教育講演Ⅴ日本呼吸ケア リハビリテーション学会誌 2015 年第 25 巻第 1 号 53-57 ネーザルハイフロー療法の適応と限界 神戸市立医療センター中央市民病院呼吸器内科 富井啓介 要旨ネーザルハイフロー (NHF) は患者の一回換気量や呼吸数の影響を受けず FiO 2 をある程度一定に保ちながら, 上下気道の死腔に溜まった呼気ガスを鼻腔内への高流量ガスで洗い出し, 死腔換気量を減少させることで, 呼吸仕事量を減らすことができる. また口を閉じれば気道をある程度陽圧に保つこともできる. さらに加温加湿器と熱線入り回路で37 相対湿度 100% の混合ガスを供給でき, 快適性と気道の粘液線毛クリアランスを維持し排痰を促すことができる. このような利点から高い陽圧を必要としない酸素投与全般, すなわち高圧 PEEP を必要としないⅠ 型呼吸不全や積極的な換気補助を必要としない軽症のⅡ 型呼吸不全などが適応となる. 多くの場合 NPPV の前段階もしくは離脱期に使用され, 会話, 飲食, 排痰, リハビリなどが可能で一般病棟でも実施できるが, 終末期を除いて改善が得られない時は NPPV のすぐ開始できる環境での実施が望ましい. Key words: ネーザルハイフロー, ハイフローセラピー, 呼吸不全,NPPV, 酸素投与 第 ₂₄ 回日本呼吸ケア リハビリテーション学会学術集会 はじめにネーザルハイフロー ( ハイフローセラピー ) は鼻腔内に高流量の酸素空気混合ガスを投与することで呼吸不全の病態改善をはかる治療法である. 単なる酸素投与方法の一つという次元を超えたさまざまな生理学的効果を持ち, 臨床的にも有用性が高い. 本稿ではとくに本治療法の臨床上の適応と限界について述べる. ネーザルハイフローの原理と構造通常の経鼻カニュラによる酸素吸入は ₁ 回換気量以下, すなわち ₀.₅~₆ L/ 分程度 ( 約 ₁₀~₁₀₀ ml/ 秒 ) の酸素を吸入させるものであり, 必ず周囲の空気で希釈されたものが肺内に流入することになる. 一回換気量が常に一定であれば体内に流入するガスの酸素濃度はほぼ一定であるが, 呼吸状態の変化で一回換気量が変動すると予想外 の酸素濃度となる恐れがある. 周囲の空気で希釈されないためには, 一回の吸気流量を上回るガスが供給される必要がある. 例えば呼吸数 ₂₀ 回, 一回換気量 ₅₀₀ ml で吸気呼気比 ₁: ₂ の状態であれば, ₁ 秒間で ₅₀₀ ml 吸気されることになり, それを上回るためには ₃₀ L/ 分の流量が必要である. このような周囲の空気で希釈されることのない流量を供給できるシステムを高流量システムと呼び, ネーザルハイフロー (NHF) はこれに相当する ₃₀~ ₆₀ L/ 分程度の酸素 空気混合ガスを経鼻カニュラを通して吸入させる酸素投与方法である. 高流量システムには従来ベンチュリマスクとネブライザー付き酸素吸入器があったが,FIO ₂ ₁₀₀% まで酸素濃度をあげられるのは NHF のみである ( 表 ₁ ). NHF として現在わが国で使用できるのはフィッシャーアンドパイケル社とパシフィックメディコ社のシステム ( 図 ₁ ) があるが, いずれも酸素と空気の混合ブレンダー 表 1 高流量システム 酸素と空気の混合方法混合ガス流量可能 FIO ₂ ベンチュリマスク ベンチュリ装置 空気取り込み口調節 ( 回転式 ) 酸素流出口調節 ( ダイリューター交換 ) ₃₀ L/ 分以上 ₂₄~₅₀% ネブライザー付き酸素吸入器 ( インスピロンネブライザー, アクアパックネブライザー ) ベンチュリ装置 空気取り込み口調節 ₃₀ L/ 分以上 ( これ以下の設定では希釈される ) ₆₀% まで ( 酸素流量計の最大量が ₁₅ L/ 分のため ) ネーザルハイフロー 空気酸素ブレンダーベンチュリ装置 ₆ ~₆₀ L/ 分 ₂₀~₅₀ L/ 分 ₂₁~₁₀₀% ₃₂~₁₀₀% 2015 The Journal of the Japan Society for Respiratory Care and Rehabilitation 53
ネーザルハイフロー療法の適応と限界 図 1 左 : フィッシャーアンドパイケル社システム ( 出典 : 社内資料 ) 右 : パシフィックメディコ社システム ( 出典 : 社内資料 ) と酸素濃度計が付属している. ブレンダーには酸素配管と圧縮空気配管からのガスを混合させるものと, 酸素配管からの酸素ガスに周囲の空気を吸い込んで混合させるベンチュリ型のものとがあり, 後者は酸素配管さえあれば使用できる一方で, 騒音の発生と鼻カニューラのサイズ交換や鼻腔との位置関係変化時の再調整が必要である. またどちらのシステムも高性能加温加湿器とセンサー付きの熱線入り加温回路で構成され, 鼻腔内でほぼ体温に相当する相対湿度 ₁₀₀% のガスとなり, 高流量であっても上気道の乾燥を防ぐことができる. なお専用鼻カニューレは径が大きく, 直接鼻粘膜にガスがジェット状に吹き付けないような構造となっている. ネーザルハイフローの効果と適応 NHF の主な効果としては次のようなものが挙げられる ₁). ₁ ) 高濃度で正確な FIO ₂ 設定. 患者の一回換気量や呼吸数の影響をほとんど受けず FIO ₂ ₁₀₀% の高濃度まで設定できる. ₂ ) 解剖学的死腔のウオッシュアウト. 上下気道の死腔に溜まった呼気ガスを洗い出すことで CO ₂ の 再吸収を防ぎ, ガス交換, 換気効率を上げる. ₃ ) 上気道抵抗の軽減. 吸気流速を上回る高流量で吸気努力に伴う鼻咽頭の虚脱を防ぐ. ₄ )PEEP 効果と肺胞リクルートメント. 持続的な高流量によって呼気終末の陽圧が生じ, 口を閉じた状態で ₃₅ L/ 分では ₂.₇ cmh ₂ O の気道内圧となる. これによって呼気終末の肺容量は増加し, 背側も含めた肺胞のリクルートメントを可能にする. ₅ ) 気道の粘液線毛クリアランスの維持. 加温加湿によって乾燥を防ぎ, 線毛機能を維持するため, 分泌物の移動性を維持し分泌物の除去, 無気肺形成予防, 呼吸器感染リスクの軽減などをもたらす. 上記 ₂ ), ₃ ), ₄ ) の効果はいずれも呼吸仕事量の減少をもたらし, 換気量増加や呼吸困難減少につながる. このような利点から高い陽圧を必要としない酸素投与全般, 高圧 PEEP を必要としないⅠ 型呼吸不全や積極的な換気補助を必要としない軽症のⅡ 型呼吸不全などが適応と考えられる.NPPV の前段階もしくは離脱期に使用され, 一般病棟でも実施可能であるが NPPV のすぐ開始できる環境での実施が望ましい. また会話, 飲食, 排痰が可能で口腔気道内加湿による快適性も加わることから, 54 The Journal of the Japan Society for Respiratory Care and Rehabilitation
軽症例でベンチュリマスク等の高流量酸素マスクの代わりに使用することもできる. ネーザルハイフローのエビデンス NHF の臨床使用に関する質の高いエビデンスは少なく, 多くは使用前後で比較したデータのみである ( 表 ₂ ) ₂-₁₀). 大半が ICU 内での ₁ 型呼吸不全において酸素マスクからの変更により酸素化の改善, 呼吸数低下, 呼吸困難軽減などを示したものである. また実際に使用した例での後ろ向き研究では新型インフルエンザ,DNI 患者, 担癌患者などの報告があり, 同様に酸素化の改善, 呼吸困難の軽減などが示されている. その中でランダム化比較試験としては ICU における ₁ 型呼吸不全で₆₀ 例を対象としたもので, 酸素マスク群との比較で NPPV の必要性や酸素化の低下が少ないことが示されている ₄). また₁₄ 例のランダム化クロスオーバー試験ではベンチュリマスク,NPPV,NHF の比較で PaO ₂ は NPPV, 呼吸困難は NHF が良好で, 患者評価では NHF が最良であった ₅). 最近発表された NHF とベンチュリマスクの抜管後 ₁ 型呼吸不全における₁₀₅ 例におけるランダム化比較試験では, ₂₄ 時間後患者の不快感について (VAS₁₀ 点満点 ), インターフェイスによる不快 ₂.₆±₂.₂ vs ₅.₁±₃.₃,p=₀.₀₀₆, 気道乾燥による不快 ₂.₂±₁.₈ vs ₃.₇±₂.₄,p=₀.₀₀₂, インターフェイスのずれ₃₂% vs ₅₆%,p=₀.₀₁, 酸素飽 和度低下 ₄₀% vs ₇₅%,p<₀.₀₀₁, 再挿管 ₄ % vs ₂₁%, p=₀.₀₁, 何らかの人工呼吸器補助 ₇ % vs ₃₅%,p< ₀.₀₀₁ と NHF の優位性が示されている ₁₀). ネーザルハイフローの適応と実際未だエビデンスの少ない NHF であるが, その生理学的効果などから現状では下記のようなメリット, デメリットがあり, それを踏まえて臨床適応が考えられる. 1.Ⅰ 型呼吸不全 NHF は NPPV と比較してインターフェイスの不快感が少なく, 食事や会話が容易であり, 患者の QOL が高い. それによってリハビリが進めやすく, 不穏, せん妄などの合併症が減る可能性, 加湿に優れ排痰がしやすく, 無気肺や感染防止に優れる可能性がある. 一方 NHF で PEEP はかけられるが ₂~₃ cmh ₂ O と低い圧であり, 比較的高圧 PEEP で管理する ARDS には適応できない. FIO ₂ を₁₀₀% まで上げられるため, 重症例で PEEP 圧を上げないまま NPPV や挿管に切り替えるタイミングが遅れてしまう可能性がある. 2.Ⅱ 型呼吸不全 NHF は上に述べたさまざまな生理学的効果により, 呼吸仕事量を減少させることができる. それによって換気量が増え軽症のⅡ 型呼吸不全であれば有効に働く可能性がある. しかし急性増悪時などは積極的な換気補助に 表 2 NHF のエビデンス 報告者年症例数研究デザイン結果 Roca O et al. ₂) ₂₀₁₀ ₂₀ Sztrymf B et al. ₃) ₂₀₁₁ ₃₈ Parke RL et al. ₄) ₂₀₁₁ ₆₀ Schwabbauer N et al. ₅) ₂₀₁₄ ₁₄ Lenglet H et al. ₆) ₂₀₁₂ ₁₇ Rello J et al. ₇) ₂₀₁₂ ₃₅ Peters SG et al. ₈) ₂₀₁₃ ₅₀ Epstein A et al. ₉) ₂₀₁₁ ₁₈₃ Maggiore SM et al. ₁₀) ₂₀₁₄ ₁₀₅ ICU 内 ₁ 型呼吸不全 : 酸素マスクからの変更の前向き観察研究 ICU 内 ₁ 型呼吸不全 : 酸素マスクからの変更の前向き観察研究 ICU 内 ₁ 型呼吸不全 : 酸素マスク群とのランダム化比較試験 ICU 内 ₁ 型呼吸不全 : ベンチュリマスク,NPPV, NHF₃ 群のランダムクロスオーバー試験 救急外来における ₁ 型呼吸不全 : 酸素マスクからの変更の前向き観察研究 新型インフルエンザによる ₁ 型呼吸不全 : 実施例の後ろ向き観察研究 DNI 患者の ₁ 型呼吸不全 : 実施例の後ろ向き観察研究 担癌患者の ₁ 型呼吸不全 : 実施例の後ろ向き観察研究 抜管後 ₁ 型呼吸不全 :NHF とベンチュリマスクのランダム化比較試験 呼吸困難改善, 呼吸数低下,PaO ₂ 上昇 呼吸数低下,SpO ₂ 上昇, 脈拍低下, 胸腹部の非同期改善, 呼吸困難改善, 成功率 ₇₆% NHF 群の成功率高い.NPPV への変更の必要性, 酸素化の低下が NHF 群で少ない. PaO ₂ は NPPV 群が良好, 呼吸困難は NHF 群が良好, 患者評価は NHF 群が最良 呼吸困難改善, 呼吸数低下,SpO ₂ 上昇 ₄₅% が成功し,₅₅% は挿管下人工呼吸管理に移行 開始により SpO ₂ 上昇, 呼吸数低下.₁₈% が NPPV へ移行,₈₂% が継続し ₆₀% が死亡. ₄₁% の患者で他覚的所見の改善,₄₄% は不変,₁₅% で悪化. 不満を訴えるものなし 酸素飽和度低下, 再挿管率, 人工呼吸器補助が NHF で有意に低い. Vol.25 No.1 2015 55
ネーザルハイフロー療法の適応と限界 よって病態改善を急ぐ必要があり,NPPV の代用とすることはできない. 明確な基準はないが, 慢性期で PaCO ₂ <₅₀ torr のような軽症例や NPPV 拒否例などに限定して慎重なモニタリング下で行うべきである.NHF は FIO ₂ を一定に保つ意味でベンチュリマスクと同等であるが, 呼吸仕事量軽減という意味ではベンチュリマスクを上回る効果が期待でき,NPPV 拒否例の呼吸管理法としてより優れている可能性がある. 3. 緩和ケア NPPV のみならず酸素マスク以上に患者の快適性が高いこと, 一般病棟でも実施可能な点を考慮すると, 各種疾患の終末期や NPPV も拒否される患者において, 低酸素血症の改善, 呼吸困難軽減目的で実施される頻度は極めて高いものと推測される. ネーザルハイフローの開始と終了 NHF の開始にあたってはまず NPPV の禁忌, すなわち自発呼吸消失, 気道確保不能, 循環動態不安定, 患者の非協力などに相当する状態がないかをチェックする. ただし NPPV よりも忍容性が高いため, 経験上患者の非協力などは極めて少ない. 実施場所については圧縮空気配管のいらないベンチュリ型のブレンダーを使えば, 酸素配管のあるところならどこでも事実上可能であるが, むしろ患者の管理区分に応じて場所を設定すべきである. いわゆる DNI( 挿管拒否 ) のみならず NPPV も行わないのであれば, 一般病棟, 緩和ケア病棟などで実施可能であるが, 悪化時に NPPV や挿管人工呼吸も考慮するのであれば, 集中ケアユニットでの使用が望ましい. 開始にあたっては適切にインターフェイス ( カニュー ラ ) が装着されなければならない. カニューレで鼻腔が完全に塞がれないよう, とくに小児においては留意する必要がある. また体動があると鼻腔からずれやすく, そうなると急速に呼吸状態の悪化を招く恐れがあり, 十分なモニタリングや観察が必要である. 流量は ₃₀ L/min が一般的で, より高い PEEP 効果を期待するならばさらに流量を増加させる.FIO ₂ の設定はとくにⅡ 型呼吸不全においては重要であり, 目標 SpO ₂ を₈₈~₉₂% として適宜調整する必要がある.NHF は加湿性能に優れるが, 加温加湿用精製水の消費が非常に多い. チャンバー内の水がなくなった空焚き状態は気道内乾燥をもたらし危険である. 自動給水装置の使用と精製水パック交換時期のモニターに細心の注意が必要である. 終了にあたっては通常の鼻カニューラや酸素マスクで対応可能な FIO ₂ に下げられれば可能である. ₂ 型呼吸不全で正確な FIO ₂ 投与が必要であり, なおかつベンチュリマスクの不快が強い場合などは, あえて NHF を低い FIO ₂ で継続する場合もある. 悪化の際にどこまで FIO ₂ をあげることで対応して良いかの基準はなく, 病態と合わせて総合的に判断する. ネーザルハイフローの社会的意義と今後の展望機械装置そのものは安価であるが, 保険適応が現時点でなく患者一人当たりの消耗品や酸素代のコストが高くつくが, 患者の QOL, 早期 ICU 退室, 早期退院などが達成できる可能性があり一概に損失とは言えない. 当院の成績では ( 図 ₂ )NHF 導入後の人工呼吸器 (NPPV+ 挿管 ) 不要日数が明らかに減少している. 今後 NHF の有する様々な利点や経済性を考慮に入れた適切な保険点 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 Logrank P < 0.001 0.0 0 5 10 15 20 25 30 No. at risk Days Before NHF 83 40 23 11 8 6 5 After NHF 67 19 10 5 5 4 2 図 2 ネーザルハイフロー導入前後の急性呼吸不全緊急入院後の人工呼吸器 ( 挿管 + NPPV) 不要日数 ( 当院 ) 56 The Journal of the Japan Society for Respiratory Care and Rehabilitation
数がつくことが, 本療法が急速に広まるためのもっとも重要な課題である. 著者の COI(conflicts of interest) 開示 : 本論文発表内容に関して特に申告すべきものはない. Indications and limitations of nasal high-flow therapy Keisuke Tomii Department of Respiratory Medicine, Kobe City Medical Center General Hospital 文 献 ₁)Dysart, K., Miller, T.L., Wolfson, M.R., et al: Research in high flow therapy: mechanisms of action. Respir Med, ₁₀₃: ₁₄₀₀- ₁₄₀₅, ₂₀₀₉. doi:₁₀.₁₀₁₆/j.rmed.₂₀₀₉.₀₄.₀₀₇. ₂)Roca, O., Riera, J., Torres, F., et al: High-flow oxygen therapy in acute respiratory failure. Respir Care, ₅₅: ₄₀₈-₄₁₃, ₂₀₁₀. ₃)Sztrymf, B., Messika, J., Bertrand, F., et al: Beneficial effects of humidified high flow nasal oxygen in critical care patients: a prospective pilot study. Intensive Care Med, ₃₇: ₁₇₈₀-₁₇₈₆, ₂₀₁₁. ₄)Parke, R.L., McGuinness, S.P., Eccleston, M.L.: A preliminary randomized controlled trial to assess effectiveness of nasal high-flow oxygen in intensive care patients. Respir Care, ₅₆: ₂₆₅-₂₇₀, ₂₀₁₁. ₅)Schwabbauer, N., Berg, B., Blumenstock, G., et al: Nasal high-flow oxygen therapy in patients with hypoxic respiratory failure: effect on functional and subjective respiratory parameters compared to conventional oxygen therapy and non-invasive ventilation (NIV). BMC Anesthesiol, ₁₄: ₆₆, ₂₀₁₄. ₆)Lenglet, H., Sztrymf, B., Leroy, C., et al: Humidified high flow nasal oxygen during respiratory failure in the emergency department: feasibility and efficacy. Respir Care, ₅₇: ₁₈₇₃- ₁₈₇₈, ₂₀₁₂. ₇)Rello, J., Pérez, M., Roca, O., et al: High-flow nasal therapy in adults with severe acute respiratory infection: A cohort study in patients with ₂₀₀₉ influenza A/H₁N₁v. J Crit Care, ₂₇: ₄₃₄-₄₃₉, ₂₀₁₂. ₈)Peters, S.G., Holets, S.R., Gay, P.C.: High-flow nasal cannula therapy in do-not-intubate patients with hypoxemic respiratory distress. Respir Care, ₅₈: ₅₉₇-₆₀₀, ₂₀₁₃. ₉)Epstein, A.S., Hartridge-Lambert, S.K., Ramaker, J.S., et al: Humidified high-flow nasal oxygen utilization in patients with cancer at Memorial Sloan-Kettering Cancer Center. J Palliat Med, ₁₄: ₈₃₅-₈₃₉, ₂₀₁₁. ₁₀)Maggiore, S.M., Idone, F.A., Vaschetto, R., et al: Nasal highflow vs Venturi mask oxygen therapy after extubation: effects on oxygenation, comfort and clinical outcome. Am J Respir Crit Care Med, ₂₀₁₄:₁₄₀₇₀₈₁₂₂₇₀₄₀₀₉. Vol.25 No.1 2015 57