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なお これらの情報と比較するために 福島第一原発より 20~30Km 圏近辺の南相馬市及び特に高い放射線量を示す飯舘村長泥地区 ( 北側ゲート ) の環境情報を取り上げました ここから一旦原発事故により放射性物質が拡散したとき その環境被害がどの程度の期間で旧状に復帰するものかを知る手掛かりとする

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Transcription:

災害廃棄物の放射能濃度の推定方法について. 測定結果の考察. 測定結果の活用に関する考察 資料 3 平成 3 年 6 月 9 日 原子力安全基盤機構廃棄物燃料輸送安全部

. 測定結果の考察 () 災害廃棄物の放射能濃度のばらつき災害廃棄物の放射能濃度は 廃棄物の種類 土付着等の性状の他に 空間線量率にて代表される災害廃棄物発生地点の放射能汚染レベルに左右され サンプル測定結果および in-situ Ge 測定結果にばらつきが見られる 空間線量率が低く放射能レベルの低い地域においては 災害廃棄物の放射能濃度のばらつきも小さく サンプル測定結果および in-situ Ge 測定結果は比較的良く一致しているが 空間線量率が高くばらつきの大きい地域では 両者の差が大きくなる ( 図 参照 ) 災害廃棄物の種類別の放射能濃度 Cs-34 と Cs-37 はほぼ同じレベルであり 廃棄物の種類 ( 木質 瓦 コンクリート類 ) では有意な差異は見られず サンプル測定結果と in-situ Ge 測定結果には差異が見られた ( 図 参照 ) 木質とその他については in-situ Ge 測定結果あるいは環境省の仮置場における災害廃棄物から m の地点における空間線量率のデータを用いて グループ分類の有意性の確認を行ったが 有意な差異は認められなかった ( 図 3 参照 ) このため 木質 瓦 コンクリート類は同じグループとして扱うのが適切である 3 サンプル測定サンプル測定におけるばらつき評価のために 種別にサンプル数を 0 個に増やし 内外面の測定を行ってばらつきの評価を行ったが かなり高い地域のサンプルにおいても検出限界以下のものが混在するなど サンプル測定値に大きな変動が見られた 従って サンプル測定においては 代表点の抽出法や測定数の設定が重要である

0 図 空間線量率と災害廃棄物の放射能濃度 木質 玉川村 ( 木質 )in-situ 測定 Cs-34+Cs-37 放射能濃度 (Bq/g) 9 8 7 6 5 4 3 いわき市(小名浜) いわき市 ( 小名浜 ) 鏡石町 須 玉川 賀川 村 市 浅 川 町 古小殿野町町石 川 町 鏡石町 塙町 0 中島村 新地町 いわき市(四 倉) 新地町 いわき市 ( 四倉 ) 南日相立馬建市(機予定地) 田村市 南相馬市 ( 日立建機予定地 ) 伊南達相市 馬 市(北新福田)島 市 福島市 ( 木質 )in-situ 測定 南相馬市 ( 木質 )in-situ 測定 いわき市四倉 ( 木質 )in-situ 測定 瓦 玉川村 ( 瓦 )in-situ 測定 福島市 ( 瓦 )in-situ 測定 南相馬市 ( 瓦 )in-situ 測定 コンクリート類 玉川村 ( コンクリート )in-situ 測定 福島市 ( コンクリート )in-situ 測定 南相馬市 ( コンクリート )in-situ 測定 いわき市四倉 ( コンクリート )in-situ 測定 いわき市四倉 ( 生木 )in-situ 測定 ( 参考値 ) 空間線量率と土壌 Cs 放射能濃度の相関 郡山市 玉川村 須賀川市 伊達市 南相馬市 ( 北新田 ) 福島市 0 0. 0.4 0.6 0.8. 環境省測定の空間線量率 ( 対象物から m 地点 )(μsv/h) 3

3 0 図 放射能濃度の測定結果のばらつき ( ボックスプロット ) 3 特異点 上限値 3/4 の値 中央値 /4 の値 下限値 0 サンプル測定 In-situ Ge 測定 3 0 Cs-34 Cs-37 コンクリート類瓦 木質 4 Cs-34またはCs-37の放射能濃度 (Bq/g) Cs-34またはCs-37の放射能濃度 (Bq/g) Cs-34またはCs-37の放射能濃度 (Bq/g)

図 3 木質とその他の災害廃棄物のグループ分類の有意性 CS-34 または Cs-37 の放射能濃度 (Bq/g) 3 0 In-situ Ge の測定結果 ( 福島市 いわき市 南相馬市 玉川村 ) によるグループ分類の有意性 Cs-34 及び Cs-37 の放射能濃度に測定点コンクリート類 :4 箇所 0 点瓦 :3 箇所 8 点木質 :4 箇所 点 グループ分類の有意性 : 有意差なし コンクリート類瓦木質 環境省が測定した 福島市 いわき市 南相馬市 玉川村の仮置場における災害廃棄物から m 地点の空間線量率の測定値 (9 点 ) 木質とその他に分類グループ分類の有意性 : 有意差なし 災害廃棄物から m の地点の空間線量率 (μsv/hr) 4 3 0 その他 木質 5

. 測定結果の考察 () 4 土壌の Cs 放射能濃度と空間線量率空間線量率は同一地区においても 測定点によって大きなばらつきが見られるが 空間線量率と土壌の Cs 放射能濃度の間には有意な相関がある この関係は MEXT の空間線量率と土壌の Cs 放射能濃度に関するデータや福島県小学校の校庭データから確認される しかし 福島県小学校の校庭データに基づく回帰式は後述するように今回の災害廃棄物の放射能濃度を包絡するものでないので 全体のデータを用いた回帰式を用いるのが適切である ( 図 4 参照 ) 5 災害廃棄物の放射能濃度と土壌の Cs 放射能濃度災害廃棄物の放射能濃度は単位重量当たりの表面積や材質の収着性に左右されると思われるが 今回のサンプル測定結果および in-situ Ge 測定結果は特殊なもの ( 生木や土とわらが混ざったもの ) を除き 結果として上記の土壌の Cs 放射能濃度に包絡されており 災害廃棄物の放射能濃度はこの土壌の Cs 放射能濃度により安全側に推定できる また 災害廃棄物の平均的放射能濃度はこの土壌の Cs 放射能濃度の枠内で一様にばらついていると想定すると この枠の平均値と比較的良く一致する ( 図 5 参照 ) 土壌中の深さ方向の放射能濃度分布は 表層の表面 ~5cm に集中している このことは逆に濃度の高い表層の土が沢山付着したものは高い濃度になることを示唆しており 災害廃棄物は土の付着状況によって上記のように左右される ( 図 6 参照 ) 6

図 4 土壌の Cs 放射能濃度と空間線量率の相関関係 (MEXT の Web 4 月 日 ~5 月 日の土壌の全データ及び福島県小学校のデータ ) (0/6/ に換算 ) 空間線量率 (μsv/h) 00 0 空間線量率福島県小学校土壌モニタリング (4/5,6) 全データによる回帰式小学校土壌モニタリングデータによる回帰式木質測定結果 ( サンプル測定 ) 瓦測定結果 ( サンプル測定 ) コンクリート測定結果 ( サンプル測定 ) 木質測定結果 (in-situ 測定 ) 瓦測定結果 (in-situ 測定 ) コンクリート測定結果 (in-situ 測定 ) 0. 文部科学省土壌モニタリングデータと福島県小学校土壌モニタリングデータの全データの回帰式 Log( 空間線量率 )=0.85*Log(Cs 濃度 )-3.6 R-sq=77% 福島県小学校土壌モニタリングデータの回帰式 Log( 空間線量率 )=0.89*Log(Cs 濃度 )-.88 R-sq=75% 0.0 00 000 0000 00000 000000 土壌のCs-34+Cs-37の濃度 (Bq/kg) 7

図 5 災害廃棄物の放射能濃度と土壌の Cs 放射能濃度の相関関係 0 木質 玉川村 ( 木質 )in-situ 測定 Cs-34+Cs-37 放射能濃度 (Bq/g) 9 8 7 6 5 4 3 いわき市(小名浜) 鏡石町 いわき市(四 倉) 南日相立馬建市(機予定地) 須玉賀川川 ( 木質 瓦 コンクリー村 市 浅ト類以外の参考値 ) 川町 新 地田中町 村塙島市 古小町村 殿野 町町 石 川 町 新地町南相馬市いわき市 ( 小名浜 ) 鏡石町 ( 日立建機予定地 ) いわき市 ( 四倉 ) 玉川村須賀川市 0 伊南達相市 馬 市(北新福田)島 市 南相馬市 ( 北新田 ) 福島市伊達市 0 0. 0.4 0.6 0.8. 環境省測定の空間線量率 ( 対象物から m 地点 )(μsv/h) 郡山市 福島市 ( 木質 )in-situ 測定 南相馬市 ( 木質 )in-situ 測定 いわき市四倉 ( 木質 )in-situ 測定 瓦 玉川村 ( 瓦 )in-situ 測定 福島市 ( 瓦 )in-situ 測定 南相馬市 ( 瓦 )in-situ 測定 コンクリート類 玉川村 ( コンクリート )in-situ 測定 福島市 ( コンクリート )in-situ 測定 南相馬市 ( コンクリート )in-situ 測定 いわき市四倉 ( コンクリート )in-situ 測定 in-situ 測定結果の仮置場ごとの平均値 土壌分析結果 ( 表層から 5cm 深さ ) 土壌分析結果 ( 表層から cm 深さ ) いわき市四倉 ( 生木 )in-situ 測定 ( 参考値 ) 南相馬市 ( 集合体より採取の土 )( 参考値 ) 空間線量率と小学校土壌の Cs 放射能濃度の相関空間線量率と土壌濃度の相関を用いた災害廃棄物の濃度上限空間線量率と土壌濃度の相関を用いた災害廃棄物の濃度平均 ( 上限の /) 8

図 6 土壌中の Cs 濃度の深度分布 0-5 -0 Cs-34+Cs37 深さ (cm) -5-0 -5-30 -35-40 0 0. 0.4 0.6 0.8. 放射性物質の相対濃度 (-) *) 0~5cm の濃度を とした相対濃度を 測定地点 5 ヶ所で平均した **) ヶ所については 5~0cm で一旦濃度が低下した後 ~0cm まで濃度上昇が見られたが 地質の状況の特殊性によるものと見られるため 平均から除外した 9

. 測定結果の考察 (3) 6 サーベイメータによる災害廃棄物の空間線量率からの予測サーベイメータによる災害廃棄物から m の地点の空間線量率とバックグラウンドの空間線量率の半分 ( 災害廃棄物背面からの寄与分を除く値 ) を差し引き これを災害廃棄物による空間線量率とし 災害廃棄物の放射能濃度と空間線量率の線量換算係数を用いて 廃棄物の平均的放射能濃度をある程度評価できる 環境省が測定 (5/9~5/) した廃棄物から m の地点 バックグラウンド地点 ( バックグラウンド地点のデータがないものについては敷地境界地点 ) のデータを用いて 全仮置場の災害廃棄物の平均放射能濃度を算出したが この値は前述した空間線量率と土壌の Cs 放射能濃度の相関関係から得られる災害廃棄物の平均放射能濃度と比較的良く一致している ( 図 7 及び図 8 参照 ) この図においては 各仮置場内における集合体のばらつきを考慮し その変動幅も併せて表示した 個々の集合体には相当のばらつきがある評価結果となるが 平均値間には比較的良好な回帰式が得られた 0

.80.60.40.0.00 0.80 0.60 0.40 0.0 0.00 図 7 各地点の仮置場における空間線量率の測定結果の例環境省測定データ (5 月 9 日 ~ 日 ) に基づくプロット 廃棄物から メートル地点平均値 バックグラウンド地点平均値 敷地境界地点平均値 伊達市郡山市須賀川市田村市鏡石町 玉川村浅川町南相馬市 ( 日立建機 ) 南相馬市 ( 北新田 ) 新地町いわき市 ( 小名浜 ) いわき市 ( 四倉 ) 災害廃棄物の仮置場の測定場所 福島市 空間線量率 (μsv/h)

Cs-34+Cs-37 放射能濃度 (Bq/g) 0 9 8 7 6 5 4 3 0 図 8 各地点の仮置場における空間線量率による災害廃棄物放射能濃度の評価法 ( 代替案 ) 仮置き場の空間線量率によるセシウムの放射能濃度の推定値 空間線量率と土壌濃度の相関を用いた災害廃棄物の濃度平均 災害廃棄物とバックグラウンドの空間線量率から求めたセシウム放射能濃度 各仮置き場 (0.9μSv/h 以上 ) の測定対象集合体のセシウム放射能濃度の 95%(.65σ) 包絡線 横軸の誤差は空間線量率の測定値の標準偏差の.65 倍 縦軸の誤差は対象物から m 地点の空間線量率とバックグラウンドの空間線量率の標準偏差の二乗和の.65 倍 0 0.5.5.5 環境省測定の空間線量率 ( 対象物から m 地点 )(μsv/h) 線量換算係数 Cs-34:0.3μSv/h/Bq/g Cs-37:0.μSv/h/Bq/g 高さ 5m 底辺 0m 上辺 0m の台形錐に山積みした災害廃棄物から m 離れた高さ m の地点の線量換算係数を用いて Cs-34/Cs-37 比は 0.8 として算出

. 測定結果の考察 (4) 7 金属の災害廃棄物主に金属の災害廃棄物を対象にしたスミアサンプルによる放射能濃度測定結果では 家庭内にあったと想定されるテレビ 冷蔵庫等からは殆ど何も検出されず 屋外に設置されていたと想定される金属板 トタン板 雨どい等や土の付着した家電製品で放射能が検出されている これは水洗により除染されると思われる ( 図 9 参照 ) 8 その他の核種スミアサンプル測定の結果 検出された核種は Cs-34 Cs-37 及び I-3 の他に 一部のサンプルで β 線や Nb-95 と Te-9m が検出されている MEXT が公表している Cs 以外の主な核種は Te-9m と I-3 であり 全 γ 線のベクレル数に対する Cs のベクレル数の割合は 5 月以降のデータで平均約 80% 程度である しかし Te-9m は γ 線放出エネルギーが低く 放出割合が小さく 半減期も 33.6days であること また I-3 は半減期が 8.04days と短いことから 年間の平均的被ばく評価を行う観点からはあまり大きな影響はない ( 図 0 参照 ) 9 災害廃棄物近傍の汚泥やたまり水災害廃棄物近傍のたまり水には 大部分のケースにおいて有意なレベルの放射能濃度は検出されなかった 雨水に溶けて Cs が移行する割合は小さいと思われるが 側溝下部の汚泥やたまり水には高い濃度の放射能が検出された 汚泥と一緒になるたまり水には注意する必要がある ( 図 参照 ) 3

図 9 家電製品の汚染の例 ( 洗濯機 ) 約 49 cm 約 78 cm 約 53 cm 洗濯機は直方体として表面積を概算した 53 78 + 78 49 + 49 53 = 06cm 重量は不明であるので重量が既知の洗濯機の密度から概算重量を算出し用いた 採取場所 No 表面密度 (Bq/cm ) γ 線核種分析結果 (Bq/ サンプル ) 放射能濃度 (Bq/g) Cs34 Cs37 Total Cs Cs34 Cs37 Total Cs 新地町 7 0.7 0.66 0.8.47 6. 0-3 7.5 0-3.4 0 - 南相馬市 9 0.6 0.7 0.93.63 6.5 0-3 8.6 0-3.5 0 - 家電製品 ( テレビ 冷蔵庫 洗濯機 ) に対するスミヤは 3 個の対象物から 68 サンプル採取したが 上記の サンプルを除き汚染は認められなかった 上記 サンプルについては 核種分析により放射能量を定量した その他 一部の雨どいやトタン板等から比較的高い表面密度が測定された 4

,000,000 00,000 0,000,000 00 0 図 0 各地域の土壌中の核種別放射能濃度 (MEXT の web より 0 年 5 月 0 日 ~ 日のデータ ) I-3 Cs-34 Cs-37 Te-9m Te-3 Cs-36 La-40 Nb-95 Ag-0m 今回の JNES の測定で検出された核種 Cs-34 Cs-36 Cs-37 I-3 Te-9m Nb-95 5 相馬郡飯館村長泥双葉郡浪江町津島南相馬市原町区双葉郡葛尾村葛尾村役場南相馬市原町区馬場公会堂福島市杉妻町双葉郡浪江町津島双葉郡葛尾村上野川伊達郡川俣町山木屋南相馬市鹿島区 いわき市四倉町 相馬市山上上並木 南相馬市原町区高見町 双葉郡浪江町赤宇木 双葉郡浪江町赤宇木双葉郡浪江町下対馬島管深 土壌中放射性物質濃度 (Bq/kg)

,00,00,000 900 800 700 600 500 400 300 00 00 0 図 災害廃棄物仮置き場のたまり水 側溝の水中の放射性物質濃度 濃度の高い水が検出された側溝の状況 新地町 I-3 Cs-34 + Cs-37 Cs-37 90Bq/L 南相馬市北新田 Cs-34 60Bq/L I-3 40Bq/L 新地町 新地町南相馬市北新田 福島市研究公園 福島市研究公園郡山市衛生処理センター 郡山市衛生処理センター田村市清掃センター いわき市小名浜臨海工業団地 いわき市四倉市民運動場鏡石町東町 須賀川市牡丹園西向い伊達市衛生処理組合清掃センター *) 災害廃棄物仮置き場の近傍の 水たまり 側溝から採取 **) ろ過せずに 水試料をそのまま Ge 半導体検出器で測定 6 水中濃度 (Bq/kg)

3 4. 測定結果の活用に関する考察 () 今回測定した災害廃棄物の放射能濃度は 前述したように災害廃棄物が発生した地域の土壌の Cs の放射能濃度に安全側に包絡され 土壌の Cs の放射能濃度と空間線量率には相関関係があることが確認された また サーベイメータによる災害廃棄物の空間線量率とバックグラウンドから算出した災害廃棄物の放射能濃度の予測値は 土壌の Cs の放射能濃度から算出される災害廃棄物の平均の放射能濃度と比較的一致することが確認された 従って 災害廃棄物の放射能濃度を安全側に評価するためには 以下の方法が考えられる I. 空間線量率と土壌のCsの放射能濃度の相関関係を用いて災害廃棄物の放射能濃度を評価する方法 II. 空間線量率が比較的高く 土壌のCsの放射能濃度の相関関係が過度な保守性をもたらす可能性がある領域においては サーベイメータによる災害廃棄物の空間線量率とバックグラウンドから算出した災害廃棄物の放射能濃度に適切な安全裕度を持たせて予測する方法 III. 発生地点が不明な場合 上記による評価の適用性が検証されていない高い空間線量率の領域の場合 あるいは実際の廃棄物の放射能濃度を直接評価したい場合には 各災害廃棄物の集合体毎にin-situ Geで測定する方法 上記の I. 及び Ⅱ. に基づく具体的な災害廃棄物の放射能濃度の評価方法を図 に示す a. 空間線量率が比較的低い 0.9μSv/h 以下の地域では 空間線量率と土壌の Cs の放射能濃度の相関関係を用いて災害廃棄物の放射能濃度を評価する b. 0.9μSv/h 以上の空間線量率が比較的高く 土壌の Cs の放射能濃度の相関関係が過度な保守性をもたらす可能性がある領域においては サーベイメータによる災害廃棄物の空間線量率とバックグラウンドから算出した災害廃棄物の放射能濃度に適切な安全裕度を持たせて評価する c. in-situ Ge による測定により災害廃棄物の放射能濃度が確認されているのは 空間線量率が 0.8μSv/h 程度までであるので この範囲を超えて仮置場全てを包絡するように.5μSv/h 程度まで適用するためには 念のため空間線量率のより高い仮置場 (~3 カ所 ) で in-situ Ge により保守性を再確認する d. 上記の評価式や安全裕度の妥当性については 災害廃棄物の放射能濃度の新たな知見やデータの蓄積を反映して適宜見直していくものとする 上記の災害廃棄物の放射能濃度を逸脱するような特殊な廃棄物については in-situ Ge にて直接測定する *: 原子力安全委員会 東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故の影響を受けた廃棄物の処理処分等に関する安全確保の当面の考え方について (H3.6.3) 7

0 図 災害廃棄物の放射能濃度の上限と平均放射能濃度 木質 Cs-34+Cs-37 放射能濃度 (Bq/g) 9 8 7 いわ 6 川き市 市( 小 5 名浅川町 新地古 4 町 殿中 町塙島小町村野町 3 石 川 町 新地町いわき市 ( 小名浜 ) 鏡石町 浜) 玉鏡川石村 町 玉川村 須賀 いわき市(四 須賀川市 倉) 0 南日相立馬建市(機予定地)田 村市 伊南達相市 馬 市(北新田)福 島 市 南相馬市 ( 日立建機予定地 ) いわき市 ( 四倉 ) 郡山市 南相馬市 ( 北新田 ) 福島市伊達市 y=7.53*x^.3 y=.46x+4.43 x : 空間線量率 (μsv/h) y : Cs-34+Cs-37 放射能濃度 (Bq/g) 0 0.5.5.5 環境省測定の空間線量率 ( 対象物から m 地点 )(μsv/h) 玉川村 ( 木質 )in-situ 測定 福島市 ( 木質 )in-situ 測定 南相馬市 ( 木質 )in-situ 測定 いわき市四倉 ( 木質 )in-situ 測定 瓦 玉川村 ( 瓦 )in-situ 測定 福島市 ( 瓦 )in-situ 測定 南相馬市 ( 瓦 )in-situ 測定 コンクリート類 玉川村 ( コンクリート )in-situ 測定 福島市 ( コンクリート )in-situ 測定 南相馬市 ( コンクリート )in-situ 測定 いわき市四倉 ( コンクリート )in-situ 測定 土壌分析結果 ( 表層から 5cm 深さ ) 土壌分析結果 ( 表層から cm 深さ ) 空間線量率と土壌濃度の相関を用いた災害廃棄物の濃度上限 各仮置き場の測定対象集合体のセシウム放射能濃度の 95% 包絡線 仮置き場の空間線量率測定結果によるセシウム放射能濃度推定値 8

. 測定結果の活用に関する考察 () 5 in-situ Ge で測定する場合には 家庭内のごみと屋外のごみで有意な差異があると思われるのでこれを区分するとともに 念のため屋外のごみについても 木質 瓦 コンクリート類 金属類等に区分して測定する in-situ Ge で現場測定する場合には 次の事項を考慮する I. コリメータ視野が対象物断面よりも小さくなるように コリメータ開口角や対象物と検出器間距離を調整する ( 調査概要 山積み対象物の放射能濃度測定について ) II. 対象物のバラツキの有無を確認するために 一つの集合体に対して数箇所の異なる場所から測定する 材質木質瓦 核種 平均値 (Bq/g) 変動係数 Cs-34.08 0.9 Cs-37. 0.9 Cs-34.09 0.09 Cs-37.0 0.06 変動係数の平均値 0.4 福島市の大笹生福島研究公園において 4 箇所での放射能濃度測定値における変動係数 ( 標準偏差 / 平均値 ) の平均値は 0.4 であった Cs-34.43 0.07 コンクリート Cs-37.40 0.5 9