

日銀によるマイナス金利の導入 216 年 1 月 日銀は金融機関が保有する日銀当座預金残高の一部にマイナス金利を適用する マイナス金利付き量的 質的金融緩和 の導入を決定しました これを受けて金利全般に下押し圧力がかかり 2 月には1 年国債利回りが初のマイナスとなりました 金利低下によりJ-REITの相対的に高い配当利回りへの魅力が高まるほか 物件取得のための資金調達コストが低減されるなど J-REIT 市場への好影響が期待されます 報道によると 216 年度内にもゆうちょ銀行が国債中心の運用を見直し REIT 投資へ参入すると見込まれています 1 年国債利回りおよび銀行貸出金利の推移 (%) (21 年 1 月末 ~216 年 3 月末 * : 月次 ) 1.6 1.4 1.2 1. マイナス金利導入により期待される効果 1 支払利息の低減 借入を行い物件を取得する J-REIT は 支払い利息の低減により配当金の増加が見込まれます.8.6.4.2 銀行貸出金利 1 年国債利回り 2 国債利回りの低下 国債利回りの一段の低下により 為替変動リスクがない投資対象として J-REIT の相対的な配当利回りの高さに対する魅力が高まることが期待されます. -.2 1/1 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 16/1 ( 年 / 月 ) * 銀行貸出金利は 216 年 2 月末分まで 銀行貸出金利は 国内銀行の新規の総合 ( 当座貸越を除く ) の約定平均金利 当月末 貸出残高のうち 当該月中において実行した貸出 ( 書替継続を含む ) にかかるもの 3 不動産向け貸出の増加 金融機関の不動産向け貸出増加により 不動産売買が活発化し 不動産価格が上昇する可能性があります 出所 : 日銀 ブルームバーグおよび各種報道が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 上記は 将来における 1 年国債利回りおよび銀行貸出金利の推移を示唆 保証するものではありません また マイナス金利導入による効果を保証するものではありません 17

日米の金融政策 米国では214 年 1 月に資産購入プログラム (QE3) の終了が決定され 215 年 12 月に政策金利が引き上げられました 一方 日本では マイナス金利付き量的 金融緩和 が導入 継続されており 不動産投資の活性化などREITに対するプラス効果は米国よりも大きいとみられます 米国における利上げは 国内金利にも上昇圧力がかかる可能性があり J-REITの配当利回りの相対的な投資魅力の低下につながる場合があります しかし 米国の利上げは緩やかなペースになるとみられることや 日本では金融緩和継続を背景に国内金利の上昇は見込みにくいことなどから J-REITに与える影響は限定的と考えられます 日銀と米連邦準備制度理事会 (FRB) の資産規模の推移 米連邦公開市場委員会 (FOMC) による FF 金利見通し 6 5 日銀 FRB (26 年 3 月 ~216 年 3 月 : 月次 ) FRB 金融緩和終了を決定 (214 年 1 月 ) (%) 3.5 3. 2.5 215 年 12 月時点予測 4 3 2 *26 年 3 月 31 日の値を 1 として指数化 日本 追加緩和を決定 (214 年 1 月 ) 日本は拡大継続 2. 1.5 1..5 216 年 3 月時点予測 1. 216 年末 217 年末 218 年末 6/3 8/3 1/3 12/3 14/3 16/3 ( 年 / 月 ) 出所 : ブルームバーグおよび FRB が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 上記は 将来における日銀と FRB の資産規模の推移および FOMC による FF 金利の見通しを保証するものではありません FF 金利とは FRB が短期金融市場を操作する目的で調整する政策金利のこと 金利の変更は FOMC で決定される FF 金利見通しは FOMC メンバーの予測中央値 18

ご参考 : 都市圏の人口増加と J-REIT 市場 都市圏という観点で見ると 東京の人口は 約 3,8 万人 (215 年推計 ) を有し 世界最大の規模となっています 23 年時点においても 東京の人口は世界最大の規模を維持すると予測されています J-REITが保有する物件は 東京 23 区全体で5% 超 関東 近畿の2 大都市圏で9 割近い割合を占めています 都市部への人口流入は オフィスや住宅などの需要増加や 商業施設の売上増加につながると考えられ J-REIT 市場の後押しになるものと期待されます 世界の主要都市圏の人口推移比較 ( 万人 ) 4, 3,5 3, 2,5 215 年 23 年 J-REIT 保有物件の所在地別保有額の割合 (216 年 2 月末時点 ) 中部 北陸 4.5% その他 8.4% 2, 1,5 1, 近畿 13.2% 都心 5 区 36.3% 5 東京デリー上海ニューヨークパリロンドン 215 年 1 位 2 位 3 位 1 位 25 位 28 位 23 年 (215 年対比の順位 ) 国連による推計値 23 年のパリおよびロンドンの順位は未発表 1 位 2 位 3 位 14 位 - - - - 出所 : 国連および一般社団法人不動産証券化協会が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 上記は 将来における世界の主要都市圏の人口推移および J-REIT 保有物件の所在地別保有額の割合を保証するものではありません 関東 2.3% 東京 23 区 17.3% 都心 5 区 : 千代田区 中央区 港区 新宿区 渋谷区東京 23 区 : 都心 5 区以外関東 : 東京都 ( 東京 23 区以外 ) 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 神奈川県近畿 : 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県中部 北陸 : 新潟県 富山県 石川県 福井県 山梨県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 小数第 2 位を四捨五入しているため 上記グラフの合計値が 1% とならない場合があります 19

ご参考 : インフレヘッジ手段としての J-REIT 投資 過去において 物価と不動産価格 ( 地価 ) には関連性がみられています 足元は原油価格下落の影響などから 全国消費者物価指数 ( 生鮮食品を除く総合 ) は前年同月比横ばいで推移していますが 今後 脱デフレ政策の推進等により物価上昇が定着すれば 不動産価格の上昇期待から不動産や J-REIT への投資に注目が集まることも想定されます 公示地価と消費者物価指数の推移 (%) 12 8 公示地価 ( 三大都市圏 ): 左軸 (%) (2 年 ~216 年 * : 年次 ) 3 全国消費者物価指数 : 右軸 2 (%) 1 8 地価 LOOKレポートによる地価の上昇地区の割合と東証 REIT 指数の推移 (28 年 3 月 ~216 年 3 月 * : 四半期 ) ( ポイント ) 2,4 地価の上昇地区の割合 : 左軸東証 REIT 指数 : 右軸 2, 4 1 6 1,6 4 1,2-4 -1 2 8-8 公示地価 ( 全国平均 ): 左軸 -2 3 6 9 12 15 ( 年 ) 公示地価 : 全用途平均 前年比 全国消費者物価指数 : 生鮮食品を除く総合 ( 年平均 前年比 ) 215 年までのデータ ご参考 足元の全国消費者物価指数 ( 生鮮食品を除く総合 前年同月比 ) の推移 215 年 216 年 11 月 12 月 2 月 1 月 1 月 -.1%.1%.1%.%.% 28 年 21 年 212 年 214 年 4 216 年 * 地価 LOOKレポートによる地価の上昇地区の割合は28 年 ~215 年 1-12 月期 東証 REIT 指数は28 年 3 月 ~216 年 3 月までの四半期データ 地価 LOOKレポートは地価動向を先行的に表しやすい高度利用地等の地区 ( 三大都市圏 地方中心都市等 ) における地価動向を国土交通省が四半期ごとに集約するものです 出所 : 総務省統計局 国土交通省およびブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 左記および上記は 将来における公示地価と消費者物価指数および地価 LOOKレポートによる地価の上昇地区の割合と東証 REIT 指数の推移を示唆 保証するものではありません 2

ご参考 :J-REIT の見通し J-REIT 市場は 目先 損益確定売りなどから値動きが一時的に大きくなる可能性があります ただし 日銀によるマイナス金利政策のもと 相対的な配当利回りの高さから資金流入が見込まれることに加え 不動産市況は改善が継続しており 保有物件の賃料上昇に伴う配当金増加が想定され 中期的に上昇基調で推移する展開を予想します 東証 REIT 指数と日経平均株価の推移と期間別騰落率 115 215 年 3 月 31 日の値を1として指数化 11 (215 年 3 月 31 日 ~216 年 3 月 31 日 : 日次 ) 15 1 95 9 85 8 216 年 3 月 31 東証 REIT 指数日経平均株価日現在 ( 配当込み ) ( 配当込み ) 75 1ヵ月 (216/2/29) 1.5% 5.3% 日経平均株価 ( 配当込み ) 3ヵ月 (215/12/3) 9.5% -11.2% 7 6ヵ月 (215/9/3) 15.% -2.7% 東証 REIT 指数 ( 配当込み ) 1 年 (215/3/31) 5.2% -11.2% 65 15/3/31 15/5/31 15/7/31 15/9/3 15/11/3 16/1/31 16/3/31 出所 : ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成 ( 年 / 月 / 日 ) 上記は 将来における東証 REIT 指数および日経平均株価の推移と期間別騰落率を示唆 保証するものではありません 21

まとめ : J-REIT 市場のポイント オフィスビル市況の改善継続期待 オフィスビル空室率の低下を背景に 市場賃料は上昇傾向にあります 今後は J-REIT 保有物件の賃料上昇により J-REITの収益拡大が期待されます 優良物件取得による配当金の増加期待 良好な資金調達環境を背景として 積極的な物件取得が進んでいます 優良物件の取得により J-REITの収益改善 配当金の増加が期待されます 政策による後押し 日銀によるJ-REITの買入れは 引き続き相場の下支え要因になることが見込まれます また NISA( 少額投資非課税制度 ) の活用や年金資金によるJ-REIT 投資の拡大とともに 需給の改善が期待されます 国土交通省公表の 不動産投資市場の成長戦略 において J- REIT 等の資産総額の拡大目標と具体的な取組みが示されたことから 今後 J-REIT 市場のさらなる活性化が期待されます 東京オリンピックの開催や訪日外国人客の増加に伴い J-REITは収益拡大等の恩恵を受けることが期待されます 利回り面での投資魅力 J-REITは 為替変動リスクをとらずに米国や世界の株式 債券と比較して高い配当利回りが期待できます マイナス金利の導入により今後国内債券の利回りの低下が見込まれ J-REITの相対的な配当利回りの高さに対する投資魅力が高まることが期待されます 米国や英国 豪州と比較してREITと国債の利回り格差が大きい日本では 今後 利回り格差が縮小 (J-REIT 価格が上昇 ) する余地があると考えられます 脱デフレ政策の推進 地価動向 脱デフレ政策の推進により物価上昇が定着すれば 不動産価格の改善が見込まれ インフレヘッジ手段としてのJ-REIT 投資に注目が集まることが想定されます 地価の上昇は主要都市を中心に地方にまで広がりつつあります これにより J-REITが保有する資産の価値向上が期待されます 上記は 216 年 3 月末現在における J-REIT 市場のポイントを記載したものであり 将来の相場動向を保証するものではありません 22

投資信託のお申込みに際しての一般的な留意事項 投資信託に係るリスクについて投資信託は 主として国内外の株式 公社債および不動産投資信託証券 ( リート ) などの値動きのある証券等 ( 外貨建資産に投資する場合には為替変動リスクもあります ) に投資しますので ファンドの基準価額は変動します したがって 投資者の皆さまの投資元金は保証されているものではなく 基準価額の下落により 損失を被り 投資元金を大きく割り込むことがあります ファンドの運用による損益はすべて投資者の皆さまに帰属します また 投資信託は預貯金と異なります 投資信託は 個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類や投資制限 取引市場 投資対象国等が異なることから リスクの内容や性質が異なりますので お申込みの際は投資信託説明書 ( 交付目論見書 ) を必ずお読みください 投資信託に係る費用についてみずほ投信投資顧問株式会社が運用する投資信託については ご投資いただくお客さまに以下の費用をご負担いただきます 直接ご負担いただく費用購入時手数料 : 上限 3.78%( 税抜 3.5%) 換金時手数料 : 換金の価額の水準等により変動する場合があるため あらかじめ上限の料率等を示すことができません 信託財産留保額 : 上限.5% 投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用運用管理費用 ( 信託報酬 ) : 上限年 2.16%( 税抜 2.%) 上記は基本的な料率の状況を示したものであり 成功報酬制を採用するファンドについては 成功報酬額の加算によってご負担いただく費用が上記の上限を超過する場合があります 成功報酬額は基準価額の水準等により変動するため あらかじめ上限の額等を示すことができません その他の費用上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費用があります 投資信託説明書 ( 交付目論見書 ) 等でご確認ください 投資信託は 預金商品 保険商品ではなく 預金保険 保険契約者保護機構の保護の対象ではありません 登録金融機関が取り扱う投資信託は 投資者保護基金の対象ではありません 投資信託の設定 運用は 投資信託委託会社が行います ご注意 上記に記載しているリスクや費用の項目につきましては 一般的な投資信託を想定しております 費用の料率につきましては みずほ投信投資顧問株式会社が運用するすべての公募投資信託のうち ご負担いただくそれぞれの費用における最高の料率を記載しております 投資信託をお申込みの際は 販売会社から投資信託説明書 ( 交付目論見書 ) をあらかじめ または同時にお渡しいたしますので 必ずお受け取りになり 投資信託説明書 ( 交付目論見書 ) の内容をよくお読みいただきご確認のうえ お客さまご自身が投資に関してご判断ください < 本資料で使用している指数について > 東証 REIT 指数は 株式会社東京証券取引所 ( 東京証券取引所 ) の知的財産であり 指数の算出 指数値の公表 利用など同指数に関するすべての権利 ノウハウは 東京証券取引所が有しています FTSE は London Stock Exchange Group の会社が所有する商標であり ライセンス契約に基づき FTSE International Limited が使用します NAREIT は NAREIT が所有する商標です Standard & Poor s S&P スタンダード & プアーズ は スタンダード & プアーズファイナンシャルサービシーズエルエルシーが所有する登録商標です 日経平均株価に関する著作権並びに 日経 及び日経平均株価の表示に対する知的財産権その他一切の権利は 全て日本経済新聞社に帰属します 23

本資料の注意事項 本資料は みずほ投信投資顧問 ( 以下 当社といいます ) が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり 投資勧誘を目的に作成されたものではありません 本資料は法令に基づく開示書類ではありません 本資料の作成にあたり 当社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが その正確性 完全性を保証するものではありません 本資料に記載した当社の見通し 予測 予想 意見等 ( 以下 見通し等 ) は 本資料の作成日現在のものであり 今後予告なしに変更されることがあります また 本資料に記載した当社の見通し等は 将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません