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化学平衡 新垣知輝 1 いろいろな反応 複合反応 不可逆反応 可逆反応 平衡 A B A B 連続 ( 逐次 ) 反応 見かけ上反応が進んでいない状態 平行 ( 併発 ) 反応 A B A B C 一番遅い反応が全体の反応速度を決める 律速反応 放射平衡 ( 永続平衡 過渡平衡 ) も参考に! k a 反応速度定数の比が生成物 (B,C) の比を決める 2 k b C 可逆反応と平衡 A B 可逆反応でなぜ見た目が変化しなくなる ( 平衡 ) のか? 正反応 (v 1 ) と逆反応 (v 1 ) の速度が同じになるから d d[ B v1 = = k1 v 1= = k 1[ B dt dt [ B k1 v1 = v 1 k1 = k 1[ B = = K k 1 3 平衡時の濃度の比は常に一定 ( 平衡定数 K) 一般式では aa + bb pp +qq 覚えること それぞれの反応速度は V = k [A a [B b V = k [P p [Q q 1 1 1 1 平衡定数は p q [P [Q K = a b [A [B 沈殿平衡 溶解度の問題では イオンは水に溶ける分子は水に溶けない となる 4 5 6 NaCl は水に溶けるのに なぜ AgCl は水に溶けないの? NaCl Na + + Cl Na + とCl に電離 イオン AgCl Ag + + Cl AgCl はほとんど電離しない AgCl はどれだけ水に溶けるのか? 平衡の考えを利用 AgCl Ag + Cl + 溶け終わった ( もうこれ以上溶けなくなった ) とき 平衡 + [ Ag [ Cl K = [ AgCl AgCl はほとんど溶けない 最初から変わらない濃度 K[ AgCl ( 一定の数 )= [ Ag + [ Cl = Ksp 分子 7 8 溶解度積 (Ksp) = [Ag + [Cl 全てのイオンの濃度の積 ( 掛け算 ) AgCl Ag + + Cl Ksp 以上のイオンは存在できない!!( 分子になる ) 9

青本 P306 第 90 回問 19 ある難溶性塩 MX 2 ( 分子量 500) は 水中で解離し 次式のような平衡状態にある MX 2 M 2+ + 2X MX 2 は水 10 L に最大 10 mg 溶解した その場合の溶解度 (ml/l) と溶解度積はいくつか 溶解度積は全てのイオンの積だから M 2+ + 2X M 2+ + X + X Ksp=[M 2+ [X [X =[M 2+ [X 2 10 問題の目ヂカラ ある難溶性塩 MX 2 ( 分子量 500) は 水中で解離し 次式のような平衡状態にある MX 2 M 2+ + 2X MX 2 は水 10 L に最大 10 mg 溶解した その場合の溶解度 (ml/l) と溶解度積はいくつか 10 L に 10 mg 溶けたんだから 10 10 3 g 500 = 20 10 6 ml 11 答 20 10 6 ml/l 溶解度積は MX 2 M 2+ + 2X で 20 10 6 ml/l 分 MX 2 が減ったから [M 2+ は 20 10 6 ml/l になり [X は 20 10 6 2 ml/l になる Ksp=[M 2+ [X 2 =20 10 6 (20 10 6 2) 2 =32 10 18 答 32 10 17 (ml/l) 3 12 応用問題この状態で X を加えたらどうなるでしょう? MX 2 M 2+ + 2X は平衡反応なので 左に反応が進む 答 MX 2 が沈殿する Ksp=[M 2+ [X 2 で考えると [X が増えるので Kspがオーバーする Kspを減らそうと沈殿が起き その結果 [M 2+ と [X の両方が減少していく13 青本 P306 沈殿平衡に関する記述のうち 正しいのはどれか 1 難溶性のAg 2 Cr 4 の溶解度 Sと溶解度積 Kspの間には Ksp=4S 3 の関係がある 2 異種イオン効果とは 溶液中に沈殿物と無関係なイオンが大量に存在すると 沈殿物の溶解度が減少することである 3 共通イオン効果とは 難溶性塩の飽和水溶液に共通イオンを加えると 難溶性の塩の溶解度が著しく増加することである 4 共存する塩どうしをそれぞれの溶解度の差に基づいて沈殿させ分離する操作を分別沈殿という S ml/l 溶けたときそれぞれのイオンの量は Ag 2 Cr 4 2Ag + + Cr 4 2S S Ksp=[Ag + 2 [Cr 4 = (2S) 2 S = 4S 3 14 青本 P307 第 95 回問 19 純粋及び40 10 3 ml/lk 2 Cr4 水溶液中におけるクロム酸銀 Ag 2 Cr 4 の溶解度はそれぞれ [ a ml/l 及び [ b ml/lである ただしAg 2 Cr 4 の溶解度積は40 10 12 (ml/l)3 10=32である 溶解度積は全てのイオンの積だから Ag 2 Cr 4 2Ag + + Cr 4 Ksp= [Ag + 2 [Cr 4 15 溶解度を Cs とおく Cs ml/l 溶けたときそれぞれのイオンの量は Ag 2 Cr 4 2Ag + + Cr 4 2Cs Cs Ksp=[Ag + 2 [Cr 4 =(2Cs) 2 Cs =4Cs 3 =40 10 12 Cs 3 =10 12 Cs=10 4 答 10 10 4 (ml/l) 3 16 第 95 回問 19 純粋及び40 10 3 ml/lk 2 Cr4 水溶液中におけるクロム酸銀 Ag 2 Cr 4 の溶解度はそれぞれ [ a ml/l 及び [ b ml/lである ただしAg 2 Cr 4 の溶解度積は 40 10 12 (ml/l)3 10=32である C ml/l 溶けたときそれぞれのイオンの量は Ag 2 Cr 4 2Ag + + Cr 4 2C C+40 10 3 Ksp=[Ag + 2 [Cr 4 =(2C) 2 (C+40 10 3 ) =4C 3 +160 10 3 C 2 4C 3 +160 10 3 C 2 = 40 10 12 C 3 +4 10 3 C 2 = 10 12 C 3 +4 10 3 C 2 10 12 = 0 見ても答えが思いつかない 3 次方程式はあきらめる クロムの濃度を 40 10 3 と近似 Ksp=[Ag + 2 [Cr 4 =(2C) 2 (40 10 3 ) =160 10 3 C 2 160 10 3 C 2 = 40 10 12 C 2 = 10 9 /4 錯体 キレート平衡 C = 10 45 /2=(10 05 10 5 )/2=16 10 5 17 18

キレートの前に まずは 配位 から 配位ってなぁに? 中心原子 ( イオン ) の周りに いくつかの分子 イオンなどが配列すること 19 この物質のことを錯体という 中心原子 ( イオン ) の周りに いくつかの分子 イオンなどが配列すること 配位子 このときの結合を配位結合という 化学結合 ( 原子やイオンの結びつき ) の種類 1イオン結合 Na + Cl 陽イオンと陰イオンが静電気的な力でくっつく : お互いの原子が不対電子を共有して電子対を作る 2 共有結合 3 金属結合 自由電子による金属原子間の結合 4 配位結合 片方の原子からの電子対を2つの原子で共有 + 配位結合って何? 20 21 :N: + :N: 4 配位結合 片方の原子からの電子対を 2 つの原子で共有 + :N: + :N: 電子を持っている ( 非共有電子対 ) と陽イオンは配位結合しやすい! 陽イオン 金属イオン 例えば 錯イオン金属イオン + イオン 分子 Ag 2+ N 3 配位結合 金属イオンで1グループできそう 22 23 3 N [Ag(N 3 ) 2 2+ 3 N N 3 3 N Cu 2+ N 3 [Cu(N 3 ) 4 2+ NC Fe NC 2+ [Fe() 6 4 NC Fe 2+ NC [Fe() 6 4 配位子 配位している数 ( 配位数 ) 錯イオンが塩になったもの 錯塩 例 K 4 [Fe() 6 K 3 [Fe() 6 24 命名法 1 配位数をギリシア数詞で書く 2 配位子名を書く 3 金属名とイオンの価数を書く 4 陽イオンなら イオン 陰イオンなら 酸イオン をつける 3 N N 3 3 N Cu 2+ N 3 [Cu(N 3 ) 4 2+ テトラアンミン銅 (II) イオン NC NC Fe 2+ [Fe() 6 4 ヘキサ シアノ 鉄 (II) 酸イオン で キレートってなぁに? 一つの配位子が金属イオンに複数箇所で配位結合した錯体のこと!! 4 N 3 2 価の銅陽イオン 25 6 2 価の鉄陰イオン26 27

NC NC 錯体 Fe 3+ 3 キレート N Fe 3+ N ではキレート平衡は M + nl ML n K M: 金属イオン L: 配位子 ( イオンの価数は省略 ) [ MLn [ M [ L = K を錯体形成定数という n 酸化 還元ってなぁに? 結合する割合は常に一定! 28 K が大きいほど錯体は安定 / 不安定である 29 30 酸化 と結合する 2Cu + 2 2Cu Cu + 2 Cu + 2 を失う 3 + 2 S 2 + S + 2 酸化と還元の定義 う ~ ん もっと簡単にまとまらない? 還元 を失う Cu + 2 Cu + 2 3 + 2 S 2 + S + 2 を受け取る I 2 + 2 S S +2I 31 酸素がくっつく 水素がくっつく + + e 酸化 +2e 電子を失う 2Cu 2Cu 2+ +4e 酸化と還元の定義 ( 例 )2Cu + 2 2Cu 電子が減る 電子が増える 還元 電子を受け取る 2 + 4e 2 + を渡すもの + を受け取るもの by ブレンステッド ローリー 電子対を受け取る電子対を渡すものもの by ルイス 電子が移動 32 33 酸 + を出すもの 酸と塩基の定義 by アレニウス 塩基 を出すもの 酸塩基と酸化還元の比較 酸 + を与える 塩基 + を受け取る プラス ( 陽子 ) 酸化 e を与える 還元 e を受け取る マイナス ( 電子 ) の受け渡し 還元剤とは 相手を酸化するもの ( 自分は還元される ) の受け渡し 34 35 還元剤の種類 3 + 2 + + 2e 2 + 2 2 2 + 2 + + 2e 2 2 Mn 4 + 8 + + 5e Mn 2+ + 4 2 Cr 2 7 + 14 + + 6e Cr 3+ + 7 2 N 3 ( 希 ) + + + e N 2 + 2 N 3 ( 濃 ) + 3 + + 3e N + 2 2 S 2 + 4 + + 4e S + 2 2 Cl 2 + 2e 2Cl ( ハロゲン ) 還元剤 金属 X X n+ + ne (Na Na + + e ) (Mg Mg 2+ + 2e ) 2 2 2 + 2 + +2e Sn 2+ Sn 4+ +2e (C) 2 2C 2 + 2 + +2e 2I I 2 +2e ( ハロゲン ) Fe 2+ Fe 3+ +e 2 S S + 2 + +2e S 2 +2 2 S 4 + 4 + +2e 還元剤相手を還元するもの ( 自分は酸化される ) * 過酸化水素や二酸化硫黄は相手によってとしても 36 還元剤としても働く

酸化還元反応の作り方 1 の反応式を作る 2 還元剤の反応式を作る 3 1と2を合体させる ( 例 ) Cu Cu 2+ + 2e 2 +4e 2 1 2+2 より 1 2 この式を半反応式という 酸化還元反応の作り方 ( 練習 ) (1) KI と Cl 2 (2) N 3 ( 希 ) と (C) 2 (3) N 3 ( 濃 ) と (C) 2 2Cu + 2 2Cu 37 38 酸化還元反応の作り方 ( ヒント ) (1) KI と Cl 2 KI I 2I I 2 +2e Cl 2 +2e 2Cl (2) N 3 ( 希 ) と (C) 2 N 3 + + +e N 2 + 2 2 倍して合体 (C) 2 2C 2 +2 + +2e (3) N 3 ( 濃 ) と (C) 2 N 3 +3 + +3e N+2 2 2 倍して合体 (C) 2 2C 2 +2 + +2e 3 倍して合体 39 酸化還元反応の作り方 ( 答 ) (1) KI と Cl 2 (2) N 3 ( 希 ) と (C) 2 (3) N 3 ( 濃 ) と (C) 2 (1) 2KI + Cl 2 2KCl + I 2 (2) 2N 3 ( 希 )+(C) 2 2N 2 +2C 2 +2 2 (3) 2N 3 ( 濃 ) +3 (C) 2 2N+6C 2 +4 2 40 半反応式 覚えるの面倒!! 実は覚えるのはちょっとでいい!! 41 還元剤まずは何から何ができるかだけだけ覚える 金属 X X n+ + ne (Na Na + + e ) (Mg Mg 2+ + 2e ) 2 2 2 + 2 + +2e Sn 2+ Sn 4+ +2e (C) 2 2C 2 + 2 + +2e 2I I 2 +2e ( ハロゲン ) Fe 2+ Fe 3+ +e 2 S S + 2 + +2e S 2 +2 2 S 4 + 4 + +2e 42 還元剤 1 水素の数が合うように + を書き加える 金属 X X n+ + ne (Na Na + + e ) (Mg Mg 2+ + 2e ) 2 2 2 + 2 + +2e Sn 2+ Sn 4+ +2e (C) 2 2C 2 + 2 + +2e 2I I 2 +2e ( ハロゲン ) Fe 2+ Fe 3+ +e 2 S S + 2 + +2e S 2 +2 2 S 4 + 4 + +2e 43 還元剤 2 電荷があうように e を書き足す金属 X X n+ + ne (Na Na + + e ) 完成! (Mg Mg 2+ + 2e ) 2 2 2 + 2 + +2e Sn 2+ Sn 4+ +2e (C) 2 2C 2 + 2 + +2e 2I I 2 +2e ( ハロゲン ) Fe 2+ Fe 3+ +e 2 S S + 2 + +2e 44 S 2 +2 2 S 4 + 4 + +2e まずは何から何ができるかだけだけ覚える 3 + 2 + + 2e 2 + 2 2 2 + 2 + + 2e 2 2 Mn 4 + 8 + + 5e Mn 2+ + 4 2 Cr 2 7 + 14 + + 6e Cr 3+ + 7 2 N 3 ( 希 ) + + + e N 2 + 2 N 3 ( 濃 ) + 3 + + 3e N + 2 2 S 2 + 4 + + 4e S + 2 2 Cl 2 + 2e 2Cl ( ハロゲン ) 45

1 酸素の数が合うように 2 を書き加える 3 + 2 + + 2e 2 + 2 2 2 + 2 + + 2e 2 2 Mn 4 + 8 + + 5e Mn 2+ + 4 2 Cr 2 7 + 14 + + 6e Cr 3+ + 7 2 N 3 ( 希 ) + + + e N 2 + 2 N 3 ( 濃 ) + 3 + + 3e N + 2 2 S 2 + 4 + + 4e S + 2 2 Cl 2 + 2e 2Cl ( ハロゲン ) 46 2 水素の数が合うように + を書き加える 3 + 2 + + 2e 2 + 2 2 2 + 2 + + 2e 2 2 Mn 4 + 8 + + 5e Mn 2+ + 4 2 Cr 2 7 + 14 + + 6e Cr 3+ + 7 2 N 3 ( 希 ) + + + e N 2 + 2 N 3 ( 濃 ) + 3 + + 3e N + 2 2 S 2 + 4 + + 4e S + 2 2 Cl 2 + 2e 2Cl ( ハロゲン ) 47 3 電荷の数が合うように e を書き加える 3 + 2 + + 2e 2 + 2 完成! 2 2 + 2 + + 2e 2 2 Mn 4 + 8 + + 5e Mn 2+ + 4 2 Cr 2 7 + 14 + + 6e Cr 3+ + 7 2 N 3 ( 希 ) + + + e N 2 + 2 N 3 ( 濃 ) + 3 + + 3e N + 2 2 S 2 + 4 + + 4e S + 2 2 Cl 2 + 2e 2Cl ( ハロゲン ) 48 電位電気の位置エネルギー x ( 酸化型 ) + ne Re d( 還元型 ) ネルンストの式 電位差 2つの電極の電位の差 E 1 E E 1 E 2 2 [ [ d RT E= E ln x + nf Re 分配平衡 極性が高い 極性が低い 水に溶ける ( 親水性 ) 水に溶けにくい ( 疎水性 ) 電流 電流が流れる速さ 起電力 49 50 油 ( 有機溶媒 ) に溶けやすい ( 親油性 ) 51 拡散 混合物 : 水に溶けやすい : 水に溶けにくい 有機相 (rganic phase) 水相 (aqueus phase) 水と油 ( 有機溶媒 ) を入れておけば どっちかには溶ける! 拡散するだけなので 100:0 には分かれない 何対何になるか 分配係数 この原理を利用したのが分配クロマトグラフィー 52 53 分配の割合 = K D >1 K D <1 有機相の濃度水相の濃度 A A in Water in rganic slvent KD = K D : 分配係数 有機相に行きやすい水相に行きやすい 54

もし A がイオンになったら? イオンは水に溶ける 界面 有機相 K D 水相 K D イオン分子 分配の割合 = C D= = C n [ A [ A + + 有機相の濃度水相の濃度 55 56 有機相と水相の比率はK D ではあらわせない D を分配比という *A は陰イオンでも可 抽出 有機相の体積 :V 水相の体積 :V W 水相の濃度 :C W どれだけ抽出できたか 抽出効率 (E) CV 有機相の濃度 :C E(%) = 100 CV + CV 57 抽出効率と分配比の関係 = E CV + CV CV D E= V D+ V 100 100 C C C E= 100 D= より V C + C V C 特に水相と有機相の体積が同じとき D 1 E= 100 = 100 D + 1 1 1+ 58 D 抽出効率を大きくするには 1 K D あるいは D が大きい有機溶媒を選ぶ 2 抽出に用いる有機溶媒を多くする 3 有機溶媒を分けて抽出回数を増やす 4 塩析を行う 59