首都大学東京大学院課程教育 課程の修了の認定に関する方針 及び 教育課程の編成及び実施に関する方針 プログラムの名称 : 人間健康科学研究科人間健康科学専攻 理学療法科学域 1. 課程の修了の認定に関する方針 ( ディプロマ ポリシー :DP) (1) 取得できる学位 1 博士前期課程修士 ( 理学療法学 ) 2 博士後期課程博士 ( 理学療法学 ) 博士( 学術 ) (2) 取得できる資格博士前期課程国際徒手理学療法学コースでは 国際整形徒手理学療法士連盟の教育基準に沿った科目を履修し 筆記試験と実技試験に合格することで Orthopaedic Manual Physical therapist(ompt) の取得が可能となる (3) 育成する人材像人間健康科学研究科では 大都市で生活する人々の 健康 に関連する研究を重点的に行っている 幅広い分野の理論や実践的知見を礎に確立された学問体系を基盤とし それを深化させるとともに 学際的 融合的な研究体制のもと 大学院教育を行っている 健康に関わる様々な分野における 高度実践的専門家 ならびに 先端的研究者 の育成を目指す 理学療法科学域博士前期課程においては 理学療法領域の専門的基礎知識を有しより高度な理学療法実践ができ 多様な問題意識を持ちつつ当該領域の課題に取り組むことで 世界で活躍する人材育成する 博士後期課程においては 国際的視野に立脚した独創性ある研究を自立して行うことが可能で 理学療法領域の教育者および研究者となる人材を育成する (4) プログラムの特色今日 保健 医療 福祉の領域では 高度な理学療法の専門的能力を備えた高度専門職業人の必要性が高まっている 本研究科理学療法科学域では障害者 ( 児 ) から高齢者まで幅広い研究分野を設置し 様々な理学療法課題に応えられる臨床家 教育者および研究者の育成を目指す 運動障害分析理学療法学 身体機能回復理学療法学 地域理学療法学の研究分野を設け それぞれに博士前期課程および博士後期課程を設置している また 博士前期課程には 国際徒手理学療法学コースを設けている 博士前期課程は 理学療法学の高度専門知識の修得と技術の向上を目的に最新知見を教授し 専門職の発展に向けて創造的 科学的思考に基づき 自律した行動能力を持つ高度実践専門家や教育 研究者の養成を目指す 国際徒手理学療法学コースでは 国際整形徒手理学療法士連盟が定めた科目を履修して筆記試験と実技試験に合格することで Orthopaedic Manual Physical therapist(ompt) の取得
が可能となる 博士後期課程は 博士前期課程の分野での学習 研究をさらに発展させ 大学や研究所 企業など で自律的に研究できる人材を養成することを目的とする 修了後の進路は以下のとおりである 1 博士前期課程修了生の多くは 首都大学東京や他大学の博士後期課程に進学し 修士論文で取り組んだ研究を継続する 昼夜開講制のため修了生の大半は現職を継続する 大学院で身につけた専門知識や研究開発その他の能力だけでなく 教員や同期との人的ネットワークを仕事に活かしている 2 博士後期課程大学等の高度研究教育機関に勤める教員ないし研究者として活躍している (5) 専門知識及び研究開発その他の能力 1 博士前期課程 a) 運動障害分析理学療法学分野発達障害理学療法学 障害予防理学療法学 内部障害理学療法学 認知運動科学理学療法学 神経系障害理学療法学の5 領域で構成され 各種疾患, 各ライフステージで起こる身体運動障害を科学的に分析し 妥当性のある理学療法学的評価の開発につなげている この分野は運動器 呼吸循環器 神経系などに係わる身体運動障害について多様な側面から 障害の分析 評価 理学療法治療について研究する 博士前期課程では 理学療法に関する学習を修めたものが より高度な知識を目指し研究の方法論と合わせて研究する b) 身体機能回復理学療法学分野中枢神経系疾患や骨関節疾患に対して施行される理学療法に関する 基礎研究および臨床研究行う 博士前期課程では 理学療法に関する学習を修めたものが より高度な知識を目指し研究の方法論と合わせて研究する c) 地域理学療法学分野地域および在宅で生活をしている高齢者 障害者は 医療が終了または継続していても適切かつ 迅速で効果的な理学療法を必要としている 同時に理学療法学の立場で法制度 福祉用具や住宅改修などを活用できる能力も求められている 博士前期課程では 本分野の幅広い視野を持ち高齢者 障害者の生活環境支援に関わる理論や技術を研究する d) 国際徒手理学療法学コース徒手理学療法には国内外で様々な方法がある その中でも World Confederation For Physical Therapy(WCPT) のサブグループになっている International Federation Orthopaedic Manipulative Physical Therapists(IFOMPT) が認定する教育水準に則り 国際的な資格として通用する Orthopaedic Manual Physical therapist(ompt) を養成し かつこの分野における理論や技術を研究する 本コースのみ 秋入学 2 博士後期課程博士後期課程では運動障害分析理学療法学分野 身体機能回復理学療法学分野 地域理学療法学分野においてさらに特異的で高度な研究を発展させます (6) 修了要件
研究論文は理学療法科学の発展に寄与する内容であること 1 博士前期課程 2 年の在籍期間を満たし 正規の授業を受け 博士前期課程専攻所定の授業科目について 30 単位以上を修得し さらに学位論文を提出し かつ 最終試験に合格すること なお 優れた研究業績を上げた者は 1 年在籍すれば足りる 2 博士後期課程 3 年の在学期間を満たし 正規の授業を受け 博士後期課程専攻所定の授業科目について 14 単位以上を修得し 更に学位論文 ( 主論文 副論文 ) を提出し かつ 最終試験に合格すること なお 特に優れた研究業績を上げた者は 1 年在籍すれば足りる 学位論文審査基準 研究内容について学域が開催する報告会で 1 研究テーマに付き 3 回 ( デザイン発表 経過報告 最終報告 ) 以上の報告が行われていること 研究目的が明確に設定されており 研究デザイン 研究方法 結果 統計学的に適切に分析された考察により研究仮説が検証され 新たな発見が示唆されていること 論文内容は 独創性 新規性 発展性のある学術的意義 及び社会的意義が見出せる内容であること プレゼンテーションや討論で研究内容を適切に伝えられるコミュニケーション力を有していること 国際的に適応 活躍していける基礎的な英語力とコミュニケーション力を有していること 研究計画の立案及び遂行 研究成果の発表並びにデータの保管に関して 適切な倫理的配慮がなされていること ( また データ改竄 捏造 剽窃などの研究不正を行っていないこと ) 本学在学生が修了要件を確認する場合は 必ず入学年度発行の履修の手引を参照すること 2. 教育課程編成及び実施に関する方針 ( カリキュラム ポリシー :CP) (1) 専門知識及び研究開発その他の能力の確保のための科目編成 教授法 学修方法 学修課程 学修成果の評価の在り方等の基本的考え方 各課程 プログラムともに 指導教員を中心に徹底した少人数教育を通じて学生が持っている問題意識を深耕し 論文としてまとめあげる こうした密接な指導過程を通じて 理論的な研究とともに データの収集 分析方法 ケース分析の方法などを学ぶ 成績評価は 試験のみならず レポート 授業中の課題発表 討議などで総合的に判断する 1 博士前期課程理学療法学の広い領域から科目が提供される 1 年次からの計画的学修により 理論の修得 情報収集 分析手法の獲得など総合的な学力を身につける 合わせて 修士論文のテーマを設定し 文献のレビュー等を行う 1 年次の 9 月には研究デザイン発表会を開催する 2 年生では 1 年時に修得した専門知識をもとに 修士論文の執筆を本格化する 2 年次 7 月にこれまでの研究経過に関する中間発表会を開催する 指導教員らによる個別論文指導のもと 2 年次 12 月には最終発表会を開催しその指摘指導に基づいて研究成果を修士論文として完成させる 国際徒手理学療法学コースは 秋入学となり 2 年前期に修士論文の執筆を本格化する 発表会の
時期は別途定める 2 博士後期課程博士後期課程では 理学療法学のより高度かつ専門的な科目が提供され 各自の研究目的に合致した科目を選択する また 博士前期課程における研究を継続して研究論文を執筆し 学会誌への掲載や 学会での報告などによって研究を進化させる 博士学位論文を完成させる
( 別表 ) 人間健康科学研究科理学療法科学域博士前期課程 専門教育における学習成果と授業科目の対応表 ( カリキュラムツリー ) 理学療法科学領域の高度な知識を習得するための科目 専門知識と技術の最新の知見を習得するための科目 専攻分野以外の専門科目も受講し 広い知識の学修と関連領域との融合を図る 問題解決能力と成果を世界に発信できる力を習得するための科目 博士 ( 理学療法学 ) の学位を授与される学生が有するべき能力および養成するする人材像 前期 1 2 年 後期 2 年 1. 国際的視野を持っていること 共通科目 運動障害分析理学療法学分野 発達障害理学療法学特論障害予防理学療法学特論内部障害理学療法学特論認知運動科学理学療法学特論神経系障害理学療法学特論 理学療法管理学特論 理学療法学研究法特論 発達障害理学療法学特論演習障害予防理学療法学特論演習内部障害理学療法学特論演習認知運動科学理学療法学特論演習神経系障害理学療法学特論演習 2. 独創的な視点を持っていること 3. 論理的な問題解決能力を持っていること 身体機能回復理学療法学分野 固有受容性神経筋促通学特論 筋骨格系理学療法学特論 固有受容性神経筋促通学特論演習 筋骨格系理学療法学特論演習 地域理学療法学分野 国際徒手理学療法学コース (OMPT 養成 ) 地域理学療法学特論 解剖学 生理学特論徒手理学療法特論徒手理学療法特論演習 -1 神経筋骨格系医学評価特論高度徒手理学療法特論クリニカルリーズニング特論クリニカルリーズニング特論演習 徒手理学療法特論演習 -2 3 4 地域理学療法学特論演習 行動科学 慢性疼痛特論徒手理学療法特論演習 5 高度徒手理学療法特論演習 -1 統合徒手理学療法演習 -1 臨床実習 Ⅰ 高度徒手理学療法特論演習 -2 統合徒手理学療法演習 -2 臨床実習 Ⅱ 理学療法科学特別研究 a 理学療法科学特別研究 b 高度な理学療法実践者 多様な問題意識を持ちつつ当該領域の課題に取り組む研究者 世界で活躍する人材 OMPT(Orthopaedic Manipulative Physical Therapist) 養成
( 別表 ) 人間健康科学研究科理学療法科学域博士後期課程 専門教育における学習成果と授業科目の対応表 ( カリキュラムツリー ) 理学療法科学領域の高度な知識を習得するための科目 専門知識と技術の最新の知見を習得するための科目 専攻分野以外の専門科目も受講し 広い知識の学修と関連領域との融合を図る 問題解決能力と成果を世界に発信できる力を習得するための科目 博士 ( 理学療法学 ) の学位を授与される学生が有するべき能力および養成するする人材像 1 年次 2 年次 3 年次 1. 国際的視野を持っていること 運動障害分析理学療法学分野 発達障害理学療法学特講障害予防理学療法学特講内部障害理学療法学特講 発達障害理学療法学演習障害予防理学療法学特講演習内部障害理学療法学特講演習 2. 独創的な視点を持っていること 3. 論理的な問題解決能力を持っていること 認知運動科学理学療法学特講 認知運動科学理学療法学特講演習 神経系障害理学療法学特講 神経系障害理学療法学特講演習 理学療法科学特別研究 a 身体機能回復理学療法学分野 固有受容性神経筋側促通学特講筋骨格系理学療法学特講徒手理学療法学特講 固有受容性神経筋側促通学特講演習筋骨格系理学療法学特講演習徒手理学療法学特講演習 理学療法科学特別研究 b 高度な理学療法実践者 多様な問題意識を持ちつつ当該領域の課題に取り組む研究者 地域理学療法学分野 地域理学療法学特講 地域理学療法学特講演習 世界で活躍する人材