目 次 Ⅰ. 報告編 : 問題提起と分析結果の考察 1. 問題提起 1-1. 非均衡型発展を遂げる中国地域経済 1-2. 経済資源の合理的な配置 2. 地域の経済発展と 経済行政地区 2-1. 研究の背景 2-2. 概念説明及び指標の選択 比較 2-3. 経済行政地区の実証分析と考察 2-4. 虚省

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Transcription:

RIETI 調査レポート 4 中国の持続可能な経済発展に向けて 新たな 経済行政地区 という概念提示による実証的分析 独立行政法人経済産業研究所 ファカルティフェロー孟健軍

目 次 Ⅰ. 報告編 : 問題提起と分析結果の考察 1. 問題提起 1-1. 非均衡型発展を遂げる中国地域経済 1-2. 経済資源の合理的な配置 2. 地域の経済発展と 経済行政地区 2-1. 研究の背景 2-2. 概念説明及び指標の選択 比較 2-3. 経済行政地区の実証分析と考察 2-4. 虚省撤県実地区 中国改革の新しいメカニズム 2-5. まとめ 3. 行政区画の変遷と 経済行政地区 3-1. 歴史と沿革 3-2. 近代行政区の設置 3-3. 1949 年以降における省レベルの行政区画 3-4. 地区 県 郷 級の区分と地区レベル市の発展 3-5. まとめ 4. 今後の展望と課題

Ⅱ. データ 資料編 1. データについての解説 1-1. データの収集 1-2. 指標の選択 1-3. データの処理方法 2. 統計データ 2-1.2001 年の統計 2-2.1998 年の統計 2-3.1995 年の統計 2-4. 統計数値に関する注釈 3. 参考文献 統計資料 ( 備考 ) 本レポートのデータは 中国清華大学国情研究中心 (CCS) が独立行政法人経済産業研究所 (RIETI) の委託により作成した報告書 転換期の中国経済 中国の経済資源配置の実証分析およびそのメカニズムに関する研究 から 著者が許諾を得て転載したものです 引用の際には別途 許可が必要となりますので以下までお問い合せ下さい ( 問い合わせ :RIETI 広報 成果普及担当 info@rieti.go.jp)

要旨 中国の近代化は 市場経済メカニズムのもとで新たな経済資源配置を行う過程であり それは経済資源の分散的農村型配置から集中的都市型配置への移行を意味する そしてこういった経済資源の配置は一定のスケールメリットをもつ地域化 都市化という形で具現化されている このような中国の近代化への転換過程においては 持続可能な経済発展を目指すという前提の下で 如何に社会の全資源を合理的かつ有効で公平にスケールメリットが得られる形で再配置を行うのが望ましいのだろうか 筆者は中国が近代化および都市化を実現するためには 近代的な経済発展に見合うように 国家の行政能力がカバーする範囲とその主要機能を抜本的に改革する必要があると考えている このため 本調査報告では 筆者が斬新な発想のもと 経済行政地区 を提示し それを実現させる合理性について実証分析を行った また 虚省撤県実地区 ( 詳細は本文 ) のメカニズムの下で各経済行政地区の経済発展を中心としながら 各種の生産関係を全面的に調整し 中央と地区 ( 経済行政地区 ) を基本とする二階層行政の新しい枠組みを提案している その結果として 本調査報告では中国経済に関する従来の実証研究と異なる視点 即ち筆者が提示した 経済行政地区 という概念及びこれに基づいた統計の収集と実証的分析によって 中国の経済発展の過程に存在する多くの潜在的問題と解決策への道筋を提案している

Ⅰ 報告編 : 問題提起と分析結果の考察

1. 問題提起 1-1. 非均衡型発展を遂げる中国地域経済一国あるいは一地域における経済発展の最終目標の1つは その国あるいは地域の中で経済との均衡がとれた国内市場を形成することにある これは中国も例外ではない これまで経済学が分析の対象としてきた均衡がとれた国内市場は おおむね人口規模がわずか数千万人で 国土面積がさほど大きくない欧州諸国や発展途上国のものであった これらの国は国内における地域経済の発展のバランスについて検討する際 その経済資源を広い地域空間の中に置くという仮定を行う必要がなかった また 18 世紀末から 20 世紀初頭にかけて開発された北米やオセアニアの大陸国家に関していえば これらの国土は大きいが 発展の初期段階における人口規模が小さかったため 土地に対する人口圧力 1 が極めて小さく 人口密度も比較的低かった さらに 1つの地域から辺境地域に向かって開拓する際 さまざまな経済問題が新しい開拓地で現れても 迅速に解決できたこともその特徴であった これらの国家で地域経済の均衡問題が生じたのは 辺境地区の開拓が終わった後のことである このため これらの国家の経済発展過程において 地域経済の均衡を重視する必要性は比較的少なく 一般にその国内経済がある程度の成熟段階に達してから 既に存在している地域経済の非均衡の問題が認識されたのである 以上の状況から考えてみると 中国はまったく特殊な事情を有する国家であるといえる 近代経済への移行においては 経済資源の広い地域空間及び膨大な人口圧力の中での配置について考慮する必要がある このことから 中国が国内統一市場に移行する過程において 地域経済があまり均衡のとれていない発展段階に置かれることは想像に難くない 市場経済のもとでは こういった地域の非均衡型発展が経済資源の有効で合理的かつ公平な新しい配置をもたらし これによって中国において徐々に新しい経済発展のメカニズムが生まれ 新しい中国の国内統一市場が誕生するのである 1 人口圧力 : 人口規模の大きさを意味する 中国経済発展の過去 現在と将来を考えるうえで 人口は最も重要な要素の1つである 2002 年時点 中国の総人口は 12 億 8754 万人に達している この人口の圧力によって中国では強力な 一人っ子 人口政策を遂行していることも周知のとおりである

1-2. 経済資源の合理的な配置ここで特に指摘しなければならないのは 中国では歴史上 経済資源が一貫して農村型配置を基礎としてきたことが 近代化の要求に合致した経済資源の再配置に対する障害となり 制度や技術の進歩及び各地域の距離などさまざまな要素もあいまって 国内統一市場の形成を難しくしてきたという点である 中華人民共和国の成立後 すでにこの構造は変化を開始していた しかし 計画経済時代の 強蓄積メカニズム 2 の下 戸籍制度によって人口の合理的な移動が また 統購統銷 3 によって資本と物資の有効な流動が それぞれ妨げられた 国営企業間のわずかな生産物資の移動を除いて 経済発展に見合った経済資源の再配置は事実上制限されていたのである 改革開放以来 市場経済に向かう過程の中で 特に近年の経済発展に伴って 現代化の要求に見合った経済資源の再配置への動きはますます激しくなり その結果として現在 地域経済においては均衡のとれていない発展状態が作り出された この現状は 中国の近代化が 即ち市場経済メカニズムのもとにおける新たな経済資源配置 ( 生産要素移動 ) へ向かうプロセスであることが背景となっている 具体的には 農村から都市へ 農業から非農業へ そして農民から市民への転換ということである それは経済資源の分散的農村型配置から集中的都市型配置への移行を意味し こういった経済資源の配置は一定のスケールメリットをもつ地域化 都市化という形で具現化されている 筆者はその意義は 市場経済の下 広大な土地と巨大な人口を持つ中国で 労働力や物資 資本などの経済資源が特定地域に向かって移動し 徐々に市場経済に基づく新しい資本蓄積のメカニズムが作られ 中国全体に経済発展を呼び起こし ひいては国内統一市場の完成に至ることにあると考えている このような中国の近代化への転換過程においては 全社会の資源を合理的かつ公平で有効にスケールメリットが得られる形で再配置を行い 同時に持続可能な経済発展という要請の下で 社会が負担する総コスト ( 社会リスク 危機などを含む ) を低下させることは至上命題である このような現実に直面した時 国はどのような改革を行うべきだろうか 筆者は中国が近代化および都市化を実現するためには 近代的な経済発展に見合うように 2 強蓄積メカニズム : 中国の計画経済時代の資本蓄積形態 国家の計画経済のもとに 強制的な工業化による農業資源を収奪するメカニズムである 3 統購統銷 : 国家の計画経済のもとにすべての物資が統一買付けと統一販売されるという制度である

国家の行政能力がカバーする範囲とその主要機能を根本的に改革する必要があると考えている これが 本研究報告の問題提起の主旨である このため 本レポートでは筆者の発想に基づき 中国の持続可能な経済発展に向けて - 新たな 経済行政地区 という概念提示による実証的分析 と題して 中国の経済資源を農村型配置から都市型配置へと移行させる過程において一定のスケールメリットをもつ 経済行政地区 を実現させる合理性について実証分析を行った そのほか 国家を 中央 と 経済行政地区 という2つの階層に再編成するための抜本改革の必要性と実現の可能性についても比較検討を行っている 続く第 2 節では 経済行政地区 が実現する合理性について実証分析を行い さらに 虚省撤県実地区 ( 説明は後述 ) という中国改革の新メカニズムを提示する 第 3 節においては 中国の行政区画の変遷から 経済行政地区 の実現の可能性について検討する 第 4 節では 本調査報告のまとめを行い 今後の展望と課題について議論する

2. 地域の経済発展と 経済行政地区 2-1. 研究の背景 (1) 歴史的背景中国の国土面積は 960 万平方キロメートルにおよび 大陸部分は 31 の省レベルの行政区分に分かれている そのうち新疆ウイグル族自治区の面積は 166.5 万平方キロメートルあるが 上海市はわずか 0.63 万平方キロメートルしかなく 格差は 264 倍に上る 面積の格差が極度に大きいことで 省ごとの資源配置が極端にアンバランスな状態に置かれることは想像に難くない 一方 31 を数える省レベルの行政区分の平均面積も 30 万平方キロメートルを超える この面積規模はイタリア (30.1 万平方キロメートル ) とドイツ (35.7 万平方キロメートル ) の中間程度になる 省レベルでは規模が大きすぎるため 域内の経済資源の合理的な配置と有効な管理を行うには不利な状況になっている 一方 2000 に上る県レベルの行政区分の平均面積は約 0.45 万平方キロしかない 土地の広さは必ずしも経済発展を制約する要素でない とはいえ 近代化あるいは都市化の過程では こういった比較的小さい面積の行政区分のもとで経済資源の合理的な配置を行おうとした場合 当然のことながら その過程において広大な周辺地域を必要とする 経済発展を成し遂げた上海 ( 土地面積 0.63 万平方キロ ) が最近 周辺 ( 長江デルタ地域 ) に属する浙江省や江蘇省の一部地域と急速に連携を深めつつあることはそのことを証明している しかしながら 200-300 を数える地区レベルの行政区分に分けた場合 その平均面積は 3 万平方キロメートル強である 仮に 150-200 キロメートルごとに人口規模 100 万人以上の大都市を 50 キロ前後ごとに人口規模 30-50 万人の中都市を形成できたとすれば- 人口が過多である中国の国情からみて- このような都市化は経済資源の集中的な配置にとって最も合理的だといえる 周知の通り 中国国土の面積は世界の 7.1% にすぎない 一方で人口は世界の 21.1% を占め 2001 年末時点で総人口は 12 億 7627 万人に達している 中国国内で人口が最も多いのは河南省の 9555 万人 最も少ないのはチベット自治区の 263 万人である 省レベルでの人口規模の格差は 36 倍を超え 人口分布も極めてアンバランスな状態にある 省レベルの行政区分で見た平均人口は既に 4000 万人を超えている これは韓国の人口に匹敵し 大体 世界の中規模国の人口に相当する 一方 2000 余の県レベルの行政区分で見た場合 平均人口はわずか 60 万人にすぎず 近代化と都市化の過程においてスケールメ

リットを活用した資源配置をおこなうことができない しかしながら 200-300 の地区レベルで見た場合 平均人口は 400 万人強であり 都市化のための資源配置に際してもスケールメリットを活用できるばかりでなく 近代化の過程においても制度を一定のレベルで実行し コントロールを技術的に可能にするという運用面での優位性も保障される 歴史的背景から見ると 中国の経済資源はこれまで分散された農村に位置した土地と農民を軸に配置や運用がなされてきた 人口が少なく 土地生産性も低く 技術も相対的に未発達だった時代には 小規模な範囲で管理を行う 郡県制 が効果的に機能した しかし 唐代 宋代以降の人口増加に伴い 土地生産性は上昇し 同時に技術も一定の進歩を遂げた 省を中心とした 行省制 が生まれた背景にはこのような事情が関係している 中華人民共和国の成立以降も人口の 90% 以上が農村に住み 85% の労働力が農業生産に従事していたことから 中央 省 地区 県 郷 鎮 という5つのレベルを中心にした行政区分が出来上がった これは 中国経済の初期条件によって決定され農村型経済資源配置の考え方が今に至るまで続いている ということを示している しかし 改革開放以来 経済資源は土地に対して均等な配置を行うことを前提にした農村型配置から 集中を特徴とした都市型配置へと移行しつつある このような状況の下 市場メカニズムの中で経済資源はどうすればより合理的で有効かつ公平に配置できるのだろうか このためには政府が 経済行政地区 というこの新しい枠組みを構築し 大胆な改革と調整を進める必要がある (2) 先進諸国の経験先進国との国際比較からも 多少の経験と教訓を得ることができる アメリカを例にとると その国土面積は中国とほぼ同じで 2000 年の人口は 2 億 8155 万人 50 州の平均人口は 570 万人前後である 国土の狭い日本を例にとると その国土面積は中国のわずか 25 分の1 弱 2000 年の総人口は 1 億 2687 万人 47 都道府県の平均人口は約 270 万人である ここ数年 日本は各地方の財政が悪化したため 都道府県の一つ下のレベルにある行政単位の間で合併ブームが起こっている また 20 世紀初頭 フランス中央政府は 100 の県を直接管轄していたが ここ十年来これらの県は合併されて 22 の大区になった フランスの 2000 年の総人口は 5889 万人で 各大区の平均人口は 270 万人前後である 地域経済の発展と地方政府の財政 税収の観点からみると このような資源配置は一定の実効力と運用面での優位性を有するばかりでなく 明らかに相対的なスケールメリットをも有

している 筆者は中国が農村型社会から都市型社会へと移行し 三農 ( 農村 農業および農民 ) 問題 4 を解決するためにも 経済資源を都市に集中させる形の配置へと移行させ より効率的な経済行政地区の建設を進めることが 中国国家が改革を深めるための最も重要な道筋である と考えている ここで見たように 先進諸国の経験や中国の歴史的背景という側面からも 人口が過多であることや制度を運用し地域をコントロールする上での技術面での可能性という側面からも 筆者は中国をおおむね 200-300 の経済行政地区に分けるという方策が合理的かつ実現性の高い枠組みであると考える 筆者が考えている経済行政地区の大まかな規模は 平均面積 3 万平方キロメートル 平均人口は 400 万人前後である この規模を当面 経済行政地区の標準状態 あるいは適正規模と呼ぶことにする この章では 中国統計年鑑 2002 年版及び各省 直轄市および自治区の統計年鑑の 2002 年版を用い 現行の地区レベルの行政区分のデータで実証分析を行い 経済行政地区の合理性と実現性を考察している 同時に 中国の経済発展の過程において存在する 解決されるべき多くの問題とその解決への道筋を発見することもできた 2-2. 概念説明及び指標の選択 比較 (1) 概念の説明本来 中国の中央政府の下には ( 大地区 ) 省 直轄市 自治区 地区 県 郷 鎮などの5つの行政区分が存在している 経済行政地区 という概念は 2002 年時点で 31 を数える省レベルの行政単位 ( 省 直轄市および自治区 ) のうち 統計年鑑の中で細分されている 地区 のデータについて比較分析を進め 得た結果である 表 2-1 に基づき それぞれの行政区画の概念について以下具体的に説明する ( 詳細はデータ 資料編を参考 ) 表 2-1 行政区画レベルと個数 行政区画レベル 行政区画個数 (2001 年末 ) 省レベル 31 地区レベル 332 県レベル 2861 出所 : 中国統計年鑑 2002 年版, 表 1-1 4 三農 : 農業の低生産性 農村の疲弊 農民の所得低迷のことであり 中国の経済発展を制約するものとなっている

(2) 経済行政地区の選択と区分当研究で行っている実証分析は現行の中国における行政区分の概念を打ち破るため まず 中国統計年鑑では省レベルとして扱われている北京市 (1383 万人 ) 天津市(1004 万人 ) 上海市 (1614 万人 ) 海南省(796 万人 ) 重慶市*(3097 万人 ) チベット自治区(263 万人 ) 青海省(523 万人 ) 寧夏回族自治区(563 万人 ) をそれぞれ一つの経済行政体と捉えている 次にその他の 23 の省と自治区から 318 の地区レベルのデータを集め それらを単独の経済行政体とみなして これらの経済行政体を 経済行政地区 と定義づけた 筆者はデータの並べ替えによる新しい分析の枠組みによって 326 の経済行政地区のデータを入手し 各地区の経済指標を基に分析を進めた * 注重慶市は人口が多いため 選択と区分は 1998 年以前の四川省にあった区分を基にしてもよいが 本研究では分析上の便宜から重慶市を当面 一つの経済行政地区とみなす (3) 経済行政地区の経済分析を行うための指標選択各国及び各地域の経済発展レベルを測るうえで 最も重要な指標は 1 人当たり収入である 本研究ではデータの整合性の観点から1 人当たり GDP を経済行政地区の発展レベルの主な指標として採用した 同時に経済規模 ( 国内総生産 ) と人口規模 ( 総人口 ) という観点からも経済行政地区の発展について検討した 各地域の経済発展に伴う都市化率は 国家あるいは地域の近代化のレベルを明確に示している そこで 本研究では 各経済行政地区の総人口に対する非農業人口の割合から各経済行政地区の都市化率を考察している また 近代化の過程においては経済資源の配置は主に分散から集中へ 農業から非農業へと移行するが これは産業化の過程と捉えることができる したがって 本研究では 産業間の労働生産性の変化を通じて資源配置の集中度と産業化を分析することで 各経済行政地区の資本集約度についても考察している 経済発展は各地域における GDP 規模の拡大をもたらし GDP 規模の拡大は地方財政収入の増加につながる 財政収入は政府運営に直接的な影響を与えることから 地方財政収入はスケールメリットを持ち 各行政経済地区の行政効率を高めるばかりでなく 社会的リスクを緩和 抑制し 地域経済の持続可能な発展を実現する したがって 本研究においては各経済行政地区の地方財政収入と支出の考察を通じて 地方財政に対する満足度を考察し 経済行政地区が実現する必要性と合理性さらにはこの新たな枠組みの下での中央と

地方の関係についても分析している 2-3. 経済行政地区の実証分析と考察ここでは 326 の経済行政地区の 1 人当たり GDP について比較を行っている 上位 5 地区のうち 東部に含まれるのは広東省の中にある 2 地区と福建省にある 1 地区 中部および西部に含まれる地域はそれぞれ 1 地区が含まれた 一方 下位 5 地区は西部の甘粛省と貴州省の中にある地区で占められた 表 2-2 で示されている上位 5 地区のうち 東部にある地区は沿海部に位置し 中国の中でも経済が最も発達した地区であり 中部および西部で上位に入った地区は油田を抱えている 一方下位 5 地区はいずれも西部の貧困地区である 上位 5 地区の1 人当たり GDP は下位 5 地区の 25 倍に上る このランクづけの中で上海 北京 天津はそれぞれ 7 位 14 位 21 位となっている 326 の経済行政地区の 1 人当たり GDP 平均値は 8524 元で これは上から 96 番目に位置する経済行政地区の1 人当たり GDP とほぼ同じである したがって 残りの 230 に上る経済行政地区の1 人当たり GDP は平均値よりも低いことになる 表 2-2 経済行政地区の 1 人当たり GDP の順位 (2001 年時点の上位および下位 5 地区 ) 地区名 区号 所属省 1 人当たり GDP 順位 地区名 区号 所属省 1 人当たり GDP 順位 クラマイ市 西部 新疆 43926 1 畢節地区 西部 貴州 1831 322 深セン市 東部 広東 43355 2 銅仁市 西部 貴州 1786 323 大慶市 中部 黒龍江 42886 3 隴南地区 西部 甘粛 1631 324 アモイ市 東部 福建 41111 4 定西地区 西部 甘粛 1612 325 広州市 東部 広東 38007 5 臨夏州 西部 甘粛 1609 326

表 2-3 は1 人当たり GDP によって分類した東部 中部及び西部の経済行政地区数である ここでは1 人当たり GDP を A から E の 5 つのレベルに分類している A: 年間 1 人当たり GDP が 2 万元以上で 月平均 200 米ドル以上 B: 年間 1 人当たり GDP が 10000~19999 万元で 月平均 100~200 米ドル C: 年間 1 人当たり GDP が 5000~9999 万元で 月平均 50~100 米ドル D: 年間 1 人当たり GDP が 3000~4999 万元で 月平均 30~50 米ドル ( 国連の定義による貧困ライン以下 ) E: 年間の1 人当り GDP が 2999 元以下で 月平均 30 米ドル以下 ( 国連の定義による極貧ライン以下 ) 表 2-3 経済行政地区の 1 人当たり GDP(2001 年 ) レベル 一人当たり GDP 東部 中部 西部 合計 A 20000 元以上 19 1 1 21 B 10000-19999 元 28 19 12 59 C 5000-9999 元 34 76 25 135 D 3000-4999 元 6 31 40 77 E 2999 元以下 2 5 27 34 表 2-3 からは 各経済行政地区の1 人当たり GDP は東部の各地区が A B C に 中部の各地区は B C D に さらに西部の各地区は基本的に C D E の各レベルに主に分布しているということが分かる 1 人当たり GDP の比較的高い経済行政地区は東部に集中しており 1 人当たり GDP の比較的低い経済行政地区は西部に集中している 326 の経済行政地区の中 80 地区の1 人当たり GDP は低位中所得国以上にランクされるが 依然として三分の一を超える 111 地区が貧困ライン以下に位置している そのうち 60% 以上は西部に 30% 以上が中部に存在する 経済が相対的に発達した東部においても依然として 8 つの経済行政地区が貧困状態にある 政府は西部を中心とする内陸大開発について検討する際 中部と東部の発展が遅れた地区にも配慮すべきである

表 2-4 は 2001 年における各経済行政地区別の GDP 規模である 326 の経済行政地区の平均 GDP 規模は 336.7 億元で これは 86 位の経済行政地区の経済規模に相当する つまり全体の四分の三にあたる 240 の経済行政地区の経済規模が平均値以下の水準に位置している したがって ここでは平均 GDP 規模が 336.7 億元あれば一定のスケールメリットをもつと考え 中規模地区と設定した これをもとに表 2-4 では 326 の経済行政地区の GDP 規模を以下のような 5 つの等級に分類している A:1000 億元以上の大規模地区 B:300~999 億元の中規模地区 C:100~299 億元の中小規模地区 D:50~99 億元の小規模地区 E:49 億元以下の極小規模地区 表 2-4 経済行政地区の GDP 規模 (2001 年 ) レベル GDP 規模 東部 中部 西部 合計 A 1000 億元以上 17 6 2 25 B 300-999 億元 41 30 9 80 C 100-299 億元 29 69 46 144 D 50-99 億元 2 24 27 53 E 49 億元以下 0 4 20 24 これを見ると 経済行政地区の GDP 規模の分布は1 人当たり GDP の分布と同様の傾向があることが分かる 東部は A B C に 中部は B C D に 西部は C D E にそれぞれ基本的に分布している 大 中規模の経済行政地区は東部に集中し 小規模の経済行政地区は主に中部と西部に集中している 326 の経済行政地区の中で 四分の一近い 77 地区が小または極小規模であるが その 97% 以上が中部と西部に属している また 周知の通り 中国は世界で人口の最も多い国である 2001 年の総人口は 12 億 7627 万人に上る 経済行政地区について言えば 平均規模は 388.4 万人である 先進各国の行政地区の人口規模と比較した場合 一般に 250~500 万人が適正な人口規模といえる 中国の各経済行政地区間の自然条件や地理上の差異を考慮した場合 適正な人口規模の範囲は 100~750 万人まで広げることができる このような考えに基づき 同様に経済行政地区の人口規模を表 2-5 のように 5 つの等級に分け 東部 中部 西部各地区の分布の特徴を調べている

A:750 万人以上の特大規模人口地区 B:500~749 万人の大規模人口地区 C:250~499 万人の適正人口規模地区 D:100~249 万人の中規模人口地区 E:99 万人以下の小規模人口地区 表 2-5 経済行政地区の人口規模 (2001 年 ) レベル 総人口 東部 中部 西部 合計 A 750 万人以上 12 12 2 26 B 500-749 万人 25 26 13 64 C 250-499 万人 31 48 46 125 D 100-249 万人 20 39 24 83 E 99 万人以下 1 8 19 28 表 2-5 からは 経済行政地区の人口規模の分布が1 人当たり GDP GDP 規模の分布とはわずかに異なることが分かる 特大規模人口地区は東部と中部に集中し 適正人口規模地区と比較的適正な規模の経済行政地区は東部 中部および西部に平均して分布している しかし 小規模人口地区は中部と西部に集中している 326 の経済行政地区中 28 地区が小規模人口地区であるが そのうち 27 地区は中部および西部に属している 経済発展に伴い 各経済行政地区の中心部分は必然的に都市化する 仮に平均面積 3 万平方キロメートルの経済行政地区が 150~200 キロメートルごとに適度な人口の都市が形成され さらに約 50 キロメートルごとに数十万規模の中規模都市がいくつか造られる 人口過多という中国の国情から見ると このような都市化が経済資源としての人口分布としては明らかに合理的である ここで 総人口に対する非農業人口の比率で中国の現段階における都市化率を測り 各経済行政地区の経済発展と非農業人口比率の関係について考察してみよう 図 2-1 で示した 242 の経済行政地区に関する分析結果からも分かるように 経済行政地区の経済発展度と被農業人口比率の関係を近似した曲線はほぼ直線であり 決定係数も比較的高い 0.4679 となっている これは1 人当たり GDP が高い経済行政地区ほど非農業人口率が高く それらの間には比較的強い相関関係があることを示している また 各経済行政地区が都市化に向かう一方で 非農業比率の分布が比較的散らばりを見せているのは 各経済行政地区が多様化の道を辿っていると理解することができる

100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 非農業人口比率 (%) y = 1E-05x + 0.1657 n=242 R2 = 0.4679 0 5000 10000 15000 20000 25000 30000 35000 40000 45000 50000 1 人当たり GDP( 元 / 人 ) 図 2-1 経済行政地区の 1 人当たり GDP と非農業人口比率 中国の近代化の過程における経済資源の配置に関して重要なことは分散から集中 農村型から都市型 そして農業から非農業への移行の過程である これは経済資源が集中化する過程と捉えることができる そこで 各経済行政地区の第一次産業を農業 第二次および第三次産業を非農業として農業労働生産性 非農業労働生産性と全労働生産性の間の分散を計算した 農業労働生産性および非農業労働生産性の分散と全労働生産性の分散の比率を見た場合 農業労働生産性の分散との比が大きければ大きいほど非農業産業への資本集約度が高くなり あるいは農業から非農業への労働力移動を阻止する力も大きくなる このため 分散値を使って各経済行政地区の資本集約度を調べるとともに 資本集約度と各経済行政地区の1 人当たり GDP の関係を分析した

50000 1 人当たり GDP ( 元 / 人 ) 40000 30000 20000 10000 0 y = 5E-15x4-1E-09x3 + 6E-05x2-0.206x + 3960.4 n=154 R2 = 0.8681 0 10000 20000 30000 40000 50000 60000 70000 80000 資本集約度 ( 元 / 人 ) 図 2-2 経済行政地区の資本集約度と 1 人当たり GDP 154 の経済行政地区の資本集中度を比べると 上位 9 地区は大慶 ( 黒龍江省 ) 上海 無錫 ( 江蘇省 ) 北京 南京( 江蘇省 ) 天津 常州( 江蘇省 ) 鎮江( 江蘇省 ) であった 逆に下位 9 地区は昭通 ( 雲南 ) 阜陽( 安徽省 ) 思茅( 雲南省 ) 文山( 雲南省 ) 巴中( 四川省 ) 怒江( 雲南省 ) 臨滄( 雲南省 ) 貴港( 広西チワン族自治区 ) 六安( 安徽省 ) となっている ここからは 東部にある経済行政地区の経済資源が集中的な配置へと向かい始めていることが分かる 特に長江デルタ地帯や京津地帯においては資本の集約度が深まりつつあり 徐々に資本集約型の発展パターンに移行しつつある これに反して 中部と西部に存在する大部分の経済行政地区は資本が極度に不足しているため 経済資源は依然として分散した農村型配置のままである 図 2-2 では各経済行政地区の資本集約度と1 人当たり GDP が強い正の相関関係にあることが示されている 決定係数は 0.8681 である これは資本集約度の高い経済行政地区ほど経済が発達していることを示唆している また 資本集約度が一定規模 (1 人当たり約 1 万 5000 元 ) を超えると 経済成長が加速度的に発展する傾向も見られる

6000 5000 1 人当たり地方財政收入 ( 元 / 人 ) y = 1E-06x2 + 0.0284x + 70.921 n=325 R2 = 0.8594 4000 3000 2000 1000 0 0 5000 10000 15000 20000 25000 30000 35000 40000 45000 50000 1 人当たり GDP( 元 / 人 ) 図 2-3 経済行政地区の 1 人当たり GDP と 1 人当たり地方財政收入 130 120 110 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 地方財政満足度 (%) y = 27.063Ln(x) - 183.57 n=324 R2 = 0.6209 0 5000 10000 15000 20000 25000 30000 35000 40000 45000 50000 1 人当たり GDP( 元 / 人 ) 図 2-4 経済行政地区の 1 人当たり GDP と地方財政満足度 経済の速い発展は各経済行政地区における GDP 規模の継続的な拡大をもたらし 同時にその地方財政収入を絶え間なく増加させる 各経済行政地区の 1 人当たり GDP と 1 人当たり地方財政収入の関係を見ると 図 2-3 の計算結果からも分かるように 両者には強い相関関係があり 決定係数は=0.8594 である これは各経済行政地区の 1 人当り GDP の増加が 1 人当たり地方財政収入の大幅な増加をもたらす可能性があることを意味している 地方財政収入の増加は各経済行政地区の政府運用効率を上げるばかりでなく さまざまな潜在的危機を緩和 抑制し その結果 各経済行政地区の持続可能な発展を実現する ここでは 地方財政支出における地方財政収入の割合から各経済行政地区の地方財政満足

度を測り 1 人当たり GDP との相関関係を調べている 図 2-4 を見ると 各経済行政地区の 1 人当たり GDP と地方財政満足度の間には決定係数が 0.6209 であるという比較的強い相関関係があることが分かる これは 1 人当たり GDP の成長が各経済行政地区の地方財政に対する満足度を上昇させることを意味している 120 100 80 1 人当たり財政收入 = 3E-08x2 + 0.0005x + 1.3266 n=325 R2 = 0.8594 地方财財政満足度 = 27.063Ln(x) - 183.57 n=324 R2 = 0.6209 60 40 20 0 0 5000 10000 15000 20000 25000 30000 35000 40000 45000 1 人当たり GDP( 元 / 人 ) 図 2-5 経済行政地区の 1 人当たり GDP と地方財政の関係 図 2-3 の1 人当たり地方財政収入と図 2-4 の地方財政満足度の関係を見るために 一人当たり地方財政収入の数値を 100 で割ることで標準化すると 各経済行政地区の1 人当たり地方財政収入と地方財政満足度の関係が分かる 図 2-5 に見られるように 各経済行政地区の経済発展に伴う 1 人当たり GDP の増加と 1 人当たり地方財政収入の関係はそれぞれ二次曲線で近似され GDP の規模が一定程度拡大した後は 各経済行政地区の地方財政収入が累進的に増加する 反対に 1 人当たり GDP の増加と地方財政満足度は対数関数で近似され GDP の規模が一定程度拡大した後 各経済行政地区の地方財政満足度の増分は徐々に減っていく この関係は 1 人当たり地方財政収入と地方財政満足度の間に一種の 殺富済貧 5 の効果があることを意味している このような関係が見られる理由としては 現行制度の条件下では 中国の地方財政収入の大部分が非市場化税収方式で徴収されていることが挙げられる 同時に 中央政府が地 5 殺冨済貧 金持ちを殺し 貧しい人々を救済するという中国社会に根強い伝統的な平等観念の1つである ここではその意味の借用に過ぎない

方財政の平均化政策を採用し 交付税方式による分配が中央と地方の主要な財政関係となっているため 地方政府の徴税能力が弱くなり 地方の中央に対する一種の依存関係が形作られている 逆に 国家は地方の中央に対する依存関係を利用して地方をコントロールし それを通じて各地区間の社会資源の不公平な配置を減少させている このように中国の各経済行政地区について 1 人当たり GDP 経済規模 人口規模 都市化率 資本集約度および地方財政満足度を用いて実証分析を行った結果 中国においては中央政府が地方行政を操作することが可能であるという前提の下で 都市型資源配置によって合理的に 300 前後を数える スケールメリットをもつ経済行政地区を形成し得ることが分かった そこで 中央と地区 ( 経済行政地区 ) の二階層を青写真とする行政の新しい枠組みを実現し 新しい中央と地方とのメカニズムを形成し スケールメリットをもつ条件の下 経済資源配置を分散的農村型から集中的都市型へ移行することによって 中国の近代化と持続可能な発展を実現目指す 経済行政地区 の概念を導入する必要を提唱したい 2-4. 虚省撤県実地区 中国改革の新しいメカニズム中国には近代化と都市化の実現が必要であり そのためには政府行政がカバーする範囲及びその主要機能の根本的な改革が不可欠である つまり 農村型経済資源配置を基礎とする五階層行政 ( 中央 省 地区 県 郷 ) というこれまでの考え方から 都市型経済資源配置を基礎とする二階層行政 ( 中央 地区 ) という新思想による枠組みに転換すべきである 筆者は中国が改革を深めるために新しい枠組みを探求することを提案している すなわち 虚省撤県実地区 ( 省 県を撤去し経済行政地区を実現する ) のメカニズムによって 中央と地区 ( 経済行政地区 ) を基礎とする二階層の行政の新しい枠組みを形成するのである 経済的基礎がその上部構造を決めるという前提に立てば 経済の近代化と政治の民主化は中国の経済発展の必然的帰結である 虚省撤県実地区 による スケールメリットをもつ一定規模の経済行政地区の形成と制度の変化は 経済資源の有効配置を実現させると同時に政治資源の合理的配置と社会資源の公平な配置をもたらす また 制度上の観点から見れば運用面 さらには地域をコントロールする上での技術面での可能性が増すことによって 必ず社会的なリスクおよびコストを減少させ それによって中国の持続可能な発展も実現する ならば 虚省撤県実地区 のメカニズムとは何であろうか?

虚省 中国で最も上位に置かれている地方行政単位である省と直轄市 自治区の間の人口規模 面積の差は極めて大きい 経済資源の配置とスケールメリットから見て 省や自治区によっては同一の経済実体とは捉え難く 数個 あるいは数十個の経済体によって構成されていると見なすことができる 虚省 は現段階の省や自治区の経済領域における行政範囲およびその主要機能を減らし 徐々に経済行政地区に移行させることを意味している 撤県 数千年来 中国は農村を基盤とする社会であったため 自然に形成された農民管理を基礎とする県レベルの行政管理構造が存在する しかし 基本的に県は農村地域の管轄を主とするため 経済資源の配置は分散した状態になり 近代化のための集中的な経済資源の配置にとっては不利であった 同時に中国の数千に上る県レベルの行政区分はスケールメリットを創出できないばかりでなく 制度の運用や地域を操作する上での技術的な困難の原因ともなっている このため 筆者は数個ないしは十数個の県を合併して一つの経済実体を形成することで これらの問題を解決することを考えた 撤県 は県の主要な行政機能をなくし 可能な限りスケールメリットをもつ近代化のための資源配置に適応した経済行政地区へ移行させることを意味している 実地区 地区は長年 省と県という行政単位の間にあって 名目ばかりとなっていた地方行政単位である 筆者はこれまで利用されてこなかった地区のスケールメリット 行政的役割とその機能 それによってもたらされる経済資源の有効な配置に注目した 筆者は地区のこういったスケールメリットを十分活用したうえで近代化を実現するための経済的基礎として強化し さらに経済発展の多様性につなげるべきであると考えている そして 将来的には緩やかに地方選挙の枠組みとするなど 政治との結合を図るべきである 実地区 は地区が持つ行政的役割とその機能を強化することでスケールメリットを十分に発揮させ 経済資源を有効に配置するとともに 制度の運用面および実効性をともに向上させ その結果として経済行政地区を形成することを意味している 虚省撤県実地区 のメカニズムの下 県レベルの行政単位が持つ機能をできるだけ早く

スケールメリットをもつ行政体に移行させ 中長期的には省レベルの行政単位の機能を次第に弱めることで 中央と地区の二階層の新しい行政枠組みが実現する 筆者が 虚省撤県実地区 のメカニズムの下での中央と地区の二階層の新しい行政枠組みの実現を提唱する理由には 中国の社会全体が制度面での転換点に直面していることが挙げられる 国家主権と領土の維持という前提の下 中国では政治経済 社会文化を問わず制度面において斬新なアイデアを使って新しい枠組みの中で現実問題を解決することが求められている また 市場経済を中心とする近代化の過程において 何が国家の役割で何が市場の役割であるかを弁別すること これは中国が直面する最大の課題である さらに 経済的基礎がその上部構造を決めるという前提に立てば 中国の経済発展に伴って 経済が近代化に向かうと同時に 政治の民主化も避けることができない問題である このため 筆者は国家が相対的に運用面での優位性を持ち コントロールを行いやすい経済的基盤が 虚省撤県実地区 のメカニズムの下で形成される市場経済を中心とするスケールメリットをもつ経済体 すなわち筆者の考案する 300 前後の経済行政地区であると考えている このような経済行政地区へ向かう過程の中で 各種制度の変化が生まれ 経済資源の有効な配置ばかりでなく 政治資源の合理的な配置と全社会資源の公平な配置をもたらすのである 政治資源の合理的な配置とは 近代化の完成過程で中国が避けて通れない政治の民主化のことを指す 政治の民主化のポイントは選挙である 筆者が考案する 300 前後の経済行政地区においては 一定のスケールメリットをもつ政治資源は比較的合理的な配置を実現しうるし 選挙のような政治問題も国家のコントロールという前提の下での制度上の操作性を技術面からも有している 政治資源の合理的な配置によって 多くの同様な政治問題を速やかに解決できるばかりでなく 政治のためにかかるコストも大幅に削減できる さらに指摘すべきことは 新たな 中央と地区 という枠組みがもたらす 政治的な観点から見て合理的な リセット 効果は 近代化で要求される新しい行政機能や監督機能を生み出し 国家を悩ませている腐敗問題にも積極的な抑制効果をもたらすということ同時に 各地域で起こっている大規模な独占行為を回避し 減らすことができる ということである いわゆる全社会資本の公平な配置についていえば 現在でも国家は地方の中央に対する財政上の依存関係を利用して 各地区間の社会資源の不公平な配置を抑制することはでき

るが スケールメリットをもつ 300 前後の経済行政地区は 殺富済貧 という財政上の方法論にとどまらず 各経済行政地区の経済を従属的な地位から自立した段階へと発展させ 持続可能な発展を実現する 同時に 各経済行政地区に多様な発展をもたらし それによって新たに全社会資源の公平な配置を実現する このような結果こそが中国社会のこれからの未来である 2-5. まとめ本研究において分析を行った スケールメリットをもつという条件の下での 300 前後の経済行政地区による分散的農村型配置から集中的都市型配置への移行 そしてその実現によってもたらされる市場経済の下での農村から都市へ 農業から非農業へ 農民から市民へという中国の近代化の完成が いわゆる経済資源の有効な配置である 中国社会全体は今 制度的な転換期にある このため 筆者は 虚省撤県実地区 のメカニズムの下で各経済行政地区の経済発展を中心としながら 各種の生産関係を全面的に調整し 中央と地区 ( 経済行政地区 ) を基本とする二階層行政の新しい枠組みを実現することで 将来にわたる中国の堅実な基盤を造ることを提案するのである

3. 行政区画の変遷と 経済行政地区 3-1. 歴史と沿革中国の行政区画は 秦によって統一国家が形成される二千年以上前に誕生した 封建諸侯が乱立していた時代から中央が天下を統一した後も 朝廷の代替わりによって行政区画も移り変わってきた 中国における行政区画は清朝末期までに 3 回の重大な変革を経た 一回目は秦による中国統一によって起こった 春秋時代 周の封建諸侯は次々と 県 や 郡 を設けた 多くの場合 県が郡を統治したが 戦国時代には郡が県を統治した 紀元前 221 年 秦が 6 カ国を統一し 全面的に郡県制を推し進めた 京畿以外には内史および外史を置き 36 郡に分けた後 46 郡まで増やし およそ 1000 県を管轄した 中央によって封建制度に代わって 全行政区を統括し 画一的な郡 県の二級制を地方で実施したことが 中国の行政区画史上一回目の重大変革だった 二度目は前漢によるものである 前漢王朝は 中央と郡の間に 14 刺史部を設けた これらは京畿の司隷校尉部 および 州 と呼ばれた 後漢は後に監察区を行政区にし 広大な国土を管理するため 州 郡 県の三級制度を創設した これが中国行政区史上二回目の重大変革である これは農業を根幹とした当時の国情に沿っていたため その後ほとんどの統一時代にはこの行政区画が採用された たとえば 唐代には道 州 ( 府 ) 県の三級制 宋代には路 州 ( 府 軍 監 ) 県の三級制などが使われた 三度目の変革は元朝によって行われた 元代には 中書省が京畿の行政官を兼任して管轄した さらには内地をいくつかの 行中書省 に分けて行省と称し 行省 路 ( 府 州 ) 州 ( 府 ) 県の四級制に変更した 現在に到るまで踏襲されている地方最高の行政区である行省の創設が 中国行政区史上三回目の重大変革である 明代は元の制度を継承し 行省を承宣布政使司とだけ改称したが 慣習的に省と呼ばれた 清代も明の制度を継承し 直隷と江蘇 安徽 山東 山西 河南 陜西 甘粛 四川 湖北 湖南 浙江 江西 福建 広東 広西 雲南 貴州の 18 布政使司を省とした 光緒 10 年 (1884 年 ) 伊犂将軍轄区を改めて新疆省とした 翌 11 年 (1885 年 ) には福建省を分割して台湾省を設置した 光緒 33 年 (1907 年 ) には盛京 吉林 黒龍江省の 3 つの将軍轄区を改めて奉天 吉林 黒龍江の 3 省とした 3-2. 近代行政区の設置 中華民国では 清代の 22 省制度が引き継がれた 1928 年直隷省を河北省に 1929 年奉

天省を遼寧省に改称した 1945 年遼寧 吉林 黒龍江の 3 省が遼寧 安東 遼北 吉林 松江 合江 黒龍江 嫩江 興安の 9 省に分割され 台湾省が復帰した また この時期には省と並ぶ行政区の大部分が省に昇格した 1919 年 阿爾泰事務長官区域が廃止され 新疆省に編入された 1928 年には 京兆地方が廃止され河北省に編入された 綏遠 察哈爾 熱河 川邊 ( 後の西康 ) の 4 特別区域を綏遠 察哈爾 熱河 川邊 ( 後の西康 )4 省に改めた そのほか 甘邊寧海鎮守使轄区が青海省に 寧夏護軍使轄区が寧夏省に変更された 1945 年には 東省特別行政区と威海衛行政区が廃止され それぞれ東北地域に関係する省区と山東省に編入された 1947 年には海南特別行政区が省設立の準備に入った また 35 省のほかに 蒙古地方 (1946 年独立 ) と西蔵地方が設立された 一方で 1920 年代初期以降になると 近代的な 市 ( 都市 ) の設立が急速に広まった 少数の都会 大部分の省の省都 重要な埠頭や港湾などに 市 が設立されることになった これは 省 地 県の三つのレベルに並ぶ重要な意味を持つ区画として広範な地域で設立された これが 中国行政区史における四回目の重大変革である 市が設置された初期は 省と並んで中央直轄市は 特別市 と通称されていた 1950 年 この名称は 市 と改称され 1947 年には南京 上海 北平 ( 北京 ) 天津 青島 広州 漢口 重慶 西安 瀋陽 大連 ハルピンの 12 市が直轄市になった 3-3. 1949 年以降における省レベルの行政区画 1949 年 10 月の中華人民共和国成立後 行政区は 大行政区 省 専区 県 郷 の 5 級に分けられることになった 大行政区は中央と省の間に位置する 大行政区の指導機関は 管轄区域内に属する各省の軍事および行政任務を中央政府から委任された代表という形になっている この方式は清代における総督や 中華民国後期における軍政長官公署に由来している 1948 年 解放区のうち華北と東北に 2 つの人民政府が設置され この人民政府が地方における最高決定機関となった 1950 年には 西北 華東 中南 西南の 4 つの軍政委員会が増設され 大行政区と人民政府の職権を代行した また 華北行政区は中華人民共和国が建国された時点で廃止され 5 省 2 市および内蒙古自治区を中央直轄としたほか 東北 華東 中南 西南 西北の 5 行政区が 24 省 12 市 9 行署区 1 地方と 1 地区を管轄するようになった 1952 年には 政務院 ( 現在の国務院 ) 華北行政委員会が設置され 各大行政区の人民政府と軍政委員会も行政委員会として 中央人民政府の一機関となった

1954 年には大行政区が廃止された それによって 省 地区 県 郷 の四級に分け られた行政区画となって 今日に至っている なお現行の省制 (23 省 5 自治区 4 直轄 市 2 特別行政区 ) の沿革は以下のとおりである ( 表 3-1): 表 3-1 1949 年以降の中国における省レベル行政区の変遷 単位 : 個 年代 省 自治 直轄市 特別行政 行署区 地方 地区 準備委 合計 区 区 員会 1949 30 1 12 5 1 1 50 1950-1951 29 1 13 8 1 1 53 1952 30 1 12 1 1 45 1953 30 1 14 1 1 47 1954 26 1 3 1 1 32 1955-1956 23 2 3 1 29 1957 22 4 3 1 30 1958-1964 22 4 2 1 29 1965-1966 22 5 2 29 1967-1987 22 5 3 30 1988-1996 23 5 3 31 1997-1998 23 5 4 1 33 1999-2003 23 5 4 2 34 出所 : 中国行政区劃網 :http://www.xzqh.org/yange/index.html 及び 中華人民共和国 行政区劃簡册 (2003 年版 ) より作成 1) 省 : 1947 年 東北行政区が興安省を内蒙古自治区に編入した 1949 年には遼寧 安東の 2 省を合併して遼東省に 遼北 遼西の 2 省を合併して遼西省に 合江省を廃止して松江省に 嫩江省を廃止して黒龍江省に編入した 同年 華北行政区では 河北 山東 河南の 3 省から分割する形で平原省を設置した 1952 年には蘇北 蘇南 皖北 皖南 川東 川西 川南 および川北の 8 行署区が廃止されて江蘇省 安徽省 四川省に復帰し 平原省が廃止されて再び河北 山東 河南の 3 省に復帰した また 察哈尓省も廃止され 地域は河北 山西の 2 省の管轄となった 1954 年には綏遠省が廃止され内蒙古自治区として 遼東 遼西の 2 省が合併して遼寧省に 松江省が廃止されて黒龍江省に変更された また 寧夏省は廃止されて甘粛省に編入された 1955 年には熱河省が廃止されて河北と遼寧の 2 省及び内蒙古自治区に編入され 西康省も廃止されて四川省に編入された 1988 年には広東省の海南行政区が海南省となった

2) 行署区 : 中華人民共和国の設立後 一時期の間 省レベルと並行した形での行署区の設立が行われた 1949 年には江蘇省が蘇北と蘇南の 2 行署区に 安徽省が皖北と皖南の 2 行署区に分割された 1950 年には四川省が川東 川西 川南および川北の 4 行署区に分割された しかしこれらは 1952 年にそれぞれ廃止され 元の省に復帰した また 1949 ~1950 年には旅大行署区が設置された そのほか 1950 年には西康省西部に昌都地区が設けられ 1955 年には西蔵自治区 ( 準備会 ) に併合された 省と地区の間のレベルで設けられた行署区としては l950~1988 年には広東省海南行政区が 1954~1956 年には新疆維ウイグル自治区南疆行署区が存在していた 3) 自治区 : 1947 年 解放区の中に内蒙古自治区が設立された 1955 年 新疆省は新疆ウイグル自治区 ( 地区 および県レベルの自治区はそれぞれ自治州 自治県と改称された ) 西蔵地方と昌都地区は西蔵自治区準備委員会 (1965 年正式に西蔵自治区となった ) に合併された 1958 年 広西省は広西僮族自治区 (1965 年に広西壮族自治区と改称 ) 甘粛省の一部は寧夏回族自治区になった 内蒙古自治区の一部は 1969 年 黒龍江 吉林 遼寧 甘粛の 4 省および寧夏回族自治区に編入されたが 1979 年に復活した 4) 直轄市 :1949 年当時 北平市は北京市に改称され 天津市とともに中央政府の直轄市になった 瀋陽 鞍山 撫順 本渓 上海 南京 武漢 広州 重慶および西安の 10 市は大行政区によって管轄された 1950 年 旅大行署区は東北行政区に管轄される旅大市に代わった また 1952 年には南京市が江蘇省に編入された その後 1955 年には吉林省長春市 松江省ハルピン市は東北行政区が代行管理する中央直轄市となった 1954 年 北京 天津 上海の 3 市を中央直轄に据え置く一方で 瀋陽 旅大 鞍山 撫順 本渓 長春 ハルピン 武漢 広州 重慶 西安の 11 市をそれぞれ遼寧 吉林 黒龍江 湖北 広東 四川 陝西の 7 省に編入する措置がなされた 天津市は 1958 年 河北省に編入されたが 1967 年には中央直轄市に復活した 1997 年には四川省から分割する形で中央直轄の重慶市が設けられた 5) 特別行政区 : 中国政府は 1997 年に香港 ( 旧イギリス領 ) 1999 年にマカオ ( 旧ポルト ガル領 ) の主権を回復し 中央直轄の香港 マカオの 2 特別行政区を設置した

3-4. 地区 県 郷 級の区分と地区レベル市の発展 1) 地区 県 郷 級の区分 2002 年の中国における最新の行政区画では 地区レベルでは 332 ヶ所に分けられ その内訳は 275 市 ( 地区レベル ) 22 地区 30 自治州と 5 盟である 県レベルでは 2860 ヶ所となり 内訳は 830 市轄区 381 市 ( 県レベル ) 1478 県 116 自治県 49 旗 3 自治旗 2 特区 1 林区である 郷レベルでは 44850 ヶ所である ( 表 2) 2000 年に比べると 郷レベルでは 5919 ヶ所の減となり 地区レベルおよび県レベル区分での変化はそれほど大きくない 表 4-2 全国行政区分 (2002 年末 ) 単位 : 個 省 地区レベ 県レベ 郷鎮レベ ル # 地区 ル区分 # 県 # 市 ル区分数 # 街道オ # 鎮 区分数 レベル市 数 レベル市 轄区 フィス 事務所 全国 332 275 2860 381 830 44850 5576 2060 1 北京 18 16 322 130 141 天津 18 15 239 99 120 河北 11 11 172 22 36 2202 233 933 山西 11 10 119 12 22 1384 186 564 内蒙古 12 7 101 13 19 1428 194 503 遼寧 14 14 100 17 56 1551 558 613 吉林 9 8 60 20 19 1026 240 460 黒龍江 13 12 130 19 64 1325 381 475 上海 19 18 234 99 132 江蘇 13 13 106 27 52 1592 262 1194 浙江 11 11 88 22 30 1610 233 824 安徽 17 17 105 5 44 1996 220 1020 福建 9 9 86 14 27 1104 130 621 江西 11 11 99 10 19 1615 107 789 山東 17 17 139 31 48 1927 372 1253 河南 17 17 158 21 48 2422 301 869 湖北 13 12 102 24 38 1234 272 738 湖南 14 13 122 16 34 2583 221 1097 広東 21 21 123 26 52 1844 361 1458 広西 14 14 108 7 32 1388 62 750 海南 2 2 20 6 4 218 17 181 重慶 40 4 15 1347 101 683

四川 21 18 180 14 42 5280 234 1937 貴州 9 4 87 9 9 1539 82 697 雲南 16 6 129 10 10 1582 43 597 西蔵 7 1 73 1 1 689 8 140 陜西 10 10 107 3 23 1742 128 930 甘粛 14 10 86 4 15 1651 107 460 青蔵 8 1 43 2 4 424 26 115 寧夏 4 4 23 2 7 343 31 78 新疆 14 2 99 20 11 1009 138 229 香港マカオ台湾 出所 : 国家統計局編 中国統計年鑑 2003 年版 P3 表 1-1 2) 地区レベルの市 の発展 1990 年以降 地区レベルとして取り扱われている各市の発展には以下のとおりいくつかの特徴がある (1) 都市規模の絶え間ない拡大 1990 年から 2001 年までの 11 年間で 中国の地区レベルとして取り扱われている都市の数は 188 ヶ所から 269 ヶ所 (2000 年時点では 275 ヶ所 ) までに増加した 市内における非農業人口が 100 万を超える大都市も 31 ヶ所から 41 ヶ所に増えている 都市面積は 408.9 万平方キロに達し 1990 年に比べ 219.2 万平方キロ拡大した これに伴って中国全土の面積に対する割合も 1990 年の 20% から 42.6% と大きくなっている ここからは中国の都市化が高水準で発展していることがうかがえる また 2001 年には各都市の市轄区における総人口が 3 億 401 万人に達し 1990 年に比べて 69.5% の増加を見せた そのうち 非農業人口は 1 億 7753 万人に上り 1990 年に比べて 51.9% 増加した 2001 年における市および鎮の人口は総人口の 37.7% に達し 1990 年比で 11.3% の増加であった しかし特に 大都市を中心とする都市群の発展は著しく 比較的規模の大きい長江デルタに含まれる都市群や珠江デルタ内の都市群 環渤海都市群は 中国における国民経済成長の重要な原動力をもたらす源泉になっている (2) 都市経済の高度成長 地区レベル以上の都市による国内生産額は 1990 年の 6708 億元から 2001 年の 5 兆 5057

億元に増加し 年平均実質成長率は 15.5% に達した また 2001 年の都市の市区 1 人当たり GDP は 18,322.9 元であり 1990 年の 4.8 倍にも及ぶ また この値は全国平均レベルの 1.4 倍という高さにもなっている 1990 年時点では1 人当たり GDP が 1 万元を超える都市がわずかに 4 ヶ所のみであったのに対して 2001 年時点では 164 ヶ所に上った さらに 2001 年の時点では一人当たり GDP が 2 万元を超える都市も 58 ヶ所を数えた 2001 年時点で都市における第一次産業の生産額は 2630.7 億元 (1990 年比 3.5 倍 ) 第二次産業は 2 兆 7432.3 億元 ( 同 4.0 倍 ) 第三次産業は 2 兆 4993.9 億元 ( 同 6.7 倍 ) とそれぞれ増加した 3-5. まとめ一国の行政区分の変遷は 国家の経済形態とそれに適応する行政機構の変化を反映している 紀元前 221 年から 1980 年代以前の中国は農業を基本とした国情であり 歴代の行政区分はこうした経済特性を基礎にしている 秦の時代以降 中央 郡 県の三級制が推し進められ 前漢 後漢 唐 宋における中央 州 ( 道 路 ) 郡 ( 州 府 軍 監 ) 県の四級制は 扁平型の管理構造を基本に置き 主に農業税の徴収に寄与していた 元代には 遊牧民族によって政権が掌握され もともとの四級制に 行中書省 を加えて 地方扁平型と中央垂直型 6 が混交した管理システムになり これが中央管理と徴税を容易にした 明 清 中華民国 および中華人民共和国の建国初期に至るまでにも部分的な行政区の変革は行われたものの 従来の行政区画の範囲を脱せず 1980 年代に至った 1978 年の改革開放以来 特に 1990 年以後 中国の経済発展に伴い 経済システムは徐々に農業主体から工業主体へと転換した この過程において 都市の数や 都市人口が大幅に増加し 大都市を中心とする都市群と都市周辺地域帯を形成している 今日 中国の経済構造の転換と 都市化の早い発展は そのサービスに対応する行政機構と機能を必要としている 現在 中国の行政システムの疲弊は日に日に深刻になっている 近代経済の特徴に見合い 都市化のさらなる発展を促す新しい行政区画のあり方が待 6 地方扁平型と中央垂直型 : 中国では秦によって統一国家 ( 帝国 ) が形成されてから 二千数百年以上も中央政府と地方政府との統治関係に悩まされてきた 基本的に農業を中心とする財政 税収のため 地方扁平型は中央と地方とのより緩やかな統治関係を意味する一方 中央垂直型は中央と地方とのより厳格な君臨関係を意味する

たれるところである 本研究はこうした立場に立って 中国経済の基本的特徴を分析研究 し 経済行政地区 という新しい枠組みのもとに 虚省撤県実地区 の中国改革の新た なメカニズムを示すものである 4. 今後の展望と課題中国経済に関する従来の実証研究では主に省レベルの統計を利用したマクロ的な経済分析 または 地方の個別のフィールドワークによってミクロ的な経済分析が行われてきた しかし 近代経済への移行において 中国経済が経済資源の広い地域空間及び膨大な人口圧力の中での配置について考慮するとすれば 異なる視点の実証的分析が必要となる まさに 筆者が考案した 経済行政地区 という概念及びこれに基づいた統計の収集と実証的分析によって 中国の経済発展の過程に存在する多くの潜在的問題と解決策への道筋を見いだすことができる 表 4-1 経済行政地区の 1 人当たり GDP の格差変化 ( ローレンツ曲線による計算 ) 1995 年 1998 年 2001 年 1995 年から 2001 年までの変動率 1 人当たり GDP 0.569 0.591 0.613 0.044 30 省のジニ係数 1 0.445 0.457 0.458* 0.013 30 省のジニ係数 2 0.380 0.415 注 :*2000 年数字 1. 中国統計年鑑による推計 2. 世銀データによる推計 例えば ローレンツ曲線の 不平等度 を測る特性を利用して中国における経済発展の格差について実証分析をしてみよう 1 人当たり GDP の格差変化は表 4-1 に示されている 従来の省レベルの統計数字を利用した分析結果をみると 30 省のジニ係数は 1995 年時点で 0.445 2000 年では 0.458 という 0.013 の僅かな変化であった 一方 筆者が採用した統計を利用した分析による結果は 1 人当たり GDP の格差の数値自体が 30 省の統計を利用した分析結果より大きく ジニ係数についても 1995 年時点では 0.569 であったものが 2000 年には 0.613 となり 0.044 よりも大きな変化が見られた この結果は中国経済が地域の間でこれまで予想された以上の大きな発展格差が存在することを示している

表 4-2 経済行政地区の人口規模の格差変化 ( ローレンツ曲線による計算 ) 1995 年 1998 年 2001 年 1995 年から 2001 年までの変動率 人口規模 0.454 0.500 0.530 0.077 人口規模 * 0.752 0.760 0.750-0.002 注 :* 重慶の数値を含んだ計算結果 1997 年に重慶が四川より分割された さらに この統計データを活用してさまざまな新しい実証研究の道を開くことができた 前述した 1 人当たり GDP の考察と同様な方法で分析した人口規模の格差は 重慶の数値を含むか含まないかによってその結果がだいぶ異なってくる 重慶の数値を除いた人口規模の格差は さらに拡大しており 人口移動が過疎の農村地域からより人口が集中した都会地域に向かっていることが示唆されている これに対して 重慶の数値を含めた人口規模の格差は むしろ 2001 年になると縮小傾向を示している この結果からは重慶が人口の流入地域から流出地域に転換しているという意味がみてとれる 今後の展望としては このようにさまざまな実証分析を通じて中国の経済発展を考察し 経済資源の配置とその制度変化を探求し 政策提言を行うことが挙げられる さらに今後の課題として主に以下の 2 点が考えられる 第一には これから長期分析を視野に入れてさらなるデータの収集と分析に力を注ぐ必要があることである また 第二点としては中国の経済発展することに伴い 経済地域と行政区域とかならずしも重なる必要がないという観点から 経済行政地区 の概念を明確に整理し 中国において 経済行政地区 という 2 つの階層に再編成するための根本的な改革の必要性と実現の可能性について検討する必要があることである

Ⅱ. データ 資料編

1. データについての解説共同研究チーム (RIETI-CCS プロジェクト ) 7 は 過去 2 年間において本研究のため 大量の文献と書籍 参考資料及び統計データを収集した また 当報告書の 報告編 にて使用されているデータはすべてこれらの資料に基づいている 以下 これらの統計データの収集 データ指標の選択及びデータの処理方法について説明する 1-1. データの収集 2002 年 10 月から 共同研究チームは 大量の文献と書籍 参考資料とデータを購入した その中には 国家統計局 中国統計年鑑 2002 年版 及び省 直轄市 地方自治区などの省レベルによって発行された 2002 年版の統計年鑑 ( 以下では 各省レベル統計年鑑 xx 年版 と表記する ) も含まれている 筆者は 経済行政地区 という新たな行政区分を提示するにあたって その分析研究を行う上での基本的な枠組みを確定した後 統計データの各指標から必要な部分を抜き出し 分析に必要な経済指標を選んでデータの入力及び処理を行った その結果 研究対象として 326 地区における 99 項目の指標が最終的に整理された 整理された結果は 2. の 統計データ にて表にして示してある しかし 各地区の統計には不備があるため 当報告書では第一段階のまとめとして 2001 年のデータ部分については 最も重要な 13 種の経済指標のみを 326 地区について提供している (2003 年 3 月の中間報告書を参照 ) 中国の統計に関して指摘しなければならないことは 1990 年代半ばから近代的な統計概念が導入された地方が多いことと 各省レベル以下の統計年鑑のデータ整備が地方によってまちまちであることである これは地域の経済発展の度合いによるところが大きいが 改革 開放以来 地方の統計データの整備がかなり遅れていたことを示唆している それは筆者の研究にとって大きな障害となった一方 逆に本研究を行うに当たって これらの地方のデータ収集自体に重要な意義が見いだされることとなった 時系列分析データの収集は 1995 年の統計にまで遡ることができる 2003 年初め 共同 7 本データ 資料編は 以下の者が担当した 孟健軍 :RIETI ファカルティフェロー 中国科学院 清華大学国情研究中心 (CCS) 客員教授 北京大学中国経済研究中心 (CCER) 客員教授 RIETI-CCS プロジェクト責任者 郭美山 : 清華大学新聞 伝播学院修士研究生 RIETI-CCS 研究助手 楊韵新 : 中国科学院 - 清華大学国情研究中心修士 RIETI-CCS 研究助手

研究チームは 中国科学院経済地理研究所の協力を受け さらに 各省レベル統計年鑑 1996 年版 及び 各省レベル統計年鑑 1999 年版 のデータを入手した 2001 年のデータを用いて行った作業と同様に 99 項目の指標を選定 整理した その結果 研究対象として 1995 年の 334 地区と 1998 年の 331 地区についての経済指標を表すことができた これに 2001 年のデータを加えると 3 ヵ年の合計で 10 万に及ぶサンプルが収集され 分析に利用されるデータも4 万に上ることになった 1-2. 指標の選択以上のデータ収集状況からみると 統計データには欠陥があるため 収集された 99 項目の指標のうち 実際に分析に用いることができるのは約 70 項目である しかし 現段階で質の高いデータサンプルとしてデータ編で並べている経済指標は以下の 40 項目である 1. 国内総生産 (GDP)( 億元 ) 2. 第 1 次産業による生産額 ( 億元 ) 3. 第 2 次産業による生産額 ( 億元 ) 4. 第 3 次産業による生産額 ( 億元 ) 5. 1 人当たり GDP( 元 ) 6. 年末総人口 ( 万人 ) 7. 非農業人口 ( 万人 ) 8. 出生率 ( ) 9. 死亡率 ( ) 10. 就業者数 ( 万人 ) 11. 工業企業数合計 ( 個数 ) 12. 工業生産高 ( 当年価格 )( 億元 ) 13. 軽工業生産高 ( 当年価格 )( 億元 ) 14. 重工業生産高 ( 当年価格 )( 億元 ) 15. 固定資産投資額 ( 億元 ) 16. 国有経済主体による固定資産投資額 ( 億元 ) 17. 地方財政収入 ( 億元 ) 18. 地方財政支出 ( 億元 )

19. 農業 林業 畜産業 漁業生産高 ( 億元 ) 20. 農業生産高 ( 億元 ) 21. 農業機械稼動量 ( 万 kw) 22. 農村電力使用量 ( 億 kwh) 23. 化学肥料使用量 ( 万トン ) 24. 農作物総播種面積 ( 千 ha) 25. 食糧播種面積 ( 千 ha) 26. 食糧生産高 ( 万トン ) 27. 消費財売上総額 ( 億元 ) 28. 卸 小売業売上高 ( 億元 ) 29. 飲食業売上高 ( 億元 ) 30. 都市部 市街地住民の可処分收入 ( 元 ) 31. 都市部 市街地住民の消費支出 ( 元 ) 32. 農村住民の 1 人当り純収入 ( 元 ) 33. 農村住民の 1 人当り消費支出 ( 元 ) 34. 各等級道路の延長 (km) 35. 道路の延べ旅客通行量 ( 万人 km) 36. 道路の延べ貨物輸送量 ( 万トンkm) 37. 貿易総額 ( 百万ドル ) 38. 輸入額 ( 百万ドル ) 39. 輸出額 ( 百万ドル ) 40. 海外直接投資額 ( 実行ベース )( 百万ドル ) 1-3. データの処理方法データは基本的に 2001 年における各地区の並び順に従って ある程度の調整及び検証の後に 927 地区の表に並べた データが利用可能な地区数は 1995 年が 320 地区 1998 年と 2001 年は共に 326 地区となっている 表 1では 中国統計年鑑のなかで省レベル ( 省 直轄市 自治区 ) として扱われている北京 天津 上海 海南 重慶 西蔵 青海及び寧夏をそれぞれ1つの地区とし さらに他の 23 省と自治区の地区レベルのデータを選び それぞれ1つの経済行政地区として計

上している 中国統計年鑑では 2001 年末時点で 332 の地区レベルの行政区画が計上されている その内訳は地区レベルとして取り扱われている市が 265 地区が 32 自治州が 30 盟が 5 つである 1998 年末時点では 332 の地区レベルの行政区画が計上されている その内訳は地区レベルとして取り扱われている市が 227 地区が 66 自治州が 30 盟が 8 つである 1995 年末時点では 334 の地区レベルの行政区画が計上されている その内訳は地区レベルとして取り扱われている市が 210 地区が 86 自治州が 30 盟が 8 つである 表 1 全国地区レベルの行政区画数と経済行政地区数 (1995 1998 2001 年 ) データ処理の項目 2001 年 1998 年 1995 年 地区レベルの 332 331 334 行政区画数 経済行政地区数 326 326 319 地区レベルの行政区画数と経済行政地区数を区別するための計算と内訳についての説明 332-21+4+4+7= 326 21:( 海南 西蔵 青海 寧夏の地区数 具体的な地区名は表 2 を参照 ) 331-21+4+4+8= 326 21:( 海南 西蔵 青海 寧夏の地区数 具体的な地区名は表 2 を参照 ) 334-21+4+4-8+ 6=319 21:( 海南 西蔵 青海 寧夏の地区数 具体的な地区名は表 2 を参照 ) 4:( 海南 西蔵 青海 寧夏 ) 4:( 海南 西蔵 青海 寧夏 ) 4:( 海南 西蔵 青海 寧夏 ) 4: 直轄市 ( 北京 天津 上海 重慶 ) 4: 直轄市 ( 北京 天津 上海 重慶 ) 4: 直轄市 ( 北京 天津 上海 重慶 ) 7: 地区ではないが 経済行政地区の範囲に入れた地区 ( 済源市 石河子 伊犁地区 潜江市 天門市 仙桃市 神農架林区 ) 8: 地区ではないが 経済行政地区の範囲に入れた地区 ( 亳州 済源市 石河子 潜江市 天門市 仙桃市 随州市 神農架林区 ) 8: 経済行政地区に入れない地区 ( 松花江市 桂林地区 培陵市 黔江地区 万県市 奎屯市 東川市 梧州地区 ) 6: 地区ではないが 経済行政地区の範囲に入れた地区 ( 石河子 潜江市 天門市 仙桃市 随州市 神農架林区 )

表 2 海南 西蔵 青海及び寧夏地区レベルの行政画数 (1995 1998 2001 年 ) 省 1995 年 1998 年と 2001 年の地区レベル行政区画 1995 年 1998 年と 2001 年の地区レベル行政区画数 海南省 海口市 三亜市 2 西蔵自治区 ラサ市 昌都地区 山南地区 日喀則地 7 区 那曲地区 阿里地区 林芝地区 青海省 西寧市 海東地区 海北州 海南州 8 黄南州 海西州 玉樹州 果洛州 寧夏回族自治区 銀川市 石嘴山市 呉忠市 固原地区 4 データの処理についての補足説明は以下の 9 つのとおり 1. 本データには香港 マカオ 台湾のデータは含まれていない 2. 湖北省の潜江市 天門市 仙桃市と随州市は 1998 年以前に省の直轄市であったが 2000 年から地区レベルの市に昇格した また神農架林区はデータ処理上のために地区と 見なしている 3.2001 年 新疆自治区から伊犁地区が分割されている 2001 年のデータにおいては伊 犁ハサク自治州のデータに 塔城地区 アルタイ地区および元の伊犁地区に属していた県 のデータが含まれている 石河子は省の直轄県である 4. 河南省済源市は省の直轄市であり 地区レベルの市ではない 5. 安徽省亳州市は 1998 年時点では省の直轄市であったが 2000 年 地区レベルの市に 昇格した 6. 以下の地区は 1995 年時点では存在していたが 2001 年時点では消滅している * 松花江市 (1995 年以降 ハルビン市に合併 ) * 桂林地区 (1998 年に桂林市に合併 )

* 培陵市 黔江地区 万県市 (1998 年に重慶市に合併 ) * 奎屯市 (1995 年以降 伊犁地区に合併 ) * 東川市 (1998 年に昆明市に合併 ) * 梧州地区 (1998 年に消滅 1995 年に梧州地区の一部が梧州市に併合され 一部は賀州地区となった ) 7.1995 年時点では存在していないが 1998 年時点で新たに増えた地区を整理したデータの中に示している 即ち 1998 年および 2001 年における経済行政地区の数 (326) と 1995 年時点での経済行政地区の数 (319) の差がこれに対応している * 宿遷市 (1995 年以前は淮陰市に属していた ) * 泰州市 (1995 年以前は揚州市に属していた ) * 亳州市 (1995 年以前は阜陽市に属していた 1998 年時点では省の直轄市であったが 2001 年に地区レベルの市に昇格した ) * 済源市 (1995 年以前は焦作市に属していた ) * 賀州地区 (1998 年に賀州市と梧州市 梧州地区の一部の合併によって誕生 ) * 眉山地区 (1998 年に地区となる ) * 資陽地区 (1998 年に地区となる ) 8. 地区の名称が変更された地域は以前の名称と対照し データの中に示した * 淮安市 (1998 年以前の名称は淮陰市 ) * アルドス市 (1998 年以前は伊克昭盟 ) * 通遼市 (1998 年以前は哲里木盟 ) * 宿州市 (1998 年以前は宿県地区 ) 9. データ処理上の便宜を計るため 表の中にある地区名称は全て中国語の漢字のままで 表記してある

2 統計データ 2.1 2001 年数値 地区 所属省 自国内総生第 1 次産第 2 次産第 3 次産 1 人当り年末総非農業出生率死亡率治区産 (GDP) 業生産額業生産額業生産額 GDP 人口人口 億元 億元 億元 億元 元 万人 万人 北京 北京 2845.65 93.08 1030.60 1721.97 25523 1383.0 780.1 6.1 5.3 福州市 福建 1074.23 132.64 505.63 435.95 18034 594.1 173.3 龙岩市 福建 234.27 56.57 91.72 85.98 8154 286.5 52.6 南平市 福建 240.88 62.83 84.22 93.84 7908 304.6 80.6 宁德市 福建 236.23 66.62 85.73 83.87 7261 324.7 49.9 莆田市 福建 220.13 37.42 109.08 73.64 7321 300.5 35.6 泉州市 福建 1125.10 81.71 594.38 449.01 16320 657.1 93.7 三明市 福建 272.08 71.86 110.14 90.08 10154 267.1 67.6 厦门市 福建 558.33 22.03 296.68 239.62 41111 134.4 69.7 漳州市 福建 523.89 119.41 208.43 196.05 11555 452.0 77.7 潮州 广东 205.11 40.20 90.71 74.20 8312 240.2 104.3 东莞 广东 578.93 31.56 315.30 232.07 37777 644.6 387.0 佛山 广东 1068.36 68.54 566.28 433.55 31972 533.8 400.7 广州 广东 2685.76 97.28 1125.06 1463.42 38007 994.2 809.1 河源 广东 102.51 36.70 28.84 36.97 3170 226.6 60.1 惠州 广东 480.39 69.16 277.29 133.94 17211 380.2 224.8 江门 广东 615.16 69.04 292.59 253.52 16155 395.7 186.6 揭阳 广东 411.52 79.46 205.63 126.42 7124 523.7 198.6 茂名 广东 540.18 150.02 206.72 183.44 8313 523.8 196.1 梅州 广东 189.55 57.67 67.92 63.95 3902 321.6 82.9 清远 广东 161.90 64.64 48.85 48.40 4190 314.7 102.7 汕头 广东 463.75 44.92 217.64 201.20 10077 467.1 313.0 汕尾 广东 155.30 49.29 49.59 56.41 5211 245.4 129.0 韶关 广东 219.19 48.77 97.51 72.91 7030 273.5 139.8 深圳 广东 1954.65 18.11 1055.68 880.87 43355 700.9 648.0 阳江 广东 185.51 67.81 58.97 58.74 7221 216.9 90.9 云浮 广东 180.17 59.79 64.12 56.25 6975 215.3 77.2 湛江 广东 434.87 114.89 161.20 158.78 6232 607.1 233.7 肇庆 广东 411.02 117.51 147.17 146.35 10600 337.3 109.7 中山 广东 362.50 25.02 206.94 130.55 26994 236.3 143.4 珠海 广东 366.59 15.15 202.80 148.65 29306 123.5 105.6 海南 海南 545.96 201.79 111.25 232.92 7135 796.0 202.3 15.2 5.8 常州市 江苏 672.90 47.11 380.76 19704 341.5 151.4 8.4 5.5 淮安市 江苏 329.02 94.23 135.70 6422 514.4 128.1 8.6 3.8 连云港市 江苏 315.82 78.11 137.00 6901 459.6 120.7 8.8 4.3 南京市 江苏 1150.30 59.00 546.86 20597 553.0 323.9 6.8 5.2

所属省 自国内総生第 1 次産第 2 次産第 3 次産 1 人当り年末総非農業出生率死亡率治区産 (GDP) 業生産額業生産額業生産額 GDP 人口人口 億元 億元 億元 億元 元 万人 万人 南通市 江苏 809.30 135.63 392.85 10329 782.5 257.8 6.6 6.6 苏州市 江苏 1760.28 91.41 999.89 30384 580.5 265.8 6.3 6.7 宿迁市 江苏 223.16 80.49 80.32 4377 510.8 140.5 7.3 4.3 泰州市 江苏 449.97 69.02 215.72 8958 503.1 125.2 7.9 5.9 无锡市 江苏 1360.11 54.39 751.11 31248 435.9 182.8 7.5 6.3 徐州市 江苏 715.71 126.03 327.59 7960 901.9 240.7 7.7 3.2 盐城市 江苏 603.23 173.19 237.09 7583 795.6 224.1 7.0 5.1 扬州市 江苏 505.46 67.25 246.08 11205 451.6 127.1 7.8 6.4 镇江市 江苏 502.66 33.44 277.82 18852 266.6 102.7 7.4 5.4 鞍山 辽宁 641.51 47.82 357.66 236.03 18647 344.2 173.7 6.9 6.1 本溪 辽宁 177.31 14.64 91.00 71.67 11309 156.5 102.4 6.1 5.1 朝阳 辽宁 92.84 25.49 29.37 37.99 2776 334.6 86.2 8.8 5.1 大连 辽宁 1235.64 111.39 574.24 550.01 22340 554.6 280.2 6.5 5.1 丹东 辽宁 186.58 35.47 67.21 83.90 7742 241.0 99.3 7.3 6.1 抚顺 辽宁 257.92 20.67 154.89 82.36 11357 226.2 148.5 5.9 5.8 阜新 辽宁 70.33 10.21 27.44 32.67 3652 192.6 85.8 7.7 5.1 葫芦岛 辽宁 184.05 30.49 83.78 69.77 6842 269.8 77.0 7.8 5.1 锦州 辽宁 216.47 56.57 78.72 81.19 7056 307.2 110.2 7.6 5.7 辽阳 辽宁 180.62 23.08 81.63 75.91 9948 181.8 77.1 6.9 4.7 盘锦 辽宁 300.86 32.27 212.60 55.99 24558 122.9 61.4 8.6 3.6 沈阳 辽宁 1236.47 76.63 542.28 617.56 17992 689.3 435.7 6.4 5.6 铁岭 辽宁 137.89 40.74 47.90 49.25 4616 298.9 91.3 7.2 5.3 营口 辽宁 192.34 27.59 93.68 71.07 8481 227.4 89.1 6.7 4.6 滨州市 山东 306.50 62.91 152.09 91.50 8466 363.0 79.6 10.7 6.1 德州市 山东 407.43 90.63 187.80 129.00 7572 540.4 115.0 12.1 5.3 东营市 山东 501.52 32.00 404.98 64.54 29015 173.6 73.8 11.3 4.5 菏泽市 山东 225.72 107.87 62.89 54.96 2647 856.8 131.5 11.1 4.4 济南市 山东 1066.16 97.17 443.16 525.83 18842 569.0 251.1 9.8 6.0 济宁市 山东 650.02 118.52 288.00 243.50 8240 794.0 199.9 9.8 4.9 莱芜市 山东 125.36 13.96 64.00 47.40 10158 123.6 40.2 10.2 6.0 聊城市 山东 318.54 93.70 138.36 86.48 5734 557.7 106.2 10.6 4.7 临沂市 山东 623.15 116.78 297.31 209.06 6211 1005.2 184.5 9.8 5.0 青岛市 山东 1316.08 143.22 648.74 524.12 17581 710.5 302.2 9.5 6.5 日照市 山东 234.27 52.06 94.04 88.17 8476 277.2 67.7 12.0 5.7 泰安市 山东 448.02 74.12 201.90 172.00 8267 543.3 165.2 10.6 5.9 威海市 山东 627.10 87.02 330.18 209.90 25380 247.3 97.6 6.1 7.1 潍坊市 山东 802.00 149.27 368.82 283.91 9488 845.9 204.7 9.5 5.9 烟台市 山东 979.50 132.24 503.18 344.08 15060 646.0 207.6 7.0 6.7 枣庄市 山东 276.82 43.83 138.23 94.76 7708 360.3 110.6 8.7 3.9 淄博市 山东 702.09 47.43 406.14 248.52 17156 410.5 179.6 10.4 5.2

所属省 自国内総生第 1 次産第 2 次産第 3 次産 1 人当り年末総非農業出生率死亡率治区産 (GDP) 業生産額業生産額業生産額 GDP 人口人口 億元 億元 億元 億元 元 万人 万人 上海 上海 4950.84 85.50 2355.53 2509.81 37382 1614.0 999.1 5.0 6.0 天津 天津 1840.10 78.55 904.64 856.91 20154 1004.0 535.2 7.6 5.9 杭州市 浙江 1568.01 111.46 793.58 662.98 25074 629.1 237.8 8.3 5.4 湖州市 浙江 385.00 50.52 207.37 127.11 15031 256.5 71.0 7.9 5.9 嘉兴市 浙江 604.26 63.48 333.61 207.17 18223 331.9 83.6 7.8 6.8 金华市 浙江 597.34 52.63 332.22 212.49 13358 477.9 83.8 9.9 6.1 丽水市 浙江 158.97 36.74 66.05 56.18 6393 248.7 36.9 11.3 5.9 宁波市 浙江 1312.69 100.34 718.91 493.43 24213 543.4 150.9 7.4 5.6 衢州市 浙江 176.28 35.69 80.10 60.48 7252 243.5 40.6 10.2 5.7 绍兴市 浙江 822.54 80.46 477.99 264.09 18997 433.3 85.7 9.6 6.5 台州市 浙江 747.51 91.42 433.53 222.56 13654 548.5 92.1 11.3 5.7 温州市 浙江 932.08 57.63 527.83 346.62 12637 738.8 134.1 12.0 4.5 舟山市 浙江 126.69 33.05 43.18 50.47 12894 98.1 29.8 6.3 6.4 安庆市 安徽 264.14 62.07 115.32 86.75 4387 604.0 9.6 5.3 蚌埠市 安徽 171.65 40.51 68.18 62.96 5067 340.0 12.4 4.7 亳州市 安徽 164.02 67.56 39.77 56.69 3109 530.0 13.6 5.4 巢湖市 安徽 205.25 56.45 79.64 69.16 4560 452.0 9.2 5.1 池州市 安徽 61.91 17.95 21.52 22.44 4017 155.0 9.7 6.0 滁州市 安徽 265.40 64.88 109.56 90.96 6221 428.0 10.1 4.3 阜阳市 安徽 200.55 83.43 49.13 67.99 2269 889.0 12.9 4.8 合肥市 安徽 363.44 38.09 179.16 146.19 8257 442.0 9.4 4.0 淮北市 安徽 107.38 17.54 52.08 37.76 5436 199.0 13.2 4.4 淮南市 安徽 134.86 17.06 63.84 53.96 6512 208.0 11.8 4.7 黄山市 安徽 88.29 19.48 26.66 42.15 6017 147.0 8.1 6.2 六安市 安徽 180.61 64.78 57.22 58.61 2722 666.0 9.9 5.0 马鞍山市 安徽 138.15 12.85 81.84 43.46 11558 120.0 9.1 4.0 宿州市 安徽 193.22 89.45 41.82 61.95 3330 583.0 12.3 4.8 铜陵市 安徽 80.14 5.03 44.71 30.40 11556 70.0 9.7 5.3 芜湖市 安徽 218.77 23.66 114.66 80.45 9973 220.0 8.7 5.2 宣城市 安徽 168.91 39.39 63.85 65.67 6144 275.0 8.5 5.0 保定市 河北 747.31 149.01 331.21 267.08 7058 1062.4 9.6 4.2 沧州市 河北 487.21 86.47 235.41 165.32 7436 673.6 8.7 4.7 承德市 河北 182.41 35.81 78.20 68.40 5143 355.5 9.3 4.1 邯郸市 河北 591.68 98.71 283.95 209.01 7032 844.3 9.3 4.0 衡水市 河北 322.78 58.68 174.03 90.08 7854 410.5 7.5 4.7 廊坊市 河北 413.44 68.16 218.17 127.11 10881 381.6 8.9 4.0 秦皇岛市 河北 307.31 40.26 109.38 157.68 11500 268.2 8.0 5.5 石家庄市 河北 1085.43 153.63 501.87 429.92 12157 895.9 10.0 5.0 唐山市 河北 1006.46 179.62 514.27 312.56 14379 700.2 8.3 5.2 邢台市 河北 406.34 81.80 213.17 111.37 6155 661.4 8.1 4.5

所属省 自国内総生第 1 次産第 2 次産第 3 次産 1 人当り年末総非農業出生率死亡率治区産 (GDP) 業生産額業生産額業生産額 GDP 人口人口 億元 億元 億元 億元 元 万人 万人 张家口市 河北 258.02 29.71 115.55 112.77 5742 448.9 8.6 5.0 安阳市 河南 279.83 57.13 133.62 5385 521.2 96.0 鹤壁市 河南 94.82 19.91 46.85 6746 141.1 44.0 济源市 河南 66.23 6.49 38.53 10325 64.3 18.0 焦作市 河南 256.66 41.52 132.09 7769 332.7 101.0 开封市 河南 252.35 80.30 90.46 5419 467.4 92.0 洛阳市 河南 465.19 40.02 250.65 7429 628.4 156.0 漯河市 河南 182.32 42.41 98.81 7418 246.6 58.0 南阳市 河南 576.28 169.62 264.27 5478 1055.1 150.0 平顶山市 河南 295.34 44.38 154.51 6134 483.1 116.0 濮阳市 河南 219.45 47.75 118.11 6283 350.6 60.0 三门峡市 河南 181.19 21.02 97.17 8363 218.3 61.0 商丘市 河南 318.38 133.95 101.46 3983 802.8 133.0 新乡市 河南 308.69 71.98 129.39 5718 541.8 113.0 信阳市 河南 263.68 73.11 102.03 3431 770.8 114.0 许昌市 河南 326.19 65.42 176.69 7390 442.7 75.0 郑州市 河南 828.20 45.31 404.78 13213 628.6 231.0 周口市 河南 373.40 141.70 142.96 3579 1047.7 107.0 驻马店市 河南 305.62 99.79 122.16 3760 815.6 90.0 大庆 黑龙江 1077.90 22.30 956.00 99.50 42886 252.1 184.1 7.9 3.0 大兴安岭 黑龙江 45.40 6.10 20.70 18.60 8521 52.9 42.4 8.4 3.6 哈尔滨 黑龙江 1120.10 186.10 393.10 540.90 11842 941.1 673.1 8.1 4.3 鹤岗 黑龙江 69.70 19.20 27.10 23.40 6269 111.3 84.4 10.1 4.5 黑河 黑龙江 82.50 26.80 17.50 38.10 4791 172.9 66.6 7.4 3.4 鸡西 黑龙江 136.30 38.10 54.10 44.10 6935 196.4 146.1 7.2 3.6 佳木斯 黑龙江 164.20 47.10 44.50 72.50 6843 240.7 175.1 9.1 3.4 牡丹江 黑龙江 228.60 31.40 98.20 99.00 8459 271.2 228.7 8.5 3.7 七台河 黑龙江 61.40 7.40 29.20 24.80 7105 86.6 69.5 9.2 4.6 齐齐哈尔 黑龙江 301.20 78.80 101.20 121.20 5394 560.1 353.3 6.9 4.0 双鸭山 黑龙江 92.30 27.10 34.90 30.30 6150 150.1 107.1 9.4 3.6 绥化 黑龙江 339.60 98.70 89.80 151.10 6242 547.8 264.4 7.3 2.6 伊春 黑龙江 78.60 12.90 38.00 27.70 5936 132.2 122.1 7.7 3.9 鄂州市 湖北 101.06 14.82 52.72 33.52 9783 103.3 恩施州 湖北 126.78 53.36 36.24 37.18 3343 379.2 黄冈市 湖北 343.02 81.80 159.89 101.33 4746 722.7 黄石市 湖北 222.62 19.31 116.91 86.40 8944 248.9 荆门市 湖北 271.22 60.08 118.11 93.03 9071 299.0 荆州市 湖北 330.00 93.50 134.28 102.22 5237 630.1 潜江市 湖北 79.70 14.35 37.86 27.49 7938 100.4 神农架林区 湖北 3.15 0.55 1.01 1.59 3987 7.9

所属省 自国内総生第 1 次産第 2 次産第 3 次産 1 人当り年末総非農業出生率死亡率治区産 (GDP) 業生産額業生産額業生産額 GDP 人口人口 億元 億元 億元 億元 元 万人 万人 十堰市 湖北 201.77 27.66 105.57 68.54 5825 346.4 随州市 湖北 129.64 34.18 54.87 40.59 5202 249.2 天门市 湖北 94.20 19.94 41.79 32.47 5829 161.6 武汉市 湖北 1347.80 85.03 594.84 667.93 17011 792.3 仙桃市 湖北 101.04 22.94 41.00 37.10 6827 148.0 咸宁市 湖北 144.76 35.17 65.34 44.25 5336 271.3 襄樊市 湖北 450.30 102.45 215.64 132.21 7931 567.8 孝感市 湖北 287.80 72.82 118.37 96.61 5735 501.8 宜昌市 湖北 410.34 63.15 224.01 123.18 9967 411.7 长沙市 湖南 728.08 78.36 297.09 352.62 12443 587.1 262.4 10.8 6.8 常德市 湖南 398.59 110.04 154.87 133.69 6692 596.0 167.7 9.7 7.1 郴州市 湖南 257.11 62.90 86.34 107.87 5661 455.5 121.6 12.3 6.8 衡阳市 湖南 386.22 108.97 136.35 140.90 5483 708.9 190.7 13.2 7.1 怀化市 湖南 214.16 58.41 58.11 97.64 4415 486.6 111.6 13.1 6.9 娄底市 湖南 180.06 40.00 70.90 69.16 4508 399.9 101.3 13.1 6.9 邵阳市 湖南 243.21 93.15 63.39 86.67 3348 726.9 170.8 12.8 6.8 湘潭市 湖南 238.28 34.12 103.42 100.75 8509 280.5 103.8 11.2 7.0 湘西州 湖南 71.81 22.79 25.13 23.90 2745 262.4 57.9 13.8 6.8 益阳市 湖南 210.01 56.30 63.27 90.44 4661 453.2 127.3 10.3 6.6 永州市 湖南 249.29 83.87 69.52 95.90 4404 566.5 121.7 10.8 6.8 岳阳市 湖南 406.97 98.20 166.36 142.40 7777 523.7 172.8 11.6 7.0 张家界市 湖南 66.71 15.15 14.10 37.46 4273 156.3 40.1 12.2 7.2 株洲市 湖南 322.67 51.60 153.05 118.03 8805 372.1 147.5 11.1 7.0 白城 吉林 83.29 29.52 26.04 27.72 4176 199.8 79.5 8.6 3.7 白山 吉林 93.61 18.08 46.81 28.72 7042 132.7 87.4 6.7 4.0 长春 吉林 1003.01 135.89 443.61 423.51 14274 705.7 293.6 7.3 4.7 吉林 吉林 446.44 70.50 175.08 200.87 10274 431.4 209.2 7.0 4.7 辽源 吉林 63.70 15.90 17.70 30.11 5126 124.3 57.1 8.5 5.2 四平 吉林 179.43 75.30 46.12 58.00 5552 323.5 117.8 7.4 4.2 松原 吉林 178.01 60.95 75.66 41.40 6485 275.7 69.0 11.9 3.8 通化 吉林 158.05 33.22 67.59 57.24 6979 225.2 103.7 7.5 4.7 延边朝鲜族州 吉林 142.51 22.79 62.91 56.80 6518 218.8 137.4 6.0 5.3 抚州地区 江西 135.62 46.00 52.04 37.58 3685 369.7 83.5 14.8 5.8 赣州地区 江西 284.58 94.16 84.20 106.22 3606 793.0 137.8 16.0 6.1 吉安地区 江西 164.89 59.08 52.30 53.51 3633 455.7 90.0 15.1 7.0 景德镇市 江西 104.26 10.93 54.30 39.03 7012 149.3 53.4 15.0 6.3 九江市 江西 232.62 45.83 104.45 82.34 5160 452.8 98.6 15.1 6.3 南昌市 江西 485.62 47.94 231.16 206.52 11131 438.1 181.0 15.5 5.9 萍乡市 江西 108.45 14.77 59.47 34.22 6134 177.5 50.4 13.7 5.9 上饶地区 江西 190.86 56.86 62.26 71.74 3106 617.1 101.8 15.2 6.6

所属省 自国内総生第 1 次産第 2 次産第 3 次産 1 人当り年末総非農業出生率死亡率治区産 (GDP) 業生産額業生産額業生産額 GDP 人口人口 億元 億元 億元 億元 元 万人 万人 新余市 江西 72.95 13.60 33.47 25.88 6730 108.9 35.3 13.9 5.6 宜春地区 江西 204.07 70.59 68.73 64.75 3952 518.7 116.7 14.8 6.1 鹰潭市 江西 58.82 11.24 24.69 22.89 5623 105.1 27.9 16.1 6.9 阿拉善盟 内蒙古 25.07 4.02 10.40 10.65 11423 17.7 10.3 2.3 巴彦焯尔盟 内蒙古 120.26 45.90 30.22 44.14 6960 173.6 9.3 2.9 包头市 内蒙古 248.57 18.68 148.39 81.50 12082 206.2 11.7 3.3 赤峰市 内蒙古 179.62 50.95 58.07 70.60 3969 442.0 9.0 4.5 呼和浩特 内蒙古 211.12 25.24 95.37 90.51 9902 211.8 10.4 3.0 呼伦贝尔 内蒙古 167.85 40.06 46.15 81.64 6337 265.0 9.0 3.7 乌海市 内蒙古 43.92 1.26 28.60 14.06 10926 40.6 9.5 2.3 乌兰察布盟 内蒙古 101.66 34.89 34.41 32.36 3765 270.3 7.4 4.2 锡林郭勒盟 内蒙古 74.24 21.98 29.27 22.99 7992 91.8 10.8 3.5 兴安盟 内蒙古 58.80 16.91 17.13 24.76 3635 162.0 7.2 3.8 鄂尔多斯 内蒙古 171.84 24.37 102.60 44.87 13014 132.8 9.4 3.5 通辽市 内蒙古 173.72 64.27 51.96 57.03 5661 305.4 9.8 3.7 长治市 山西 184.59 25.62 99.72 59.25 5909 316.2 90.1 大同市 山西 190.20 7.75 101.72 80.73 6485 302.7 131.6 晋城市 山西 158.03 9.38 85.91 62.74 7509 217.1 74.0 晋中市 山西 149.00 22.62 72.85 53.53 4907 302.6 97.7 临汾市 山西 192.44 23.39 103.69 65.36 4774 400.1 106.9 吕梁地区 山西 90.03 11.26 44.47 34.30 2623 341.4 75.4 朔州市 山西 85.35 9.56 42.03 33.76 6164 146.4 51.9 太原市 山西 384.40 14.34 190.09 179.97 12319 336.4 277.0 忻州市 山西 84.35 13.95 35.91 34.49 2849 296.0 79.5 阳泉市 山西 100.40 2.92 58.55 38.94 8062 127.9 58.3 运城市 山西 195.89 34.27 104.08 57.54 4052 484.9 105.5 白银市 甘肃 84.18 13.06 43.02 28.10 4870 173.5 37.3 定西地区 甘肃 47.28 20.81 11.20 15.27 1612 294.2 24.7 甘南州 甘肃 15.17 6.18 3.04 5.95 2302 65.9 11.6 嘉峪关市 甘肃 20.64 0.81 15.68 4.15 12877 16.1 13.8 金昌市 甘肃 40.06 4.90 28.24 6.92 8823 45.6 21.3 酒泉地区 甘肃 85.81 18.71 38.06 29.04 8994 95.8 34.4 兰州市 甘肃 348.75 16.89 181.31 150.55 11879 294.9 164.0 临夏州 甘肃 30.35 10.53 10.03 9.79 1609 189.3 20.1 陇南地区 甘肃 43.39 15.73 11.77 15.89 1631 266.9 23.5 平凉地区 甘肃 66.44 18.83 22.61 25.00 3021 220.8 28.6 庆阳地区 甘肃 62.49 15.70 30.10 16.69 2477 253.1 30.0 天水市 甘肃 87.46 16.48 36.18 34.80 2575 340.8 45.4 武威市 甘肃 70.52 23.16 21.42 25.94 3679 192.2 28.8 张掖地区 甘肃 68.84 26.00 20.66 22.18 5460 126.4 23.2

所属省 自国内総生第 1 次産第 2 次産第 3 次産 1 人当り年末総非農業出生率死亡率治区産 (GDP) 業生産額業生産額業生産額 GDP 人口人口 億元 億元 億元 億元 元 万人 万人 百色地区 广西 128.41 49.45 36.04 42.92 3510 365.5 45.9 北海市 广西 123.44 37.39 33.87 51.28 8579 144.7 41.2 9.7 3.3 防城港市 广西 62.65 20.14 17.80 24.71 8052 77.8 19.3 11.6 4.4 贵港市 广西 119.66 46.43 27.79 45.43 2618 457.6 47.7 13.6 4.8 桂林市 广西 329.78 104.18 99.65 125.94 6822 484.7 105.6 8.1 5.3 河池地区 广西 151.53 44.75 51.01 55.78 3996 378.6 55.5 贺州地区 广西 101.96 41.09 27.43 33.44 4908 207.4 27.8 柳州地区 广西 149.29 57.93 44.19 47.18 3786 398.5 56.2 柳州市 广西 207.01 21.18 100.52 85.31 11202 186.1 94.8 8.4 3.9 南宁地区 广西 183.10 78.23 35.97 68.89 3257 561.1 71.1 南宁市 广西 324.79 49.52 93.43 181.84 11086 294.6 122.3 10.2 3.7 钦州市 广西 144.09 72.59 27.66 43.85 4388 329.9 34.7 13.2 4.2 梧州市 广西 139.05 43.13 41.64 54.28 4822 289.3 56.6 12.2 5.2 玉林市 广西 210.91 81.59 61.17 58.14 3626 582.3 66.8 14.0 4.9 安顺 贵州 63.50 18.92 23.04 21.54 2503 255.2 39.2 毕节地区 贵州 127.16 54.22 36.38 36.56 1831 698.5 42.7 贵阳 贵州 302.75 25.09 152.69 124.97 8921 341.3 156.6 六盘水 贵州 90.88 13.95 49.13 27.80 3122 291.1 56.1 黔东南州 贵州 85.91 35.69 24.95 25.27 2022 427.3 44.5 黔南州 贵州 106.24 35.74 40.02 30.49 2782 384.1 47.8 黔西南州 贵州 67.21 22.90 22.84 21.46 2254 299.9 27.0 铜仁 贵州 67.30 38.46 13.35 15.48 1786 379.0 33.3 遵义 贵州 252.75 82.67 91.65 78.43 3520 722.1 102.0 宁夏 宁夏 298.38 49.57 134.37 114.44 5340 563.0 163.9 16.6 4.8 青海 青海 300.95 42.79 132.18 125.98 5735 523.0 140.2 19.1 6.4 安康市 陕西 81.04 23.75 19.72 37.57 2768 293.1 39.7 宝鸡市 陕西 194.31 25.59 91.91 76.81 5339 364.5 85.7 汉中市 陕西 129.32 31.55 42.28 55.49 3503 369.5 68.7 商洛市 陕西 58.89 18.00 18.23 22.66 2489 236.5 30.3 铜川市 陕西 37.08 3.85 16.42 16.81 4448 83.5 38.7 渭南市 陕西 170.19 41.97 62.32 65.90 3212 530.8 92.8 西安市 陕西 701.39 44.98 299.23 357.18 10150 694.8 292.6 咸阳市 陕西 231.91 53.62 96.25 82.04 4873 490.7 97.6 延安市 陕西 106.26 20.93 56.98 28.35 5383 198.2 42.5 榆林市 陕西 92.63 13.03 46.09 33.51 2833 328.0 47.1 阿坝藏族羌族 40.21 10.29 14.64 4834 83.5 15.8 10.9 4.3 四川州 巴中市 四川 86.49 40.84 15.06 2482 350.3 49.5 9.5 5.2 成都市 四川 1492.04 131.74 676.15 14676 1019.9 354.8 7.1 5.5 达州市 四川 205.40 75.38 74.20 3308 622.7 95.2 8.6 6.5

所属省 自国内総生第 1 次産第 2 次産第 3 次産 1 人当り年末総非農業出生率死亡率治区産 (GDP) 業生産額業生産額業生産額 GDP 人口人口 億元 億元 億元 億元 元 万人 万人 德阳市 四川 286.01 64.55 125.50 7541 379.2 74.1 6.9 6.9 甘孜州 四川 27.57 7.69 7.69 3092 89.4 13.8 13.2 6.5 广安市 四川 138.54 42.94 45.74 3148 441.2 54.2 9.6 6.2 广元市 四川 87.89 32.05 23.65 2902 303.2 56.1 8.3 6.1 乐山市 四川 161.07 38.18 70.75 4652 346.5 81.5 7.1 6.1 凉山州 四川 160.40 59.74 47.82 3969 405.9 48.8 14.2 6.0 泸州市 四川 177.96 45.95 68.01 3835 464.4 72.3 8.6 5.7 眉山市 四川 134.89 41.29 49.88 3967 340.1 43.4 7.0 5.8 绵阳市 四川 330.09 72.62 127.39 6357 520.2 105.2 7.0 5.7 内江市 四川 160.44 35.60 66.92 3820 420.1 73.5 7.8 5.5 南充市 四川 200.10 70.22 54.40 2820 709.6 121.7 6.8 6.6 攀枝花市 四川 124.16 8.38 84.08 12001 103.9 55.4 12.7 4.5 遂宁市 四川 128.24 42.42 42.30 3451 372.3 64.6 7.3 5.1 雅安市 四川 81.05 19.00 39.03 5386 151.1 28.7 11.7 5.5 宜宾市 四川 229.39 50.39 106.57 4505 509.9 82.9 8.6 6.0 资阳市 四川 153.40 55.61 48.12 3141 488.2 57.4 7.0 6.1 自贡市 四川 164.34 34.38 73.13 5217 315.0 73.2 6.2 5.1 西藏 西藏 138.73 37.47 32.18 69.08 5307 263.0 36.3 18.6 6.5 阿克苏地区 新疆 103.64 44.05 22.90 36.69 4939 209.8 54.3 13.7 4.2 阿勒泰地区 新疆 34.77 12.75 9.88 12.13 5890 59.5 25.0 10.0 3.6 巴音郭楞蒙古 141.36 25.09 85.18 31.09 13119 106.3 42.1 10.1 3.0 新疆州 博尔塔拉蒙古 24.55 9.74 5.89 8.93 5920 41.6 13.4 11.3 4.5 新疆州 昌吉州 新疆 133.73 43.03 51.13 39.58 8399 150.8 58.2 10.4 3.2 哈密地区 新疆 37.06 6.54 12.92 17.60 7351 51.1 25.9 10.3 2.9 和田地区 新疆 30.89 16.44 4.15 10.31 1843 168.7 22.4 17.4 6.1 喀什地区 新疆 82.63 43.31 12.75 26.57 2411 342.7 68.4 15.7 5.4 克拉玛依市 新疆 167.55 0.50 142.35 24.70 43926 28.4 23.6 8.3 2.4 克孜勒苏柯尔 10.08 3.37 1.40 5.31 2293 44.5 9.8 17.1 4.4 新疆克孜州 石河子市 新疆 28.05 2.06 12.05 13.94 9738 60.0 34.4 8.8 3.3 塔城地区 新疆 91.82 34.13 25.21 32.48 7294 92.4 40.2 10.9 2.7 吐鲁番 新疆 71.27 7.82 48.48 14.97 12831 55.9 13.7 11.7 2.5 乌鲁木齐 新疆 314.86 4.00 114.08 196.79 16493 169.0 136.9 9.4 3.2 伊犁州直属县 新疆 92.85 33.38 27.45 32.02 4114 243.2 79.7 11.7 2.5 伊犁哈萨克州 新疆 219.44 80.26 62.55 76.64 5344 395.0 144.9 11.2 2.7 保山市 云南 75.86 30.52 15.02 30.32 3225 235.9 23.5 17.5 7.9 楚雄州 云南 114.55 33.51 46.10 34.94 4552 252.4 34.4 17.2 7.6 大理州 云南 145.47 48.35 42.17 54.95 4411 330.9 38.9 17.0 7.8