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( 仮称 ) 寒川町公共施設等総合管理計画 未来の公共施設 ニュース 第 9 号発行 / 平成 29 年 1 月 総務部総務課管財担当 74-1111 内線 211 FAX74-9141 http://www.town.samukawa.kanagawa.jp/soshiki/som u/somu/kanzai/info/keikaku/1448595400531.html 外部策定委員会 より独自の計画書が町長へ提言されました 時代に見合った将来の公共施設のあり方 を考えるため 町では平成 28 年度中に 公共 施設等総合管理計画 を策定します この計画策定は 役場内組織である 内部策 定委員会 のほかに 公募の町民の方や学識経 験者の方などから構成する 外部策定委員会 一般からの提案募集 の 3 つの柱によって 外部策定委員会としての計画書を町長へ提言する 髙橋副委員長 ( 左 ) と山﨑委員長 ( 右 ) それぞれが独立して計画立案を行うこととして います 昨年 12 月 20 日には 外部策定委員会より 独自の計画書が町長へ提言されました ( 仮称 ) 寒川町公共施設等総合管理計画 外部策定委員会 は 公募の町民の方 建築や土木 公共施設マネジメントや公会計をご専門とする有識者の方々 4 名 自治会長連絡協議会から推薦を受けた方 社会福祉協議会から推薦を受けた方 教育委員会から推薦を受けた方 計 9 名で構成され 4 月 27 日から9 回の委員会と 町内在住委員によるワーキングを4 回開催し 慎重な審議 議論を行いました 特に重視したのは 独立した組織として 独自に計画立案を行う 点であり 役場内の立案状況を判断材料とするのではなく 外部策定委員会独自の視点 で計画立案を行ってきました 今回提言されました内容に関しては 別添の ( 仮称 ) 寒川町公共施設等総合管理計画 外部策定委員会 計画書 をご覧ください 今後は 外部策定委員会からの提言 役場 提言内容を説明する委員長と副委員長 内組織である 内部策定委員会 の計画案 一般からの提案の三つの柱を一つにまとめ 年度内には 町としての公共施設等総合管理計画 を策定することとしております これからも 様々な情報提供をこの紙面上において行っていきますので 引き続き 未来の公共施設ニュース にご注目ください

( 仮称 ) 寒川町 公共施設等総合管理計画 外部策定委員会 計画書 平成 28 年 12 月 ( 仮称 ) 寒川町公共施設等総合管理計画外部策定委員会 * 本計画は 当委員会が町長へ提言するものであり 町の最終計画案ではありません

はじめに ~ 委員長あいさつ ~ 平成 24 年 12 月 2 日に発生した中央自動車道の笹子トンネル天井板落下事故は 全国的に大きな衝撃を与え 特に 公共施設の老朽化 更新問題 を顕在化させました 昭和 30 年代半ばからの高度成長期には人口が増加し それに伴い公共施設も数多く造られてきました これら公共施設の耐用年数は 50~70 年のものが多く 一斉に更新の時期を迎えています 一方で 現在は少子高齢化 人口減少社会を迎え 社会情勢も大きく変化しています 今後も人口減少が進み それに伴い生産年齢人口も減少することが想定されています これは 地方公共団体の財源である税収が減少することを意味します 老朽化した公共施設を造り替えなければならないが 十分な財源が見込めない これが 公共施設の老朽化 更新問題 です この課題を解決するために 公共施設について 今後のあり方を検討し 取り組みの方向付けを行う 公共施設等総合管理計画の策定が求められています 寒川町では この計画策定に当たって 1 町職員による内部策定委員会 2 学識経験者や一般公募の町民などで構成される外部策定委員会 3 一般公募案 の三つがそれぞれ独立して検討し 最終的に一つにまとめることとされています 寒川町長から委嘱を受けました私たち外部策定委員会では 本年 4 月 27 日より 9 回の委員会と 4 回の町内委員によるワーキングで慎重な審議を行いました その結果 社会情勢や将来の財政状況等を考慮して これからの寒川町にあるべき公共施設等の総合管理計画策定について提言いたします この提言が 計画策定の一助になれば幸いです 平成 28 年 12 月 ( 仮称 ) 寒川町公共施設等総合管理計画外部策定委員会委員長山﨑俊裕

目次 Ⅰ まえがき 1 1. 外部策定委員会の役割 1 2. 計画策定にあたっての前提条件 1 (1) 計画期間 1 (2) 町が直面する課題 1 (3) 公共施設等の今後のあり方に関する考え方 5 Ⅱ 外部策定委員会としての計画 6 1. 建築物について 6 (1) 行政が今後も維持すべき施設の優先順位 ( 施設類型ごと ) 6 (2) 学校教育施設のあり方 6 (3) 地域集会所 学童保育 文化福祉会館 ( 公民館含む ) の集約等 7 (4) 学校教育施設の複合化 多機能化による更新費用削減効果額 8 (5) 資金不足の解消 9 (6)( 仮称 ) 健康福祉総合センター建設予定地の活用 10 (7) 財源捻出に関するまとめ 13 2. 都市基盤 ( インフラ資産 ) について 14 (1) 寒川町舗装維持補修計画 14 (2) 寒川町橋りょう長寿命化修繕計画 19 (3) 寒川町下水道長寿命化計画基本構想 19 (4) 寒川町下水道総合地震対策計画 23 (5) 既存計画の妥当性 有効性の検証結果 24 Ⅲ 今後の課題 ( 外部策定委員会からの提起 ) 25 1. 中学校施設のあり方 25 2. 学校給食のあり方 25 3. 公共施設の借地について 25 4. 消防分団のあり方 26 5. 他自治体との連携について 26 6. 複合化による跡地の対策 26 7. 平成 29 年度以降のスケジュール 26 Ⅳ これからのロードマップ 26 別添資料 別紙 1: 学校教育施設の複合化 多機能化の組み合わせ案別紙 2: これからのロードマップ ( 仮称 ) 寒川町公共施設等総合管理計画外部策定委員会設置要綱 ( 仮称 ) 寒川町公共施設等総合管理計画外部策定委員会委員名簿

Ⅰ まえがき 1. 外部策定委員会の役割 私たち外部策定委員会の役割は 次の 3 点とされています (1)( 仮称 ) 寒川町公共施設等総合管理計画の策定に関し 広く関係者 ( 各委員 ) の意見を反映させること ( 委員会設置要綱第 1 条を引用 ) (2) 公共施設等白書によって明らかになった将来の更新財源不足への対応策 公共施設等の再編に関し 町民目線での議論を行うこと (3) 独立した組織として 独自に計画立案を行うこと 特に 3 点目に関しては 行政の内部策定委員会における計画立案状況を判断材料とするのではなく 外部策定委員会独自の視点で計画立案を行うことが求められています 2. 計画策定にあたっての前提条件 (1) 計画期間 本計画の計画期間は 平成 28 年度から平成 67 年度までの 40 年間と します これは 少子高齢化 人口減少により人口構成が大きく変化 するためであり この 40 年間を 10 年単位で検証することとしました (2) 町が直面する課題 1 人口減少 町の年齢域別人口推計は 次のとおりです ( 詳細は図 1 町内全域人口推計のとおり ) ア ) 全年齢 平成 27 年 (2015 年 )48,167 人 平成 37 年 (2025 年 )47,418 人対平成 27 年比 1.6% 平成 47 年 (2035 年 )44,860 人 6.9% 平成 57 年 (2045 年 )40,833 人 15.2% 平成 67 年 (2055 年 )37,734 人 21.7% イ ) 生産年齢人口 (15 歳から 64 歳 ) 平成 27 年 (2015 年 )29,895 人 平成 37 年 (2025 年 )27,748 人対平成 27 年比 7.2% 平成 47 年 (2035 年 )25,561 人 14.5% 平成 57 年 (2045 年 )21,170 人 29.2% 平成 67 年 (2055 年 )19,349 人 35.3% このように 全年齢人口の減少率よりも生産年齢人口の減少幅が大 きくなっています 生産年齢人口の減少は 町税の減収 特に個人 1

町民税の減収が予測されます 一方で 町税の減収予想に対して 高齢化が進むことなどを原因とする社会保障費は増加が予想されます 町税の減収に対して社会保障費が増加することによって 町の財政が更に硬直化し 老朽化した公共施設等の更新財源不足が見込まれます ( 図 2 参照 ) 図 1 町内全域人口推計 ( 平成 27 年 3 月 31 日時点における住民基本台帳人口をベースとした 自然増減 (= 出生と死亡 ) と 純移動(= 転出入 ) の二つの人口変動要因により推計) 9,000 8,000 7,000 町税収入 6,000 5,000 4,000 社会保障費 3,000 2,000 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度 27 年度 図 2 町税収入と社会保障費の決算額推移 ( 単位 : 百万円 ) 2

2 少子高齢化社会 年少人口と高齢者人口 高齢化率の推計は次のとおりです ( 詳細は図 1 町内全域人口推計のとおり ) ア ) 年少人口 (0 歳から 14 歳 ) 平成 27 年 (2015 年 )6,614 人 平成 37 年 (2025 年 )5,660 人対平成 27 年比 14.4% 平成 47 年 (2035 年 )4,864 人 26.5% 平成 57 年 (2045 年 )4,419 人 33.2% 平成 67 年 (2055 年 )4,205 人 36.4% イ ) 高齢者人口 (65 歳以上 ) 平成 27 年 (2015 年 )11,658 人 平成 37 年 (2025 年 )14,010 人対平成 27 年比 +20.2% 平成 47 年 (2035 年 )14,435 人 +23.8% 平成 57 年 (2045 年 )15,244 人 +30.8% 平成 67 年 (2055 年 )14,180 人 +21.6% ウ ) 高齢化率平成 27 年 (2015 年 )24.2% 平成 37 年 (2025 年 )29.5% 平成 47 年 (2035 年 )32.2% 平成 57 年 (2045 年 )37.3% 平成 67 年 (2055 年 )37.6% このように 高齢者の増加 高齢化率の上昇により介護給付や 医療費の増加が予想されるため これらを抑えるための健康寿命 を延ばす為の機能が必要です また 人口減少を最小限に止める ために 出産 子育てに関する不安や悩みの解消する為の機能も 必要です 3 更新財源問題 公共施設等白書により 寒川町が保有する全ての資産を更新す るとした場合 その金額は 789 億円を要し この計画期間である 40 年で捉えた場合は 654 億円を要します ( 図 3 参照 ) これは 町 民 1 人あたり 136 万円 1 世帯あたり 343 万円の負担となります また 保有する資産全てを耐用年数到来時に更新するとした場合 の財務シミュレーションは図 4のとおりです 3

新公会計 基準モデルからわかる 年度 建物 公共施設 ( 道路含む ) その他 合計 年平均 単位 : 億円 ~2013 11 47 23 81 2014~ 2018 10 10 11 31 6 億円 2019~ 2023 23 32 2 56 11 億円 2024~ 2028 75 18 1 94 19 億円 2029~ 2033 82 49 0 131 26 億円 2034~ 2038 25 61 0 86 17 億円 2039~ 2043 23 90 0 114 23 億円 2044~ 2048 28 71 0 99 20 億円 2049~ 2053 0 43 0 43 9 億円 2054~ 2058 5 22 0 27 5 億円 2059~ 2063 0 24 0 25 5 億円 2064~ 2068 0 2 0 2 0 億円 2069~ 2078 0 0 0 0 0 億円 ~2078 282 469 37 789 2014~ 2078 271 422 14 708 0 20 40 60 80 100 120 140 この他に公債の返済 新設備の建設費が必要です 全ての資産を取得価格で作り直す 耐用年数終了時に設備の更新を行うこれら二つの前提をして集計しています 図 3 資産更新必要額寒川町公共施設等白書より 25,000,000 20,000,000 15,000,000 10,000,000 5,000,000 0 2015 年 2020 年 2025 年 2030 年 2035 年 2040 年 2045 年 2050 年 -5,000,000-10,000,000 歳入計 インフラ資産設備更新額 差引残高 義務的経費 事業用資産設備 (= 建築物 ) 更新額 図 4 財務シミュレーション寒川町公共施設等白書より ( 単位 : 千円 ) 4

多額の更新費用が必要になるのと同時に 2033 年には約 22 億円の資金不足になることが判明しています なお この白書における試算では建設当初の取得価額を加算したものであり 今日の物価上昇や建築内容の変化等は考慮されていないこと 施設の解体費用等も含まれていないことは 別途検討する必要があります (3) 公共施設等の今後のあり方に関する考え方 1 施設類型ごとの統廃合 再編の進め方公共施設等の統廃合や再編を考える場合 二つの方式が考えられます ア ) 更新費用を含めたコスト削減 建築物総床面積削減 の方針が先立ち 施設類型ごとに目標値を当てはめていく方式イ ) 現況施設の評価を行い 施設や類型ごとの特性を見極め 今後の施設のあり方を検討する方式ア ) 方式 : 削減目標値が先立つ トップダウン型 イ ) 方式 : 現況施設の評価をベースとした ボトムアップ型 ( 日本建築学会編集 公共施設の再編計画と実践の手引き より ) 上記二つの方式のうち トップダウン型は多くの自治体でその考え方が採用されているものの 個別施設ごとの統廃合や再編の実行段階の際 目標とするコストや床面積の削減が現実的には難しい場合も想定されます そこで 私たち外部策定委員会では 施設の特性を考慮する ボトムアップ型 が重要であると考えつつ 数値目標も見定めることとし トップダウン型 と ボトムアップ型 を融合させた形で今後の施設のあり方を考えることとしました 2 町が直面する課題への対応と既存施設の特性を捉えた将来像図 1 のとおり 40 年後には年少人口が約 36% 減少することから 町が保有する全ての建築物のうち 57% を占める学校教育施設の今後のあり方が非常に重要です そして 児童生徒数の減少により 学級数の変化が想定されます このことから学校内に余裕面積が生じるため 校舎や体育館 敷地も含めた学校規模の適正化が必要です こうしたことから 学校教育施設のスペース有効活用策は避けて通れないため 学校教育施設の複合化 多機能化 を基本条件とします 3 行政が保有 維持すべき施設人口減少 少子高齢化 そして更新財源問題という町が直面する課題があるものの 一方で 行政として兼ね備えなければならない公共施設は存在します そこで 私たち外部策定委員会では 5

施設類型ごとの用途や性質に鑑み 行政が今後も維持すべき施設の優先順位を考えることとしました 4 都市基盤の効率的な維持管理 補修 ( 道路 橋りょう 下水道のインフラ資産について ) 都市基盤は 図 3 の更新必要額にあるとおり その保有量は約 6 割と膨大です しかしその一方で 町民等の日常生活上 都市基盤を縮小することは困難です また これらを維持するためのメンテナンスは必要不可欠です そこで コストを抑えた手法による維持管理と補修を実施し 長寿命化を進めていくことが必要と考えます Ⅱ 外部策定委員会としての計画 1. 建築物について (1) 行政が今後も維持すべき施設の優先順位 ( 施設類型ごと ) 図 3 及び図 4 から 施設の更新には多額の費用を要すること そして 全ての資産 施設を更新することは不可能であることが分かりました そこで 町が保有する施設を 法令上の設置義務や行政運営上の必要性 町民の生命財産を守るための必要性 などを考慮し 施設類型ごとに行政が今後も維持すべき施設の優先順位を設定しました 1 学校教育施設 2 保健福祉施設 3 行政 環境 消防施設これらの施設は 今後も行政として維持管理をしていかなければならない施設と考えます 但し その保有量や維持管理手法 民間手法の活用等は十分に検討が必要です 4 地域活動施設 5 文化スポーツ施設これらの施設は コミュニティーの形成や町民の情操教育 体力の向上などの面から重要な施設ではあるものの 集中と選択 の観点から 現在の保有量を減少させることを提案します 但し 学校教育施設等との複合化 多機能化を進め 機能は極力維持することを併せて提案します (2) 学校教育施設のあり方 1 コミュニティースクール化の推進 ( 注 ) 希薄化したコミュニティーの再形成 そして 地域のシンボル的存在として学校を位置付けることにより 地域で子ども達を育む環境を整えることが可能であると考えます 6

( 注 : コミュニティースクール : 学校と保護者や地域の方々がともに知恵を 出し合い 学校運営に意見を反映させることで 一緒に協働しながら子供た ちの豊かな成長を支え 地域とともにある学校づくり を進める仕組み ) 2 学校教育施設の有効活用策建築物全体の 57% を占めるため その有効活用策が非常に重要となります そこで 他施設との複合化 多機能化を進めることを提案します 学校教育施設を複合化 多機能化することに寄るメリットは 次のようなことが考えられます ア ) 地域の方々が学校と関わり合いを持つ機会が増えるイ ) 地域で子ども達を育む環境が整う = コミュニティースクール化の推進に寄与ウ ) 利用者の方々の目があることで防犯面での貢献一方で 学校の敷地内 建物内への人の出入りについては 安全面や教育面への最大限の配慮が必要です 3 複合化 多機能化の組み合わせコミュニティースクール化の推進と学校教育施設の有効活用の面から別紙 1 に示す案を組み合わせの原則として提案します 4 統廃合 学区再編の検討学級数は 全学年で 12 学級を下回る小学校が予想されます また 現時点においても 面積不足 面積余剰 ともに存在するため 学校数の検証を含めた規模の適正化が必要であると考えます (3) 地域集会所 学童保育 文化福祉会館 ( 公民館含む ) の集約等 1 地域集会所 学童保育原則として 全ての地域集会所と学童保育は 小学校への複合化を提案します 地域集会所 学童保育が小学校へ複合化されることによるメリットは 次のようなことが考えられます ア ) 地域の方々と子ども達とがふれあう時間が増えるイ ) 世代間交流が活発になるなお 複合化にあたっては 各自治会ごとの備品等の保管スペースを確保し 集会室等の機能は複数自治会の共有スペースとします また 学校教育施設への複合化を選択しない地域集会所は 地域への移管 即ち 地区集会所への移行を提案します 2 文化福祉会館 その他の施設原則として 文化福祉会館 ( 公民館含む ) は 中学校へ複合化することを提案します また 今後の高齢化の進展から 地域包括支援センターや役場機能の一部についても 中学校への複合化を提案します 文化福祉会館 ( 公民館含む ) や行政機関が中学校へ複合化される 7

ことによるメリットは 次のようなことが考えられます ア ) 学校内の部活動と文化団体等との交流が盛んになるイ ) 中学校へ行くことで行政手続を行うことができ 利便性が向上する (4) 学校教育施設の複合化 多機能化による更新費用削減効果額 表 1 更新費用削減対象額 学校名 ( 複合を受入 寒川小学校 する施設 ) 施設名称 複合される施設 更新費用 ( 千円 ) ( 取得価額ベース ) 宮山地域集会所 50,480 あおぞらクラブ ( 学童保育 ) ( 町民センター分室含む ) 寒川中学校南部文化福祉会館 ( 公民館 ) 378,021 旭小学校 小谷小学校 一之宮小学校 倉見地域集会所 58,174 わかばクラブ ( 学童保育 ) 25,749 倉見大村地域集会所 21,136 小谷地域集会所 40,425 小動地域集会所 23,096 大蔵地域集会所 41,071 げんきっ子クラブ ( 学童保育 ) 7,733 一之宮地域集会所 45,763 わんぱくクラブ ( 学童保育 ) 文化財学習センター 旭が丘中学校北部文化福祉会館 ( 公民館 ) 392,027 寒川東中学校岡田地域集会所 36,457 筒井地域集会所 31,671 中瀬地域集会所 21,730 - - - 南小学校 田端地域集会所 47,926 大曲地域集会所 36,958 星の子クラブ ( 学童保育 ) - 複合される施設の更新費用合計 1,258,417 ( あおぞらクラブ わんぱくクラブ 文化財学習センターは既に学校教育施設内に存在する複合施設のため 星の子クラブについては平成 28 年度使用開始の施設であり 公共施設等白書では記載がないため取得価額を - の表記とした) 8

1 更新費用削減対象額表 1のとおり 複合化される施設の更新必要額は合計約 12 億円です これらの施設を更新せずに複合化することとした場合 約 12 億円が更新費用の削減対象額であると考えます 2 複合化 多機能化に要する費用 1において 約 12 億円の更新費用削減対象額が生じるものの 表 1に記載されている施設は 学校教育施設内に複合化するため その費用が必要となります そこで 私たち外部策定委員会では 複合化に要する費用の次のとおり想定しました 複合化される施設の更新費用約 12 億円 50%= 約 6 億円 3 複合化 多機能化による更新費用削減効果額 1 及び2により 複合化 多機能化を実行することで得られる更新費用削減効果額は 次のようになります 更新費用削減対象額約 12 億円 - 複合化に要する費用約 6 億円 = 約 6 億円 (5) 資金不足額の解消 (4)3によって求めた更新費用削減効果額と 資金不足額の解消について検討しました 公共施設等白書によって明らかになった資金不足額 約 22 億円 +) 複合化 多機能化による更新費用削減効果額約 6 億円差引額 約 16 億円ここまでの計算により 資金不足額は約 16 億円が解消されず残ることとなります さらに この資金不足額は建設当初の取得価額によって算出したものであり 今日の物価上昇や建設内容の変化 既存施設の解体費用が含まれていないため 更に効果額を捻出する必要があります 1 更なる更新費用の捻出ア ) 今後 40 年間での借地解消約 6 億円公共施設の敷地として借地が多数存在し 町全体で支払う借地料が年間 8 千万円となっています そこで 今後 40 年間において 借地の返還 交換等により次のような効果額を試算し 更新財源の捻出を提案します 年間借地料約 8 千万円 40 年間 20%= 約 6 億円イ ) 学校教育施設の統廃合約 19 億円文部科学省では 望ましい学級数として1 校あたり 12 学級から 18 学級としています 私たち外部策定委員会では 小学校区別人口推計から将来の学級数を予想したところ 全学年で 12 学級を下回る小学校が想定されることが分かりました より良い教育環境の維持を考慮した場合 1 校 12 学級を下回ることは望ましいことではないと考え 学校教育施設の統廃合を提 9

案します 12 学級を下回る小学校更新必要額約 19 億円ウ ) 広域利用施設の更新特定財源公共施設等白書においては 施設更新に対する特定財源の見込みを精緻に行っていなかったものの その後の検討を進める中において 広域利用施設の更新に際しては 施設の維持と運営と同様に負担金を見込めることが判明しています そこで 広域利用自治体からの負担金を負担率 8/10 と想定し 約 16 億円が特定財源として見込むことができます 美化センター更新必要額約 20 億円 8/10= 約 16 億円 2 資金不足額の解消 (4)3 によって求めた更新費用削減効果額と 上記 1による更新費用の捻出により 資金不足の解消について検討しました 公共施設等白書によって明らかになった資金不足額 約 22 億円 +) 複合化 多機能化による更新費用削減効果額約 6 億円 +) 今後 40 年間での借地解消約 6 億円 +) 学校教育施設の統廃合約 19 億円 +) 美化センター更新特定財源見込額約 16 億円合計約 25 億円資金不足が一転し 約 25 億円の財源が捻出できることになります このように 長期的な効果額ではあるものの 約 25 億円の費用を捻出することができると考えます (6)( 仮称 ) 健康福祉総合センター建設予定地の活用平成 21 年 3 月に役場と隣接する土地を 保健福祉施設の集約 を目的として取得しましたが 公共施設等総合管理計画の策定要請が国からなされたため 同計画策定と合わせてこの土地の活用策を検討しました 私たち外部策定委員会は 既存施設を集約し 新たな施設の整備を次のとおり提案します 1 既存の保健福祉施設等の集約を前提に次の施設 機能の集約 健康管理センター ( 老朽化率 66.17%) 福祉活動センター ( 老朽化率 69.45%) 子育てサポートセンター ( 賃借物件 ) 2その他の施設の集約ア ) 町営プール現在利用中止している町営プールは 多くの町民の方々から再建の要望があるものの 再整備費用は約 15 億円と想定されています また 町営プールの代替機能として 小学校プールに幼児用プールを増設し 既存の学校プールも改修した場合の費用は1 校あたり約 1 億 5 千万円と想定されています 10

そこで 私たち外部策定委員会は 小学校プールを廃止した上で 新たな施設内に室内温水プール ( 通年利用型 ) も併せて整備することを提案します 通年利用型室内温水プールを整備することのメリットは次のようなことが考えられます 通年での利用が可能となることから 天候や気温に左右されることなく 小学校の授業計画が立てやすくなる 高齢者が増える中では 介護予防機能として年間を通して活用できる 健康福祉に熱心に取り組む町としての PR 効果一方で 温水プールとすることによる維持管理コストの増が想定されますが プール利用料のほかに 新しい施設内にテナント誘致による収入を確保することで コスト増を抑えることができると考えます イ ) 町民センター及び役場老朽化率が 71.04% と高い町民センターのうち 800 人を超える収容人数を備えるホール機能は 実際の利用人数を鑑みると 500 人程度の収容人数とする規模の適正化が必要と考えます 同時に 控室やリハーサル室をサークル活動や少人数活動などで利用できるようにすることが望ましいと考えます また 現在 4 棟の建物に分散している役場は 窓口機能の利便性向上の観点からも集約し ネットワーク化などの最新技術を取り入れた合理的かつ効率的なシステムとすることを提案します 3 概算費用の積算私たち外部策定委員会では 機能集約によって想定される床面積を求め 併せて整備費用の積算を概算で行いました ア ) 基本条件土地 :6,513.8 m2建坪率 60% 容積率 200% 最大で床面積 13,026 m2の建築が可能但し高さ制限 12m イ ) 集約する施設の既存床面積健康管理センター :1,915 m2福祉活動センター : 790 m2子育てサポートセンター : 286 m2役場庁舎 :7,070 m2町民センター :3,603 m2町営プール :1,365 m2合計 15,029 m2ウ ) 集約後の面積町民センターホール以外については 廊下やトイレ等の共用 11

部分が重複すると考えられるため 既存床面積に対して 85% を乗じ その面積の合計値と町民センターホールを 500 人収容へ縮小した面積との合計値を新しい施設の延べ床面積として想定します 健康管理センター :1,915 m2 85%=1,627 m2福祉活動センター : 790 m2 85%= 672 m2子育てサポートセンター : 286 m2 85%= 243 m2役場庁舎 :7,070 m2 85%=6,010 m2町民センターホール : 2,000 m2町営プール : 800 m2合計 11,352 m2 * 町民センターホールについては 収容人数 500 人程度に縮小した場合の想定面積 町営プールは 25mプールと更衣室機能などを備えた場合の想定面積 エ ) 整備費用概算 11,352 m2 310,000 円 ( 注 )=3,519,120,000 円 ( 注 : 建物災害共済事務取扱要領によるm2あたりの共済単価 用途は役場 構造は鉄筋コンクリート造 ) 4 資金不足の解消 (5) において 施設の複合化 多機能化や施設統廃合などによる効果として約 25 億円が捻出されましたが 上記 3による概算では 35 億円を超え 約 10 億円の資金不足が生じます そこで 資金不足を解消するため 既存施設の集約等によって生じる効果額を次のとおり検証しました ア ) 既存施設の集約による更新費用削減対象額健康管理センター : 405,614 千円福祉活動センター : 138,740 千円役場庁舎 4 棟 :1,148,328 千円町民センター :1,169,544 千円町営プール : 469,649 千円合計 3,331,875 千円 ( 子育てサポートセンターは私有物件の賃借のため 上記計算には含まない ) 上記のように 5 施設の更新必要額は約 33 億円となります これらの施設を更新せずに集約した場合 約 33 億円が更新費用の削減対象額であると考えます イ ) 既存施設の解体費用等既存施設の解体が必要となる場合もあることから これに要する費用を次のように想定しました 既存施設集約での削減効果額約 33 億円 40%= 約 13 億円 12

ウ ) 資金不足の解消ア ) による更新費用削減対象額 イ ) による解体費用等を考慮し 資金不足の解消について検討しました 既存施設の集約による更新費用削減対象額約 33 億円 -) 新規施設整備による資金不足額約 10 億円 -) 既存施設の解体費用約 13 億円差引額約 10 億円ここまでの計算により 資金不足を解消し 約 10 億円の財源を生み出すことができます 更に 既存施設を解体した後 跡地の売却や賃貸する事による収入確保を見込むことができるため 資金不足を解消することができます 5 留意点 ( 仮称 ) 健康福祉総合センター建設予定地の活用については 新たな投資となることから 次のような点に着いて留意が必要と考えます ア ) 大規模の施設を整備することから 費用面の精査イ ) 望ましい規模の機能や設備の選択ウ ) 民間活力の導入などによる整備手法の再検証エ ) 施設整備に止まらず エリアの活性化に資する投資とすること (7) 財源捻出に関するまとめ 1 削減効果額及び財源捻出 (4) と (5) においては 学校教育施設の複合化 多機能化による更新費用削減効果額と資金不足の解消について (6) においては ( 仮称 ) 健康福祉総合センター建設予定地の活用について それぞれ述べてきました ここでは 資金不足額の解消と ( 仮称 ) 健康福祉総合センター建設に係わる効果額を次のとおりまとめます 公共施設等白書によって明らかになった資金不足額 約 22 億円 +) 複合化 多機能化による更新費用削減効果額約 6 億円 +) 今後 40 年間での借地解消約 6 億円 +) 学校教育施設の統廃合約 19 億円 +) 美化センター更新特定財源見込額約 16 億円 -) 健康福祉総合センター建設予定地への新規施設約 35 億円 +) 既存施設の集約による更新費用削減対象額約 33 億円 -) 既存施設の解体費用約 13 億円合計約 10 億円以上ように 約 22 億円の資金不足を解消し 更に約 10 億円の財源を捻出が可能であると考えます 13

2 学校教育施設更新面積の縮小による更なる更新費用の削減効果今後 学校教育施設を更新する場合 少子化の進展により 現在の学級数より少ない数でのクラス編成が考えられます そのことにより床面積を小さくした形での更新が可能となり 学校施設の更新費用も削減されると考えられます この更新費用削減により 教育環境の充実 ( 例えばソフト事業等 ) に充てられると考えます 2. 都市基盤 ( インフラ資産 ) について インフラ資産については 公共施設等白書において 全てを更新する場合の費用が記載されていました しかし 町が保有する全資産の過半を超える量のインフラ資産を更新すること 即ち造り替えることは現実的ではないと考えます そこで 私たち外部策定委員会では 町が策定した既存の維持管理計画等の妥当性 有効性を検証することとしました なお 町が策定した既存の計画は次のとおりです (1) 寒川町舗装維持補修計画町道の舗装については 路面性状調査を実施し ひび割れ率 わだち掘れ量 平たん性を考慮した MCI(=Maintenance Control Index 注 ) による評価を行っています 評価結果は図 5 及び図 6 のとおりです ( 注 : 維持管理指数 ) 14

*MCI5.0 までが 補修の目安とされる MCI 評価ランク凡例 5.1~10.0 4.1~5.0 3.1~4.0 0.0~3.0 図 5 MCI 路面評価図 15

MCI~3 MCI3~4 MCI4~5 MCI5~6 MCI6~7 MCI7~8 MCI8~ 18% 4% 1% 4% 12% MCI5 以下は 17% を超えている 22% 39% 図 6 MCI 評価ランク別延長内訳寒川町舗装維持修繕計画より 補修の目安とされる MCI5 以下 の路線は町道全体の 17% 超を占め 早急に補修が必要とされる MCI3 以下 の路線は町道全体の 1% となっています MCI5 以下の路線に対して 必要な修繕を平成 32 年度までに実施すると想定し 所要額を算出しました ( 表 2 及び図 7 参照 ) 平成 27 年度からの 6 ヶ年で約 21 億円 年平均では約 3 億 5 千万円も要することが判明し この額は過去の実績に対して 6 倍ほどの予算を要することが分かりました これは 昨今の財政状況から必要となる修繕が実施できなかったと想定されますが このままでは 補修実施の実現性が乏しくなります そこで 工法や管理水準の検討を行いました 表 2 補修対象区間の延長 補修金額の実績及び所要額寒川町舗装維持修繕計画より 年度延長補修金額 平成 24 年度補修済 - 55,000 平成 25 年度補修済 - 57,000 平成 26 年度補修済 - 57,000 平成 27 年度以降 27,137 2,109,613 単位 : 延長 (m), 金額 ( 千円 ) 備考実績実績実績 H26までの補修済み除く カ ス 水道復旧除く 16

図 7 MCI3 以下の路線を補修する場合の所要額 寒川町舗装維持修繕計画より 舗装の破損は 路面破損 と 構造破損 の二つに大別され MC I3 以下が構造破損 MCI5 以下が路面破損と想定されます 今後の維持補修計画は MCI3 以下の路線を 舗装の打ち換え MCI5 以下の路線を クラックシール工法 ( 注 )= 予防保全的修繕 の 2 種類により実施することとし 事後保全的修繕によるコスト増を抑えることとしました ( 表 3 図 8 及び図 9 参照 ) ( 注 ) クラックシール工法 : 舗装のひび割れ部分にシール材を塗布し 平滑に仕上げる工法 表 3 維持補修工法の摘要案寒川町舗装維持修繕計画より 道路種 4<MCI 5 3<MCI 4 MCI 3 1 級,2 級一般 ( その他 ) 単車線単車線クラックシールクラックシール舗装打換舗装打換舗装打換舗装打換複車線複車線クラックシールクラックシール舗装打換舗装打換舗装打換舗装打換 17

補修金額 ( 千円 ) 図 8 クラックシール工法の例 見直しした舗装修繕計画 ( 案 ) 500000 400000 300000 200000 618 百万円 /6 ヶ年 =103 百万円 100000 0 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 H32 図 9 クラックシール工法導入による今後の補修費用寒川町舗装維持修繕計画より 図 9 のとおり 予防保全的修繕であるクラックシール工法を導入することで 平成 32 年度までの年間平均費用は 約 1 億円となり 予防保全的修繕導入前と比べて約 2 億 5 千万円のコストを抑えることができます 今後は 国からの補助金を受けながら 計画的に舗装の補修を行っていくこととしています 18

(2) 寒川町橋りょう長寿命化修繕計画橋りょうの点検は 神奈川県市町村版橋梁点検要領 に基づき 平成 21 年度から実施しました 点検が完了した 89 橋について長寿命化計画を策定しています この長寿命化計画は 橋りょう長寿命化修繕計画共同システム を活用して策定しています このシステムでは 予防保全的修繕の実施を徹底することにより費用を縮減し 橋りょうの維持管理費用の増大を抑えることを目的としています 図 10 今後の補修費用予測寒川町橋りょう長寿命化修繕計画より 図 10 のように 事後保全的修繕では 2103 年までに約 35 億円と予測されていますが 予防保全的修繕の実施により約 19 億円となり 46% の縮減効果が見込まれています 今後は 国からの補助金を受けながら 計画的に舗装の補修を行っていくこととしています (3) 寒川町下水道長寿命化計画基本構想寒川町の下水道は 昭和 59 年に供用開始したため 布設から 30 年以上経過している施設が存在します 平成 23 年度には 持続可能な下水道事業の実施を図るため 寒川町下水道長寿命化計画基本構想 を策定しています この基本構想策定にあたり 管渠の清掃履歴 カメラ調査 目視調査 修繕履歴等のデータを基に 国土交通省が示す 下水道施設のストックマネジメント手法に関する手引き による 健全度予測式 に 19

より 下水道施設の評価 ( 注 ) を実施しました ( 表 4 参照 ) ( 注 ) 下水道施設は 地中に埋設されているため 施設全てを目視やカメラ調査などを行うことは 多くの費用と時間を要します そのため 清掃履歴や修繕履歴等の蓄積されたデータも用いて 敷設後の経過年数と管渠の構造別に施設の健全度を予測し 評価を行っています 表 4 健全度算出結果一覧表寒川町下水道長寿命化計画基本構想より 順 位 処理分区 管渠延長 (m) 1 健全度診断 1 左 52-2 処理分区 4878.25 3.00 2 左 43 処理分区 10858.23 3.01 3 左 61-2 処理分区 172.53 3.01 4 左 63 処理分区 11826.94 3.02 5 左 52-1 処理分区 33942.01 3.03 6 左 64 処理分区 6544.01 3.03 7 左 62 処理分区 11534.67 3.04 8 左 44 処理分区 20315.88 3.05 9 左 51 処理分区 7426.13 3.06 10 左 61-1 処理分区 8836.13 3.06 11 左 45 処理分区 21188.3 3.08 12 左 60-3 処理分区 9852.57 3.11 13 左 53 処理分区 4790.10 3.16 計 152165.75 * 健全度とは 管の劣化具合を示すもので 数字が小さいほど 劣化が進んでいる可能性が高いことを表す 20

この評価結果により 望ましい健全度とされる 健全度 2 以上 は確保されているものの 年数の経過とともに施設の劣化が進んでいくことが想定されます そこで 今後も 健全度 2 以上 を確保することを目指した下水道施設の更新 維持管理に係る費用の試算を次のとおり行いました ( 表 5 図 11 図 12 及び図 13 参照 ) 1 シナリオ 1: 法定耐用年数である 50 年経過後に更新 ( 造り替え ) 2 シナリオ 2: 長寿命化対策を実施し その後 50 年で更新 3 シナリオ 3: 重要な管渠の更新を 50 年 一般管路を 75 年で更新 表 5 試算にかかるシナリオ比較一覧表寒川町下水道長寿命化計画基本構想より シナリオ 1 シナリオ 2 シナリオ 3 評価開始開始 2014 年 2014 年 2014 年 評価終了時点 2113 年 2113 年 2134 年 評価期間 100 年 100 年 120 年 平均費用額 682 百万円 652 百万円 537 百万円 判 定 単純に更新を行うため 最も費用が高額となる 長寿命化計画を施すことにより シナリオ1よりも安価となる 優先的に重要管渠の対策を講じることにより 施設の全体の社会的な影響のリスクを小さくすることが出来る また 分散することにより年間に係る費用も抑えることが出来る 21

図 11 シナリオ 1 による試算寒川町下水道長寿命化計画基本構想より 図 12 シナリオ 2 による試算寒川町下水道長寿命化計画基本構想より 22

図 13 シナリオ 3 による試算寒川町下水道長寿命化計画基本構想より このように 法定耐用年数到来による施設の更新ではなく 軌道を横断する管渠や緊急輸送路下に布設される管渠などの重要管渠を布設後 50 年で更新し 他の管渠については 布設後 75 年で更新するケースが 更新や維持管理に要するコスト 145 百万円を抑えることができると判明しました 平成 23 年度に策定したこの下水道長寿命化計画基本構想に基づき 現在は 長寿命化計画 を策定し 対策を実施しています 現在の長寿命化計画は 平成 29 年度までの 5 ヶ年計画となっており 平成 30 年度以降についても中期的な長寿命化計画を策定し 対策を実施することとされています (4) 寒川町下水道総合地震対策計画平成 9 年に下水道の耐震基準が改定されたことから 平成 9 年以前に施工された管路 1.9 kmのうち 液状化の危険性がある 1.6 kmについて 平成 24 年度から 2 ヶ年で耐震診断を実施しました その結果 約 7 割の管路について 耐震性が不足していることが確認されました そこで 鉄道 河川及び緊急輸送道路下に埋設されている管路について 耐震化を実施することとされています 地震対策については 長寿命化による将来的な更新費用の抑制とは異なり 災害時においても障害無く下水道施設が使用できるよう対策を施すものであるため 対策実施にあたる費用が増えるものではあり 23

ますが 耐震化を実施することで施設の延命も同時に図ることができると考えられます また同時に 寒川町下水道 BCP(= 業務継続 ) 計画 の策定も予定されています なお 耐震化の実施と BCP 計画策定に要する費用は 表 6 のとおりとなっています 表 6 耐震化に要する費用寒川町下水道総合地震対策計画より 年次計画及び年割額 ( 百万円 ) 工事内容 26 年度 27 年度 28 年度 29 年度 30 年度計事業量 管路 施設 耐震診断設計 管更生 可とう管化 21 20 9 10 10 70 約 1.9km 103 基 マンホール浮上防止工 下水道 BCP 計画策定 0 1 1 0 0 2 - 合計 21 21 10 10 10 72 - (5) 既存計画の妥当性 有効性の検証結果これまで記載してきたように 既に町が作成したインフラ資産に関する 長寿命化計画 耐震化計画 補修計画 は 予防保全的修繕の考え方があり 今後の維持管理コストを抑えることを前提とした計画であることが分かりました 特に道路の舗装に関しては 補修工法として 1 クラックシール工法 2 パッチング ( 路面上に発生したやひび割れやポットホール (= ひび割れが悪化して生じる穴 ) に対して アスファルト混合物などで穴埋めし 上積みする補修方法 ) 3 舗装の打ち換え 4 オーバーレイ工法 ( 路面上の亀裂に対して その上に直接アスファルト混合物を積み重ねて覆う方法 ) が考えられますが これらのうち低コストとされるクラックシール工法を採用し 予防保全的修繕を実施している点は妥当であると考えます インフラ資産は 町民等の日常生活上 欠かせないものであり 縮減することは困難です また 近隣市とのネットワークを構築していることからも削減する事は現実的ではありません 今後は 既存計画の対象が中期的であるため ( 舗装維持補修計画の平成 32 年度までが最長 ) 計画年次終了前において 効率的かつ効果的な 24

手法を随時検証し 定期的に計画の見直しを行いながら コスト縮減に努めることが必要と考えます Ⅲ 今後の課題 ( 外部策定委員会からの提起 ) 4 月の第 1 回委員会から 7 ヶ月間にわたり議論を重ねてきましたが 結論を出すに至らなかった点が複数あります ここでは課題点として列挙し 行政側に更なる検討を求める事項を記載します 1. 中学校施設のあり方について中学校区別人口推計は行っていないため 将来の床面積過不足は算出できません 一方 小学校児童数の減少が想定されることから 中学校生徒数の減少も同時に想定されます こうしたことから 現在 3 校ある中学校の施設数 適正規模 複合化のあり方などの検証を行うことが必要と考えられます 2. 学校給食のあり方について各小学校に給食室を備え 町が直接運営する 自校方式直営 については 教育効果が高いと評価する意見がある一方 費用面で削減効果が高い 給食センター へ変更すべきとの意見もあります そこで 次の項目について 自校方式直営 と 給食センター のメリット デメリットを幅広い関係者と検討し 町としての方針を策定することが必要であると考えられます (1) 費用面での検討ア ) 各小学校ごとに配置されている給食室を更新するケースイ ) 町内全学校の給食を調理する給食センターを整備したケース ( 給食センター化により 中学校給食の実施も含む ) ウ ) 維持管理費用 (2) 安全面での検討給食センター化した場合の安全性確保の課題 ( センターに障害等が生じた場合の想定など ) (3) 教育効果作り手の顔が見えること 子ども達自ら育てた食材を活用した給食実施による食育の面 バランスのある栄養を摂ることによる生活指導の面など (4) 直営以外での運営方法の検討アウトソーシングの検討など 3. 公共施設の借地について公共施設の敷地として借地が多数存在し 年間借地料が町全体で約 8 千万円ほどにも及んでいる現状は 財政を圧迫する要因にもなっており 25

将来の更新費用捻出ためにも買い取り 交換 返還等の見直しによる借地料の縮減が必要です 4. 消防分団施設と分団組織の現状 課題多くの消防分団施設の老朽化が進み 法定耐用年数を経過している施設も存在します また 大雨時の出動や地震対応など 災害対策が増加傾向にあります こうしたことから 消防分団施設数 分団組織の配置などのあり方を再検証する必要があると考えられます 5. 他の自治体との連携についてこれまでの公共施設の多くは ひとつの自治体が整備した上で維持管理してきました 人口減少や更新財源不足により 施設総数や床面積を削減しなくてはならないものの 一方で行政が維持管理しなければならない施設があることも事実です 美化センターや広域リサイクルセンターのように近隣自治体との連携だけでなく 今後は国や県など 複数の行政機関と連携して施設を整備 維持管理する手法も検討が必要であると考えられます 6. 複合化した後の施設跡地について更新費用や複合化 多機能化の財源として 複合化した後の未利用施設跡地は売却することも考えられます 一方で 既存施設を取り壊した後 同じ場所へ再整備する際の一時的な代替地が必要となる場合も考えられます そこで 次の点において検討が必要であると考えられます 1 公共施設再編サイクルの中での利活用 21 での利活用が必要無い場合の売却 賃貸 = 更新財源 複合化 多機能化財源の捻出 7. 平成 29 年度以降のスケジュール計画策定後の町民への説明や 施設利用者などの関係者との協議 個別施設ごとの複合化 多機能化 更新等の時期に関し 実施項目とスケジュールの検討が必要です Ⅳ これからのロードマップ 公共施設等総合管理計画は 平成 28 年度中に策定することが国から要請されており 寒川町でも年度内に策定を完了させ 公表するとされています また 課題点として記載しましたように 複合化 多機能化の個別施設ごとの具体的な時期 施設ごとの長寿命化方針等は 別途検討が必要です そこで 私たち外部策定委員会では この計画書の最後に これからのロードマップ を別紙 2 のとおり提案します 26

学校教育施設の複合化 多機能化の組み合わせ案 別紙 1 複合化の相手方 学校名 ( 更新年度到来順 ) 更新年度 校舎の現状床面積 ( m2 ) 法令に基づく床面積に対する過不足 (28 年度時点 ) ( m2 ) 法令に基づく床面積に対する過不足 (47 年度予想 ) ( m2 ) 法令に基づく床面積に対する過不足 (57 年度予想 ) ( m2 ) 施設名称 更新年度 現状の床面積 ( m2 ) 施設名称 更新年度 現状の床面積 ( m2 ) 寒川小学校平成 34 年度 5,507.50 788.98 788.98 宮山地域集会所 平成 37 年度 206.28 531.44 あおぞらクラブ ( 学童保育 ) ( 町民センター分室含む ) - (485.50) 旭小学校平成 39 年度 5,116.00 2,393.52 1,180.48 1,180.48 倉見地域集会所平成 41 年度 271.07 倉見大村地域集会所平成 20 年度 101.02 わかばクラブ ( 学童保育 ) 平成 59 年度 120.77 小谷地域集会所平成 33 年度 199.47 げんきっ子クラブ ( 学童保育 ) 平成 42 年度 51.00 小学校 小谷小学校平成 39 年度 5,564.00 272.28 587.94 587.94 小動地域集会所平成 19 年度 102.10 大蔵地域集会所平成 31 年度 196.10 一之宮小学校平成 40 年度 6,413.00 1,436.94 1,436.94 南小学校平成 53 年度 6,263.00 164.76 1,286.94 3,104.28 1,286.94 一之宮地域集会所 平成 39 年度 215.12 文化財学習センター 平成 59 年度 (672.00) わんぱくクラブ ( 学童保育 ) - (53.00) 筒井地域集会所 平成 26 年度 130.83 大曲地域集会所 平成 43 年度 203.71 中瀬地域集会所 平成 34 年度 115.30 星の子クラブ ( 学童保育 ) 平成 63 年度 168.10 田端地域集会所 平成 37 年度 217.49 中学校 寒川中学校平成 38 年度 7,620.00 2,474.02 - - 南部文化福祉会館 ( 公民館 ) 平成 33 年度 1,497.64 旭が丘中学校平成 40 年度 7,428.00 496.34 - - 北部文化福祉会館 ( 公民館 ) 平成 32 年度 1,188.10 寒川東中学校平成 48 年度 6,503.00 464.18 - - 岡田地域集会所平成 21 年度 180.20 包括支援センター役場機能の一部 包括支援センター役場機能の一部 包括支援センター役場機能の一部 補足説明 * 法令に基づく床面積 : 義務教育諸学校等の施設費の国庫負担等に関する法律施行令による面積算出方法のこと 学級数に応じて床面積の算出方法が定められている ( 算出方法の詳細は 第 5 回外部策定委員会配付資料を参照 ) * 法令に基づく床面積の過不足 : 小学校区別人口推計を基に学級数を予測 その学級数を基にした法令に基づく床面積を算出し 現在の床面積との差を表したもの 算出結果が正数の場合は 余裕面積あり 負数の場合は 面積不足 * 中学校区別人口推計は行っていないため 将来の床面積過不足は算出していない ( - での表記) * 町民センター分室 わんぱくクラブ ( 学童保育 ) 文化財学習センターについては 現時点で学校内の複合施設となっているため 面積は ( ) で表記 備考 * 旭小学校については 現状及び今後も面積不足のため 建て替えもしくは増築と同時に複合化することが望ましい 但し 全公共施設の総床面積縮減となるような設計が必要

これからのロードマップ 実施事項平成 29 年度平成 30 年度平成 31 年度平成 32 年度 別紙 2 平成 33 年度以降 町民向け総合管理計画の説明会 建物の劣化診断 ( 劣化度の調査 ) 建替 or 長寿命化の判断 施設再編計画策定 コンセプトブック ルールブックの作成 個別施設ごとの更新または長寿命化実施時期の検討 更新 長寿命化工事の設計 工事着手 ( 仮称 ) 健康福祉総合センター建設予定地の活用検討 コンセプトブック ルールブックの作成

( 仮称 ) 寒川町公共施設等総合管理計画外部策定委員会設置要綱 ( 設置 ) 第 1 条 ( 仮称 ) 寒川町公共施設等総合管理計画 ( 以下 計画 という ) の策定に関し 広く関係者の意見を反映させるため ( 仮称 ) 寒川町公共施設等総合管理計画外部策定委員会 ( 以下 委員会 という ) を設置する ( 所掌事務 ) 第 2 条委員会は 次に掲げる事項に関し 町長に対して必要な助言 提案等を行うものとする (1) 計画の策定に関すること (2) その他委員会の目的を達成するために必要な事項 ( 組織 ) 第 3 条委員会は 委員 10 人以内をもって組織する 2 委員は 次の各号に掲げる者のうちから町長が委嘱する (1) 公募の町民 (2) 学識経験を有する者 (3) 寒川町自治会長連絡協議会から推薦を受けた者 (4) 社会福祉法人寒川町社会福祉協議会から推薦を受けた者 (5) 寒川町教育委員会から推薦を受けた者 ( 委員の任期 ) 第 4 条委員の任期は 計画を公表するまでとする ( 委員長及び副委員長 ) 第 5 条委員会に委員長及び副委員長を置き 委員の互選によりこれを定める 2 委員長は 会務を総理し 委員会を代表する 3 副委員長は 委員長を補佐し 委員長に事故があるときはその職務を代理する ( 会議 ) 第 6 条委員会の会議は 必要に応じて町長が招集し 委員長が議長となる ( 庶務 ) 第 7 条委員会の庶務は 総務部総務課において処理する ( 補則 ) 第 8 条この要綱に定めるもののほか 委員会の運営に関し必要な事項は 別に定める 附則 ( 施行期日 ) 1 この要綱は 平成 27 年 11 月 25 日から施行する ( この要綱の失効 ) 2 この要綱は 計画を公表したときに その効力を失う

( 仮称 ) 寒川町公共施設等総合管理計画外部策定委員会委員名簿 ( 敬称略 ) 氏名 委員会設置要綱第 3 条第 2 項による区分 水田敏弘 公募の町民 山蔦紀一 公募の町民 ( 平成 28 年 10 月辞任 ) 阿部博人 学識経験を有する者 (( 株 ) 公共ファイナンス研究所 ) 石田晴美 学識経験を有する者 ( 文教大学 ) 梶田佳孝 学識経験を有する者 ( 東海大学 ) 山﨑俊裕 学識経験を有する者 ( 東海大学 ) 齋藤正信 自治会長連絡協議会から推薦を受けた者 髙橋伸隆 社会福祉協議会から推薦を受けた者 中島幸雄 教育委員会から推薦を受けた者 蓮見保仁 教育委員会から推薦を受けた者