進行肝細胞癌を対象とした

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1 JSTHAECRG (Japan Society of Transcatheter Hepatic Arterial Embolization Clinical Research Group) JSTHAECRG (HCC-Sorafenib+TACEⅡ) BCLC stage C の進行肝細胞癌を対象とした ソラフェニブと肝動脈化学塞栓療法 (TACE) の併用療法の第 Ⅱ 相試験 Phase II trial of Sorafenib combined with on-demand Transarterial Chemoembolization for Advanced Hepatocellular Carcinoma (Barcelona Clinic Liver Cancer stage C): STAB study 臨床試験実施計画書 肝動脈塞栓療法研究会 代表世話人廣田省三兵庫医科大学放射線科 肝動脈塞栓療法研究会 臨床研究部会代表者山門亨一郎三重大学医学部 IVR 科 研究代表者 研究事務局佐藤洋造愛知県がんセンター中央病院放射線診断 IVR 部 愛知県名古屋市千種区鹿子殿 1-1 TEL: FAX: ysato@aichi-cc.jp 2013 年 4 月 12 日 プロトコール ( ドラフト ) Version 年 5 月 3 日 プロトコール ( ドラフト ) Version 年 5 月 11 日 プロトコール ( ドラフト ) Version 年 6 月 7 日 プロトコール Version 年 7 月 18 日 プロトコール Version 年 7 月 29 日 プロトコール Version 3.3 1

2 0. 概要 0.1. タイトル BCLC stage C の進行肝細胞癌を対象としたソラフェニブと肝動脈化学塞栓療法 (TACE) の併用療法の第 Ⅱ 相試験 0.2. 目的 BCLC stage C の進行肝細胞癌患者を対象として ソラフェニブと TACE の併用療法の安全性と有効性を評価する Primary endpoint: プロトコール治療完遂割合 Secondary endpoints: 有害事象発生割合 全生存期間 無増悪生存期間 奏効割合 0.3. 対象 ( 選択基準のみ ) 1) 組織学的もしくは臨床的に肝細胞癌 ( ただし混合型を除く ) であることが確認されている 2) 肝切除術 穿刺局所療法 ( エタノール注入療法やラジオ波焼灼療法など ) による治療で治療効果が見込めない 3) 全身化学療法未施行である 4) 20 歳以上である 5) 進行度分類 (BCLC-stage) が C である (Vp3, 4 は除く ) 6) 肝内病変を有し 肝病巣が予後決定因子と判断される 7) ECOG Performance Status が 0 または 1 である 8) 主要臓器機能が充分に保持されている 9) Child-Pugh A (score 5-6 点 ) である 10) 前治療から少なくとも 4 週間以上が経過している ( 骨転移に対する放射線治療は 2 週間以上とする ) 11) 少なくとも 8 週間以上の生存が期待できる 12) 患者本人から文書による同意が得られている 0.4. 治療肝細胞癌に対して TACE (day 1) を行い day 4-28 よりソラフェニブの内服治療を開始する その後病勢に合わせて適宜 TACE を併用する TACE 前後は 7-28 日間 (TACE 前は最低 3 日間は中止 ) ソラフェニブを中止する プロトコール治療中止基準に該当するまで治療を継続する 1 st TACE 2 nd TACE Sorafenib 800mg/day Sorafenib 800mg/day Day 1 Day days 2

3 <ソラフェニブ ( 商品名 : ネクサバール R )> ソラフェニブは 1 回投与量 400mg を 1 日 2 回 連日経口投与する <TACE> 併用抗癌剤はエピルビシン ドキソルビシン マイトマイシン 動注用シスプラチン ミリプラチンのいずれを併用しても可で リピオドールとの懸濁液 ( または抗癌剤のみ ) を腫瘍栄養血管より注入後 ゼラチンスポンジ ( ジェルパート ) にて塞栓する * リピオドールの使用は必須ではない * 安全性を考慮した分割 TACE は許容され 2 回目を終了した時点で 1 st TACE と定義 (day 1) する 0.5. 予定登録数と研究期間 予定登録数 :32 例 追跡期間 : 登録終了後 1 年 登録期間 :2 年 総研究期間 :3 年 3

4 目次 1. 目的 7 2. 背景と試験計画の根拠 疾患背景 2.2. 対象に対する治療 2.3. 本試験の治療レジメン 2.4. 試験デザイン 2.5. 本試験の意義 2.6. 試験参加に伴って予想される利益と不利益 3. 適格基準 選択基準 3.2. 除外基準 4. 登録 登録の手順 4.2. 登録に際しての注意事項 5. 治療計画と治療変更基準 プロトコール治療 5.2. プロトコール治療開始基準 5.3. プロトコール治療中止基準 5.4. プロトコール治療変更基準 5.5. 併用療法 支持療法 5.6. 後治療 5.7. プロトコール治療 治療完了 治療変更に関する相談 6. 薬剤情報と予期される有害反応 薬剤情報 6.2. 予期される有害反応 6.3. 有害事象 / 有害反応の評価 7. 評価項目 臨床検査 評価スケジュール 登録前評価項目 7.2. 治療期間 追跡期間の区分 7.3. 治療開始前および治療期間中の検査と評価 7.4. 追跡期間中の検査と評価 7.5. スタディーカレンダー 8. データ収集 記録用紙 (Case Report Form: CRF) の種類と提出期限 8.2. CRF の送付 保管方法 9. 有害事象の報告 報告義務のある有害事象 4

5 9.2. 施設研究責任者の報告義務と報告手順 10. 効果判定とエンドポイントの定義 解析対象集団の定義 エンドポイントの定義 11. 効果判定 ベースライン評価 測定可能病変と標的病変の定義 Modified RECIST および RECISTver1.1 による効果判定 12. 統計学的事項 予定登録数とその設定根拠 試験中止 最終解析 試験終了 13. 倫理的事項 患者の保護 インフォームドコンセント プロトコールの遵守 利益相反 個人情報保護 施設の倫理審査委員会または IRB での承認 14. プロトコール逸脱 違反 施設訪問監査 15. 研究組織 代表世話人 研究部会代表者 研究事務局 参加施設 / 研究協力者 統計解析専門家 効果 安全性評価委員 データセンター 16. 研究結果の発表 参考文献 34 5

6 添付資料 説明同意文書 ケースレポートフォーム (CRF) 一式 ソラフェニブ添付文書 エピルビシン添付文書 ドキソルビシン添付文書 マイトマイシン添付文書 動注用シスプラチン添付文書 ミリプラチン添付文書 リピオドール添付文書 ジェルパート添付文書 Common Terminology Criteria for Adverse Events v4.0 - 日本語訳 JCOG 版 (CTCAE v4.0 - JCOG) Modified RECIST RECISTver 1.1 有害事象報告書 6

7 1. 目的 BCLC stage C の進行肝細胞癌患者を対象として ソラフェニブと TACE の併用療法の安全性と有効 性を評価する Primary endpoint: プロトコール治療完遂割合 Secondary endpoints: 有害事象発生割合 全生存期間 無増悪生存期間 奏効割合 2. 背景と試験計画の根拠 2.1. 疾患背景原発性肝癌は 世界では 5 番目に発症率の高い癌であり 癌関連の死因では第 3 位を占める (1) 本邦では 年間約 34,000 人が原発性肝癌で死亡し 癌による死因の第 4 位を占める (2) 本邦における原発性肝癌の約 95% は肝細胞癌であり ほとんどが C 型 (68%) および B 型 (15%) 肝炎ウイルス感染による慢性肝炎 肝硬変を背景に発生している (3) 肝細胞癌に対する治療としては 外科的切除 局所焼灼療法 肝動脈化学塞栓療法 化学療法 あるいは肝移植などが施行されている 外科的切除および局所焼灼療法は限局した病変に対する根治療法とみなされているが その適応は限られる 外科的切除や局所焼灼療法が困難な肝細胞癌に対しては 肝動脈化学塞栓療法が行われる しかしながら 肝動脈化学塞栓療法も腫瘍の進展度 大きさ 肝機能等の様々な因子により適応となる症例には限界がある 肝切除術や局所焼灼療法 肝動脈化学塞栓療法による治療では治療効果が見込めない進行肝細胞癌症例に対しては一般に化学療法が行われている 化学療法は 経口または経静脈的に抗癌剤を投与する全身化学療法と肝動脈にカテーテルを挿入して抗癌剤を肝動脈内から直接投与する肝動注化学療法の 2 つに分類される 全身化学療法としては 進行肝細胞癌に対してソラフェニブとプラセボを比較した第 Ⅲ 相試験が欧米を中心に行われ ソラフェニブは無増悪期間と生存期間を有意に延長させることが示された (4) また 中国 台湾 韓国のアジアを中心として ソラフェニブとプラセボを比較した第 Ⅲ 相試験が行われ 同様にソラフェニブは無増悪期間と生存期間の有意な延長が示された (5) 現在のところ ソラフェニブ以外に延命効果を示した抗癌剤はなく ソラフェニブが進行肝細胞癌に対する標準化学療法として位置づけられている 肝動注化学療法は本邦を中心に行われてきた治療であり これまでにシスプラチン 5-FU+ シスプラチン 5-FU+ インターフェロンなどのレジメンにおいて 高い奏効割合や良好な遠隔成績が報告されている (6-9) しかし 大規模な前向き研究やランダム化比較試験などが行われておらず 肝動注化学療法の延命効果は示されていないため 標準治療としてのコンセンサスは得られていない 2.2. 対象に対する治療肝細胞癌の治療法は全身状態 (PS) 肝機能 腫瘍の進展状況を総合して決定されるため これらの項目を統合した分類 アルゴリズムが使用されることが多い 近年国際的に汎用されている Barcelona Clinic Liver Cancer (BCLC) staging system では PS0 かつ肝病巣が 4 個以上または 3cm 以上の Intermediate stage (stage B) の肝細胞癌に対しては肝動脈化学塞栓療法が推奨されている また PS1-2 門脈腫瘍栓を有する または肝外転移を有する advanced stage (stage C) の肝細胞癌に対してはソラフェニブ単独療法が推奨されている (10) 欧米を中心として行われたランダム化比較試験 (SHARP trial: Sorafenib Hepatocellular carcinoma Assessment Randomized Protocol) でのソラフェニブ療法の無増悪期間 ( 中央値 ) は 5.5 カ月 また生存期間 ( 中央値 ) は 10.7 カ月であった (4) また アジアを中心としたランダム化比較試験(Asia-Pacific trial) が同様の適格基準の症例を対象として行われたが ソラフェニブ療法の無増悪期間 ( 中央値 ) は 2.8 カ月 また生存期間 ( 中央値 ) は 6.5 カ月であり 決して良好とはいえないのが実情である (5) BCLC advanced stage (stage C) 症例においても 病変が肝に限局している場合や 遠隔転移を有し 7

8 ていても肝病変が予後規定因子と思われる場合があり これらの症例に対しては 肝への局所治療を行うことで予後が改善する可能性がある BCLCstage B or C を対象とした ソラフェニブ療法と本邦では未承認の塞栓剤である Drug eluting beads (DEB) を用いた肝動脈化学塞栓療法との併用療法の 安全性を主目的とした第 Ⅱ 相試験が近年報告されている (11) また本邦でも BCLC stage B を対象とした 肝動脈化学塞栓療法にソラフェニブ療法を併用した第 Ⅲ 相試験が実施されている (12) しかし 門脈腫瘍栓や遠隔転移を有するような BCLC stage C のみを対象とした ソラフェニブ療法と肝動脈化学塞栓療法の併用療法の前向きの検討の報告はまだなく 標準的治療としてコンセンサスを得ているのはソラフェニブ単独療法のみである そこで今回 肝病変が予後規定因子と考えられる BCLC stage C 症例を対象とした ソラフェニブ療法と肝動脈化学塞栓療法の併用療法の安全性と有効性を目的とした多施設共同第 Ⅱ 相試験を立案した ( 表 1) BCLC staging system, 2008 (13) 肝細胞癌 Stage 0 PS 0 かつ Child-Pugh A Stage A-C PS 0-2 かつ Child-Pugh A-B Stage D PS > 2 または Child-Pugh C Very early stage (0) < 2cm Early stage (A) PS 0 単発または < 3cm, 3 個 Intermediate stage (B) PS 0 多発 Advanced stage (C) 門脈腫瘍栓 肝外転移あり PS 1-2 End stage (D) 単発 3cm 以下, 3 個以下 門脈圧亢進 ビリルビン 上昇 合併症 正常 なし あり 肝切除術肝移植 PEI / RFA 肝動脈化学塞栓療法ソラフェニブ症状緩和治療 5 年生存率 : 40-70% 3 年生存率 : 10-40% 生存期間中央値 < 3 カ月 PS: Performance status PEI: エタノール注入療法 RFA: ラジオ波焼灼療法 2.3 本試験の治療レジメン 1) 試験薬剤ソラフェニブソラフェニブは Raf キナーゼ阻害作用を期待して開発された経口の分子標的治療薬である c-raf 正常型および突然変異型 b-raf の強力な阻害作用を有しており また MAP キナーゼファミリーに属する p38α 腫瘍の進行に関与する受容体型チロシンキナーゼ(VEGFR-2 VEGFR-3 PDGFR-β Flt3 および c-kit) に対する阻害作用も明らかにされている このように MAP キナーゼシグナル伝達経路の活性化を介した腫瘍細胞増殖に対する抑制作用と VEGFR-2/PDGFR-βシグナル伝達系を介した腫瘍の血管新生に対する抑制作用などの複数の機序を介して 腫瘍の進行を抑制することが示 8

9 唆されているマルチキナーゼ阻害薬である 海外で 切除不能進行肝細胞癌患者 137 例を対象とした第 Ⅱ 相臨床試験が行われ 奏効割合は 2.2% と低値で 腫瘍縮小効果は認めないものの 腫瘍内部に壊死を認める症例が多く認められ 腫瘍壊死効果が期待された Grade3-4 の有害反応は 倦怠感 9.5% 下痢 8.0% 手足の皮膚反応 5.1% であり 肝障害の程度 すなわち Child-Pugh 分類の A と B において薬理動態に差がないことも確認された また 増悪までの期間 ( 中央値 ) は 4.2 カ月 生存期間 ( 中央値 ) は 9.2 カ月と良好であった 以上より 進行肝細胞癌に対する有効性が示唆され 忍容性も問題ないと判断され 第 Ⅲ 相試験が計画された 第 Ⅲ 相試験では ソラフェニブとプラセボを比較するランダム化比較試験 (SHARP trial: Sorafenib Hepatocellular carcinoma Assessment Randomized Protocol) が欧米を中心とした 22 カ国のグローバル試験として行われ 2008 年に Llovet らによってその成績が報告された (4) 本試験は 切除不能で 全身化学療法歴がなく 肝機能は Child-Pugh 分類で A 組織学的に肝細胞癌と診断された 602 例を対象として行われた ソラフェニブ投与群では 1 回量 400mg を 1 日 2 回 ( 計 800mg/ 日 ) のソラフェニブが投与された 奏効割合はソラフェニブ群で 2.3% に対して プラセボ群で 0.7% と低値であったが 無増悪期間 ( 中央値 ) は プラセボ群が 2.8 カ月 ソラフェニブ群は 5.5 カ月と有意な延長 ( ハザード比 :0.58 (95% CI ) p<0.001) を認めた また 生存期間 ( 中央値 ) はプラセボ群が 7.9 カ月に対して ソラフェニブ投与群は 10.7 カ月と生存期間の有意な延長を認めた ( ハザード比 : 0.69(95% CI ) p<0.001) 有害事象は Grade 3(CTCAE ver. 3.0) 以上の重篤なものとしてソラフェニブ群とプラセボ群ではそれぞれ 下痢が 11% 2% 手足の皮膚反応(CTCAE ver 4.0 では手掌 足底発赤知覚不全症候群に相当 ) が 8% 1% といった頻度で認められており 忍容性は良好と判断された また 中国 台湾 韓国のアジアを中心として ソラフェニブとプラセボを比較した第 Ⅲ 相試験 (Asia-Pacific trial) が同様の適格基準の症例を対象として行われた (5) ソラフェニブ群はプラセボ群に対して 生存期間 ( 中央値 ソラフェニブ群 6.5 カ月 プラセボ群 4.2 カ月 ハザード比 : 0.68 p=0.014) と無増悪期間 ( 中央値 ソラフェニブ群 2.8 カ月 プラセボ群 1.4 カ月 ハザード比 : 0.57 p<0.001) を有意に延長させる結果が得られた これらの試験により ソラフェニブは進行肝細胞癌に対する標準治療薬として位置づけられている 日本においては 進行性の固形癌患者の第 I 相臨床試験に続き 進行肝細胞癌患者 27 例を対象として 薬物動態と安全性を確認するための第 I 相臨床試験が行われた (14) この試験では 肝機能が Child-Pugh 分類 A と B どちらの患者も対象としており 両群において有意な薬物動態の違いは認められなかった また 主な有害事象は リパーゼ上昇 アミラーゼ上昇 発疹 落屑 下痢 手足の皮膚反応であり DLT は手足の皮膚反応を 1 例に認めたのみであった したがって 推奨投与量は 他癌腫と同様 1 回量 400mg を 1 日 2 回 ( 計 800mg/ 日 ) 連続投与となった これらの試験などの結果をもとに 日本でも ソラフェニブは切除不能肝細胞癌に対する適応拡大が 2009 年 5 月に薬事承認され, 保険適用となっている ( 表 2) 進行肝細胞癌に対するソラフェニブの治療成績 ソラフェニブ プラセボ ハザード比 (95% C.I.) p 値 SHARP trial 症例数 299 例 303 例 奏効割合 2.3% 0.7% 無増悪期間 ( 中央値 ) 5.5 カ月 2.8 カ月 0.58 ( ) < 生存期間 ( 中央値 ) 10.7 カ月 7.9 カ月 0.69 ( ) <

10 Asia-Pacific trial 症例数 150 例 76 例 奏効割合 3.0% 1.0% 無増悪期間 ( 中央値 ) 2.8 カ月 1.4 カ月 0.57( ) 生存期間 ( 中央値 ) 6.5 カ月 4.2 カ月 0.68( ) 海外第 II 相試験症例数 137 例 奏効割合 2.2% 無増悪期間 ( 中央値 ) 4.2 カ月 生存期間 ( 中央値 ) 9.2 カ月 日本第 I 相試験症例数 27 例 奏効割合 3.7% 無増悪期間 ( 中央値 ) 4.9 カ月 生存期間 ( 中央値 ) 15.6 カ月 肝動脈化学塞栓療法肝動脈化学塞栓療法 (transcatheter arterial chemoembolization: TACE) は本邦では最も高頻度に施行される治療法であり 栄養動脈の遮断による阻血効果と抗癌剤の局所長期滞留効果を意図した治療法である 使用薬剤としては抗癌剤と油性造影剤 ( リピオドール ) の懸濁液を用いることが多く 抗癌剤は本邦ではエピルビシン シスプラチン ミリプラチン マイトマイシン C などが用いられる 塞栓物質は吸収性ゼラチンスポンジが使用される 適応としては肝切除術や穿刺局所療法の適応とはならないような BCLC stage B の症例では第 1 選択であり 2 年生存率が 50% 以上と報告されており 進行肝細胞癌での生存率の改善がメタ解析でも証明されている (15) 肝機能不良例(Child-Pugh C) や門脈本幹から一次分枝に腫瘍栓を認める症例 (Vp3 Vp4) は 一般的に適応外とされている 近年 Vp3 Vp4 の症例でも肝動脈化学塞栓療法の有効性が報告されているが (16) 本試験ではソラフェニブ療法を併用することから 安全性を重視し対象から除外している 肝動脈化学塞栓療法に用いる薬剤エピルビシンアントラサイクリン系の抗腫瘍性抗生物質製剤で ドキソルビシンの 4' 位のヒドロキシ基が反転した立体異性体 ( エピマー ) であり ドキソルビシンと同様 腫瘍細胞の DNA と結合することにより DNA と RNA の生合成を抑制する ドキソルビシンより毒性 ( 特に心毒性 ) が少ないことが特徴である 本邦では肝動脈化学塞栓療法において広く用いられてきた薬剤である ドキソルビシンアドリアシンはアントラサイクリン系の抗腫瘍性抗生物質製剤で 体内に入ると 腫瘍細胞の DNA の塩基の間に入り込み DNA や RNA の生合性を抑制することによって 抗腫瘍効果を示すと考えられている 主な副作用として心筋障害 骨髄抑制 脱毛などがあり 心毒性は蓄積毒性である マイトマイシン C 10

11 抗腫瘍性抗生物質製剤で 様々な酵素により還元されて複数の活性代謝物となり DNA への架橋 形成 アルキル化 フリーラジカルによる DNA 鎖切断を介して DNA の複製を阻害し抗腫瘍効果を示 す 重大な副作用として 血小板減少等の骨髄機能抑制 溶血性尿毒症症候群などがある 動注用シスプラチンシスプラチンは重金属プラチナの錯イオン体であり 二本鎖 DNA と結合することにより DNA 合成とそれに引き続くがん細胞分裂を阻害することで殺細胞効果を示しており 多くの癌種において標準的抗癌剤として汎用されている 動注用シスプラチンは肝動注化学療法に適した微粉末剤であり 後期第 Ⅱ 相試験では 至適用量 65mg/ m 2 を 70ml の生理食塩水に溶解し 分投与を 4-6 週毎に繰り返す方法で行われ 奏効率 33.8% と単剤としては良好な成績が報告されている ミリプラチン商品名はミリプラ [Miriplatin (MPT)]( 付表 ) ミリプラチンは 肝動注療法用として開発された脂溶性の高い白金錯体で 油性造影剤のヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル [Iodized-oil (Lpd)] への懸濁性に優れ 肝動脈内投与後は腫瘍局所に滞留して長期間にわたって白金成分を徐放し 全身への曝露が少ないことが報告されている (17,18) ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル ( リピオドール ) 油性造影剤であるリピオドールは 肝動脈内に投与すると肝細胞癌に高濃度に停滞するという腫瘍集積性が報告されており 肝動脈化学塞栓療法における抗癌剤の担体として汎用されている 肝細胞癌に対してリピオドールと抗癌剤を懸濁して肝動脈に投与することにより 抗癌剤単独投与と比較して高い治療効果が得られることが報告されている (19) 2) プロトコール治療ソラフェニブ + 肝動脈化学塞栓療法の併用療法 BCLC stage C のような進行した肝細胞癌症例に対する治療としてソラフェニブは標準的な治療として位置づけられている このソラフェニブに 本邦でしばしば行われている肝動脈化学塞栓療法を併用することで 治療効果が高まることを期待している 肝動脈化学塞栓療法における併用抗癌剤のなかで どのレジメンがより治療効果が優れているかは明らかではないため 本試験では通常診療としてしばしば使用されているエピルビシン ドキソルビシン マイトマイシン 肝動注用シスプラチン ミリプラチンを用いることとした ソラフェニブ:1 回量 400mg 1 日 2 回 連日経口投与する 肝動脈化学塞栓療法: エピルビシン ドキソルビシン マイトマイシン 動注用シスプラチン ミリプラチンのいずれを併用しても可で リピオドールとの懸濁液 ( または抗癌剤のみ ) を腫瘍栄養血管より注入後 ゼラチンスポンジ ( ジェルパート ) にて塞栓する 2.4 試験デザイン 全身化学療法施行歴のない進行肝細胞癌患者を対象として ソラフェニブと肝動脈化学塞栓療法 の併用療法 の安全性と有効性を検討する第 Ⅱ 相試験である エンドポイントの設定根拠肝動脈化学塞栓療法自体は 本邦で最も多く施行されている確立された治療法であり BCLC stage B に対するソラフェニブと肝動脈化学塞栓療法の第 Ⅲ 相試験も欧米や本邦で実施されている 11

12 しかし 高度進行肝細胞癌症例である BCLC stage C に対する標準治療はソラフェニブであり 肝動脈化学塞栓療法の併用療法の安全性に関する前向き試験はない よって安全にプロトコール治療が施行できること ( プロトコール治療完遂割合 ) を Primary endpoint として 有害事象発生割合 全生存期間 無増悪生存期間 奏効割合を Secondary endpoints と設定した 臨床的仮説ソラフェニブ単独療法の 1045 例の市販後全数調査では 薬剤投与開始から 3 ヶ月目目までの観察期間で有害事象中止が計 31.8% であった 12 ヶ月目まででは有害事象中止は計 53.4% であった また全体での薬剤投与期間の中央値が約 67 日であった 今回は肝動脈化学塞栓療法も併用することから その後のソラフェニブ投与開始時期に猶予を持たせたが 有害事象は若干上回ることが予想される そのためプロトコール治療が有害事象中止をきたさず実施されることを治療完遂として プロトコール治療完遂割合の期待値を 65% 閾値を 45% と設定した 2.5 本試験の意義ソラフェニブは進行肝細胞癌患者の生存期間を有意に延長することを示した初めての抗癌剤であり 標準治療として使用されているものの その予後は生存期間中央値で カ月と十分ではなく より有用な治療法が求められている 肝病変が予後規定因子と考えられる BCLC stage C 症例に対して ソラフェニブ療法に肝動脈化学塞栓療法を併用療法することで 治療成績が向上することを期待して本試験を立案した 2.6 試験参加に伴って予想される利益と不利益本試験で用いる薬剤はいずれも保険適用がある 試験参加者の試験期間中の薬剤費を含む診療費はすべて患者の保険および患者自己負担により支払われるため 日常診療に比して 患者が本試験に参加することで得られる経済上の利益はない 本試験では 6.2 予期される有害反応 でのべるような有害反応の発現が予想される また 本プロトコール治療のソラフェニブと肝動脈化学塞栓療法の併用療法の安全性は確立しておらず 従来の治療法よりも有害反応が強く出現する可能性がある これらの有害事象のリスクや不利益を最小化するために 3 適格基準 5.4 プロトコール治療変更基準 5.5 併用療法 支持療法 などが慎重に検討されている 3. 適格基準 肝切除術 穿刺局所療法 ( エタノール注入療法やラジオ波焼灼療法など ) による治療で治療効果が 見込めず かつ肝病巣が予後決定因子と判断される進行肝細胞癌症例を対象とする 3.1. 選択基準 1) 組織学的もしくは臨床的に肝細胞癌 ( ただし混合型を除く ) であることが確認されている ( 註 1) 2) 肝切除術 穿刺局所療法 ( エタノール注入療法やラジオ波焼灼療法など ) による治療で治療効 果が見込めない ( 註 2) 3) 全身化学療法未施行である 4) 20 歳以上である 5) 進行度分類 (BCLC-stage) が C である (Vp3, 4 は除く ) 6) 肝内病変を有し 肝病巣が予後決定因子と判断される ( 註 3) 7) 評価可能病変を有する 8) ECOG Performance Status が 0 または 1 である 12

13 9) 主要臓器機能が充分に保持されている ( 登録前 14 日以内の検査で下記を満たす ) 骨髄 Neutro 1,500/mm 3 HGB 8.5g/dL PLT 60,000/mm 3 肝 T-Bil 2.0mg/dL ALB 2.8g/dL AST 施設基準値上限の 5 倍 ALT 施設基準値上限の 5 倍 膵 Amylase 施設基準値上限の 2 倍 腎 Cre 1.2mg/dL 10) Child-Pugh A (score 5-6 点 ) である 11) 前治療から少なくとも 4 週間以上が経過している ( 骨転移に対する放射線治療は 2 週間以上と する ) 12) 少なくとも 8 週間以上の生存が期待できる 13) 患者本人から文書による同意が得られている 註 1) 臨床的な肝細胞癌とは 1 造影 CT または造影 MRI 上 早期相で腫瘍濃染かつ後期相で wash out を認めること 2AFP または PIVKA-Ⅱのいずれかが施設上限値を超えていること の 2 つを満たすものと定義する 註 2) 肝切除術 穿刺局所療法 肝動脈化学塞栓療法による治療で治療効果が見込めるかど うかは各施設担当医の判断によることとする 註 3) 肝病巣が予後決定因子であるかどうかは各施設担当医の判断によることとする ( 表 3) Child-Pugh score 各項目のポイントを加算しその合計点で分類する Child-Pugh grade A:5~6 点 B:7~9 点 C:10~15 点 3.2. 除外基準 1) 治療に反応しない中等量以上の腹水あるいは胸水を有する 2) 肝性脳症を認める 3) Vp3, 4 の門脈腫瘍栓を有する 4) 脳転移を有する 5) 下記に示す重篤な合併症を有する 治療にもかかわらずコントロール不良な高血圧 ( 拡張期圧が 100mmHg を超える ) 治療にもかかわらずコントロール困難な心不全 狭心症 不整脈 発症後 6 カ月以内の心筋梗塞 活動性の重複癌 ( 同時性の重複癌 無病期間が 3 年以内の異時性重複癌 また 上皮内癌および粘膜内癌の病変は局所治療により治癒と判断される場合は 活動性の重複癌に含めない ) 13

14 出血のリスクが高いと判断される食道静脈瘤 消化管潰瘍 重度の精神障害 ヨードを含む薬剤や造影剤に対する過敏症の既往歴がある 重篤な薬物アレルギーがある 6) 妊婦 授乳中および妊娠の可能性または意思がある症例 または挙児を希望する 7) 経口摂取が困難である 8) 強力な CYP3A4 を誘導する薬剤を内服している 9) その他 医師が本試験を安全に実施するのに不適当と判断する 4. 登録 4.1. 登録の手順 登録の手順 1) 研究責任医師あるいは研究分担医師は 患者より文書による同意を取得する 2) 研究責任医師あるいは研究分担医師は データセンターが管理する Web 上の臨床試験データ管理システムで登録を行う 3) 登録が終了すると 登録番号が発行される 4) 同意撤回 中止 脱落等が生じたときには 速やかに研究代表者およびデータセンターに報告する データセンター : 田丸智巳三重大学医学部附属病院 臨床研究開発センター TEL: 登録番号発行の事務局への通知 登録が完了すると研究代表者へ 症例登録番号と登録施設のみを記載した が送付される 症例記録用紙 (CRF:Case Report Form) の送付研究代表者では 登録を確認したら速やかに症例登録番号を記入した症例記録用紙 (CRF:Case Report Form)( 付表 3-6) を作成して登録施設へ の添付ファイルとして送付する これ以降のデータ収集は CRF を研究代表者に FAX で送信して行う 登録ができない場合ならびに症例選択基準に関する問い合わせ 登録にトラブルが生じた場合 ならびに症例選択基準に関する問い合わせは 研究代表者に電話 連絡する 研究代表者 ( 研究事務局 ): 佐藤洋造愛知県がんセンター中央病院放射線診断 IVR 部 TEL: FAX: ysato@aichi-cc.jp 登録におけるデータの安全性について 患者データの第三者への漏洩登録にあたり データセンターから各施設に 臨床試験データ管理システムで登録するために必要な ID およびパスワードを発行する 各施設担当者はこの ID とパスワードを用いて臨床試験データ管理システムにログインし 登録を行う 本試験では 試験の科学的信頼性を維持するため中央登録 14

15 時に患者のイニシャル 生年月日 年齢 性別 カルテ番号 施設名 担当医名を使用するが 登録時 に使用された患者個人情報はデータセンターが管理するサーバー内で厳重に保管される 登録データの消失データセンターでは 登録施設から収集した CRF をデータセンター内に設置された鍵のかかる所定の書庫に厳重に保管する また CRF のデータは研究代表者においてインターネットに接続していないコンピュータでも保管するため 全てのデータが消失する可能性はきわめて低い なお CRF には個人情報は含まれていないため CRF および同データを紛失したとしても個人情報は漏出しない 4.2. 登録に際しての注意事項 1) プロトコール治療開始後の登録は例外なく許容されない 2) 登録よりプロトコール治療開始までの期間は 14 日以内とする 3) 登録からプロトコール治療開始までに 14 日以上が経過した場合には 直ちにその理由を研究事務局へ電話にて報告する 4) 3) の報告により研究代表者は直ちに当該症例の扱いを判断し その結果を施設代表者 担当医に伝えるとともに データセンターに連絡する 5) 研究代表者の指示により登録より 14 日以上を経過した後に当該症例に対するプロトコール治療を開始する場合には 再度症例選択基準を満たしていることを確認する 6) データの研究利用の拒否を含む同意撤回があった場合を除いて 一度登録された患者は登録取り消し ( データベースからの抹消 ) はなされない 重複登録の場合は いかなる場合も初回の登録情報 ( 登録番号 ) を採用する 7) 誤登録 重複登録が判明した場合には 速やかに研究事務局に連絡する 5. 治療計画と治療変更基準 担当医は 症例登録後 14 日以内にプロトコール治療を開始する 症例登録日より 14 日以内にプロ トコール治療が始められない場合はプロトコール治療中止とする (2 週後の同じ曜日の治療開始は試 験治療の開始を許容する ) 5.1. プロトコール治療 ソラフェニブ + 肝動脈化学塞栓療法の併用療法 1) 使用薬剤 一般名 Sorafenib Tosilate: ソラフェニブトシル酸塩 商品名 ネクサバール錠 ( バイエル薬品株式会社 ) 一般名 Cisplatin: シスプラチン 商品名 動注用アイエーコール ( 日本化薬株式会社 ) 一般名 Epirubicin: エピルビシン 商品名 ファルモルビシン ( ファイザー 協和発酵 ) エピルビシン塩酸塩( 日本化 薬 メルク ホエイ ) 一般名 Doxorubicin: ドキソルビシン 商品名 アドリアシン ( 協和発酵 ) 一般名 Miriplatin: ミリプラチン 商品名 ミリプラ ( 大日本住友製薬 ) 一般名 Mitomycin C: マイトマイシン C 商品名 マイトマイシン ( 協和発酵 ) 一般名 Gelpart: 多孔ゼラチン粒 15

16 商品名 ジェルパート ( 日本化薬 ) 一般名 Liopodol: ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル 商品名 リピオドールウルトラフルイド ( ゲルべ ジャパン ) 2) プロトコール治療 肝細胞癌に対して肝動脈化学塞栓療法を行い 3-28 日後よりソラフェニブの内服治療を開始 する その後病勢に合わせて適宜肝動脈化学塞栓療法を併用する 2 回目以降の肝動脈化学塞 栓療法前後は 7-28 日間 ( 肝動脈化学塞栓療法前は最低 3 日間中止する ) ソラフェニブを中止す る プロトコール治療中止基準に該当するまで治療を継続する < ソラフェニブ ( 商品名 : ネクサバール錠 )> ソラフェニブは 1 回投与量 400mg を 1 日 2 回 連日経口投与する < 肝動脈化学塞栓療法 > 併用抗癌剤はエピルビシン ドキソルビシン マイトマイシン 動注用シスプラチン ミリプラチンのいずれを併用しても可で リピオドールとの懸濁液 ( または抗癌剤のみ ) を腫瘍栄養血管より注入後 ゼラチンスポンジ ( ジェルパート ) にて塞栓する 腫瘍濃染の消失を確認した後に手技を終了する * リピオドールの使用は必須ではない * 安全性を考慮した分割 TACE は許容され 2 回目を終了した時点で 1 st TACE( 初回 TACE 施行日 :day 1) と定義する 分割 TACE の 2 回目は 1 回目から 14 日以内に施行する 3 回以上の分割 TACE は許容しない * 各使用薬剤の最大投与量は エピルビシン 80mg/body ドキソルビシン 50mg/body 動注用シスプラチン 65mg/m2 ( 最大 100mg/body) ミリプラチン 120mg/body マイトマイシン 10mg/body リピオドール 10ml/body とする 5.2. プロトコール治療開始基準 初回肝動脈化学塞栓療法開始基準プロトコール治療開始前 14 日以内 (14 日以内に複数計測されているときには投与開始日に近い日の値を採用する ) に以下の ( 表 4) の条件をすべて満たすことを確認の上 肝動脈化学塞栓療法を施行する いずれか 1 つでも満たさない場合は 治療開始を延期し 治療開始基準を満たしたことを確認してから 肝動脈化学塞栓療法を施行する ( 表 4) 肝動脈化学塞栓療法開始基準 Neutro 1,500 /mm 3 PLT 60,000 /mm 3 T-Bil 2.0 mg/dl AST 施設基準値上限の 5 倍 ALT 施設基準値上限の 5 倍 Cre 1.2 mg/dl 初回ソラフェニブ療法開始基準 肝動脈化学塞栓療法終了後 3-28 日後よりソラフェニブの内服治療を開始する その際にも上記 16

17 ( 表 4) の条件をすべて満たすことを確認する 5.3. プロトコール治療中止基準下記のような状況が出現した場合には 本試験を中止し 診療録に速やかにその旨を記載する 1) 病態の明らかな増悪を認めた場合 画像上の増悪 Modified RECIST における明らかな標的病変の増大 非標的病変の増悪 または新病変の出現 ただし 担当医がソラフェニブ投与が患者にとって利益があると判断する場合には 試験治療として投与することを許容する したがって modified RECIST による増悪日と本試験治療の中止日は必ずしも一致しなくともよいこととする 全身状態の悪化により臨床的に治療無効と判断できる場合 2) 有害事象により本試験が継続できない場合 肝動脈化学塞栓療法が継続不能となった場合 肝動脈閉塞 肝膿瘍などで肝動脈化学塞栓療法が施行不能と判断された場合 肝動脈化学塞栓療法施行後 28 日以内にソラフェニブ療法を開始できない場合 ソラフェニブが投与継続不能となった場合 ソラフェニブを 1 回量 400mg 1 日 1 回 隔日内服 ( 減量下限 ) まで減量したにもかかわらず 更に減量を必要とする有害事象が出現した場合 有害事象のために休薬したソラフェニブの内服が最終内服日から 4 週をこえて再開ができない場合 3) 患者から中止の申し出があった場合 4) 転居 転医などにより継続的な診察が困難になった場合 5) その他 担当医が中止を必要と判断した場合 5.4. プロトコール治療変更基準 ソラフェニブの治療変更基準 1) ソラフェニブの休止 減量基準 < 手掌 足底発赤知覚不全症候群以外 > 以下の休止基準のいずれかに該当することを確認した場合は ソラフェニブの内服を休止し 回復を待ってから ソラフェニブの投与量を減量した上で治療を再開する ただし 手掌 足底発 赤知覚不全症候群については別途規定する a) Grade4 の白血球減少 好中球数減少 血小板数減少 または輸血が必要な血小板減少の 有害事象が認められた場合 b) 貧血 白血球減少 リンパ球減少 血小板数減少 好中球数減少 手掌 足底発赤知覚不 全症候群 高血圧 便秘 AST ALT Cre, ALP γgtp 高血糖 低血糖 膵酵素( アミラー ゼ リパーゼ ) 上昇を除いた Grade 3 以上の有害事象が認められた場合 c) AST, ALT は施設基準値の 10 倍を超えた場合 d) T-Bil が 2.5mg/dL を超えた場合 e) Cre が 2.0mg/dL を超えた場合 f) 14 日以上続く Grade 4 の膵酵素の上昇 g) 臨床的または画像上膵炎の併発 h) 降圧治療にもかかわらず コントロール不能な Grade 4 の高血圧 i) 患者が治療の休止を希望した場合 j) その他 担当医が休止 減量を必要と判断した場合 17

18 < 手掌 足底発赤知覚不全症候群 > Grade 3 の手掌 足底発赤知覚不全症候群が認められたときには休止する Grade 2 の場合には 担当医の判断で継続 減量 休止のいずれも選択しうることとする 休薬後の再開時に減量は必ずしも必須とはしない また 減量して再開した後に Grade 1 以下が 1 週間以上持続するならば 1 段階減量前の投与量へ戻すことも担当医の判断にて可能とする 2) ソラフェニブの減量時の投与量 ) の休止基準に該当した症例は 有害事象が回復し 治療の継続が患者に利益をもたらすと担当医が判断し 患者も継続を希望した場合は ソラフェニブの投与量を減量した上で試験治療を再開することができる なお 有害事象の原因がソラフェニブとの因果関係が否定できる場合は 減量せずに再開してよい ただし 手掌 足底発赤知覚不全症候群に関しては ) の別途記載に従うこととする ソラフェニブの減量時には下記 ( 表 5) に従って 投与を行う ( 表 5) ソラフェニブの減量時の投与量 減量前 減量後 1 回投与量 400mg を 1 日 2 回 連日経口投与 1 回投与量 400mg を 1 日 1 回 連日経口投与 1 回投与量 400mg を 1 日 1 回 連日経口投与 1 回投与量 400mg を 1 日 1 回 隔日経口投与 1 回投与量 400mg を 1 日 1 回 隔日経口投与 プロトコール治療中止 回目以降の肝動脈化学塞栓療法およびその後のソラフェニブ療法の治療開始基準 1) 肝動脈化学塞栓療法の開始基準 (2 回目以降 ) 肝動脈化学塞栓療法前 1 週以内に以下の ( 表 6) の条件をすべて満たすことを確認の上 肝動脈化学塞栓療法を施行する いずれか 1 つでも満たさない場合は延期し 該当する項目が開始基準を満たしたことを確認してから 肝動脈化学塞栓療法を施行する * 肝動脈化学塞栓療法前後は 7-28 日間 (TACE 前は最低 3 日間は中止 ) ソラフェニブを中止する なお ソラフェニブの内服を休止している間も 肝動脈化学塞栓療法の施行は可能とする ( 表 6) コース開始基準 Neutro 1,200 /mm 3 PLT 50,000 /mm 3 T-Bil 2.0 mg/dl AST 施設基準値上限の 5 倍 ALT 施設基準値上限の 5 倍 Cre 1.5 mg/dl 2) ソラフェニブ療法再開基準 肝動脈化学塞栓療法終了後 3-28 日後よりソラフェニブの内服治療を開始する その際にも上記 ( 表 6) の条件をすべて満たすことを確認する 18

19 ソラフェニブの治療変更基準のまとめ ( 表 7-1, 7-2) ( 表 7-1) 手掌 足底発赤知覚不全症候群以外の変更基準 ソラフェニブ Grade 4 の白血球 好中球 血小板減少 輸血を要す血小板減少 休止 減量 Grade 3 以上の有害事象 ( 貧血 白血球減少 リンパ球減少 血小板数減 少 好中球数減少 手掌 足底発赤知覚不全症候群 高血圧 便秘 AST ALT Cre ALP γgtp 高血糖 低血糖 膵酵素( アミラーゼ リパーゼ ) 休止 減量 上昇を除く ) AST ALT > 施設基準値上限の 10 倍 休止 減量 T-Bil > 2.5mg/dL 休止 減量 Cre > 2.0mg/dL 休止 減量 14 日以上続く Grade 4 の膵酵素の上昇 休止 減量 臨床的にまたは画像上膵炎の併発 休止 減量 降圧治療にもかかわらず コントロール不能な Grade 4 の高血圧 休止 減量 患者が治療の休止を希望した場合 休止 担当医が休止 減量を必要と判断した場合 休止 減量 * 有害事象の原因がソラフェニブとの因果関係が否定できる場合は ソラフェニブは減量せずに再開し てよい ( 表 7-2) 手掌 足底発赤知覚不全症候群の変更基準 ソラフェニブ Grade 3 Grade 2 疼痛を伴う高度の皮膚の変化 ( 例 : 角層剥離, 水疱, 出血, 浮腫, 角質増殖症 ); 身の回りの日常生活動作の制限疼痛を伴う皮膚の変化 ( 例 : 角層剥離, 水疱, 出血, 浮腫, 角質増殖症 ); 身の回り以外の日常生活動作の制限 休止担当医の判断で継続 休止 減量いずれも選択可 * 休薬後の再開時に減量は必ずしも必須とはしない また 減量して再開した後に Grade 1 以下が 1 週 間以上持続するならば 1 段階減量前の投与量へ戻すことも担当医の判断にて可能とする 5.5. 併用療法 支持療法 許容される併用療法 支持療法 1) 悪心 嘔吐の軽減を目的とした制吐剤 ( コルチコステロイド 5-HT 3 受容体拮抗薬 NK-1 受容体拮抗薬 ) の予防的投与 2) 手掌 足底発赤知覚不全症候群に対する皮膚軟化剤 尿素配合軟膏の予防投与 3) 手掌 足底発赤知覚不全症候群に対するステロイド軟膏の治療 4) 降圧薬の処方 日本高血圧学会の 高血圧治療ガイドライン 2009 (JSH2009)(20) に準じて行う. また, 家庭での定期的な血圧測定を行うことを推奨する 19

20 5) B 型 C 型肝炎に対する抗ウイルス療法および / または免疫療法 その他の薬剤の投与は各試験担当医師の判断で適切に治療を行う ただし インターフェロン療法は抗腫瘍効果があるとの報告もあり本試験では除外とする 6) 骨転移の予防または治療としてのビスホスホネート系 抗 RANKL モノクロナール抗体 ( ランマーク ) の薬剤 骨転移対する症状緩和目的の放射線治療 7) G-CSF 製剤の投与は 以下の場合に実施してもよい Grade4 の白血球減少 Grade4 の好中球減少 38.0 以上の発熱をともなった Grade3 以上の白血球減少または好中球減少 感染 ( 臨床的または微生物学的に確認されたもの ) をともなった Grade3 の白血球減少または好中球減少 8) HBs 抗原陽性例に対する核酸アナログの予防投与 HBs 抗原陽性例では ステロイドの投与や化学療法の施行により B 型肝炎ウイルス (HBV) の急激な増殖 ( 再活性化 ) が起こり 致死的な重症肝炎が発症するおそれがあるため, 以下のような核酸アナログの予防投与を行う なお 核酸アナログはエンテカビルの使用を推奨する 化学療法開始 1 週間前から核酸アナログを開始する 化学療法施行中は HBV-DNA 定量検査にてモニタリングする 化学療法終了後少なくとも 12 カ月はエンテカビルの投与を継続し この継続期間中 ALT が正常化 HBV-DNA が持続陰性化している場合は エンテカビルの投与終了を検討することも可能とする 核酸アナログ終了時も 12 ヶ月間は HBV-DNA 定量検査をモニタリングし 厳重に経過観察する HBs 抗原陰性であっても HBc 抗体または HBs 抗体陽性例は 肝臓や末梢血単核球中では低レベルながら HBV-DNA の複製が持続することが明らかになっている このような感染既往歴例からも 強力な免疫抑制剤の使用により HBV の再活性化が起こり重症肝炎を発症することが報告されている しかし HBs 抗原陰性例での HBc 抗体や HBs 抗体検査は地域によって査定を受ける可能性もあるので HBs 抗原陰性例に対する対応については各施設の判断にゆだねるものとする 許容されない併用療法 支持療法 1) 抗腫瘍効果があると考えられる他の薬剤による化学療法 放射線療法 手術 内分泌療法 免疫療法 分子標的薬治療など ( ビスホスホネート系薬剤は除く ) なお 骨転移対する症状緩和目的の放射線治療は許容される 2) G-CSF 製剤の予防的投与 3) CYP3A4 誘導薬 ( リファンピシン フェニトイン カルバマゼピン フェノバルビタールなど ) あるいは CYP3A4 を誘導する食品 ( セントジョーンズワートなど ) の摂取 5.6. 後治療 本試験を中止した患者に対する後治療は本プロトコールでは規定しない 但し プロトコール治療 中止 と判断した後に 後治療 としてプロトコール治療と同一の治療を行うことは許容しない 5.7. プロトコール治療 治療完了 治療変更に関する相談 プロトコール治療 治療完了 治療変更に関する質問がある場合は 研究代表者に問い合わせる 20

21 研究代表者 ( 研究事務局 ): 佐藤洋造愛知県がんセンター中央病院放射線診断 IVR 部 TEL: FAX: ysato@aichi-cc.jp 6. 薬剤情報と予期される有害反応 6.1. 薬剤情報個々の薬剤で予期される薬物有害反応は 付表にある薬剤添付文書の最終版を参照のこと ただし 添付文書の 警告 および 使用上の注意 に記載された各項目は すべてが予期される有害反応となりうる 6.2. 予期される有害反応 1) 薬物有害反応ソラフェニブおよびエピルビシン 動注用シスプラチン ミリプラチンとリピオドール ジェルパートの添付文書の 警告 および 使用上の注意 に記載された各項目は すべてが予期される薬物有害反応となりうる ソラフェニブの予期される重篤な薬物有害反応手掌 足底発赤知覚不全症候群 皮膚粘膜眼症候群 (Stevens-Johnson 症候群 ) 高血圧クリーゼ 可逆性後白質脳症 消化管穿孔 出血 ( 消化管出血 気道出血 脳出血 口腔内出血 鼻出血 爪床出血 血腫 ) 心筋虚血 心筋梗塞 うっ血性心不全 肝機能障害 黄疸 肝不全 肝性脳症 膵炎 急性肺障害 間質性肺炎 白血球減少 好中球減少 リンパ球減少 血小板減少 貧血 腎不全 発疹 下痢 食欲不振 血中リパーゼ上昇 血中アミラーゼ上昇 脱水 胸水 呼吸困難 ネフローゼ症候群 低蛋白血症 徐脈 脳梗塞 体重増加 動注用シスプラチンの予期される重篤な薬物有害反応急性腎不全 汎血球減少等の骨髄抑制 血小板減少 劇症肝炎 肝機能障害 黄疸 心筋梗塞 狭心症 うっ血性心不全 不整脈 肺結核 聴覚障害 ショック アナフィラキシー様症状 乳頭浮腫 球後視神経炎 皮質盲 脳梗塞 溶血性尿毒症症候群 溶血性貧血 間質性肺炎 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群 消化管出血 消化性潰瘍 消化管穿孔 急性膵炎 高血糖 糖尿病の悪化 横紋筋融解症 ミリプラチン ( ミリプラ ) の予期される重篤な薬物有害反応 肝機能障害 黄疸 肝不全 肝 胆道障害 感染症 骨髄抑制 ショック アナフィラキシー様 症状 間質性肺炎 ) 急性腎不全 エピルビシン ドキソルビシンの予期される重篤な薬物有害反応 骨髄抑制 心筋障害 間質性肺炎 委縮膀胱 肝 胆道障害 胃十二指腸潰瘍 ショック マイトマイシン C の予期される重篤な薬物有害反応 血小板減少等の骨髄機能抑制 溶血性尿毒症症候群など リピオドールの予期される重篤な薬物有害反応 ショック 肺炎 肺塞栓 脳塞栓 多孔ゼラチン粒の予期される重篤な薬物有害反応 21

22 肝膿瘍 肝内胆汁性嚢胞 肝性脳症 血小板減少 2) カテーテルの操作に起因する有害反応動脈穿刺に伴う出血 血腫 血管内膜損傷 神経障害 動脈瘤 動静脈瘻 感染 疼痛 カテーテル ガイドワイヤー操作による血管の穿孔 出血 攣縮 閉塞 感染 疼痛 悪心 嘔吐 迷走神経反射 ヨード造影剤によるショック 器具破損に伴う血管内異物残留など 6.3. 有害事象 / 有害反応の評価 有害事象 / 有害反応の評価には 有害事象共通用語規準 v4.0 日本語訳 JCOG 版 (Common Terminology Criteria for Adverse Events (CTCAE) Version 4.0) の日本語訳 ) (CTCAE v4.0-jcog) を用いる 有害事象の grading に際しては それぞれ Grade 0~5 の定義内容に最も近いものに grading する プロトコール治療と因果関係の程度は あり (Definite) 多分あり(Probable) 可能性あり (Possible) 多分なし(Unlikely) なし(Unrelated) に分類し 本治療との因果関係が否定できないものについては 治療経過報告書 有害事象詳細 に詳細を記入する 7. 評価項目 臨床検査 評価スケジュール 7.1. 登録前評価項目 登録前 28 日以内に評価する項目 1) 胸腹部造影 CT または胸部 CT および腹部造影 MRI 肝病変はダイナミック CT またはダイナミック MRI(Gd-DTPA, EOB いずれも可 ) で撮影するこ とを必須とする 胸部 CT( 単純 造影いずれも可 ) の撮像も必須とする スライス厚は 5mm 以下を推奨する 撮影日から治療開始日が 28 日を超える場合には 治療開始前までに再度撮影する 2) 頭部 CT または頭部 MRI( 単純 造影いずれも可 ) 3) 安静時 12 誘導心電図 登録前 14 日以内に評価する項目 1) 末梢血算 :WBC Neutro HGB PLT 2) 血液生化学 :T-Bil AST ALT ALP γ-gtp ALB BUN Cre Na K Cl Amylase Glu 3) 血液凝固 :PT(INR) 4) 腫瘍マーカー :AFP PIVKA-Ⅱ 5) 肝炎ウイルス :HBs-Ag HCV-Ab( 登録前のデータがあれば可 ) 6) 身長 体重 7) ECOG PS 血圧 登録日までに評価する項目 ( 評価に使用するデータは登録日に最も近いものを使用すること ) 1) 肝細胞癌の診断方法 ( 臨床診断または病理診断 ( 病理診断の場合は分化度 )) 2) 肝細胞癌の治療歴の有無と肝細胞癌に対する初回治療日 ( 切除歴 穿刺局所療法 (PEI RFA MCT) 肝動脈化学塞栓療法 放射線治療 その他) 3) 腫瘍評価 ( 原発腫瘍の占拠部位 門脈腫瘍栓の有無 肝内の腫瘍数 肝内腫瘍の最大径 肝外 転移の有無とその部位 ) 4) Child-Pugh score 腹水 脳症の有無 5) BCLC stage (2008) 6) 合併症の有無 22

23 7.2. 治療期間 追跡期間の区分本試験ではプロトコール治療期間および中止後の全期間を以下の 2 つに分類し それぞれの評価項目および評価方法を規定した 治療期間プロトコール治療に関連する有害事象を評価するため 治療開始から最終投与日の 30 日後までとする ただし それ以前に後治療が開始された場合は後治療開始前日までとする 追跡期間治療期間終了後から死亡 もしくは本試験の最終追跡までとする 7.3. 治療開始前および治療期間中の検査と評価 治療開始前 4 週間以内に行う検査 : 7) 8) 9) 治療開始前 2 週間以内に行う検査 : 1) 2) 3) 4) 5) 6) 初回肝動脈化学塞栓療法から 8 週間後 (±14 日 ): 6) 7) 初回効果判定以降は3ヶ月毎 (±28 日 ) で可とする : 6) 7) 2 回目以降の肝動脈化学塞栓療法前 1 週間以内 : 1) 2) 3) 4) 5) 肝動脈化学塞栓療法後 4 日目 (±3 日 ): 1) 2) 3) 4) ソラフェニブ単剤療法中の検査単剤療法になってから 2 週間毎 (±7 日 ): 1) 2) 3) 4) 1) 末梢血算 :WBC Neutro HGB PLT 2) 血液生化学 :T-Bil AST ALT ALP γ-gtp ALB BUN Cre Na K Cl Amylase Glu 3) ECOG PS 血圧 4) 自他覚症状 ( 食欲不振 下痢 悪心 嘔吐 倦怠感 脱毛症 手掌 足底発赤知覚不全症候群 その他 ) 5) 血液凝固 :PT(INR) 6) 腫瘍マーカー :AFP PIVKA-Ⅱ 7) 胸腹部造影 CT または胸部 CT および腹部造影 MRI ベースラインと同様の撮影条件で撮影する 8) 頭部 CT または頭部 MRI 9) 12 誘導心電図 7.4. 追跡期間中の検査と評価 後治療の有無 後治療を行った場合は 治療方法 開始日 増悪の有無 増悪確認日プロトコール治療中止時に増悪が確認されなかった症例は 腫瘍マーカー (AFP PIVKA-Ⅱ) と腹部造影 CT または腹部造影 MRI を増悪が確認されるまで可能な頻度で行う 死亡日または最終生存確認日転院などの理由により直接追跡が不可能となった場合も 転院先などに問い合わせて 可能な限り生死を確認し 問い合わせ結果をカルテに記載する 死亡の場合はその死因 23

24 7.5. スタディーカレンダー ( 表 8) 登録前 プロトコール治療開始前 治療期間中 ** 全身状態自他覚症状 * 1 身長, 体重 a) ECOG PS 血圧 a) * 1 臨床検査 WBC, HGB, PLT, Neutro a) * 1 T-Bil AST ALT ALP γ-gtp ALB BUN a) * 1 Cre Na K Cl Amylase Glu PT a) 2 HBs-Ag HCV-Ab c) 12 誘導心電図 b) 患者 病変の評価 AFP PIVKA-Ⅱ a) 3 胸腹部造影 CT 胸部 CT および腹部造影 MRI b) 3 頭部 CT または頭部 MRI b) 肝細胞癌の診断方法 治療歴 腫瘍評価 Child-Pugh score BCLC stage (2008) 合併症 d) * 治療開始 1 週間以内に施行のこと ( 前の週の同じ曜日は許容 ) ** 治療期間は治療開始から最終投与日の 30 日後までとする *** CT ではベースラインで胸部も撮影している場合には胸部も撮影することを必須とする a) 登録前 14 日以内に評価 b) 登録前 28 日以内に評価 c) 登録前のデータであれば可能 d) 登録日までに評価 ( データは登録日に最も近いものを使用する ) 1 肝動脈化学塞栓療法 1 週間以内 ( 前の週の同じ曜日は許容 ) 肝動脈化学塞栓療法後 4 日目 (±3 日 ) ソラフェニブ単剤療法中単剤療法になってから 2 週間毎 (±7 日 ) 2 肝動脈化学塞栓療法前 1 週間以内 ( 前の週の同じ曜日は許容 ) 3 初回肝動脈化学塞栓療法から 8 週間後 (±14 日 ) 初回効果判定以降は3ヶ月毎(±28 日 ) で可とする 8. データ収集 8.1. 記録用紙 (Case Report Form: CRF) の種類と提出期限本試験で用いる記録用紙と提出期限は以下の通り 1) 治療前報告書( 患者背景 ) : 登録後 4 週間以内に研究代表者に FAX にて送付 2) 治療経過報告書 : プロトコール治療中止 終了後 4 週間以内に研究代表者に FAX にて送付 3) 追跡調査報告書 : 追跡調査依頼から4 週間以内に研究代表者にFAXにて送付 4) 急送報告書 : 急送報告の対象となる有害事象が発生した場合 施設代表者は48 時間以内に 24

25 研究代表者へ FAX または 電話により報告する 5) 通常報告書 : 通常報告の対象となる有害事象が発生した場合 施設代表者は有害事象発生 を知ってから 15 日以内に研究代表者へ FAX により報告する 8.2. CRF の送付 保管方法 すべての CRF は FAX にて研究代表者に送付する 研究代表者 ( 研究事務局 ): 佐藤洋造愛知県がんセンター中央病院放射線診断 IVR 部 TEL: FAX: ysato@aichi-cc.jp 9. 有害事象の報告 重篤な有害事象 もしくは 予期されない有害事象 が生じた場合 施設研究責任者は研究代表者へ報告する なお 各施設の医療機関の長への報告 厚生労働省事業 医薬品等安全報告 や 薬事法に基づく 企業報告制度 による医療機関から企業への自発報告は それぞれの医療機関の規定に従って 各施設研究責任者の責任において適切に行う 9.1. 報告義務のある有害事象 急送報告義務のある有害事象以下のいずれかに該当する有害事象は48 時間以内の報告が必要な急送報告の対象となる 1 最終プロトコール治療日から30 日以内のすべての死亡プロトコール治療との因果関係の有無は問わない また プロトコール治療中止例の場合 後治療が既に開始されていても 最終プロトコール治療日から30 日以内であれば急送報告の対象とする ( 30 日 とは 最終プロトコール治療日をday0とし その翌日から数えて30 日を指す ) 登録後 プロトコール治療未施行で死亡した場合は 急送報告の対象とはしない ただし 登録時の適格性の検討など必要な評価はモニタリングにて適切に行うこと 2 予期されないGrade 4の有害事象 6. 予期される有害事象 に 重篤な有害事象 として記載されていないGrade 4の有害事象 プロトコール治療との因果関係あり (definite probable possible のいずれか ) と判断されるものを急送報告の対象とする 通常報告義務のある有害事象 1~4のうち プロトコール治療との因果関係あり (definite probable possible のいずれか ) と判断されるものを通常報告の対象とする 1 最終プロトコール治療日から31 日以降の死亡治療関連死の疑いのある死亡が該当する 明らかな原病死は該当しない 2 予期されるGrade 4 の非血液毒性 (CTCAE v4.0における血液 / 骨髄区分以外の有害事象 ) 6. 予期される有害反応 に 重篤な有害反応 として記載されているGrade 4の非血液毒性 予期されていても重篤な有害事象は通常報告の対象となることに注意する 3 予期されないGrade 3 の有害事象 6. 予期される有害反応 に記載されていないGrade 3 相当の有害事象 4その他重大な医学的事象 9.1.1の の1~3のいずれにも該当しないが, 研究代表者 研究グループ内で共有すべき 25

26 重要な情報と判断されるもの 永続的または顕著な障害 (MDS 二次がんを除く) 先天異常など後世代への影響についてなど MDS 二次がん等は通常報告の対象とせず 追跡調査で情報収集することとする モニタリングレポートで発生頻度を報告する 9.2. 施設研究責任者の報告義務と報告手順 研究代表者の責務 急送報告 1) 急送報告の対象となる有害事象が発生した場合 施設代表者は48 時間以内に研究代表者へ FAXまたは 電話により報告する 2) つづいて 施設代表者は有害事象発生から72 時間以内に有害事象の内容を 重篤な有害事象の急送報告書 にて研究代表者へFAXにより報告する 剖検がなされた場合は剖検報告書も添付する 3) 研究代表者は直ちにこれを効果 安全性評価委員会に報告し その後の対応を協議する また 有害事象の発生ならびに対応について全施設代表者に報告する 通常報告 1) 通常報告の対象となる有害事象が発生した場合 施設代表者は 重篤な有害事象の通常報告書 に所定事項を記入し 有害事象発生を知ってから15 日以内に研究代表者へ郵送またはFAXにより報告する 2) 研究代表者は協議の上 報告内容の緊急性 重要性 影響の程度等を判断し 必要に応じて参加施設への緊急連絡等の対策を講じる 10. エンドポイントの定義 解析対象集団の定義定期モニタリング 最終解析で用いる解析対象集団について以下のように定義する 全登録例 4. 登録の手順 に従って登録された患者のうち 重複登録や誤登録を除いた集団を 全登録例 とする 全適格例全登録例から グループでの検討によって決定された 不適格例 を除く集団を 全適格例 とする 担当医 施設コーディネーター 施設研究責任者のみの判断による 不適格例 は全適格例に含める グループによる 不適格例 の決定に際しては 最終解析においては研究代表者の承認を要するが 定期モニタリング 最終解析レポート提出以前の学会発表の際の解析においては 研究代表者の判断で 全適格例に 不適格例 を含めないことができる 全治療例全登録例のうち プロトコール治療の一部または全部が施行された全患者を 全治療例 とする プロトコール治療がまったく施行されなかった 治療非施行例 の決定と安全性の集計の解析から除くかどうかは研究代表者が決定してよい エンドポイントの定義 Primary endpoint: プロトコール治療完遂割合全治療例を分母とし 初回肝動脈化学塞栓療法から 2 ヵ月目の時点での プロトコール治療が有害事象中止をきたさず実施された割合を求める (5.3 プロトコール治療中止基準参照 ) 26

27 Secondary endpoints 有害事象 ( 有害反応 ) 発生割合全治療例を分母とし 下記の有害事象についてそれぞれ CTCAE v4.0-jcog による全コース中の最悪の grade の頻度を求める < 血液検査以外 > 自他覚症状 ( 食欲不振 下痢 悪心 嘔吐 倦怠感 脱毛症 手掌 足底発赤知覚不全症候群 その他 ) < 血液検査 > 貧血 白血球減少 血小板数減少 好中球数減少 T-BIl 増加 AST 増加 ALT 増加 ALP 増加 γ-gtp 増加 Amylase 増加 Cre 増加 低アルブミン血症 高 Na 血症 低 Na 血症 高カリウム血症 低カリウム血症 低血糖症 高血糖 * 空腹時採血ではないため高血糖は Grade 1, 2 の評価は不要とする Grade 3 以上のときのみ記載することとする * 上記以外の有害事象については Grade 3 以上の有害事象が観察された場合のみ記録用紙に記載するため 特定の有害事象が多く観察された場合を除いて原則として発生割合は集計しない 重篤な有害事象発生割合全治療例を分母として 以下のいずれかの重篤な有害事象がひとつ以上観察された患者数を分子とする割合を重篤な有害事象発生割合とする 1) プロトコール治療期間中あるいは最終化学療法日から 30 日以内の全ての死亡 ( 死因は治療との因果関係を問わない ) 2) 最終化学療法日から 31 日以降であるが 治療との因果関係が否定できない死亡 3) 予期されないGrade 4の有害事象 生存期間登録日を起算日とし あらゆる原因による死亡日までの期間 生存例では最終生存確認日を持って打ち切りとする 追跡不能例では追跡不能となる以前で生存が確認されていた最終日をもって打ち切りとする 無増悪期間 (TTP: Time to progression) 登録日を起算日とし 増悪が最初に確認された日 までの期間とする 本項目での 増悪 とは 画像上の増悪 と画像診断によらない 臨床的増悪 (Clinical PD) の両者を含む 画像診断に基づいて増悪と判断した場合はその画像検査を行った検査日を増悪日とし 臨床的増悪の場合は臨床的判断日を増悪日とする 増悪が確認されなかった患者は打ち切りとする 奏効割合抗腫瘍効果を判定するには modified RECIST および RECISTver 1.1 を用いる (21 22) Modified RECIST は RECIST を肝細胞癌の効果判定のため改変されたものである 詳細は下記 11. 効果判定の項を参照 11. 効果判定本試験において 主たる効果判定は Modified RECIST( 付表 1) および RECISTver 1.1( 付表 2) を用いる ベースライン評価 7.1. 登録前評価項目 に従い 急速静注法を用いた造影 CT または MRI( スライス厚 5 mm 以下 ) により 登録前の腫瘍性病変の特定を行い それぞれの病変を 測定可能病変 と 測定不能病変 に分類する 腫瘍径の計測は CT または MRI の横断面像にて行い 矢状断や冠状断での計測は用いない ベースライン評価は登録前 4 週間以内の最新の画像検査を用いて行う 登録後 治療開始 27

28 前に画像検査を再検した場合は再検した最新の画像検査を用いること 11.2 測定可能病変と標的病変の定義試験では 生存腫瘍部分の最長径 10mm 以上 かつ急速静注法を用いた造影 CTまたはMRIにて表示スライス厚の2 倍以上の肝病巣を測定可能病変と定義する 登録時に認められた測定可能病変のうち 最長径の大きい順に5 個までを選択して (RECISTver 1.1は1 臓器につき2 個まで ) 標的病変と定義する 標的病変として選択されなかった肝病巣はすべて非標的病変と定義する ( 測定可能病変計測における注意点 ) 1) Modified RECISTによる効果判定は 生存腫瘍部分の最長径の測定に基づいて行う 2) RECIST(ver.1.1) による効果判定は 腫瘍全体の最長径の測定に基づいて行う 3) 治療後に病変形状が変化した場合 方向が変わってもよいので その時点での最長径を測定する 4) 治療後の生存腫瘍部分は 病変内部において造影早期相 後期相何れかで増強効果を示す領域とする 5) 生存腫瘍部分の計測は 非癌組織や壊死効果部分を含まない方向で最長径を測定する 6) 治療後の壊死部分は 病変内部において造影早期相 後期相何れでも増強効果を示さない不染低信号域およびwash outのないリピオドール沈着部位とする Modified RECISTおよびRECISTver 1.1による効果判定 Modified RECIST による効果判定は 生存腫瘍部分の最長径の測定に基づいて行う RECISTver.1.1による効果判定は 腫瘍全体の最長径の測定に基づいて行う プロトコール治療 8 週後の造影 CTまたはMRIより 総合効果 を判定する 標的病変の効果判定基準 (Modified RECIST, RECISTver 1.1 共通 ) CR(complete response): 完全奏効すべての標的病変の消失 PR(partial response): 部分奏効標的病変の最長径和がベースライン長径和に比し30% 以上減少 PD(progressive disease): 進行標的病変の最長径和が それまでのもっとも小さい最長径和に比して20% 以上増加 ( 再発を含む ) SD(stable disease): 安定 PR に該当する腫瘍縮小やPD に該当する腫瘍増大を認めない NE(not evaluable): 評価不能何らかの理由で検査が行えない場合 またはCR PR SD PD いずれとも判定できない場合 治療前の最長径和 - 評価時の最長径和最長径和の縮小率 = 100% 治療前の最長径和 評価時の最長径和 - 最小の最長径和最長径和の増大率 = 100% 最小の最長径和 非標的病変の効果判定規準 (Modified RECIST, RECISTver 1.1 共通 ) CR(complete response): 完全奏効すべての非標的病変が消失かつ 腫瘍マーカー (AFP PIVKA-II) が正常化 ( 施設基準 ) 28

29 IR/SD(incomplete response/stable disease): 不完全奏効 / 安定 1つ以上の非標的病変の残存かつ / または腫瘍マーカーが施設正常値上限を越える PD(progressive disease): 進行非標的病変の明らかな増悪 NE(not evaluable): 評価不能何らかの理由で検査が行えない場合 またはCR IR/SD PDいずれとも判定できない場合 総合効果 (Modified RECIST, RECISTver 1.1 共通 ) 総合効果 (overall response) は標的病変の腫瘍縮小効果と非標的病変の腫瘍縮小効果の組み合わせから 以下の表に従って8 週間後に判定する 標的病変 非標的病変のいずれかでもNEの場合では総合効果はNE とする なお本試験ではCR PRの確定 (4 週以上の間隔での撮像 ) は行わない 標的病変の効果 非標的病変の効果新病変 ( 註 9) 出現の有無 総合評価 CR CR なし CR CR IR/SD なし PR PR PD 以外 なし PR SD PD 以外 なし SD PD 問わない 問わない PD 問わない PD 問わない PD 問わない 問わない あり PD 12. 統計学的事項 予定登録数 登録期間 追跡期間 中間解析 臨床的仮説 で示した根拠に基づきプロトコール治療完遂割合の期待値 65% 閾値 45% と設定した 判定は初回肝動脈化学塞栓療法から 2 ヵ月目の時点で判定する このとき Simon の 2 stage design を採用し 片側有意水準 α=0.1 検出力(1-β) を 0.8 とすると 本試験に必要な症例数は 29 例と算出される 約 10% の脱落があると想定して予定登録症例数を 32 例とした 本臨床試験は多施設共同研究で行い 月間登録数は 1-2 例と見込まれるため 登録期間は 24 ヶ月 追跡期間は登録終了後 12 ヶ月とする なお 本試験では 16 例目登録の段階で中間解析を行い 安全性が確認された時点で試験を継続する 試験中止臨床試験進行中の重篤な有害事象の発生や肝動注化学療法についての新たな情報などにより 本臨床試験の継続が本臨床試験の対象患者全体の安全を著しく損なう恐れがある場合は 研究代表者は効果安全性委員会と協議の上 試験中止 を判断する 試験中止 の決定後は 速やかに施設代表者ならびに各施設の医療機関の長にその旨および中止理由の詳細を文書で報告する 施設代表者または担当医は対象患者に伝達し 他の治療へ変更を行う 最終解析 試験終了最終登録症例に対する12ヶ月後の追跡期間終了後 すべての症例に対する最終調査を行い データを確定した後にすべてのエンドポイントに対する解析を行う 研究代表者は最終解析レポートの内容を総括し, 試験全体の結論 問題点 結果の解釈と考察 今後の方針等を主として臨床的観点 29

30 からまとめた 総括報告書 を作成し 安全性 効果判定委員会に提出する 安全性 効果判定委員会の総括報告書承認をもって 試験終了 とする 13. 倫理的事項 患者の保護本試験に関係するすべての研究者はヘルシンキ宣言 ( 付表 1) に従って本試験を実施する インフォームドコンセント (Informed Consent) 患者への説明登録に先立って, 担当医は患者本人に各施設の倫理審査委員会もしくは機関審査委員会 (IRB: Institutional Review Board) の承認が得られた説明文書 ( 付表 1の説明文書または施設で改変を加えた説明文書 ) を患者本人に渡し 以下の内容を口頭で詳しく説明する 1) 病名および病状 2) 本試験の目的 3) プロトコール治療の内容 : 薬品名 投与法 投与量 観察期間など 4) プロトコール治療により期待できる効果 5) 予想される有害反応 ( 副作用 ) 6) 費用負担と補償 7) 代替治療法 : 現在の一般的治療法 ( 緩和医療も含む ) や標準治療法の内容 効果 毒性等代替治療を選択した場合の利益と不利益 8) 試験への参加による利益と不利益 : 試験に参加した場合に享受できると思われる利益と被る可能性のある不利益 代替治療を選択した場合の利益と不利益 9) 同意拒否と同意撤回 : 試験参加に同意しない場合でも不利益を受けないこと 参加後の同意撤回は自由であること 10) 試験結果を知る権利 : 患者 家族 あるいは患者が指名した者が 試験結果を知る権利があると 11) 人権保護とデータの二次利用 : 氏名や個人情報は守秘されること ただし 監査に際して当該医療機関外の研究者がカルテ等の診療記録を直接閲覧する場合があること データが他の研究結果との比較などのために2 次利用される可能性があること 12) 質問の自由 : 担当医の連絡先のみでなく 施設の研究責任者 試験の研究代表者の連絡先を文書で知らせ 試験や治療内容について自由に質問できること 同意試験についての説明を行い 患者が試験の内容をよく理解したことを確認した上で 試験への参加について依頼する 患者本人が試験参加に同意した場合 付表 1の同意書もしくは施設で定められた書式の同意書を用い 説明をした医師名 説明を受け同意した患者名 同意を得た日付を記載し 医師 患者各々が署名する 同意文書は2 部作成 (1 部は複写可 ) し 1 部 ( 複写 ) は患者本人に手渡し 1 部 ( 原本 ) はカルテに保管する プロトコールの遵守 本試験に参加する研究者は 患者の安全と人権を損なわない限りにおいて本研究実施計画書を 遵守する 利益相反 本試験は 日本 IVR 学会と肝動脈塞栓療法研究会の資金により遂行される 本研究において研究 30

31 代表者 ほか研究に関与する者は 試験に関与する各企業との営利関係を有していない 個人情報保護本試験では 試験の科学的信頼性を維持するため中央登録 (4.1. 登録の手順 ) 時に患者のイニシャル 生年月日 年齢 性別 カルテ番号 施設名 担当医名を使用するが CRF はすべて試験番号 - 症例登録番号のみで運用されるため CRF による患者データの通信に際し患者の個人情報が漏洩する可能性は極めて低い 登録時に使用された患者個人情報は三重大学臨床研究開発センター内に設置された鍵のかかる所定の書庫に保管される ( 登録におけるデータの安全性について ) 施設の倫理審査委員会またはIRBでの承認 試験参加開始時の承認本試験への参加に際しては 本研究実施計画書および患者への説明文書が各施設の倫理審査委員会もしくはIRB で承認されなければならない 倫理審査委員会 ( もしくはIRB) の承認が得られた場合 各施設の施設代表者は倫理審査委員会 ( もしくはIRB) 承認文書のコピーを研究代表者へFAXまたは郵送する IRB 承認文書原本は施設代表者が保管 コピーは研究代表者が保管する プロトコールの内容変更についてプロトコール内容変更の際には 変更内容の実行に先だって プロトコール改訂申請 を効果 安全性評価委員会に提出し承認を得なければならない 効果 安全性評価委員会の承認後のプロトコール内容の変更を改正 改訂の2 種類に分けて取り扱う また プロトコール内容の変更に該当しない補足説明の追加をメモランダムとして区別する 1) 改正試験に参加する患者の危険を増大させる可能性のある または試験の主要評価項目に関連するプロトコールの部分的変更は 効果 安全性評価委員会および各施設倫理審査委員会の審査承認を要する 改正に対する倫理審査委員会の承認が得られた場合 各施設の施設責任者は倫理審査委員会の承認文書を研究事務局にFAX する 倫理審査委員会の承認文書原本は施設責任者が保管 コピーは研究代表者が保管する 2) 改訂試験に参加する患者の危険を増大させる可能性がなく かつ試験の主要評価項目にも関連しないプロトコールの変更は 効果 安全性評価委員の承認を要する 各施設の倫理審査委員会の審査承認については各施設の取り決めに従う 3) メモランダム / 覚え書きプロトコール内容の変更ではなく 文面の解釈上のバラツキを減らしたり 特に注意を喚起するなどの目的で 研究代表者から試験の関係者に配布するプロトコールの補足説明 書式は問わない 配布前もしくは配布後速やかに効果 安全性評価委員会への報告を要する 記録用紙の修正試験開始後に 試験に必要なデータ項目の欠落や不適切なカテゴリー分類等の不備が見つかることが時にある その場合 観察検査項目およびその時期 で規定した収集データの範囲を超えず かつ記録用紙の修正により登録患者の医学的 経済的負担を増やさないと判断される限りにおいて データセンターと研究代表者の合意の上で記録用紙の修正を行う プロトコール本文の改訂を要さない記録用紙の修正はプロトコール改訂とはしない 各施設の倫理審査委員会への報告の有無は施 31

32 設の規定に従う 14. プロトコール逸脱 違反薬剤投与などの治療 臨床検査や毒性 有効性の評価などがプロトコールの規定に従って行われなかったものをプロトコール逸脱とする モニタリングに際しては 原則として研究代表者で取り決めた一定の許容範囲を超える逸脱が 逸脱の可能性のある症例 としてモニタリングレポートに列記され 研究代表者および研究グループの検討を経て以下のいずれかに分類される 1) 違反 (violation) 臨床的に不適切で 担当医 / 施設に原因があり かつ以下のいずれかに該当するプロトコール規定からの逸脱を 違反 とする 1 試験のエンドポイントの評価に影響を及ぼす 2 故意または系統的 3 危険または逸脱の程度が著しい 違反 は論文公表する際に原則として個々の違反の内容を記載する 2) 逸脱 (deviation) 1) の違反にも 3) の許容範囲にも該当しない逸脱 特定の逸脱が多く見られた場合は論文公表の際に記載する 3) 許容範囲 (acceptable deviation) 研究グループと研究代表者間で 試験開始前または試験開始後に試験毎に設けた許容範囲内のプロトコールからの逸脱 事前に設定された許容範囲内の逸脱はモニタリングレポートに掲載しない 施設訪問監査本プロトコールでは施設訪問監査は予定していない 15. 研究組織 肝動脈塞栓療法研究会 代表世話人廣田省三兵庫医科大学放射線科 兵庫県西宮市武庫川町 1-1 TEL: FAX: 肝動脈塞栓療法研究会 臨床研究部会代表者山門亨一郎三重大学 IVR 科 三重県津市江戸橋 TEL: FAX: yama@clin.medic.mie-u.ac.jp 研究代表者 研究事務局研究事務局 : 佐藤洋造愛知県がんセンター中央病院放射線診断 IVR 部 TEL: FAX: ysato@aichi-cc.jp 32

33 15.4. 参加施設福井県済生会病院放射線科名古屋市立大学放射線科三重大学 IVR 科市立豊中病院放射線科奈良県立医科大学放射線科近畿大学医学部放射線科北海道大学放射線科順天堂大学練馬病院消化器内科手稲渓仁会病院放射線診断科大阪大学放射線科駿河台日本大学病院消化器内科鳴海病院放射線科愛知県がんセンター病院放射線診断 IVR 部 宮山士朗下平政史山門亨一郎保本卓穴井洋鶴崎正勝阿保大介大久保裕直児玉芳尚大須賀慶悟小川眞広松尾国弘佐藤洋造 統計解析専門家 三重大学トランスレーショナル医科学 山田知美 効果 安全性評価委員会 愛知医科大学放射線科 愛知県がんセンター中央病院薬物療法部 石口恒男 宇良敬 データセンター田丸智巳三重大学臨床研究開発センター 三重県津市江戸橋 TEL: 研究結果の発表研究結果の学会 論文発表に際しては 発表時点での全体会議で決定されたポリシーに従う 主たる公表論文は最終解析終了後に英文誌に投稿する 原則として 研究結果の主たる公表論文の著者は筆頭を研究代表者とし 次に示す研究者を共著者とする 本研究の計画に携わった共同研究者 登録数の多い順に施設代表者の順とする すべての共著者は投稿前に論文内容をreviewし 発表内容に合意した者のみとする 学会発表は複数回に及ぶ可能性があるため 研究代表者が研究グループ内協議の結果をまとめ 指名した者が行う 33

34 参考文献 1) 国立がんセンターがん対策情報センター. 人口動態統計によるがん死亡データ. 2) 国立がんセンターがん対策情報センター. 地域がん登録全国推計によるがん罹患データ. 3) 日本肝癌研究会追跡調査委員会. 第 18 回全国原発性肝癌追跡調査報告 ( ). 肝臓, 2010;51: ) Llovet JM, Ricci S, Mazzaferro V, et al. Sorafenib in advanced hepatocellular carcinoma. N Engl J Med. 2008; 359(4): ) Cheng AL, Kang YK, Chen Z, et al. Efficacy and safety of sorafenib in patients in the Asia-Pacific region with advanced hepatocellular carcinoma: a phase III randomised, double-blind, placebo-controlled trial. Lancet Oncol. 2009;10(1): ) Yoshikawa M, Ono N, Yodono H, et al. Phase II study of hepatic arterial infusion of a fine-powder formulation of cisplatin for advanced hepatocellular carcinoma. Hepatol Res May;38(5): ) Nishida A, Fukui K, Wada T, et al. Initital experience of hepatic arterial infusion chemotherapy of cisplatin in advanced hepatocellular carcinoma analysis of 19 cases. Jpn J Intervent Radiol.2006; 21:152. 8) Ueshima K, Kudo M, Takita M, et al. Hepatic arterial infusion chemotherapy using low-dose 5-fluorouracil and cisplatin for advanced hepatocellular carcinoma. Oncology. 2010: Suppl 1: ) Monden M, Sakon M, Sakata Y, et al ; FAIT Research Group. 5-fluorouracil arterial infusion + interferon therapy for highly advanced hepatocellular carcinoma: A multicenter, randomized, phase II study. Hepatol Res Feb; 42(2): ) Llovet JM, Brú C, Bruix J. Prognosis of hepatocellular carcinoma: the BCLC staging classification. Semin Liver Dis.1999; 19: ) Pawlik TM, Reyes DK, Cosgrove D, et al. Phase II trial of sorafenib combined with concurrent transarterial chemoembolization with drug-eluting beads for hepatocellular carcinoma. J Clin Oncol Oct 20; 29(30): Epub 2011 Sep ) Kudo M, Imanaka K, Chida N, Nakachi K, Tak WY, Takayama T, Yoon JH, Hori T, Kumada H, Hayashi N, Kaneko S, et al. Phase III study of sorafenib after transarterial chemoembolisation in Japanese and Korean patients with unresectable hepatocellular carcinoma. Eur J Cancer Sep; 47(14): ) 日本肝臓学会. 科学的根拠に基づく診療ガイドライン 2009 年版 年 ; 金原出版. 14) Furuse J, Ishii H, Nakachi K, et al. Phase Ⅰ study of sorafenib in Japanese patients with hepatocellular carcinoma. Cancer Sci. 2008; 99: ) Llovet JM, Real MI, Montaña X, et al. Arterial embolisation or chemoembolisation versus symptomatic treatment in patients with unresectable hepatocellular carcinoma: a randomised controlled trial. Lancet May 18 ;359(9319):

35 16) Luo J, Guo RP, Lai EC, et al. Transarterial Chemoembolization for Unresectable Hepatocellular Carcinoma with Portal Vein Tumor Thrombosis: A Prospective Comparative Study. Ann Surg Oncol (2011) 18: ) 池田公史, 奥坂拓志, 春日井博志, 他. 切除不能肝細胞癌に対する SM-11355とジノスタチンスチマラマーのランダム化比較第 Ⅱ 相試験. 日本肝癌研究会 ) Okusaka T, Okada S, Nakanishi T, et al. Phase II trial of intra-arterial chemotherapy using a novel lipophilic platinum derivative (SM-11355) in patients with hepatocellular carcinoma. Invest New Drugs.2004;22: ) Yoshikawa M, Saisho H, Ebara M, et al. A randomized trial of intrahepatic arterial infusion of 4'-epidoxorubicin with Lipiodol versus 4'-epidoxorubicin alone in the treatment of hepatocellular carcinoma. Cancer Chemother Pharmacol.1994;33 Suppl:S ) 日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会編 : 高血圧治療ガイドライン 東京 ライフサイエンス出版 ) Lencioni R, Llovet JM. Modified RECIST (mrecist) assessment for hepatocellular carcinoma. Semin Liver Dis. 2010;30(1): ) Eisenhauer EA, Therasse P, Bogaerts J, et al. New response evaluation criteria in solid tumours: revised RECIST guideline (version 1.1). Eur J Cancer Jan;45(2):

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