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平成 年国勢調査 < 大阪市の昼間人口 > 平成 年 1 月 1 日現在で実施した 平成 年国勢調査の従業地 通学地による人口 就業状態等集計結果が このたび総務省統計局から公表されましたので 大阪市分の概 要を < 大阪市の昼間人口 > としてお知らせします 目 次 1 従業地 通学地別人口 1

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別 前年同期比増減率 単位 : 社 % 母集売上高経常利益純利益集計団 18/3 期従来 19/3 期 18/3 期従来 19/3 期 18/3 期従来 19/3 期社数社数実績予想予想実績予想予想実績予想予想 繊維製品

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山形県富山県秋田県福井県群馬県福島県島根県鳥取県長野県栃木県宮崎県新潟県佐賀県石川県岩手県山梨県岐阜県青森県徳島県茨城県三重県大分県山口県香川県熊本県岡山県鹿児島県沖縄県静岡県高知県和歌山県宮城県愛媛県長崎県滋賀県北海道愛知県福岡県広島県奈良県兵庫県千

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波及効果の具体的計算方法 直接効果の推計 1 ( 需要増加額の推計 ) 合計額 ( 単位 : 百万円 ) 開催運営費 10.0 来場者支出額 90.0 飲食費 0.6 交通輸送費 3.0 広報関連経費 1.5 施設 機器レンタル料 1.0 アルバイト人件費 1.6 警備料 2.3 宿泊費

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回答者のうち 68% がこの一年間にクラウドソーシングを利用したと回答しており クラウドソーシングがかなり普及していることがわかる ( 表 2) また 利用したと回答した人(34 人 ) のうち 59%(20 人 ) が前年に比べて発注件数を増やすとともに 利用したことのない人 (11 人 ) のう

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目次 調査結果の概要 1 小企業編 中小企業編 概況 3 概況 15 調査の実施要領 4 調査の実施要領 16 業況判断 5 業況判断 17 売上 1 売上 2 採算 11 利益 21 資金繰り 借入 12 価格 金融関連 22 経営上の問題点 13 雇用 設備 23 設備投資 価格動向 14 経営

Transcription:

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目次 はじめに... 1 第 1 章 上場企業の現在状況 1.1 上場企業とは... 2 1.2 上場企業の業種分類... 2 1.3 都道府県別に見た上場企業の分布... 3 第 2 章 業種分類別にみた本社所在地の分析 2.1 全上場企業... 4 2.2 業種大分類... 5 (1) 建設業... 6 (2) 運輸 情報通信業... 7 (3) 商業... 8 (4) 金融 保険業... 9 (5) 不動産業... 10 (6) サービス業... 11 (7) 製造業... 12 第 3 章東京都 23 区 大阪市に関する分析 3.1 東京都の分析 (1) 東京都の区別件数... 13 (2) 東京都の本社所在地の分布... 14 3.3 大阪市の分析 (1) 大阪市の区別件数... 15 (2) 大阪市の本社所在地の分布... 16 第 4 章 考察... 17 あとがき... 18 参考文献... 19

はじめに 研究の背景 現在日本経済の中心を担っている東京 そこには多くの人 モノ 金 情報 すなわち企業が集まっている 多くの企業が一極に集中することで規模の利益が働き 集中すればするほど物流コスト 管理コスト 取引維持コストが低下する この点から 工場や物流センターを除く本社機能 ( 総務 企画 人事 労務など ) は東京に集中するようになり さらに多くの企業が引きよせられるように集まっている この本社機能とはすなわち本社所在地である しかし 東京に人 モノ 金 情報が集中することは 結果として東京以外の地域の衰退を引き起こすことになる 私の研究はこの本社所在地の集まりによって経済がどの程度東京に集約されているのか 東京に次ぐ大阪ならびに各地域がどのような状態になっているのを分析することにある 研究の動機 この研究を選択した動機として 私が投資に興味があり上場企業を題材とした研究を行いたかったことがある また 上場企業には厳しい審査基準が設けられており 比較的優良な企業に絞って研究が行えることも大きかった 漠然と本社所在地の分析を行っていると約半数の企業が東京都に本社を置いており いかに経済が東京に集中しているかと言うことが読み取れた さらに深く分析することでどのようなことが上場企業の本社所在地から読み取れるのか興味を抱き この研究を行った 研究方法の概要 この研究では 上場企業を探せ! 銘柄検索 (Url:http://tanezeni.web.fc2.com/) から得られた 2007 年度 9 月現在おける上場企業情報によって 分析対象となる企業を日本の企業を代表する上場企業に絞り その本社所在地を調べ さらにArcMapによって地理的情報からどのような特徴が見られるか分析する 第 1 章では上場企業における現状 企業が所属する業種についての解説 都道府県別に企業を分類することで上場企業がどのように各地域に分布しているのか分析を行う 第 2 章では各企業を業種大分類に分類し 東京都 大阪府 愛知県 神奈川県 兵庫県を数値化 さらに地図上に本社所在地を表示することで 都市部への集中度ならびに各地方への分散状況を分析する 第 3 章では東京都 23 区 大阪市を区別に分けることで詳細な分析を行う 第 4 章では第 2 章のまとめ 第 3 章のまとめ 全体のまとめを行い 得られた結果ならびに今後の課題を考察する 1

第 1 章 上場企業の現状 1 1 上場企業とは 上場企業とは東京 大阪 名古屋の3 取引所における1 部 2 部 札幌 福岡の地方取引所 ジャスダック証券取引所を合わせた全国 6カ所にある証券取引所で株式の売買が認められている企業のことを指す これにベンチャー企業向けの上場基準が軽い新興市場である東証マザ-ズ 大証ヘラクレス 名証セントレックス 札証アンビシャス 福証 Q-board がそれぞれの証券取引所に開設されている 上記のジャスダック証券取引所は近年の証券取引法の改正により 店頭売買有価証券市場から取引所有価証券市場へと業態転換した証券取引所である ジャスダックは新興市場向けの証券取引所ではあるが 他の新興市場と違い40 年以上の歴史があり 国内で唯一 21 世紀に新設された証券取引所である また 補足として広島 新潟証券取引所は東京証券取引所に吸収合併 京都証券取引所は大阪証券取引所に併合されている 各証券取引所には独自に上場審査基準が設けられている これらの上場基準の違いの1つとして 上場時の株価時価総額が東証 1 部では500 億円以上 東証 2 部では20 億円以上であるのに対し マザーズやジャスダックでは10 億円以上となっており 上場基準の重い証券取引所に上場しているほど規模の大きな企業と見ることができる 表 1 上場企業の業種分類 1 2 上場企業の業種分類 大分類中分類企業数計水産 農林業水産 農林業 上場企業がどのような業種に分類される鉱業鉱業 かは証券コード協議会によって定められて建設業建設業 電気 ガス業電気ガス業 おり 10の大分類項目及び33の中分類項陸運業 海運業 目の2 段階の項目に分けられている 運輸 情報通信業空運業 業種の判別に際しては 原則として当該企倉庫 運輸関連業 情報 通信業 業及び連結子会社の各事業の売上高の合計商業卸売業 小売業 額が最も多い大分類項目に属する中分類項銀行業 目のうち それに含まれる各事業の売上高の金融保険業証券 商品先物取引業 保険業 合計額が最も多いものとされている よって その他金融業 不動産業不動産業 様々な業務を手掛けている企業があったとサービス業サービス業 しても 業種として分類される際には最も売食料品 繊維製品 上を上げている部門の業種に登録されるこパルプ 紙 化学 とになる 医薬品 表 1の企業数を見ると製造業が1680 石油 石炭製品 ゴム製品 社と日本における上場企業の約半数を占め 製造業ガラス 土石製品 鉄鋼 次いで商業 780 社 運輸 情報通信業 50 非鉄金属 5 社 サービス業 385 社 建設業 216 社金属製品 機械 と大分類される業種によって企業数が大き電気機器 輸送用機器 く異なっていることが分かる 精密機器 その他製品 2

1 3 都道府県別に見た上場企業 ここでは上場企業の本社所在地を都道府県別に分類し 企業数別に表示することでどのように日本全体に分布しているかを分析することにする 2007 年度 9 月現在 3967 社の企業が上場しており 最も多くの企業が集まっていた東京都には 1968 社が本社所在地を置いている これは全体の49.6% に当たり 実に半数もの企業が東京都に集まっていることになる 次いで大阪府が496 社で12.5% 愛知県 235 社 5.9% 神奈川県 207 社 5.2% 兵庫県 121 社 3.1% と都市部が続いている これら上位 5の都道府県だけで約 4 分の3の企業が本社を置いており 大企業がいかに都市部を好んで本社を置いているかが分かる さらに各地方を見てみると福岡 埼玉 京都 静岡 北海道の地方都市には54~83の企業が集まっていたが企業数だけでは地方の特性は見られなかった 図 1は都道府県別の上場企業数の分布を日本全体で示したもので 上位 10 位までの都道府県を別表に示した 図 1 都道府県別の上場企業数 凡例 都道府県 2000 企業数 2-40 41-120 121-235 236-496 497-1968 上位 10 位までの都道府県 都道府県 企業数 % 東京都 大阪府 愛知県 神奈川県 兵庫県 福岡県 埼玉県 京都府 静岡県 北海道 合計 3

第 2 章 業種大分類別にみた本社所在地の分析 上場企業の本社所在地に関する研究 2 1 全上場企業 図 2 全上場企業の本社所在地 図 2は全上場企業の本社所在地の位置を全業種別に日本全体で表示したものである 第 1 章で述べた通り多くの企業は東京 大阪 愛知 神奈川 兵庫と都市部に集中している また各地方でも東海 新潟 福井などの沿岸部には企業が集まりやすく 東北地方は企業の集まりが弱くなっている 1.3ならびに図 2により上場企業が都市部に本社所在地を置く割合が最も多いことが分かった 第 2 章では本社所在地数上位 5の都道府県である東京 大阪 愛知 神奈川 兵庫を業種大分類別に数値化し また地図上ではどのような特徴が見られるか分析を行う 本社所在地の位置の表示は 各企業の本社所在地を東京大学空間情報科学研究センターが提供するC SVアドレスマッチングサービスにより緯度経度データに変換しArcMapを使用して表示したものである 4

2 2 業種大分類 この項では1.2で述べた業種大分類に焦点を絞って分析を行う なお 企業数の少ない水産農林業 鉱業 電気 ガス業は分析から省くことにする 下の表 2は各業種別に東京都 大阪府 愛知県 神奈川県 兵庫県の本社数と全企業に対する % を示したものである 表 2 各業種別の上位 5 位までの都道府県別企業数 大分類中分類全企業東京 % 大阪 % 愛知 % 神奈川 % 兵庫 % 水産 農林業水産 農林業 鉱業鉱業 建設業建設業 電気 ガス業電気ガス業 陸運業 運輸 情報通信業 商業 金融保険業 海運業 空運業 倉庫 運輸関連業 情報 通信業 卸売業 小売業 銀行業 証券 商品先物取引業 保険業 その他金融業 不動産業 不動産業 サービス業 サービス業 食料品 繊維製品 パルプ 紙 化学 医薬品 石油 石炭製品 ゴム製品 製造業 ガラス 土石製品 鉄鋼 非鉄金属 金属製品 機械 電気機器 輸送用機器 精密機器 その他製品 表 2を業種中分類に絞って東京都を見ると 空運業は6 社中 6 社の100% と全ての企業が東京都に置かれており 次いで海運業 18 社中 15 社で83.3% 業種が企業数の少なさから高い値を示した 他に注目すべき中分類業種に情報 通信業がある 情報 通信業は370 社中 285 社で77% と企業数が非常に多い業種であるにも関わらず高い値を示し 東京都を選んで本社を置く傾向が見られる 大阪府においては 最大の値を示した業種中分類は繊維製品であり 80 社中 25 社で31.3% と平均値 12.5% を大きく上回っている 次いで非鉄金属 42 社中 10 社で23.8% 医薬品 51 社中 12 社で23.5% 化学 221 社中 49 社で22.2% 鉄鋼 57 社中 12 社で21.1% となっている 大阪府の上位 5は全て製造業の業種で占められており 大阪府は製造業が強いことが分かる 愛知県において輸送用機器が107 社中 18 社で16.6% ガラス 土石製品が71 社中 11 社で 15.5% と共に製造業であり 輸送用機器は東京都が23.4% 大阪府が7.5% であることを考慮すると愛知県は製造業 特に輸送用機器が強い県と言える 神奈川県においてはゴム製品 21 社中 3 社で14.3% が最大 輸送用機器 107 社中 14 社で13. 1% 電気機器 312 社中 37 社で神奈川県も製造業が強くなっている 兵庫県においてはゴム製品と鉄鋼のみが10% を超え ゴム製品 21 社中 4 社で19% 鉄鋼 57 社中 6 社で10.5% とこちらも製造業が上位に見られた このことから東京都以外の都道府県は製造業が強いことが分かる 5

(1) 建設業 図 3 建設業の本社所在地 上位 5 位までの都道府県 建築業 上場数 % 東京都 大阪府 愛知県 神奈川県 兵庫県 合計 全上場 建築業の上位 5の都道府県には70.4% が集っており 全企業の合計値 76.5% を少し下回っている業種である その中で愛知県だけは平均値の6% を上回り6.5% それ以外の都道府県はわずかに平均値を下回っており 東京都は49.6% に対し47.7% 大阪府は12.5% に対し9.7% 神奈川県が5.2% に対し3.7% 兵庫県が3.1% に対し2.8% となっている 地図を見ると216 社と少ない業種ながら東北地域など各地域に企業があり 都市部を好む傾向が若干弱い業種であることが分かる 6

(2) 運輸 情報通信業 図 4 運輸 情報通信業の本社所在地 上位 5 位までの都道府県 運輸 情報通信業 上場数 % 東京都 大阪府 愛知県 神奈川県 兵庫県 合計 全上場 運輸 情報通信業は陸運業 海運業 空運業 倉庫 運輸関連業 情報通信業が分類される業種大分類である 上位 5の都道府県を見てみると 87.7% と全企業の合計値よりも多くの企業が集まっている都市部集中型の業種大分類である しかしその内訳を見てみると平均値を上回った都道府県は東京都のみであり 69.3% と大きく上回っている 他の都道府県は平均値を下回っており大阪府 8.3% 愛知県 3.8% 神奈川県 4.2% 兵庫県 2.2% と 東京都への集中度が高いことがわかる このように運輸 情報通信業の企業が東京都に多くの集まった要因として情報 通信業がある 情報 通信業は370 社中 285 社と多くの企業が東京都に本社を置いており 77% と非常に高い値を示していることが挙げられる そのため505と多くの企業がある大分類であるが地図上でも東京とへの集中度が大きく 都市部に約 9 割の企業が集中しているため各地方への本社所在地の分散はあまり見られなかった 7

(3) 商業 図 5 商業の本社所在地 上位 5 位までの都道府県 商業 上場数 % 東京都 大阪府 愛知県 神奈川県 兵庫県 合計 全上場 商業は卸売業と小売業が分類される業種大分類である 上位 5 都道府県の合計を見ると73.8% でありわずかに全企業合計を下回っている しかしその内訳をみると大阪府が12 9% 愛知県が8. 1% と平均値を上回り 他の都道府県では東京都 45 1% 神奈川県 5% 兵庫県 2.7% と平均値をわずかに下回り 大阪など東京以外も本社所在地が多い大分類と言える 地図をみると 780 社と多くの企業が分類されていることもあるが 東北地方に本社所在地が多く各地に分散した企業がみられることから比較的全国に分散した業種であることが分かる しかし4ページで注目した沿岸地域への集中に関して 商業は東海地域 新潟 福井の沿岸地域にほとんど企業が見られないことから沿岸地域の企業は別の大分類項目によって成されていることが分かる 8

(4) 金融 保険業 図 6 金融 保険業の本社所在地 上位 5 位までの都道府県 金融 保険業 上場数 % 東京都 大阪府 愛知県 神奈川県 兵庫県 合計 全上場 金融 保険業は銀行業 証券 商品先物取引業 銀行業 その他金融業が分類される業種大分類である その合計値を見ると54.5% と全企業の平均値を大きく下回り 大分類の中でも最も低い値を示した その内訳は東京都 41.9% 大阪府 8.1% 愛知県 3.2% 神奈川県 0.5% 兵庫県 0. 9% と上位 5の都道府県にはあまり本社を置いていない 全国に散らばった業種と言える このような結果となった要因には銀行業が大きく関わっている 銀行業は106 社中わずか12 社だけが東京都に本社を置き 11.3% と非常に東京都に集まる企業が少ない 銀行業の構成企業の特徴として 日本銀行 三菱 UFJフィナンシャル グループ みずほ信託銀行のような大企業も上場しているが それ以外の多くの構成要素として青森銀行や 沖縄銀行 三重銀行と言った地方銀行が多数上場していることが挙げられる これらの地方銀行は本社を東京都へ置いて支店を各地に置くといった規模の経済を意識する必要性がない これが東京都など都市部へ本社を置く企業が少なく ほぼ全ての都道府県に分散した本社所在地を持った要因と言える 9

(5) 不動産業 図 7 不動産業の本社所在地 上位 5 位までの都道府県 不動産業 上場数 % 東京都 大阪府 愛知県 神奈川県 兵庫県 合計 全上場 不動産業は上位 5の都道府県に89.4% という大分類の中で最も高い割合を示し 全企業合計値を大きく上回っている都市部特化型の業種である その内訳は東京都のみが平均値を上回り68.8% と高い値を示している 他の都道府県は大阪府 12.1% 愛知県 2.8% 神奈川県 3.5% 兵庫県 2.1% とわずかに平均を下回る都市部の中でも東京都に集中した業種と言える 地図をみると他の都道府県にはほとんど本社所在地が置かれていないことが分かる これは140 社と上場企業数が少ないこともあるが 約 9 割という高い割合が都市部に集中していることが最も大きな要因となっている 10

(6) サービス業 図 8 サービス業の本社所在地 上位 5 位までの都道府県 サービス業 上場数 % 東京都 大阪府 愛知県 神奈川県 兵庫県 合計 全上場 サービス業は上位 5の都道府県に83.9% と全企業合計値を上回っており 都市部に多くの企業が集まっている その内訳として東京都のみが平均値を上回り63.1% と高い値を示している 他の都道府県は大阪府 10.9% 愛知県 3.4% 神奈川県 5.2% 兵庫県 1.3% と不動産業よりも平均を下回っている 地図をみると不動産業と似た傾向を示している 不動産業と比べると北海道などに少し企業が見られるが 約 3 倍の385 社が上場していながら都市部以外に本社所在地がほとんど見受けられないことからも都市部に好んで本社を置く業種であることが分かる 11

(7) 製造業 図 9 製造業の本社所在地 上位 5 位までの都道府県 製造業 上場数 % 東京都 大阪府 愛知県 神奈川県 兵庫県 合計 全上場 製造業は食料品 繊維製品など全企業の半数近くに当たる 16の業種 1680 社の企業からなる日本で最も多くの企業が分類されている業種大分類である 上位 5の都道府県の合計値は75.4% で全企業の平均値をわずかに下回っている その内訳は東京都が42.7% と金融 保険業に次いで低く 大阪 15.1% 愛知 6.6% 神奈川 6.7% 兵庫 4.3% といずれも平均を上回った 地図をみると都市部を中心に多くの企業があり 4ページで述べた沿岸部における企業郡も示されている 東海地域の企業群は車両関連機器の輸出入の多い輸送用機器 新潟 福井の沿岸地域は食料品 鉄鋼 金属製品 機械 化学 繊維製品の企業によるものである 製造業における企業は資材や製品輸出入に適した土地に本社工場を作り それが本社所在地になって そのまま東京や大阪に本社所在地を遷移していない企業も多いこと 企業数そのものが1680 社と非常に多いことが挙げられる これが東京以外の都道府県が平均値を上回り 輸送用機器に見られるような特有の本社所在地の位置を持つ原因になったと言える 12

第 3 章 東京都 23 区 大阪市に関する分析 上場企業の本社所在地に関する研究 3 1 東京都 23 区の分析 (1) 東京都 23 区の区別件数 図 10 東京都の区別上場企業数 板橋区 北区 足立区 練馬区 葛飾区 荒川区 豊島区 中野区 文京区 台東区 墨田区 杉並区 新宿区 千代田区 江戸川区 渋谷区 中央区 江東区 東京都の区別企業数 gyoseipoly_dissolve kigyou 3-7 8-17 18-47 48-176 177-376 世田谷区 目黒区 大田区 品川区 図 10は東京都の区別に企業数の割合を示したものである 東京都の合計企業数は3967 社であり全企業の約半数に当たる 東京都を区別に分けてみたところ港区 中央区 千代田区を中心に円を描くように少なくなっていることがわかる この3 区の中でも港区が最も多く376 社 次いで中央区が3 32 社 千代田区が318 社となっている さらに周辺の新宿区 渋谷区 品川区が続き 新宿区 176 社 渋谷区 171 社 品川区 120 社と中心部に比べ半分ほどの企業がある 東京都に本社を置く企業は上記の6つの区に集まっていることがわかり その他の区では文京区の47 社が最高であった 港区は東京 23 区ある特別区のひとつである 特別区とは簡単に述べれば市区町村に準ずる権限を有する区である 港区には虎ノ門 新橋 芝のビジネス街をはじめとして六本木 青山などの商業エリアや 麻布 白金台などの高級住宅街 汐留 台場などの大規模開発地区があり 経済活動が活発なエリアである 港区 品川区 大田区 江東区 江東区 江東区 江東区 13

(2) 東京都 23 別の本社所在地の分布 図 11 東京都の区別本社所在地 足立区 板橋区 北区 葛飾区 荒川区 豊島区 文京区 台東区 中野区 墨田区 新宿区 千代田区 中央区 江東区 渋谷区 港区 江東区 江東区 目黒区 江東区 江東区 品川区 品川区 大田区 大田区 図 11は東京都における全上場企業の本社所在地の位置を示し 東京都の路線図を付け加えたものである 地図を見ると千代田区 中央区 港区の境目に企業が群れるように集まっている 子の境目には東京環状線が走っておりその周囲に多くの企業が見られる また中央区において東京地下鉄線が交差しており これに囲まれるように多くの企業が見られる これは港区や新宿区 渋谷区でも同じことが言え 多くの企業が路線沿いに本社所在地を置いていることが地図から見てとれる このことから 企業の本社所在地は交通の便が考慮され路線沿いに立地されていると言える 14

3 2 大阪市の分析 (1) 大阪市の区別件数 図 12 大阪市の区別件数 凡例 Osaka2005b Kigyou 東淀川区 0-2 3-6 淀川区 旭区 7-11 都島区 12-92 西淀川区 北区 鶴見区 93-150 福島区 城東区 此花区 西区 中央区 東成区 此花区 此花区 港区 浪速区 天王寺区 生野区 住之江区 大正区 西成区 阿倍野区 住之江区 住之江区 東住吉区 平野区 住吉区 図 12は大阪市における区別の企業数の割合を示したものである 大阪府における企業の分布状況を分析したところ大阪府全体で496 社あり 大阪市 421 社 堺市 19 社 吹田市 13 社 東大阪市 9 社と大阪市以外の市町村は企業数が非常に少なくなっている このことから大阪府における企業は大阪市に集中していることが分かり 大阪市の区別に絞った分析を行うこととする 大阪市を区別に分類すると 中央区 150 社 北区 92 社 淀川区 45 社 西区 40 社とこの4 区だけで327 社の企業が集まっている 他の区では西淀川区 11 社 浪速区 10 社 福島区 9 社 城東区 8 社 住之江区 8 社と上記の4 区と比較すると非常に少なくなっている 15

(2) 大阪市の本社所在地 図 13 大阪市の区別本社所在地 東淀川区 淀川区 旭区 西淀川区 都島区 北区 城東区 福島区 此花区 中央区 西区 東成区 港区 浪速区 天王寺区 生野区 大正区 西成区 阿倍野区 東住吉区 平野区 住之江区 住吉区 図 13は大阪市における本社所在地の位置を示し 路線図を合わせたものである 大阪市全体の企業の分散を見たとき中央区 北区 西区の境目を中心に企業が集中していること伺える すなわち中央区における中央線 御堂筋線 谷町線 堺筋線 長堀鶴見緑地線に囲まれた交通の便の良いエリアの企業群 北区の環状線 御堂筋線 四つ橋線 谷町線の周辺の企業郡である 東京都の分析では環状線に沿った企業の分布と東京駅近郊の路線の周辺に企業が分布していたが 大阪府の場合は環状線沿いにはあまり企業が見られず 大阪市営地下鉄の周辺に多くの企業が見られる 16

第 4 章 考察 第 2 章で得られたデータから業種大分類別に上場企業の本社所在地に関する考察を行うと 多くの企業は東京都を中心とした都市部に集まっているが 各々の業種によって本社を置く場所の傾向は異なっており 3つのグループに分けられる まず都市部への集中が顕著な4 分の1ほどの企業を占めるサービス業 情報通信業 不動産業は特に都市部 とりわけ東京都への集中が非常にみられたグループである そして日本における企業の半数近い製造業のグループ これらの企業も都市部に集中しているが比較的各地へ分散され 都市部の中でも大阪 愛知 神奈川 兵庫の東京都以外の都市が強いグループである そして残り4 分の1の建築業 金融 保険業 商業は他の2グループに比べ都市部への集中度が低いグループである 第 3 章で得られたデータから考察を行うと 東京都 大阪府を詳細に分析すると多くの企業は都市部の中でもビジネスや政府機能 高層マンションなど様々な機能の集中し さらに交通の便が良い路線周辺などの都心部に置かれている割合が高い 企業は人が作るものであり 人の思惑が交差することによって企業は成り立っている そして人の集まりである企業も企業同士の関係で成り立っており 人の流れに乗ってこそ効率化が行えていると言える 他社との取引を円滑に行いたいならば 勤めやすい会社であろうとするならば結果として交通の便が悪いところよりも良いところに会社が置かれることになる 人が社会人として度の身だしなみを整えるように 企業として他社との関係を築いていかねばならないと考えれば 地価が非常に高くても東京に本社を置くと考えられる これが 規模の大きい会社になればなるほどその資金的強さや取引企業が増加し より効率的な場所に本社を置くことになる 今回の研究では上場企業のみにターゲットを絞って研究したため 対象となるサンプルの規模が全体的に大きいこと 対象数が企業研究としては少なかったために多少限定的な研究になってしまったと感じている 今後の課題としては非上場企業も含め その規模に応じて駅や幹線道路からの何 km 範囲にはどれだけの企業があるかなどといった分析が行えればサンプル数が増えることにより確実性のあるデータが出せるようになることや 研究の幅の増えることでより深い研究が行えるだろう 17

あとがき この論文を完成させるまでのことを思い起こしてみると 実に様々なことがあったように思う 論文のテーマを決めた当初は 上場企業の本社所持地の遷移 がテーマであり 企業がどこで会社を作り東京に本社を移しているのか その統計を取ることで研究を行おうとしていた しかし 分析対象である所在地を創業時の所在地から調べるべきか 株式会社として設立された時の所在地にすべきか それだけでも大きくデータが変わってしまうことに気づく さらに各企業によって企業の沿革が詳しく調べられる企業と調べられない企業があり 統合性の取れないデータでは論文として成り立たないと判断しこのテーマは断念することとした その後に行った研究が本論分の前研究である しかし ここでもすんなりと完成に至ることは無かった 初めは 年代別に調べたほうが面白そうだし データの比較ができていいだろう と考え. データ集めを始めたが この 年代別 というのが曲者だった 上場企業数 業種の種類 そこに上場している会社そのものも様々に違いがあり データを取ってみたはよいがとても比較しきれずにいた また同時期に 上場先別に調べたらどうだろうと考え 自分の限界も考えずにむやみに手を伸ばしすぎてしまった その結果は想像するに容易く 膨大な量のデータを前に何をしたらよいかわからずに手をこまねいているだけで何もできないでいた 次第に どうせ今日やっても終わらないのだから明日にしよう と怠けている状態が続くようになってしまった そしてそんな状態のまま中間発表の時期が迫り 手持ちのデータをなんとか縫い繕って挑んだが自分の情けなさを痛感することになった 今にして振り返ってみると 論文の主旨であるはずの 何を研究し 何を論ずるか と言うことも考える前から手を広げ 使えもしないデータを集めに躍起になって無駄な時間と労力を使ってしまい 自分の進むべきベクトルから大きくずれてしまっていたと思える その後なんとか完成に至ることができ ようやく肩の荷が下りて楽になったというのが一番の感想ではあるが これまでの自分を見つめ直してみると優柔不断の上怠け者とどうしようもない学生だったと改めて思う 自分が指導する立場ならとっくに見捨てているのではないかと思えてしまうが このような僕を見捨てることなく 数々の的確なご指摘を頂けた草薙先生に感謝し この論文を終わりとしたい 18

参考文献 会社四季報 2007 年度版第 4 集 発行所 : 東洋経済新聞社 発行年月 :2007 年 9 月 事例で学ぶGISと地域分析 発行所: 株式会社古今書院 発行年月 :2005 年 3 月 参考 URL 上場企業を探せ! 銘柄検索 http://tanezeni.web.fc2.com/ 閲覧年月 2007 年 9 月 Geocoding Tools&Utilities 位置参照技術を用いたユーティリティ http://pc035.tkl.iis.u-tokyo.ac.jp/~sagara/geocode/ 閲覧年月 2006 年 4 月東京証券取引所 http://www.tse.or.jp/ 閲覧年月 2007 年 12 月大阪証券取引所 http://www.ose.or.jp/ 閲覧年月 2007 年 12 月名古屋証券取引所 http://www.nse.or.jp/ 閲覧年月 2007 年 12 月札幌証券取引所 http://www.sse.or.jp/ 閲覧年月 2007 年 12 月福岡証券取引所 http://www.fse.or.jp/ 閲覧年月 2007 年 12 月ジャスダック証券取引所 http://www.jasdaq.co.jp/ 閲覧年月 2007 年 12 月証券コード協議会 http://www.tse.or.jp/sicc/ 閲覧年月 2007 年 12 月 参考ソフト Arc Map 19