? 繊維配向と繊維長のモデル化 : 計算手法の背景にある概念 Charles Tucker Department of Mechanical Science and Engineering, University of Illinois at Urbana-Champaign Join us on Twitter: #AU2013
成形プロセスは繊維配向に影響を及ぼし物性を変化させるだから繊維配向を予測したい! 微細構造の予測 成形プロセス 構造 物性 マイクロメカニクスのモデル化
主要な内容 この講演では 流動起因の繊維配向の二つの定性則を示します Autodesk Moldflow において繊維配向がどのように表現および計算されているかを説明します 異なる繊維配向計算モデルの背景にあるアイデアを示します (Folgar-Tucker, RSC, ARD) 実験値からこれらのモデルの材料パラメータを決定する方法について説明します
アウトライン : 繊維配向モデルの始まり (Jeffery s equation) 定性則と繊維配向現象 Jefferyモデルの問題点とその解決策 (Folgar-Tucker, orientation tensors, RSC, ARD) 繊維配向モデルオプションとモデルパラメータ設定に関するアドバイス
すべては Einstein から始まった! Predicted the viscosity increase by adding spherical( 球状 ) particles to a Newtonian fluid (1911): = 0 + 2.5
Jeffery は繊維配向モデル化の父 George Barker Jeffery, 1891-1957 Fellow of the Royal Society Professor of Mathematics, University College, London We have extended [Einstein s] work to the case of particles of ellipsoidal( 楕円 ) shape. E. C. Titchmarsh, Biographical Memoirs of Fellows of the Royal Society, Vol. 4 (Nov., 1958), pp. 128-137
Jeffery s greatest hit (1922)
Jeffery は単一の楕円粒子を解析した 仮定 : ニュートン流体 粒子遠方からの線形流速場 浮力と慣性力を無視 正確な閉じた解法! よって : 粒子には外力が働かない 粒子は流体とともに移動 粒子には外部トルクが働かない 粒子は Jeffery 式に従い回転する
Jeffery 則は二つの繊維配向則を与える : 剪断流 : 繊維は剪断方向に整列する 拡張流 : 繊維は拡張方向に整列する
これらの二つの規則は射出成形におけるすべての繊維配向現象を説明します! 剪断流 : 繊維は剪断方向に整列する 拡張流 : 繊維は拡張方向に整列する
例 1: 成形品全体でシェル層で流動方向に強く配向する 表面 z x 2h 中間面 z x シェル : 流動方向に整列 shell shell 裏面 コア : ランダムもしくは直交流動 ( 流入口による ) core 裏面中間面表面
例 2: 半径方向への流動の場合 コアは厚く流動直交方向に配向する 肉厚方向の剪断によりシェルで流動方向に配向 plaque 面内拡張流により流動直交のコアを形成 disk
80 mm 例 3: 厚肉平板ではコアが厚くなる この現象が謎だった! 2 mm thick 6 mm thick 1.5, 2.0, 3.0, 6.0 mm A B C 90 mm 30 wt % glass fiber PBT (GE Valox 420)
薄肉平板は予測通りの流動 Short shots, 80 90 2 mm plaque 計算に用いる仮定は下図のような流動パターン ( 上方からの視点 ) y x 肉厚方向のみ (xz) 剪断が発生 : 流動方向に整列する ( シェル )
肉厚平板は異なる流動 Short shots, 80 90 6 mm plaque 肉厚平板は実際には下図の様な流動パターン ( 上方からの視点 ) y x ゲート近傍の半径方向の流動が横方向に整列するコアを形成
正しい流動パターンを得ることが正しい繊維配向予測をもたらす ゲート近傍の半径方向流動を含む 80 90 6 mm 謎が解けた!
Jeffery 則がいつも定性的に正しければ 次は配向の定量的側面が問題になります
単一繊維の配向はベクトル p もしくは角度 (θ, φ ) によって記述されます 剛直な軸対称の繊維 単位ベクトル p ( もしくは角度 θ,φ ) 3 θ p φ 2 1
Jeffery の定量式 : 繊維は速度勾配に応じて回転する 3 p 変形率 ( 流体形状変化 ) 2 渦度 ( 剛体回転 ) 1 は粒体形状に依存
単一の剛体繊維においては Jeffery の式は完璧! B. J. Trevelyan and S. G. Mason, J. Colloid Sci., Vol. 6, pp 345-367, 1951.
重要な特性 : 剪断速度の変化によりパスは変化せず配向の割合のみ変化します 90 60 30 shear rate increasing 0 time
重要な特性 : 剪断速度の変化によりパスは変化せず配向の割合のみ変化します 90 60 30 0 time (shear rate) x (time)
問題 1: とても大きな歪によっても Jeffery が示すようには繊維は整列しない
Folgar and Tucker による実験 (1983) 同心円筒間の単純な剪断流れ シリコン油中のナイロン繊維 着色したトレーサ繊維 F. Folgar, PhD thesis, University of Illinois at Urbana-Champaign, 1983
繊維は絶対に完全には整列しない F. Folgar, PhD thesis, University of Illinois at Urbana-Champaign, 1983
このモデル化のために rotary diffusion をモデルに追加した 繊維は互いに衝突する 各繊維間の相互作用は双方の配向を Jeffery のパスから移動させる 多くの小さいランダムな変化は拡散挙動になる 拡散率は剪断速度に比例する は繊維配向分布 Rotary diffusion は高い配向領域を低い配向領域に移す 大きな C I 値は配向の定常状態を少なくする F. Folgar, PhD thesis, University of Illinois at Urbana-Champaign, 1983
少しの rotary diffusion 効果の追加により 実際の繊維配向分布を精度よく再現 l/d = 83, volume fraction 0.04% l/d = 16, volume fraction 8% strains of 84 and 140 F. Folgar, PhD thesis, University of Illinois at Urbana-Champaign, 1983
問題 2: 実際の形状において三次元的な配向分布関数を誰も計算できない
解決策 : 局所的な配向分布を配向テンソルを使用して表現 配向テンソル A ij : 近隣すべての繊維についての積 p i p j の 平均 例 : 3 θ p 5 つの独立項, なぜならかつ 2 4 次のテンソルが必要 1 φ
テンソル表現は繊維の配向状態をとても効率的に切り取ります 3 2 1 aligned 2-D random shell layer
テンソル表現は配向主方向も与えます 3 2 1 aligned 2-D random shell layer
Jeffery/Folgar-Tucker 式を配向テンソルを用いて書き換え 配向テンソルの等価な発展式 (Advani & Tucker 1987): 4 次のテンソルのために closure approximation ( 閉包近似 ) を使用 大きな C I 値は定常状態において整列を小さくする
どのように使用するか : コアの配向を無視 ( 表面スキンも無視 ) シェル層の流動方向配列 (A 11 ) に合うように C I を調整 ( 単純な剪断流れにおける定常状態配向 ) A 11 = 0.83 Polycarbonate, 30% glass (Lexan LS2) A の他の構成部分に選択の余地は無い C I 値は閉包近似に依存 ( ここでは hybrid を使用 )
問題 3: 繊維は Jeffery の予測よりももっとゆっくり整列する ( slow orientation kinetics )
現象 : 長い流動長ではよく特性を予測 しかし短い場合には良くはない エッジゲート PBT 30% glass fiber 流動方向 (E 11 ) および流動直交方向 (E 22 ) の弾性率を測定 繊維配向予測結果を用いて弾性率を予測 E 11 E 22 L 2h W W L 2h (mm) Experimental (GPa) Predicted (GPa) 76 279 3 E 11 8.8 8.6 76 279 3 E 22 4.6 4.3 75 125 3 E 11 7.7 8.6 75 125 3 E 22 5.4 4.3
問題 : 標準モデルでは短い平板ではコアの厚みを小さく見積もる E 11 を大きく見積もり E 22 を小さく見積もる 30 wt % glass fiber PBT (GE Valox-420-1001) 80 90 2 mm 遅い充填速度
平板の厚いコアは単純な剪断中ではゆっくりとした配向速度論を示している 3 1 shell shell core 裏面中間面表面 simple shear flow, C I = 0.008
SRF 理論は繊維配向の進展をより遅くすることを可能とする 仮説 : 繊維は平均値よりも低い局所的な歪がかかる 樹脂が過剰な スリップ層 がほとんどの歪を吸収 繊維は局所的な歪速度に基づきJefferyタイプの動きに追随 Strain Reduction Factor (SRF) = (fiber strain rate / total strain rate)
SRF 理論は短い平板に対してよい対応... Fit data by choosing SRF=20 PBT, 30% glass 80 90 2 mm slow fill speed
... しかし SRF もおかしなことが起こります 例 : SRF は剛体回転において敏感に応答しない flow rotates at 100 RPM SRF 理論は一般的な 3D 流動において信頼性がありません 同様な予測を得られる客観的なモデルが必要 SRF = 20 の場合 繊維は 5RPM で回転!
より良い理論を構築するために 配向の主方向 主要値のアイデアを使用 同じままにしておく回転主方向 A の変化 k = (1/SRF) による遅延主要値の変化 A の新しい等式 RSC model (Reduced Strain Closure) 単純な剪断において SRF のような挙動 おかしな挙動が起こらない
RSC は短繊維成形でよい予測を得ることができる PBT, 30% glass, = 1/20 3mm thick ISO plaque, slow fill 1.5mm thick disk, fast filling
どのように使用するか (RSC) シェル層の A 11 を設定するために C I を使用 ( それまでと同様 ) SRF をコアの幅が合理的になるまで増加する ( 一般には k = 1/10 ~ 1/30) 下流の結果はゲートのすぐ内側の配向により敏感になるでしょう k = 1 k = 1/20
問題 4: 長繊維材料の異なる挙動
長繊維熱可塑性樹脂 (LFTs) は短繊維材料と比較し シェルの配列はより小さく コアはより厚くなる L fiber = 0.2-0.4 mm L fiber = 10-13 mm SFT LFT shell core shell shell core shell
RSC はいくつかの構成部分を予測しますが すべてではない predictions GF/PP LFT data Slow-filled, glass-polypropylene, 3 mm thick, ISO plaque RSC model, = 1/30, C I = 0.03
モデルの改善アイデア : anisotropic rotary diffusion (ARD) Folgar-Tucker と RSC モデルは繊維間の相互作用が等方性の回転分布を引き起こすと仮定しています とても恣意的! C I はスカラー Anisotropic rotary diffusion はさらに一般的 スカラー値 C I をテンソル C で置き換え 数学的にいかに記述するか?
ARD モデルは C I の代わりに 5 つのパラメータを持つ (!) 相互作用係数 C I はテンソル C で置き換え C は配向状態と流動タイプに依存 (e.g., 剪断 vs. 伸長 ) 実際には ARD は RSC と一緒に使用
ARD/RSC モデルは LFT 実験データと良い一致をもたらす RSC ARD-RSC LFT data = 1/30, b i = (0.0007848, 0.02357, 0.01, 0.000011676, -0.003) Slow-filled, glass-polypropylene, 3 mm thick, ISO plaque
しかし ARD パラメータを間違えると非物理的な挙動を示す Startup of simple shear flow A 11 A 22 A 33 A 31 A 23, A 12
どのように使用するか (ARD): 5 つのパラメータが必要 : b1, b 2, b 3, b 4, b 5 シェル層にある目標とする配向テンソルを選択 ( 単純な剪断流れにおける定常状態 ) これで 3 つのパラメータを設定 流動方向肉厚方向傾き 残りの 2 つのパラメータは良い挙動を示すように選択します : 定常単純剪断流れにおいて配向が安定 拡散係数は常に正の値 解は他の流れ ( 平面 & 二軸伸長 ) に物理的な妥当性がある テストを実施した ARD パラメータのみ使用 推測で用いないこと!
講演サマリー : 繊維配向のモデル化 Jefferyによる二つの規則は実質的にすべてを説明します : 剪断流は流動方向に繊維を整列させる 拡大流は拡大方向に繊維を整列させる 配向テンソルは計算を可能とします 短繊維材料 : シェルにおいて正しい流動方向に配向するように CI 値を設定 正しいコア厚さとなるようにRSC 要因を設定 長繊維材料 : ARDはシェルの3つの配向構成要素を設定することで使用可能です RSC 要因は正しいコア厚さとなるように設定
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LFT の成形中には重要な繊維の損耗が存在します pellet careful processing poor processing 応力と全歪の増加により繊維の破断が増加 繊維長分布の定量的なモデルは存在していなかった
繊維破断のモデル化は始まったばかり 現象 多くの応力 多くの歪 = 多くの破断 幅広い繊維長分布 長繊維は破断する可能性が高い 戦略 微細構造を定量化するための変数を選択 これらの変数が従うべき保存則を確定 微細構造の進展の力学的側面のための構成則を開発
繊維長分布 (FLD) 微細構造を定量化 繊維長 : = 単位体積あたり繊維数と繊維長 すべての FLD を記述 数平均および重量平均繊維長はサマリーとして便利
破断後にできる親子の繊維に破断率を定義する = の時間内に長さ の親が破断する確率 = 長さ の親から長さ の子が発生する確率 質量保存と対称性の必要性から :
繊維長分布は質量保存則に従う必要がある 長さ l i の繊維 の変化率 長さ l i の親の破断 による減少分 長さ l i の子の生成 による増加分 10 6 4 4 6 10
典型的な流体力学的な力では座屈によってのみ繊維を破断する 1 単純な剪断条件下では繊維は定期的に圧縮されます Tension Zero Compression Zero Dinh と Armstrong (1984) は繊維長 l i の中心における流体力学的な圧縮力を示した ( は抵抗係数 ) 古典的オイラー座屈理論により重要な座屈力が得られます 1 Forgacs and Mason, 1959; Salinas and Pittman, 1981; von Turkovich and Erwin, 1983
流体力学的座屈は応力と配向に依存する 繊維長において 期待される座屈 無次元の剪断速度およびテンソル D 長い繊維はより簡単に破断する 高い応力は破断を促進する 剛性のある繊維は座屈に抵抗力がある (carbon vs. glass)
座屈式と配向分布の組み合わせにより破断確率を得る 仮想破断率 ( 破断確率 ) 安定した単純な剪断条件下の配向を用いて数値的に評価 結果として良好な近似 0 1
どの部分に繊維の破断が発生するのか? ガウス分布を推測 はの平均と標準偏差によるガウス分布 により正規化 パラメータ S は子の繊維長分布を調整
このモデルにより合理的な FLD が得られます 0.5 sec 1.0 sec Conditions IC: 1000 fibers 6 mm long 2.0 1.0 sec sec 4.0 sec Parameters
金型充填のために 移流項を追加し 各ノードで FLD を解く z x 現在のところ ノードあたり 130 変数が存在 (!) 初期条件としてゲート直下には実験的な FLD を使用してください 3 つの調整可能なパラメータ
肉厚方向の平均繊維長のデータの予測値はよく合致 z x
平均繊維長は流路に沿って また 肉厚方向で異なります z x
GF-PP center-gated disk (PNNL AF3D) の予測値は良い fountain 1 fountain 2 繊維長は噴水流の効果を除いては一般的に流動長により減少する
結論 - 繊維長モデル このモデル構造と初期段階としての結果は有用です 破断確率 P のモデルを改良することによって改善が期待されます i 流れのタイプと配向状態依存 (D, A) が含まれている? 体積率と長さの依存性の理解 計算速度向上のためにモデルの単純化もしくは変更が必要 ノードあたり130 個の変数 = 計算時間が長すぎる! 繊維配向の計算ルーチンはノードあたり5 変数を使用 J. H. Phelps and C. L. Tucker, Composites: Part A, Vol. 51, pp 11-21, 2013.
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