ディペンダビリティ管理 第 3-6 部 : 適用の指針 ディペンダビリティにおけるソフトウェアの側面 JIS C 5750-3-6 :2003 (IEC 60300-3-6:1997) (JSA) (2008 確認 ) 平成 15 年 11 月 20 日制定 日本工業標準調査会審議 ( 日本規格協会発行 )
日本工業標準調査会標準部会基本技術専門委員会構成表 氏名 所属 ( 委員会長 ) 今井秀孝 独立行政法人産業技術総合研究所 ( 委員 ) 大井みさほ 東京学芸大学 尾島善一 東京理科大学 加藤久明 日本デザイン学会 小林経明 社団法人日本鉄鋼連盟 小松原 仁 財団法人日本色彩研究所 橘 秀樹 東京大学 田森行男 財団法人日本品質保証機構 德岡直静 慶應義塾大学 八田 勲 財団法人日本規格協会 藤咲浩二 社団法人日本産業機械工業会 近藤良太郎 社団法人日本電機工業会 主 務大 臣 : 経済産業大臣 制定 : 平成 15.11.20 官 報公 示 : 平成 15.11.20 原案作成者 : 財団法人日本規格協会 ( 107-8440 東京都港区赤坂 4 丁目 1-24 TEL 03-5770-1573) 審 議部 会 : 日本工業標準調査会 標準部会 ( 部会長二瓶好正 ) 審議専門委員会 : 基本技術専門委員会 ( 委員会長今井秀孝 ) この規格についての意見又は質問は, 上記原案作成者又は経済産業省産業技術環境局標準課産業基盤標準化推進室 ( 100-8901 東京都千代田区霞が関 1 丁目 3-1) にご連絡ください なお, 日本工業規格は, 工業標準化法第 15 条の規定によって, 少なくとも 5 年を経過する日までに日本工業標準調査 会の審議に付され, 速やかに, 確認, 改正又は廃止されます
まえがき この規格は, 工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき, 財団法人日本規格協会 (JSA) から, 工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり, 日本工業標準調査会の審議を経て, 経済産業大臣が制定した日本工業規格である 制定に当たっては, 日本工業規格と国際規格との対比, 国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC 60300-3-6:1997,Dependability management Part 3:Application guide Section 6:Software aspects of dependability を基礎として用いた この規格の一部が, 技術的性質をもつ特許権, 出願公開後の特許出願, 実用新案権, 又は出願公開後の実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する 経済産業大臣及び日本工業標準調査会は, このような技術的性質をもつ特許権, 出願公開後の特許出願, 実用新案権, 又は出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について, 責任はもたない JIS C 5750-3-6 には, 次に示す附属書がある 附属書 A( 参考 ) 製品ライフサイクルの段階とソフトウェアライフサイクルの段階との代表的な関係附属書 B( 参考 ) ディペンダビリティプログラム要素の選択附属書 C( 参考 ) ソフトウェアライフサイクルプロセス附属書 D( 参考 ) 製品ライフサイクルの段階とソフトウェアライフサイクルプロセスとの関係附属書 E( 参考 )JIS C 5750-2 の項目と ISO 9000-3 の項目との相互参照表附属書 F( 参考 ) 参考文献 JIS C 5750 の規格群には, 次に示す部編成がある JIS C 5750-1 第 1 部 : ディペンダビリティプログラム管理 JIS C 5750-2 第 2 部 : ディペンダビリティプログラム要素及びタスク JIS C 5750-3-4 第 3-4 部 : 適用の指針 ディペンダビリティ要求事項仕様書作成の指針 JIS C 5750-3-6 第 3-6 部 : 適用の指針 ディペンダビリティにおけるソフトウェアの側面 JIS C 5750-3-7 第 3-7 部 : 適用の指針 電子ハードウェアの信頼性ストレススクリーニング (1)
目 次 ページ 序文 1 1. 適用範囲 2 2. 引用規格 2 3. 定義 3 4. ソフトウェアの側面 3 5. ソフトウェアライフサイクルの段階及びプロセス 4 6. ソフトウェアを含む製品へのディペンダビリティプログラムの適用 4 6.1 概要 4 6.2 計画立案及び管理 4 6.3 契約レビュー及び相互連絡 5 6.4 ディぺンダビリティ要求事項 6 6.5 適用技術 7 6.6 外注品及び顧客支給品 8 6.7 解析, 予測及びデザインレビュー 8 6.8 適合確認, 妥当性確認及び試験 10 6.9 ライフサイクルコストプログラム 12 6.10 運用及び保守の支援計画 12 6.11 改善及び変更 13 6.12 運用実績のフィードバック 13 7. ディペンダビリティプログラムのテイラーリング ( 修整 ) 活動 13 附属書 A( 参考 ) 製品ライフサイクルの段階とソフトウェアライフサイクルの段階との代表的な関係 15 附属書 B( 参考 ) ディペンダビリティプログラム要素の選択 16 附属書 C( 参考 ) ソフトウェアライフサイクルプロセス 17 附属書 D( 参考 ) 製品ライフサイクルの段階とソフトウェアライフサイクルプロセスとの関係 21 附属書 E( 参考 )JIS C 5750-2 の項目と ISO 9000-3 の項目との相互参照表 22 附属書 F( 参考 ) 参考文献 23 解説 24 (2)
日本工業規格 JIS C 5750-3-6:2003 (IEC 60300-3-6:1997) ディペンダビリティ管理 第 3-6 部 : 適用の指針 ディペンダビリティにおけるソフトウェアの側面 Dependability management Part 3-6:Application guide Software aspects of dependability 序文この規格は,1997 年に第 1 版として発行された IEC 60300-3-6:1997,Dependability management Part 3:Application guide Section 6:Software aspects of dependability を翻訳し, 技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である なお, この規格で点線の下線を施してある 参考 は, 原国際規格にはない事項である ディペンダビリティは, システム又は製品のアベイラビリティ性能を記述する包括的な用語である アベイラビリティ性能は, 信頼性, 保守性及び保守支援の各性能要因によって影響される 多くのシステム及び製品において, 信頼性, 保守性及びアベイラビリティは, コスト有効性の高い運用を求める使用者が重要視する主要な性能特性に位置付けられる 信頼性及び保守性は, 製品設計固有の性能特性である 保守支援は, 製品そのものには含まれないが, 製品がもたらすサービスの品質に影響を与える 保守支援の性能は, アベイラビリティ性能の目標を達成するため, 保守支援活動を一定の水準に維持するのに必要なリソースを供給する保守組織の能力を表す ディペンダビリティプログラムは, 製品に効果的に適用されるようにテイラーリング (Tailoring) することが必要である ディペンダビリティプログラムは, 製品の開発, 製造, 適合確認及び設置据付けとの間で適切に調整するように, プロジェクト管理プログラム全体の一部を構成することが推奨される ディペンダビリティプログラムの要素及びタスクは, 品質管理, 構成管理, データ収集などの他の支援プログラムと首尾一貫していることを推奨する ディペンダビリティ管理プロセスには, 製品又はサービスのプロジェクト計画立案, 仕様書作成, 設計分析, 適合確認及び妥当性確認, 運用, 評価並びにデータのフィードバックが含まれる 最近のシステム及び製品は, しばしば運用性能の目標を達成するために, 機能を果たす一つのアイテムとしてのソフトウェアを包含している システムに含まれ, 製品に組み込まれるソフトウェアは, ディペンダビリティ管理プロセスに従うことになる この適用の指針 (application guide) は, ディペンダビリティにおけるソフトウェアの側面について規定し, 提供する この指針では, ソフトウェアを含む製品, 又はハードウェア要素とともにソフトウェアで構成されるシステムに関するディペンダビリティプログラムにおいて, 適切な活動項目をどのように選択し, 適用するかの明確な手引きを与える 製品のアベイラビリティ性能は, ハードウェアの故障, ソフトウェアのフォールト, 又はヒューマンエラーによる影響を受ける システム障害時間発生の原因となる製品の機能不全は, 製品に内在する設計の不具合に起因したり, 又は手続きの誤りを含む製品外部の妨害によることがある 製品の故障は, ハードウェア又はソフトウェアの問題に関する内部設計フォールトによって発生する 故障したハードウェア及び摩耗した部品などは, 製品の信頼性を同じ水準に維持するために, 識別 分離され, 修理されるか, 又