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1 第 16 回春季大会記録 Lab.Clin.Pract.,24(2): (2006) シンポジウム : 臨床検査医学の進歩 4. 日本人における Human Papillomavirus() の感染状況と子宮頚部病変について 石 順天堂大学浦安病院臨床病理科 和久, 喜納勝成, 堀越素子, 塩野さおり 同産婦人科 國井優依子, 野島美知夫 はじめに子宮頚部癌は現在,Human Papillomavirus() が癌化機構で最も重要な因子であることが知られているが, その他遺伝子変異, 内因性ホルモン, 免疫状態, 環境因子 ( 喫煙, ホルモン剤の使用 ) などその他の要因も不可欠であり, 感染後のメカニズムは未だ完全には解明されていない. 今回第一に疫学, すなわち Commercial sex worker (CSW), 一般日本人女性, 妊婦および男性における 感染の実態, 次にこれに関連した頚部細胞診組織診について述べる. 1. の種類と検索方法 は現在 100 種類以上に分類され, この内性器病変に同定されるのは 40 種類以上とされており, 様々な良悪性腫瘍に関連している ( 表 1). 最近のデータでは性感染症の最も一般的な微生物 である. また若年者を中心に広く蔓延し, 全世界では年間 3 億人が感染すると WHO は推定している. またこれらの内 90% 以上は免疫応答によりウイルスを自然排出するが, 残りは持続感染を許し子宮頚癌や前癌病変となると考えられる 1)~3). の検索法 4)~6) は, キットとしては現在 Hybrid capture 法しかない. この方法は PCR 法と同様の感度を有し, type として type 6, 11, 42, 43, 44 を type として 16, 18, 31, 33, 35, 39, 45, 51, 52, 56, 58, 59, 68 を検出する. 現在, 検査は主要国を含む 50 ヵ国以上で使用され, 検査件数は米国で年間約 400 万テストで, 子宮頚癌の一次検診と細胞診 ASCUS の場合の両方で使われ, また, ヨーロッパでの検査件数は年間約 100 万テスト, アジアでは年間約 30 万テストである. 一方, 日本国内は約 1.5 万 / 年が現状である. また通常細胞病理標本からは in situ hybridization 法あるいは in situ PCR 法を用いて検索している. 表 1 subtype と関連疾患 1) 婦人科領域尖圭コンジローマ : 6,11 子宮頚癌および異形成 : 16,18,31,33,35,45,51,52,56,58, その他 2) 耳鼻科 ( 口腔 ) 領域扁平上皮癌 : 30,40, 乳頭腫 : 2,6,11 3) 皮膚科領域尋常性疣贅, 足底疣贅 : 1,2,4,57 扁平疣贅 : 3,14 Bowen 病,Bowenoid papulosis 16,39,52 ( ボウエン様丘疹症 ) :

2 日本人における Human Papillomavirus() の感染状況と子宮頚部病変について 表 2 CSWs における STD 陽性率 ( 過去 7 年間 ) CT 淋菌 /299(15.4%) 145/299(48.5%) 37/299(12.4%) 12/299(4.0%) /247(11.7%) 119/247(48.2%) 34/247(13.8%) 10/247(4.0%) /474(12.2%) 234/504(46.4%) 59/504(11.4%) 20/504(4.0%) /128(19.5%) 57/128(44.5%) 14/128(10.9%) 4/128(3.1%) : Human papillomavirus,ct: Chlamydia trachomatis 表 3 一般患者における検出率 A B CT 淋菌 陽性 陽性 陽性 陽性 数 % 数 % 数 % 数 % CSW 一般患者 p value <0.01 <0.01 <0.05 p=0.011 <0.01 A:, B: High risk,ct: Chlamydia trachomatis 表 4 男子 陽性率 Both-type 男子 (2004) 10/106(9.4%) 3/106(2.8%) 0/106(0%) 6/106(5.7%) 4/106(6.7%) CSWs(2004) 57/128(44.5%) 25/128(19.5%) 14/128(10.9%) 14/128(10.9%) 4/128(3.1%) CT : Human papillomavirus,ct: Chlamydia trachomatis 淋菌 2. の疫学東京における STD クリニックで CSWs の, クラミジアトラコマチス, 淋菌の検出状況を見ると, type は約 45% 前後で推移し最も多い STD であり, また type は約 15% 前後で推移し, クラミジアトラコマチスは約 11% 前後, 淋菌は 4% 前後で, これらは 7 年間大きな変化はない ( 表 2). また CSWs は一般患者に比べると一種類だけではなく, 複数の STD に感染している. 一般患者における STD の頻度を見ると,High -risk type は約 6.0%, また type は約 2.6%, クラミジアトラコマチスは約 3.0%, 淋菌は 0.4% 前後である ( 表 3). また当院に受診した妊婦における STD の頻度を見ると Highrisk type は約 7.7%, また type は約 4.2%, クラミジアトラコマチスは約 4.9%, 淋菌は 2.1% である 4)~6). 東京における STD クリニックで男性での, クラミジアトラコマチス, 淋菌検出率を見ると女性の group より検出率は低いが Highrisk type が約 9.4%, type が 2.0%, クラミジアトラコマチスは 6 例,5.7%, 淋菌は 4 例,6.7% 検出されている ( 表 4). 男性の場合は尿道口と冠状溝から採取されている. 3. 頚部細胞診と の検出当院産婦人科を受診した患者における の検出率を見ると, 細胞診 Class I+II における 陽性は 420 例中 51 例 (12.1%),10 代では 15 例中 7 例 (46.7%),20 代では 115 例中 25 例 (21.7%), 30 代では 101 例中 10 例 (9.9%),40 代では 108 例中 2 例 (1.9%),50 代では 62 例中 7 例 (11.3%) であり,60 代,70 代では検出されなかった ( 表 5). 受診理由は 10 代では帯下, 不正出血, また 20 代,

3 Lab.Clin.Pract. (2006) 表 5 細胞診 Class I,II における年代別 陽性率 検出陽性 (%) 陰性 (%) 10 代 代 代 代 代 代 代 表 6 細胞診異常症例における 陽性率 陽性 (%) 陰性 (%) 陽性 (%) 陰性 (%) IIIa IIIb IV V 表 7 子宮頚部病変における 陽性率 陽性 (%) 陰性 (%) 陽性 (%) 陰性 (%) CIN CIN CIN SCC 代では妊婦, クラミジアなどの他の STD, 不正出血等により, また 40 代以上では癌検診を目的としたものであった. 次に High あるいは type 別に見た の検出率は, type 陽性 420 例中 43 例 (10.3%), type 陽性 12 例 (2.9%), 両方のタイプが検出されたものは 10 代,20 代で各 2 例ずつ 4 例である.10 代,20 代,30 代,40 代, 50 代, ではそれぞれ 検出例の内 type は 7 例中 5 例 (71.4%),25 例中 22 例 (88.0%), 10 例中 8 例 (80.0%),2 例中 2 例 (100.0%),7 例中 6 例 (9.7%) であった. 細胞診異常症例における 陽性率を見ると細胞診 Class IIIa における 陽性は 71 例中 69 例 (97.2%), type 陽性 69 例中 60 例 (87.0%), type 陽性 69 例中 9 例 (13.0%), 両 type 陽性 4 例であった. 細胞診 Class IIIb,IV,V における type 陽性 22 例中 20 例 (90.9%), 21 例中 21 例 (100%),38 例中 33 例 (86.8%) であった ( 表 6). 細胞診 Class I+II と Class IIIa 以上では 陽性率に有意の差が見られる. 次に組織診別に見てみると CIN 1,2,3,SCC ではそれぞれ 47 例中 45 例 95.7%( type 39 例,82.9%),16 例中 15 例 (93.8%),42 例中 40 例 (95.2%),38 例中 33 例 (86.8%) であった. CIN1 では 3 例両タイプの検出が見られた ( 表 7). CSWs で と頚部病変の関係を見ると, 一般外来の患者に比して異常症例が検索症例 247 人中 38 人 15.8% と極めて高い結果であり, また type が検出された症例 247 例中 38 例,

4 日本人における Human Papillomavirus() の感染状況と子宮頚部病変について 図 1 子宮頚癌検診のためのフローチャート ( 案 ) 約 15.4% は class IIIa 以上を示している. CSWs で 2 年間 を追跡調査した患者で頚部病変の関係を見ると,2 年間 type が検出された例では異常例が多く,class IIIa 7 例, IIIb 3 例であった. 4. の発癌のメカニズム子宮頚癌の発癌機序にイニシエーションとしての 腫瘍遺伝子の存在は欠くことのできないものであり, 腫瘍遺伝子蛋白である E6,E7 蛋白は, 腫瘍抑制遺伝子蛋白と結合することで細胞調節機能を破壊し, 細胞を不死化へと導き,E6 蛋白は,E6 関連蛋白と共に p53 蛋白と結合し, ユビキチン化され, ユビキチン依存性プロテオソームにて分解される. また E7 蛋白は,pRB 蛋白と結合することで E2F 蛋白が活性型となり転写を活性化し, 細胞周期を進行させるとされている. 例えば DNA に何らかのダメージが加わると, p53 蛋白が修復のためにその他の関連遺伝子を経由して G1 期での cell cycle 停止を促すか, または, 修復不可能であれば bax を介してアポトーシスへと導くとされている.pRB 蛋白もまた,E2F と結合および離脱することで細胞の cell cycle の進行を調整している 1)2)7)8). 5. 今後の子宮頚部検診子宮頚部癌検診には の同時検索が必要である. 検査は簡便で有効な検査法で, 細胞診の false negative を防ぐ効果がある. また class IIIa 以上の症例では病変が進行するかどうかの評価に役立つと考える. 図 1 は我々が提案する子宮頚部癌検診のためのフローチャートである. 6. まとめ 1)CSWs の type は過去 7 年間 45% 前後, type は 10~20% 程度, また妊婦では 7.7%, 頚部病変のない一般女性での type 陽性は 10% 前後であった. 2) 日本では 感染は現在最も多い STD 疾患である. 3) 本感染症の診断は Cervical intraepithelial neoplasia(cin), 子宮頚部癌の検出および移行への予測のためにも重要である. 文献 1) Parkin DM, Whelan SL, Ferlay J, Raymond L, Young J. Cancer incidence in five continents, vol VII. IARC Scientific Publication No143. Lyon: International Agency for Research on Cancer, ) Wallin KL, Wiklund F, Angstrom T, et al. Type

5 Lab.Clin.Pract. (2006) specific persistence of human papillomavirus DNA before the development of invasive cervical cancer. N Engl J Med 1999; 341: ) Herrero R, Hidesheim A, Bratti C, et al. A population-based study of human papillomavirus infection and all grades of cervical neoplasia in rural Costa Rica. J Natl Cancer Inst 2000; 14: ) 石和久, 喜納勝成, 宇津野栄, 鈴木正明, 久保田武美, 猪狩淳. ハイブリッドキャプチャー法による DNA 検出キットの 感染症の診断における有用性. 医学と薬学 1998; 39: ) Ishi K, Suzuki F, Saito A, et al. Prevalence of human papillomavirus, Chlamydia trachomatis and Neisseria gonorrhoeae in commercial sex workers in Japan, Infectious Diseases in Obstetrics and Gynecology 2000; 8: ) Sasagawa T. Human papillomavirus infection, Obstet Gynecol 2000; 67: ) Molano M, Posso H, Weiderpass E, et al. Prevalence and determinants of infection among Colombian women with normal cytology. Brit J Cancer 2002; 87: ) Mroueh AM, Seoud MA, Kaspar HG, et al. Prevalence of genital human papillomavirus among Lebanese women. Eur J Gynecol Oncol 2002; 23:

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