ゲノムを紡ぐ

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3 総説 広島大学大学院理学研究科数理分子生命理学専攻教授山本卓 はじめにゲノム編集は 部位特異的ヌクレアーゼを用いて標的遺伝子を自在に改変することが可能な新しい技術です 微生物から動物や植物まで様々な生物での遺伝子改変が可能なことから ゲノム編集はライフサイエンス研究において必要不可欠な技術となることが開発当初から予想されていました この予想は 第二世代の編集ツール TALEN と第三世代の編集ツールである CRISPR/Cas9 の開発によって現実のものとなり ゲノム編集技術は全ての研究者のための技術となりつつあります 特に 第三世代の CRISPR/Cas9 は簡便かつ効率的であることから 今後のゲノム編集研究は CRISPR/ Cas9 を中心として展開していくことは疑いのないところです ゲノム編集のように開発スピードの速い技術は近年例がなく 基礎研究のみならず応用研究での利用も積極的に進められています 本稿では ゲノム編集ツール開発の歴史 ゲノム編集を用いた標的遺伝子改変 off-target 作用を抑えるゲノム編集技術の派生技術について紹介します ゲノム編集ツール開発の背景ゲノム編集技術の基盤となる部位特異的ヌクレアーゼは 人工ヌクレアーゼと RNA 誘導型ヌクレアーゼに大別されます 人工ヌクレアーゼとして開発された第一世代のゲノム編集ツールは Zincfinger nuclease (ZFN) です ZFN は 目的の配列に特異的に結合する Zinc finger リピートに制限酵素 FokI のヌクレアーゼドメインを連結した人工ヌクレアーゼで ( 図 1) 一組の ZFN を発現させることによって目的の配列に DNA 二本鎖切断 (DSB) を誘導することができます ZFN は 1996 年に報告されて以来 ゲノム編集での多くの先駆的な研究に実績を有しています しかしながら 特異性の高い ZFN の作製が難しいことから 現在広く利用されるに至っていません これに対して 第二世代のゲノム編集ツールである TALEN (Transcription activator-like effector nuclease) は作製が容易であることから 2010 年以降 様々な作製方法 (Golden Gate 法 ) が開発され TALEN による遺伝子改変が急速に進みました (1) TALEN は 植物病原細菌 Xanthomonas 属の TALE タンパク質を DNA 結合ドメインに利用した人工ヌクレアーゼで ( 図 1) ZFN と同様に1 組のヌクレアーゼによって DSB を導入します TALE タンパク質は TALE リピートと呼ばれる繰り返しモチーフを中心にもち このリピート数に応じた塩基配列数 (~40bp) を認識することができるので 特異性の高い TALEN の作製が可能です (TALEN では ~20bp を利用している ) RNA 誘導型ヌクレアーゼである CRISPR (Clustered regularly interspaced short palindromic repeats)/ Cas9(CRISPRassociated Protein9) は 2013 年の始めに彗星のごとく現れました (2) 人工ヌクレアーゼが 標的配列への結合に DNA 結合ドメイン ( タンパク質 ) を利用するのに対して CRISPR/Cas9 は RNA と標的 DNA の塩基対形成を利用します 細菌や古細菌は 切断した外来 DNA( ファージなど ) を CRISPR 領域に取り込み これを鋳型とした短鎖の crrna (CRISPR RNA) を合成します さらに crrna と別の短鎖 RNA である tracrrna (transactivating CRISPR RNA) およびヌクレアーゼである Cas9 の複合体が標的配列を切断します (Ⅱ 型 CRISPR/Cas9) これによって 再び侵入してきた外来 DNA を不活性化することができるわけです ゲノム編集では crrna と tracrrna を1 分子の guide RNA(gRNA) として作製し grna と Cas9 の 2 種類の発現あるいは導入によって内在の遺伝子破壊が可能です ( 図 1) 現在ほとんどの研究者が レンサ球菌 (S. pyogenes) の Cas9 を用いており SpCas9 では標的配列の認識に PAM (Protospacer Adjacent Motif) と呼ばれる配列が 3 塩基 (NGG) 必要とされます CRISPR/Cas の利点は grna の種類を増やすことによって 多重遺伝子改変が簡単に行えることで 培養細胞でも生物個体でも多数の成功例が既に報告されています 人工ヌクレアーゼ ZFN TALEN CRISPR/Cas9 { { DNA 結合ドメイン RNA 誘導型ヌクレアーゼ DNA 切断ドメイン (Fokl) ゲノム DNA ゲノム編集を用いた標的遺伝子改変ゲノム編集ツールによって導入された DSB は 細胞内の複数の DNA 修復経路によって修復されます 主に 非相同末端連結 (NHEJ) と相同組換え修復 (HR) の 2 つの経路によって修復されますが 繰り返し DSB を導入することによって修復エラーを誘導し 標的遺伝子の改変を行います NHEJ 経路では 修復過程のエラーによって 欠失や挿入などの変異を導入することが可能です これによって 遺伝子内の変異であれば フレームシフトを引き起こし遺伝子が破壊されます ( 図 2 ) また HR 経路の修復では ドナーベクターを共導入することによって 切断部分に外来の遺伝子を挿入することが可能です ( 図 2 ) 最近では ドナーベクターの代わりに 1 本鎖 DNA を利用したノックインも盛んに行われています NHEJ 経路を利用した遺伝子破壊は 基本的に全てのゲノム編集ツールで可能であり 多くの成功例が報告されています (3) 最近では 微生物などこれまで標的遺伝子改変が難しかった生物種での改変例も増えてきています 一方 HR 経路を利用したノックインは 細胞種や生物種によって効率が異なるので注意が必要です HR の活性は 細胞周期に依存しており 全くノックインできないケースも見られます また ゲノム編集の効率は 細胞であれば遺伝子導入効率 個体であればマイクロインジェクションが可能かどうかなど実験手法によっても影響を受けます 最近では 同時に複数箇所を切断することによって 染色体レベルでの編集も可能であることが報告されています 同一染色体上の2 箇所を切断すると大規模な欠失を作製することが培養細胞や個体で証明されています 欠失と比較すると頻度は低いですが 同一染色体上の 2 箇所の切断によって逆位を誘導することも可能になってきています これらの染色レベルの実験を行う場合 CRISPR/Cas9 であれば複数のガイドを使うだけで実行可能です 筆者らは 最近 1 つのベクター中に 7 種類の grna の発現カセットを組み込んだ all-in-one vector を開発しており このベクターを用いることによって効率的に染色体レベルの改変が可能になると考えています Cas9 grna 図 1. 各ゲノム編集ツールの概要 02 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

4 ゲノム DNA NHEJ の修復エラー 挿入 欠失による遺伝子ノックアウト Cas9 ニッカーゼと FokI-dCas9 を用いたゲノム編集 ゲノム編集技術では 類似配列への変異導入 (off-target 作用 ) について注意する必要があります 標的遺伝子の遺伝子破壊が成功する一方で 類似する配列に欠失や挿入などの変異を同時に導入する可能性です off-target 作用の程度は ゲノム編集ツールの種類や用いる細胞や個体によって異なりますが 特にガン細胞では高い傾向にあります (4) CRISPR/Cas9 においては off-target 作用を低減させる目的で Cas9 の 2 つのヌクレアーゼドメインのうち 1 か所に変異を入れた Cas9 ニッカーゼが開発されています (5) 近接する 2 箇所に grna を設計し それぞれの DNA 鎖を Cas9 ニッカーゼにより DNA ニックを入れると (Double nicking) その領域では DSB を導入された形になり ゲノム編集が可能となります ( 図 3a) grna が類似配列に結合した場合 DNA ニックが入りますが 欠失や挿入変異は導入されません これによって off-target 作用を低下させることができます さらに最近 高活性かつ off-target 作用を抑える CRISPR/ Cas9 として Cas9 の 2 つのヌクレアーゼドメインの両方に変異を入れた dcas (dead Cas9) を利用した方法が開発されました (6) dcas9 の C 末端側に TALEN で利用されている制限酵素 FokI のヌクレアーゼドメインを連結させ (FokI-dCas9) 近接する 2 箇所に結合する grna と FokI-dCas9 によって標的配列に DSB を導入できることが示されました ( 図 3) この方法は 1 つの grna が類似配列に単独で結合しても DNA ニックや DSB を導入しないため より安全な方法であると考えられます Cas nikase grna1 Folk-dCas9 grna1 grna2 DNA 切断とメイン (Fok1) 部位特異的ヌクレアーゼによる DSB の誘導 HR による外来遺伝子の挿入 Cas9 (D10A) 今後の展望ゲノム編集は CRISPR/Cas9 の開発によって全ての研究者のための技術になったと言えます 研究者のアイディア次第でゲノム編集を使った様々な研究が考えられます 最近 人工ヌクレアーゼのヌクレアーゼドメインの代わりに転写因子の活性化ドメインや抑制ドメイン あるいは GFP を連結させた人工タンパク質の開発が競って進められています Cas9 についても dcas9 に様々な機 GFP GFP 遺伝子ノックイン 図 2. 部位特異的ヌクレアーゼによるゲノム編集概略 dcas9 (D10A, H840A) grna2 図 3. ダブルニッキング法と FokI-dCas9 法の概略 能ドメインを連結させる技術が次々と報告され 日々驚かされています 国内の研究レベルをあげるために 基礎研究はもちろん応用研究にもゲノム編集を積極的に利用してほしいと考えています 文献 1. Cermak T, Doyle EL, Christian M, Wang L, Zhang Y, Schmidt C, Baller JA, Somia NV, Bogdanove AJ, Voytas DF. Efficient design and assembly of custom TALEN and other TAL effector-based constructs for DNA targeting. Nucleic Acids Res. 39(12): e82, Cong L, Ran FA, Cox D, Lin S, Barretto R, Habib N, Hsu PD, Wu X, Jiang W, Marraffini LA, Zhang F. Multiplex genome engineering using CRISPR/Cas systems. Science. 339(6121): , Peng Y, Clark KJ, Campbell JM, Panetta MR, Guo Y, Ekker SC. Making designer mutants in model organisms. Development. 141(21): , Fu Y, Foden JA, Khayter C, Maeder ML, Reyon D, Joung JK, Sander JD. High-frequency off-target mutagenesis induced by Cas nucleases in human cells. Nat Biotechnol. 31(9): , Ran FA, Hsu PD, Lin CY, Gootenberg JS, Konermann S, Trevino AE, Scott DA, Inoue A, Matoba S, Zhang Y, Zhang F.Double nicking by RNA-guided CRISPR Cas9 for enhanced genome editing specificity. Cell. 154(6): , Guilinger JP, Thompson DB, Liu DR. Fusion of catalytically inactive Cas9 to FokI nuclease improves the specificity of genome modification. Nat Biotechnol. 32(6): , 2014 著者プロフィール 山本卓 ( やまもとたかし ) 広島大学大学院理学研究科数理分子生命理学専攻分子遺伝学研究室教授 経歴 1991 年広島大学大学院理学研究科修了 1992 年熊本大学理学部助手 1996 年広島大学博士 ( 理学 ) 2002 年広島大学大学院理学研究科講師 2003 年広島大学大学院理学研究科助教授 2004 年より現職 2014 年鳥取大学と熊本大学の客員教授 広島大学研究拠点 ゲノム編集研究拠点 リーダー 主な専門 研究分野ゲノム編集 発生生物学 ゲノム生物学 学会等活動ゲノム編集コンソーシアム ( 代表 ) 最近の代表的論文 1. Sakuma T, Nishikawa A, Kume S, Chayama K and Yamamoto T. Multiplex genome engineering in human cells using all-in-one CRISPR/Cas9 vector system. Scientific Reports, 4: 5400, Sakuma T, Hosoi S, Woltjen K, Suzuki KI, Kashiwagi K, Wada H, Ochiai H, Miyamoto T, Kawai N, Sasakura Y, Matsuura S, Okada Y, Kawahara A, Hayashi S and Yamamoto T. Efficient TALEN construction and evaluation methods for human cell and animal applications. Genes Cells, 18: , Ochiai H, Sakamoto N, Fujita K, Nishikawa M, Suzuki KI, Matsuura S, Miyamoto T, Sakuma T, Shibata T and Yamamoto T. Zinc-finger nuclease-mediated targeted insertion of reporter genes for quantitative imaging of gene expression in sea urchin embryos. Proc Natl Acad Sci U S A, 109: , 2012 お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp COSMO BIO CO., LTD. 03

5 概論 CRISPR/Cas システム 非常に優れたゲノム編集システム Cas(clustered regularly interspaced short palindromic repeats-crispr associated proteins) システムは 細菌や古細菌においてウイルスやプラスミドといった遺伝的要素の侵入物を標的し 排除するよう進化した適応免疫の一つである これらのシステムは cas 遺伝子カセットと外来性 DNA に由来して 遺伝記憶となる短鎖と特徴的な スペーサー 配列を間に挟んだ一連の直列反復配列をコードする CRISPR アレイから構成される 転写および CRISPR 座位の成熟を経て Cas タンパク質とともに外来性 DNA 検出の監視システムとして機能する CRISPR RNAs(crRNAs) が産生され やがて RNA にガイドされた干渉により外来性 DNA を崩壊へと導く 細菌性 Ⅱ 型 Cas システム由来のヌクレアーゼ Cas9 は形質転換された生物工学ツールであり 現在ではシンプルなワトソン - クリック塩基対を基にしたゲノム編集の重要なツールとして利用されている 簡便かつ効率がよいことから 実質的に全てのゲノムを標的することができ 世界中の数々の研究室が急速に採用している さらに 本システムはゲノム編集のみに留まらず 遺伝子発現のオン / オフや生細胞における画像診断においても利用されている CRISPR/Cas システムの基礎 2007 年に CRISPR/Cas システムが適応免疫に関与することが始めて実験的に示された ストレプトコッカス サーモフィルスに溶菌性ファージを感染させると その後ファージに対する免疫が得られることが報告されている その翌年 成熟した crrna が Cas タンパク質との複合体内でガイドとして機能し 細菌におけるウイルス DNA 増殖と干渉を誘導することが発見された 現在では 3 段階で適応免疫が生ずることが知られている ステップ 1: 侵入 DNA の短鎖配列獲得 ( プロトスペーサー ) およびスペーサーとして CRISPR アレイへの挿入 これには Cas タンパク質によるプロトスペーサー切断および CRISPR アレイでの反復複製とその後の組み換えが含まれる ステップ 2:pre-crRNA の転写が生じた後 成熟 crrna 産生プロセスを経由する 何れも反復配列と侵入物標的スペーサーをもつ ステップ 3:crRNA スペーサー配列相補部位において Cas タンパク質による外来性核酸の crrna 先導型切断が生ずる ( 干渉 ) 3 種 (Ⅰ 型 Ⅱ 型 Ⅲ 型 ) の Cas システムが存在し 干渉の際 各々異なる分子機序を利用する Ⅰ 型と Ⅲ 型システムでは crrna 先導型ターゲティングにおいて Cas タンパク質の大型複合体を利用するが Ⅱ 型システムでは RNA 先導型 DNA 認識と切断に Cas9 タンパク質のみを必要とする この Ⅱ 型の特性はゲノム工学アプリケーションにおいて非常に有用であることが立証されている Cas9-sgRNA 複合体の構造および機能初期の遺伝学研究により 細菌において Cas9 がウイルス防御に必須であり 侵入 DNA に二本鎖切断 (DSBs) を導入し in vivo DNA 標的を可能とすることが示されていた 2012 年に Cas9 が tracrrna と crrna の2 種の RNA を利用して DNA 切断を誘導することが示された 標的認識には crrna 配列との塩基対形成と標的配列隣接部位の PAM の存在が必要であ る tracrrna-crrna 複合体は sgrna として設計することができる 5' 末端の 20 塩基配列が DNA 標的部位をワトソン - クリック塩基対形成により決定し 3' 末端の二本鎖ループ構造が Cas9 に結合するという 2 つの重要な特色をもつ 本発見により sgrna 内の 20 塩基のガイド配列を変更することで PAM 配列に隣接した如何なる DNA 配列をも標的できるシステムが構築された TALEN や ZFN のような 各 DNA 標的部位に対応したタンパク質エンジニアリングが必要となるゲノム編集手法と異なり Cas9 システムではガイド RNA 配列の変更のみで標的ゲノムおよびそれに対する特異性を変更することができる 04 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

6 Cas9/sgRNA を利用したゲノム工学 CRISPR/Cas9 システムは カスタム化 ( 標的遺伝子の変更や複数遺伝子のターゲット ) が容易であることから 現在 細菌 寄生生物 ゼブラフィッシュ マウスおよびヒト細胞をはじめとした膨大な種類の細胞や生物種において そのゲノム編集または修正に利用されている カスタムデザインされた sgrnas と共にヒト細胞 ( 胚胎性腎臓細胞 慢性骨髄性白血病細胞 ips 細胞など ) 内で発現させると Cas9 はゲノム DNA 内に DSBs を産生し その後 NHEJ( 非相同末端結合 ) により修復され遺伝子破損を生ずるか HDR( 相同組換え修復 ) によりドナー遺伝的配列の挿入が生ずる 決定された部位に DSBs を導入することで 肺がん 急性骨髄性白血病およびユーイング肉腫において生ずるものと類似した染色体転座をもつヒト細胞株および初代培養細胞が産生される さらに multiplexing として知られる複数の sgrna を用いた複数座位の同時標的も可能であることが報告されている Cas9 は既に β 型地中海貧血症 チロシン血症および嚢胞性線維症といった特定遺伝子内の変異修復にも使用されている したがって Cas9 は ゲノム再編成研究や癌などのの疾患発生のさらなる理解においてロバストかつ順応性のあるツールとなり得ると同時に遺伝学を基盤とした治療の可能性を秘めている 参考文献 その他の応用 生細胞のイメージング CRISPR/Cas システムでは grna により如何なる配列も標的 編集することができるため 生細胞における特定染色体部位のイメージングへの応用が期待できる ヌクレアーゼドメインが非活性化された修正型 Cas9 タンパク質 (dcas9) を蛍光タンパク質 (EGFP など ) に融合させ 特異的にデザインされた sgrna とともに用いることで dcas9 は生細胞における翻訳領域および非翻訳領域の DNA 画像化に利用することができる このようなイメージングツールは 生細胞における天然の染色体の高次構造動態研究用に用いられている現在の技術改良に実質上利用できる可能性がある 蛍光タンパク質または小分子を sgrna にカップリングできる可能性もあり Cas9 を利用した多色画像化に新たな方略を与えることが考えられる 遺伝子制御 Cas9 の主な特徴はガイド RNA 配列と PAM により決定された DNA 部位に結合できることであり DNA の永久的な改変を超えた応用が可能となる 特に dcas9 と設計された sgrna の組み合わせにより ゲノムワイドスケールでの標的遺伝子制御へと目的が移行している CRISPRi として知られるプロセスでは RNAP の DNA アクセスを dcas9 により遮断することもできるため 細菌とヒト細胞において転写を可逆的に抑止できる さらに RNAP ω - サブユニットなどの調節ドメインと融合させたキメラ dcas9 を構築することで CRISPRi を効果的な遺伝子活性化へと利用できる可能性も考慮されている Barrangou, R. et al. CRISPR provides acquired resistance against viruses in prokaryotes. Science 315, (2007) Jinek, M. et al. A programmable dual-rna-guided DNA endonuclease in adaptive bacterial immunity. Science 337, (2012) Jinek, M. et al. RNA-programmed genome editing in human cells. elife 2, e00471, (2013) Cong, L. et al. Multiplex genome engineering using CRISPR/Cas systems. Science 339, (2013) Mali, P. et al. RNA-guided human genome engineering via Cas9. Science 339, (2013) Sternberg, S. H. et al. DNA interrogation by the CRISPR RNA-guided endonuclease Cas9. Nature 507, (2014) Jinek, M. et al. Structures of Cas9 endonucleases reveal RNA mediated conformational activation. Science (2014) van der Oost, J. et al. Unravelling the structural and mechanistic basis of CRISPR Cas systems. Nature Rev. Microbiol. 12, (2014) Anders, C. et al. Structural basis of PAM-dependent target DNA recognition by the Cas9 endonuclease. Nature nature13579 (2014) Cosmo Bio would like to acknowledge and thank the Technologies, Inc. for providing CRISPR/Cas system information presented here. Acknowledgements This airticle was put together with scientific input from Jennifer A.Doudna, Tom Riis and Sam Sternberg, Department of Molecular and Cell Biology and Department of Chemistry,Howard Hughes Medical Institute, University of California Berkeley,Berkeley, California 94705, USA. The authors have no affiliation with Nature Publishing Group. All rights reserved. index.htm お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp COSMO BIO CO., LTD. 05

7 icrispr/cas9 ゲノム編集用ガイド RNA ライブラリー APB icrispr/cas9 ゲノム編集用ガイド RNA ライブラリー 低コスト! CRISPR/Cas9 技術を用いたゲノムワイド sgrna コレクション ゲノム編集において RNA 先導型の最新のエンドヌクレアーゼツールに CRISPR /Cas9 システム (Clustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeats: 規則的な間隔をもってクラスター化された短鎖反復回文配列 ) があります 本システムでは 単鎖ガイド RNA(sgRNA) を使用して特異性の高いゲノム破壊や置換を行います この簡便かつロバストなゲノム編集システムは真核生物細胞に利用可能です 相同組換えにより対象ゲノムを希望する部位で切断することで 非常に簡便に 自由に かつ効果的に遺伝子発現抑制や遺伝子編集を実現します ウイルスベクターや遺伝子工学の分野で長年実績のある では この最新の技術を利用するための製品を低価格でご提供しています 非組込み型アデノウイルス sgrna 発現システムをはじめ 全ヒト マウス およびラット遺伝子を標的とした独自のゲノムワイド sgrna ライブラリー発現用のレンチウイルスシステムを開発しました レンチウイルスシステムは 実験手技等に左右されず 簡便で 独自の Cas9 ヌクレアーゼやニッカーゼ発現ベクターおよびウイルスと補完することで icrispr システムは遺伝子ノックアウト実験において理想的な手法となります Cas9 発現 レンチウイルスベクター パッケージ済みレンチウイルス パッケージ済みアデノウイルス ゲノムワイド icrispr sgrna ライブラリー 野生型 Cas9 ヌクレアーゼ 改変型 Cas9 ニッカーゼ レンチウイルスベクター パッケージ済みレンチウイルス パッケージ済みアデノウイルス ヒト マウス ラット 受託サービス ノックアウト細胞株構築 カスタム標的レンチウイルス sgrna ライブラリー 自由度が高く多様性のあるゲノム編集ツール icrispr システム WEB へどうぞ 記事 ID:13443 icrispr システムは 特異性の高いゲノム崩壊と置換が可能です この簡便かつロバストなシステムでは (1) Cas9 ヌクレアーゼまたは Cas9 ニッカーゼ (2) 標的特異的単鎖ガイド RNA(sgRNA) の 2 つの要素が必要です レンチウイルスベクターの形質転換 レンチウイルスのトランスダクション またはアデノウイルスのトランスダクションにより標的細胞や宿主における Cas9 発現が生じます sgrna がゲノム上の標的配列をみつけると Cas9 ヌクレアーゼがゲノム DNA の両鎖を切断し二本鎖切断 (DSBs) が生じます これが修復されると挿入欠失フレームシフトまたは早期の停止コドンが生じます 二本鎖切断 (DSBs) 挿入欠失フレームシフト 早期の停止コドン 非相同末端結合による修復 06 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

8 Cas9 ヌクレアーゼによる相同組換え修復 (HDR) 細胞は 非相同末端結合 (NHEJ) 経路のほかに相同組換え修復 (HDR) により DNA 修復を行うことができ この場合 ゲノム DNA に核酸変異の導入を行うことがあります 目的配列をもつ DNA 修復の鋳型は 通常 sgrna/cas9 とともに細胞に形質転換しますが 二本鎖切断に近接の上流または下流の配列と高度に相同性をもつ必要があります Cas9 ヌクレアーゼにより導入された二本鎖切断は HDR を受けた後 特定変化がゲノム DNA 内に永久に導入されます これは 改変型 Cas9 ニッカーゼにより導入された一本鎖切断でも同様です 特異性と精度を改変した Cas9 ニッカーゼ icrispr/cas9 ゲノム編集用ガイド RNA ライブラリー Cas9 ヌクレアーゼの触媒領域の 1 つを不活性化させた ニッカーゼ は ゲノム DNA 上の標的部位における二本鎖切断ではなく一本鎖切断を行います 期待する二本鎖切断を行うため 1 つではなく 2 つの grnas をゲノム DNA の近接領域 (20 塩基未満 ) の両鎖に配置した場合 ガイド RNA(gRNA) がミスマッチをもって期待しない DNA 部位に結合しオフターゲット作用を生ずることがありますが 改変したニッカーゼによりをこの現象を削減することができます ゲノム DNA 上の期待しない単鎖の切れ目は 無傷の反対鎖を鋳型として相同配向性修復 (HDR) 経路により直ちに修復されます Cas9 ヌクレアーゼ Guide RNA 要件 各標的遺伝子につき 1 つの grna インデルフレームシフト誘導 Yes 最も効果的 Yes HDR 誘導 推奨アプリケーション InDel, HDR ( 正確さが重要で オフターゲット作用がそれほど問題でない場合 ) Cas9 ニッカーゼ 各標的遺伝子につき 1 つの grna 少々 Yes あまり効果的でない HDR 経路のみ InDel 生成を必要としない場合 Cas9 ニッカーゼ 各標的遺伝子につき 2 つの grna Yes 非常に効果的 Yes InDel, HDR ( 正確さが重要 かつオフターゲット作用が問題視される場合 ) Cas9の種類 製品種 メーカー略号 品番 希望販売価格 レンチウイルスベクター APB K002 69,000 ヌクレアーゼ ( 野生型 ) レンチウイルス APB K ,000 アデノウイルス APB K ,000 レンチウイルスベクター APB K005 69,000 ニッカーゼ ( 改変型 ) レンチウイルス APB K ,000 アデノウイルス APB K ,000 お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp COSMO BIO CO., LTD. 07

9 icrispr/cas9 ゲノム編集用ガイド RNA ライブラリー ゲノムワイド sgrna( 単鎖ガイド RNA) コレクション CRISPR/Cas9 システムを利用することで 非常に特異的なゲノム編集が可能になります 標的特異的な単鎖ガイド RNA (sgrna) に先導され Cas9 ヌクレアーゼがゲノム DNA の二本鎖を巻き戻し sgrna による標的配列を認識して両鎖を切断します これにより生ずる二重鎖切断は非相同末端結合 (NHEJ) 経路により修復され 標的遺伝子の翻訳領域が崩壊します は レンチウイルスベクターやすぐに実験にご便用頂けるレンチウイルスおよびアデノウイルスを利用した ヒト マウス およびラット遺伝子を標的とするゲノムワイド icrispr sgrna ライブラリーを開発しました のレンチウイルス icrispr sgrna ベクターおよびウイルスは 1 種類ずつ または 3 種のセットでご提供していますので 実験条件にあわせてお選びください 個別使用または複数をプールして使用するなど 実験系に適した遺伝子ノックアウト実験を行って頂けます icrispr sgrna アデノウイルスは 特に導入困難な細胞種を始めとした幅広い標的細胞において 非組込み型かつ高い効率でのゲノム編集に適しています 野生型 Cas9 ヌクレアーゼ用 sgrna コレクション 各 sgrna 品名製品種価格 3 種の sgrna セット レンチウイルスベクター 38,000 レンチウイルス 119,000 アデノウイルス 251,000 レンチウイルスベクター 105,000 レンチウイルス 279,000 パッケージ済み レンチウイルス よりご提供 ニッカーゼ ( 改変型 Cas9) 用 sgrna コレクション 各 sgrna 品名製品種価格 3 種の sgrna セット Cas9 と sgrna ウイルスを同時導入した標的細胞 レンチウイルスベクター 76,000 レンチウイルス 238,000 アデノウイルス ご照会 レンチウイルスベクター 210,000 レンチウイルス 遺伝子発現レベル変化 ご照会 1 コスモ バイオ WEB ページの詳細検索をクリック 2 キーワード検索にご希望の遺伝子名 品番に K* ( アスタリスク ) メーカー略号に APB を入力して検索してください 例 :DUX4L7 3 検索結果が表示されます 品番 品名 数量を指定し ご利用の代理店様へご注文ください 08 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

10 APB お問い合わせ先 ご質問 ご不明の点は技術サービス部テクニカルサービスグループまでお問い合せください また 秘密保持契約のご希望につきましても 下記までご連絡をお願いいたします TEL : FAX : jutaku_gr@cosmobio.co.jp icrispr プール型カスタム sgrna レンチウイルスライブラリー作製サービス プール型カスタム sgrna レンチウイルスライブラリーを利用することで最大 100 種の標的遺伝子を 一度にノックアウトすることができます 本商品はお客様のご研究に合わせて作製しますので 特に遺伝子ファミリーや経路のノックアウトに有用です プール型レンチウイルス粒子をご提供致します ご希望の遺伝子の生物種 遺伝子名およびアクセッション番号を表記した標的遺伝子リストをコスモ バイオへご連絡ください sgrna レンチウイルス プール型 sgrna レンチウイルスライブラリー WEB へどうぞ 記事 ID:13443 sgrna プールと Cas9 レンチウイルスを標的細胞に同時に導入 icrispr カスタムノックアウトサービス APB icrispr カスタムノックアウト細胞作製サービス WEB へどうぞ 記事 ID:13443 本サービスでは 如何なる細胞株のどの遺伝子であってもノックアウト致します へご希望の標的細胞と ノックアウトしたい遺伝子の生物種 遺伝子名およびアクセッション番号をご連絡頂くだけです ゲノム編集に成功した細胞は 厳格な品質管理と遺伝子ノックアウトの検証後 お客様にお届け致します sgrna および Cas9 ウイルスを標的細胞に導入 Cas9 guide RNA 標的遺伝子ノックアウト 二本鎖切断 ワイルドタイプノックアウト NHEJ による修復後 挿入欠失変異 お問い合わせ先 ご質問 ご不明の点は技術サービス部テクニカルサービスグループまでお問い合せください また 秘密保持契約のご希望につきましても 下記までご連絡をお願いいたします TEL : FAX : jutaku_gr@cosmobio.co.jp お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp COSMO BIO CO., LTD. 09

11 icrispr/cas9 ゲノム編集用製品 FA icrispr/cas9 ゲノム編集用製品 01 で保証できるノックアウト効率を教えてください また 3 種の grna の何れも標的をノックアウトできなかった場合 他の候補を提供してもらえますか? A の経験では デザインしたコンストラクトの 90% 以上が 20 ~ 90% の細胞において完全なノックアウトを達成しています 感染後ピューロマイシン選択した細胞の 50% 以上において ほとんどのコンストラクトから完全なノックアウトが得られています 実証例から sgrna は shrna や sirna よりかなり優秀であることが示唆されます 3 コンストラクトのいずれからも顕著なノックアウトが得られないというのは非常にまれな状況です もし いずれのコンストラクトを用いても適切なノックアウトが得られない場合 異なる 3 種のコンストラクトを無料でデザイン致します 交換は 1 回のみに限ります 交換には細胞のモニターが必須条件で Surveyor アッセイの分析証明をご提供ください 標的配列増幅用 PCR プライマーを設計し T7E で分解させます 02 本システムを長鎖ノンコーディング RNA に使用した経験はありますか A 本システムでは 長鎖ノンコーディング RNA や mirna もしくは短鎖 DNA 断片を二本鎖 sgrnas によりノックアウトすることも可能です しかし ノックアウト効率はタンパク質コーディング遺伝子に比べて非常に低く ~ 1% 程度です したがって 単一細胞クローニングが必要となります では lncrna の最初と最後を標的する 3 種の sgrnas をデザインし 今後上市する計画もあります (3x2 コンストラクト ) 標的 lncrna のノックアウト用に 3x3 の組み合わせがあるため PCR スクリーニングにより最良の組み合わせを確認します その後 2つの最もよい sgrnas をトランスダクションした後 単一細胞クローニングします 1 ~ 5% のクローンにおいて lncrna の完全ノックアウトが期待されます 03 ノックアウトがみられるまでにどのくらいの時間が必要ですか A ピューロマイシン選択後 1 週間です 04 推奨する培養条件を教えてください A レンチウイルストランスダクションの標準型プロトコールに準ずるとともに ご利用の特定細胞に対して最適化された培養条件をお確かめの上ご利用ください 05 sgrna の代替品を要求する場合のガイドラインを教えてください A では セットでご購入いただいた 3 種の sgrna レンチウイルスコンストラクトのうち少なくとも 1 つは トランスダクションと薬物選択後 50% 以上の細胞においてフレームシフト変異による完全な遺伝子ノックアウトを示すことを保証します 遺伝子ノックアウト効率は Surveyor アッセイで素早く検査でき ウェスタンブロットまたは他の機能解析により確かめることができます 非常にまれな事例ではありますが もし顕著な効果が得られない場合は 異なる sgrna 配列をもつ 3 種の新規コンストラクトを代替品として 1 回のみご提供致します 代替品提供をご希望の場合 まず Surveyor アッセイ結果をご提示頂いた上で にて内容を確認致します 代替品セットは保証対象外です もしこれらのコンストラクトも効果がないと考えられる場合 おそらく理由は原因不明であると思われます では 本技術の成功に向けてその義務と責務を制限するため 如何なる sgrna レンチウイルス製品においても代替品のご提供は 1 回のみとしています お問い合わせ頂く前に お客様において MOI の増大 (10 程度まで ) 感染時間 ( 最長 72 時間 ) およびノックアウトアッセイの前にクローンのスクリーニングを行うなど 可能な限り実験系の最適化を行っていただけますようお願い致します 10 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

12 icrispr/cas9 ゲノム編集用 icrispr 製品プロトコール プラスミド増幅 では プラスミド DNA を 10mM Tris に入れてご提供しており ( 特別なご指定のない限り ) 標準的な DH5 α E.coli 株に直接形質転換することを想定しています より入手した何れのプラスミドを増幅する場合も DH5 α コンピテントセルに形質転換し 単一コロニーを拾って一般的なプラスミドミニプレップを行います ( タンパク質発現用 E.coli 株はプラスミド抽出や精製に向かない場合があるため プラスミド増幅への使用はお奨めしません ) プラスミドの抗生物質選択を確認してください コードされる耐性遺伝子は通常 アンピシリン カナマイシンまたはスペクチノマイシンですが テトラサイクリンやクロラムフェニコールをもつ場合もあります の plenti ベクターは全て高コピー数プラスミドです E.coli DH5 α コンピテントセルのサブクローニング効率 最良の結果を得るために の ProClone Competent Cells ( 品番 : E003) をご利用ください コンピテントセルは 4x1.25mL 容量で提供されます -80 で保存してください 凍結溶解の繰り返しを避けるため 分注保存してください 湿った氷上にバイアルを静置して溶解します 細胞を分注する前に新しいチューブを冷却しておきます 溶解後 ゆっくりと反転させて細胞を混合します 直ちに 50 μ L ずつ分注し ドライアイス / 95% エタノール内で再凍結します 形質転換プロトコール 1. ProClone Competent DH5 α cell を湿った氷上で溶解する 2. 1 μ L のプラスミドを添加する プラスミド濃度が既知の場合 10ng/ μ L に希釈して 1 μ L 使用する チューブを軽くたたいて混合する 氷上で 30 分間静置する のウォーターバス内で 45 秒間きっちりと熱処理する 4. チューブを氷上に戻し 2 分間静置する μ L の滅菌済み LB 培地を加え rpm に設定した培養振とう器内で 1 時間振とう培養する 6. 全量を適切な抗生物質を含む LB 寒天培地上に撒く ( 濃度は下記参照 ) で一晩培養 (16 時間程度 ) してコロニーを形成させる もしコロニーが凝集している場合は 1 μ L のセルを 100 μ L の LB に加え 新しい抗生物質入り LB プレートにまく 8. 4 ~ 10mL の抗生物質を含む LB 培地に単一コロニーを接種する rpm に設定した震盪培養器で一晩 (16 ~ 18 時間 ) 培養する 9. 一般的なミニプレッププロトコールに準じてプラスミドを単離する 抗生物質選択 KanR: 50 μ g/ml カナマイシン AmpR: 100 μ g/ml カルベニシリン / アンピシリン SpecR: 50 μ g/ml スペクチノマイシン TetR: 12.5 μ g/ml テトラサイクリン CamR: 25 to 34 μ g/ml クロラムフェニコール icrispr/cas9 ゲノム編集用製品 レンチウイルスパッケージング 以下は 最大 10 6 IU/mL タイターの組換え型レンチウイルス粒子産生用プロトコールです 実験結果の評価の手だてとするため ネガティブコントロール (DNA またはトランスフェクション試薬なし ) のご使用をお奨めします レンチウイルスパッケージングを始める前に 適切な量の発現 DNA(10 μ g プラスミド / 10 cm ディッシュ ) があることを確認します DNA 増幅ステップでは 通常 標準的な細菌の形質転換プロトコールを利用します では E.coli DH5 α 株によりレンチウイルスパッケージング用プラスミドが高収量で産生でき また組換えが生ずるリスクが低いことを確認しているため ご提供した DNA プラスミドの増幅には E.coli DH5 α 株のご利用をお奨めします お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp COSMO BIO CO., LTD. 11

13 レンチウイルスパッケージングプロトコール 1 日目 1. 午後に ~ 1.2 x T 細胞を 10cm ディッシュに播種する icrispr/cas9 ゲノム編集用製品 2 日目 ( ステップ 2~6 をトランスフェクション当日の午前中に行う ) 3 日目 4 日目 ( 回収 ) 2. 細胞密度が70~80% であることを確認する 3. a) 10 cmディッシュごとに下記に準じてトランスフェクション複合溶液を調製する 溶液 A: 20 μgのdnaプラスミド ( 発現ベクター 10μgと の第 2 世代 ( 品番 :LV003) または第 3 世代 ( 品番 :LV053) パッケージングミックス 10μg) を1mLの無血清かつ抗生物質を含まない培地に加えて希釈する 溶液 B: 80μLの LentiFectin トランスフェクション試薬 ( 品番 :G074) を1mLの無血清かつ抗生物質を含まない培地に添加する b) 上記溶液を室温で5 分間静置する c) 溶液 Aと溶液 Bをよく混合し 室温で20 分間静置する これによりトランスフェクション複合体が形成される mLの無血清培地をトランスフェクション複合体に添加する 5. 10cmディッシュに播種している細胞より培地を除去する 6. ステップ4で調製したトランスフェクション複合体を細胞に添加し 37 で5~8 時間培養する 細胞が外れないようディッシュの壁面よりゆっくりと混合溶液を添加する 7. 10cmディッシュに0.65mLのFBSを添加し 37 で一晩培養する 8. 細胞よりトランスフェクション培地を除去する 9. 10mL の完全培養培地を細胞に添加する で 24 時間培養する 11. 培養ディッシュより上清培地を回収する 12. 上清を rpm で 15 分間遠心し 細胞の残渣を沈降させる 13. 清澄な上清を新しいチューブに移しとり 低タンパク質結合性の 0.45 μ M 滅菌フィルターでろ過する 14. 最初に回収したウイルスタイターは 10 6 IU/mL 程度である ろ過した上清は in vitro 感染や濃縮に使用できる または -80 で保存することもできる 凍結溶解の繰り返しによるウイルスタイターの低下を避けるため 長期保存の場合は分注することが望ましい 回目の回収後 細胞に 10mL の完全培地を加えて 37 でさらに 24 時間培養し 2 回目の回収を行うこともできる 1 回目のウイルス上清を 4 で一晩保存し 翌日に 2 回目のウイルス上清をこれに追加することもできる ( 上清を凍結するとタイターの顕著な低下を招く恐れがある ) 16. ステップ 11 ~ 13 に準じて 2 回目の上清回収を行い 1 回目のウイルス上清に加える 5 日目 注 : VSV-G 糖タンパク質発現は 293T 細胞の融合の原因となるため 融合細胞として知られる大型の複数核細胞様式を示す この形態変化は正常であり レンチウイルス産生には影響しない 17. ウイルスタイターが 10 6 IU/mL より高い場合 の qpcr レンチウイ ルスタイターキット ( 品番 :LV900) を用いて迅速かつ簡単にタイター測定が可能 濃縮が必要な場合には の Ultra Pure Lentiviral Purification Kit( 品番 :LV998) によりウイルス濃縮をすることも可能 標的細胞へのレンチウイルス感染 重要な注意事項 哺乳動物細胞へのトランスダクション効率は実験条件下によって顕著に異なります 感染に使用したウイルス濃度 ウイルスへの曝露時間 およびウェルやプレートの生長領域なども関与します 対象とする標的細胞における望ましい感染効率 (MOI) を知るのに必要なウイルス濃度を決定するためには レポーター遺伝子をもつウイルス粒子 ( 例 :GFP コントロール品番 :LV006 または β -gal コントロールレンチウイルス品番 :LV007) を利用したトランスダクションの予備試験を 1 μ l, 5 μ l, 10 μ l および 100 μ l. といった異なる容量範囲において複数回行うことが理想的です この予備試験結果を最も感染細胞の割合が高くなると思われる至適濃度決定に利用します 抗生物質選択をしない場合 下流のアッセイはトランスダクションから 48 ~ 72 時間後に行います 抗生物質選択を行うか否かは標的細胞のトランスダクション効率や増殖率ならびに計画している生物学的アッセイに応じて決定します 感染効率の高い細胞 ( 例 : HEK293, HT1080, HeLa, MDA-MB0468 細胞など ) の場合 抗生物質選択を行うことなくほとんどの生物学的アッセイを行うことができます 感染に耐性の細胞に対しては レンチウイルスコンストラクトを提要発現しているクローンのみを選択して下流のアッセイを行うことが理想的です 12 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

14 感染プロトコール 下記のプロトコールは一般的なガイドラインとしてご提供していますので 標的細胞へのトランスダクションにおける最適条件を決定するための出発点としてご利用ください 1. ウイルス感染の 24 時間前に標的細胞を 24 穴プレートの各ウェルに 細胞ずつ播種する 0.5mL の完全至適培地 ( 血清と 必要であれば抗生物質を含む ) を添加後 5% CO 2 存在下の 37 で一晩培養する 注 : VSV-G 糖タンパク質発現は 293T 細胞の融合の原因となるため 融合細胞として知られる大型の複数核細胞様式を示す この形態変化は正常であり レンチウイルス産生には影響しない 2. ポリブレンを完全培地に加えて 8 μ g/ml 濃度とする ウェルより生育培地を除去し ウェルごとに 0.5mL のポリブレン / 培地混合溶液を添加する ( 培地容量は使用するプレートサイズに準じて適宜変更する ) 標的細胞の感染効率が低い場合 ViralPlus Transduction Enhancer ( 品番 :G698) を 1:100( または最適化させた希釈率 ) で添加する 3. 予備実験より 標的細胞に対する有効な MOI が決定できている場合 これに準じて適切なウイルス量を標的細胞に感染させる Cas9 と sgrna レンチウイルスは標的細胞に対して同時感染することもできる ポジティブコントロールとして使用するウェルの 1 つに GFP コントロールウイルスを使用するとともに 他のウェルの 1 つに空のウイルスコンストラクトをコントロールとして使用することをお奨めします 1 つのウェルはウイルスを感染せずに放置して標準コントロールとする 4. 感染後 細胞を 5% CO 2 存在下の 37 で一晩培養する 5. 培養溶液を除去し 1mL の完全培地と置換する 細胞は 5% CO 2 存在下の 37 で一晩培養する 6. 翌日 細胞を 1:3 または 1:5 に分割 ( 使用細胞の細胞成長率に応ずる ) し 完全培地を用いてさらに 48 時間培養する 7. 死滅曲線より決定した適切な抗生物質の最低濃度を利用して 感染細胞より定常発現細胞を選択できる その後 ウェスタンブロット 配列決定 surveyor アッセイといった種々の技術を利用し ゲノム編集アッセイを行うことができる 構築済みアデノウイルスの増幅 icrispr/cas9 ゲノム編集用製品 の構築済みアデノウイルスはシードストックとしてのみご提供しています そのため in vitro トランスダクション等を行う前に増幅して頂く必要があります in vivo 用には大容量でのウイルス産生と精製が必要となります 重要情報 アデノウイルスシードストックは可能であれば 1 つずつ個別に異なる滅菌ベンチや培養装置を用いて増幅することを推奨します もし これら機器が 1 つしかない場合 各ウイルスを経時的に増殖するとともに 各ウイルスを使用した後に 30 分間の UV 照射を行います 2 種類以上のアデノウイルスを同時に使用することが相互汚染の主な原因となることから ウイルスごとに異なるトリプシンや培地容器のご利用をお奨めします 増幅プロトコール 1. 組換え型アデノウイルスを入手後 2 ~ 3 に分注して 1 つを 293 細胞内での増幅に使用する 他の分注品はシードストックとして -70 で保存する 2. アデノウイルスを 60 ~ 70% の細胞密度の HEK 293 細胞で増幅する 60mm ディッシュでは 70 μ L のアデノウイルス 100mm ディッシュでは 200 μ L のアデノウイルスを使用して細胞感染を行う 3. 95% 以上の 293 細胞がディッシュより剥離した際 細胞と培地の両方を大きめのコニカルチューブに回収する 4. 回収した溶液を -70 の冷凍庫かドライアイス / エタノール内で凍結後 37 のウォーターバスで溶解する この凍結溶解を 3 回繰り返す 5. 3,000rpm で 10 分間 室温で遠心し 細胞片を沈渣させる 6. 上清を新しいチューブに移す すぐに使用する場合 (2 ~ 3 週間程度 ) は 4 で保存し 長期保存する場合はグリセロールを最終濃度 10% となるように加え -70 で凍結する (1 ~ 2 年程度安定 ) 7. トランスダクション手順 : ウイルスを in vitro トランスダクションに使用する場合 ほとんどのヒト細胞株においてウイルス上清がほぼ 100% の導入効率を示すため ウイルス上清を 2 回繰り返して CsCl 精製する必要はない in vivo 実験の場合には 欠損粒子 細胞片および残余する培地成分により顕著な免疫応答誘導が生ずることがあるため これらを除去するために CsCl 精製は必須となる さらに CsCl 精製により in vivo 注入に適したレベルのウイルス濃度に濃縮することができる 1. トランスダクション前日に 標的細胞を 70% の細胞密度となるよう 6 穴プレートまたは 10cm ディッシュに播種する 2. 培養培地を吸引除去し ウイルス培養上清 (6 穴プレートには 1mL, 10cm ディッシュには 4-5mL) を加えて細胞を覆い 培養器内で 1 時間培養する 3. ウイルス含有培地を除去し新しい完全培地と交換する 4. ゲノム編集はトランスダクションから 48 ~ 72 時間後にウェスタンブロット 配列決定または Surveyor アッセイなどにより評価することができる お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp COSMO BIO CO., LTD. 13

15 DNA2.0 社 DNA2.0 社 CRISPR/Cas9 ゲノム編集 All-in-one ベクター DNA DNA2.0 社 CRISPR/Cas9 ゲノム編集 All-in-one ベクター 独自の NickaseNinja All-in-One ベクターで CRISPR/Cas9 技術を用いたゲノム編集をさらに簡単に! ゲノム編集 (Genome Editing) とは CRISPR/Cas システムや Transcription Activator- Like Effector Nucleases(TALEN) 等の技術により遺伝子特異的な破壊やレポーター遺伝子のノックイン等を行う新しい遺伝子改変技術です DNA2.0 社では CRISPR/Cas9 ベクター 試薬 grna デザインソフトを含む ゲノム編集操作用ツールセットを開発しました 画期的な NickaseNinja は 単一ベクターから 2 つの grna をタンデム発現し 本品 1 つで全操作が完了する All-in-One ベクターです CRISPR/Cas9 技術の利用により複雑なゲノムを的確に改変することが可能です DNA 社は 無料でご利用頂ける grna デザインツールを WEB 上 ( にご用意しており これを用いて grna をデザインし Electra -CRISPR ベクターにクローニングします 特長 CRISPR/Cas9 技術 特定領域への遺伝子挿入 特定部位における遺伝子発現のノックアウト 簡便 : Electra システムで grna のカセットクローニング E.coli 酵母 および哺乳類細胞ゲノムに対応 NickaseNinja オールインワンベクター 高精度 オフターゲット作用を低減 簡便 単一ベクターの形質転換 Nikase ベクターへのタンデム grna クローニング 2A- 結合型レポータより選択 : DasherGFP, PaprikaRFP レポータなし 最小限のオフターゲット作用 WEB へどうぞ 記事 ID:12575 図 1. CRISPR/Cas9 システム作用機序概要 CRISPR/Cas9 ベクター 使用目的 特定領域への遺伝子挿入 特定部位における遺伝子発現のノックアウト E.coli 酵母 および哺乳類細胞のゲノム編集操作 CRISPR/Cas9 ベクターの特長 NickaseNinja の利用単一ベクターに 2 つの grna がタンデムで組込まれ トランスフェクション効率が増大 プロモーターを選択可能 :CMV / CBh / CAG 二本鎖または一本鎖切断 Cas9 (S. pyogenes) は二本鎖切断を行います 一方 Cas9N ニッカーゼ変異体は一本鎖切断を行います ( 特異性をより向上させるためには 2 つのタンデム grna をもつ Nickase Ninja ベクターを利用 *1 (15 ページ参照 )) Cas9 ヌクレアーゼは 20 塩基のガイド配列により誘導され ほとんど全てのゲノム座位を切断可能です これにより生じた染色体の破損は 通常 非相同末端結合 (NHEJ) により修復されるため 標的座位にわずかな欠損や挿入が生じます 一方 相同ドナー DNA を Cas9 とトランスフェクションした場合 相同組換え修復システムが刺激され標的配列を期待する変異配列と置換できます Cas9 には DNA の非相補鎖を切断する RuvC 様ヌクレアーゼドメインと相補鎖 HNH ヌクレアーゼドメインという 2 つの触媒領域があります DNA2.0 社の Cas9N またはニッカーゼは Cas9 ヌクレアーゼの RuvC 様ヌクレアーゼドメインの D10A 点変異体です ガイド RNA は ワトソン クリック塩基対により Cas9 をゲノム標的に導くため いかなるゲノム座位をも簡単に標的できます プロモータに関して特にご希望がない場合 または DNA2.0 社で検証済みの細胞 (HeLa, HEK293, CHO および神経細胞 ) 以外の細胞をご利用の場合 3 種を全てお試し頂くことをお奨めします CRISPR/Cas9 参考文献 オフターゲット作用低減かつ挿入欠損効果増大に向けた Cas9 ニッカーゼ戦略に関する報告 Science (6121):819. Multiplex Genome Engineering Using CRISPR/Cas Systems. ゲノム編集用 CRISPR/Cas9 システムに関する報告 Science (6121):823. RNA-Guided Human Genome Engineering via Cas9. 14 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

16 DNA2.0 社 DNA DNA2.0 社 NickaseNinja All-in-one ベクター NickaseNinja ベクターの特長 高精度かつオフターゲット作用を低減 簡便 : 単一ベクターの形質転換 ニッカーゼベクターへのタンデム grna クローニング 2A- 結合型レポーターより選択 DasherGFP PaprikaRFP レポータなし 特許出願中 WEB へどうぞ 記事 ID:12575 タンデムで 2 つの grna を搭載した単一ベクターによりトランスフェクション効率が増大! DNA2.0 社では 単一 grna を E.coli 酵母 および哺乳類細胞へ Electra クローニング *2 できるカタログ商品のニッカーゼベクターと タンデムで2つの grna を搭載した単一ベクターをデザイン 合成 プラスミド構築を一貫してカスタムプラスミド構築サービスとしてご提供する NickaseNinja All-in-One ベクターの 2 種をご用意しています カタログ商品のニッカーゼベクターは クローン作製にそのままご利用頂けます Cas9 ヌクレアーゼは 20 塩基のガイド配列により誘導され ほとんど全てのゲノム座位を切断可能です これにより生じた染色体の破損は 通常 非相同末端結合 (NHEJ) により修復されるため 標的座位にわずかな欠損や挿入が生じます 一方 相同ドナー DNA を Cas9 とトランスフェクションした場合 相同組換え修復システムが刺激され標的配列を期待する変異配列と置換できます カスタムプラスミド構築サービスとしてご提供する NickaseNinja All-in-One ベクターは 2 つの U6 プロモーターを利用して単一ニッカーゼベクターから 2 種類の grna を同時発現でき 複数のコンストラクトの同時導入の必要性を省いた DNA2.0 社独自のシステムです NickaseNinja ベクターには可視化用に蛍光レポータタンパク質が搭載されています 2 種の grna 搭載型 NickaseNinja ベクターをご用意しており ご希望の 2 つの grna を発現するプラスミドを DNA2.0 社にて構築致します NickaseNinja All-in-One ベクターのカタログ販売は行っておりません DNA2.0 社 NickaseNinja All-in-one ベクター DNA2.0 社カスタムサービスお問い合わせ先 TEL : FAX : dds_info@cosmobio.co.jp * 2 Electra Vactor System Electra Vector System は DNA2.0 社独自の IP フリーカセットクローニングシステムです 細菌 哺乳動物 酵母用の発現ベクターへの簡便かつ傷跡の残らないクローニングをわずか 5 分で実現します 詳細はコスモ バイオ WEB DNA2.0(DNA) 社 Electra Vector System ( 記事 ID:11747) をご参照ください 図 3. Cas9 ニッカーゼ挿入欠損頻度 DNA 社 All-in-One NickaseNinja ベクター ( タンデム qrna と 2 つの U6 プロモータを利用 ) DNA 社保有の 2 種のベクターを利用した場合および論文報告データとの比較結果 図 2. ベクターマップ お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp COSMO BIO CO., LTD. 15

17 DNA2.0 社 CRISPR grna デザインツール DNA2.0 社 NickaseNinja All-in-one ベクター WEB 上で使用できる無料の grna デザインツール! DNA2.0 社の CRISPR grna Design Tool は ご希望の標的を効率よく変異しつつ オフターゲット作用を低減できる grna 配列デザインが可能です DNA2.0 社の WEB ページ ( より無料でご利用いただくことができ デモンストレーションの動画もご用意しています ご希望の遺伝子または配列をご入力頂くと デザインツールによりご入力配列内における Cas9 標的部位を全て同定します 予想される特異性などを基準にした各標的部位に対する順位リストなどが結果として出力されます 本プログラムで使用するアルゴリズムは NGG と NAG のスペーサー前隣接モチーフ (PAM) の前方に位置する 12 塩基シード配列の出現率を考慮します DNA2.0 社 grna デザインツールの実績 野生型またはニッカーゼ Cas9 ベクター用に grna デザイン NickaseNinja 用 2つのタンデム grna デザインが簡便化 遺伝子名 座位 または特定標的配列に対するデザインが迅速 ゲノム上の類似配列を避けたオフターゲット作用抑制 お客様が選択した grna 配列を Electra CRISPR ベクターへ組込むサービスもご提供 トランスフェクション可能な状態で納品します 図 4. DNA2.0 社 CRISPR grna デザインツール本デザインツールでは 標的への特異性をもとに grna の順位に従って表示し スプライスバリアントや重複遺伝子に対する各 grna の位置を表示します 文献報告では複数の grna を試して効率のよいものを探すことが通例です CRISPR/Cas9 ゲノム編集の検証 DNA2.0 社の CRISPR ベクターの検証には HEK293 細胞と EMX-1 遺伝子を利用しました Electra システムを用いて grna 配列を pd13xx ベクターにクローンし HEK293 細胞にトランスフェクションしました トランスフェクション後 ゲノム DNA を抽出し該当座位の配列決定を行いました DNA2.0 社のベクターは プロモーター配列により異なった挿入欠失 (indel) 頻度を示し また同一座位を標的とした既報に匹敵する挿入欠失頻度を示しました 既報データ引用文献 Cell (2):479. Double nicking by RNA-guided CRISPR Cas9 for enhanced genome editing specificity. Ran et al. Science (6166):80. Genetic screens in human cells using the Cas9 system. Wang et al. NickaseNinja の検証 図 5. インデル頻度はプロモータ強度を反映 grna 配列を pd1301 pd1311 および pd1321 に Electra クローニングした HEK293 細胞に 0.5 μ g のプラスミドをトランスフェクトした トランスフェクションから 72 時間後 ゲノム DNA を抽出して配列決定した DNA 社ベクターは 使用したプロモータ配列によって異なるインデル頻度を示した 図 6. pd1301 を用いた EMX-1 標的時の挿入欠失頻度 grna 配列を pd1301 に Electra クローニングした HEK293 細胞に 0.5 μ g のプラスミドをトランスフェクションした トランスフェクションから 72 時間後 ゲノム DNA を抽出して EMX-1 遺伝子座の配列決定を行った DNA2.0 社ベクターは 同一座位を標的した既報に比べ全般的に高い挿入欠失頻度を示した 図 7. Cas9 ニッカーゼ挿入欠失頻度 DNA2.0 社 All-in-One NickaseNinja ベクター (2 つの U6 プロモータによるタンデム grna を利用 ) DNA2.0 社従来型 2 ベクターシステムおよび既報データの比較結果 16 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

18 DNA2.0 社 クローニング情報 grna の PCR DNA2.0 社の pdaughter-crispr ベクターに直接クローニングできるよう Electra サイトを含む下記配列をプライマー末端に付加することを推奨しています Forward primer: 5 -TACACGTACTTAGTCGCTGAAGCTCTTCTCCG...(gRNA)...-3 Reverse primer: 5 -AGGTACGAACTCGATTGACGGCTCTTCTAAC...(gRNA Reverse Complement)...-3 プライマーを直接アニーリングする方法と 推奨末端をもち, かつ 15-20bp のオーバーラップをもつプライマーをデザインして アニーリングと伸長 を行う方法があります PCR は 10 サイクル行うことを推奨しています 下記の Electra 反応には 1 μ l の PCR 反応溶液をお使いください DAUGHTER ベクターは ボトムストランドに 5 -CGG-3 トップストランドに 5 GTT-3 のオーバーハングをもつ開環ベクターとしてご提供します ( 図 9) Electra 試薬ミックス存在下で 対象とする grna( または PCR 産物 ) と開環状 pdaughtercrispr ベクターと混合し 室温 (25 ) で 5 ~ 20 分放置します * Electra クローニングでは Ⅱ 型酵素 Sap Ⅰ を使用するため ご利用になる grna に SapI 制限酵素認識部位が存在しないことをご確認ください * DNA2.0 社の CRISPR/Cas9 ベクターは 5' 末端のリン酸基が脱リン酸化されており ライゲーションの際 インサートもしくはベクターの 5' 末端にリン酸基を付加していただく必要がございます 標的配列 DNA2.0 社 NickaseNinja All-in-one ベクター 図 8. DAUGHTER ベクタークローニングサイト 図 9. ベクターマップ クローニング操作手順 1. 下表に示した構成成分を1つの 1.5mL チューブに混合する * Daughter ベクターは DNA2.0 社より開環状で提供されます 2. 5 ~ 20 分間室温放置 3. 2 μ L の反応溶液をコンピテントセルに形質転換 4. 適切な抗生物質を含む LB プレートに播種 で一晩培養 形質転換体を選択する 構成成分 容量 (μl) MOTHER DNA/Positive Control* (20ng) 1 DAUGHTER Vector (20ng) 1 Electra Buffer Mix* (1X) 2 Electra Enzyme Mix* (1X) 1 Sterile ddh2o 15 全容量 20 * Daughter ベクターは DNA2.0 社より開環状で提供されます お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp COSMO BIO CO., LTD. 17

19 DNA2.0 社 Cas9 Electra Daughters 品名メーカー略号品番包装希望販売価格 CMV-Cas9-ElecD vector DNA PD RXN 48,000 DNA2.0 社 NickaseNinja All-in-one ベクター CBh-Cas9-ElecD vector DNA PD RXN 48,000 CMV-Cas9-2A-GFP-ElecD vector DNA PD1301-AD 10 RXN 48,000 CBh-Cas9-2A-GFP-ElecD vector DNA PD1311-AD 10 RXN 48,000 CAG-Cas9-2A-GFP-ElecD vector DNA PD1321-AD 10 RXN 48,000 CMV-Cas9-2A-RFP-ElecD vector DNA PD1301-AP 10 RXN 48,000 CBh-Cas9-2A-RFP-ElecD vector DNA PD1311-AP 10 RXN 48,000 CAG-Cas9-2A-RFP-ElecD vector DNA PD1321-AP 10 RXN 48,000 CAG-Cas9-2A-Puro Cas9-ElecD vector DNA PD1321-APURO 10 RXN 48,000 Cas9 Nickase Electra Daughters 品名メーカー略号品番包装希望販売価格 CMV-Cas9N-ElecD vector DNA PD RXN 48,000 CBh-Cas9N-ElecD vector DNA PD RXN 48,000 CMV-Cas9N-2A-GFP-ElecD vector DNA PD1401-AD 10 RXN 48,000 CBh-Cas9N-2A-GFP-ElecD vector DNA PD1411-AD 10 RXN 48,000 CAG-Cas9N-2A-GFP-ElecD vector DNA PD1421-AD 10 RXN 48,000 CMV-Cas9N-2A-RFP-ElecD vector DNA PD1401-AP 10 RXN 48,000 CBh-Cas9N-2A-RFP-ElecD vector DNA PD1411-AP 10 RXN 48,000 CAG-Cas9N-2A-RFP-ElecD vector DNA PD1421-AP 10 RXN 48,000 All-in-One NickaseNinja カスタムプラスミド構築サービス *1: 2 つの grna をもつ NickaseNinja ベクターは DNA2.0 社のカスタムプラスミド構築サービスとしてご提供しています 本サービスでは DNA2.0 社ニッカーゼベクターに対するデザイン 合成 プラスミド構築を一貫して承っておりますので カタログ商品としてはご提供していません NickaseNinja All-in-One ベクターによりお客様ご希望の grna をタンデム発現できます DNA2.0 社カスタムサービスお問い合わせ先 TEL : FAX : dds_info@cosmobio.co.jp 18 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

20 DNA2.0 社 CRISPR/Cas9 オールインワンベクター FA 01 CRISPR/Cas9 技術でどんなことができますか A CRISPR Cas9 技術の利用により 挿入欠失変異を介し対象ゲノムの特定位置の遺伝子にノックインし 遺伝子発現のノックダウンができます 02 CRISPR/Cas9 技術を自分が対象とする宿主で利用できますか A DNA2.0 社では哺乳動物と酵母システムを対象とした商品を上市しています 現在 大腸菌をはじめとする複数の宿主システムでの開発を 主に共同研究を通じて進めています お客様のシステムで利用可能な CRISPR/Cas9 の開発プロジェクトも実施致します ご希望がございましたら コスモ バイオ営業部 ( 欄外参照 ) までお問合せください 03 NickaseNinja とは何ですか A NickaseNinja は全てを持ち合わせたベクターで Cas9 のニッカーゼ変異体をタンパク質の機能に必要な 2 種の grnas とともに発現します 04 NickaseNinja の注文方法を教えてください A 現時点では NickaseNinja は DNA2.0 社のクローニングサービスとしてご希望の grnas を DNA2.0 社で組込済のコンストラクトとしてのみご提供しており 空ベクターののご提供はしておりません お客様のカスタムデザイン grnas をベクターにクローン致します 本サービスにつきましては コスモ バイオ技術サービス部創薬グループへお問合せください DNA2.0 社カスタムサービスお問い合わせ先 TEL : FAX : dds_info@cosmobio.co.jp DNA2.0 社 CRISPR/Cas9 オールインワンベクター 05 DNA2.0 grna デザインツールの使い方を教えてください A ご希望の遺伝子または配列情報をご入力頂くと デザインツールが入力配列内の全ての Cas9 標的部位を同定します 結果には予測される特異性を基にした標的部位の順位リストがついています 本プログラムで使用しているアルゴリズムは NGG と NAG スペーサー後隣接モチーフ (PAM) の前に位置する 12 塩基のシード配列の出現率に基づいています コスモ バイオ WEB( 記事 ID: 12575) に操作に関するデモンストレーション動画がございます ご参照ください 06 挿入欠失頻度を教えてください A 挿入欠失頻度は 標的遺伝子配列の挿入と欠失の比率で計測されます 挿入欠失は標的部位における短鎖の挿入または欠失で 宿主細胞における Cas9/gRNA による切断とその後の非相同末端結合 (NHEJ) により生ずると考えられます NHEJ は小さな変異 ( 挿入または欠失 ; 挿入欠失 ) を導入するため Cas9/gRNA による切断が回避されます DNA2.0 社では Cas9/gRNA に曝露後 コロニーを用いて対象領域を PCR し 切断部位を含めて配列決定します その後 無修正の野生型配列 ( 野生型 ) を対照として 切断部位における変異率または挿入 / 欠失を下記の通り算出します 挿入欠失頻度 = 挿入欠失 / 野生型 x 100 [ 百分率として ] 07 通常どのような挿入欠失がみられますか A 最も一般的なのは 1 塩基欠失です 短鎖挿入をはじめ 1-10 塩基の欠失も経験しています 論文等では 1-10 塩基の挿入や欠失が報告されています 08 新規 DNA 配列の最大挿入サイズを教えてください A 宿主により異なります 特定の宿主における最大挿入サイズは変化しない ( その宿主に関する文献情報に準ずる ) と思われます CRISPR ではこれらの現象を効率的に行うことができるため 選択マーカーを利用しなくても遂行可能です 本プロセスは現在より効率的になっており 最大挿入配列を少し大きくできるかもしれません ただし ご利用の宿主においてご確認頂く必要がございます 09 陽性細胞の選択方法を教えてください A CRISPR の効率は非常に高いため 選択を行う必要がありません DNA2.0 社では通常 クローンを選択して増殖し 配列決定により選別します 通常 最低 1 つから 10 のクローンが遺伝子ノックアウトを導くのに適切なフレームシフト変異を含んでいます 抗生物質マーカーをご利用頂くことも可能ですが CRISPR 効率は非常に高く マーカーを必要としないゲノム編集が一般的かつ通常期待される手法です お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp COSMO BIO CO., LTD. 19

21 ORG Cas9- ゲノム編集用ガイドベクター WEB へどうぞ 記事 ID:12003 Cas9- ゲノム編集用ガイドベクター CRISPR/Cas9 を用いてゲノムを簡単編集 背景 ゲノム編集の最新ツールである CRISPR/Cas9 は 特異的なゲノムの破壊や置換を可能にするフレキシブルかつシンプルなシステムで 高い特異性と低毒性という特徴を持ちます CRISPR/Cas9 ゲノム編集システムには Cas9 タンパク質と ヒト U6 ポリメラーゼ Ⅲ プロモーターで発現されたガイド RNA ベクターの共発現が必要になります 3' 末端にプロトスペーサー近接モチーフ (PAM - 配列 NGG) が存在すると Cas9 が DNA 二本鎖を解離させ ガイド RNA によってターゲット配列を認識して両方の鎖を切断します レスキュードナーベクター中のブルーヘロン ( Technologie 社の受託部門 ) にて合成された機能性カセットは 巻き戻された DNA に挿入することが可能です このようにして修復されたゲノムにより ご希望の配列 ( タグつきあるいはタグなし ) を発現します 使用目的 pcas- ガイドベクターは ゲノム編集のためのガイド RNA をクローニングするために設計されています ベクターには CMV- 駆動のコドン最適化 Cas9 もコードされています 適切なドナー DNA と共発現されると ターゲットゲノム編集が活性化されます E. coli の形質転換体の選択のための アンピシリン耐性遺伝子も保持しています では grna および Cas9 を共発現するスタンダードな All-in-one タイプベクターのほか さらに GFP モニタリング レンチウイルス骨格ベクターおよび遺伝子ノックアウトモデル ( 動物 ) の作製に有用な T7 プロモーターをもつベクターもラインアップしています プレカットタイプ ( 線状 ) と BamH I/BsmB I サイトを持つ環状プラスミドよりお選び頂くことができ 野生型の Cas9 を発現するものとオフターゲット作用を低減するニッカーゼ型を発現するものもご選択頂けます 構成内容 pcas- ガイドクローニングキット ( 品番 :GE100001) precut pcas-guide プラスミド DNA CF3 シークエンスプライマー ( 品番 :GE100008) アニーリングバッファー ( 品番 :GE100007) pcas- ガイドプラスミド ( 品番 :GE100002) pcas-guide プラスミド DNA CF3 シークエンスプライマー ( 品番 :GE100008) 図 1 CRISPR/Cas9 システムの概要 図 2 pcas- ガイドベクターのベクターマップ 左 : 品番 :GE100001(precut) 右 : 品番 :GE CRISPR/Cas9 システムを用いたゲノム編集 Cas9 ベースのゲノム編集は そのシンプルさと高い切断効率から 標的ゲノム操作のためのポピュラーなツールになりつつあります このシステムには 機能性 cas9 タンパク質と 必要な部位で二本鎖を効率的に切断するためのガイド RNA が必要になります は ガイド RNA 及び Cas9 の両方を含む二重機能ベクター pcas ガイドシステムを開発しました ドナーベクター構築用のドナーカセットのセットもご用意しております (Luciferase-Loxp-Puro-Loxp tgfp-loxp-puro-loxp trfp-loxp-bsd-loxp があります ) ドナーベクター構築サービスは コスモ バイオ技術サービス部テクニカルサービスグループまでお問い合せください お問い合わせ先 TEL : FAX : jutaku_gr@cosmobio.co.jp 図 3 CRISPR/Cas9 システムを用いたゲノム編集のフローチャート 20 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

22 品名メーカー略号品番包装希望販売価格 pcas-guide Cloning Kit ORG GE KIT (10 RXN) 109,000 pcas-guide ORG GE KIT (10 UG) 124,000 pcas-guide-ef1a-gfp ORG GE KIT (10 UG) 124,000 pcas-guide-ef1a-cd4 ORG GE KIT (10 UG) 124,000 pt7-guide-ivt ORG GE KIT (10 UG) 88,000 pt7-cas9 ORG GE KIT 88,000 plenti-cas-guide Cloning Kit ORG GE KIT (10 RXN) 109,000 plenti-cas-guide ORG GE KIT (10 UG) 124,000 pcas-guide-nickase ORG GE KIT (10 UG) 124,000 pt7-cas9-nickase ORG GE KIT (10 UG) 88,000 pcmv6-entry-cre ORG GE KIT 99,000 pcas-scramble ORG GE UG 97,000 Annealing Buffer ORG GE ML 20,000 pcas-scramble-ef1a-gfp ORG GE UG 97,000 CF3 Primer ORG GE PMOL 14,000 ORG ゲノム編集ノックアウトキット CRISPR を用いたゲノム編集ノックアウトキット 構成内容 標的遺伝子特異的 grna ベクター 1(pCas-Guide vector) 標的遺伝子特異的 grna ベクター 2(pCas-Guide vector) ドナーベクター (GFP-Puro 挿入用 ) スクランブルコントロールベクター ( 品番 :GE100003) 商品検索方法 WEB へどうぞ 記事 ID: コスモ バイオのトップページより 詳細検索 をクリックしてください ゲノム編集ノックアウトキット 2 メーカー略号に ORG] 品番に KN* キーワードにご希望の遺伝子名を入力し 検索してください 参考文献 1. Multiplex Genome Engineering Using CRISPR/Cas Systems. Cong L, Ran FA, Cox D, Lin S, Barretto R, Habib N, Hsu PD, Wu X, Jiang W, Marraffini LA, Zhang F. Science 2013 Feb 15;339(6121): RNA-Guided Human Genome Engineering via Cas9. Mali P, Yang L, Esvelt KM, Aach J, Guell M, DiCarlo JE, Norville JE, Church GM Science 2013 Feb 15;339(6121): 検索結果が表示されますので 内容をご確認いただき品番を代理店様へご指定してご注文ください お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp COSMO BIO CO., LTD. 21

23 CRISPR/Cas9 ゲノム編集用ガイドベクター FA Cas9- ゲノム編集用ガイドベクター 01 NGG PAM 配列には 20bp 標的特異的配列が必要ですが NGG は必ず 20bp 配列の 3' 末端直後に配置する必要がありますか A はい NGG は 20bp 標的特異的配列の 3' 末端直後に配置します 02 20bp 標的特異的配列のデザイン方法を教えてください A 20bp 標的特異的配列は NGG(PAM) の前に来ます 20bp 標的配列のシード領域 (12bp PAM 近位 ) を BLAST にかけ この配列がゲノムに対してユニークであり 特異性を示すことを確認してください シード領域 (5 -NNNNNNNNNNNN-NGG-3 ) は対象とするゲノムに対して特異的です シード領域に続いて NGG や NAG をもつ配列であっても シード領域に 3bp 以下のミスマッチをもつ配列は使用できません 03 ゲノム編集プロジェクトを行う場合 いくつくらいの標的 RNA 配列を使用するべきですか A grna の性質上 予測不可能であることを考慮し 少なくとも 1 つのターゲティング配列が機能することを目指して 2 つ以上の grna ターゲティング配列をデザインすることをお勧めします 04 ドナー配列が蛍光タンパク質マーカーや抗生物質耐性マーカーを持たない場合のゲノム編集評価方法を教えてください A もし標的遺伝子が内在性タンパク質と区別可能なタンパク質をコードする場合 ウェスタンブロット法が利用できます または プライマーの一方をドナー配列内に設計し他方のプライマーをドナー配列の下流に設計して ジャンクション PCR を行い ドナー配列を検出することもできます 05 pcas9 システムではオフターゲット作用に関してどのように対処していますか A 標的配列をデザインする際 配列を BLAST にかけて PAM 近位に 3 塩基以下のミスマッチを含む配列が存在しないことを確認しています 他の配列は NGG や NAG をもたないことを確認しています 06 CF3 シークエンシングプライマー配列を教えてください A 5 -ACGATACAAGGCTGTTAGAGAG-3 07 pcas-guide システムの検証データを教えてください A 検証データは下記 URL よりダウンロード可能です ご参照ください A 08 pcas-scramble のスクランブル配列を教えてください 5 GCACTACCAGAGCTAACTCA 3 09 grna クローニングサービスやドナーベクターサービスも行っていますか A はい 行っています 詳細につきましては コスモ バイオ技術サービス部テクニカルサービスグループまでお問い合せください お問い合わせ先 TEL: FAX: jutaku_gr@cosmobio.co.jp 10 plenti vector に関する安全性での問題はありませんか A plenti vector は第 3 世代のレンチウイルスベクターであり 双方の LTR 領域が切断された現時点で最も安全だと考えられているレンチウイルスベクターです ただし plenti vector をご利用の際には 事前にご所属の機関の生物学的安全性部門にお問い合わせ頂き 許可を得ると同時に機関特定の指導を得てください レンチウイルスの取扱いは 全て BL2/(+) 条件下で行ってください 全ての汚染除去ステップにおいて 70% エタノール / 1% SDS をご利用ください レンチウイルス調製 感染細胞の取扱い トランスフェクション試薬とレンチウイルス DNA の混合物の取扱いといった全行程において 手袋をご使用ください * 日本国内では P2 レベルの機関承認実験です 22 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

24 11 第 3 世代のレンチウイルスベクターの特徴を教えてください A 第 3 世代のレンチウイルスベクターは第 2 世代ベクターより安全面で優れています 第 3 世代のパッケージングシステムでは gag と pol をひとつのベクターから rev を他のベクターから発現させます 第 3 世代のパッケージングシステムでは tat( 転写のトランス活性化因子 ) を発現させません 12 レンチウイルス産生にはどの細胞株を使用すればよいですか A レンチウイルス産生には通常 HEK293T 細胞が使用されます コスモ バイオではレンチウイルス粒子産生用の種々の HEK293T 細胞株を取り扱っています 13 ウイルス粒子を産生させず plenti ベクターを直接トランスフェクションできますか A の plenti ベクターは導入遺伝子発現を目的とした一過性トランスフェクションにも使用できます ただし 一般にはトランスフェクション効率が低いことからタンパク質産生量が低くなります 品名メーカー略号品番包装希望販売価格 293T cell line APB LV010 1*10 7 CELLS 29, LTV Cell Line CBL LTV VIAL 81, Ta Lentiviral packaging cell line: 1.5 x 106 cells GCP CLV-PK01 1 UNIT (1.5 x 10 6 cells) ご照会 14 レンチウイルスとレトロウイルスの違いはなんですか Cas9- ゲノム編集用ガイドベクター A レンチウイルスはレトロウイルスの亜型です レンチウイルスと標準的なレトロウイルスとの主な違いを特に実験的な観点からいうと レンチウイルスは非分化細胞と活発な分裂細胞の何れにも感染可能であるのに対し 標準型のレトロウイルスは有糸分裂細胞にのみ感染可能です レンチウイルスと標準型レトロウイルスの何れも gag, pol, env 遺伝子をパッケージングに利用します ただし これらのタンパク質はレトロウイルスとレンチウイルスで異なるアイソソームを使用するため 異なるパッケージングベクターを使用した場合 効率的なパッケージングが行われない可能性があります 15 plenti ベクターに第 2 世代のパッケージングシステムを使用できますか? A 第 2 世代のパッケージングシステムも理論的には の第 3 世代 plenti ベクターに使用できるはずですが 実験的検証は行っていません plenti-vector には の第 3 世代パッケージングキット ( 品番 : TR30022) をご利用ください 品名メーカー略号品番包装希望販売価格 Lenti-vpak Packaging Kit ORG TR RXN 99,000 A 16 pt7-guide ベクターにクローンされている標的配列の配列決定方法を教えてください M13 forward primer: 5 CGCCAGGGTTTTCCCAGTCACGAC 3 をご利用ください お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp COSMO BIO CO., LTD. 23

25 SCB CRISPR/Cas9 ゲノム編集用ツール WEB へどうぞ 記事 ID:14017 CRISPR/Cas9 ゲノム編集用ツール ノックアウトプラスミド HDR プラスミド Cre ベクターでゲノム編集をトータルサポート! 背景 CRISPR/Cas システムとは CRISPR/Cas システムは 古細菌や細菌において外来性遺伝物質の崩壊に利用される適応型免疫防御機序です これらの微生物では バクテリオファージ由来の外来性遺伝物質は獲得性であり CRISPR 座位に組み込まれます (1, 2) スペーサーと呼ばれるこの新規物質は 将来的なバクテリオファージ感染耐性に利用される配列特異的断片を生成します これらの配列特異的断片は短鎖 CRISPR RNAs(crRNAs) として翻訳され CRISPR 座位にコードされた CRISPR 関連 (Cas) タンパク質のヌクレアーゼ活性を介して相補配列をもつ侵入 DNA 断片を方向づけるガイドとして機能します (1, 2) Ⅱ 型 CRISPR システムの Cas9 ヌクレアーゼは RNA 結合ドメイン αヘリックス認識ローブ (REC) DNA 切断用 RuvC と HNH を含むヌクレアーゼローブ およびプロトスペーサー隣接モチーフ (PAM) 相互作用部位を有します (1, 2) crrna は REC ローブ内の架橋ヘリックスに結合して Cas9 ヌクレアーゼと複合体を形成し crrna 骨格をもつ複数の塩橋を形成します (1, 2, 3) crrna が Cas9 に結合すると Cas9 ヌクレアーゼの立体構造が変化し DNA 結合用のチャネルが作られます (1, 2, 3) Cas9/crRNA 複合体は DNA 上を走査して PAM(5 -NGG) 部位を探し (4, 5, 6) これを認識すると DNA の巻き戻しが誘導され crrna が PAM 部位に隣接した相補鎖 DNA を調べます Cas9 が crrna に相補な DNA 配列に隣接した PAM 部位に結合すると REC ローブ内の架橋ヘリックスにより標的 DNA とともに RNA-DNA へテロ二重鎖が形成されます (3, 4, 7) PAM 部位認識には核酸分解性 HNH や RuvC ドメインの活性化が関与し これにより標的 DNA に二本鎖切断 (DSBs) が生じて DNA 崩壊へと誘導します (1, 2, 5, 8) もし crrna が相補的でない場合 Cas9 が放出され他の PAM 部位を検索します (7) DNA 内の標的ゲノム鎖切断は非相同末端結合 (NHEJ) 修復経路により修復されますが これにより挿入や欠失が導入されエラーを生じます あるいは 相同組換え (HDR) 経路を介して修復されますが この場合 ゲノム内の特異的部位への特定マーカー組み換えに利用することができます (2, 9, 10) この CRISPR/Cas9 メカニズムは 哺乳動物細胞を含む種々のシステムにおけるゲノム工学に適用可能です DSBs 導入によるゲノム編集は DNA 配列を認識するメガヌクレアーゼ ジンクフィンガーヌクレアーゼ (ZNF) または TAL エフェクターヌクレアーゼ (TALEN) により遂行されますが これらの方法には各々の制限があります メガヌクレアーゼを使用する場合 ヌクレアーゼと DNA 間の部位特異的認識を明瞭に示すことが困難であり (2) ZNF や TALEN では 3 塩基未満の DNA 配列を設計し 認識することが困難であることが判明しています (2) crrnas 様に作用する単一ガイド RNA(sgRNAs) は簡単にデザインすることができ Cas9 ヌクレアーゼとともに同一ベクター内より発現させることで 特定の DNA 部位を標的としたゲノム編集を遂行することができます CRISPR/Cas9 システムは短鎖ヘアピン RNAs に比べて感度が高く スクリーニング目的ではより高い効果が得られます grna Plasmid 1 grna Plasmid 2 grna Plasmid 3 Targeted DNA 細胞へトランスフェクション Cas9 リボヌクレアーゼと grna の転写 Cas9 Nuclease Target DNA Cut Site PAM Site NGG NCC 20 nt sequence Cas9/gRNA 複合体がゲノム DNA の PAM 部位隣接標的座位に結合 3 種の grna プラスミドが標的とする 3 つの特異的部位において Cas9 が遺伝子の 5' エキソンを切断 野生型 Cas9 ヌクレアーゼ 標的遺伝子の崩壊 24 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

26 CRISPR/Cas9 ノックアウトプラスミド 20 μ g 包装 : 最大 20 回のトランスフェクションが可能 3 種の grna をプール :CRISPR/Cas9 ノックアウト (KO) プラスミドは 最大のノックアウト効率が得られるようデザインされた Cas9 ヌクレアーゼと標的特異的 20 塩基ガイド RNA(gRNA) をコードする 3 種のプラスミドのプール 優れた grna 配列 :grna 配列は GeCKO(v2) ライブラリー由来であり Cas9 タンパク質を配向してゲノム DNA 内に部位特異的二本鎖切断 (DSBs) を誘発する (11) ヒトおよびマウス遺伝子を網羅 Ready-to-use: トランスフェクションに直ちに利用できる精製済プラスミド DNA ( 非ウイルスベクター ) をご提供 緑色蛍光タンパク質 : 選択マーカー U6 プロモータ : grna 発現を駆動 2A ペプチド : 同一の CBh プロモータより Cas9 と GFP の双方の産生を可能とする G F P 2A U6 N LS 20 nt sequence C as 9 grna scaffold CRISPR/Cas9 Knockout Plasmid 20 塩基非翻訳 RNA 配列 (guide RNA): Cas9 をゲノム DNA 内の特異的標的部位に導く N LS Te rm C Bh grna 足場 : Cas9 の標的 DNA 結合を介助 term: 終末シグナル CBh( ニワトリ β アクチン混成体 ) プロモータ : Cas9 発現を駆動 NLS: 核局在化シグナル CRISPR/Cas9 ゲノム編集用ツール NLS: 核局在化シグナル SpCas9 リボヌクレアーゼ HDR プラスミド HDR プラスミドは 二本鎖切断 (DSBs) のための特異的 DNA 修復テンプレートをご提供する製品です CRISPR/Cas9 ノックアウト (KO) プラスミドと同時導入すると HDR プラスミドは Cas9 誘導性 DNA 切断が生ずる部位に細胞選択用ピューロマイシン耐性遺伝子を組み込みます 20 μ g 包装 : 最大 20 回のトランスフェクションが可能 標的特異的 HDR プラスミドは CRISPR/Cas9 KO プラスミドにより生じた切断部位に相当する各相同組換え修復 (HDR) テンプレートから構成 各 HDR テンプレートは 相当する Cas9 誘導型二本鎖 DNA 切断部位周辺のゲノム DNA に特異的結合するよう設計された 2 つの相同性アーム (800bp) を含む 各 HDR プラスミドはノックアウト (KO) 細胞の選択を可能とするピューロマイシン耐性遺伝子を挿入 各ピューロマイシン耐性遺伝子には 2 つの LoxP 部位が隣接し Cre ベクターを用いた切除が可能 各 HDR プラスミドは RFP によりトランスフェクションの視覚化が可能 Ready-to-use: トランスフェクションに直ちに利用できる精製済プラスミド DNA ( 非ウイルスベクター ) をご提供 お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp COSMO BIO CO., LTD. 25

27 Cre vector CRISPR/Cas9 ゲノム編集用ツール Cre ベクターは 2 つの LoxP 部位間の部位特異的 DNA 組換えを触媒するバクテリオファージ p1 酵素である Cre リコンビナーゼを発現します CRISPR/Cas9 ノックアウトプラスミドと HDR プラスミドを同時にトランスフェクトした場合 相同組換え修復 (HDR) の際に挿入された選択マーカーを利用して編集された DNA をもつ細胞を選択することができます その後 選択細胞に Cre ベクターをトランスフェクションし HDR の際に挿入されたピューロマイシン耐性遺伝子を切除することができます 20 μ g 包装 : 最大 20 回のトランスフェクションが可能 CRISPR/Cas9 ノックアウト (KO) プラスミドおよび HDR プラスミドによる編集が完了した選択細胞における DNA 修復に使用 CMV プロモーターにより Cre リコンビナーゼを発現 Ready-to-use: トランスフェクションに直ちに利用できる精製済プラスミド DNA ( 非ウイルスベクター ) をご提供 CMV プロモータ : Cre 酵素発現を駆動 2 つの LoxP 部位に挟まれた DNA 断片が環状 DNA として切除される C M V Cre VECTOR C re Cre Cre リコンビナーゼ 相同組換え修復 (HDR) によって挿入された DNA 配列に隣接する 2 つの LoxP 部位に Cre が結合して切断する ゲノム DNA は DNA リガーゼにより連結され ゲノム DNA 上には 1 つの LoxP 部位のみ残される 品名メーカー略号品番包装希望販売価格 Cre Vector SCB SC UG ご照会 1 の WEB サイト ( へアクセスし 検索ウィンドウに遺伝子名を入力して検索してください 2 画面をスクロールすると 抗体製品の下に CRISPR/Cas9 製品が掲載されています 品名をクリックし 製品ページをご確認ください データシートおよびプロトコールはこちらよりご覧いただけます 3 品番 品名 数量を指定し ご利用の代理店様へご注文ください 希望販売価格 : お問合わせ下さい 26 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

28 関連製品 品名メーカー略号品番包装希望販売価格 Control CRISPR/Cas9 Plasmid SCB SC UG ご照会 UltraCruz Transfection Reagent SCB SC ML ご照会 Plasmid Transfection Medium SCB SC ML ご照会 Puromycin dihydrochloride SCB SC MG ご照会 参考文献 1. Van der Oost J., et al Unraveling the Structural and Mechanistic Basis of Cas Systems. Nat. Rev. Microbiol. (7): PMID Hsu, P., et al Development and Applications of Cas9 for Genome Editing. Cell. 157(6): PMID Nishimasu, H., et al Crystal Structure of Cas9 in Complex with Guide RNA and Target DNA. Cell. 156(5): PMID Deltcheva, E., et al CRISPR RNA Maturation by Trans-Encoded Small RNA and Host Factor RNASE III. Nature. 471: PMID Jinek, M., et al A Programmable Dual-RNA Guided DNA Endonuclease in Adaptive Immunity. Science. 337(6096): PMID Deveau, H., et al CRISPR/Cas System and its Role in Phage-Bacteria Interaction. Annu. Rev. Microbiol. 64: PMID CRISPR/Cas9 ゲノム編集用ツール 7. Sternberger, SH., et al DNA Interrogation by the CRISPR RNA-guided Endonuclease Cas9. Nature. 507(7490):62-7. PMID Gasuinas, G., et al Cas9-crRNA Ribonucleoprotein Complex Mediates Specific DNA Cleavage for Adaptive Immunity in Bacteria. Proc. Natl. Acad. Sci. 109(39):E PMID Mali, P., et al RNA-Guided Human Genome Engineering via Cas9. Science. 339 (6121): PMID Ran, FA., et al Genome engineering using the Cas9 system. Nat. Protoc. (11): doi: /nprot PMID Shalem O., et al Genome-scale Cas9 Knockout Screening in Human Cells. 343(6166):84-7. PMID お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp COSMO BIO CO., LTD. 27

29 CRISPR/Cas9 ゲノム編集用ツール FA CRISPR/Cas9 ゲノム編集用ツール 01 RNA 干渉 (RNAi) と比べて CRISPR/Cas9 システムの利点はなんですか A RNA 干渉では mrna を標的し崩壊させるのに対し CRISPR/Cas9 システムはゲノム DNA を標的し編集することで対象タンパク質をノックアウトします ゲノム DNA が編集されると この変化は永久に持続します A 02 ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN) や TALEN より CRISPR/Cas9 ゲノム編集ツールが好まれるのはなぜですか CRISPR/Cas9 システムはこれらより安価かつ切断効率と特異性がより優れています 03 ガイド RNA(gRNA) 配列のデザイン方法を教えてください A では GeCKO v2 ライブラリーより公表されている 3 種の grna 標的配列プールを利用します 公表されているこれらの配列は編集効率が高く オフターゲット作用が低いことが示されています 04 grna 配列は提供されますか A はい grna 配列はご購入後 開示可能です コスモ バイオ営業部 ( 欄外参照 ) までお問合せください 05 なぜ CRISPR/Cas9 ノックアウトプラスミドは 3 種の標的 RNA 配列をプールして提供されるのですか A では十分な遺伝子破壊を確実に行うため 3 種の grna 配列をプールして CRISPR/Cas9 ノックアウトプラスミドとしてご提供しています 06 CRISPR/Cas9 ノックアウトプラスミドを 3 種の grna プールではなく単独で提供してもらえますか A はい CRISPR/Cas9 ノックアウトプラスミドセットをご購入頂き その後 カスタムオーダーとして単一 grna の CRISPR/ Cas9 ノックアウトプラスミドをご購入いただくことが可能です コスモ バイオ営業部 ( 欄外参照 ) までお問合せください 07 HDR プラスミドは 3 種のプールとして提供されますか A はい 各 HDR プラスミドはそれぞれ相当する grna に対して機能するようデザインしてあります 08 CRISPR/Cas9 ノックアウトプラスミドのみを遺伝子機能のノックアウトに単独で使用できますか A はい ただし 非相同末端結合 (NHEJ) が起こり 挿入欠失が生ずる可能性があります 挿入欠失により読み取り枠 (ORF) が変わり 2 本鎖切断 (DSB) 以降のアミノ酸配列が大きく変わったり 中途での停止コドンが生じたりする可能性があります NHEJ により生じた挿入欠損はランダム変異となる可能性もあり 遺伝子破壊の種類や範囲を実験的に決定する必要があります 09 自分の細胞に CRISPR/Cas9 ノックアウトプラスミドがトランスフェクションできたかどうか調べる方法を教えてください A GFP 発現を確認してトランスフェクション効率を決定することができます また 遺伝子ノックダウンの程度を確認するため さらなるアッセイも必要となります 10 自分の細胞に HDR プラスミドがトランスフェクションできたかどうか調べる方法を教えてください A RFP 発現を確認してトランスフェクション効率を決定することができます また 遺伝子ノックダウンの程度を確認するため さらなるアッセイも必要となります 11 CRISPR/Cas9 ノックアウトプラスミドと HDR プラスミドを用いてゲノム編集が問題なく生じたことを調べる方法を教えてください A 編集が行われた細胞にはそのゲノム DNA にピューロマイシン耐性遺伝子が組み込まれているため ピューロマイシン選択を行うことができます 28 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

30 12 HDR プラスミドの相同性左腕 (LHA) と相同性右腕 (RHA) の長さはどれくらいですか A ゲノム DNA との適切なアライメントと相同組換え修復を確実なものとするため 800 塩基あります 13 CRISPR コントロールはありますか A では CRISPR/Cas9 ノックアウトプラスミドに 1 つのスクランブル grna 配列を組み込んだネガティブコントロール ( 品番 :SC ) をご用意しています スクランブル grna 配列はゲノム標的 DNA に結合せず また Cas9/gRNA 複合体は結合せず DSB を生じません 14 PAM 配列とは何ですか A プロトスペーサー隣接モチーフ (PAM) 配列は DNA 標的配列の 3' 末端に存在している必要があり grna 配列には存在しません Cas9 が DNA にうまく結合するためには ゲノム DNA 内の標的配列は grna 配列に対して完全に相補であり 3' 末端に連続して PAM 配列をもつ必要があります 15 Cas9/gRNA 複合体はゲノム DNA のどの位置を切断するのですか A Cas9 はゲノム DNA 内の標的配列 3' 末端の下流約 3 ~ 5 塩基対を切断します 16 CRISPR/Cas9 システムは分裂細胞と非分裂細胞の双方に使えますか A はい 両方に使えます 分裂細胞では NHEJ または HDR 経路が利用され 非分裂細胞では NHEJ 経路のみが利用されると考えられます CRISPR/Cas9 ゲノム編集用ツール 17 異なる細胞株によって効果にばらつきがみられますか? A はい 効果は細胞株や標的配列によって変動します 18 CRISPR/Cas9 システムでは 標的遺伝子のノックダウンをどのように確認しますか A 遺伝子ノックダウンを確認する方法はいくつかあります ピューロマイシンにより HDR プラスミドにより編集された細胞を選択することができます ウェスタンブロット分析によりタンパク質ノックダウンの確認が可能です また ゲノム PCR によりゲノム組込みを確認できるでしょう ゲノム配列を増幅後 PCR 断片をクローニングして配列決定することで変異の検出もできるかもしれません 19 トランスフェクションの検証を行う場合 ウェスタンブロットや免疫蛍光法はどのように利用できますか A ウェスタンブロットや免疫蛍光法では Cas9 タンパク質の発現が確認できます RFP マーカーを利用して顕微鏡下で蛍光の可視化もできますし Cas9 抗体を利用することもできます 20 一度にいくつの遺伝子をノックアウトできますか A 一度にノックアウトできる最大遺伝子数はまだよくわかっていません 種々の研究より一度に複数の遺伝子をノックアウトできることが示唆されていますが これは細胞への同時導入がどれだけできるかによります の CRISPR/Cas9 ノックアウトプラスミドに関しては 1 標的遺伝子ずつご利用いただくことを推奨し 保証しています A 21 CRISPR/Cas9 ノックアウトプラスミドを利用する場合 のどのトランスフェクション試薬や関連商品を購入する必要がありますか 品名メーカー略号品番包装希望販売価格 Control CRISPR/Cas9 Plasmid SCB SC UG ご照会 UltraCruz Transfection Reagent SCB SC ML ご照会 Plasmid Transfection Medium SCB SC ML ご照会 Puromycin dihydrochloride SCB SC MG ご照会 では 各標的特異的 CRISPR/Cas9 ノックアウトプラスミド用のコントロール抗体もご提供しています 詳細はコスモ バイオ営業部 ( 欄外参照 ) までお問い合せください お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp COSMO BIO CO., LTD. 29

31 Genome-CRISP Custom Cas9 受託サービス GCP CRISPR/Cas9 ゲノム編集用ツール 部位特異的にゲノム編集できる次世代遺伝 改変ツール! WEB へどうぞ 記事 ID:12069 CRISPR (Clustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeats) は真性細菌および古細菌が持つファージやプラスミドに対する獲得免疫システムで機能する DNA 配列であり Cas タンパク質ファミリーと組み合わせて 般に CRISPR/Cas システムと称されます 近年このシステムを いたゲノム編集がゼブラフィッシュ マウス ラット 植物 細菌等で われ TALEN や ZFN に代わる可能性を秘めた技術として注 されています CRISPR/Cas システムは 3 種類存在していますが ゲノム編集には Cas9 タンパク質を利 した Ⅱ 型が いられ crrna と tracrrna が相互作 することで Cas9 エンドヌクレアーゼを標的 DNA 配列に誘導し 二本鎖切断を引き起こします このシステムは crrna と tracrrna 配列を融合して single-guided RNA (sgrna) を合成することで単純化することができます sgrna は相補的な 20 bp の標的 DNA 配列に結合し Cas9 を標的配列に呼び込みます Cas9 は標的配列に隣接する PAM (5'-NGG- 3') 配列を認識し その上流を切断します Cas9 システムはシンプルでありながら 常に強 なゲノム編集ツールであり 同時に複数の標的配列を切断することも可能です ゲノム特異的 sgrna 配列 Cas9 ヌクレアーゼ 部位特異的二重鎖 DNA 切断 sgrna (tractrna-crrna chimera) PAM(5'-NGG-3') ゲノム DNA ゲノム DNA Property TALEN Cas9 Type of recognition Methylation sensitive Chromotin structure sensitive Off-target effect Protein-DNA Sensitive Sensitive Less observed offtarget effects RNA-DNA Not sensitive Sensitive Multiplexing Rarely used Capable More potential offtarget effects than TALENs and ZFNs 図 1 CRISPR/Cas9 システム概要 表 1 TALEN と Cas9 システムの 較 Genome-CRISP Cas9 ヌクレアーゼ発現クローン Cas9 ヌクレアーゼ発現クローンはあらかじめ Cas9 遺伝 配列を含んでおります Cas9 ヌクレアーゼは crrna と tracrrna ( あるいはキメラ sgrna) により宿主ゲノムのターゲット領域に誘導され 部位特異的な二本鎖切断 (DSBs) を引き起こします 切断部位は DNA 修復メカニズムの つである 相同末端結合 (NHEJ) により繋ぎ合わされることで 失や挿 が切断部位に じます また 二本鎖切断部位に外来性の 重鎖ドナー DNA を相同的組換え (HR) により導 することも可能です CRISPR/Cas9 システムはヒト ES 細胞や ips 細胞の改変や ラット ゼブラフィッシュ等のノックアウト動物の昨出にも利 されております 図 2 Cas9 ヌクレアーゼ発現クローンのマップ図 3 Cas9 によるゲノム編集 ( 左 )sgrna により誘導された Cas9 ヌクレアーゼが DSB を引き起こし NHEJ により修復される ( 右 )sgrna により誘導された Cas9 ヌクレアーゼが DSB を引き起こし ドナープラスミドの発現させたい遺伝 (GOI) と選択マーカーにより相同的組換えで修復される 30 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

32 Cas9 Nickase 発現クローン 野 型の Cas9 は 2 つの触媒ドメインを有しており 1 つは結合鎖を切断し もう 1 つは相補鎖を切断します 野 型 Cas9 の D10A 変異体である Cas9 ニッカーゼは相補鎖切断活性が不活化されているため 標的結合部位に一本鎖切断を引き起こします 図 4 Cas9 ニッカーゼ発現クローンのマップ図 5 Illustration of Cas9 nickase による一本鎖 DNA 切断の模式図 は single-guide RNA (sgrna) の標的配列に対するデザインとクローニングサービスをご提供致します sgrna クローンは crrna と tracrrna 配列からなる一本鎖 sgrna を発現します sgrna は標的 DNA 配列を認識し 同じくトランスフェクションした Cas9 を標的配列に呼び込んでノックアウト ノックイン 突然変異誘発等のゲノム編集を うための 重鎖切断を います 複数の sgrna クローンを構築して Cas9 クローンと共にトランスフェクションすることにより ゲノム中の複数部位を同時にゲノム編集することも可能です ゲノム DNA ゲノム DNA sgrna1 Cas9 ニッカーゼ Genome-CRISP sgrna デザイン クローニングサービス 部位特異的一本鎖 DNA 切断 Genome-CRISP Custom Cas9 受託サービス Vector Type Vector Promoter sgrna Cas9 Nuclease Selection Marker/ Reporter Gene psg01 U6 1 or multiple 別売 Hygromycin pcg01 U6 1 or multiple CMV-driven Cas9 in the same vector Neomycin / mcherry g pcg02 U6 1 CBh-driven Cas9 in the same vector N/A 図 6 HEK293T 細胞における HUWE I-sgRNA/Cas9 による HUWE I 遺伝子の切断 (A) HUWE I-sgRNA and genomic DNA PCR primer design. (B) 6 ウェルプレート中の HEK293T 細胞に HUWE I-sgRNA/Cas9 clone (Lane 1) と scrambled-sgrna/cas9 controlclone (Lane 2) をトランスフェクションした 細胞はトランスフェクションの 40 時間後に収集し ゲノム DNA を抽出して HUWEspecific PCR primer を いて PCR 増幅を った PCR 産物はゲル精製を った後 8 ul をバッファーに懸濁して変性とリアニールを い T7 endonuclease I (37 60 min) で切断した HUWE PCR 産物のサイズは 520bp T7 ENI による切断産物のサイズは 330 bp 及び 190 bp 図 7 Cas9 による複数遺伝子の切断 HEK293T GFP 安定発現細胞に Cas9 と p53 HUWE1 NCL3 GFP を標的とした multiple sgrnas (Lanes 1-4) は Cas9 と scrambled sgrna (Lanes 5-8) をトランスフェクションした ゲノム DNA 中の挿 失の共存は T7 ENI アッセイにより検証を った * は Cas9 と multiple sgrnas が効率的に各ターゲット配列に挿 失を導 できたことを している (Lanes 1-4) PCR 産物のサイズと T7ENI 切断産物のサイズは下記参照 GFP : 720bp (intact), 340bp + 380bp (cleaved) NCL3 : 765bp (intact), 295bp +470bp (cleaved) HUWE : 520bp (intact), 190bp + 330bp (cleaved) P53 : 825bp (intact), 475bp + 350bp (cleaved) お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp COSMO BIO CO., LTD. 31

33 Genome-CRISP Custom Cas9 受託サービス 参考価格と標準納期 分類 サービス名称 サービス概要 参考価格 標準納期 Cas9 nuclease expression clone 納品物 :10 ug plasmid DNA 139, 週間 納品物 :10 ug plasmid DNA sgrna Cas9 nuclease expression clone (& only expression clone design and sgrna design and cloning service) cloning service を同時にご注 頂いた場 78, 週間 合の価格です Cas9 D10A nickase expression clone 納品物 :10 ug plasmid DNA 139, 週間 Cas9 Cas9 D10A nickase expression clone (& sgrna design and cloning service) sgrna only expression clone design and cloning service All-in-one sgrna + Cas9 expression clone (single plasmid containing Cas9 and one sgrna), design and cloning Plasmid-level validation 納品物 :10 ug plasmid DNA sgrna only expression clone design and cloning service を同時にご注 頂いた場合の価格です 78, 週間 sgrna sequence の検証と 10 ug の plasmid DNA が含まれます 88, 週間 sgrna sequence の検証と 10 ug の plasmid DNA が含まれます 108, 週間 Surrogate reporter assay による Cas9 の機能検証を います 弊社サイトに TALEN を いた Surrogate reporter assay の詳細を記載しております 220, 週間 のでご参照ください» 記事 ID:12069 T7 Endonuclease assay による機能検証 機能検証 Chromosomal-level validation ( 図 6, 7 をご参照下さい ) を います 検証にはヒト HEK293 は H1299 細胞を使 します ご希望の細胞を使 することも可能ですので コスモ バイオ技術サービス部テクニカルサービスグループまでお問い合せください 220, 週間 TEL : FAX : jutaku_gr@cosmobio.co.jp ノックインドナー構築 遺伝 改変細胞作製 Donor clone design and construction Stable cell line services ドナーベクターは下表の Donor Vector Types からご選択下さい お好みの細胞を Cas9 でゲノム編集し モノクローナル化して納品致します セルバンク樹 も対応致します 221, 週間 ご照会 ご照会 Donor Vector Type 選択番号 Vector Promoter Reporter Gene Selection Marker 1 pdonor-01 EFa1 copgfp Puromycin/TK 2 pdonor-02 CMV copgfp Neomycin/TK 3 pdonor-03 EFa1 N/A Puromycin/TK 4 pdonor-04 CMV N/A Neomycin/TK 32 COSMO BIO CO., LTD. お問い合わせ先 :TEL: FAX: mail@cosmobio.co.jp

34 お問い合わせ先 :TEL: FAX: COSMO BIO CO., LTD. 33

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