3 のほか 明治に入ってから品種をかけ合わせて作り出されたアズマニシキ(a-6) シュブン キン(a-7) キャリコ(a-8)などがある 品種の成立は 大方が遺伝的な突然変異による しかし 品種をいろいろと交配して新 しいものを作り出す試みも盛んに行われている 現在 日本で飼育されている品種は30 あまりであるが 形質を細かく分けるとさらに多くなる 中国では品種間の組み合わせが 盛んに行われるので 品種は100を超えるといわれている (a-1)リュウキン (a-2)デメキン (a-3)スイホウガン (a-4)チャキン (a-5)ランチュウ (a-5)ランチュウ (a-6)アズマニシキ (a-6)アズマニシキ (a-7)シュブンキン (a-8)キャリコ
9 田名網敬一の kingyo キンギョ グラフィックデザインの中に金魚を用いた作品がある 田名網敬一 1936 の 作品は また異なったとらえ方をしていて面白い 手のひらに金魚がいて 勿論 水の 中ではない じかに握ろうとしている絵がある (d-1) 大概 金魚や魚を表現したものといえば 水の中を泳いでいるか 空中に漂っている 飛んでいる ものが多い なぜ手のひらなのか 田名網氏の手記には 水面に口をだし 呼吸困難でアップアップしている苦しそうな金魚に気がついた 手ですくい上げるとピクッピクッと痙攣し 弱々しくからだをよじった 私は両手から はみ出すくらい大きな金魚の感触を確かめるために 握っている指に力を入れた 踊る金魚 田名網敬一 アムズアーツプレイス 2002年 と 衝撃的なことが書かれている その後 少年時代の彼は感触をもっと確かめようと 力を強め 金魚を破裂させてしまう この時の感覚が作品に繋がっているようである ここでの金魚たちの姿は全てユーモラスで その上その触った感覚 冷たくて気色の 悪い ぬるっとした感触 が 画面からなんとなくにじみ出てくるかのような印象であ る 自身の体験 これは他人があまり体験しないようなものである をもとに意外性を 与えるイメージを提示している このようなイメージを持ち続ける ということはあま りない (d-1)