アブダビの石油天然ガス開発をめぐる現況

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1 JOGMEC 調査部 猪原渉 アブダビの石油天然ガス開発をめぐる現況ー 重層的パートナーシップ の構築に JOGMEC も貢献ー はじめに アラブ首長国連邦 (UAE) のアブダビでは 2014 年 1 月に期限を迎える陸上の巨大油田の権益更新をめぐる動きが佳境に入っている 今回 アブダビ政府はメジャー各社が持つ権益をそのまま継続させるのではなく 新たな企業を含む入札で選び直す方針で 今年 (2013 年 )3 月以降 入札資格を取得した対象企業との間で 一連の入札手続きが進められている 日本にとっては 最大の自主開発油田であるアブダビ海上鉱区の権益が2018 年に期限を迎え その更新が最優先課題である 陸上鉱区の権益賦与の方法が海上鉱区の更改時にも適用される可能性もあり 陸上鉱区の動向についても十分注視する必要があろう 日本にとって UAEはサウジアラビアに次ぐ第 2 位の原油供給国ということに加え アブダビに日本として最大の自主開発油田の権益を保有しているとい う点で エネルギー安全保障の観点からも極めて重要な産油国と位置づけられる JOGMEC としても 民間企業の産油国における活動のサポートになるような取り組みを同国に対して行ってきたところである 本稿では こうした重要産油国であるアブダビの石油天然ガス開発状況について概観するとともに 陸上鉱区の権益更改の動向についても アブダビ側からの公式発表がほとんどなく専門誌報道等の限られた情報を頼りに若干の分析 考察を試みることにしたい 併せて JOGMEC の同国における活動状況について 特に筆者がJOGMEC 中東事務所に在籍した 2010 年 5 月から本年 7 月頃までの3 年間に行われた取り組みを中心に紹介したい なお ここで取り上げた動向 ニュースや各種統計データ等は本稿執筆時点 (2013 年 10 月 16 日 ) に得られた情報に基づくものであり その後の本誌刊行までの間の状況変化は反映されていない 1.UAE の石油天然ガス資源の現状 (1) 埋蔵量および生産量 最新のBP 統計によると 2012 年末のUAEの原油埋蔵量は978 億バレル 天然ガス埋蔵量は215 兆 cfで ともに世界第 7 位にある有数の産油ガス国である ( 表 1) ちなみに 中東地域に絞ってみた場合 UAEの原油埋蔵量はサウジアラビア (2,659 億バレル ) イラン (1,570 億バレル ) イラク(1,500 億バレル ) クウェート(1,015 億バレル ) に次いで5 番目 天然ガス埋蔵量はイラン (1,187 兆 cf) カタール(885 兆 cf) サウジアラビア(291 兆 cf) に次いで4 番目となっている UAEの7 首長国中で原油 天然ガスを生産しているのは アブダビを含む4 首長国であるが 原油 天然ガスの埋蔵量 生産量においてアブダビが圧倒的なシェアを占めている UAE 外国貿易省によると 原油埋蔵量の 表 1 UAE の石油 天然ガス資源の概要 (2012 年 ) 世界ランク 可採年数 確認埋蔵量 原油 978 億バレル第 7 位 79.1 年 天然ガス 兆 cf 第 7 位 100 年以上 原油 338 万バレル / 日 第 8 位 生産量 天然ガス 517 億m3 / 年 第 17 位 ( 注 ) 原油生産量はコンデンセートを含む 出所 :BP Statistical Review of World Energy June 石油 天然ガスレビュー

2 出所 : 石油連盟 石油資料月報 図 1 ADMA 鉱区の権益は当事者の民間企業にとってのみならず 日本のエネルギー政策上も死活的に重要な位置づけとなっている 2. アブダビの石油天然ガス開発の概況 (1) アブダビの石油天然ガス政策決定の構造 UAEは七つの首長国から構成される連邦国家であるが 1996 年に制定された連邦憲法によって 天然資源の所有と処分権は連邦政府ではなく各首長国に帰属することが定められている 連邦のエネルギー大臣はアブダビをはじめとする各首長国のエネルギー政策に直接関与する権限を持っておらず 石油輸出国機構 (OPEC) やアラブ石油輸出国機構 (OAPEC) などの国際機関の会議にUAE 代表として参加するなど もっぱらUAEの 顔 として対外的 国際的な交渉窓口としての役割にとどまっている また UAE( 連 日本の国別原油輸入量 (2012 年 ) 94.3% がアブダビに集中しており ドバイ4.1% シャルジャ 1.5% ラス アル ハイマは0.1% に過ぎない 天然ガス埋蔵量もアブダビが92.5% を占めるのに対し ドバイ1.9% シャルジャ 5.0% ラス アル ハイマは0.6% となっている (2) 日本との関係 UAE( アブダビ ) は 日本にとって サウジアラビアと並ぶトップクラスの原油供給国であるということのほか 最大の自主開発油田の権益を有する国であるという2 点において 極めて重要な産油国であると言える 近年 日本への国別原油輸入量では サウジアラビアと UAE が常に 1 位 2 位を占めてきたが 2012 年の原油輸入量のデータを見ても UAE は21.7% にあたる79 万 6,000バレル / 日を日本に供給しており これはサウジアラビアの 3 1.2% に次いで第 2 位である また アブダビには 日本企業が開発に参加する油ガス田権益事業が5 件ある とりわけ 国際石油開発帝石 (INPEX) の子会社であるジャパン石油開発 (JODCO) が12%( 一部 4 0%) の権益を有する海上油田のADMA 鉱区 (2018 年に権益期限が到来 ) と 上部ザクム油田 (2026 年に権益期限が到来 ) を合計した JODCOの引き取り量は約 20 万バレル / 日 ( わが国自主開発原油 65 万バレル / 日の3 割に相当 ) となる *1 経済産業省が発表したエネルギー基本計画 (2010 年 6 月制定 現在見直し作業中 ) で エネルギー安全保障の強化 資源安定供給確保の観点から 石油および天然ガスを合わせた自主開発比率を現状の約 20% から2030 年に 40% へ引き上げるとの目標が示された 現状の自主開発油田権益の根幹を成すADMA 鉱区の2018 年の権益更新 ( 維持 ) に失敗した場合 この目標はほとんど達成不可能な絵に描いた餅に終わる可能性が高い その意味で 邦 ) の副大統領兼首相として連邦の内政 外交面で大きな影響力を持つムハンマド ドバイ首長も こと アブダビの石油政策については一切口を挟む立場にはない アブダビでは 首長国政府に石油 天然ガス産業を統括する省庁は置かれておらず ハリーファ ビン ザーイド アル ナヒヤーン UAE 大統領 ( アブダビ首長 ) を議長とする1 0 名のメンバーから成る 最高石油評議会 (Supreme Petroleum Council SPC ) によって石油 天然ガス政策の基本方針についての意思決定が行われる SPCの定めた政策指針に基づき 石油 天然ガス政策の執行をアブダビ国営石油会社 (Abu Dhabi National Oil Company ADNOC ) が担っている SPCの10 名のメンバーのうち 議長であるハリーファ首長や同国のエネルギー政策で大きな影響力を有するとされるムハンマド皇太子を含め上位 6 名までが首長家 ( ナヒヤーン家 ) メンバーで構成されている 首長家メン Vol.47 No.6 56

3 アブダビの石油天然ガス開発をめぐる現況 - 重層的パートナーシップ の構築に JOGMEC も貢献 - バー主体の構成が見直され る可能性は低く 国の根幹 表 2 アブダビ最高石油評議会 (SPC) メンバー (2013 年 10 月現在 ) を成すアブダビのエネルギー政策の決定は今後も首長家が直接下すと考えられ このことは 同国のエネルギー政策の意思決定構造を理解する上で重要なポイントと言えよう 権益期限切れが目前に迫った陸上鉱区や海上鉱区の権益更改においても 権益賦与の方法 ( 入札方針等 ) から契約先選定まで 基本方針の決定はすべて首長家が支配するSPCによって行われることになる ADNOCは SPCに対し方針案の提案 助言を行うが 01. H.H Sheikh Khalifa Bin Zayed Al Nahyan( 議長 ) UAE 大統領 アブダビ首長 02. H.H Sheikh Sultan Bin Zayed Al Nahyan 元 UAE 副首相 03. H.H General Sheikh Mohammed Bin Zayed Al Nahyan アブダビ皇太子 04. H.H Sheikh Mansour Bin Zayed Al Nahyan UAE 副首相 大統領府長官 05. H.H Sheikh Hamed Bin Zayed Al Nahyan アブダビ皇太子府長官 06. H.H Sheikh Mohamed Bin Khalifa Bin Zayed Al Nahyan アブダビ執行評議会議員 07. H.E Mohamed Habroush Al Suwaidi 元アブダビ財務庁長官 08. H.E Hamad Mohamed Al Hur Al Suwaidi アブダビ財務庁長官 09. H.E Khalifa Mohamed Khalifa Al Kindi ADIC * Managing Director 10. H.E Eng. Abdulla Nasser Al Suwaidi ADNOC Director General ( 注 ) メンバーは以前 11 名であったが SPC 事務局長 (Secretary General) を務めていた Dr. Ju an Salem Al Dhaheri が本年 4 月に逝去し 10 名となった *: アブダビ投資評議会 (Abu Dhabi Investment Council) 出所 :2011 年 6 月第 25 号首長令 各種報道等 意思決定には関与できない (2) 石油 天然ガス開発の体制 1970 年代以降の世界的な資源ナショナリズムの高まりのなか サウジアラビアやクウェートといった湾岸の有力産油国が石油産業の国有化 石油 ガス上流操業からの外国企業の締め出しを行ったのに対し アブダビは 国有化は行わず 石油操業会社に事業参加し外国石油企業と共存する道を選んだ 同国は ADNOCと外国石油企業のジョイントベンチャーによる上流操業のほか 100% 権益を賦与する伝統的な石油利権契約に基づく外国石油企業による上流操業も認めている数少ない産油国の一つであり このことが多くの石油企業がアブダビを自社ポートフォリオのなかで優先度の高い魅力的ゆえんな国と位置づける所以となっている 陸上の ADCO 鉱区 洋上の ADMA- OPCO ZADCO 等 巨大油田を含む鉱区の操業会社にはADNOCが60% ( 一部 88%) 事業参加し 残りの40%( 一部 12%) を外国石油企業が出資するジョイントベンチャー方式が採られている 外資が100% 権益の石油利権操 業を行うケースとしては日本企業が全額または一部出資を行っているアブダビ石油 (Abu Dhabi Oil Co., ADOC) Bunduq 社およびアブアルブクーシュプロジェクトの例がある (3) 操業会社別油田開発状況と原油生産能力増強計画 UAEの原油生産量は 直近のBP 統計 (2012) では340 万バレル / 日弱となっているが ( 既述 ) この数字にはコンデンセート ( 約 55 万バレル / 日 ) および他の首長国の生産量 ( 約 5 万バレル / 日 ) も含まれており これらを除いた現状のアブダビのみの原油生産量としては 270 万 ~ 280 万バレル / 日程度と考えられる このような状況下でのアブダビの油田開発状況について陸上 洋上の操業会社別に以下で概観する また アブダビでは 2009 年 3 月に 年末までにアブダビの原油生産能力を現状比 100 万バレル / 日増の 350 万バレル / 日に引き上げる とする増産目標が掲げられており この増産目標の内訳についても後に触れる 1 陸上の操業会社 Abu Dhabi Company for Onshore Oil Operations(ADCO) ADCOの歴史は 1939 年 1 月 11 日 アブダビにおける最初の石油利権契約が Petroleum Development Company (Trucial Coast) との間で締結されたことに始まる Petroleum Development は 年に Bab 油田を発見し 以降 商業生産規模の油田発見が相次いだ その間 年に社名は Abu Dhabi Petroleum Company(ADPC) と変更された その後 世界的に資源ナショナリズムが高まるなか 1973 年 1 月 1 日よりADNOCが25% の事業参加を行い 1974 年 1 月 1 日にはシェアを 60% まで引き上げた この結果 権益比率は ADNOCが 60 % BP Total Shell ExxonMobil 各社が 9.5% Partexが2% となった 1978 年 10 月には 首長令によって ADPCは Abu Dhabi Company for Onshore Oil Operations(ADCO) に改組され ( 権益比率は変わらず ) 現在に至っている ADCOの主要生産油田は Bu 57 石油 天然ガスレビュー

4 Hasa Bab Asab Sahil Shahおよび北東 Bab(NEB) エリアの Dabbiya Rumaitha Shanayel 各油田などがある 現状 ADCO 全体の生産量は約 140 万バレル / 日程度と見られ 今後 これら既存油田の能力増強と新規開発 油田 (Bida Al-Qemsan,Qusahwira 油田等 ) の生産開始により 2017 年に生産能力の180 万バレル / 日への引き上げを目指している ただし ADCOに出資している外国石油企業としては 年 1 月に期限を迎える ADCO 利権 の更改が実現するまでは 増産に伴う投資決定を先送りしようとする可能性が高く 現時点でADCO の増産が計画めどどおり実現する目途は立っていない ADCOの増産が先送りになった場うかい合 ホルムズ海峡を迂回してアブダビ 表 3 ADCO 陸上油田原油生産能力 千バレル / 日 油田 利権保有比率 現状生産能力 2017 年目標生産量 利権更新期限 Bu Hasa 年 1 月 Bab ADNOC 60% 同上 Asab BP 同上 Total Sahil 同上 Shell Shah 同上 ExxonMobil NEB 各 9.5% 同上 Bida Al-Qemsan Partex 2% 51 同上 Qusahwira 50 同上 計 1,395 1,816 出所 :Arab Oil Gas Directory 2012 等各種資料より作成 ール ン ドバ サ ジ 油田 ン ン 田 ーン 出所 : 各種資料より JOGMEC 作成 図 2 アブダビの油田分布 Vol.47 No.6 58

5 アブダビの石油天然ガス開発をめぐる現況 - 重層的パートナーシップ の構築に JOGMEC も貢献 - フジ ン 改で利権を失った場合 開発投資に見合ったリターンを得られないまま撤退しなければならなくなるというリスクを抱えているので ADMA-OPCO 参加企業の意思決定が先送りされ結果的に増産プロジェクトが遅延する可能性もある ジェ ル ン 出所 : 各種資料より JOGMEC 作成 図 3 陸上油田から産出される原油をインド洋側に位置するフジャイラから出荷するために建設されたハブシャン フジャイラ パイプライン ( 全長 370km 最大通油量:180 万バレル / 日 ) の本格稼働にも影響を及ぼす可能性がある 2 洋上の操業会社 Abu Dhabi Marine Operating Company(ADMA-OPCO) ウムシャイフ (Umm Shaif) 油田および下部ザクム (Lower Zakum) 油田の開発 操業およびADMA 鉱区内の未開発構造の探鉱開発を行っている 年にBP CFP( 現 Total) が設立した Abu Dhabi Marine Areas (ADMA) が前身であり 年にウムシャイフ油田を発見し 1962 年にはダス島ターミナルからウムシャイフ原油がアブダビ産原油として初めて輸出 ( 日本向け ) された ADCO と同様 ADNOCによる25% 事業参加 (1973 年 ) 60% 参加 (1974 年 ) を経て 1977 年 7 月にADNOCと国際石油企業による共同操業形態のオペレーター ーン ハブシャン フジャイラ原油パイプライン ス ト 会社 Abu Dhabi Marine Operating Company(ADMA-OPCO) が設立された ADMA-OPCOの権益比率は ADNOC 60 % BP % Total 13.33% と 1973 年からADMA 事業に参画したJODCOが12% である ADMA-OPCOは 油層圧維持のため ウムシャイフ油田では1976 年から水攻法 1994 年から頂部ガス圧入を開始 下部ザクム油田では1978 年から水攻法 2005 年から頂部ガス圧入を開始した さらに アブダビの原油生産能力増強計画に基づき 新規油田開発も実施しており 洋上のウムルル (Umm Lulu) 油田 SARB 油田 ナスル (Nasr) 油田の開発が進んでいる これら 3 油田の開発により 2018 年までに約 27 万バレル / 日の増産が可能とされ さらに下部ザクム油田の再開発による 10 万バレル / 日の増産と合わせ ADMA- OPCO 全体の生産量は現状の約 60 万バレル / 日の上に 4 0 万バレル / 日近いさらなる増産を目指す計画と見られる ただし 現行の ADMA-OPCO 参加企業にとっては 2018 年の権益更 Zakum Development Company (ZADCO) 1977 年 11 月に設立されたADNOC と国際石油企業の共同操業形態によるオペレーター会社 上部ザクム (Upper Zakum) ウムアダルク (Umm Al Dalkh) およびサター (Satah) 各油田の開発 操業とジャルナイン ダルマ構造の探鉱開発を行っている パートナーとなる国際石油企業の顔ぶれ 参加比率は 油田ごとに異なっているが すべての油田操業において JODCOがパートナーとして名を連ねている 上部ザクム油田については 2006 年 3 月に変更があり 新たに ExxonMobilがパートナーとして選定され オペレーターシップおよび権益 28% を付与された 変更後の利権保有比率は ADNOC 60 % ExxonMobil 28% で JODCOの 12% 権益は変更なし また ウムアダルクとサター油田の外資パートナーはいずれもJODCO1 社で ウムアダルクの JODCO シェアは 12 %(ADNOC 88 %) サター油田では40%(ADNOC 60%) と当初からのシェアを維持している ZADCO 操業油田でも 油層圧維持のための方策が採られており 上部ザクム油田に対しては1984 年から水攻法を ウムアダルク油田に対しては 1986 年から水攻法を実施し サター油田に対しては1988 年から頂部ガス圧入を開始 さらに1998 年から水攻法が実施されている 3 油田とも生産能力増強計画がある 上部ザクム油田については ADNOC の指示の下 生産能力を従来の55 万 59 石油 天然ガスレビュー

6 表 4 アブダビ洋上油田概要 ( 原油生産能力等 ) 油田 利権保有比率 現状生産能力 ( 千バレル / 日 ) 目標生産量 ( 時期 ) ( 千バレル / 日 ) 利権更新期限 ( 年 ) ADMA-OPCO 下部ザクム (2016) 2018 ウムシャイフ ADNOC 60% (2018) 2018 ウムルル BP 14.67% Total 13.33% 0 105(2016) 2018 ナスル JODCO 12% 0 65(2016) 2018 SARB 0 100( ) 2018 < 小計 > <575> <970> ZADCO 上部ザクム ウムアダルク サター ADNOC 60% ExxonMobil 28% JODCO 12% ADNOC 88% JODCO 12% ADNOC 60% JODCO 40% 出所 :MEES(15 February 2013) 他各種情報 各種資料より JOGMEC 作成 (2016) ( ) (2014) 2018 < 小計 > <577> <795> ADOC( アブダビ石油 ) ウムアルアンバー コスモ石油 63% NA NA 2042 ニーワットアルギャラン JX 日鉱日石開発 31.5% NA NA 2042 ムバラス 東京電力中部電力 ヘイル 関西電力 各 1.8% NA NA 2042 Bunduq エル ブンドク BP 3% 合同石油開発 * 97% *:UPD 株主内訳コスモ石油 45% JX 日鉱日石開発 45% 三井石油開発 10% アブアルブクーシュプロジェクト Total 75% アブアルブクーシュ (ABK) INPEX 25% 計 1,196 1,809 バレル / 日から2016 年までに75 万バレル / 日に増強する UZ7 5 0 プロジェクトが進行中である 能力増強を実現するため 既存サテライトに加え 四つの人工島を建設し そこから集中的に掘削するという新たな工法が採用されている 近い将来 (2024 年頃 ) の 100 万バレル / 日への能力増強についても検討が行われているようである また ウムアダルク油田 サター油田についても 2014 ~ 2015 年頃にそれ ぞれ現状生産量比 5 0% 増し 10 0% 増しのレベルまで引き上げる計画があり 両油田合わせて 1 万 8,000 バレル / 日程度の増産が期待される アブダビの洋上油田全体の生産量を見ると 表 4に示したように 現状生産能力約 120 万バレル / 日に対し 2018 年までの目標生産量は合計約 万バレル / 日となる (4) 天然ガス開発をめぐる状況 UAE では 経済発展による電力消費の著しい伸びを背景として 発電の主要燃料である天然ガスの需要が急増しており 今後 天然ガスの供給不安という事態を回避するための対策が急務となっている 天然ガス供給の拡大に向け アブダビが進めている天然ガス開発プロジェクトやガス輸入プロジェクトなど アブダビの天然ガス開発をめぐる主要動向について紹介する Vol.47 No.6 60

7 アブダビの石油天然ガス開発をめぐる現況 - 重層的パートナーシップ の構築に JOGMEC も貢献 - ースフィールド ガス ン ス フ ン ール ドー ィー ジ ール フジ ク ン サ ジ 出所 : 各種資料より JOGMEC 作成 ーン 図 4 ドルフィンガスパイプライン 1パイプラインによる天然ガス輸入 ドルフィン プロジェクト カタールのノース フィールドで産出される天然ガスをラスラファン ( カタール ) からアブダビのタウィーラまでの 370kmの海底パイプラインによって輸送し アブダビ ドバイのガス需要家に供給するとともに さらにタウィーラからフジャイラまで48インチ級パイプラインで結び またフジャイラからオマーンに向けて24インチ級パイプラインで天然ガスを輸出する事業である オマーンからパキスタンまで延伸する構想もある 2003 年 12 月に QP(Qatar Petroleum) と事業主体の Dolphin Energy Ltd(DEL 株主は アブダビ国営投資会社のムバダラ Mubadala 開発社 51 % Totalと Occidental 各 24.5%) がプロジェクト開発契約に調印し 正式にスタート ラスラファンからタウィーラまでのパイプライン は 2007 年 7 月に完工し 2010 年 12 月には タウィーラからフジャイラまで kmのパイプラインも完成した ドルフィンプロジェクトは二つのフェーズに分かれており 第 1フェーズで20 億 cf/ 日を 第 2フェーズで12 億 cf/ 日を供給して 計 32 億 cf/ 日の天然ガスを輸入する計画であった しかし カタールがノースフィールドガス田のモラトリアム宣言を行った関係で 第 2フェーズ分は凍結されているが オマーン向けには既に2 億 cf/ 日のガスを供給している 2サワーガス開発プロジェクト UAEは世界第 7 位の天然ガス埋蔵量 (215 兆 cf 2013 年 BP 統計 ) があるが 埋蔵されるガスの大半がサワーガスと呼ばれる毒性や腐食性の強い高硫黄ガスであるため 多くは未開発のままであった しかし 天然ガス需要の急増に対応するため リスクの高いサワー ガスの開発がアブダビ陸上油田の随伴ガスを対象として着手されている Shahサワーガス開発プロジェクト Shah ガス田は サウジアラビアとの国境に近いアブダビの南西 180 kmの内陸部に位置し 1966 年に発見されたが 経済的 技術的理由からガス層は長年開発されず手つかずのままであった 2007 年の入札の結果 2009 年 7 月に ADNOCと ConocoPhillips 合同のプロジェクトとしてスタートした その後 2010 年に ConocoPhillipsが撤退を表明したため 改めて開発企業の選定が行われ 2011 年 2 月に Occidental が選定された 権益比率は Occidental 40% ADNOC 60% とされた Shahサワーガス開発プロジェクトのアブダビ側実行組織として 2010 年 3 月の首長令によりADNOC 傘下の Abu Dhabi Gas Development Company(AL Hosn Gas) が発足した 61 石油 天然ガスレビュー

8 2009 年以降 評価井の掘削を始めて開発プログラムは順調に進んできており 2014 年から生産を開始する予定 生産ガスはH 2 S 23 % CO 2 10% を含有するサワーガスであるが 日量 10 億 cfの生産が見込まれる Babサワーガス開発プロジェクトアブダビの南西 150kmの内陸部に位置する 2007 年に Shahガス田とともに入札にかけられたが Bab 油田の真下にガス層があり 開発が困難であるなどの理由から多くの企業は入札を見送り 契約には至らなかった 今年になって改めて入札が行われ 4 月に ShellがTotalなどを押さえて落札した 3 ADGAS LNGプロジェクト Abu Dhabi Gas Liquefaction Limited (ADGAS) は1973 年に設立 ADMA- OPCO が操業する洋上油田からの随伴ガスをダス島のプラントで液化 東京電力向けに 1994 年から 2019 年までの 25 年間の LNG 供給契約を結んでいる 同社権益は 三井物産 15 % BP 10 % Total 5% ADNOC 70% 2012 年度以降は スポット契約分も含めた ADGAS 生産分全量 ( 約 570 万トン / 年 ) が東京電力に供給されており 日本としては アブダビはカタールとともに中東における重要な天然ガスサプライヤーの位置づけとなる 現契約が終了する2019 年以降も契約締結できるかどうかは 日本のエネルギー安全保障の観点からも重要であるが アブダビ国内で 急増する天然ガスの国内需要に対応するため ガスを国内向けに使用し ADGASのLNG については生産規模の縮小を主張する声があり 注視が必要である 3. 陸上油田の利権更改の動き (1) 最近の動き 2014 年 1 月に期限を迎えるADCO の陸上鉱区の利権更改の動きが注目を集めている 1939 年の最初の契約以降 70 年以上にわたり 国際石油会社側のADCO 利権の保有者は BP Total Shell ExxonMobil Partexの 5 社で変更はないが 今回 アブダビ政府は 各社の権益をそのまま継続することを認めず 新たな企業を加えた入札で契約先を決める方針である 本年 3 月以降 事前資格審査 (PQ) をクリアして入札資格を取得した企業との間で 入札手続きが進められている 今回 PQを取得したのは BP Total Shell ExxonMobilの既往利権保有者に加え Occidental( 米 ) Statoil( ノルウェー ) Eni( 伊 ) Rosneft( 露 ) KNOC( 韓 ) CNPC( 中 ) INPEX( 日 ) の計 11 社が選定された 既往利権保有者のなかからPartexが落選し 一時 BPも外されたとの情報もあったが UAEを訪問した英キャメロン首相がアブダビ側に強く働きかけ なんとか復活したという経緯がある 本稿執筆時点での情報では PQ 取得企業は 2013 年 10 月 20 日までに技術提案書をADNOCに提出することになっている その後 提案書に対するアブダビ側の評価作業が行われ さらに 商業見積もりの提出 評価といった選定プロセスが続くことになるが ここにきて 利権契約の期限 (2014 年 1 月 10 日 ) まで3カ月を切るという段階となり 期限前の契約更新 ( 新パートナーの選定 新規利権契約の締結等 ) は物理的に間に合わないのではという見方が出てきている これに関し ADNOCのスウェイディ総裁は10 月 2 日 現地紙の取材に対し ADCOの利権期限は2014 年 1 月であるが 期限後の1 月以降も生産継続を認める とコメントした スウェイディ総裁の発言は 期限切れ後も ADCO が現状体制のまま存続し 操業を続けることを容認するという意 味と解釈されるが そうではなくて 期限切れ後は外資 ( パートナー企業 ) は ADCOの経営から撤退し 外資から ADCOに出向している技術者がいなくなっても ADCOプロパーの要員だけで油田操業を行うことを想定してうがいるとの見方もできる 穿った見方をすれば ADCOへの出向者の引き揚げという事態をちらつかせることで現パートナーにプレッシャーをかけ 利権交渉を有利に進める思惑があるとも取れる (2) 契約条件の見直し ADCOの更新契約においては 契約条件の見直しも行われる模様である アブダビの多くの上流プロジェクトでは 参加企業が受け取るマージンが バレルあたり1ドル とされ 外資にとっては経済性の低さが大きな問題となってきた PIW( ) では 今回の更新契約の入札プロセスの過程で バレルあたり3ドル という新条件がアブダビ側から提示されたと報じている この条件が実現すれば 外資にとって劇的な改善ではないものの アブダビ事業の収益性向上につながる一歩となるであろう また アブダビ側は コンソーシアムへの参加比率について 10% と 5% の二つのケースでの選択を外資に提示しているとも伝えられている あえてシェア5% のケースを提示することで 既存株主であるメジャーだけに利権を取らせるのではなく 新規企業にもマイナーシェアでの参加を促進したいとのアブダビ側の意向が透けて見えるようで興味深い (3) アジア勢の動き PQ 通過 11 社からパートナー候補企業を選定するにあたり ADNOC 側は何を評価基準としているのであろうか? 油田操業に関する技術力や操業経験 コスト競争力ということであれば Vol.47 No.6 62

9 アブダビの石油天然ガス開発をめぐる現況 - 重層的パートナーシップ の構築に JOGMEC も貢献 - 既存 ADCO 株主でもあるメジャー各社に一日の長があるのは明らかである むしろ アジア企業 3 社 (CNPC KNOC INPEX) もノミネートされたところに何らかのヒントが隠されているのかもしれない この 3 カ国は いずれも大きな原油マーケットを有する国であり ( 特に中国 ) アブダビ原油を安定的に調達してくれる国の企業として重視していると思われる 韓国 中国については 両国とアブダビの経済面での関係強化のほか ここ数年の首脳レベルでのアブダビへの急接近が功を奏したとの見方もできる 韓国の李明博前大統領は任期 5 年の間に 3 回も同国を訪問しており (2009 年 12 月 2011 年 3 月 2012 年 3 月 ) ハリーファ大統領やムハンマド アブダビ皇太子との会談を重ねた 年 12 月訪問時には 韓国企業のアブダビでの原発受注契約の締結に立ち会い 年 3 月には 石油 ガス分野における広範な協力について合意している 後者の合意は その後の韓国企業 (KNOC GS Energy) へのアブダビにおける3 鉱区 ( 陸上 2 海上 1) の開発権益付与につながるものであった ムハンマド皇太子も李大統領任期中に韓国を 2 度 (2010 年 5 月 2012 年 3 月 ) 訪問しており 両者の親密さには際立ったものがあった ムハンマド皇太子は誰もが認めるアブダビのエネルギー行政のキーマンであり 大統領と皇太子の良好な関係がエネルギー分野における韓国企業にとっての追い風になったことは間違いない 日本の安倍晋三首相が本年 5 月にUAE を訪問しムハンマド皇太子との会談も行ったが 日本首相の UAE 訪問は第 1 次安倍政権時代以来 6 年ぶりのことで 韓国とは大きく事情が異なる 中国も トップによるアブダビでのプレゼンスの拡大に余念がない 最近では 年 1 月にアブダビで開かれた World Future Energy Summit (WFES)2012(WFESはムハンマド皇太子がホストでアブダビで毎年 1 月に開かれる再生可能エネルギーに係る 大規模な国際会議 展示会 皇太子系のMubadala 社がメインスポンサー ) で温家宝首相 ( 当時 ) が基調演説を行い カンファレンスに参加した内外のエネルギー関係者に強い印象を残した 温首相の UAE 訪問に合わせ アブダビの未開発鉱区の共同調査に係る CNPC とADNOC の合意書の調印も行われた アブダビで開催されるエネルギー関係の国際会議として有名な ADIPEC( アブダビ国際石油展示会 カンファレンス 毎年 11 月に開催 ) があるが 同じエネルギー関係会議でも WFES は開会式をムハンマド皇太子が主宰し 元首クラスが基調演説を行うという点で 会議のステータスでは ADIPEC より上と思われる ムハンマド皇太子への絶好のアピールの場にもなり得る 余談ながら WFES 開会式へ日本からは最近では経済産業政務官や資源エネルギー庁長官が参加しているが 大統領や首相級を出席させる他国と比べ役不足感は否めなかった 初のアブダビ陸上鉱区への参入を目指すINPEX(JODCO) は 4 0 年にわたるアブダビ沖合鉱区での操業実績を有し その間に アブダビ石油開発事業への多大な技術的 人的貢献を果たしてきただけでなく 文化 社会 教育等石油分野にとどまらない実に幅広い分野での貢献をしてきており ( アブダビとの永続的関係をめざして 石油 天然ガスレビュー Vol.43 No.3 ) アブダビ政府 ADNOCからも高く評価されている 今回の入札では アブダビ側は EORによる石油生産能力拡大を大きな技術課題と捉えており 特に出所 : 筆者撮影 CO 2 による増進回写 1 収技術を持つ企業 が有利との見方がある INPEXは油田操業で得たEORに係る経験 知見に加え JOGMECが ADNOCと進めてきたCO 2 EORの共同研究 ( 後述 ) にメンバーとして参加し技術内容を共有してきており この点はCO 2 EOR 技術を保有しない中韓に対する大きなアドバンテージとなり得る 4.JOGMEC のアブダビへの取り組み 筆者は2010 年 5 月から今年 7 月までの3 年あまり アブダビのJOGMEC 中東事務所で勤務し その間 JOGMECの同国向け事業の進展に向け微力ながら取り組んできた それらの事業の概要を以下に記す なお JOGMECの事業は日本の民間企業との連携を前提とした事業も多く アブダビに対しても 下部ザクム油田における CO 2 EORの共同研究等 民間企業を巻き込んだ官民挙げての取り組みが多く成されてきた 一方 1989 年に開始されたADNOCをはじめとする産油国 NOC 向けの研修事業などは民間企業での実施が困難な分野の事業であり この点 政府系機関である JOGMECが独自に有する機能 リソースを最大限に活用した事業と言える World Future Energy Summit 2012 で基調講演を行う温家宝中国首相 ( 当時 2012 年 1 月 ) 63 石油 天然ガスレビュー

10 JOGMECは多彩な内容の事業をアブダビで展開することにより 本年 5 月の安倍首相のUAE 訪問で両国が合意した 重層的パートナーシップの拡充 に少しでも貢献できればと考えている (1)ADNOCとの新たな MOUの締結 2013 年 2 月 10 日 JOGMECは ADNOCとの間で 石油 天然ガス分野における技術協力に関する覚書 (Memorandum of Understanding: MOU) に調印した 年に締結された旧 MOUの改訂版となるもので 従来の協力事業を大幅に拡大して わが国企業の先端技術により油 ガス田での操業上の問題を解決する事業の実施やこれらの新技術に関する人材育成を強化していくことで合意した MOU 調印式は アブダビ市の ADNOC 施設で 茂木敏充経済産業大臣同席の下 双方の代表者 ( 河野博文 JOGMEC 理事長 スウェイディ ADNOC 総裁ほか ) が出席して行われた 協力対象分野を拡大して新たに共同実施する事業は以下のとおりである アブダビでの油 ガス田操業上の問題をわが国企業の先端技術で解決する~ 資源国向け技術ソリューション事業 ~ 従来の石油 天然ガス開発技術に加え 上記先端技術を活用するための人材育成 研修事業 C O 2 を用いた原油増進回収 (Enhanced Oil Recovery: EOR) および温暖化ガス削減に資する海洋油田での実証試験の共同推進 ア ( アラビア語紙 Al-Ittihadなど ) でも大きく取り上げられ JGGMECと ADNOCの協力関係が石油関係者のみならずUAE 国民全般に広く認知されることになった (2) 技術ソリューション事業資源国向け技術ソリューション事業は JOGMECが2013 年度から本格的 に始めた新たな資源国協力事業である 産油国が抱える石油 天然ガス開発における技術的課題 ( ニーズ ) に対し 日本の先端 先進的な産業技術 ( シーズ ) を転用 活用し 技術的解決策 ( ソリューション ) を提供するというコンセプトで進められ わが国企業のビジネス創出を支援するとともに 産油国との関係強化を狙いとしている *2 JOGMECは ( 注 )( 左から ) シャムシ戦略調整局長 クベイシ探鉱生産局長 加茂駐 UAE 特命全権大使 スウェイディ総裁 茂木経済産業大臣 河野 JOGMEC 理事長出所 :JOGMEC 写 2 ADNOC との MOU 調印式 (2013 年 2 月 10 日 ) MOU 調印式の様子は 地元の有力メディ 出所 :JOGMEC 図 5 技術ソリューション事業のコンセプト Vol.47 No.6 64

11 アブダビの石油天然ガス開発をめぐる現況 - 重層的パートナーシップ の構築に JOGMEC も貢献 - 長期にわたる協力関係のベースがある ADNOCに対し他に先駆けて同事業のコンセプトを紹介したところ 前向きな反応が示されたため 今次 MOUの合意事項の一つとして織り込まれた 具体的な案件の選定はこれからであるが 今後 産油国側ニーズの調査とニーズにマッチした日本側の提供可能な技術 ( シーズ ) について議論するワークショップの開催等により アブダビで技術ソリューション事業の先行実施案件が生まれることが期待される また 技術ソリューション事業の関連イベントとして本年 5 月に開催された JOGMEC テクノフォーラム 2013 では ADNOCとJOGMECの長年の協力関係を背景として ADNOCのCO2EOR 事業担当マネージャーのアラファト アル ヤフェイ氏が NOCを代表する立場からの基調講演 ( 題名 持続可能な発展への貢献 ) を行った ( 詳細については石油 天然ガスレビュー Vol.47 No.4 参照) (3) 研修事業の実施教育 人材育成はアブダビが最も力を入れている分野である JOGMEC は 長年にわたり同分野でのアブダビへの協力 貢献を行ってきた 石油公団時代の1989 年から実施している産油国 NOCを対象とする石油天然ガス開発に関する研修コース ( 地質 物探 掘削 油層の4コース 各コース定員約 20 名 期間 : 約 10 週間 場所 : TRC) において 毎回 ADNOC およびグループ会社の技術者を受け入れてきた UAEからの参加実績は 石油 が実施する通常研修コースとは別に 民間企業に委託してADNOCグループ会社のみを対象とする特定テーマの研修 (LNG 研修等 ) も実施している これには過去 41 名が参加している その他 フェローシップ制度として 毎年 UAE 大学 ( 地質系学部 ) から 5 名 Petroleum Institute(PI アブダビ石油大学 ) から5 名の学生を招いて JODCOが企画 実施している夏季日本研修について JOGMECは資金面での支援を行っている 夏季日本研修には 年 3 月時点で両大学からこれまで計 115 名の学生が参加している 通常研修コースは開始以来 25 年になるが 過去のアブダビからの研修参加者のなかには ADNOCや操業会社の幹部クラスになった者も多くおり 各社のキーパーソンとして活躍している たとえば ADNOC Director( 取締役 ) のアリ ハリファ アル シャムシ戦略調整局長は総裁の懐刀とも称される実力者であるが 石油公団 ( 当時 ) の海外技術者研修の第 1 回研修として 1989 年に開催された物理探鉱コースの修了生である そのほかにも ADNOC のE&P 部門を中心に多くの部長クラスの人材を輩出している 筆者は多くの研修修了生と話をする機会があったが シャムシ氏をはじめとして修了生は例外なく日本に対する好印象を語っている アブダビで活動する日本の上流開発会社各社からも アブダビ側カウンターパートとなる ADNOCの技術者のなかに親日派の JOGMEC 研修修了生が少な が関与する業務の円滑な遂行に役立っている ADNOCグループにおける日本企業の評価 地位の向上にもつながっている など JOGMEC 研修の実績を高く評価する声をいただいている 本年 3 月に弱冠 39 歳の若さでUAE のエネルギー大臣に就任し 安倍首相が参加した5 月の日本 UAEビジネスフォーラムでUAE 側ホストを務めたスハイル ムハンマド アル マズルーイ氏もJOGMEC( 当時 石油公団 ) による1998 年開催の油層工学コースに参加した経歴がある エネルギー資源の所有および処分に関する政策決定の権限をすべて各首長国の行政機関 ( アブダビの場合 国営石油会社 ADNOC と上位機関のSPC 最高石油評議会 ) が握るUAEで 連邦のエネルギー大臣に日本での研修経験を持つ人物が就任したからといって アブダビの油田権益更改交渉で日本企業が有利になるということにはならないが 日本アブダビ関係の深化を示すエピソードの一例ということが言えよう 出所 :UAE 政府ホームページ 公団時代から平成 24 年度まで合計 67 名に上る 各コース からずいるため 日本企業 スタッフ 写 3 マズルーイ UAE エネルギー大臣 参加者は各国 1 名が 原則であるが UAEについては同 表 5 JOGMEC 研修事業への UAE からの参加実績 (1989 年 ~2013 年 3 月末 ) 国との関係の重要性かんがに鑑み2 名を受け入れている 上述の JOGMEC 通常研修 (JOGMEC-TRC 実施 地質 物理探査 掘削 油層の4コース ) 特定テーマ研修 ( 民間企業委託 LNG 研修 ) フェローシップ事業 (UAE 大学 PI 学生を対象とする夏季日本研修 ) 出所 :JOGMEC 67 名 41 名 115 名 65 石油 天然ガスレビュー

12 産油国との人的交流を深めるために JOGMECは研修修了生との意見交換会 (OB 会 ) を国別に数年に 1 回の頻度で行っているが アブダビにおいては 最近ではADIPECの開催時期に合わせ2010 年 11 月 2012 年 11 月と立て続けに意見交換会を開催した 特に2012 年 11 月の意見交換会は JOGMEC 理事長主催で開催され アブダビ側からは通常研修修了生のほか フェローシップ修了生や共同研究関係者など50 名を超える参加があり り成功裡に終わった JOGMECのみならず石油会社にとっても産油国における重要な人脈構築の機会と考え 意見交換会には在 UAEの日本の石油開発会社の関係者も招待し 交流を深めてもらう場とした 本年 2 月締結の MOUに基づき ADNOC 向けの JOGMECによる新たな研修事業の実施に向けた検討も進められている 具体的実施内容は未定だが 近年 JOGMEC が実施してきたイラク特別研修と同様の形態となることが想定されており 産油国 ( アブダビ ) 側のニーズに合わせたさまざまなテーマの 2 ~ 4 週間程度の短期コースを同国向け 出所 :JOGMEC 写 4 研修修了生との意見交換会 (OB 会 2012 年 11 月 ) に提供する予定である テーマについては 従来の石油上流開発に係る技術研修プログラムに加え アブダビ側のニーズが高い施設 エンジニアリング系のプログラム等が期待され 技術ソ 出所 :PI ホームページ 写 5 PI 校舎 リューション事業の進展に合わせわが国の先端技術の活用に係る研修プログラムの導入も検討される (4) 国際資源開発人材育成事業 によるPIとの関係強化経済産業省が進める 国際資源開発人材育成事業 ( 石油 天然ガス分野 ) の一環として JOGMEC は アブダビ石油大学とわが国大学等との連携促進 事業を受託して 活動してきた 具体的には アブダビ石油大学 (PI) と東京大学エネルギー関連 3センター ( エ ネルギー 資源フロンティアセンター FRCER エネルギー工学連携研究センター CEE 先端電力エネルギー 環境技術教育研究センター APRT ) 間の教育 研究に係る連携を促進する活動で 2 年間にわたる協議を経て 2013 年 3 月 4 日にPIと東京大学大学院工学系研究科間で大学間の包括的連携協定 (MOU) が締結され 今後の具体的な連携 ( 共同研究 人材交流等 ) の進め方に関して合意した PIは 自国での技術者育成を目的として2000 年にADNOC 主導で設立 された大学である ADNOCのほか アブダビで活動しているBP ジャパン石油開発 (JODCO) Shell Totalの外国石油会社 4 社もスポンサーとなっている PIの卒業生は基本的に ADNOCグループ会社への就職が義務づけられるなどアブダビの石油ガス産業にとって重要な人材供給センターの役割を担っている 理事会 (Governing Board) の会長を ADNOC 総裁が務めるなど PIはADNOCと極めて深い関係を有し PIに対する貢献は ADNOCとアブダビ政府に日本の貢献 Vol.47 No.6 66

13 アブダビの石油天然ガス開発をめぐる現況 - 重層的パートナーシップ の構築に JOGMEC も貢献 - をアピールする良い機会になることから JOGMEC としても積極的に大学間連携事業の成立に向けたサポートを行ってきた (5)CO 2 EORに関する ADNOCとの共同研究 JOGMECは石油公団時代も含めて30 年以上にわたって CO 2 EOR(CO 2 圧入による石油増進回収 ) を中心とした EORの研究開発を行ってきており 国内外での実証試験を通じて実績を積み上げてきた アブダビにおいても 長年にわたり ADNOCとの間で CO 2 EORの共同研究を行ってきている JOGMECは ADNOCとの合意に基づき 2000 年から2005 年まで沖合の上部ザクム油田を対象とするCO 2 回収を含めたCO 2 EOR の研究を共同で実施し 2010 年から2 年間は下部ザクム油田を対象とした共同研究を実施した 下部ザクム油田に関する研究では 研究施設でコアや原油サンプルを使った CO 2 圧入による回収率の向上を評価し 良好な結果が得られた CO 2 EORが現行の水攻法 ( 水圧入 ) や随伴ガス圧入に比べ EOR 効果が高いことが確認されている 今後は 上記評価を基に 実際の油田におけるCO 2 EOR の実証試験 ( パイロット ) に進むかどうかを ADNOC 側が判断することになるが JOGMECは 2013 年 2 月締結の ADNOCとの MOU での合意に基づき 実証試験の共同推進に向けた取り組みを行っている CO 2 EORについては EOR( アブダビの原油生産能力増強に寄与 ) 環境対策 ( 回収 CO 2 の有効活用 ) 圧入随伴ガスの国内消費への転用 (UAEのガス供給不足への対応 ) という 一石三鳥 の効果があるとされる 経済性の見極めや CO 2 源の確保 輸送といった課題はあ 出所 :JOGMEC 図 6 CO 2 EORのイメージるが ADNOCは CO 2 EORの導入に基 / 日を超える原油生産で得られる巨額の本的に前向きである オイルマネーを生かした国造りを行ってアブダビ政府が陸上鉱区の権益更新おり the garden city of the gulf( 湾岸にあたり入札参加の条件として CO 2 をの庭園都市 ) とも称される緑あふれる近含む EOR 技術の有無を挙げ 2018 年代的な街並みの建設や 教育費 医療の海上鉱区の権益更新時も同様の方針費の手厚さなど充実した社会保障の実を採るとの見方がある こうしたなか 現などに力を入れてきた 最近は 60 CO 2 EORに関して 日本は官民挙げて階を超える高層ビルやホテル オフィス の取り組みを行ってきた 上記共同研レジデンスの複合施設が次々と建てられ究の実施チームには INPEX(JODCO) ている とりわけ 年の完成を目も参加し CO 2 圧入技術に係る知見 指し建設中の ADNOC の新本社ビルは 経験を積み重ねてきており メジャーアブダビの石油産業の発展を象徴するに劣らぬ先端 EOR 技術を保有すること意味合いも持つ新たなランドマークとしが 今後 日本にとって権益更改交渉て認知されることになろう を有利に運ぶための切り札になる可能成長を続けるアブダビは 日本から見性を秘めている れば 有数の石油 天然ガスの供給国であることに加え 最大の自主開発原油 おわりに UAEは1971 年 12 月の建国 ( 連邦成立 ) からまだ 4 2 年しか経過していない若い国であるが その間 ばく大な石油収入を背景に飛躍的な発展を遂げてきた UAEを構成する 7 首長国のなかで 国家経済の屋台骨を支える石油 天然ガス資源の大半が集中するアブダビ首長国が 事実上の連邦の盟主と位置づけられている アブダビは 万バレル の権益賦与国であるという 2 点において エネルギー安全保障の観点からも極めて重要かつ関係の深いエネルギー資源国である 今後 来年 1 月に期限を迎えるADCO 陸上油田利権問題の取り扱いを皮切りに 2018 年に期限を迎える ADMA 沖合鉱区他 2026 年期限の上部ザクム油田まで 国際石油企業の関心を集める重要な利権更新が続く アブダビ側が利権賦与企業を選定するにあたり何を評価基準とするのか そして日 67 石油 天然ガスレビュー

14 本としてどのような取り組みをすべきかについて 改めて検討する必要がある これまで述べてきたように アブダビ側が重視する要素としては 石油開発に関する総合的な技術力や経験 生産能力拡大のための EOR 技術の保有 アブダビ原油のマーケットを提供できるか 教育 人材育成への貢献 などが挙げられるが このほかに 当該国 企業とのトップを含めた関係の緊密さ 人脈の有無 も無視できない要素であろう 石油会社が有する 資金力 財務力 については キャッシュリッチのアブダビにとって必ずしも優先順位は高くないと考えられる ここで参考となるのが 本年 5 月 7 日に開催されたJOGMEC テクノフォーラム2013 で ADNOC 代表として基調講演を行ったアラファト アル ヤフェイ氏の下記のコメントである ADNOCは JOGMECをはじめとする日本企業とは 1989 年以来技術者研修プログラムや CO2EOR 関連スタディに代表される多数の共同研究を通じて 長期にわたって技術協力関係にある ADNOCはJOGMECと協力して アブダビ初の洋上 CO2EORパイロット実施に向け取り組んでいる また 持続可能な石油開発の実現に向け HSE 活動 上下流開発 効率向上 人材育成等の多岐にわたって 日本のあらゆ こうしたコメントから浮き彫りになるのは ADNOCがパートナー候補としての日本 ( 企業含む ) に最も期待しているのは C O 2EOR を含めた技術力 と 人材育成 教育への貢献 の 2 点であ ることである 4 項 JOGMEC のアブダビへの取り組み で述べたJOGMEC の取り組み ( 研修事業 共同研究等 ) の多くが アブダビのこれらのニーズに十分合致していることが分かる トップを含めた関係の緊密さ 人脈の有無 に関しては 少なくとも当事者である日本企業は いずれもアブダビでの約 40 年にわたる操業経験を背景に 出所 : 筆者撮影 ADNOC とは十分な関係を築いていることが確認できる ( ちなみに Bunduq 社は 年 1 2 月に設立 4 0 周年 アブダビ石油は 2013 年 1 月に 45 周年 JODCOは 2013 年 2 月に 40 周年をそれぞれ迎えた ) 今後は 今年 5 月の安倍首相の UAE 訪問で再び動き出した感のある政府間の資源外交の取り組みや JOGMEC のアブダビへのアプローチの一層の強 化を図る等により 2 国間声明で謳 うたわ れた 重層的パートナーシップ の構築に取り組む必要がある アブダビ 日本双方が利益を得る Win-Win 関係の実現を目指すべきである る技術分野との協力を必要としている ( 文責 翻訳 :JOGMEC) 写 6 建設が進む ADNOC 新本社ビル ( 左 2013 年 1 月撮影 ) < 注 解説 > * 1: 経済産業省 資源確保戦略 ( 平成 24 年 6 月 )P12 * 2: 技術ソリューション事業については 石油 天然ガスレビュー Vol.47 No.4 に詳しい紹介記事が掲載されているので参照されたい 執筆者紹介 猪原渉 ( いのはらわたる ) 兵庫県出身 大阪大学卒業 1982 年住友金属工業 ( 現 新日鐵住金 ) 入社 1997 年から 2000 年まで サウジアラビアの日サ合弁鋼管製造会社に勤務 2000 年 6 月 石油公団 ( 企画調査部 ) に出向後 中東の石油 天然ガス開発動向の調査 分析業務に従事 2004 年 1 月 石油公団に移籍し その後 JOGMEC 調査部上席研究員 2010 年 5 月から 2013 年 7 月まで アブダビ (UAE) の JOGMEC 中東事務所所長 現在 JOGMEC 調査部特命調査役 Vol.47 No.6 68

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