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1 HTLV-1 母子感染予防対策全国研修会 HTLV-1 の基本的事項と ATL について 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科原研内科 ( 血液内科 ) 塚崎邦弘 東京大学大学院新領域創成科学研究科メディカルゲノム専攻渡邉俊樹

2 HTLV-1 の基本的事項と ATL について 1.ATLとはどのような疾患か 2.HTLV-1のウイルス学 3.HTLV-1 関連疾患と腫瘍化機構 4.HTLV-1の疫学 5.ATLの総合対策

3 成人 T 細胞白血病 (ATL) 定義 :HTLV-1 感染 T リンパ球が腫瘍化しクローン性に増殖したことによって発症する疾患 ATL 細胞 リンパ節腫大皮膚の発疹胃への浸潤 感染症骨融解脳への浸潤

4 ATLの臨床疫学的特徴 病型 1. 急性型 2. リンパ腫型 3. 慢性型 4. くすぶり型 病態 急性転化 リンパ腫型 急性転化 急性型 慢性型 リンパ球数 1) 男性優位 男女比 1.2:1 成人発症 平均発症年齢57歳 地域集積性 西南日本 家族集積性 家族内発症 2) 特徴的症状 白血病細胞の臓器浸潤 高カルシウム血症 日和見感染症 3) 予後 不良 4) 生涯発症率 感染者の数% (2-4%) くすぶり型 時間

5 最近の ATL 死亡者数の推移 ( 厚生労働省人口動態統計より ) 毎年 1000 人以上が 男 女 計 ATL で死んでいる 今後 数万人が ATL で死亡する

6 ATL の治療成績 (A) 化学療法 :25 年間で生存中央値が 3 月の延長 既存の療法には限界 共同研究 (JCOG) 結果 :G-CSF 併用多剤併用化学療法生存中央値 :13 ヶ月 2 年生存率 :31.3% (Yamada et al. Br J Haematol 113:375,2001) (B) 血液幹細胞移植 : 平均発症年齢 60 歳以上 一部の患者のみが対象

7 ATL の診断と治療 抗 HTLV-1 抗体陽性の末梢性 T 細胞腫瘍 病型分類 くすぶり型または予後不良因子のない慢性型 ATL 急性型 リンパ腫型または予後不良因子を有する慢性型 ATL 急性転化するまで Watchful waiting 70 歳以上 強度を下げた化学療法 69 歳以下 化学療法同種造血幹細胞移植

8 HTLV-1のウイルス学 HTLV-1は レトロウイルス である ウイルス遺伝子として2コピーのRNA ウイルス粒子のエンベロープタンパク質で細胞の受容体に結合 細胞内でRNAからDNAに変換 宿主細胞の染色体にプロウイルスとして組み込まれる 一旦感染すると排除出来ない

9 HTLV-1 の生活環 HTLV-1 吸着と侵入 細胞膜 R U5 U3 R 逆転写 ウイルスゲノム 出芽 再構成 環状 DNA 核膜 2LTRs 染色体への組込み LTR LTR プロウイルス 転写 遺伝子産物翻訳 mrnas 感染した細胞を殺さない 細胞の遺伝子同様にタンパク質を作り子孫ウイルスを産生 生体内ではウイルスとしてはほとんど増殖していない

10 レトロウイルスの遺伝子構造 ( プロウイルス DNA の形で ) HTLV/BLV LTR prot gag pol env px LTR chronic LV LTR prot gag pol env LTR acute LV LTR gag v-onc LTR RSV LTR prot gag pol env src LTR v-onc: viral oncogene, LV: leukemia virus

11 HTLV-1 の感染様式 1. 母子感染 : 授乳時に母乳から感染児の約 20% 2. 輸血 : 日本では日赤の抗体スクリーニングの導入 (1986 年 ) で阻止された 3. 性行為 : 主に男性から女性 (10 年で 60%?)

12 HTLV-1 感染と関連する疾患 分類 A. 明らかな因果関係 B. 証明不十分な関連 C. 関連の可能性 疾患 1. 成人 T 細胞白血病 (ATL) 2. HTLV-1 関連脊髄症 (HAM) 3. HTLV-1 ブドウ膜炎 (HU) 4. 感染性皮膚炎 1. 関節障害 2. シェ - グレン症候群 1. 多発性筋炎 2. 肺疾患 3. リンパ節炎

13 HTLV-1 関連脊髄症 (HAM/TSP) 1. HTLV-1 感染者に見られる慢性の痙性対マヒ 膀胱直腸障害 2. 日本では 4 分の 1 で輸血に続発 3. 女性に多い 4. 生命予後は良好 5. 胸髄下部を中心とするリンパ球浸潤と脱髄 6. 種々の治療が試みられているが有効なものは少ない

14 HTLV-1 ぶどう膜炎 1. 無症候性キャリアーに見られる原因不明のぶどう膜炎 2. 突然 偏眼性あるいは両眼性に発症し 亜急性または慢性の経過をとる 3. 中間型ぶどう膜炎であり ときに軽度の網膜血管炎をを伴う 4. 発症平均年令 :46.0±3.1 歳 5. 性比 : M:F=1 : 2 6. 全身あるいは局所ステロイド治療によく反応し 視力予後は良好

15 ウイルスの遺伝子発現 = 遺伝子はどのように読まれるか 表側 : センス鎖 ウイルス遺伝子 = プロウイルス ウイルスの外殻蛋白質酵素調節蛋白質 (Tax など ) その他 細胞側 DNA 調節蛋白質 HBZ? 裏側 : アンチセンス鎖 細胞側 DNA HTLV-1 の遺伝子は表も裏も利用されているらしい

16 HTLV-1 の遺伝子産物 (A)HTLV-1 の非構造蛋白質 1. 制御蛋白質 :p40 Tax, p27 Rex, p21 Rex 2. アクセサリー蛋白質 :p12 I, p13 II, p30 II 3. アンチセンス蛋白質 :HBZ (B) HTLV-1 由来機能性 RNA 1.HBZ RNA? 2.small RNA?

17 HTLV-1 感染細胞の性質 がん化の仕組み ウイルスが作る Tax という蛋白質が細胞に最も大きな影響を与える HTLV-1 感染 T リンパ球 Tax 感染リンパ球は遺伝子や染色体の異常があっても勝手に増え続ける 不死化感染細胞の多クローン性増殖 遺伝子異常 様々な細胞の遺伝子の発現が誘導される シグナル伝達が勝手に働き続ける 細胞の分裂が止まらない 遺伝子についた傷が治らない 染色体の異常が起こる ATL 細胞

18 ATL の多段階発がんモデル HTLV-1 感染 T 細胞 ( 乳児期 ) 無症候性キャリア Tax 不死化 T 細胞 ( 多クローン性 ) 遺伝子異常の蓄積 ATL 患者 ATL 細胞 多クローン性増殖 プログレッション Tax Tax 依存性 Tax 非依存性

19 HTLV-1 の感染から ATL 発症まで HTLV-1 T : 遺伝子異常 母子感染 ATL 50 年以上

20 世界における HTLV-1 の感染 感染率 : 1~5% < 1% 先進国の中で感染率が高いのは日本のみであり 分布に地域性を有する 総感染者数 : HTLV-1 感染症は 日本がリーダーシップを発揮し研究開発 >1500~2000 万人を行わなければ解決されない問題 Proietti FA, et al. Oncogene 2005

21 HTLV-1 感染者の実態調査 全国規模の実態調査はない : 献血者の抗体陽性率からの推定数のみ 厚生労働化学研究費補助金 HTLV-1 実態調査班 H20 および H21 年度報告書 全国規模の推計 : 感染者数 108 万人 ( 2007 年 ) 推定 ATL 患者数 :1146 人 / 年

22 日本の HTLV-1 感染者数 ( キャリア数 ) 130 万 5 千人 (1988 年 ) 20 年 107 万 9 千人 (2007 年 ) 厚生労働科研 HTLV-1 実態調査班 H20 年度報告

23 HTLV-1 キャリアの地域分布 (0-99 歳 ) ( 初回献血者の抗体陽性率に基づく推計 ) 万 9 千人 (2007) 45.7% % 15.9% % 4.3% 7.6% 6.2% 北海道東北関東中部近畿中四国九州 厚生労働科研 HTLV-1 実態調査班 H20 年度報告

24 20 年後の感染率の変化 ( 九州地区 ) - 水平感染を示唆 % 男性 % 女性 厚生労働科研 HTLV-1 実態調査班 H20 年度報告 Age

25 ATL の総合対策 1. 感染予防 2. 発症予防 3. ATL 治療法の開発

26 ATL の発症予防と治療法 T : 遺伝子異常 母子感染 感染阻止 発症予防 化学療法 造血幹細胞移植療法 分子標的治療 ATL

27 1. 感染予防 感染には感染リンパ球の移入が必須 血清では感染しない 1. 輸血感染 : ー献血者のスクリーニング (1986 年 ) ーほぼ完全に阻止している 2. 母子感染 : 主に母乳感染ー感染率 20 数 %( 断乳で 10 分の一に減少 ) ー防止対策は一部地域のみ 全国一律妊婦抗体検査 (2010, 11 月 ) 3. 性感染 : ー主な水平感染のルートー詳細は不明

28 2. 発症予防 キャリア全員が ATL になる訳ではない : キャリア全体の 4-5% ATL 発症高危険群 の同定発症予防介入 最新の JSPFAD データ 1. 高ウイルスロード (>4%) 2. ATL 患者の血縁者 高危険群の 3 4 人に 1 人は ATL を発症 (2009 年データ ) ウイルスロード (VL): 血液の中にある感染細胞の量 JSPFAD:HTLV-1 感染者コホート共同研究班

29 3. ATL治療法の開発 indolent ATL [くすぶり型/慢性型(予 後不良因子なし)]の長期予後は不良 aggressive ATL [慢性型(予後不良因 子あり)/急性型/リンパ腫型] の予後は 化学療法と移植療法で改善傾向 Indollent ATL 67例の watchful waitingによる長期予 後 100% aggressive ATLに対する 化学療法の成績の推移 OS Fukushima, et al 2006 Takasaki, Tsukasaki, et.al aggressive ATL386例に対する 同種造血幹細胞移植療法の成績 50 JCOG9303 JCOG JCOG Yr Shimoyama, et al. 2006, yr Hishizawa M et.al. 2010

30 母子感染対策および研修 教育センターと拠点病院の設置 妊婦検診での抗体検査 感染者の相談体制の整備 研究 教育センターの設置 ATL, HAM, HU 治療拠点病院整備 臨床応用に向けた基礎研究の推進 挑戦的基礎研究の助成分子病態解析 動物モデル作成 抗ウイルス剤開発 感染予防ワクチン開発 抗腫瘍薬開発等 診断と疫学 ( 研究班の設置 ) 診断系研究班ー抗体検査 ウイルス量測定の標準化等 疫学系研究班ー感染者実態調査 マテリアルバンク運営等 白血病ウイルス総合対策 新規薬剤による治療の試み 国内未承認薬 適応外薬の開発ー海外新薬の効果検討 自然食品のスクリーニング 事業運営 ( 総括班設置 ) と若手研究者育成および国際学術交流事業 総括班ー事業の全体 将来計画 総括 広報等 若手研究者雇用 国際学術交流事業ー HTLV-1 関連集会開催等

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