平成16年度研究報告

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1 平成 16 年度研究報告 研究テーマ Pendrin (PDS) 遺伝子異常症例の甲状腺機能 内耳機能とヨード摂取の関連 - PDS 遺伝子異常と甲状腺機能 内耳機能 - 名古屋大学医学部附属病院 助手三浦義孝 現所属 : みうら内科クリニック

2 サマリー Pendred 症候群は 1896 年 Pendred によって報告された 甲状腺腫 甲状腺機能低下症 難聴を主訴とする症候群で 1996 年に Sheffield によりその原因遺伝子 (PDS 遺伝子 ) が報告され その遺伝子産物は Pendrin と命名された 本症候群の難聴は感音性難聴で MRI または CT により内耳の前庭水管拡大を伴うのが特徴とされる 一方 難聴があり 内リンパ管 内リンパ嚢および前庭水管が拡大している症例が多く認められ前庭水管拡大症と言われているが その中には臨床上明らかな甲状腺所見の異常を認めないものの遺伝子検査で PDS 遺伝子の異常が報告されるようになり 遺伝的に Pendred 症候群と関連が深いことがわかってきた 前庭水管拡大症と Pendred 症候群は基本的に同一疾患と考えられるが 同じ遺伝子異常でありながら 甲状腺機能異常を呈する者から 明らかな甲状腺異常を認めない者まで Genotype と Phenotype に相違が認められる 本研究では Pendrin の本疾患における意義を明らかにするために 甲状腺機能 内耳機能と遺伝子異常の相関を検討し 内耳での Pendrin の役割を明らかにするために免疫組織学的に Pendrin の局在を検討した 今回の研究では前庭水管拡大症を呈し PDS 遺伝子異常を呈した患者の甲状腺機能は全て正常範囲であった 欧米での報告では私共の報告した H723R 変異をを有しながら 甲状腺機能低下を伴っており Genotype と Phenotype の相違が認められた 私共の検討ではホモ接合型ではヘテロ接合型に比べ甲状腺体積に大きな変化はないものの サイログロブリン濃度が高く パークロレイト放出試験ではより障害が大きかった しかし 臨床的には代償され甲状腺機能異常としては認められなかった ヨード摂取量と甲状腺機能障害の関係は明らかに出来なかったが 本邦では海草 魚介類より比較的多量のヨードを摂取しており ヨード摂取の少ない欧米に比べ ヨード摂取量の寡多が甲状腺機能の代償に関与していることが示唆された また 内耳機能に関してはホモ接合体の方がヘテロ接合体に比べ より眩暈の既往歴が多かった MRI での観察ではホモ接合体とヘテロ接合体の間に modiolar area, endolymphatic duct and sac 容積 信号強度に差異は認めなかった 同じ遺伝子異常を有しながらも甲状腺機能 内耳障害には差異が認められ 他の遺伝子あるいは環境要因の関与の可能性も否定はできない マウスの内耳における Pendrin 発現の免疫組織学的検討においては Pendrin は Cochlea の Hensen 細胞 Claudius 細胞 external sulcus 細胞 spiral prominence に認められた Corti 器官では内 外側有毛聴細胞に認められた また external sulcus spiral ganglion にも認められ Pendrin が内耳において重要な役割を果たしている可能性が示唆された

3 研究報告 Pendred 症候群は 1896 年 Pendred によって甲状腺腫 甲状腺機能低下症 難聴を合併する姉妹例として初めて報告された その後 1950 年代になって報告が散見されるようになり 甲状腺に有機化障害があることが報告された 一般に難聴の出現は甲状腺腫の出現より早く甲状腺機能異常に依るものではないと推測されていた 1996 年に Sheffield によりその原因遺伝子 (PDS 遺伝子 ) が報告され 1997 年 Everett らによりクローニングされた その遺伝子産物は Pendrin と命名された 本症候群の難聴は感音性難聴で MRI または CT により内耳の前庭水管拡大を伴うのが特徴とされる 一方 難聴があり 内リンパ管 内リンパ嚢および前庭水管が拡大している症例が多く認められ前庭水管拡大症と言われているが その中には臨床上明らかな甲状腺所見の異常を認めないものの遺伝子検査で PDS 遺伝子の異常が報告されるようになり 遺伝的に Pendred 症候群と関連が深いことがわかってきた 前庭水管拡大症と Pendred 症候群は基本的に同一疾患と考えられるが 同じ遺伝子異常でありながら 甲状腺機能異常を呈する者から 明らかな甲状腺異常を認めない者まで あるいは内耳機能も高度の難聴を呈するものから軽度の者まで Genotype と Phenotype に相違が認められる 臨床的に認められるこの相違を明らかにすること および 甲状腺機能異常と内耳機能との関係を明らかにすることは遺伝性感音性難聴でもっとも頻度の高いとされる本症候群のよりよい治療法の確立に寄与するものと考えられる 目的本研究では Pendrin の前庭水管拡大症における意義を明らかにするために 甲状腺機能 内耳機能と遺伝子異常の相関を検討し また 内耳での Pendrin の役割を明らかにするために免疫組織学的に Pendrin の局在を検討した 方法前庭水管拡大症を呈する患者の MRI 撮影 聴力測定 甲状腺機能検査 ( 遊離甲状腺ホルモン 甲状腺刺激ホルモン サイログロブリン 甲状腺自己抗体 甲状腺超音波検査 パークロレイト放出試験 ) PDS 遺伝子検査を行った 一連の研究はヘルシンキ宣言に基づき名古屋大学医学部倫理委員会の承認を得て行った 内耳における Pendrin の発現はヒト Pendrin の C 末端に対する合成ペプチドを家兎に免疫して得られたポリクローナル抗体を用いて 蝸牛が十分成熟し 加齢による変成がないと考えられる 6 週齢の C57BL/6J マウスを用いて検討した 結果および考察今回の研究では前庭水管拡大症を呈し PDS 遺伝子異常を呈した患者の甲状腺機能は全て正常範囲であった 欧米での報告では私共の報告した H723R 変異と同じ遺伝子異常を

4 有しながら 甲状腺機能低下を伴っており Genotype と Phenotype の相違が認められた 私共の検討ではホモ接合型ではヘテロ接合型に比べ甲状腺体積に大きな変化はないものの サイログロブリン濃度が高く パークロレイト放出試験ではより障害が大きかった ( 図 ) ヨード摂取量と甲状腺機能障害の関係は明らかには出来なかったが 本邦では海草 魚介類より比較的多量のヨードを摂取しており ヨード摂取の少ない欧米に比べ ヨード摂取量の寡多が本疾患の甲状腺機能の代償に関与していることが示唆された また 内耳機能に関してはホモ接合体の方がヘテロ接合体に比べ より眩暈の既往歴が多かった MRI での観察ではホモ接合体とヘテロ接合体の間に modiolar area, endolymphatic duct and sac 容積 信号強度に差異は認めなかった 前庭水管拡大症を呈しながら PDS 遺伝子に異常を認めない症例も存在した また 従来 Pendred 症候群は常染色体劣性遺伝形式を取るとされていたが ヘテロ接合体でも前庭水管拡大症を呈し 聴力障害を伴うことから甲状腺機能障害と内耳機能とは障害の現れ方に差があるものと考えられる しかしながら 同じ遺伝子異常を有しながらも個体間で甲状腺機能 内耳障害には大きな差異が認められ さらに 他の遺伝性難聴とは異なり内耳機能に左右差があるのも特徴であり 本症の病態形成には他の遺伝子あるいは環境要因の関与の可能性も否定はできないと考えらえた マウスの内耳における Pendrin 発現の免疫組織学的検討においては Pendrin は Cochlea の Hensen 細胞 Claudius 細胞 external sulcus 細胞 spiral prominence に認められた Corti 器官では内 外側有毛聴細胞に認められた また external sulcus spiral ganglion にも認められた Pendrin は膜タンパクでヨードとクロールイオンの輸送に関与していることが報告されているが クロールイオンの変化が内耳の形成に重要な役割を果たしているとされている 今回の免疫組織学的検討の局在の結果から Pendrin が内耳機能において重要な役割を果たしている可能性が示唆された まとめ PDS 異常による難聴 甲状腺機能障害同じ遺伝子異常を持ちながらその病態は個々で異なり 環境要因の関与が考えられた その要因を更に明らかにすることが PDS 異常症における難聴 甲状腺機能異常の進展抑制に寄与するものと考えられる 図サイログロブリン (Tg) 濃度 パークロレート放出試験 甲状腺容量 M/M:H723R ホモ接合体 M/W:H723R ヘテロ接合体 W/W: 正常

5 業績 E Sato, T Nakashima, Y Miura, A Furuhashi, A Nakayama, N Mori, H Murakami, S Naganawa, M Tadokoro The phenotype associated with replacement of His723 by Arg in Pendred syndrome gene Eur J Endocrinology 145: , 2001 Furuhashi A, Sato E, Nakashima T, Miura Y, Nakayama A, Mori N, Takahashi H, Kobayashi S Hyperbaric oxygen therapy for the treatment of large vestibular aqueduct syndrome Undersea Hyperb Med 28: , 2001 Yasuhiko Kanou, Akira Hishinuma, Katsuhiko Tsunekawa, Koji Seki, Yutaka Mizuno, Haruki Fujisawa, Tsuneo Imai, Yoshitaka Miura, Tetsuro Nagasaka, Chizumi Yamada, Tamio Ieiri, Masami Murakami, and Yoshiharu Murata Thyroglobulin Gene Mutations Producing Defective Intracellular Transport of Thyroglobulin Are Associated with Increased Thyroidal Type 2 Iodothyronine Deiodinase Activity J. Clin. Endocrinol. Metab., 92: , 2007

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研究の詳細な説明 1. 背景細菌 ウイルス ワクチンなどの抗原が人の体内に入るとリンパ組織の中で胚中心が形成されます メモリー B 細胞は胚中心に存在する胚中心 B 細胞から誘導されてくること知られています しかし その誘導の仕組みについてはよくわかっておらず その仕組みの解明は重要な課題として残っ メモリー B 細胞の分化誘導メカニズムを解明 抗原を記憶する免疫細胞を効率的に誘導し 新たなワクチン開発へ キーワード : 免疫 メモリー B 細胞 胚中心 親和性成熟 転写因子 Bach2 研究成果のポイント 抗原を記憶する免疫細胞 : メモリー B 細胞注 1 がどのように分化誘導されていくのかは不明だった リンパ節における胚中心注 2 B 細胞からメモリー B 細胞への分化誘導は初期の胚中心で起こりやすく

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<4D F736F F D F4390B388C4817A C A838A815B8358> PRESS RELEASE 平成 28 年 9 月 1 日愛媛大学 世界初アレルギー炎症の新規抑制メカニズムを発見 ~ アレルギー疾患の新規治療法の開発に期待 ~ 愛媛大学大学院医学系研究科の山下政克 ( やましたまさかつ ) 教授らの研究グループは 世界で初めて免疫を正常に保つ作用のある転写抑制因子注 1) Bach2( バック2) が アレルギー炎症の発症を抑えるメカニズムを解明しました これまで

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