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日付 7 月 NO.1 8 月 汁物 味噌汁 ( 豆腐 わかめ ) 焼き魚 ( さわら ) 中華あんかけオムレツ 鶏肉 豚肉 牛肉 ゼラチン キャベツとベーコンの炒め コーンサラダ りんご 麺類冷やしそうめん 回鍋肉 ごま りん

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10 月 月 NO.1 12 月 朝食 卵 乳 小麦 ピーナッツ そば かに えび 汁物 味噌汁 ( キャベツ 油揚げ ) ミートボール和風煮込み 鶏肉 豚肉 焼き魚 ( ししゃも ) キ

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Transcription:

食べこぼしを軽減させるための環境整備の効果と課題 3 年 7 組 1 0 番梅林美希 1 はじめに私は 今回の介護実習で食べこぼしを気にしている 9 0 歳代の女性を受け持った C さんは 車椅子上で身体の傾きが大きく 食事中にむせ込みや食べこぼしが見られた 食事中 エプロンやおぼんへの食べこぼしを気にしており 食べこぼした物をスプーンや手で拾って食べる姿も見られた 食べこぼしが 気になるねぇー との発言もあった事から 食事の際の環境整備を行うことで 食べこぼしを軽減させることができるのではないかと考え 介護計画を立案し実施した 利用者の状況と今回のケアの方法を振り返り 良かった点と改善点をはっきりさせ今後の課題を明確にするためにこの報告書をまとめる 2 事例概要 ( 受け持ち期間 : 平成 2 5 年 6 月 3 日 ~ 6 月 2 1 日平成 2 5 年 1 0 月 1 日 ~ 1 0 月 2 2 日計 3 0 日間 ) ( 1 ) 生活歴等 C さん 9 0 歳代女性 2 0 歳の頃に結婚し子供を 4 人授かる その後 6 0 代に夫が他界し長男夫婦と暮らしていた 長男の病死により入所前は長女夫婦と暮していたが 長女の体調不良により入所する 9 0 代に左大腿部骨折し手術を行う 既往歴は 左大腿部骨折 ( 人口頭骨換術施行 ) 認知症 高血圧 低タンパク質血症 ( 右肩脱臼の為運動制限がある 左大転子部の運動制限があり内転禁止 ) 現病歴は 乾燥浮腫 趣味は 音楽鑑賞で歌を歌うことが得意 普段は フロアでテレビを見たりレクリェーションやリハビリテーションなどに参加して過ごしている ( 図 1 参照 ) 長男夫婦と 0 歳暮らしていたが松寿園入所結婚前まで長男病死により 0 時仕事をしていた長女夫婦と暮らす 90 代に左 20 代で結婚大腿部骨折し 手術を行う 16 時 ここで元気に暮らしたい 60 代に夫が亡くなる 12 時 50 歳 図 1 : ライフサークルチャート 長女出産 6 時長男出産 30 代に次女出産三女出産 ( 2 ) A D L の状況便意 尿意があり 移乗は一部介助で 移動は車椅子にて全介助だが 車椅子上での身体の傾きが見られる為 転倒のリスクがある 食べ物がわかり満腹 空腹を感じられる 食事形態は ソフト食 1 ( 魚のみソフト食 2 汁物具なし ) で自分の箸 スプーン フォークをに合わせて使い食べる ( 食べこぼしがある為エプロン使用 ) 好き嫌いは無いが総入れ歯の為 繊維のある食べ物が噛み切れない事もある エプロンやおぼんに食べこぼしが多く見られるが食事は自力で摂取している ( 図 2 参照 ) 13 コミュニケーション 12 睡眠 10 整容 11 入浴 9 着脱 14 リハビリ 8 食事 1 起居動作 5 2 屋内移動 4 3 2 3 屋外動作 1 図 2 : A D L チャート 4 階段昇降 5 トイレ移乗 6 排泄動作 ( 日中 ) 7 排泄動作 ( 夜間 ) 1: 全介助 2: 一部介助 3: 口頭指導 4: 見守り 5: 自立 3710

3 介護過程の展開 事摂取 水分摂取( 1 ) アセスメント アセスメントシート ( 表 1 ) を用いて 6 月と 1 0 月にアセスメントを実施した 食事 水分摂取 では 1 4 5 6 7 10 13 17 18 よりエプロンやおぼんへの食べこぼしがあり 気にしている 1 3 6 より食事は 自力摂取できる 2 9 12 15 16 19 より食事中に身体の傾 きがある 食器の中身が見えていないことがあり 時折食事でのむせ込みがある C さん とテーブルの間に距離があり食事の体勢が整っていない事がある 日常生活の様子 では 1 2 3 より身体の傾きがある 身体の傾きを直し 楽な体勢を 保ちたいと思っている 以上より 満たされていないニーズとその理由として ⅰ 食べこぼしが気になり エプロンやおぼんにこぼれた食べ物を自分で拾って食べてい る そのため 食べこぼしを気にしておいしく食事ができない ⅱ 筋力低下により身体が傾いてしまう そのため 楽な姿勢を保てない ということがあると判断した これらより C さんがもつ生活全般のニーズとして #2 食べこぼしを減らし おいし く食事をしたい があると導き出した 表 1 : アセスメントシート ( 抜粋 ) 項目 主観的情報 客観的情報 家族 関係者 記録からの情 れ出て エプロンにこぼれる 2 職員より ( 10/7) 左に傾きがあり 4 こぼしちゃった ( 6/10) 7 ( 食べこぼしが ) 気になるねぇー ( 6/10) 8 おいしいよ ( 6/10) 15 体勢が傾いている事を伝えると はい ( 10/8) 報食3 フォークで副食をすくい食べていた ( 6/10) 5 スプーンに食べ物を盛りすぎて口に入れる際にエプロンにこぼれる ( 6/10) 6 エプロンにこぼしたご飯を箸でかき集めて食べている ( 6/10) 10 エプロンにこぼれた食べ物をスプーンや手で食べている 1 身体状況記録 ( H 24.12/ 15) より * アレルギー 好き嫌いなし * 食事 一部介助 * 食べこぼし多少あり ( エプロン使用 ) * 入歯 総入れ歯 * 早食いでのむせ込 16 お皿の中身が見えるか ( 10/1) み防止の為 箸使 聞くと うー 12 身体が前かがみになって食事を用 その他スプーん ( 10/8) 召し上がる おぼんと C さんの口の距離が遠い ( 10/1) 13 スプーンにビビンバ丼を山盛りン フォーク使用 誤嚥防止の為 汁物は具なし すくいビビンバ丼が口からあふ ( 6/7) 17 デザートのオレンジと小皿の野 菜をお皿からスプーンですくう 時におぼんに少しこぼす ( 10/8) 18 おかゆをスプーンに盛りすぎ て 口に入れる際にエプロンに こぼす ( 10/8) 19 傾きが大きく お皿の中身があ まり見えない状態での食事の為 か 食器の手前側に食べ物が残 っていた ( 10/8) 筋力低下によるも の 時折 食事で のむせ込みが見ら れる ( 6/7) 9 2 4 時間シート ( 5/29) より 食事形態 お粥 ソフト食 1 汁物 具なし ( 6/14) 3710

日常生活の様子 1 身体が傾いているた め 職員が姿勢を整え るよう促すと もう 癖になっちゃって る ( 10/7) 2 傾いた体勢は楽なのか 聞くと うーん 楽で もない ( 10/7) 3 日中 身体の傾きがみられる 座席の横幅に にぎりこぶし 1 個分位の余裕があり体が左に傾 くことが多い ( 10/7) ( 2 ) 介護計画立案私は #2 食べこぼしを減らし おいしく食事をしたい というニーズを達成するために次の介護計画を立案した 長期目標短期目標支援方法 #2-1 食べこぼしをなく す ( H25 年 10/7~ H26 年 3/31) #2-1 - 1 食べこぼしを減ら す ( H25 年 10/7 ~ 10/11) 延長 ( H25 年 10/15 ~ 10/22) 1 食べこぼさないために ( 食事時に ) a. スプーンや箸などの見直しを行い C さん に合ったものを使用してもらう 現在の食 事形態は ソフト食 1 ( 魚のみソフト食 2 汁物は具なし ) のため口に入れる際 に 食べ物がポロポロとこぼれないように 大きすぎず あまり深くないスプーンを使 用する b. 配膳時に 食べ物を口に運びやすいよう食 器をなるべくおぼんの手前に置く 食器の 中身がないものは おぼんの奥に置き食器 の中身があるものと入れ替える c. 食べ物がうまくすくえない場合は 介助者 がスプーンでかき集めすくいやすいよう援 助する d. エプロンの のどちらに食べこぼ しが多いのか観察する C さんの心理的負担を減らす e. 食器は お皿のふちがあまり広がっていな い物を使用し スプーンですくった時にこ ぼれるのを防ぐ #2-1 - 2 傾きを減らす ( H25 年 10/7 ~ 10/11) 延長 ( H25 年 10/15 ~ 10/22) 2 傾きを軽減させるために ( 食事時に ) a. 姿勢保持のため 傾きの強いにクッシ ョンを使用する 姿勢が崩れたら声かけを し 再度体勢を整える リハビリの先生より クッションを使用す る事により肺や胃が圧迫されてしまう可能 性がある b. 車椅子を座席の幅の狭いものに変更し 傾 きを軽減させる ( 40 cm 38 cmに変更 ) c. 車椅子にクッションを引き座高を高くする ことで食事と口元までの高さを調節する ( 3 ) 援助の実施 #2-1 - 1 食べこぼさないために ( 食事の際に ) a. スプーンや箸などの見直しを行い C さんに合ったものを使用してもらう 現在食事形態は ソフト食 1 ( 魚のみソフト食 2 汁物は具なし ) のため口に入れる際 3710

に 食べ物がポロポロとこぼれないように大きすぎず あまり深くないスプーンを使用する e. 食器は 皿のふちがあまり広がっていない物を使用し スプーンですくった時こぼれるのを防ぐ ⅰ 方法 食べ物をすくう部分が浅くて小さいスプーンに変更する 皿のふちが広がっているものは 配膳前にフロアにあるふちのあるお皿に食べ物を移し変えて提供する ⅱ 注意したこと スプーンを変更する前に C さんに声かけをした 変更したスプーンだけを渡すのではなく C さん専用のフォークも一緒に渡し好きなものを使って食べてもらった スプーンの握りやすさ 食べやすさを考えながら C さんに一番合うスプーンを探した ⅲ 工夫したこと スプーンが大きいと食べ物をすくいすぎて口からあふれてしまう為 なるべくすくう部分 ( 一口量 ) が小さめのスプーンを使用した スプーンで食べ物をすくう時にこぼれてしまう為 シリコン製のスプーンを使用してもらい 食べ物をすくいやすいよう工夫した 食事中の様子を観察し 変更したスプーンはどのように感じたか声かけを行い C さんに感想を聞いた ⅳ C さんの反応 以前は食事中 左に傾くことが多くエプロンのへの食べこぼしが多く見られたがスプーンを変更したことにより口に入れるときに食べ物が口からあふれることがなくなった為 エプロンへの食べこぼしは全体的にほとんどなく自分のペースで食べていた シリコンスプーンですくった時におぼんへの食べこぼしがほとんどなくなった スプーンを変更しても自力摂取できていた ふちが広いお皿の食べ物をふちのあるお皿に移し替えて提供すると スプーンで食べ物をすくう時に全くこぼすことなく食べることができた #2-1 - 2 傾きを軽減させるために ( 食事の際に ) b. 車椅子を座席の幅の狭いものに変更し 傾きを軽減させる ( 40 cm 38 cmに変更 ) c. 車椅子にクッションを敷き 座高を高くすることで食事と口元までの高さを調節する ⅰ 方法 車椅子を座席の幅の狭いものに変更する ( 40 cm 38 cmに変更 ) 車椅子の座席に クッションを敷き座高を調節する 食前に姿勢の確認をすると同時に なるべく車椅子に深く腰かけるよう促し 食べやすい姿勢で食事を食べてもらえるよう声かけをする 必要に応じて 支援する ⅱ 注意したこと 車椅子が変わったことで 違和感や不快感がないか声かけをし 実施した テーブルの高さを調節する ( テーブルを下げる ) 場合 車椅子のアームサポートがテーブルの下に入らず C さんとテーブルの間に距離ができてしまうので 車椅子の座席にクッションを入れて座高を調節した ( 座高を上げテーブルと口元の距離を調節 ) 配膳時に今の姿勢で食べ物が見えるか声かけをし 必要な場合は姿勢を整えてからの説明を行った 車椅子に浅く座っていると食事中 姿勢が崩れてしまいやすいので食前になるべく深く腰かけてもらい姿勢を整えた 3710

ⅲ 工夫したこと 食前の環境整備として C さんが食べ物を口に運びやすいように車椅子をできるだけ前に出し C さんとテーブルまでの距離を近づけた クッションを入れる時は トイレ介助時や入浴時に行い車椅子に C さんが座っていない時に準備することで C さんの負担にならないよう心がけた ⅳ C さんの反応 車椅子を変更したことにより C さん自身が身体の傾きを意識し 自ら座りなおしをする様子が見られた 実施前は 食事中に前方へ身体が傾き 皿の中身が見えないとの発言もあったが車椅子を変更しクッションで座高を調節したことで 皿の中身が見えるようになり完食できるようになった 身体の傾きが減ったことで むせ込む回数が減った ( 実施前は多いときで 4 回 ~ 5 回あったが実施後はほとんどなく あっても 1 回 ~ 2 回 ) 実施前は 左に傾くことが多く エプロンのに食べこぼしが多かったが スプーンの変更後 エプロンへの食べこぼしはほとんどなく自分のペースで食べていた ( 4 ) 評価 ~ 効果と課題 ~ 食べこぼしを減らすためにスプーンや食器を変更したことにより C さんが気にしていたエプロンやおぼんへの食べこぼしが減った 車椅子を座席の幅の狭いものに変更したことで C さん自身が姿勢を意識し身体の傾きが軽減され 食べこぼしやむせ込みが減ったことから C さんの心理的負担の軽減に繋がったと考える また 身体の傾きがあり皿の中身が見えないとの発言もあったが 車椅子を変更しクッションで座高を調節したことで皿の中身が見えるようになり Q O L の向上に繋がったと考える しかし C さんのその日の体調や短期間での実施ということもあり 今回の実習中に完全に食べこぼしをなくすことはできなかった 色々なスプーンを試したが食事のによって異なることから支援方法を再検討する必要があると考える 4 考察 10 月に再アセスメントすると C さんのニーズを自分の先入観で決めつけてしまっていた部分があり C さんの本当のニーズを見つけ出すことができていなかった 6 月の実習の時は コミュニケーションはとれるが C さんから私に話しかけてくることはほとんどなかった しかし今回は 日中 フロアでの口数も増え C さんから話しかけてくることも沢山あり表情が明るく笑顔が増えていた 職員より 同じテーブルにお話が好きな方が来たことから口数が増えたのではないか という情報があった まわりから見たら小さな環境の変化かもしれないが C さんにとっては生活の質が大きく変わり それが Q O L の向上に繋がっていたのではないかと考える 本来ならば 車椅子とは移動するときに使用するもの ( 移動手段 ) である為 椅子に座りなおして食事をとってもらうのが理想だが 車椅子上でも C さんに合った環境で食べていただくには どのような支援ができるだろうか考え計画した 食事でのむせ込みがあったため誤嚥防止も計画し A D L の向上に努めた 今回の実習を通して 利用者の状態をいろいろな角度から観察することで介護計画の内容やケアの質が変わることがわかった また 介護者の決めつけや先入観は 介護者の視野を狭くしてしまう 様々な視点から情報を収集し その情報を繰り返し見直すことで利用者のニーズに合った 利用者のより良い生活につながるケアができるということを学んだ 5 参考文献平成 2 4 年度第 3 学年介護実習報告会冊子石野育子 : 最新介護福祉全書 7 介護過程, メジカルフレンド社, 2013. 3710

2013/12/25 食べこぼしを軽減させるための環境整備の効果と課題 平成 25 年 11 月 29 日千葉県立松戸向陽高等学校福祉教養科 3 年 7 組 10 番梅林美希 要介護度 4 障害高齢者の日常自立度 B2 認知症高齢者の日常自立度 Ⅲb 基本情報 服薬 メラコバミン錠 500 ユベラソフトカプセル 200 mg 既往歴 左大腿部骨折 ( 人口頭骨換術施行 ) 認知症 高血圧 低タンパク質血症 現病歴 乾燥浮腫 ライフサークルチャート ここで元気に暮らしたい C さん 90 歳代女性 趣味は 音楽鑑賞で歌を歌うことが得意 普段は フロアでテレビを見たりレクリェーションやリハビリテーションなどに参加して過ごす ADL チャート 食事 自力摂取 食事形態 ソフト食 1 ( 魚のみソフト食 2 汁物具なし ) 箸 スプーン フォーク エプロン使用 食べこぼしがある 好き嫌い無し 満腹 空腹がわかる 総入れ歯 ( 繊維が噛み切れない事がある ) 移乗 一部介助 移動 全介助 ( 車椅子上で傾きがあり 転倒のリスクがある ) 食事 水分摂取 エプロンやおぼんへの食べこぼしを気にしている お皿の中身が見えていないことがある 左前方への身体の傾きがあり むせ込みがあるが自力摂取できる 食事の体勢が整っていないことがある アセスメント 日常生活の様子 日中 車椅子上で身体の傾きがある 身体の傾きを直し 楽な体勢を保ちたいと思っている 満たされていないニーズは ⅰ 食べこぼしを気にしておいしく食事ができない ⅱ 楽な姿勢が保てない これらより C さんがもつ生活全般のニーズとして #2 食べこぼしを減らし おいしく食事をしたい がある ということを導き出した 1

2013/12/25 使用したスプーンの種類 介護計画 援助の実施 方法 黒いプラスチックスプーン シリコンスプーン小 大 ①食べこぼしを減らすために スプーンと食器の変更を行う ②身体の傾きを軽減させるため に 車椅子を変更しクッション で座高の調節を行う ① ① ① ④ ② ⑤ ③ 左から ①食堂から配膳される銀の スプーン 実施前のスプーン ②Cさんが 普段使っているフォーク③黒いプラスチック スプーン④シリコンスプーン小⑤大 銀のスプーン 10月7日 昼食時 介護計画実施前 ビビンバ丼 中華スープ アスパラソテー わかめサラダ パイン缶 スプーン フォーク提供 お皿の食べ物を すくうときおぼんにこぼす 食堂から配膳されるスプーン エプロンへの食べこぼし 10月7日 [介護計画の実施] 車椅子の変更 スプーンが大きく口からあふれ出る エプロンの全体的に食べこぼしがあり への食べこぼしが多い ビビンバ丼の小皿の野菜をこぼす 2

2013/12/25 車椅子の変更 10月8日 実施前の 身体の傾き 車椅子の座席の幅を狭いものに変更 前から 左前方への 傾きが見られる 後ろから 座った時の比較 38cm 40cm 銀のスプーン 10月8日 昼食時 38cm 40cm 38cm 変更 座席の幅の狭い車 椅子使用の場合 隙 間がなくなる Cさんが座ると 握り こぶし1つ分の隙間が ある エプロンへの食べこぼし 10月8日 車椅子を変更して 初めての食事 傾きは多少軽減さ れたが まだ左前方 への傾きが見られた 食べこぼしは 軽 減したが左に多い ゆかりご飯 みそ汁 赤魚の煮つけ 白菜の浅漬け 茄子の揚げ出し オレンジ スプーン フォーク提供 食べ物をすくうときおぼんに こぼす お皿の手前に食べ物が残る 赤 食べこぼし 青 お皿の手前に残った食べ残し お皿の手前に食べ物が残る また 食器の中身が 見えない との発言あり このことから Cさんにとってテーブルが高い と考えた 座席の幅の狭い車椅子の使用は 継続する 3

2013/12/25 座席にクッションを使用 車椅子の座席にクッションを使用した 写真は わかりやすいように椅子使用 銀のスプーン エプロンへの食べこぼし 10月9日 10月9日 昼食時 Cさんの視界 ご飯 みそ汁 味噌マヨ和え 鶏のムニエルレモンソース ずいきの炒め物 マンゴー スプーン フォーク提供 お皿の食べ物をす くうときおぼんにこぼす 食堂から配膳されるスプーン 体の傾き軽減による視界の効果 ①実施前の視界 ③車椅子を変更し座席に クッションを使用したとき 食べ物が口からあふれて こぼれる 食べこぼしが左に多かっ たが 中心になっている 実施前の 身体の傾き 傾きがない為 食器の 中身がみえている 実施後の 身体の傾き ②車椅子変更後の視界 体勢が整い 食器の中身 が見えるようになる 結果 体の傾きが軽減した 4

2013/12/25 このことから 車椅子を変更し クッションで座高を調節したことで Cさんの身体の傾きが軽減された 食器の中身が見えるようになった ということがわかる スプーンの変更 ①座席の幅の狭い車椅子の使用 ②クッションで座高の調節 を継続する 黒いプラスチック スプーン 2 5cm 10月11日 昼食時 持ち手が短く細い 3 5cm 牛丼 みそ汁 野菜ジュース しょうゆとマヨネーズ和え 鶏肉とじゃがいもの煮物 7cm 6mm スプーン フォーク提供 おぼんへの食べこぼしは 減ったがスプーンが にぎりにくい との発言があっ たが一口量は 丁度良い 座席にクッション使用 エプロンへの食べこぼし 10月11日 スプーンの裏側に付い たじゃがいもが エプロン にこぼれた 牛丼を口に 運ぶまでにスプーンからこ ぼれたが 口に入れた時 の食べこぼしは全くなかっ た このことから スプーンの大きさは 丁度良いが 握りずらい スプーンが短くて 握りにくい シリコンスプーン大 10月17日 昼食時 ご飯 豚汁 手作りコロッケ 冷奴 ひじきの炒め物 野菜ジュース スプーン フォーク提供 スプーンですくう際の食べ こぼしは全くなかったが フォークですくった時に食 べこぼした 黄緑 フォーク使用の食べこぼし 5

2013/12/25 エプロンへの食べこぼし 10月17日朝食時 シリコンスプーン大 10月18日 朝食時 スプーンに食べ物を 盛りすぎてしまいエプ ロンへの食べこぼしが あった 一口量がやや 多い このことから スプーンが大きすぎる 食パン パン粥 牛乳 マカロニサラダ パイン缶 シリコンスプーンのみ提供 食べ物をスプーンですくう時に おぼんへこ ぼす事は全くなかった エプロンへの食べこぼし 10月18日朝食時 エプロンへの 食べこぼしは 全く見られなかった 食器の変更 このことから シリコンスプーンは 食べ物をすくいやすい と考える 実際に使用した食器 ふちの浅いお皿 ふちの深いお皿 シリコンスプーン小 10月18日 昼食時 ご飯 すまし汁 もずく 鰆の梅おろしソースがけ 小松菜ナムル 白桃缶 配膳前に食べ物を 移し替えて提供する スプーン フォーク提供 スプーンですくう 時に おぼんへこぼす事は全くなかったのだ が フォークですくった時におぼんにこぼした 6

2013/12/25 エプロンへの食べこぼし 10月18日 スプーンですくった時 と口に入れる時の食 べこぼしは 全く見ら れなかった 食器を変更したことで 食 べ物をすくう時おぼんへの食 べこぼしは減った このことから スプーンの大きさ シリコン 製のスプーンが良い 注意 工夫したこと 介護計画の実施により ①シリコン製のスプーンがCさんに 合っている ②お皿の変更により 食べこぼしが 減った ③座席の幅の狭い車椅子 38cm を使用しクッションを座席に入れる ことで姿勢を保てる ということが わかった 評価 課題と効果 フォークはCさんが気に入っている為 スプーンと フォークを渡し 好きなように食べてもらった 握りやすさ 食べやすさを考えた 車椅子の変更で違和感や不快感がないか声かけを 行い実施した Cさんにとって1番良い環境で食事してもらうために クッションを入れて座高を調節した 食前の環境整備として車椅子に深く腰かけてもらい テーブルまでの距離を近づけた クッションを入れる時は 車椅子に座っていない時に 準備し 負担にならないよう心がけた 食べ物をすくう時や口に入れる時 エプロン やおぼんへの食べこぼしを気にしていた 傾きがあり食器の中身が見えていなかった むせ込みがあった 考察 謝辞 6月のアセスメントでは ニーズを先入観 で決めつけていた 本来 車椅子は移動手段であり椅子で 食事してもらうのが理想 車椅子上でもC さんに合った環境で食べてもらうための計 画を実施した 利用者に対して色々な視点から情報収 集し 繰り返し実施することで利用者の ニーズに合った援助が大切と学んだ Cさんの反応 スプーンや食器の変更で食べこぼしが減った 車椅子や座高の調節をすると食器の中身が 見えるようになった 姿勢を意識し傾きが減り むせ込みが減った ご清聴ありがとうございました この場を借りて30日間 実習させていただいたCさん ご指導頂いた松寿園の職員の 皆さんや先生方 協力してくさっ た家族や7組のみんなに 感謝申し上げます ありがとうございました 7