届出義務者の変更 何が変更になるの? 特定粉じん排出等作業 (*) の実施の届出義務者が 工事の施工者から工事の発注者又は自主施工者に変更になります * 吹付け石綿等が使用されている建築物等の解体 改造 補修作業注 ) 労働安全衛生法及び石綿障害予防規則に基づく届出義務者は変更になりません 解体等工

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1 大阪府の石綿対策の制度 1-1 建築物等の解体等工事に係る法 条例の主な規制内容 建築物の解体等工事 吹付け石綿 断熱材 保温材 被覆材 成形板 ( 石綿使用面積 1,000m 2 以上 ) 成形板 ( 石綿使用面積 1,000m 2 未満 ) 石綿無 着手前 着手中 事前調査条例条例条例条例

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レベル 1 2 石綿届出対象 記入例 レ労働安全衛生法第 88 条第 3 項 労働安全衛生規則第 90 条第 5 号の2 の規定による計画の届出 石綿障害予防規則第 5 条第 1 項の規定による作業の届出 レ大気汚染防止法第 18 条の15 第 1 項の規定による作業実施の届出を行っております 石綿

アスベスト対策に関する行政評価・監視_事前調査結果等の適切な掲示の確保

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石綿飛散防止小委員会 石綿含有建材成形板等について 平成 30 年 11 月 21 日一般社団法人 JATI 協会技術参与浅見琢也 一般社団法人 JATI 協会 1

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建設副産物小分科会 建設副産物小分科会は 工業化住宅の生産 供給 解体に係る廃棄物の排出量削減と適正処理推進のための事業を実施することを目的としています 現在 9 社で構成されています 2000 年 4 月 1 日 : 住宅部会の下部組織として 建設副産物分科会を設置 2004 年 4 月 1 日

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【250602完成版】アスベストパンフレット.docx

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表2

大気汚染防止法における 第 2 章 石綿飛散防止対策の解説 2.1 目的 法 ( 目的 ) 第 1 条この法律は, 工場及び事業場における事業活動並びに建築物等の解体等に伴うばい煙, 揮発性有機化合物及び粉じんの排出等を規制し, 有害大気汚染物質対策の実施を推進し, 並びに自動車排出ガスに係る許容限

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別添 1 日付 ( 鉄道事業者 ) 殿 労働局労働基準部 課長 鉄道車両等における石綿含有製品等の把握の徹底について ( 要請 ) 日頃は労働安全衛生行政に御協力いただき誠にありがとうございます さて 石綿をその重量の0.1% を超えて含有するすべての製品等は製造 輸入 譲渡 提供又は使用が禁止され

別表 1 建築物の構造 建築物の状況 周辺状況 建築物に係る解体工事 木造 鉄骨鉄筋コンクリート造 鉄筋コンクリート造 鉄骨造 コンクリートブロック造 築年数年 棟数棟 周辺にある施設 住宅 商業施設 学校 病院 作業場所 作業場所 十分 不十分 搬出経路 障害物 有 無 前面道路の幅員 約 m 建

参考資料 2 石綿に関する法令等 大気汚染防止法 1 頁 ~ 大気汚染防止法施行令 5 頁 大気汚染防止法施行規則 6 頁 ~ 労働安全衛生法 10 頁 ~ 労働安全衛生法施行令 13 頁 労働安全衛生規則 14 頁 石綿障害予防規則 15 頁 ~ 建築基準法 20 頁 建築基準法施行令 23 頁

第4回 東日本大震災アスベスト対策合同会議

アスベスト対策に関する行政評価・監視_レベル3のアスベスト含有建材の適切な処理の推進

アスベスト飛散防止対策マニュアル

改修の記録 資産除去債務の計上のための石綿使用有無の調査結果などの過去に実施した石綿に係る調査の結果が適切に提供される必要がある なお 特定建築材料における石綿の含有の考え方については 平成 18 年 9 月 5 日付け環水大大発第 号において 建築材料の製造若しくは現場施工にお

フロン回収・破壊法の改正内容等について

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表 種類別のばい煙発生施設設数及び割合 図 種類類別のばい煙発発生の割合 () 揮発性性有機化合物 (VOC) 排出施設 VOC 排出の推移を表 3 及び図 3 に示す 平成 7 年度末の VOC 排出施は 3,435 施設 (1,09 工場 事事業場 ) であり 平成 6 年度末より 48 施設減

アスベスト飛散防止対策マニュアル

1.1 阪神 淡路大震災環境省は 阪神 淡路大震災 ( 平成 7 年 1 月 17 日発生 ) の際に兵庫県及び神戸市の協力を得て 大気中の石綿濃度のモニタリング調査を実施した 当時の被災地における一般環境大気中 (17 地点 ) の石綿濃度の調査結果を表 R2.1 に 解体工事現場の敷地境界付近に

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札幌市特定粉じん排出等作業 における飛散防止対策 マニュアルの改訂について 札幌市環境局環境都市推進部環境対策課 平成 30 年 (2018 年 )7 月 4 日 5 日 1

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福井県建設リサイクルガイドライン 第 1. 目的資源の有効な利用の確保および建設副産物の適正な処理を図るためには 建設資材の開発 製造から土木構造物や建築物等の設計 建設資材の選択 分別解体等を含む建設工事の施工 建設廃棄物の廃棄等に至る各段階において 建設副産物の排出の抑制 建設資材の再使用および

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汚染の除去が行われた場合には 指定を解除その他 区域の指定等 1 要措置区域 ( 法第 6 条 ) 土壌汚染の摂取経路があり 健康被害が生ずるおそれがあるため 汚染の除去等の措置が必要な区域 汚染の除去等の措置を都道府県知事等が指示 ( 法第 7 条 ) 土地の形質の変更の原則禁止 ( 法第 9 条

財営第   号

平成19年  月  日

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2 既存建築物における使用に係る法規制及び行政指導 現在 建築物に使用されているアスベストについては 労働安全衛生法 石綿障害予防規則と建築基準法による規制があります 労働安全衛生法 石綿障害予防規則事業者は 石綿による労働者の健康障害を予防するため 石綿にばく露される労働者の人数 労働者がばく露さ

目次 建設副産物適正処理推進要綱...3 第 1 章 総則... 3 第 1 目的... 3 第 2 適用範囲... 3 第 3 用語の定義... 3 第 4 基本方針... 4 第 5 関係者の基本的責務... 4 第 2 章 計画の作成等... 4 第 6 発注者による計画の作成 条件明示等..

2012年度 発議文書台帳(施行簿) 労働基準局安全衛生部科学物質対策課分

大気汚染防止法の概要について 熊本県環境保全課

工事の定義 1. 工事 建設業法等に定義なし 建設業法における用例 : この法律において 建設工事 とは 土木建築に関する工事で別表第一の上欄に掲げるものをいう ( 建設業法第 2 条第 1 項 ) 出典 意味 広辞苑 明鏡国語辞典 デジタル大辞泉 振動規制法 ( 昭和 51 年法律第 64 号 )

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石綿飛散漏えい防止対策徹底マニュアル 改訂版【1.01】修正追加入り

(6) 集団回収第 57 条の2 第 3 項に規定するリサイクル推進団体による再利用を目的として集団回収対象物 ( 再利用が可能な家庭廃棄物のうち 規則で定める廃棄物をいう 以下同じ ) を回収する活動をいう ( 処理 ) 第 19 条 2 3 前 2 項に規定する一般廃棄物の処理の基準は 規則で定

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なお 受注者から指定した期日までに保険加入を確認できる書類が提出されない場合は 埼玉県流域下水道事業建設工事標準請負契約約款第 7 条の3 第 1 項の規定に違反することとなる旨を併せて通知します 3 発注者が 理由書 ( 一次 ) によっても当該特別の事情を有すると認めないと判断した場合は 受注者

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特定建築材料以外の建築材料の石綿有無の判定 特定建築材料以外の建築材料には, 成形板やその他工作物に使われている材料がある これらに石綿が含ま れているか否かを以下により判定する 成形板 ⑴ 製造期間と商品による判定石綿含有成形板に関しては, 労働安全衛生法第

アスベスト ( 石綿 ) 点検マニュアル 1 アスベストとは 2 2 アスベストの危険性は 2 3 アスベストが原因で起こる病気とは 2 4 アスベストが使用禁止になった時期は 3 5 アスベストは どんなところで使われているか 3 6 建物のどこを調べればよいか 4 7 勤務先や自宅にアスベストが

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山梨県産業廃棄物処理業者等不利益処分要領 ( 目的 ) 第 1 条この要領は 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 ( 昭和 45 年法律第 137 号 以下 法 という ) 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令 ( 昭和 46 年政令第 300 号 ) 及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則

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Q2-4: 水銀を回収した後のガラスくず ( 破砕したもの ) や 破損した水銀使用製品 は水銀使用製品産業廃棄物になるのか 水銀使用製品産業廃棄物には卒業基 準はないのか P.3 3. 廃水銀等について P.4 Q3-1: 当社は水質汚濁防止法の特定施設からは外れているが 廃棄物処理法でも今 P.

02(別紙1)調査対象施設種別

別記様式 2 地方整備局長 知事 支社支社長 印 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第 11 条 社会保険等未加入 業者 の通知について 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律 ( 以下 法 という ) 第 11 条に基づき 弊社の発注工事において社会保険等未加入業者の存在が

建設廃棄物のリサイクル

ただし 受注者が下請業者と直接契約を締結 ( 以下 一次下請契約 という ) した請負代金の総額が3,000 万円 ( 建築一式工事の場合は4,500 万円 ) 以上の場合は 次のとおり取り扱うものとする ア主管部長 ( 岐阜市契約規則 ( 昭和 39 年規則第 7 号 ) 第 4 条に規定する部長

アスベスト対策に関する行政評価・監視_関係法令に基づく届出情報の共有と活用の促進

様式第二号の九 ( 第八条の四の六関係 ) ( 第 1 面 ) 産業廃棄物処理計画実施状況報告書 平成 30 年 6 月 14 日 広島県知事 様 提出者 住所 氏名 広島県府中市本山町 佐々田土建株式会社 代表取締役三島俊美 電話番号 廃棄物の処理及び清掃

様式第1号(第1条関係)

1. 建設 解体業界の現状 1-1 建設投資額等の推移 2

ア事業担当課長 ( 岐阜市上下水道事業部契約規程 ( 昭和 41 年水道部管理規程第 3 号 ) 第 4 条に規定する部長 ) は 工事請負契約約款第 7 条の2 第 2 項の規定に基づき 受注者に対して 期限を定め 当該下請契約を締結した具体的な理由を載した書面を求めるものとする ( 様式 1)

れている者 個人事業所で5 人以上の作業員が記載された作業員名簿において 健康保険欄に 国民健康保険 と記載され 又は ( 及び ) 年金保険欄に 国民年金 と記載されている作業員がある場合には 作業員名簿を作成した下請企業に対し 作業員を適切な保険に加入させるよう指導すること なお 法人や 5 人

様式第二号の十四 ( 第八条の十七の三関係 )( 第 1 面 ) 特別管理産業廃棄物処理計画実施状況報告書 平成 30 年 7 月 20 日 広島県知事 様 提出者 住所 氏名 広島県安芸高田市甲田町下甲立 1624 湧永製薬株式会社広島事業所 代表取締役 湧永寛仁 電話番号

産業廃棄物の処理に係る管理体制に関する事項 ( 管理体制図 ) ゼロエミッション推進体制 ( 第 2 面 ) 滋賀水口工場長 定期会議事務局会議 1 回 /W 担当者会議 1 回 /M 推進報告会 1 回 /2M 推進責任者 : 工務安全環境部長 実行責任者 : 安全環境課長 事務局 中間膜製造部機

医療関係機関の皆様へ

ただし 森林の土地の所有権の取得と併せて 当該森林について法第 10 条の2の規定に基づく開発行為の許可を受けて他の用途へ転用する場合など 地域森林計画の対象とする森林から除外されることが確実であるときは 届出書の提出を要さないものとして運用して差し支えない (2) 土地の所有者となった日届出書の提

資料 4 平成 26 年報告書に提言された取組のうち 回収率目標達成アクションプラン以外の取組状況について 平成 29 年 12 月 4 日 経 済 産 業 省 環 境 省

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法人及び地方独立行政法人法 ( 平成 15 年法律第 118 号 ) 第 2 条第 1 項に規定する地方独立行政法人ホ医療法 ( 昭和 23 年法律第 205 号 ) 第 1 条の 2 第 2 項に規定する医療提供施設又は獣医療法 ( 平成 4 年法律第 46 号 ) 第 2 条第 2 項に規定する

本試験は 本来は実際の建築物を使用して調査票の作成を行う試験であるが 実際の建築物を確保できない場合のみ 仮想の建築物と写真を使用して行っている 実際の建築物を使用するため 本来は 資料公開できない試験であるが 仮想の建築物と写真を使用する場合には 状況設定及び写真等の一部資料のみを公開する - 1

Ⅰ 概要について 一次下請契約者を社会保険等加入業者に限定します 平成 29 年 4 月 1 日以降に契約締結した工事において 受注者は 原則として社会保険等未加入業者を下請契約 ( 受注者が直接契約締結するものに限る 以下 一次下請契約 という ) の相手方としないこととします 追加 建設工事契約

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所において施工する場合 2 施工にあたり相互に調整を要する工事で かつ 工事現場の相互の間隔が 10km 程度の近接した場所において同一の建設業者が施工する場合 ( 別添 建設工事における現場代理人の常駐義務の緩和に係る取扱いについて に示す 参考 第 2 第 1 項第 3 号に定める該当工事 参照

かなければならず 防犯カメラ設置運用基準に防犯カメラ取扱責任者の設置及び指定に関することについて定めること ( 防犯カメラ設置運用基準の届出等 ) 第 5 条防犯カメラ設置運用基準の届出をしようとする者は 防犯カメラを設置しようとする日の14 日前までに 防犯カメラ設置運用基準届 ( 別第 1 号様

システム情報フロー システムの利用対象者と活用によるメリット建設リサイクル法等の提出書類の作成機能 システムの適用範囲工事発注者排出事業者処理業者情報登録発注前発注後施工計画時施工完了時 区分適用範囲 対象建設副産物対象地域 工事発注者排出事業者処理業者利用対象者システム活用によるメリット工事概要画

2 低入札対策の拡充

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Taro-フロン排出抑制法施行令

岩手医科大学医学部及び附属病院における人を対象とする医学系研究に係るモニタリング及び監査の実施に関する標準業務手順書 岩手医科大学医学部及び附属病院における 人を対象とする医学系研究に係る モニタリング及び監査の実施に関する標準業務手順書 岩手医科大学 第 1.0 版平成 29 年 10 月 1 日

様式第二号の八 ( 第八条の四の五関係 ) ( 第 1 面 ) 産業廃棄物処理計画書 令和元年 5 月 30 日 松山市長殿 提出者 住所 広島市中区中町 8 番 6 号 氏名 株式会社フジタ 広島支店 執行役員支店長安東則好 ( 法人にあっては 名称及び代表者の氏名 ) 電話番号

Microsoft Word - RM最前線 doc

Transcription:

解体等工事を始める前に ご存じですか? 届出義務者が工事の施工者から発注者へ変更になります 平成 26 年 6 月 1 日から建築物 工作物の解体工事等に伴う 石綿 ( アスベスト ) 飛散防止対策が強化されます 石綿 ( アスベスト ) は昭和 30 年頃から使われ始め 安価で耐火性 耐熱性 防音性など多様な機能を有していることから 建築材料として 様々な建築物等に広く使用されてきました しかし 石綿 ( アスベスト ) のばく露後数十年を経て発症する中皮腫や肺がん等の重篤な疾病による健康影響が社会問題となり 石綿 ( アスベスト ) を使用する製品の製造が順次禁止されるとともに 石綿 ( アスベスト ) を使用した建築物の解体等工事に伴うばく露防止や一般大気環境中への飛散防止対策の強化が図られてきました

届出義務者の変更 何が変更になるの? 特定粉じん排出等作業 (*) の実施の届出義務者が 工事の施工者から工事の発注者又は自主施工者に変更になります * 吹付け石綿等が使用されている建築物等の解体 改造 補修作業注 ) 労働安全衛生法及び石綿障害予防規則に基づく届出義務者は変更になりません 解体等工事の事前調査 説明 掲示の義務付け 解体等工事の受注者及び自主施工者は 石綿使用の有無について事前に調査をし その結果等を解体等工事の場所に掲示しなければなりません また 解体等工事の受注者は 発注者に対し調査結果等 (*) を書面で説明しなければなりません * 届出が必要な場合には 届出事項の説明も必要となります 調査結果等 立入検査等の対象の拡大 都道府県知事等による報告徴収の対象に 届出がない場合を含めた解体等工事の発注者 受注者又は自主施工者が加えられ 立入検査 の対象に解体等工事に係る建築物等が加えられました なぜ変更することになったの? 大気汚染防止法 では 石綿の飛散を防止するため 特定建築材料 ( 吹付け石綿等 ) が使用されている建築物又は工作物の解体 改造 補修作業を行う場合に届出および作業基準の遵守が必要となります また 石綿の飛散を防止する対策のさらなる強化を図り 人の健康に係る被害を防止するため 平成 25 年 6 月に大気汚染防止法の一部を改正する法律 ( 平成 25 年法律第 58 号 ) が公布され 平成 26 年 6 月 1 日から施行することになりました 変更の主な理由 建築材料に石綿が使用されているか否かの事前調査が不十分である事例が確認されています また 環境省が実施している大気中の石綿濃度のモニタリングにおいても 石綿除去現場からの石綿飛散事例が確認されています 発注者が石綿を使用した建築物等の解体工事等を発注する際に できる限り低額で短期間の工事を求めること また 施工者も低額 短期間の工事を提示することで契約を得ようとすることにより 石綿飛散防止対策が徹底されなくなる問題が指摘されています 昭和 31 年から平成 18 年までに施工された石綿使用の可能性がある建築物の解体等工事は 平成 40 年頃をピークに全国的に増加することが見込まれます

手続きはどのように変更になるの? 建築物や工作物の解体等によって生じる石綿の飛散を防ぐために 改正大気汚染防止法 により 以下のように手続きが変更になります 特定粉じん排出等作業の実施の届出石綿を使用している建築物や工場のプラントなどの工作物を解体 改造 補修する場合 工事の発注者又は自主施工者は 作業の場所 作業期間 作業の方法などについて作業を始める日の 14 日前までに都道府県などの窓口に届出をしなければなりません 新しい手続きの流れ 発注者への説明事項 1 調査を終了した年月日 2 調査の方法 3 調査の結果 4 特定粉じん排出等作業の種類 5 特定粉じん排出等作業の実施の期間 6 特定粉じん排出等作業の対象となる建築物等の部分における特定建築材料の種類並びにその使用箇所及び使用面積 7 特定粉じん排出等作業の方法 8 特定粉じん排出等作業の対象となる建築物等の概要 配置図及び付近の状況 9 特定粉じん排出等作業の工程を明示した特定工事の工程の概要 10 特定工事を施工する者の現場責任者の氏名及び連絡場所 11 下請負人が特定粉じん排出等作業を実施する場合の当該下請負人の現場責任者の氏名及び連絡場所 届出窓口 4~11 は届出が必要な場合に限ります 都道府県 指定都市 中核市 他の一部の市 その他に条例で届出の受付や監督を委任されている市届出のお問い合わせ窓口は環境省 HPに掲載 URL<http://www.env.go.jp/air/osen/law/contact.html >

どんなものが対象になるの? 大気汚染防止法 に基づき 特定建築材料が使用されている建築物又は工作物の解体 改造 補修作業を行う場合に届出などが必要となります 特定建築材料とは 特定建築材料とは 吹付け材 断熱材 保温材 耐火被覆材のうち 石綿を意図的に含有させたもの又は石綿が質量の 0.1% を超えて含まれているものです 耐火被覆材 : 柱 梁 断熱材 : 屋根 出典 : 吹付けアスベスト施行部位事例日本石綿製品工業会石綿処理部会 特定建築材料とその使用箇所の例 材料の区分建築材料の具体例使用箇所の例 ( 使用目的 ) 吹付け石綿 石綿を含有する断熱材 ( 吹付け石綿を除く ) 石綿を含有する保温材 ( 吹付け石綿を除く ) 石綿を含有する耐火被覆材 ( 吹付け石綿を除く ) 1 吹付け石綿 2 石綿含有吹付けロックウール ( 乾式 湿式 ) 3 石綿含有ひる石吹付け材 4 石綿含有パーライト吹付け材 1 屋根用折版裏断熱材 2 煙突用断熱材 1 石綿保温材 2 石綿含有けいそう土保温材 3 石綿含有パーライト保温材 4 石綿含有けい酸カルシウム保温材 5 石綿含有ひる石保温材 6 石綿含有水練り保温材 1 石綿含有耐火被覆材 2 石綿含有けい酸カルシウム板第二種 3 石綿含有耐火被覆塗り材 壁 天井 鉄骨 ( 防火 耐火 吸音性等の確保 ) 屋根裏 煙突 ( 結露防止 断熱 ) ボイラー 化学プラント 焼却炉 ダクト 配館の曲線部 ( 保温 ) 鉄骨部分 鉄骨柱 梁 エレベーター ( 吹付け石綿の代わりとして耐火性能の確保 化粧目的 ) なお これらに該当しない石綿含有成形板等 ( いわゆるレベル 3) は 特定建築材料とはなっていませんが 解体等の際 機械による破砕等を行うと石綿が飛散するおそれがあるので 材料を薬液等で湿潤化して手ばらしにより取り外しを行うなど 飛散防止対策に留意する必要があります

前調査作業場の隔離事除去作業事後処理対策はどのようにするの? 大気汚染防止法による飛散防止対策 除去作業等の一般的な手順 赤字が変更部分 事前調査 ( 元請 ) 発注者は受注者が行う調査に要する費用を適正に負担すること等に協力しなければいけません 発注者は施工者に対し 施工方法 工期 工事費等について 作業基準の遵守を妨げるおそれのある条件を付さないよう配慮しなければいけません 出前処理事前調査特定建築材料の有無 なし 事前調査結果の発注者への説明 解体等工事の開始までに特定工事非該当の掲示 大気汚染防止法適用なし あり 事前調査結果の掲示事項 事前調査結果及び届出内容の発注者への説明 発注者による届出 ( 特定粉じん排出等作業実施届出 ) 調査の結果 調査者の氏名又は名称及び住所等 調査を終了した年月日 調査の方法 ( 特定工事に該当する場合 ) 特定建築材料の種類 解体等工事の開始までに特定工事該当の掲示 作業内容の掲示, 作業場の隔離 ンの負圧の確認届作業場及び前室が負圧に保たれていること 集じん 排気装置が正常に稼働することを確認し 記録 保存します 集じん 排気装置の設置 集じん 排気装置の点検 確認作業場内およびセキュリティーゾー 前室の設置 特定建築材料の湿潤化 特定建築材料の除去 作業場内の清掃 隔離シートの除去 除去の開始後 集じん 排気装置の排気口において 粉じんを迅速に測定できる機器 * を使用し 集じん 排気装置が正常に稼働することを確認し 記録 保存します * デジタル粉じん計 パーティクルカウンター リアルタイムファイバーモニター 出典 : 建築物の解体等に係る石綿飛散防止対策マニュアル

他に必要な手続きは? 大気汚染防止法以外の関連法令 建築物の解体等に係る石綿飛散防止対策に関連する法律としては 大気汚染防止法以外に労働安全衛生法 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 建築基準法などがあります このうち労働安全衛生法 廃棄物の処理及び清掃に関する法律に石綿の飛散防止に関連する作業基準等が定められており 工事施工者等はこれらの関係法令に基づき適正に作業を行う必要があります 労働安全衛生法 石綿障害予防規則における規定建築物の解体等の工事で生じる石綿粉じんが作業環境を著しく汚染し 労働者の健康に重大な影響を及ぼすことを防止する観点から作業場内での基準等が定められています 廃棄物処理及び清掃に関する法律における規定特定管理産業廃棄物に指定された廃石綿等について その分別 保管 収集 運搬 処分等を適正に行うため必要な処理基準等が定められています 建築基準法における規定建築物の大規模な増改築時には吹付け石綿及び石綿含有吹付けロックウールの除去が義務付けられ また 石綿の飛散のおそれがある場合には 除去等の勧告 命令ができることが定められています 建設工事に係る資源の再資源化等に関する法律 ( 建設リサイクル法 ) における規定他の建築廃棄物の再資源化を妨げないように 石綿含有建築材料は 原則として他の建築材料に先がけて解体等を行い 分別しておくことが定められています また地域によっては 地方自治体が条例を定めて規制をしている場合がありますので 当該作業を行う場所を管轄する都道府県 市町村にお問い合わせください 石綿 ( アスベスト ) 関連および改正内容の更なる情報については環境省のホームページをご覧ください http://www.env.go.jp/air/asbestos/index.html 解体作業時等の届出 作業基準等の詳細については 環境省ホームページに掲載している 建築物の解体等に係る石綿飛散防止対策マニュアル をご覧ください http://www.env.go.jp/air/asbestos/litter_ctrl/manual_td/index.html