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月中旬以降の天候によって塊茎腐敗による被害が増加する事例も多い 平成 28 年度は疫病の発生面積率は19.9% と例年に比べてやや少なかったものの 塊茎腐敗の発生面積率は 14.8% と例年に比べてやや多かったとされる ( 平成 現在 北海道病害虫防除所調べ ) かつては 疫病には

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( ウ ) 薬剤散布後の状況 マシン油乳剤 3 通りの倍率でマシン油乳剤を散布し 定期的に状況を観察した 本種はチョコレート色の蝋物質 ( 殻 ) に覆われており 外観は月日の経過とともに少しずつ黒ずんできたように思われたが 内部の成虫の生死や産卵の有無などの判断は難しく 防除効果の確認は幼虫発生期

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Transcription:

柑きつの病害虫防除 山口県萩農林事務所野崎匠

黒点病 ( 甘夏 )

黒点病 ( せとみ )

ボルドーの薬害 ( 高温時に散布すると発生 ) 銅水和剤の薬害 ( 高温時に散布すると発生 )

黒点病の伝染源 樹冠内の枯れ枝 放置されたせん定枝 放任園の枯死樹

黒点病の発生しやすい条件 枝葉の過密 薬剤が良く着かない 風通しが悪い 樹の老化 枯れ枝の多発 樹のなかの湿度が高くなる 胞子形成 胞子発芽 侵入の好適条件 せん定した枝を園内に放置 放任園増加 黒点病菌の密度増加 黒点病の多発生

耕種的防除法 黒点病の防除法 適切な間伐 整枝剪定により樹冠内部への採光を図り 枯れ枝の発生を抑える 枯れ枝の除去を徹底し 伝染源を少なくする 園内の剪定枝が持ち出せない場合は 一カ所に剪定枝を集めてビニールシートで覆うか チッパーでできるだけ細かく砕き 黒点病の伝染源とならないようにする

黒点病の防除法 薬剤防除法 6 月上旬に第 1 回目の防除 累積降雨量が 200~250 mm前後に達した時点で次の散布を行う (9 月下旬頃まで ) ただし 降雨が少なくても薬剤散布後 30 日を経過すると薬剤の効果がなくなるので 次の防除を行う 主な薬剤 ジマンダイセン水和剤 ペンコゼブ水和剤 エムダイファー水和剤 ストロビードライフロアブルなど

かいよう病 ( 甘夏 )

かいよう病 果実の初期症状 葉の初期症状 果実の症状 葉の症状 ( 落葉直前 )

かいよう病 枝病斑 ミカンハモグリガ食害に沿った発病 果実の激発症状

かいよう病の発生生態 越冬病斑 越冬病斑 潜伏 雨で伝染 新葉 枝 伝染を繰り返す 雨で伝染 果実 主な感染時期 : 春葉 5 月上旬 ~6 月中旬果実 5 月下旬 ~9 月下旬頃 ( 傷口からはそれ以降も感染 )

かいよう病の防除法 耕種的防除法 防風垣 防風ネットの整備などの防風対策 発病した枝や葉の除去 不要な夏秋梢の除去 ( ミカンハモグリガ食害痕から感染 ) ミカンハモグリガの防除徹底 抵抗性の弱い品種と混植しない

かいよう病の防除法 薬剤防除法 発芽前 開花前 落花直後 6 月下旬に薬剤防除 台風来襲前に薬剤散布を行う 主な薬剤 IC ボルドー 66D コサイドボルドー Z ボルドー バリダシン液剤等

そうか病 耐病性 : 甘夏 ハッサク 伊予柑 り病性 : 温州みかん レモン 晩白柚 ユズ

ユズそうか病

ユズそうか病

そうか病の発生生態 越冬病斑 雨で伝染 新葉 枝 伝染を繰り返す 雨で伝染 果実 主な感染時期 : 春葉展葉期 ~6 月上旬まで果実 5 月中旬 ~7 月下旬まで

耕種的防除法 そうか病の防除法 ほ場を定期的に見回り 発病した枝や葉を取り除く 伝染源となる抵抗性の弱い品種を園内に混植しない 窒素肥料を多施用すると発生が多くなるので 適切な肥培管理をする

そうか病の防除法 薬剤防除法 薬剤散布は 発芽時 ( 新芽が5 mm 程度 ) 5 月下旬 ( 灰色かび病との同時防除 ) 6 月下旬に行う ベンズイミダゾール系薬剤 ( ベンレート トップジンM など ) の耐性菌が県内で発生しているので 防除効果の低いほ場では他の薬剤を選択する 主な薬剤デランフロアブル フロンサイドSC トップジンM 水和剤 ベンレート水和剤 ストロビードライフロアブルなど

灰色かび病 花弁で繁殖した灰色かび病菌が果実に感染 かんきつの開花期 (5 月上旬から下旬 ) に雨が多いと発生しやすい

耕種的防除法 灰色かび病の防除法 防風樹 カンキツの適正なせん定 カンキツ園の風の通りを良くする 薬剤防除法 開花時期の薬剤防除を実施する フロンサイド SC ストロビードライフロアブル等

炭疽病 ( さび果 ): 甘夏 炭疽病菌 ( 枯れ枝 ) による被害

耕種的防除法 炭疽病 ( さび果 ) の防除法 袋掛け等により日焼け果の発生を防止する 枯れ枝を除去するとともに整枝 剪定により採光を良くし 枯れ枝の発生を防ぐ 薬剤防除法 さび果対策 : 黒点病防除を兼ねてジマンダイセン水和剤 エムダイファー水和剤を散布 貯蔵中の腐敗対策 : 貯蔵病害防除を兼ねてベンレート水和剤を散布

貯蔵病害 緑かび病 ( 白い部分が多い ) 青かび病 ( 白い部分が少ない )

青かび病 緑かび病

黒腐れ病

軸腐病

貯蔵病害 ( 青かび病 緑かび病 軸腐病 黒腐病 ) の防除法 耕種的防除法 作業の際は 果実に傷を付けないようにする 腐敗果の早期発見に努め 発見し次第除去する 貯蔵量を適正にし 過湿にならないよう換気に注意する 薬剤防除法 収穫前に トップジン M, ベンレート ベフ ラン等を散布する

かいよう虎斑病 (CTV) ゆず 凸型病斑 凹型病斑

ステムピッティング病 (CTV)

温州萎縮病 (SDV) 接ぎ木部異常病 (CTLV)

ウイロイドを保毒した不知火の剥皮症状 (CEVd)

ウイルス ウイロイド病の防除法 耕種的防除法 育苗や高接ぎには 健全な母樹から採取した穂木を用いる 結果量の調節 有機質の補給などにより 樹勢の増強を図る 薬剤防除法 ウイルス病やウイロイド病に効果のある薬剤は 現在のところない 樹勢が低下した樹 葉が巻いている樹 樹皮をはく皮すると枝幹に溝がある樹は早めに伐採する

ミカンハダニについて 汁を吸われて白くかすれる 雄 雌 とがった口で葉の汁を吸う 気温が十分なら 10 日程で卵から成虫になる 春から秋に発生 ( 秋の高温のため発生が長期化 ) 高温乾燥を好み 日照りの夏に増えやすい 移動は歩行で行うか 風に乗る

ミカンハダニとその天敵 ミカンハダニ 食べる 食べる 食べる ハダニ ケシハネカクシ幼虫 ハダニ ミヤコカブリダニ ケシハネカクシ成虫

ミカンハダニのリサージェンス ダニに効かないが 天敵に影響の強い薬剤 天敵減少 ミヤコカブリダニ ケシハネカクシ幼虫 ミカンハダニ激増 ケシハネカクシ成虫

ハダニの防除対策 収穫後 ~ 春まで : 高濃度の機械油乳剤 夏 ( 黒点病 2 回目防除時 ): 低濃度の機械油乳剤 8 月末 ~9 月はじめ : 効果高い化学農薬 収穫までの間に同じ化学農薬は 2 度使わない ( 直ぐに効かなくなるため ) 他害虫の防除を行った後 ハダニが激増する ( リサージェンス ) ことがあるので注意

ヤノネカイガラムシ ヤノネカイガラムシの寄生痕 ヤノネカイガラムシの雌のコロニー

イセリヤカイガラムシ

イセリヤカイガラムシ と すす病

すす病 カイガラムシ アブラムシが恒常的に多発していると これらが排泄する分泌液 ( 甘露 ) で 空気中の雑菌が増殖してこのような病害になる

耕種的防除法 カイガラムシ類の防除法 通風 採光を良好にする 天敵利用 イセリアカイカ ラムシは放任園等でフタホシテントウ等を捕獲して放飼すると有効 薬剤防除法 第一世代のふ化 (6 月上中旬 ) 防除する 冬期にマシン油乳剤を散布する

ゴマダラカミキリ

カミキリの食害痕

カミキリ幼虫の食害 ( ノコくず )

耕種的防除法 ゴマダラカミキリの防除法 主幹部の雑草を除去する 株元にネット ( 柔らかいもの ) を巻いて捕殺する 園内を見回って成虫 幼虫を捕殺 刺殺する 木質部に入っている幼虫を刺殺する 通風 採光を良好にする 薬剤防除法 6 月中下旬に成虫を対象に殺虫剤 ( スプラサイド乳剤等 ) を散布する 幼木は 産卵防止のために 必ず 6/ 下 8/ 上に主幹部にモスピラン水溶剤 200 倍を散布する

ミカンハモグリガ この部分でサナギになり 羽化する 果実での被害痕

ミカンハモグリガ

ミカンハモグリガの防除法 耕種的防除法 不要な夏秋梢をせん除する薬剤防除法 モスピラン水溶剤またはアドマイヤーフロアブル等で2 週間毎に防除する 幼木は アクタラ水溶剤 25 倍液等を主幹部散布する

チャノキイロアザミウマ

チャノキイロアザミウマ

チャノキイロアザミウマの防除法 耕種的防除法 防風垣を防風ネットに変える タイベックシートは忌避効果がある 薬剤防除法 6 月上旬及び 7 月中旬にアドマイヤーフロアブルやコテツフロアブル等で防除する 6 月から 10 月まで 長期間にわたり加害するの で注意が必要

ミカンサビダニ

ミカンサビダニ 被害果

ミカンサビ ダニ

耕種的防除法 ミカンサビダニの防除法 防風垣を防風ネットに変える タイベックシートは忌避効果がある 薬剤防除法 多発園では 6 月中旬 ( 葉に集まる ) にオサダン水和剤 25 7 月上中旬にオサダン水和剤 8 月中下旬にサンマイトフロアブル それでも発生が止まらないときは 9 月中旬にコテツフロアブルを散布する

ミカンサビダニの防除 圃場試験による各薬剤の防除効果 薬剤名試験倍数山口県登録上の希釈倍数 サンマイト水和剤 3,000 倍 2,000~3,000 倍 ダニカット乳剤 1,000 倍 1,000~1,500 倍 オサダンフロアブル 6,000 倍 4,000~6,000 倍 ダニエモンフロアブル 6,000 倍 4,000~6,000 倍 コロマイト水和剤 2,000 倍 2,000~3,000 倍 バロックフロアブル 2,000 倍 2,000 倍 コテツフロアブル 4,000 倍 4,000~6,000 倍 6,000 倍 ハチハチフロアブル 3,000 倍 2,000~3,000 倍 レターデン水和剤 2,000 倍 2,000~3,000 倍 イオウフロアブル 400 倍 400 倍 注 ) : 効果が高い : 効果がある : 効果が劣る

訪花昆虫 ( ハナムグリ )

訪花昆虫の被害果

訪花昆虫 ( コアオハナムク リ ) の防除法 薬剤防除法 開花初期と開花盛期が防除適期 発生が少ない場合は 無防除か開花初期のみ 多い場合は 初期と盛期の 2 回防除する 薬剤は モスピラン水溶剤

カネタタキ

耕種的防除法 カネタタキの防除法 ワラ等でマルチをしない 周辺雑草を刈り取る 薬剤防除法 7 月下旬にコテツフロアブルを散布する

ウスカワマイマイ マイマイペレット等を数粒に 1 平方メートルあたり 4~5 ヶ所の割合で適宜配置