基本方針 これまでも幼稚園は幼稚園教育要領に 保育園は保育所保育指針に基づいた幼児教育 保育を展開してきた また 平成 20 年 3 月の大幅な改定により 3 歳児から5 歳児の教育に関する内容では整合性が図られている しかし 統一されたカリキュラムがないことで 幼稚園と保育園の内容に違いがあるかの

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ハンドブックp10-14:東京都教育委員会

【資料第7号】文京区版幼児教育・保育カリキュラムの拡充について

Taro-H29 教育課程編成届3

新しい幼稚園教育要領について

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乳児期からの幼児教育について 大阪総合保育大学 大方美香

基本方針 文京区においては 幼児期の質の高い幼児教育 保育を実現するために 区立幼稚園 区立保育園統一の 幼児教育 保育カリキュラム を策定することにした 内容としては 生きる力の基礎の育成を 軸 に据えた 子どもの発達や学びの連続性を踏まえた幼児教育 保育の充実を目的としている これまでも幼稚園は

1 国の動向 平成 17 年 1 月に中央教育審議会答申 子どもを取り巻く環境の変化を踏まえた今後の幼児教育の在り方について が出されました この答申では 幼稚園 保育所 ( 園 ) の別なく 子どもの健やかな成長のための今後の幼児教育の在り方についての考え方がまとめられています この答申を踏まえ

高松っ子いきいきプラン策定の趣旨 本プランは, 就学前の子どもが幼稚園 保育所 幼保一体化施設など, どこに在籍していても, 等しく質の高い教育 保育を受けられるよう, 各施設が積み上げてきたものを生かしつつ, 今後, 重点的に取り組むための方針や具体的な取り組みを示しています さらに小学校との連携

1 一日の生活の連続性及びリズムの多様性への配慮 (1) 全体的な計画の作成幼保連携型認定こども園教育保育要領第 1 章総則では 幼保連携型認定こども園の 全体的な計画 の作成について示されています 全体的な計画は 保育所保育指針における保育課程 幼稚園教育要領における教育課程に当たります また 全

子どもは 成長とともに徐々に友達と一緒に過ごす時間を増やしていきます そして 友達と一緒に遊んだり活動したりする中で 共に過ごす楽しさを味わうようになります その様子を見守ったり 援助したり 仲立ちしたりする保育士等の役割は重要であり 一人一人の子どもの友達への興味や関心 仲間関係などを把握する必要

Microsoft Word - ★資料集1~5.docx

幼児の実態を捉えると共に 幼児が自分たちで生活をつくり出す保育の在り方を探り 主体的 に生活する子どもを育むための教育課程及び指導計画を作成する 3 研究の計画 <1 年次 > 主体的に生活する幼児の姿を捉える 教育課程 指導計画を見直す <2 年次 > 主体的に生活する幼児の姿を捉え その要因につ

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

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1 幼児期の教育 保育と小学校教育の違い 幼児期の教育 保育と小学校の教育では 発達の段階の違いだけでなく 教育課程等の違いもあります まずは相互を理解することが必要です 幼児期の教育 保育と小学校教育との間には このように教育課程や指導方法の相違点がある一方で 5 歳児から小学校低学年までの発達の

1

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

はじめに

きるか, 必要なものを取捨選択したり, 試したり見立てたり工夫したりしながら, 自分が選んだおもちゃや楽器をつくる できたおもちゃや楽器を交流し, 友達とアドバイスしあいながら, 改良したり, 遊び方を工夫したりして, よいものにしようとする おもちゃフェスティバルを開き実際に遊び, みんなが楽しく

資料6 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿の再整理イメージ(たたき台)

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

ポイント 1: 幼児教育と小学校教育の特徴や違いを理解する 保幼小の円滑な接続に向けて まずは 幼児教育と小学校教育の特徴や違いを理解することが重要です 幼児教育 幼児期の教育では 幼児の自発的な活動としての 遊び を通して 様々な体験や学びの芽生えを積み重ねることができるよう 保育者が環境を構成し

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

平成 29 年度児童発達支援センターバンビ事業計画 1. 基本方針 児童発達支援センターバンビは相模原市南区の発達障害児の療育を遂行するため 以下の基本理 念 療育基本指針に則りサービスを提供する 1) 基本理念 1 児童一人ひとりに対する丁寧な 根拠 ある療育相模原療育園の医療スタッフとの連携によ

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

はじめに P1 Ⅰ 豊後大野市幼児教育の現状と課題 P2~3 1 幼児数の変遷... P2 2 幼児教育の現状... P2~3 3 幼児教育の課題... P3 Ⅱ 豊後大野市幼児教育の基本方針 P4~7 1 豊後大野市幼児教育の基本... P4 2 豊後大野市幼児教育のねらい... P5 (1) 育

2 教育及び保育の 標 Q17 認定こども園法第 9 条に規定する6つの教育及び保育の目標の達成に努めるとともに これらが満 3 歳未満の園児の保育にも当てはまることを理解している Q18 第 2 教育及び保育の内容に関する全体的な計画の作成 教育及び保育の内容に関する全体的な計画は 教育及び保育を

幼児期の教育と小学校教育との円滑な接続の在り方について ( 報告 ) ( 概要 ) 子どもの発達や学びの連続性を踏まえた幼児期の教育 ( 幼稚園 保育所 認定こども園における教育 ) と児童期の教育 ( 小学校における教育 ) の円滑な接続の在り方について検討し 以下のとおり 報告をとりまとめた 1

<小学校 生活科>

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

幼稚園教育要領解説

<小学校 生活科>

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

Microsoft Word 教育課程の編成

(3) 児童の意識の流れ 児童の意識 活動 葉っぱの色が赤 伝え合い交流する環境設定 大きなどんぐりを拾ったよ どんぐりでこまをつくろう 探した秋を 教え合おう秋の物でおもちゃを作ろう や黄色だったよ 葉っぱの形がおもしろいな 葉っぱで顔をつくれそうだな 友達と交流する場 思考ツール : イメージマ

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2年生学級活動(性に関する指導)指導案

幼稚園と小学校の連携の在り方について 学びの連続性 の視点に立って考察する 3 研究内容と考察 (1) 学びの連続性 に立った幼稚園と小学校の連携とは何か中教審の答申 子どもを取り巻く環境の変化を踏まえた今後の幼児教育の在り方について は 子どもを取り巻く環境の変化を踏まえ 今後の幼児教育の方向性と

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ICTを軸にした小中連携

6 年 No.22 my summer vacation. 1/8 単元の目標 主な言語材料 過去の表し方に気付く 夏休みの思い出について, 楽しかったことなどを伝え合う 夏休みの思い出について, 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり, 他者に伝えるなどの目的

指導観指導にあたっては 基本となる回転技に取り組み 自己の能力に適した技が安定してできるようにするとともに 発展技にも挑戦できるようにする その際には 友達の動きを見て技のポイントに気づき 伝えあったりしながら意識して練習できるようにする 運動は 柔軟性が要求される運動であり 体を痛めたりうまく回れ


エコポリスセンターとの打合せ内容 2007

国語 A では, 領域別, 観点別, 問題形式別に見て, どの区分においても全国平均を上回り, 高い正答率でした しかし, 設問別でみると全国および新潟県平均正答率を下回った設問が, 15 問中 1 問, 新潟県の平均正答率を下回った設問は,15 問中 1 問ありました 設問の概要関屋小新潟県全国

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

平成29年度 小学校教育課程講習会 総合的な学習の時間

年間指導計画 (1 歳児 ) 保教諭に親しみ安定したの中で活し安心して過ごす 一人一人の状態や活リズムを把握し心地良く過ごせるようにする 安心した環境の中で 落ち着いて過ごせるようにする 自然に触れながら体を動かし 様々な遊びを楽しめるようにする 活の流れが分かり 自分でできることをえるようにする

41 仲間との学び合い を通した クラス全員が学習に参加できる 授業づくり自分の考えを伝え 友達の考えを聞くことができる子どもの育成 42 ~ペア グループ学習を通して~ 体育における 主体的 対話的で深い学び を実現する授業づくり 43 ~ 子どもたちが意欲をもって取り組める場の設定の工夫 ~ 4

必要性 学習指導要領の改訂により総則において情報モラルを身に付けるよう指導することを明示 背 景 ひぼう インターネット上での誹謗中傷やいじめ, 犯罪や違法 有害情報などの問題が発生している現状 情報社会に積極的に参画する態度を育てることは今後ますます重要 目 情報モラル教育とは 標 情報手段をいか

彦根市立城陽幼稚園 幼稚園の特色 本園は 荒神山を間近に仰ぎ 琵琶湖岸まで広がる田畑や犬上川 宇曽川の両河川に囲まれた 自然に恵まれたところに位置し 旧市街地と新興住宅地が点在する地域にあります 平成 3 年 ( 旧 ) 平田幼稚園の一室を借りて開園し 翌年 3 月 日夏町の現在地に移りました 今年

基本方針 2 児童 生徒一人ひとりに応じた学習を大切にし 確かな学力の育成を図ります 基本方針 2 児童 生徒一人ひとりに応じた学習を大切にし 確かな学力の育成を図ります (1) 基礎的 基本的な学力の定着児童 生徒一人ひとりが生きる力の基盤として 基礎的 基本的な知識や技能を習得できるよう それぞ

2 期のねらい第 9 期 (11 月 ~12 月 ) 友達と一緒に見通しやめあてをもって活動していく時期 <ねらい> 共通の目的に向かって考えを出し合ったり 協力したり工夫したりしながら遊びを進めていく 自分なりの見通しやめあてをもって遊びに取り組み 個々の力を発揮していく 季節や生活の変化に興味や

3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への関心 意欲態度 集団の一員としての思考 判断 実践 学級の生活上の問題に関心 楽しい学級をつくるために を持ち 他の児童と協力して意 話し合い 自己の役割や集団と 欲的に集団活動に取り組もう してよりよい方法について考 としている え 判

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

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いろいろな衣装を知ろう

また 生きる力の基礎として択えた 確かな学力につながる 学びの芽生え 豊かな人間性につながる 人とのかかわり 健康 体力につながる 生活習慣 運動 といった資質 能力を身に付けた子供像について 次のように設定しました 確かな学力につながる 学びの芽生え を身に付けた子供像 総 説 興味や関心をもった

(3) 本題材の系統と他教科等との関連は 次のとおりである 学級活動 5 月シンボルマークを決めよう 6 月みんなで雨の日を楽しく過ごそう 6 月本題材 9 月 2 学期がんばろう会をしよう 他教科等との関連 道徳 わけっこしよう ( 友情 ) 道徳 どうしたらいいのかな ( 親切 ) (4) 指導

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

3 平成 29 年 3 月に幼稚園教育要領 保育所保育指針 幼保連携型認定こども園教育 保育要領が改訂され 来年度から全面実施されます 新幼稚園教育要領等では 改訂の基本的な方針として 1) 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿 の明確化 健康な心と体 自立心 協同性 道徳性 規範意識の芽生え 社会生

目次 第 1 章策定の趣旨 1 第 2 章現状と課題 2 第 3 章基本理念と基本目標 4 第 4 章基本方針 6 第 5 章担い手とその役割 10 用語の定義 本指針において使用する用語の定義は以下のとおりとします 乳幼児期 生後から小学校に入る前まで 幼児期 概ね3 歳から小学校に入る前 幼児教

第 1 章 札幌市幼児教育振興計画の策定 本計画は 主に幼稚園教育を対象とする 本計画は 平成 18 年度から概ね10 年間を計画期間とし 今後はこの方向性に基づいて早期に具体的な施策 ( アクションプログラム ) を打ち出していく 本計画は 社会情勢の変化などに対応し 必要に応じて計画の見直しを行

幼保連携型認定こども園教育・保育要領告示文

や友達のよさに気付かせたい また, 気付いたことが今後の成長にどのように生かしていけるのかを 考えさせたい 単元の目標 身近な材料を使って, 工夫して動くおもちゃをつくることに関心をもち, 遊びを工夫して, みんなで楽しく遊ぼうとしている 生活への関心 意欲 態度 身近にある材料を使って, 動くおも

幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説

平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

幼稚園教育要領解説

0% 20% 40% 60% 80% 100% 5 一人ひとりを大切にする教育 2 教職員は 一人ひとりの子どもをよく理解し 子どもの性格や長所を把握して 指導に当たっていると思いますか 5 6 A, 85% B, 15% 6 特色ある教育活動 1 日本の伝統 文化 こどもの日 などの年中行事や お

地域の幼児教育の拠点となる幼児教育センターの設置及び「幼児教育アドバイザー」の育成・配置に関する調査研究 実施報告書(2年次)(4)

具体的な場面を設定し 実際に整理 整頓の計画を立てることで 実生活に繋げていくことができる よう指導していきたい また 第 3 次には環境とのかかわりについても押さえ 広い視野で考えられ るようにしていきたい 3 題材の目標 身の回りの整理 整頓に関心をもち 気持ちよく過ごそうとする 家庭生活への関

<小学校 生活科>

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6 年 No.12 英語劇をしよう (2/7) 英語での 桃太郎 のお話を理解し 音読する 導 あいさつをす 挨拶の後 Rows and Columns を交え 天気や時 入 候の確認 既習事項の確認をす (T1,T2) ペンマンシップ ペンマンシップ教材を用いて アルファベットの ジングル絵カー

Taro-renkei.jtd

第14章 キャリア教育

幼保連携型認定こども園教育・保育要領(平成26年内閣府・文部科学省・厚生労働省告示第1号)

Microsoft Word - 研究協議会資料(保健分野学習指導案)

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

解答類型

(2) 指導の実際 1 話すこと 聞くこと の実践ア協働による教材研究の柱 モデルの提示について対話のためのスキルの定着や対話の深まりを目指し, 教師や代表グループによる対話のモデルを提示し, 気付いたことや発見したことを基に自分たちの対話や話合いの様子を振り返らせ, 学びの充実を図るようにする 共

保育所保育指針

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

に 子どもの意欲を尊重する という態度を保護者が取ることで の 学びに向かう力 を育て さらにそれが基本になって 文字 数 思考 を育てるという結果がみられた 4 に保護者が子どもの 思考を促す 態度を取ることが 子どもの 学びに向かう力 や 文字 数 思考 の育ちにおいて大事な役割を果たしているこ

農山漁村での宿泊体験活動の教育効果について

5 児童生徒質問紙調査 (~P23) (1) 運動に対する意識等 [ 小学校男子 ] 1 運動やスポーツを [ 小学校女子 ] することが好き 1 運動やスポーツをすることが好き H30 全国 H30 北海道 6 放課後や学校が休みの日に 運動部や地域のスポーツクラブ以外で運動やスポーツをすることが

第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

5 指導の構想 H 1 8 年度中学校家庭科課題研修講座テーマ ~ 進んで生活を工夫 創造する能力と態度を育てる家庭科の授業改善 ~ 生活の自立と衣食住 の学習内容は 生徒の興味 関心も高く 学習したことがすぐに 生活に生かすことができる しかし 家族と家庭生活 の内容の中でも特に 幼児とのかかわり

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H30全国HP

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

調査結果からの考察 幼稚園や保育園から小 1 の接続期は 幼児期から児童期に入り 学習生活が始まる重要な時期です なかでも 年長児期に 生活習慣 や 学びに向かう力 の がんばる力 文字 数 思考 の 言葉 が身についている子どもほど 小 1 で 自ら進んで学ぶ 傾向にあることがわかりました 年長児

○ ○ 科 学 習 指 導 案

3. 単元目標 自の育てている野菜の変化の様子を観察したり 地域の人に話しかけたりしながら すすんで課題を解決することができる ( 関心 意欲 態度 ) 野菜の生長の様子や 地域のお店の様子について気付いたことを絵や文章などにかき 伝えることができる ( 思考 表現 ) お店の人にインタビューしたり

Taro-711.器械運動C.jtd

Ⅲ 経営目標 重点領域 基本的な生活習慣の確立 学び方スダンダード につながる基本的生活習慣を確立することで 自信をもち 中期経営目標一人一人が自己を十分に発揮しながら 自分で行動することの喜びや充実感を味わえる教育の推進 気持ちよいあいさつと返事 遊んだ後の片付けを 自分からしようとする態度を育て

Transcription:

文京区版 幼児教育 保育カリキュラム 男女協働子育て支援部 教育推進部

基本方針 これまでも幼稚園は幼稚園教育要領に 保育園は保育所保育指針に基づいた幼児教育 保育を展開してきた また 平成 20 年 3 月の大幅な改定により 3 歳児から5 歳児の教育に関する内容では整合性が図られている しかし 統一されたカリキュラムがないことで 幼稚園と保育園の内容に違いがあるかのように伝わっているのが現状である そこで新たに 文京区内の区立幼稚園 区立保育園では3 歳児から5 歳児まで 等しく質の高い教育 保育が受けられることを目標とした統一カリキュラム 文京区版幼児教育 保育カリキュラム を定めることとする 基本的な考え方 文京区は歴史と文化と緑に育まれ 文学 教育が息づく 文の京 として 歴史を今に未来につなげ 地域が一体となり 子どもを育む支援を実施ししている 一人一人が自分らしく輝くことで 文の京 の魅力をさらに高め すべての区民が 住んでよかった これからも住み続けたい と実感するまちづくりを目指している さらに 明治 9 年に日本で始めて開園し 倉橋惣三により保育が確立された東京女子師範学校 ( 現お茶の水女子大学 ) 附属幼稚園や明治 20 年に開園した文京区立第一幼稚園などや伝統ある大学 多くの学校のある 文教の地 としても知られている 近年 家庭や地域において 子どもが兄弟姉妹や近隣の子どもとかかわる機会や 心と体を動かして夢中で遊びこむ機会が減少しているとの指摘がある このことを踏まえると 幼稚園 保育園において 同年齢や異年齢の子ども同士が互いにかかわり合い 生活することの意義は大きい 子どもは遊びを通して思考力や想像力を養い 遊びこむことによって達成感や満足感を味わい 疑問や葛藤を経験し 自発的に周りの環境にかかわる意欲や態度が育っていくのである このカリキュラムは 東京都が平成 25 年に発行した就学前教育カリキュラムを基に 幼稚園教育要領 保育所保育指針が示す領域を踏まえ 生きる力の基礎 ( 学びの芽生え 人とのかかわり 生活する力 ) の育成に向け その目標を適切かつ具体的に達成するための事項を経験させたい内容としてまとめた なお リーフレットの内容は 各年齢の年度末のカリキュラムの抜粋である

ねらい3 歳児発達の特徴 基本的な生活( 食事 排泄 衣服の着脱など ) がほぼ自分で出来るようになる 話し言葉が豊かになり 会話を楽しむようになる 自分の思いを主張しながらも 友達と同じ場所で遊んだり 簡単な集団での遊びを楽しんだりするようになる 自分を中心に考える時期である 基本的な運動機能が発達する 自分の思いを出して 好きな遊びを十分に楽しむ 保育者やクラスの友達と一緒に動く楽しさを感じ リズム遊びや表現遊びを楽しむ みんなで気持ち良く過ごすために園生活に必要なことが分かり 自分から行おうとする 生きる力の基礎 学びの芽生え人とのかかわり生活する力 経験させたい内容 遊びを通して興味 関心を広げ 楽しかったことを取り入れて遊ぶ 思ったことを友達に言ったり 相手から聞かれたことに応じて答えたりする 出会ったものや周囲の出来事などからイメージを持ち 自分なりの表現を楽しむ 相手の動きや保育者の話などから 相手にも思いがあることに気付く 友達と声や動きを合わせみる 友達と同じ場で遊ぶ中で 思っていることやしたいことなどを言葉や動きで表す みんなで気持ち良く 安全に過ごすための簡単な決まりが分かり 守ろうとする 冬の生活の仕方を知り 自分からやってみようとする 身の回りの物の整理や遊びの片付けなど 自分のことを自分でしようとする 楽しく食事をしたり 一定時間の睡眠を取ったりする * 簡単な集団遊びのルールが分かり みんなと一緒に動くことを楽しむ 遊具や用具を安全に使おうとする * 幼稚園では 基本的に睡眠を取っていません

4 歳児発達の特徴 周囲の環境に強い関心を持ち 身近な自然物 物事 事象と触れ合う中で 友達と発見 工夫し遊びを広げる 言葉による表現が進み 友達に自分のイメージを伝え 一緒に遊びを楽しんでいく 友達とかかわり 遊ぶことの楽しさが分かり 相手の思いや自分の感情に気付いていく 決まりや危険なことが分かり 約束を守って行動していく 運動のバランス コントロールが取れるようになり ボール投げなど二つの運動をつなげて行う協応動作も上手に行えるようになる ねらい 自分たちで遊びに必要な場やものを作って遊ぶことを楽しむ クラスの友達と一緒にいろいろな活動をする中で つながりを感じて遊びや生活を進める 基本的な生活習慣を身に付け 生活や遊びの決まりを守り 進級することへの期待や自信を持つ 生きる力の基礎学びの芽生え経験させたい内容 遊びに必要なものや場を作り 友達と一緒に遊ぶ 場面に合わせていろいろな言葉を使う 友達と言葉で伝え合う楽しさを感じる 絵本や紙芝居 お話などを喜んで聞き ストーリーの展開を楽しみにする いろいろな遊びの中で記号や文字 形 数字などに興味を持つ 人とのかかわり 一緒に遊ぶ友達と場や必要なものを作り 自分たちで簡単な遊びの流れを作りながら遊ぶ クラスのみんなで活動することを楽しみ つながりを感じたり 満足感を味わったりする 友達の刺激を受けながら 自分なりの遊び方を工夫し 繰り返し楽しむ 生活の中でして良いこと 悪いことを自分なりに考え 簡単な決まりを守ろうとする 生活する力 生活の大まかな見通しを持ち 自分で出来ることは自分でしようとする 必要に応じて自分で衣服の調整をする 自分の健康に関心を持ち いろいろな食材を食べようとする 食事のマナーに関心を持ち 気を付けて食事をする 落ち着いた環境の中で 一定時間 休息を取る 自分なりのめあてを持って運動遊び ( フープ 縄跳び 固定遊具など ) に取り組み 積極的に体を動かして遊ぶ

5 歳児発達の特徴 自分なりに判断する力が生まれ 自分と違う思いや考えを認め 社会生活に必要な力を身に付け 行動出来るようになる 生活や遊びに見通しを持ち 友達と相談し 共通の目的や課題に向かって取り組むようになる 時間を意識した生活に見通しを持ち 就学に向けて期待を高めていくようになる 全身運動が滑らかで巧みになる 運動機能はますます伸び 細かい指先の動きが滑らかになり 道具の扱いや操作が出来るようになる ねらい 繰り返し挑戦して取り組む中で 目的や課題を達成し 意欲を持つ 友達と共に過ごす喜びを味わい 自分たちで自信を持って園生活を進めていく 小学校の体験 交流を通して 就学への期待を持つ 生きる力の基礎学びの芽生え経験させたい内容 クラスや年齢なりの課題に向かって自分の力を発揮し これまでの経験を生かして取り組む 友達と協力したり 役割を分担して取り組み 互いの良さや成長を認め合う 遊びや生活の中で 相手に分かるように 話し方や言葉を考え 伝えようとする 困ったことがあれば自分から尋ねたり 集中して人の話を聞こうとする 日常生活に必要な数量 形 文字 標識などに興味 関心を持ち 遊びや生活の中で使っていく クラスや学年の友達と全員で気持ちを合わせて歌ったり 演奏したりする 人とのかかわり 自分の感じたことや考えたことを友達に分かるように伝え 友達の話も聞いて受け止めていく 友達の心情に気付き 互いを生かし合って遊ぼうとする 繰り返し挑戦し 達成したり 様々な人に認められたりすることを通じて自信を持つ 見通しを持って園生活を進める 園生活を振り返り 自分に多くの人がかかわってくれたことを知り 感謝の気持ちを持つ 生活する力 時間を意識しながら生活に見通しを持ち 今 何をすべきか 自分なりに判断し 状況に応じた行動をしようとする 身の回りの整理や片付けの必要性が分かり 協力して進んで行う 自分の決めた目標に向かって繰り返し挑戦する 安全な遊び方や場所が分かり 自分で判断して安全に行動しようとする 1 日の生活や就学までの見通しが分かり 自信を持って取り組むことが出来るようにする 卒園に向けた活動の中で 園生活が終わることを感じたり 小学校生活への意識を高めたり 期待を持ったりする

Q&A 区立の幼稚園や保育園では幼児にどんな力を育てていますか? 幼児期の教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものです そこで下記のような力を育んでいきます 健康な心と体を育てます 人とかかわる力や思いやる心を育てます 興味を持って取り組む力 頑張る力を育てます 聞く力 話す力を育てます 伸び伸びと表現する力を育てます Q&A なぜ遊びを大切にしているのですか? 遊びは 幼児が自らの興味や関心を持って取り組む自発的 主体的な活動です その中で好奇心 探究心が育まれ 友達と協力する大切さなどを学び 集中して取り組む力が育ちます 幼児期に夢中になって遊んだ体験が小学校以降の 学習の基盤 となります Q&A 小学校就学に向け どのような教育をしていますか? 幼児期に大切な学びのスタイルは特定の活動を取り出して教えることより 興味 関心に沿って幼児自身が学びとることが重要と考えます 様々な活動の中には小学校の学習につながる内容は十分含まれています 知りたい 気持ちを育み 小学校への憧れを持つよう連携を進めています