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1. 日本型人材マネジメントの変遷 2

1. 日本型人材マネジメントの変遷 (1) 欧米型人材マネジメント 実力に見合った役割 役割に見合った報酬 役割 ( タスク タスクレベル ) 報酬 ( 賃金 ) 実力 ( コンピテンシー ) 3

欧米型では市場原理が働く 上位マネージャーが人事権を持っており 雇用の流動も活発 IT 系 X 社 IT 系 Y 社 B さん A さん 営業部 B さん 開発部 転職 異動 営業部で活躍できない A さん 報酬に見合った働きができない 実力を発揮できる運用部 へ異動して成果が向上 報酬もアップして 会社も本人も Happy. 運用部 Aさん X 社が得意とする大規模 SI では 活躍できない B さん 会社からみても成果が少なく トラブルばかり クラウドを得意とする Y 社に再就職して大活躍 報酬もアップ Y 社も B さんも Happy. 上位マネージャーの判断 4

1. 日本型人材マネジメントの変遷 (2) 日本型人材マネジメントの変遷 社会背景と人事制度の遷り変り 1960 年 1970 年 1980 年 1990 年 2000 年 2010 年 社会背景 高度成長期 安定成長期 低成長期 業容が右肩上がり ( 給与原資も右肩 上がり ) 産業構造の変化 経済の停滞 情報化の推進 雇用形態 働き方の多様化 企業の人事制度 年功序列制度 職能資格制度導入 成果主義導入 年齢に応じて処遇 経験数 = 実力の 産業構造下 能力を評価 職能等級に応じて処遇 成果 ( 顕在化した能力 ) を評価 業績に応じて処遇 5

1. 日本型人材マネジメントの変遷 (2) 日本型人材マネジメントの変遷 高度成長期 (1960 年代 ) 年功主義 能力 ( スキル スキルレベル ) 報酬 ( 賃金 ) 時間 ( 年齢 勤続年数 ) Lazear の年功賃金仮説 (1979) を基に作成 6

1. 日本型人材マネジメントの変遷 (2) 日本型人材マネジメントの変遷 安定成長期 (1970 年代 ~80 年代 ) 能力主義 ( 職能資格制度の導入 ) 能力 ( スキル スキルレベル ) 報酬 ( 賃金 ) 絶対考課 産業構造の 変化 時間 ( 年齢 勤続年数 ) Lazear の年功賃金仮説 (1979) を基に作成 7

1. 日本型人材マネジメントの変遷 (2) 日本型人材マネジメントの変遷 低成長期 (1990 年代 ~) 能力主義の強化 成果主義 異能主義の導入 能力 ( スキル スキルレベル ) 報酬 ( 賃金 ) 成果 異質異能 (?) 情報化の推進 価値の多様化 実力 ( コンピテンシー ) という概念の導入 時間 ( 年齢 勤続年数 ) Lazear の年功賃金仮説 (1979) を基に作成 8

職能資格とは? 職能資格制度は絶妙な制度 能力の考課や異動は定期的に実施 能力は溜まっていき 決して減ることは無い 溜まるスピードや量には資質や環境により個人差が発生する 溜まった能力は仕事に発揮され 成果として現れる 成果 課長 ( 本当の ) 能力 年齢 うまく Mix 職能資格 = 能力 ポストの 状況で 昇進に反映 係長 9

能力 実力 ( コンピテンシー ) 成果 能力があっても成果に結びつく実力があるとは限らない 溜まった能力は仕事に発揮され 成果として現れる もし風邪薬と解熱剤が無ければコンピテンシーは低い コンピテンシーは 成果に直結する ( 少々疑問あり ) 風邪薬 解熱剤 風邪薬 解熱剤 能力 率先して行動する自発性 ( 行動特性 ) パパの 風邪が治る という成果 便秘薬 絆創膏 胃腸薬 塗り薬 早く遊びに行きたい気持ち ( モチベーション ) コンピテンシー 救急箱に保有する 能力 パパの風邪を治す という仕事 10

2. 日本型人材マネジメントの課題 11

2. 日本型人材マネジメントの課題 1 実力 ( コンピテンシー ) 評価の重要性増大 能力 ( スキル スキルレベル ) 報酬 ( 賃金 ) 成果 / 実力 ( コンピテンシー ) 能力 ( 職能資格 ) と 成果 / 実力の かい離が顕在化 2000 年代 ~ ビジネスモデル の変革 創造的活動の 重要性向上 情報化の 更なる推進 時間 ( 年齢 勤続年数 ) Lazear の年功賃金仮説 (1979) を基に作成 12

2. 日本型人材マネジメントの課題 2 タイムリーな人材配置 育成の要求加速 ビジネスの スピード加速 随時 短期のプロジェクト立ち上げや 新規ビジネスの加速に対応したアサインが必要 来月発足する新規サービス開発プロジェクトにメンバーを 5 人アサインしたい A 組織長 がんばって探したものの 3 人は見つかったが あと 2 人見つからない 13

2. 日本型人材マネジメントの課題 3 グローバル人材マネジメントの重要性顕在化 グローバル化 の推進 海外で採用した優秀層が早期に離脱してしまう ( 優秀層の賃金カーブに関する他社との競争力不足 仕事 役割への不満 昇進機会への不満 ) 幹部候補やグローバル人材の育成が遅れている 本社側 ( 日本側 ) の 内なる 国際化が進んでいない 幹部や大卒以上の人材の採用が進まない 海外の社員について プロフィールや後継者候補が 把握できていない 海外展開をする企業 15 社に弊社でアンケート調査した結果による 14

2. 日本型人材マネジメントの課題 現在の日本型人材マネジメントの課題まとめ ビジネスモデル の変革 創造的活動の 重要性向上 ビジネススピード の加速 実力 ( コンピテンシー ) 評価の 重要性増大 タイムリーな人材配置 育成の要求加速 グローバル化 の推進 グローバル人材マネジメントの重要性顕在化 15

ひとつ疑問が 欧米型人材マネジメント導入で解決? 実力 ( コンピテンシー ) 評価の 重要性増大 実力 = 役割 = 報酬により 市場原理が働き解決 タイムリーな人材配置 育成 の要求加速 定期人事をやめ 現場の マネージャに放任 グローバル人材マネジメント の重要性顕在化 海外の企業はほぼ欧米型 少なくとも賃金カーブの課題は解決 16

ひとつ疑問が 本当にそうですか? 社員の生活設計 現在の賃金カーブを前提 子供の教育費 家や車のローン 親の扶養や介護 企業の役割 利益の追求だけではない 社員の雇用と生活を守る という重要な役割 経済への影響 何が起こるのか誰も 分からない 日本と欧米の文化の違い だけでは片付けられない! 17

3. これまでの人材マネジメントの取組 18

3. これまでの人材マネジメントの取組 実力 ( コンピテンシー ) 評価の重要性増大 への対応 コンピテンシー評価の導入 ( 役割定義 人材定義 評価など ) 役割定義 役割 開発営業 マネージャー リーダー メンバー 人材定義が現場の 実態に合って無い ので活用できない 組織長 事業推進に必要な 役割定義が無いので 使えない 人材定義 スキルレベル 設計 3 試験 2 適合度 判定 コンピテンシー スキルレベル 設計 2 試験 2 評価 自己申告 上司等 面倒だから 年 1 回だけやろう 社員 19

3. これまでの人材マネジメントの取組 実力 ( コンピテンシー ) 評価の重要性増大 への対応 国内の上位層 優秀 ( と認識されている ) 層の先行管理 A 組織長 上位層 優秀層のことは 良く知ってるよ 海外人材については 誰がどこにいるのか すら分からない Japan Global 20

3. これまでの人材マネジメントの取組 タイムリーな人材配置 育成の要求加速 への対応 随時の人材配置業務を追加 ( リソースアサイン担当の設置等 ) 新規プロジェクトに あと 2 名必要 やっと 見つかった A 組織長 A 組織長 5 適任者を選定 A 組織長 12 名の調達 を依頼 候補者リスト 結果リスト 2 組織内で 該当者を確認 A 組織人事担当者 A 組織人事担当者 A 組織人事担当者 A 組織人事担当者 3 人事部にも 問い合わせ 候補者リスト 結果リスト 人事部 4 人事部が持っている情報で候補者選出 人事部 6 各組織と調整 21

3. これまでの人材マネジメントの取組 グローバル人材マネジメントの重要性顕在化 海外人材のプロフィール スキル管理 プロフィール スキル情報 社員の定着率が 改善しない 人事部 幹部候補 グローバル 人材が少ない 育成できない 優秀な人材の 採用が進まない 22

4. タレントマネジメントの導入 23

4. タレントマネジメントの導入 (1) タレントマネジメントの定義 本セッションでの タレントマネジメント の定義 日本型人材マネジメントの課題 で示した対策を実施する為に 従来の人材マネジメントに対して追加 または改善する業務 実力 ( コンピテンシー ) 評価の重要性増大 社員の実力 ( コンピテンシー ) を可視化 共有化し 役職や職能資格だけでなく実力を考慮した最適な 人材配置に活用する タイムリーな 人材配置 育成 の要求加速 定期の評価 異動だけでなく事業の変化に合わせて タイムリーな人材配置 育成を効率的に実施する グローバル 人材マネジメントの 重要性顕在化 特に海外では 実力 ( コンピテンシー ) に見合った 仕事 役割へ配置を徹底し 国内 海外の グローバル人材を継続して育成する 24

4. タレントマネジメントの導入 (1) タレントマネジメントの定義 タレントマネジメント サイクルの定義 新規ビジネス立上げの 経営戦略 事業計画 ビジネス要求 現場の実態に合わせたフィードバック 配置された役割での 業務の実行 人材配置 育成 自己研鑽 人材配置計画 育成計画 役割定義 業務実行 コンピテンシーと 人材定義の 適合度などを活用した 人材配置と育成の実施 人材配置と育成の計画 新規ビジネス立上げリーダー 企画 構想力があり海外勤務 経験のある課長級社員リーダー 評価 人材定義 新規ビジネス立上げリーダー に必要なスキルや行動特性 スキルやキャリアプラン の申告 自己申告 上司などによる コンピテンシーの 評価 確認 25

4. タレントマネジメントの導入 (2) 導入における問題と対策 役割定義 人材定義について 経営戦略 事業計画 ビジネス要求 役割定義 人材定義 業務実行 人材配置 育成 自己研鑽 自己申告 人材配置計画 育成計画 評価 26

4. タレントマネジメントの導入 (2) 導入における問題と対策 役割定義 人材定義について 事業戦略を遂行するという本来の目的を見失う 事業計画やビジネス要求と整合した役割定義と人材定義 人材定義と役割定義が進まない 強力なトップダウンと地道な現場ヒアリング 人材定義と役割定義が現場の実態に合わず活用されない 現場からのフィードバックの仕組み作り 27

4. タレントマネジメントの導入 (2) 導入における問題と対策 自己申告 評価について 経営戦略 事業計画 ビジネス要求 役割定義 人材定義 業務実行 人材配置 育成 自己研鑽 自己申告 人材配置計画 育成計画 評価 28

4. タレントマネジメントの導入 (2) 導入における問題と対策 自己申告 評価について 自己申告が行われない 強力なトップダウンと現場での指導 社員が自発的に申告を行う仕組みつくり キャリアアップ支援 ( 異動 研修等 ) フィードバック コンピテンシー評価の納得性が無い 人材定義に基づく評価基準 指標の統一と可視化 29

4. タレントマネジメントの導入 (2) 導入における問題と対策 人材配置 育成 経営戦略 事業計画 ビジネス要求 役割定義 人材定義 業務実行 人材配置 育成 自己研鑽 自己申告 人材配置計画 育成計画 評価 30

4. タレントマネジメントの導入 (2) 導入における問題と対策 人材配置 育成 現場マネージャーの人材配置 育成計画に活用できない 人材のコンピテンシーやアサイン可能時期を現場の マネージャーに対して可視化 共有化する仕組みつくり 人材配置 ( 異動 採用 調達 ) と育成に一貫性が無い 人材配置 ( 異動 採用 調達 ) 及び育成を一貫して計画 できる仕組みつくり 31

4. タレントマネジメントの導入 (2) 導入における問題と対策 マネジメントのスコープ 優秀層 上位層のみのマネジメントでは 効果が無い 多様な層 多様な雇用形態 多様な働き方の人材を対象 とし 埋もれている人材も発掘 海外人材のプロフィール管理だけでは課題解決が推進しない 特に海外採用者については 実力 ( コンピテンシー ) を 把握し それに見合った役割 報酬を与えることが重要 日本型の継続した育成は海外でも評価が高く 優秀な先輩 を育成することは 中長期的に優秀な人材の採用にも有効 32

4. タレントマネジメントの導入 (3) 課題解決のイメージ 実力 ( コンピテンシー ) 評価の重要性増大 への対応 コンピテンシー評価の導入 ( 役割定義 人材定義 評価など ) 現場の実態に合った役割定義と人材定義 社員が自発的に申告を行う仕組みつくり 現場が必要としている人材は 申告すると 色々なチャンスが ある! 現場で必要と している人材を 即検索! 現場の声 を集約 自己申告 組織長 評価 現場 マネージャー 社員 部下の現状が よくわかる! キャリアアップ支援 周囲からのフィードバック 投入をポイント換算 上司 33

4. タレントマネジメントの導入 (3) 課題解決のイメージ 実力 ( コンピテンシー ) 評価の重要性増大 への対応 上位層 優秀 ( と認識されている ) 層の先行管理 多様な層 多様な雇用形態 多様な働き方の人材を管理 上位層 優秀層のことは 良く知ってるよ 新規プロジェクトを 立ち上げるのに あと 2 名が見つからない 埋もれていた人材 を発掘してアサイン できた! A 組織長 Japan 34

4. タレントマネジメントの導入 (3) 課題解決のイメージ タイムリーな人材配置 育成の要求加速 への対応 随時の人材配置業務を追加 ( リソースアサイン担当の設置等 ) コンピテンシーやアサイン可能時期を可視化 共有化 新規プロジェクトに あと 2 名必要 やっと 見つかった 5 適任者を選定 A 組織長 2 候補者の調整依頼 A 組織長 人事部 4 調整結果報告 12 名の調達 を依頼 候補者リスト 1 自ら検索し 3 候補者情報を確認 2 組織内で 候補者を確認 しつつ 調整 該当者を確認 A 組織人事担当者 人事部 3 人事部にも 問い合わせ それぞれが 同じ情報を確認 4 人事部が持っている情報で候補者選出 A 組織人事担当者 候補者リスト A 組織人事担当者 人事部 6 各組織と調整 A 組織長 結果リスト A 組織人事担当者 結果リスト 35

4. タレントマネジメントの導入 (3) 課題解決のイメージ 人事部 グローバル人材マネジメントの重要性顕在化 海外人材のプロフィール スキル管理 実力 ( コンピテンシー ) の把握とそれに見合った役割 報酬 継続した育成 ( 日本型育成の活用 ) 社員の定着率が 改善しない の改善 幹部候補 グローバル 幹部候補 グローバル 人材が少ない 人材の継続的育成 育成できない 中長期的に優秀な優秀な人材の 採用が進まない 社員の採用向上 Japan Global 36

4. タレントマネジメントの導入 (4) 従来の業務や情報システムとの有機的連携 従来の人事業務スケジュール 業務 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 事業計画 事業計画 目標管理 評価 上期目標設定 下期振返 下期 評価 上期振返 下期目標設定 上期 評価 異動 育成計画 全社異動計画策定 異動ポスト提示 翌年度人事戦略 処遇 賞与 賞与 定期昇給の検討 決定 異動 採用 調達 定 期 随 時 新卒採用活動 新卒採用計画 会社説明 募集 異動候補者選定 候補者選定異動調整 異動調整 育成 OJT Off-JT 凡例 現在の人事業務 現在の業務の流れ 37

4. タレントマネジメントの導入 (4) 従来の業務や情報システムとの有機的連携 従来の人事業務にタレントマネジメントをアドオン 業務 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 事業計画 事業計画 目標管理 評価 上期目標設定 下期振返 下期 評価 上期振返 下期目標設定 上期 評価 異動 育成計画 全社異動計画策定 異動ポスト提示 翌年度人事戦略 処遇 賞与 賞与 定期昇給の検討 決定 異動 採用 調達 定 期 随 時 新卒採用活動 新卒採用計画 会社説明 募集 異動候補者選定 候補者選定異動調整 異動調整 育成 OJT Off-JT 凡例 現在の人事業務 現在の業務の流れ 38

業務 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 事業計画 目標管理 随時申告 随時評価 評価 異動 育成計画 処遇 異動 採用 調達 育成 4. タレントマネジメントの導入 (4) 従来の業務や情報システムとの有機的連携 タレントマネジメントがアドオンされた人事業務 定 期 随 時 上期目標設定 下期振返 下期 評価 全社異動計画策定 新卒採用活動 賞与 異動ポスト提示 上期振返 下期目標設定 事業計画 役割定義 / 人材定義 業務の区切りごとにスキル キャリアプラン等を社員が自己申告 業務の区切りごとにスキル 行動特性 キャリアプラン等を上司が評価 上期 評価 賞与 翌年度人事戦略 定期昇給の検討 決定 新卒採用計画 会社説明 募集 異動候補者選定 異動調整 社員のコンピテンシー等が可視化 共有化された状況での人材配置計画 人材配置 社員のコンピテンシー等が可視化 共有化された状況での育成計画 育成 凡例 現在の 人事業務 現在の 業務の流れ 追加, 改善された 業務 追加された 業務の流れ 39

4. タレントマネジメントの導入 (4)従来の業務や情報システムとの有機的連携 従来の人事情報システム 社員 上司 人事部 育成 システム 評価 システム 人事 システム 社員基本情報 スキル情報 社員基本情報 評価結果 40

4. タレントマネジメントの導入 (4)従来の業務や情報システムとの有機的連携 タレントマネジメントシステムのアドオン コンピテンシーの共有 フィードバック 社員 他組織の マネージャー ロール モデル 上司 Oracle HCM Cloud 人事部 育成 システム 評価 システム 人事 システム 社員基本情報 組織情報 スキル情報 評価結果 コンピテンシー, 育成計画, 人材配置計画 41

4. タレントマネジメントの導入 (4)従来の業務や情報システムとの有機的連携 Oracle HCM Cloudでのシステムの統合(将来像) コンピテンシーの共有 フィードバック 社員 他組織の マネージャー 上司 タレントマネジメント ロール モデル Oracle 育成 HCM Cloud 評価 人事部 人事 42

4. タレントマネジメントの導入 (4) 従来の業務や情報システムとの有機的連携 重要事項 プレーヤーと業務分担の明確化 現在の業務との連携項目 連携タイミングの明確化 現在の業務との相互情報活用の最大化 現在の情報システムとの連携項目 連携タイミングの明確化 現在の情報システムとの相互情報活用の最大化 43