Microsoft PowerPoint SA協議会:最新の厚生労働省における.pptx

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日機連講演会 機械安全関連の動向:基調講演 機械安全を取り巻く国内外の動向

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過去 10 年間の業種別労働災害発生状況 ( 大垣労働基準監督署管内 ) 令和元年 4 月末現在年別 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 対前年比全産業 % (6

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Transcription:

2013-11 11-14SA 14SA 協議会スキルアップミーティング大阪 最新の厚生労働省にの厚生労働省における機械安全の動向について 向殿政男明治大学名誉教授 1

厚生労働省 HP より 2

厚生労働省 HP より 3

日本とイギリスの労働災害数比較 2005 調査年雇用者数労災件数 内 死亡者数 被災者数 / 雇用者数 10 00 死亡者数 / 雇用者数 10 万 日本 * 2005 64,000,000 551,663 1,514 8.6 2.3 イギリス 2005 29,600,000 328,000 212 11.08 0.58 * 通災を除く 被災者数は業務災害で医療にかかった者の数 4

第 11 次労働災害防止計画から ( 平成 20 年度 ~ 平成 24 年度 ) 機械の設計段階等での 危険性及び有害性等の調査等 ( リスクアセスメント ) の実施促進 機械の製造者がこれらの取り組みを行った場合の機械への表示 譲渡時における使用上の情報の提供等を促進する制度の検討 5

厚生労働省 HP より 6

厚生労働省 HP より 7

厚生労働省 HP より 8

(1) 本質的安全設計によるリスクの削減本質的安全設計によるリスクの削減本質的安全設計によるリスクの削減本質的安全設計によるリスクの削減 (2) 安全防護対策によるリスクの削減安全防護対策によるリスクの削減安全防護対策によるリスクの削減安全防護対策によるリスクの削減 (3) 使用上の情報によるリスクの削減使用上の情報によるリスクの削減使用上の情報によるリスクの削減使用上の情報によるリスクの削減メーカ側メーカ側メーカ側メーカ側 ユーザ側ユーザ側ユーザ側ユーザ側 (*) 訓練訓練訓練訓練 個人用防具個人用防具個人用防具個人用防具 管理によるリスクの削減管理によるリスクの削減管理によるリスクの削減管理によるリスクの削減メーカとユーザとをメーカとユーザとをメーカとユーザとをメーカとユーザとをリスク情報がつなぐリスク情報がつなぐリスク情報がつなぐリスク情報がつなぐ使用上の情報の提供使用上の情報の提供使用上の情報の提供使用上の情報の提供ヒヤリハット情報のフィードバックヒヤリハット情報のフィードバックヒヤリハット情報のフィードバックヒヤリハット情報のフィードバック 9

安全の PDCA サイクル 未然防止から始まる PDCA サイクル : 継続的改善 流れるのは危険情報 危険情報 ( ヒヤリハット インシデント情報 事故情報 ) のユーザからメーカーへのフードバックがあって 初めてサイクルは完成する メーカとユーザとが一緒になって安全を構築する時代に 10

話題 : 最近の厚生労働省における 機械安全の三つのの三つの動向 1. 第 12 次労働災害防止計画 2. 労働安全衛生規則の改定 ~ 食品加工機械関係 ~ 車両系建設機械関係 3.ILO+ISO における労働安全衛生マネジメントシステムの動向 11

1. 第 12 次労働災害防止計画 ~( 平成 25 年度 ~ 平成 29 年度 )~ 12

第 12 次労働災害防止計画 ( 平成 25 年度 ~ 平成 29 年度 ) 数値目標の設定 労働災害による死亡者の数を 15% 以上減少 労働災害による死傷者の数を 15% 以上減少 第三次産業を重点業種に指定 小売業 社会福祉施設 飲食業 死亡災害に重点を絞った取り組み 建設業 製造業 陸上貨物運送事業 13

6 つの重点施策 1 労働災害 業務上疾病発生状況の変化に合わせた対策の重点化 2 行政 労働災害防止団体 業界団体等の連携 協働による労働災害防止の取組み 3 社会 企業 労働者の安全 健康に対する意識改革の促進 4 科学的根拠 国際動向を踏まえた施策推進 5 発注者 製造者 施設等の管理者による取組強化 6 東日本大震災 東京電力福島第一原子力発電所事故を受けた対応 14

第 12 次労働災害防止計画 ~ 機械関係 ~ ~ 製造段階での機械の安全対策の強化 ~ 機械の本質安全化の促進 設計 製造段階及び改造時のリスクアセスメントとリスク低減措置の実施 危険性等の通知 機械災害の公表制度の導入 発生災害の内容 機械の製造者名簿の公表 製造者による機械の回収 改善 誤った使用方法により発生する労働災害の事例の公表 ユーザによる使用方法に明らかな問題があり 製造段階で対処できないような事案については 誤った使用方法により発生する労働災害の事例を具体的に公表し 広く周知することで同種災害を防止する 15

2. 労働安全衛生規則の 一部改正 ~ 基発 0412 第 13 号 : 平成 25 年 4 月 12 日 ~ 16

労働安全衛生規則の一部改正 基発 0412 第 13 号 : 平成 25 年 4 月 12 日 1. 食品加工用機械関係 死傷労働災害が年間 2,000 件程度発生しており 重篤なものも多く含まれている一方で その特性に応じた労働災害防止措置が規定されていないことから 食品加工用機械による労働災害の防止を図るために必要な措置を規定する 2. 車両系建設機械機械関係 死傷労働災害が年間 100 件程度発生している一方で その特性に応じた労働災害防止措置が設けられていないことから 鉄骨切断機等による労働災害を図るために必要な措置を規定する 17

労働安全衛生規則の一部改正 ~ 食品加工用機械関係について ~ 平成 25 年 10 月 1 日施行 18

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食品加工用切断機 切削機の加工用切断機 切削機の対策 ( 安衛則第 130 条の 2~4): 平成 25 年 10 月 1 日施行 1. 切断機等の覆い等の覆い等 事業者は 食品加工用切断機又は食品加工用切削機の刃の切断に必要な部分以外の部分には 覆い覆い 囲い等を設けなければならない 2. 切断機等に原材料を送給する場合における危険の防止 (1) 事業者は 前条の機械 ( 原材料の送給が自動的に行われる構造のものを除く ) に原材料を送給する場合において 労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは 当該機械の運転を停止し 又は労働者に用具等を使用させなければならない (2) 労働者は 前項の用具等の使用を命じられたときは これを使用しなければならない 22

食品加工用切断機 切削機の対策 ( 安衛則第 130 条の 2~4): 続き 3. 切断機等から原材料を取り出す場合における危険の防止 (1) 事業者は 1. の機械 ( 原材料の取出しが自動的に行われる構造のものを除く ) から原材料を取り出す場合において 労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは 当該機械の運転を停止し 又は労働者に用具等を使用させなければならない (2) 労働者は 前項の用具等の使用を命じられたときは これを使用しなければならない 23

食品加工用粉砕機 混合機の対策 ( 安衛則第 130 条の 5~7) 1. 粉砕機等への転落等における危険の等への転落等における危険の防止 (1) 事業者は 食品加工用粉砕機又は食品加工用混合機の開口部から転落する転落することにより労働者に危険が生ずるおそれのあるときは 蓋 囲い 高さが 90 センチメートル以上の柵等を設けなければ設けなければならない ただし 蓋 囲い 柵等を設けることが作業の性質上困難な場合において 安全帯 ( 労働安全衛生法施行令第 13 条第 3 項第 28 号の安全帯をいう 以下同じ ) を使用させる等転落の危険を防止するための措置を講じたときは この限りでない (2) 事業者は 前項の開口部から可動部分に接触する接触することにより労働者に危険が生ずるおそれのあるときは 蓋 囲い等を設けなければならない (3) 労働者は 第 1 項ただし書きの場合において 安全帯その他の命綱 ( 以下 安全帯等 という ) の使用を命じられたときは これを使用しなければならない 24

食品加工用粉砕機 混合機の対策 ( 安衛則第 130 条の 5~7): 続き 2. 粉砕機等に原材料を送給する場合における危険の等に原材料を送給する場合における危険の防止 (1) 事業者は 前条第 1 項の機械 ( 原材料の送給が自動的に行われる構造のものを除く ) に原材料を送給する場合において 労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは 当該機械の運転を運転を停止し 又は労働者に用具等を使用させなければならない (2) 労働者は 前項の用具等のしなければならない 使用を命じられたときは これを使用 3. 粉砕機等から内容物を取り出す場合における危険の等から内容物を取り出す場合における危険の防止 (1) 事業者は 第 130 条の5 第 1 項の機械 ( 内容物の取出しが自動的に行われる構造のものを除く ) から内容物を取り出すときは 当該機械の運転を停止し 又は労働者に用具等を使用させなければならない (2) 労働者は 前項の用具等の使用を命じられたときは これを使用しなければならない 25

食品加工用ロール機の対策 ( 安衛則第 130 条の 8) ロール機の覆いの覆い等 事業者は 食品加工用ロール機の労働者に危険を及ぼすおそれのある部分には 覆い 覆い 囲い等を設けなければならない等を設けなければならない 26

食品加工用成形機 圧縮機の加工用成形機 圧縮機の対策 ( 安衛則第 130 条の 9) 成形機等による危険の等による危険の防止 事業者は 食品加工用成形機又は食品加工用圧縮機に労働者が身体の一部を挟まれること等により当該労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは 覆い 囲い等を設けなければならないならない 27

食品加工用機械に係るその他の留意事項について 1 食品加工用機械に設ける安全装置 覆い 囲い等については 安衛則第 28 条及び第 29 条の規定に基づく点検 整備 機能の保持等を徹底する必要があること 2 食品加工用機械を取り扱う労働者に対し 安衛則第 35 条の雇入れ時等の教育の実施を雇入れ時等の教育の実施を徹底する必要があること なお 同条第 1 項第 1 号から第 4 号までの事項に関する教育の省略が認められている飲食店飲食店においても 当該事項に関する教育を行うことが望ましいこと また 食品加工用機械の安全な取扱い方法を定めた作業手順書を作成作業手順書を作成し これにより作業を行うよう労働者に対する教育を行うとともに 作業手順書に基づいて作業が行われていることを定期的に確認定期的に確認することが望ましいこと 28

食品加工用機械に係るその他の留意事項について : 続き 3 食品加工用機械の原動機 回転軸 歯車 プーリー ベルト等の労働者に危険を及ぼすおそれのある部分については 安衛則第 101 条第 1 項及び第 2 項の規定に基づく覆い 囲い等の設置を徹底する必要があること 29

機械の 調整の作業 を機械の運転停止義務の範囲に追加 ( 安衛則第 107 条 ) 掃除等の場合の運転停止等の場合の運転停止等 (1) 事業者は 機械 ( 刃部を除く ) の掃除 給油 検査 修理又は調整の作業を行う場合において 労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは 機械の運転を停止機械の運転を停止しなければならない ただし 機械の運転中に作業を行わなければならない場合において 危険な箇所に覆いを設ける等の措置を講じたときは この限りでない (2) 事業者は 前項の規定により機械の運転を停止したときは 当該機械の起動装置に錠を起動装置に錠を掛け掛け 当該機械の起動装置に表示板を取り付ける等同項の作業に従事する労働者以外の者が当該機械を運転することを防止するための措置を講じなければならない 30

望ましい姿は? 今回の改正は リスクアセスメントを実施していれば当然のこと グローバルスタンダードからいえば 当然こうあるべきである 実は 我が国はダブルスタンダード?( 労安則と ISO 規格 ) 労安法では 労安規則の代わりに ISO JIS に則り 例示として 労安規則があるという性能規定にするのが望ましい 可能か? 31

3. 労働安全衛生マネジメント システムの動向 ~ ILO+ISO における最近の動向 ~ 32

これまでの労働安全衛生マネジメン トシステム規格 指針の動向 OHSMS(Occupational Health and Safety Management System) 1997 年 1 月 ISO/TMB は 時期尚早として当面見送り ( ワークショップでのアンケート : 賛成 33%, 反対 43%) 1999 年 11 月 BSI( 英国規格協会 ) は ISO に OHSMS 規格制定の提案を行う 2000 年 4 月 ISO は BSI 提案を否決 ( 賛成 29 反対 20 棄権 3:2/3 に達せず 日本は棄権 :) 33

OHSAS18000 1996 年 BSI は BS8800 を発行 ( ガイド規格 仕様規格ではない ) OHSMS 認証を開始 OHSMS 規格が必要として BSI は コンソーシアムを組む 1999 年 4 月 OHSAS18001( 労働安全衛生マネジメントシステムの仕様 ( 要求事項 )) 2000 年 2 月 OHSAS18002(OHSAS18001 実施のための指針 ) OHSAS(Occupational Health and Safety Assessment Series) ISO 規格ではない 34

ILO と厚労省の OHSMS は OSHMS ILO と厚労省では OSHMS(Occupational Safety and Health Management System) という 1996 年 9 月 ISO が ILO は政労使の三者構成を取っているため ISO よりは効果的な OSHMS 規格を開発し得る団体である ILO 検討開始 1999 年 厚労省は 労働安全衛生マネジメントに関する指針 発行 2001 年 6 月 ILO は OSHMS に係るガイドライン (ILO ガイドライン ) 承認 2001 年 7 月 厚労省は 厚労省ガイドラインは ILO ガイドラインに一致していることを表明 35

OHSMS 認証の現状 ISO 化されていないので ISO の認定機関は存在しない 2001 年 RvA( オランダ認定協会 ) が (OHSAS18000 に基づき ) OHSMS の認定を開始 2002 年 日本では MSA( マネジメントシステム評価センター ) と JMAQA( 日本能率協会 ) が RvA の認定を取得して 認証業務を開始 2003 年 3 月 中央労働災害防止協会は ( 厚労省ガイドラインに基づき )JISHA 方式適格 OSHMS 認定事業を開始 二つが混在する 36

OHSMS の新しい動き 2013 年 6 月 BSI の要望と OHSMS の実績に従い ISO は PC(Project Committee)283( 労働安全衛生マネジメントシステムー要求事項 ) を結成して OHSAS18001 を ISO 規格にすることを目指す PC283 の幹事国は 英国が務める ILO は 労働安全衛生マネジメントシステムの要求事項として 認める雰囲気に変わった 37

ISO/ PC283 の動向 JISHA 方式と OHSAS18000 方式との混在は防げるか? ILO は 同意するのか? 要求事項としては 認められるかもしれない 認証は どうなるか分からない 各国の違いはどのように吸収するのか? なぜ 労働安全衛生マネジメントシステムの認証は 広がらないのか? 38

ISO/PC283 の我が国の動き 2013 年 9 月 ISO/PC283( 労働安全衛生マネジメントシステムー要求事項 ) 国内審議団体として日本規格協会が引き受け ISO/PC283 国内審議委員会が発足 委員として 中災防 建災防 連合 経団連 適合性認定協会 マネジメントシステム認証機関協議会 日機連が参加 オブザーバーとして 厚労省労働基準局 経産省産業技術環境局が参加 2013 年 10 月 第 1 回 ISO/PC283 会議 ( ロンドン会議 ) に PC メンバーとして参加した 39

OHSMS 望ましい姿は? OHSMS:OHSAS18000 と JISHA 方式 OSHMS との混在を統一できるか? ISO/PC283 は 両者を統一出来るレベルの抽象性が望ましい ISO/PC283 は 要求基準にとどめ 認証とは切り離せ 労働安全衛生システムは 国による違いが大きいので それを吸収できるレベルが望ましい 現在の OHSMS は リスクアセスメントを中心とした技術面が弱すぎるので 強化すべきである ( 通常のマネジメントシステムとは異なる ) 認定 認証は 我が国独自で実施せよ ( 海外に依存してはならない ) なぜ 我が国では OHSMS は 広がらないのか? 40