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別紙 2 高品質盛土を保証する施工管理技術に関する研究 龍岡文夫 1 1 東京理科大学理工学部土木工学科 ( 278-851 千葉県野田市山崎 2641) 盛土の施工管理の目的は所定の安定性等の実現である 通常は 締固め度 D c の全測定値が許容下限値以上であることを確認するが 上記は看過されがちである 設計の安定解析で用いる標準的設計せん断強度は 許容下限値の D c に対応していて締固めた盛土には低すぎる 良い締固めを奨励し それを設計に反映する体系にするために 多様の砂 礫質土の三軸圧縮等を行い以下の結果を得た 1) 締固め管理には相対密度は不適である 2) 均等係数 粒径等により異なるせん断強度 ~D c 関係が存在する 3) 標準 Proctor での D c が 9 % 程度では殆ど締固まっていない D c の増加により強度は増加する 4)Dc の平均値が 全測定値に対する許容下限値 よりも 5 % 程度以上高いことを確認する必要がある 5) 良く締固めれば やや乾燥側で締固めた方が高いせん断強度と剛性が実現でき 飽和時沈下も殆どない キーワード砂礫, 締固め度 せん断強度 三軸圧縮試験 盛土 1. はじめに 盛土の施工管理の本来の目的は 安定性 変形 遮水性等 維持管理の容易さ等に関する所定の要求性能の実現のために必要なせん断強度 剛性 透水係数などの物性の確保である 砂礫の盛土の施工管理では 通常 名目上同一の盛土材料を用いた施工の範囲内で多数測定した締固め度 D c ( 図 -1) の全測定値が規定された許容下限値 ( いわゆる管理値 ) 以上であることを確認する しかし 上記の本来の目的は看過されがちである 締固め度 :? d ( 現場測定 ) D c = (ρ d ) max ( 室内締固め試験 ) マd x, ァ (? d ) max? d ( 現場測定 ) w opt 含水比, w 1 D c の管理値 ( 許容下限値 ) 規定されたエネルギーを用いた代表的試料の室内締固め試験 Zero air void (S r = 1 %) 図 -1 締固め度の定義 ( 現場での締固め時の含水比が室内締固め試験による最適含水比と等しい場合 ) 一方 土構造物の設計において安定解析を行う場合 通常は許容下限値の D c に対応した標準的設計せん断強度を用いる しかし その値は残留強度に対応していて 締固めた盛土のせん断強度を過小評価している このた め 実際には可能なレベル II 設計地震動に対する土構造物の耐震設計が困難になる この現状を見直し 現場で出来るだけ高い締固め行うことを奨励し その結果を正当に設計に反映する体系にするために 東京理科大学土木工学科地盤工学研究室では この 7 年間現場で使用された多様の砂 礫質土の排水三軸圧縮 平面ひずみ圧縮試験を行ってきた 平成 21 22 年度には 国土交通省建設技術研究開発助成制度での 高品質盛土を保証する施工管理技術に関する研究 によって以下の機関 ( 担当者 敬称略 ) が共同研究を行った 独立行政法人土木研究所 ( 佐々木哲也 山木正彦 ) 北海道大学大学院工学研究科 ( 三浦清一 ) 東京大学生産技術研究所 ( 古関潤一 ) 名古屋大学工学研究科 ( 中野正樹 ) 神戸大学工学研究科 ( 澁谷啓 ) 山口大学大学院理工学研究科 ( 兵動正幸 ) 高速道路総合技術研究所 道路研究部 ( 横田聖哉 ) 東京理科大学理工学部 ( 龍岡文夫 清田隆 川辺翔平 ) 2. 現場締固め管理の構造 (1) 締固め管理における三つの経路図 -2 は 盛土締固め管理の本来の目標である 盛土の要求性能を実現するための締固めた盛土のせん断強度 剛性 透水性等の物性 (P と記す ) を確認するための三つの経路を示したものである このなかで 強度 剛性 ~ 締固め度関係 は経路 C P が締固め管理の基本であり 三軸圧縮試験のような室内せん断試験によって求

める 砂礫土の盛土では 通常 設計指針等に従って締固め度の全測定値が規定された許容下限値 ( 例えば標準 Proctor での 9 % 以上 ) であることを確認する しかし 通常は 経路 F C (D c の許容最低値 ) の管理だけであり 経路 C P を辿って P の確認をすることは希である つまり 締固め度の管理が自己目的化している傾向にある つまり 経路 F P の確認をしない 盛土の締固め管理の構造 F: 原位置締固め管理の程度 ( 締固め機械 通過回数 締固め層厚 土質制限 含水比 ) P: 物性 ( 締固めた盛土のせん断強度 剛性透水性等 ) この関連は 通常は無視 この関係は 室内せん断試験でしか求まらない C: 締固めた盛土の乾燥密度 (D c ) 法は 1) の要因によるばらつきがなく締固め時含水比が最適含水比に常に一致していれば 粒子特性が変化しても真の締固め度は一定であることを暗黙の前提としている しかし 室内締固め試験では締固めエネルギーの増加による最大乾燥密度の増加率は粒子特性によって変化するため 現場での異なる粒子特性に対する真の締固め度の一定性は 室内締固め試験で用いるエネルギーレベルに依存する この点を研究した例はないようである 3) 仮に乾燥密度を測定した全ての場所から試料を採取して締固め試験を行えば 最大乾燥密度は変化する しかし 実際には締固め度は 代表的試料の最大乾燥密度 を用いて求めている ( 見掛けの締固め度 ) 従って 仮に真の締固め度が一定でも 見掛けの締固め度は盛土材の粒子特性の変化によって変化する I: 迅速原位置測定による指標 ( 例 :PLT, FWD, 締固め機械の応答振動の解析 弾性波速度測定..) 盛土形状 設計荷重等の設計諸条件 締固め度の平均値に対応する盛土の性能 ( 安定性 変形性 ) 標準的設計せん断強度 ( 盛土の実際の f の平均値よりもかなり低い ) 図 -2 盛土締固め管理の構造 飽和化後の内部摩擦角 f d D c 1% d.max 各地点で締固めエネルギー 含水比等のばらつきによる? d のばらつき 各地点での粒子特性 ( 粒度 粒形 破砕性 鉱物等 ) の変化による? d /? d.max の変化 ( 締固めエネルギーによって異なる ) 締固め度の真のばらつき 実測の D c は一定値の? d.max を用いて計算 締固め度の見掛けのばらつき 盛土の性能の過小評価 許容下限値 締固め度, D D c の測定値の c 出現頻度近代的機械化施工により良く締固められた盛土での測定された締固め度の分布 実測の締固め度は 大きくばらつく 図 -3 現在の盛土の締固め管理と設計せん断強度の関係 (2) 締固め度の管理値の意味 名目上同種の盛土材を用いた施工範囲内でも 多数点で測定した乾燥密度から締固め度がばらつくのには 次の三つの理由がある ( 図 -3) 1) 場所によって また締固め層の深度方向で 締固めエネルギー等が不可避的に不均等となるため 仮に盛土材が完全に一様でも 原位置で測定した乾燥密度 ρ d の ρ d を測定した試料を用いた室内締固め試験によって得られた最大乾燥密度 (ρ d ) max に対する比である真の締固め度が変化する 2) 名目上同種の盛土材でも 粒子特性 ( 粒径 細粒分含有率 均等係数 粒形 粒子破砕性等 ) は場所により不可避的に変化するため 乾燥密度と最大乾燥密度の両者が変化し 両者に比である真の締固め度も変化する 締固め度で管理する現在の締固め管理 フ j l 1,5 マ ス フ 1, ェ I R 5 w1 e i 5 管理値 = 92 % 9 95 1 15 > 11 締固め度, D c 路盤 1Ec (standard Proctor) D c の平均値 = 98. % 路床 4.5Ec (modified Proctor) D c の平均値 = 97.4 % 図 -4 高速道路盛土での締固め管理の記録 (2kN 級振動ローラ 施工箇所 1 層ごとに面的に1 日 15 点 RI 測定 24 年 11 月 ~28 年 6 月 19,245 データ (94 工事 ), 最大粒径 4 mm 以下でかつ細粒分含有率が 2 % 以下 ) 要因 1) をできるだけ小さくなるような施工が望まれるが 要因 2, 3) のために見掛けの締固め度は不可避的にばらつく ( 図 -3) 締固め度の許容下限値 ( 管理値 ) の規定による盛土の締固め度管理は 本来 締固め度の測定値が不可避的にばらつくことを前提に その平均値は 全測定値に対する許容下限値 よりも十分に高くなることを想定しているはずである すなわち 全測定値が許容下限値を超えていれば 真の締固め度の平均値は十分大きくなることを想定している 砂質土 礫質土の場合は 通常の近代的機械施工を行えば見掛けの締固め度の全測定値の平均値は 全測定値に対する許容下限値 ( 管理値 ) を容易に 5 % 程度以上超える ( 図 -4) すなわち この管理を厳密に実施すれば 真の締固め度の平均的も管理値を 5 % 以上を超え 盛土が良く締固まった状態を保証できるはずである しかし 実際には次の様な深刻な誤解がある 1) 真の締固め度が許容下限値付近であれば十分締固まっており 強度 剛性も十分に高い と言う誤解がある たとえば 厚層締固め工法の評価において

締固め層の下層でも測定した真の締固め度が許容下限値を若干超えているから下層も良く締固まっている と言う主張がある しかし この状態では締固めがく不十分である 2) 通常の薄層締固めならば 実際の盛土内の変形と剛性の平均値は 締固め度の許容下限値に対応する値よりも 確実に大きい しかし 従来の設計では このことを考慮せず許容下限値の締固め度に対応しておりピーク強度よりもはるかに低い値である残留時のせん断強度に近い値である標準的設計せん断強度を用いている これは 安全側であるが 盛土を良く締固めた成果を全く評価しておらず不合理である 3) 室内せん断試験によって設計せん断強度を決定する場合でも 許容下限値の締固め度で供試体を作成することが多い 2) と 3) の方法論では 許容下限値を出来るだけ超えて良く締固めても それに対する報償がない 現在の施工管理と設計法の体系は 結局 より良い締固めを奨励せず 盛土施工の良否を峻別しない悪平等の体系である 1) a) 通過重量百分率 乾燥密度, d (g/cm 3 ) 1 8 6 4 2 2.4 2.2 2. 1.8 1.6 1.4 CBG1) 千葉礫 (1) CBG2) 千葉礫 (2) CCA) 破砕コンクリート CGR) 粒度調整砕石 RGYY) 新山本山ダム円礫 RGSZ) 静岡空港円礫 NS) 成田砂 IS-I) 稲城砂 Ⅰ IS-Ⅱ) 稲城砂 Ⅱ IS-Ⅳ) 稲城砂 Ⅳ TS) 豊浦砂 YG) 吉野川礫 ( 剪頭粒度 ) DG) 土器川礫 ( 剪頭粒度 ) NS, IS-I, IS -Ⅱ & IS-Ⅳ DG 1E-3.1.1 1 1 1 粒径 d, [mm] CBG2 RGYY DG RGSZ IS-Ⅱ IS-I IS-Ⅳ CGR YG CCA NS 4.5 Ec TS CBG2 RGSZ CBG1 YG RGYY CCA CGR 5 1 15 2 25 3 b) 含水比, w 図 -5 検討した砂礫の粒度分布曲線と締固め曲線 (4.5Ec) 3. 細粒分が比較的少ない砂礫試料の結果 (1) 試料 TS IS-I) 稲城砂 Ⅰ IS-Ⅱ) 稲城砂 Ⅱ IS-Ⅳ) 稲城砂 Ⅳ NS) 成田砂 TS) 豊浦砂 RGYY) 新山本山ダム円礫 RGSZ) 静岡空港円礫 CCA) 破砕コンクリート CBG2) 千葉礫 (2) CGR) 粒度調整砕石 YG) 吉野川礫 ( 剪頭粒度 ) DG) 土器川礫 ( 剪頭粒度 ) Z.A.V.L. 建設プロジェクトで用いられた多様な砂 礫質土 ( 図 -5a) を用いて 締固め試験 ( 図 -5b) と三軸圧縮試験 (TC 試験 ) あるいは平面ひずみ圧縮試験 (PSC 試験 ) を行った 図 -6 に代表的試料の土器川礫の結果を示す 供試体は 基本的には 1Ec あるいは 4.5Ec で締固めた時の最適含水比と湿潤側と乾燥側の含水比において 異なる乾燥密度に締固めて作成した 一部の供試体はそのままの含水比で 殆どの供試体は飽和化して σ 3 = 5 kpa まで主応力比 σ 1 /σ 3 =1. あるいは 2. で圧密し 1 時間の排水クリープ載荷後 軸ひずみ速度 =.1 %/min で単調載荷した 実験結果から c= とした時の内部摩擦角 : φ peak = arcsin{( ' 1- ' 3) /( ' 1 ' 3)} max (1) を求めて 様々な検討をした b) a) Deviator stress, q (kpa) Dry density, d (g/cm 3 ) 4 2 2.3 2.2 2.1 2. Dokigawa gravel D c =1% 95% 9% 4.5Ec Compacted states of TC specimens S r = 1 % 9 % 8 % dmax = 2.199 g/cm 3 w opt = 6.41% 1.9 2 4 6 8 1 Water content, w 1 (w) Dokigawa gravel c =6.41 % (w) c =5.45 % wopt for 4.5Ec 8 D c =97.5 % D c =98.5 % * Drained PSC ( ' 3 = 5 kpa) 95.3 % 94.3 % 6 92.6 % 89.9 % * (w) c =7.5 % 9.9 % * D c =94.7 % 96.7 % -2 2 4 6 8 1 12 14 16 Vertical strain, 1 (LVDT) 92. % -4-2 2 図 -6 土器川準円礫 : a) 締固め曲線と供試体の締固め状態 ; b) 飽和化した供試体の排水大型三軸圧縮試験 (σ 3 =5kPa) の結果 5) (2) 相対密度と締固め度 乾燥密度の指標として 相対密度と締固め度 ( 図 -1) の妥当性は不明であった 今回 広範囲の砂 礫質土に対して 詳細に検討した 図 -7 は 様々な砂礫試料の飽和供試体の排水三軸圧縮 (TC) 試験と排水平面ひずみ圧縮 (PSC) 試験による 三軸圧縮条件での φ peak を圧密前の相対密度 D r に対する関係である 排水 PSC 試験で得た φ peak の値は TC 試験での値に換算してある 粒子が角張った貧配合の豊浦砂と粒子が角張っているか丸い良配合の複数の礫は似た関係 Volumetric strain, vol

を示しているが 全体的に見ると相関性は極めて悪い これは 洪積層から採取した細粒分が多い成田砂と稲城砂 IV の 1Ec と 4.5Ec での最大乾燥密度は D r = 17 %, 19 % 程度に相当するからである これは 細粒分が多いため 最小間隙比を求めるために炉乾燥試料を無拘束で振動締固めをしても 現場の盛土工事と締固め試験において加圧湿潤状態で締固めて得られる密な状態にはならないためである 加えて 最大間隙比も求める必要がある また砂質土 礫質土では最小間隙比の測定法が異なり 一貫性がない 以上から 相対密度は 広範囲な砂 礫質土を対象とする現場の締固め管理には不適と結論できる 図 -8 に 図 -7 に示すを D c (4.5E c 基準 ) に対してプロットした データは 土質によって分類ができて明確な法則性がある すなわち 良配合の砂礫では粒径が大きな方が強度はやや大きく 砂質土では良配合の方が貧配合の場合よりも明確に強度が大きい 65 粒度調整砕石 ( 鉄道総研試料 ) x j 6 吉野川礫 (PSC) 土器川礫 i 成田砂 (PSC) k 55 同上 ( 不飽和 ) f pea 豊浦砂 (PSC) p, 5 C 45 豊浦砂 4 k ウ 35 イ 吉野川礫 稲城砂 Ⅳ O 3 円礫混じり礫質土 ( 静岡空港 ) 稲城砂 Ⅳ(PSC) 25 2 4 6 8 1 12 14 16 18 2 Relative 相対密度 density,, D r D r Friction angle (peak), peak (degree) 図 -7 各種砂 礫質土の飽和試料の排水 TC 試験 σ 3 = 5 kpa) でのφ ~D r 関係 (3) 強度 ~ 締固め度関係図 -8 から次のことが分かる 1) D c (1Ec)= 9 % の砂 礫質土では φ peak の値は残留強度に近く 殆ど締固まっていない 2) φ の値は D c の増加により著しく増加する この結果に基づくと 現場での D c の平均値が 全測定値に対する許容下限値 よりも 5 % 程度以上高く 95% 程度 (1Ec) あるいは 9% 程度 (4.5Ec) であれば 盛土はある程度締固まっていると言える また 1% 程度 (1Ec) あるいは 95% 程度 (4.5Ec) であれば良く締固まっていると言える 3) 良配合の礫質土の排水 TC 試験での φ peak の一定の D c (1Ec) あるいは D c (4.5Ec) でのバラつきは同様に 1 度以下である 詳細に見ると D c (4.5Ec) に基づいた方が 良配合の砂質土の D c が大きい時の φ peak のばらつきは小さくなり 貧配合の豊浦砂との差も明確 になる 従って φ peak ~D c (4.5Ec) 関係から D c の測定値から φ peak を推定する方が精度が高い 4) 良配合の砂 礫質土では D c が大きいほど不飽和試料の方が飽和試料よりも φ peak が大きくなる傾向にある 砂礫盛土の現在の通常の設計では飽和排水条件を想定している これは 豪雨時には晴天時のサクションによる見掛けの粘着力は消失する可能性が高い一方 排水設備が整備されていれば排水状態は確保されると想定しているからである a) TC angle of internal friction, peak (deg.) TC angle of internal friction, peak (deg.) 7 6 5 4 3 2 6 5 4 3 4.5E c (compacted at w opt ) & sheared saturated or unsaturated 飽和良配合礫質土 飽和良配合砂質土 飽和貧配合砂質土 ( 豊浦砂 ) 8 85 9 95 1 15 Degree of compaction, D c4.5ec 7 1Ec (compacted at w opt ) & sheared saturated or unsaturated 飽和良配合礫質土 飽和良配合砂質土 不飽和良配合礫質土 2 85 9 95 1 15 Degree of compaction, D c1ec 飽和貧配合砂質土 ( 豊浦砂 ) b) 図 -8 各種砂礫の TC 試験 (σ 3 = 5 kpa) でのφ と締固め度 (4.5Ec と 1.Ec) の関係 ( 特記以外は 飽和供試体 ) 従来の標準的設計値 ( 貧配合の砂 : φ peak =3 o, 一般の砂 礫 : φ =35 o, 良配合の砂礫等 : φ peak =4 o ) は D c (1.Ec)= 9 % 程度に相当する 一方 D c (4.5Ec)= 95% に対応する TC 試験での φ peak は豊浦砂では 38 o 程度 良配合の砂礫のデータでは下限線でも 47 o 程度であり 上記の標準的設計値よりも 7~8 o 程度も大きい また 図 -4 に示す結果は 通常の近代的施工によって D c の平均値 >95% を達成することは難しくないことを示している 従って 標準的設計せん断強度を用いる設計は 高い締固め度を実現する

努力を積極的に奨励していないことになる 従って 現場で上記のような高い締固め度を保証できれば これらのピーク強度を設計に用いることを許容すべきであろう 耐震設計においてピーク強度と残留強度の両方を用いる解析法として 斜面の地震時残留変位を求める修正 Newmark 法と 擁壁の地震時土圧を求める修正物部岡部法がある 4. 細粒分が比較的多い砂質試料の結果 た条件で透水試験を実施した ( 図 -1) 砂質土の場合は定水位透水試験 粘性土の場合は変水位透水試験を標準としている 供試体の作製方法は三軸圧縮試験と同じである 図 -1 より 同じ D c で比較すると Fc が増加するに従い k が低下する傾向が確認できる 特に Fc が比較的高い砂質土 Ⅱ および粘性土では D c の上昇による k の低下が顕著である このことは Fc が比較的高い砂質土 Ⅱ や粘性土では 河川堤防の D c の上昇により 河川堤防において重要な機能の一つである水密性が大きく向上することを意味している Fc と強度 D c の関係を網羅的に把握するために 図 -9 に 28 種の盛土材料の圧密非排水 (CU)TC 試験によって得られた最大軸差応力 q max (σ c =5kPa) と Fc の関係を各 D c 毎に整理した 粗粒質や砂質土 Ⅰ は D c の上昇により q max は著しく増加するが 砂質土 Ⅱ の Fc が 25%~3% を超える付近から D c の上昇にともなう q max の増加が鈍化する すなわち Fc が比較的低い粗粒質や砂質土 Ⅰ では盛土の D c を上昇させることで せん断強度が著しく増加する qmax(kpa) 透水係数,k(m/s) 45 4 35 3 25 2 15 1 5 1.E-3 1.E-4 1.E-5 1.E-6 粗粒質砂質土 Ⅰ 砂質土 Ⅱ 粘性土 Dc=85% Dc=9% Dc=95% Dc=1% c =5kPa 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 細粒分含有率,Fc 図 -9 Fc とせん断強度 q max の関係 粗粒質砂質土 Ⅰ 砂質土 Ⅱ 粘性土 c =5kPa 1.E-7 Dc=85% 1.E-8 Dc=9% Dc=95% 1.E-9 Dc=1% 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 細粒分含有率,Fc 図 -1 Fc と透水係数の関係 5. 結論 本研究により 広範囲の砂礫の室内試験によって 盛土の良い締固めの重要性を定量的に示すことができた その結果 以下の知見が得られた 1) 現場の締固め管理には 相対密度は不適であり 締固め度に基づくべきである 2) せん断強度 ~D c 関係は 主に均等係数 副次的に粒子径によって系統的に異なり それぞれの土質ではバラつきが少ない関係が存在する 3) 標準 Proctor での D c が 9 % 程度では殆ど締固まっていない D c の増加により強度は増加する 4) 締固め度の全測定値の平均値が 全測定値に対する許容下限値 よりも 5 % 程度以上高いことを確認できれば 高い締固め状態を確保できる 5) やや乾燥側で締固めた方がせん断強度と剛性が高くなりクリープ変形量も小さくなり 良く締固めた場合は飽和時のコラプス沈下は小さい 6) 飽和化後の強度と剛性は 締固め度と締固め時含水比の関数ではなく 締固め度と締固め時飽和度の関数である そのため 同一の含水比で締固めた場合 締固め度が増加すると飽和度が増加するため 締固め度が高くなるにつれて剛性が低下しクリープ変形量が増加する傾向があらわれ ピーク強度も低下する場合もある 7) 締固め度の上昇が河川堤防に資する効果は 土質により異なる その効果として 細粒分含有率 Fc が比較的低い粗粒質や砂質土 Ⅰ といった土質ではせん断強度が増加し Fc が比較的高い砂質土 Ⅱ や粘性土といった土質では水密性が向上する 参考文献 1) 龍岡文夫 (29): 盛土の締固め管理と設計の協働の必要性 雑誌基礎工 特集 盛土の設計と締固め 7 月号, Vol.37, No.7, 2-9 頁. 土の D c と透水性の関係を把握するために D c を変え