国際規格の動向について (ISO 22000の改訂状況)

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目次 1. 現行のISO 22000について 2. 規格検討の経緯 3. 改訂の背景 4. 改訂に係る議論 5. 今後の予定 2

1 現行の ISO 22000 について ISO 22000 とは ISO22000:2005: 食品安全マネジメントシステム - フードチェーンのあらゆる組織に対する要求事項 食品の安全を確保するために 1 相互コミュニケーション 2 システムマネジメント 3 前提条件プログラム 4 HACCP 原則を組合せ 食品安全マネジメントシステムに対する要求事項を規定 3

規格の特徴 危害要因分析の結果として明らかにされる 重要管理点 (CCP:Critocal Control Point) に加えて オペレーション前提条件プログラム (OPRP:Operational PRP) という概念を導入したこと 現行のOPRPの定義 : 食品安全ハザードの製品または加工環境への混入及び / 又は製品又は加工環境における食品安全ハザードの汚染又は増加の起こりやすさを管理するために必須なものとしてハザード分析によって明確にされたPRP 4

コラム Control と Management 数値化されているか否かは問わないが 適合 不適合を判定することができる作業 処理等のプロセスについては control( 管理 ) が プロセスを開発するための手順のようなシステムの運営については management( マネジメント ) の用語が使われている 規格の要求事項は control できるプロセスについて設けられている 5

2 OPRP について CD(committee draft)(2003) 一般的衛生管理は補助的安全管理手法 (SSM: Supportive Safety Measure) として表され SSM プログラムについては 対象となるハザード 手順 監視 記録の手順 是正措置の文書化のみが要求されていた 6

DIS(Draft International Standard)(2004) 1 SSM の名称を PRP(Prerequisite program) に変更すること 2 PRPはインフラストラクチャー及びその維持に関するもの (IMPRP:Infrastructure and Maintenance PRP) とハザード分析に基づき選定されるオペレーションPRP(OPRP:Operational PRP) から構成されること 3 食品安全マネジメントシステムは PRPプログラムとHACCP 計画の 二本足 から構成されること が盛り込まれた 7

FDIS(Final Draft International Standard)(2005) 独立したPRPとして位置づけられていたインフラストラクチャー及びその維持に関するプログラムがPRPに含まれ 妥当性確認を要しないPRP 妥当性の確認が行われたOPRP 及びHACCP 計画による 柔軟性のある管理が重視されることとなった 8

図 現行の ISO 22000 におけるマネジメントの考え方 微生物管理の三原則 微生物 ( 食品安全ハザード ) を 付けない増やさない殺す 前提条件プログラム (PRP) ハザード分析 ( 必須なもの ) (PRP as essential) ハザード分析 ( 必須な段階 ) (step which is essential) オペレーション前提条件プログラム (OPRP) 重要管理点 (CCP) 許容限界 (CL) PRP: Prerequisite Programme OPRP: operational PRP 確実なハザードコントロール CCP: Critical control Point CL: Control Limit 9

表 ISO 22004:2014 における PRP OPRP CCP の説明 PRP OPRP CCP 根拠経験及び参考文献 PRP を考慮に入れたハザード分析 目的食品の適切性 安全性 PRP 実施後に残存するハザードのコントロール 対象特定のハザードに特化しない特定のハザード又はハザード群を対象 性格衛生的生産環境の確立 汚染の予防 危害要因の予防 除去又は低減 妥当性確認 測定又は目視可能な action limit 測定可能な critical limit 内容適切かつ可能な場合にはモニ タリング コントロール手段の実施のモニタリング 是正処置及び / 又は必要 な修正 是正処置及び / 又は修正 モニタリング記録 検証実施状況の計画的検証 実施状況の計画的検証 危害要因コントロールの 達成状況の検証 10

3 改訂の背景 ISO 22000は2005 年の発行後 2009 年に見直しを検討しているが 発行後間をおかずに改訂を行うと規格利用者の混乱を招くとして 修正を行わず 確認 とした その後 マネジメントシステム規格の共通様式 (HLS:High Level Structure) がISOから公表され ISO 9001の改正作業が進められており ISO 22000についても少なくとも形式上の改正が必要とされる状況になったこと また 2010 年にはISO 31000 リスクマネジメント- 原則及び指針 が発行されたことなど ISO 22000をめぐる環境の変化が改訂を行う背景である 11

ISO 22000 及び WD2 の章立て ISO 22000:2005 1. 適用範囲 2. 引用規格 3. 用語及び定義 4. 食品安全マネジメントシステム 5. 経営者の責任 6. 資源の運用管理 7. 安全な製品の計画及び実現 8. 食品安全マネジメントシステム の妥当性確認 検証及び改善 2 nd ISO/WD 22000 1. 適用範囲 2. 引用規格 3. 用語及び定義 4. 組織の状況 5. リーダーシップ 6. 計画 7. 支援 8. 運用 ( 以前の第 7 章 ) 9. パフォーマンス評価 10. 改善 12

4 改訂に係る議論 (OPRP を中心に ) 4.1 第 1 回 WG(2014 年 10 月 ) 検討を進めるため ISO/TC34/SC17( 食品安全マネジメントシステム ) に WG8 を設置 1 用語及び定義は既存の規格等 (ISO 31000 ISO/DIS 9001 Codex ISO/TS 22003 ISO 22005 ISO 22004 How to Use) を引用し整理 2 OPRP の名称についてわかりにくいとする意見が出された 13

4.2 第 2 回 WG 1 OPRP については名称は Program であるが実際には Measure であるとして OCM:Operational Control Measure という用語が提案されたが OPRP について理解され始めており 用語 定義とも変更する必要はないとの意見も出された 14

4.3 第 3 回 WG(1) CCP OPRP の定義 CCP 合意済み Step at which control can be applied and is essential to prevent or eliminate a food safety hazard or reduce it to an acceptable level Note-1 source from Annex of CAC/RCP 1-1969 Note-2 control at a CCP requires monitoring of measurable parameters Note-3 results of measurements deviating from critical limit(s) lead to timely corrections that enable effective control of affected product 15

4.3 第 3 回 WG(2) OPRP 合意は得られていない Control measure(s) identified by the hazard analysis as essential to control the food safety hazards in the product or processing environment Note-1 OPRPs may control the contamination or proliferation of food safety hazards. Note-2 control at an OPRP requires monitoring against actions limits or action criteria. Note-3 OPRPs are essential control measures that cannot be categorized as CCP WG 内のコンセンサスとしては OPRPはCCPとPRP のどこかであるが よりCCPに近い 16

5 今後の予定 議長を含め Drafting group が 11 月 9 日 ~13 日に会合 23 日までに文書を作成 WG 内に回覧した後 12 月 15 日に CD 投票に回付 ( 作業は遅れている ) 2016 年 4 月 4 日 ~8 日にブエノスアイレスで第 4 回 WG を開催する 2016 年 12 月に DIS 発行 次回 SC17 総会は 2017 年 3 月米国 第 5 回 WG8 開催 FDIS は 2017 年 7 月 ~8 月発行 なお DIS 投票の結果を受けた議論でコンセンサスが得られれば FDIS 投票を省略できる 17

5 今後の予定 (2) 次回 SC17 総会は 2017 年 3 月米国にて そこで第 5 回 WG8 を開催 FDISは2017 年 7 月 ~8 月発行 なお DIS 投票の結果を受けた議論でコンセンサスが得られればFDIS 投票を省略できることがISO directoryの説明に関連して紹介された 並行してWG9において検討されていた飼料製造のための前提条件プログラム案については 2016 年 3 月にISO/TS 22002-6 食品安全のための前提条件プログラム- 第 6 部 : 飼料製造 として発行されることが決まった 18

連絡先 湯川剛一郎 電話 03-5463-0635 FAX 03-5463-0635 メール gyukaw0@kaiyodai.ac.jp ゼロ です 19