[NE ハンドブックシリーズ]  パワー半導体

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1 NE Handbook Power Device NE ハンドブックシリーズパワー半導体

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3 6 第 1 章パワー半導体の基礎 6 パワー半導体 9 パワー MOSFET 10 SJ パワー MOSFET 11 IGBT 12 Si の性能限界 13 次世代パワー半導体 17 SiC 基板 19 GaN 基板 21 SiC と GaN 22 第 2 章次世代パワー半導体の開発動向 22 SiC 製 SBD 26 SiC 製 MOSFET 30 SiC 製 BJT 32 SiC モジュール 34 GaN 系パワー素子 38 酸化ガリウム 42 第 3 章次世代パワー半導体の応用事例 42 自動車 46 カー オーディオ 48 鉄道 52 太陽光発電システム 54 家電製品 C O N T E N T S NE Handbook Power Device

4 2 3 Power Device

5 Power Device 4 5

6 第 1 章パワー半導体の基礎 NE Handbook Power Device Power Device パワー半導体 パワー MOSFET(metal-oxide-semiconductor fieldeffect transistor: 金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ ) やIGBT(insulated gate bipolar transistor: 絶縁ゲート バイポーラ トランジスタ ) といったパワー半導体デバイスに対する注目度がかつてないほどに高まっている ( 表 1) 現在 世界中のさまざまな半導体メーカーが多くの資金を投じて パワー半導体の研究開発や製造に取り組んでいる 国内では 東芝や富士通マイクロエレクトロニクス 富士電機 パナソニック 三菱電機 ルネサスエレクトロニクス ロームなどの半導体メーカーが パワー半導体市場における覇権をつかもうと本腰を入れ始めた 各社がパワー半導体に本腰を入れる背景には 環境保全に対する世界的な意識の高まりがある 環境を保全す るには 電力消費量や二酸化炭素 (CO2) 排出量を削減する必要がある しかし 生活の質や利便性は下げたくない こうした相反するニーズでも パワー半導体を使えば同時にかなえられる 例えば エアコンである パワー半導体を使ったインバータできめ細かく制御することで 単純なオン / オフ制御しかできない機種に比べて 快適な冷暖房機能が実現できるうえに 電力消費量を 30% 程度も削減できる 冷蔵庫や洗濯機なども同様だ パワー半導体を使えば 快適さや利便性と 電力消費量の削減を両立できる パワー半導体がその能力を発揮するのは エアコンや冷蔵庫などの家電だけではない ハイブリッド車や電気自動車に至っては パワー半導体なしには成立しない これらの車両は 2 次電池に蓄えた電力でモータを回転さ 表 1 主なパワー半導体の比較パワー MOSFET と SJ 構造のパワー MOSFET IGBT を比較した なお参考として 次世代パワーデバイスとして開発が進んでいる SiC( 炭化シリコン ) パワー MOSFET も掲載した *1 IGBT はバイポーラ素子であるため オン抵抗ではなく V C E( s a t )( 飽和電圧 オン電圧 ) で評価する 今回は比較のために オン抵抗の欄に評価を記入した 6 7

7 第 1 章パワー半導体の基礎 NE Handbook Power Device Power MOSFET (Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)) パワー MOSFET せて走行する この際に 2 次電池に蓄えられた電力をそのまま利用したのでは 効率良くモータを駆動できない 電圧や電流などを最適値に変換してから利用する必要がある ( 図 1) その役割を担っているのがパワー半導体である さらに パワー半導体を駆動するゲート ドライバの存在も忘れてはならない これは パワー半導体のオン / オフを切り替える際に不可欠な回路である ハイブリッド車や電気自動車に搭載するインバータ 1 基に対して 一般に 6 個のゲート ドライバが必要になる パワー半導体と一口に言っても その構造によってさまざまな種類がある しかも それらの種類によって特徴や性能は異なる それぞれの特徴を把握したうえで 適材適所で使いこなさなければならない 電源回路で一般に用いられるパワー半導体は大きく三つある パワー MOSFET スーパー ジャンクション (SJ:super junction) 構造のパワー MOSFET そして IGBTである パワー MOSFETは 大きな電力に対応できる構造を採用したMOSFETである 一般に DMOS(double diffused MOSFET) と呼ばれる構造を採用する 10 数 V~500V 程度の耐圧領域で使われることが多い 特徴は 低いオン抵抗と高速なスイッチング特性が得られる点にある しかも 構造が単純なうえに 生産数量が極めて多いためコストが低い まさに 理想的なパワー半導体と言えるだろう 10 数 V~500V 程度の耐圧領域では 圧倒的に強い立場にある しかし 弱点もある 耐圧を高めるのが難しいことだ 耐圧を高めるために素子を厚くするとオン抵抗が高くなってしまう 30V 耐圧品のオン抵抗は数 mωと低いが 500V 耐圧品では数 Ωにも達する 従って 900V 耐圧品も製品化されているものの 500Vを超える耐圧領域では競争力が一気に低下する 図 1 DC-DC コンバータにおけるパワー半導体の構成 DC-DC コンバータ回路 ( 図は降圧型 ) では ハイサイド スイッチとローサイド スイッチという二つのパワー半導体を使う 一般的なパワー MOSFET の構造一般的なパワー MOSFET の素子構造を示した 低いオン抵抗と高速なスイッチング特性が得られる点が特徴である 8 9

8 第 1 章パワー半導体の基礎 NE Handbook Power Device Super Junction Power MOSFET SJ パワー MOSFET Insulated Gate Bipolar Transistor IGBT 500Vを超える耐圧領域でのオン抵抗の上昇 このパワー MOSFETの弱点を解決するために開発されたのが SJパワー MOSFETである 1998 年に実用化された 新しいパワー半導体だ その後 多くのメーカーが同じ構造の製品を投入しており 現在では一つの製品分野として確立されている SJパワー MOSFETの構造上の特徴は 深い p 型エピタキシャル層にある この層を設けることで 素子の垂直方向に電流の流れやすい通電経路を確保できる すなわち オン抵抗が低くなるわけだ 耐圧領域は 500V~1kV 程度である このような特徴を持つ SJパワー MOSFETだが 弱点もある それは価格である 素子の内部に深い p 型エピタキシャル層を作り込む必要があるため 製造工程が複雑になるからだ 400V~10 数 kvと高い耐圧領域において 現在最も多く使われているパワー半導体が IGBTである 入力部がMOS 構造で 出力部がバイポーラ構造のデバイスである この構造を採用することで 電子と正孔の二種類のキャリアを使うバイポーラ素子でありながら 低い飽和電圧 ( パワー MOSFETのオン抵抗に相当 ) と 比較的速いスイッチング特性を両立している 現在では 飽和電圧は 1.5V 程度に下がっており スイッチング特性は 50kHz 程度に対応できるようになっている しかも バイポーラ素子なので構造が単純で 同耐圧のパワー MOSFETに比べると価格がかなり低いというメリットもある ただし スイッチング特性が改善されているとはいえ パワー MOSFETに比べれば見劣りする これがIGBTの弱点だ パワー MOSFETを使えば 100 khzを超える周波数での動作が可能である スーパー ジャンクション構造 SJ パワー MOSFET の素子構造である パワー MOSFET と比べて p 層を深く掘り下げている IGBT の素子構造入力部が MOS 構造で 出力部がバイポーラ構造となっている ( 出典 :Infineon Technologies 社 ) 10 11

9 第 1 章パワー半導体の基礎 NE Handbook Power Device Performance Limitations of Silicon Devices Si の性能限界 Next Generation Power Device 次世代パワー半導体 現在 SiC( 炭化シリコン ) と GaN( 窒化ガリウム ) を 使った次世代パワーデバイスの開発が進んでおり 一部 では製品化が始まっている こうした次世代パワーデバ イスの開発が進んでいる背景には Si 材料を使うパワー 半導体に性能限界が近づいていることがある 一般的なパワー MOSFET(RDS(ON)) のオン抵抗に は Si 材料の特性で決まる性能限界がある SJ 構造の導 入で その性能限界を超えることに成功した しかし SJ パワー MOSFET のオン抵抗削減の余地も かなり小さく なっている そこで Si を使うパワー半導体からバトン を引き継ぐべく 次世代パワーデバイスの開発が進んで いる オン抵抗 (mmm 2 ) 12 Siパワー MOSFETの現 ( 高性能品の場合 ) Si パワー MOSFET の性能限界 SJ パワー MOSFET の現 ( 一般性能品の場合 ) SJパワー MOSFETの現 ( 高性能品の場合 ) (V) 耐圧 Si パワー半導体に性能限界が迫る SJ 構造の導入で 一般的なパワー MOSFET の性能限界を超えることに成功したものの さらなるオン抵抗削減の余地は小さくなってきている ( 出典 :Infineon Technologies 社 ) エアコンや冷蔵庫 電気自動車 ハイブリッド車に搭載されるインバータなどの電源回路 この電源回路で発生する電力損失低減の切り札と目されているのが SiC とGaNの材料を使った 次世代パワー半導体デバイスである SiCとGaNの高い材料特性を生かしたパワー半導体デバイスの製品化はすでに始まっている SiCについては 2001 年 8 月にドイツ Infineon Technologies 社がショットキー バリア ダイオード (SBD) を製品化した そして 2010 年末から2011 年初頭にかけて ロームと米 Cree 社がパワー MOSFETの量産開始を発表した これでインバータの構成に不可欠なパワー MOSFET (JFET) がそろい オール SiC 化が実現可能になった 一方 GaNでは 2010 年 2 月に米 International Rectifier 社が その翌月には米 Efficient Power Conversion 社がパワー トランジスタの製品化を発表している 電力損失を半分以下に次世代パワー半導体に秘められた実力は極めて高い 例えば インバータに次世代パワー半導体を適用すれば 現行のSi 製パワー半導体を使った場合に比べて 出力電力や回路構成によって若干の違いがあるものの 電力損失を半分以下に抑えられる見込みだ さらに インバータの外形寸法や質量も削減できる 機器や車両の小型化と軽量化が可能になるため エネルギ利用効率を高めることにつながる 12 13

10 第 1 章パワー半導体の基礎 NE Handbook Power Device Si 製のパワー半導体に比べると 多くのメリットを享受できる次世代パワー半導体 なぜ 高い性能を実現できるのだろうか その答えは SiCとGaNそれぞれの材料が備える基本特性にある 注目すべき基本特性は 大きく分けて三つある ( 表 1) (1) 絶縁破壊電界と (2) 飽和ドリフト速度 そして (3) 熱伝導率である オン抵抗を 1/1000に SiCとGaNの絶縁破壊電界は Siに比べると1けたも大きい 従って 耐圧が同じであれば SiCやGaNを使ったパワー半導体デバイスの厚さは Siを使ったデバイスに比べて約 1/10で済むことになる 薄くなれば それだけデバイスの内部で電流が通る経路 ( ドリフト層 ) が短くなる このため オン抵抗を約 1/10に低減できる さらに SiCとGaNは Siに比べて キャリアとなる不純物の濃度を高められるため オン抵抗を下げられるという特徴もある 不純物濃度は 絶縁破壊電界の 2 乗に 比例して高めることができるので 絶縁破壊電界が 10 倍のSiCやGaNでは 不純物濃度を 100 倍に高められる この結果 キャリアの数が 100 倍になり オン抵抗は約 1/100にできることになる 絶縁破壊電界によるオン抵抗の低減と 不純物濃度によるオン抵抗の低減 この二つはかけ算で効く このため SiC や GaN は 理論的には Si に比べてオン抵抗を 1/1000に下げられる ( 図 1) 二つめの基本特性である飽和ドリフト速度は SiCや GaNの方がSiより2~3 倍程度高い 飽和ドリフト速度が高ければ スイッチング動作をすばやく実行できる 言い換えれば スイッチング周波数を高められることになる スイッチング周波数向上の効果は インダクタやコンデンサという周辺部品の小型化という形で現れる 一般に 交流回路におけるインダクタンス値や容量値は 周波数の関数である 従って インダクタンス値と容量値 バンド ッ 比 電率絶縁破壊電界飽和ドリフト速度電子移動度熱伝導率 Si( シリコン ) SiC( 炭化シリコン ) GaN( 化 リ ) 112eV 26eV 4eV V/cm V/cm 10 6 V/cm 1010 cm/s 2210 cm/s 210 cm/s 10cm 2 /Vs 1000cm 2 /Vs 00cm 2 /Vs 1/cm 4/cm 2/cm 表 1 SiC と GaN の基本材料特性 SiC と GaN は 絶縁破壊電界と飽和ドリフト速度 熱伝導率において Si を大きく上回る これを生かすことで 高性能なパワー半導体デバイスが実現できるようになる なお SiC の欄に記載した値は 結晶構造が 4H-SiC の特性値である ( 出典 : 産業技術総合研究所 ) 14 15

11 第 1 章パワー半導体の基礎 NE Handbook Power Device SiC Wafer SiC 基板 が同じでよい場合は 周波数が高まった分だけ 小さい値のインダクタやコンデンサが使えるようになる インダクタとコンデンサの体積は その値にほぼ比例する つまり インダクタンス値や容量値が 1/10で済めば 体積を 1/10に削減できる インバータなどにおいて インダクタやコンデンサの占める割合はかなり大きい それだけに 高周波化の効果は非常に高い 三つめの基本特性の熱伝導率については SiCはSiの約 3 倍 GaNは約 1.4 倍ある 熱伝導率が高ければ デバイス内で発生した熱を外部に放散しやすくなる この結果 ヒートシンクなどの冷却部品に小型品が使えるようになる SiCとGaNを使った次世代パワー半導体は 普及に向けて順調なスタートを切ったといえる しかし Siパワー半導体を本格的に置き換えるには いくつかの課題を解決しなければならない 最大の課題は SiC GaNとも基板にある と 産業技術総合研究所の奥村元氏は指摘する まずは SiCパワー半導体向け基板の課題について説明しよう 一般に SiCパワー半導体では SiCの単結晶基板を使う この SiC 単結晶基板は現在 二つの課題を抱えている 一つは 基板品質が十分ではないこと もう一つは 基板の直径が小さいことである 基板品質については 転位密度が問題になっている 転位とは 基板内に存在する欠陥のこと この密度が高い 図 1 オン抵抗の大幅削減が可能に SiC 製のパワー MOSFET は Si 製に比べて 絶縁破壊電界が 1 けた高いため デバイスの厚さは 1/10 不純物濃度は約 100 倍と高い このため SiC 製のオン抵抗は Si 製に比べて 理論的には 1/1000 に削減できる 産業技術総合研究所では 1/200 に低減できることを確認している SiC 製パワー MOSFET が抱える課題課題は大きく分けて二つある 一つは デバイス内部に形成される pn ダイオード もう一つは ゲート酸化膜の品質である 特にゲート酸化膜の品質については デバイス自体の信頼性に大きな影響を与えるため改善が急がれている 最も効果的な対応方法は 転位密度の小さい SiC 単結晶基板を開発することにある ( 出典 : 産業技術総合研究所 ) 16 17

12 第 1 章パワー半導体の基礎 NE Handbook Power Device GaN Wafer GaN 基板 と 大電流を流すのが困難になる上に 信頼性の低下を招く 奥村氏によると 現在 SiC 単結晶基板の転位密度は 10 4 個 /cm 2 程度 この値であれば SBDの製造には大きな問題にならない しかし パワー MOSFETの製造には不十分だ 約 200 個 /cm 2 まで低減する必要があるだろう という パワー MOSFETに低い転位密度が求められる理由は ゲート酸化膜の存在にある ゲート酸化膜には高い電界が印加されるためストレスがかかり続ける 従って 転位密度が高いとデバイス自身が劣化してしまう コストに直結する基板直径もう一つの課題である基板の直径は コストに直結するものだ 直径が大きければ 1 枚の基板で多くのデバイスを製造できる このため デバイス 1 個当たりのコストを抑えられるようになる 現時点では 直径が 4インチの SiC 単結晶基板が比較的簡単に入手できるようになってきた しかし 奥村氏は 4インチ品では まだ小さい 6インチ品が主流にならないと コスト的には厳しいだろう と述べる ただし 直径が大きくなると 転位密度は増える傾向にある 転位密度が高ければ 信頼性の高いパワー半導体は製造できない 基板の大口径化と転位密度の削減 SiC 単結晶基板の開発では これを同時に成し遂げることが求められる GaN パワー半導体の製品化は 2010 年冬に始まった Si 基板の上に GaN 薄膜を積層する ヘテロ エピタキ シャル成長法 で製造していた ただしこの方法では 結 晶格子が異なる材料を積むことを強いられるため 高品 質の結晶は製造しづらい LED であれば問題はないが パワー半導体では LED 以上に高い電界が印加されたり 大電流が流れたりする このため 信頼性に対する懸念 がぬぐい去れない ( 産業技術総合研究所先進パワーエ レクトロニクス研究センター研究センター長の奥村元 氏 ) 実際のところ 耐圧が数十 ~200V と低く ドレイ ン電流も最大で 30A 程度と少ない これでは 高耐圧 高効率という GaN 材料の特徴を十分に引き出している とは言い難い それなら 同じ材料を積む ホモ エピタキシャル成長 GaN パワー半導体の構造 GaN パワー半導体では 横型構造を採用する いわゆる HEMT(high electron mobility transistor) 構造である この構造を採用するため 電子移動度が高い スイッチング周波数を大幅に高められるため 電源回路の小型化を実現できる ( 出典 : 産業技術総合研究所 ) 18 19

13 第 1 章パワー半導体の基礎 NE Handbook Power Device SiC and GaN SiC と GaN 法 に切り替えればいい Siやサファイアといった異なる材料を基板に利用するのではなく GaNを基板に使う方法である GaN 単結晶基板は すでに実用化されている しかし GaNパワー半導体の基板として使うには 不十分な状態にある 現状のGaN 単結晶基板が抱える課題は二つある 一つは 基板の口径が小さいこと 現在入手できる最大のサイズは2~4インチである サファイアであれば 6インチ Siであれば8インチ以上が入手できる 口径が小さければ 1 枚の基板から取れるデバイス数が少なくなる 従って コストが高くなる もう一つの課題は基板品質である 基板内に存在する欠陥の一種である結晶転位の密度は 10 5 個 /cm 2 程度である これでは 高耐圧で大電流が流せる GaNパワー半導体を大量生産することは困難 転位密度は 10 2 ~10 3 個 /cm 2 程度に減らす必要がある ( 奥村氏 ) こうしたGaN 単結晶基板が抱える課題の解決に向けた動きは急ピッチで進んでいる 例えば 6インチの GaN 単結晶基板の生産計画や 基板を薄くスライスする技術の導入である この他に 人工水晶のような非常に大きな結晶を製造できる技術を用いて GaN 単結晶基板の大口径化と高品質化を目指す動きもある これらの新技術を使えば 大幅な低コスト化が実現できる SiCとGaNとも基板の問題さえ解決すれば さまざまな半導体メーカーから多種多様なデバイスが製品化されるだろう SiC パワー半導体の戦略は明確だ Si パワー半導体の 一つである IGBT が守備範囲とする約 600V 以上の高耐圧 領域を狙う IGBT はオン抵抗が比較的低いものの ス イッチング速度が遅い SiC パワー MOSFET であれば オ ン抵抗とスイッチング速度とも IGBT を上回れる 一方の GaN パワー半導体は どの領域を狙うのか 関 係者の意見を総合すると SiC パワー半導体が狙う耐圧 領域よりも低いところのようだ 具体的には 数十 V~ 約 600V である ただし この耐圧領域は 一般的なパ ワー MOSFET のほか SJ 構造のパワー MOSFET が大量に 市場投入されており 比較的高性能のデバイスがかなり 低い価格で販売されている GaN パワー半導体の普及の カギは Si パワー半導体を上回る価格対性能比を実現で きるかどうかが握っている SiC は耐圧 600V 以上に照準 SiC パワー半導体が照準に定める市場は 約 600V 以上の耐圧領域 一方 GaN パワー半導体は約 600V 以下の耐圧領域に照準を定める 20 21

14 第 2 章次世代パワー半導体の開発動向 NE Handbook Power Device SiC Schottky Barrier Diode SiC 製 SBD SiC 製ショットキー バリア ダイオード (SBD) は 2001 年にドイツ Infineon Technologies 社が世界で初めて製品化し その後は伊仏合弁 STMicroelectronics 社や米 Cree 社といった欧米企業が追随した 日本企業では ロームが耐圧 600Vで出力電流が 10A の SiC 製 SBD SCS110Aシリーズ の量産出荷を 2010 年 4 月に開始したのが初めてである 量産化にあたり ショットキー コンタクト障壁の均一性や 高温処理が不要な高抵抗のガードリング層形成といった課題を解決したとする さらに同年 10 月には 三菱電機がエアコンのコンプレッサ用インバータに自社開発の SiC 製 SBDを搭載した これは SiCを用いたパワー半導体が 一般消費者向けの製品に実装された 世界で初めて ( 三菱電機 ) の例となった この他にも 2010 年にSiC 製 SBDの事業化に動くメーカーが続出した 例えば 2010 年春に新日本無線が 同年 7 月に新電元工業が 2011 年 3 月にルネサスエレクトロニクスが SiC 製 SBDのサンプル出荷を開始している このうち新電元工業は既に 2006 年 9 月にSiC 製 SBDの量産を始めていたが これまではチップを外部から調達していた これを改め チップの製造からパッケージングまで一貫して生産する体制を整えた SiC 製 SBDを手掛けるメーカーが増えているのは パワー素子を作製する上で欠かせない SiC 基板を取り巻く環境が好転したことにある 例えば 結晶欠陥が減るなど品質が向上した上 基板の大口径化が進んだ ( 図 1) 口 径 4 インチの製品が主流になりつつある 2012 年中に 6 インチ品のサンプル出荷が始まり 2013 年には量産も始 まるもよう 加えて 基板メーカーが増えて価格競争が起き 基板 が以前よりも安価になった エピタキシャル層を積層し たエピ基板を手掛けるメーカーが増えたことも SiC 製 SBD 事業参入のしきいを下げた SiC 基板の状況が好転したことに加えて パワー用途 の Si 製ダイオードは Si 製トランジスタよりも 性能向 上の伸びしろが少ない ( パワー素子に詳しい技術者 ) こ とが SiC 製ダイオードを求める声を大きくしている Si 製ダイオードは構造がシンプルな分 性能向上の限界が 見えつつあり SiC 製に置き換える動きが今後増えるだ ろう ( 同技術者 ) との見方だ 図 1 大口径化が進む SiC 基板 SiC 基板の大口径化や低価格化が SiC 製 SBD の事業化を後押しした 写真はドイツ SiCrystal 社の SiC 基板である 22 23

15 第 2 章次世代パワー半導体の開発動向 NE Handbook Power Device 2012 年に次世代品が登場 2012 年には 特性を改善した新たな製品も次々と登場している このうちルネサスエレクトロニクスは 2011 年に発表済みのSiC 製 SBD RJS6005TDPP と 同社の Si 製高耐圧トランジスタを 1パッケージに封止した複合デバイスの製品化を2012 年に発表した ( 図 2) これまで使ったことのないデバイスと相性の良いデバイスを見つけるのは簡単ではない その作業の負荷を大幅に軽減したのが 今回の複合デバイスである ( ルネサスエレクトロニクス ) 複合デバイスに マイコン (MCU) や各種制御 ICなどを組み合わせることで 容易に電源回路やインバータ回路を構成できるという 同社は エアコンなど特定の 機器に向けた回路の評価ボード ( 開発キット ) を用意する方針だ SiC 製 SBDの特性を高めたのは 国内メーカーとして量産化で先行したロームである 同社は 順方向電圧が 1.35Vと低いSiC 製 SBD SCS210AG/AM を開発し 2012 年 6 月からサンプル出荷を開始した ( 図 3) 同社従来品と比較して 順方向電圧は10% 小さく 業界最小 ( 同社 ) だという 一般に 順方向電圧を下げると逆方向のリーク電流が増加する 詳細を明かさないが ロームは製造プロセスと素子構造の改善によって リーク電流を低く保ったまま順方向電圧を下げることに成功したとする 特に順方向立ち上り電圧が低く 一般的に使用されることの多い低負荷状態での効率改善が期待できるとした 図 2 SiC 製 SBD と Si 製トランジスタを 1 パッケージルネサスエレクトロニクスは SiC 製 SBD と Si 製トランジスタを 1 パッケージに封止した複合デバイスを製品化した ( 写真 : ルネサスエレクトロニクス ) 図 3 順方向電圧を 10 % 小さくロームは 同社従来品に比べて順方向電圧を 10% 小さくした SiC 製 SBD を開発した ( 写真 : ローム ) 24 25

16 第 2 章次世代パワー半導体の開発動向 NE Handbook Power Device SiC Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Diode SiC 製 MOSFET SiC 製トランジスタに関しては 既に製品化が始まっているものの SiC 製ダイオードよりも普及しておらず ごく一部の用途にとどまる トランジスタは ダイオードに比較して製造プロセスが複雑なため 歩留まりも低く 高価だからだ さらに 以前よりもペースは鈍くなってきているものの Si 製トランジスタの性能向上は続いている ダイオードと比べて まだ伸びしろは大きい ( パワー素子に詳しい技術者 ) つまり 現状では 安価で高性能な Si 製トランジスタの方が使いやすい そこで SiC 製トランジスタのコストを削減しつつ SiCの優れた材料特性を引き出して Siでは実現できない性能を追及する研究開発が加速している いくつかあるトランジスタのうち 原理的にノーマリー オフ動作を実現しやすいといった理由からMOSFETの研究開発に多くの企業が取り組んでいる 図 1 SiC 製 MOSFET の量産品 Cree 社は 2011 年 1 月に SiC 製 MOSFET の製品化を発表した ( 写真 :Cree 社 ) SiC 製 MOSFET は ロームが 2010 年 12 月からカスタム品として出荷を始めた さらに米 Cree 社は2011 年 1 月に製品化を発表した ( 図 1) このうちロームは 独自の電界緩和構造やスクリーニング法を開発して信頼性を確保するとともに SiC 特有の1700 に及ぶ高温プロセスでの特性劣化を抑制する技術などを開発して 世界で初めて ( 同社 ) 量産体制を確立したとする なお Cree 社も 業界初の製品化 と主張している オン抵抗の低減へ SiC 製 MOSFETは 導通時の損失が大きいため その抑制につながるオン抵抗の低減について 研究開発が進んでいる 目標は Si 製パワー素子と比較してオン抵抗を1/10 未満にすることだ オン抵抗の低減に向く手法が ゲート直下に溝を掘る トレンチ型 の採用である 現在製品化されている SiC 製 MOSFETは プレーナー型 である プレーナー型は チャネル抵抗を下げるためにセルを微細化すると JFET 抵抗 ( 接合型電界効果トランジスタ抵抗 ) が増加してしまい オン抵抗の低減に限界があるとされる トレンチ型であれば 構造上 JFET 抵抗が存在しない このため チャネル抵抗を低減し オン抵抗を小さくすることに向いている 例えばロームは オン抵抗がSi 製 MOSFETと比較して1/20 以下 量産化されている SiC 製 MOSFETと比較しても1/7 以下と小さいトレンチ型の SiC 製 MOSFET 26 27

17 第 2 章次世代パワー半導体の開発動向 NE Handbook Power Device を試作済みだ ( 図 2) チャネル抵抗のほか 基板抵抗も小さくすることで 耐圧 600Vでオン抵抗 0.79m Ω cm 2 同 1200Vで1.41mΩcm 2 を実現した トレンチ型はオン抵抗を低減できるものの ゲート直下に溝を掘る分 プレーナー型よりも量産が難しい このためまだ製品化には至ってない 早ければ 2013 年にロームなどから製品が登場するもようだ この他にHOYAは 3C 型と呼ばれる結晶構造を持ったSiCでMOSFETを試作した 現在製品化されている SiC 製パワー素子では 4H 型の結晶が利用されている 3C 型 SiCは Si 基板上で結晶成長できるため 材料コストの低減や基板の口径拡大に向く これにより 低コスト化が見込める 成長法に 成長速度が速い気相法を用 いるため 生産性向上にも寄与する 3C 型のSiCでMOSFETを作製すれば 高いチャネル移動度も期待できる ゲート酸化膜の界面の品質が高まり チャネルを流れる電子を捕獲する界面準位が減るからだ 実際 チャネル移動度が室温で最大 370cm 2 /Vs と 4H 型の3 倍以上というMOSFETを試作した 試作品の接合温度を300 に上げても 178cm 2 /Vsを維持している 3C 型 SiCを用いたMOSFETの研究開発を進める HOYAだが 同社は素子を売る予定はない あくまで 3C 型のSiC 基板を販売する考えだ MOSFETの研究開発に取り組むのは 3C 型 SiCの有用性を証明し 拡販につなげるためである (a) オン抵抗の比較 (b) ダブルトレンチ構造 を採用 SiC 製 MOSFET の概略図 図 2 ダブルトレンチ構造を採用ロームは オン抵抗が小さいトレンチ型の SiC 製 MOSFET を試作した ゲートとソースにトレンチを形成する ダブルトレンチ構造 を採用して ゲート部への電界集中を緩和した ( 図 : ロームの資料を基に作成 ) 28 29

18 第 2 章次世代パワー半導体の開発動向 NE Handbook Power Device SiC Bipolar Junction Transistor SiC 製 BJT SiC 製バイポーラ ジャンクション トランジスタ (BJT) については 電流増幅率を高める研究開発成果が いくつか発表になっている 電流増幅率が高いほど 小 さい電流で BJT をスイッチング可能になり BJT の制御回 路の小型化を図れる BJT はオン抵抗が小さいといった 利点があるものの 電流制御型のため BJT の制御回路が 大きくなりやすいという課題があるという このうち車載用途に向けて大電流化を目指す本田技術 研究所は 新電元工業と共同で 50A 品と 100A 品の開発 状況を明らかにしている 50A 品のチップ サイズは 0.54cm 2 で アクティブ領域は 0.25cm 2 である 室温での 電流増幅率は 145 で 250 時で 50 である 耐圧 1100V で オン抵抗は 1.7mΩcm 2 ( 室温 ) とする 一方 100A 品 のチップ サイズは cm 2 で アクティブ領域は 0.5cm 2 である 室温での電流増幅率は 135 で 250 時で 電流増幅率 電流増幅率 335 の BJT コレクタ電流 (A) 電流増幅率 257 の BJT 図 1 電流増幅率を 200 超に京都大学が試作した BJT の電流増幅率 ( 図 : 京都大学の資料を基に作成 ) 72 だった 耐圧 1200V で オン抵抗は室温時で 3.5m Ω cm 時で 6.6mΩcm 2 となる これに対して京都大学の研究グループが 本田技術研 究所らの電流増幅率 ( 室温時 ) を大きく上回る 257 と 335 の SiC 製 BJT を試作した ( 図 1) 室温時の電流増幅率が 200 を超えたことで 200 などの高温時でも 100 を超 える ( 京都大学 ) 増幅率を期待できる これで 太陽光 発電システムのパワー コンディショナ 電動車両用パ ワー コントロール ユニット 産業機器のインバータ装 置などでの利用が視野に入った 京都大学は 主に三つの工夫で電流増幅率を 257 まで 高めている ( 図 2) さらに BJT 形成に利用する SiC の結 晶面を変えて 電流増幅率を 335 にまで引き上げた 今 後の開発の焦点は 高耐圧化やコスト低減 信頼性確保 などである SiO 2 のパッシベーション膜 ース電 p SiC エミッタ層とベース層の界面状態を改善 ッタ電 SiC エミッタ層 psic ベース層 SiC コレクタ層 SiC 基板 コレクタ電 パッシベーション膜とベース層との界面状態を改善し 再結合を抑制 p SiC ベース層内部の点欠陥による再結合の抑制 図 2 三つの工夫で電流増幅率を高める電流増幅率の向上は 主に三つの工夫を組み合わせることで実現した パッシベーション膜とベース層の界面状態の改善 エミッタ層とベース層の界面における不純物などの抑制 ベース層内部の点欠陥による再結合の抑制である ( 図 : 京都大学の資料を基に作成 ) 30 31

19 第 2 章次世代パワー半導体の開発動向 NE Handbook Power Device SiC Module SiC モジュール 次世代のパワー半導体の実力を最大限に発揮するためには パッケージ技術も重要になる 封止材料や接合材料の耐熱温度のほか 放熱能力などが技術的な課題だ 2012 年に入って これらの課題を解決した SiCモジュールの製品化が始まった ロームは SiC 製のトランジスタとダイオードを採用した いわゆる フル SiC のパワー モジュールの量産を 2012 年 3 月に開始した これまでダイオードに SiCを採用した製品はあったが トランジスタにまで SiCを用いたモジュールの製品化は 今回が 世界で初めて ( ローム ) になる フルSiCモジュールは Si 製 IGBTを用いたパワー モジュールと比較して スイッチング損失を 85% 低減できるという 加えて 100kHz 以上の高速スイッチングが可能である これは Si 製 IGBTモジュールに比べて 10 倍 以上高いスイッチング周波数とする 量産するフル SiCモジュールは まずは定格電圧 1200V で定格電流 100Aの1 品種のみとなる 定格電流は 100A だが 高速スイッチングと低損失化によって 定格電流 200~400AのSi 製 IGBTモジュールを置き換えられると説明する 400A 級の Si 製 IGBTモジュールを置き換えた場合 体積を約 50% 削減できるとみている これに対して三菱電機も 2012 年 7 月から順次 SiCモジュールのサンプル出荷を開始している これまで同社は 自社のエアコンや鉄道車両向けのパワー モジュールなどにSiC 製パワー素子を適用してきた 今回 SiCパワー モジュールを外販するのは 初めて ( 三菱電機 ) となる 新製品 5 品種のうち 3 品種は耐圧 600Vの家電製品向け 2 品種は耐圧 1200Vの産業機器向けである このうち それぞれ 1 品種はフル SiCモジュールになる ( a ) フル S i C のパワー モジュール (c) パワー モジュールの概要 ( b ) パワー モジュールの回路図 SiC 製 SBD SiC 製 SBD 定格電圧 1200V 定格電流 100A スイッチング 100kHz 以上 周波数 外形寸法 122mm 46mm 17mm ( 端子を含まない ) 価格 IGBTモジュールの 3~5 倍 量産数 非公開 ( 京都の量産拠点では 月産数千個のモジュール生産能力がある ) SiC 製 MOSFET SiC 製 MOSFET フル S i C のパワー モジュールを量産開始 SiC 製 SBD と MOSFET を搭載したロームのフル SiC のパワー モジュールの定格電圧は 1200V 定格電流は 100A である ( 写真 :(a) はローム ) 32 33

20 第 2 章次世代パワー半導体の開発動向 NE Handbook Power Device GaN Power Devices GaN 系パワー素子 GaNを利用したパワー素子の製品化は これまで大きく三つの課題があった まず (1) コスト低減が難しかったこと GaN 系パワー素子に利用できる従来の基板は口径が小さかったり 価格が高かったりした 次は (2) 電気特性が十分ではなかったことである 優れた材料特性を持つGaNだが パワー素子として作り込むと Si 製パワー素子よりも電気特性面で劣る点があった そして 3 番目が (3)GaN 系パワー素子を使いこなすための周辺技術の研究開発が遅れていたことである 例えば これまではGaN 系トランジスタを駆動する専用のゲート ドライバICがなかった そのため ディスクリート ( 個別 ) 部品でゲート ドライバ回路を構成する必要があった だが ここへきて こうした状況が大きく変わりつつある ( 図 1) (1) のコストについては GaN 系パワー素子のコスト低減が進み 安価で口径の大きい Si 基板を利用 することで Si 製パワー素子並みに安くする道筋が見えてきた Si 基板であれば 6インチ以上の大口径品を用いることができる (2) の電気特性面も大きく向上した Si 製パワー素子に比べて劣るとされた点は ほぼ解決する見通しである 例えば 動作時にオン抵抗が上昇する 電流コラプス 現象の抑制や 耐圧向上などが進んでいる 例えばパウデックは アンドープ GaN 層とp 型 GaN 層をゲートとドレイン間に加えて 電流コラプスの抑制を図った ( 図 2) サファイア基板上ながら耐圧 1.1kVを確保し 電流コラプスによるオン抵抗の上昇は ほとんどない ( 同社 ) ことを確認したという こうした取り組みにより 2011 年後半から2012 年にかけて登場する耐圧 600V 品では 電流コラプスによって上昇するオン抵抗の値は 1.1~1.3 倍程度にまで抑制できるようになる 10 電気特性が向上 ノーマリー オフ 作 耐圧向上 電流コラプスの抑制などが 能に コスト低減にメド 口径 5 インチの Si 基板を採用 GaN 系パワー素子が進化 周辺技術の 用ドライバ IC の 場 の 図 1 GaN 系パワー素子の課題が解決へ GaN 系パワー素子の三つの課題が解決に向かっている コスト低減にメドが付きつつあること 電気特性が向上していること GaN 系パワー素子を使うために必要な周辺技術が整いつつあること である ストレス電圧印加後の素子のオン抵抗 ( ) 従来の素子構造 の素子構造 ストレス電圧 ( ンチオフ のドレイン電圧 )(V) 図 2 電流コラプスを抑制パウデックは アンドープ GaN 層と p 型 GaN 層をゲートとドレイン間に加えて 耐圧を高めつつ 電流コラプスの抑制を図った この素子構造であれば 電界集中が発生しにくくリーク電子が減るため 電流コラプスを抑制できる ( 図 : パウデックの資料を基に作成 ) 34 35

21 第 2 章次世代パワー半導体の開発動向 NE Handbook Power Device 耐圧は製品水準で 200V 以下だが 研究開発品では 1kV を超えたものもある 次世代パワーデバイス技術研究組合は 耐圧が 1.7kVと高いGaN 系パワー素子を発表した ( 図 3) エピタキシャル層全体を 7.3μmと厚くしたこと 不純物をドープしない GaN 層を50nmと薄くしたこと そしてカーボンをドープした GaN 層を設けたことなどで実現している 耐圧 2.2kVを実現できる要素技術を開発したのがパナソニックだ Si 基板の表面近傍に p 型層を設けることで ドレインに正電圧を印加した際に Si 基板とGaNの界面に生じる反転層からのリーク電流を抑制した ( 図 4) これにより GaNのエピ層が 1.9μmで耐圧 2.2kVを実現できるという 同構造を利用することで さらに 3kV 超の耐圧を見込めるとする (3) のGaN 系パワー素子の特徴を引き出す周辺技術も整いつつある ノーマリー オフ動作のGaN 系パワー素子の中には ゲートに印加できる電圧範囲が小さいものがある 例えば EPC 社の耐圧 100V 品は ゲート電圧の範囲が-5~+6Vと 同耐圧の MOSFETの-20~+20Vよりも狭い このため あまり大きな電圧をゲートに印加できない これに対して米 National Semiconductor 社は 大きな電圧がゲートに印加されないような保護機能を搭載したゲート ドライバ ICを開発した この他に 高い移動度を実現する HEMT(high electron mobility transistor) 構造のGaN 系半導体素子の可能性を追求する研究も進んでいる ロームは 2012 年に入ってか ら アプリケーションを意識した HEMT 構造の GaN 系半 導体素子の開発を始めた スイッチング速度を高めて平 滑回路のコンデンサやコイルを小型化することで スイッ チング電源を小さくできる また高速スイッチング特性 を生かして ワイヤレス給電システムなどの新たなアプ リケーションの開拓を目指す エ 層を 7.3 と くした 図 3 耐圧 1.7kV を実現次世代パワーデバイス技術研究組合は 耐圧が 1.7kV と高いノーマリー オフ型の GaN 系パワー素子を開発した p 型 ソース アンドープの G a N ソース ゲート SiO 2 AlGaN バッフ 層 Si 基板 ゲート 反転層 ドレイン C をドープした GaN アンドープの G a N 層を 50 と くした C をドープした G a N 層を設けて抵抗 を高めた ドレイン AlGaN GaN 図 4 リーク電流を抑え 耐圧向上パナソニックは Si 基板の表面近傍に p 型層を設けることで GaN 系パワー素子の耐圧を高めた ドレインに正電圧を印加した際に Si 基板と GaN の界面に生じる反転層からのリーク電流を抑制できるためである ( 図 : パナソニックの資料を基に作成 ) p 型 Si 基板 36 37

22 第 2 章次世代パワー半導体の開発動向 NE Handbook Power Device Gallium Oxide 酸化ガリウム 次世代のパワー半導体材料として開発が進むSiCと GaNよりも 高耐圧で低損失なパワー半導体素子を安価に作製できる可能性があるとして 酸化ガリウムの一つであるβ 型 Ga 2O 3 に注目が集まっている きっかけとなったのが 情報通信研究機構 (NICT) とタムラ製作所 光波が共同で試作した β 型 Ga 2O 3 を用いたトランジスタである ( 図 1) NEDOの委託事業 省エネルギー革新技術開発事業挑戦研究 の 超高耐圧酸化ガリウムパワーデバイスの研究開発 により 基板作製をタムラ製作所と光波が エピタキシャル層の形成を京都大学と東京工業大学 タムラ製作所 プロセスを NICT が担当した 試作したトランジスタは ショットキー接合性の金属をゲート電極に用いた MESFET (metal-semiconductor field effect transistor) である 保護膜 ( パッシベーション 膜 ) を形成していない非常に単純な構造にもかかわらず 耐圧は257Vと高く リーク電流は 5μA/mmと小さい SiCやGaNを上回る SiCとGaNよりも 高耐圧で低損失なパワー素子を実現できるのは 両材料よりも物性値が優れるからである ( 図 2) 中でもバンドギャップと絶縁破壊電界が大きい Ga 2O 3 のうち 化学的に安定なのが β 型で そのバンドギャップは 4.8~4.9eVである これは Siの4 倍以上の値で 3.3eVのSiCや3.4eVのGaNをも上回る 絶縁破壊電界は8MV/cm 程度とみており Siの20 倍以上 SiCやGaN の2 倍以上に相当する そのため 理論的には同じ耐圧のユニポーラのパワー素子を作製した場合 β 型 Ga 2O 3 の方がSiCやGaNよりもオン抵抗を小さくできる 同抵抗を下げることで 電 ( a ) 試作品の概略図 ( b ) 試作品の電気特性 TiA ttia TiA ソース電 ゲート電 S をドープした 型 G a 2 O 3 ( さ 300) M をドープした β 型 G a 2 O 3 基板 (010) ドレイン電 耐圧 ドレイン オフ のリーク電流 ドレイン電流のオン オフ比 コンダクタンスの 大 257V 3A(5A) 10 1.S(2.3S) 図 1 β 型 Ga 2O 3 でトランジスタを試作 NICT らは β 型 Ga 2O 3 でトランジスタを試作した (a) 簡素な構造でも耐圧は V と高い ( b ) 38 39

23 第 2 章次世代パワー半導体の開発動向 NE Handbook Power Device 源回路における電力損失の低減につながる 耐圧に関しても SiCを超えられる可能性がある 例えば 保護膜を形成し ゲートへの電界集中を緩和する フィールドプレート を設けたユニポーラのトランジスタで 3k~4kVを実現できるだろう (NICT) 基板の製造法に FZ(floating zone) 法 や EFG (edge-defined film-fed growth) 法 といった融液成長法を利用できる点も Ga 2O 3 の特徴である 同成長法は 結晶欠陥が少なく 口径が大きい基板を低コストで量産することに向く 実際 FZ 法やEFG 法は 青色 LEDチップの作製で用いるサファイア基板の製造に用いられている サファイア基板は安価で結晶欠陥が少なく 大型品は口径 6~8インチになる これに対して SiC 基板やGaN 基板は気相法 で製造するため 結晶欠陥の低減と大口径化が難しい 今回試作したトランジスタで用いた Ga 2O 3 基板はFZ 法で作製し 外形寸法は 6mm 4mmとまだまだ小さい だがNICTは 将来的には口径 6インチの Ga 2O 3 基板であれば 1 万円ほどにできるだろう SiC 基板は ここまで安価にはできないのではないか とみる 高いポテンシャルを秘める Ga 2O 3 だが 研究開発が本格化するのはこれからである 試作したトランジスタでは 耐圧や出力電流 電流オンオフ比が足りない上 リーク電流が大きい さらにノーマリー オフ動作の実現といった課題がある 当面の目標は 2015 年までに口径 4インチの基板と MOSFETを作製すること 2020 年までには パワー素子として小規模な量産を目指したいという ( a ) 物性値の比較 (b) 耐圧とオン抵抗の関係 材料材料 β 型 Ga 2 O 3 Si S β i C( 型 Ga 4 H 2 型 O) 3 GaN Si ダイヤモンド S i C( 4 H 型 ) GaN ダイヤモンド バンドギャップ (ev) バンドギャップ 4.8~ (ev) ~ 移動度 (cm 2 /Vs) 移動度 300( 推定 (cm) 2 /Vs) ( 推定 ) 絶縁破壊電界 (MV/cm) 絶縁破壊電界 8( 推定 ) 0.3 (MV/cm) 2.5 8( 推定 ) 比誘電率比誘電率 バリガ性能指数 (εµ E 3 バリガ性能指数 (εµ E 3 c ) c ) 図 2 SiC や GaN よりも材料特性に優れる β 型 Ga 2O 3 は バンドギャップや絶縁破壊電界が特に大きく 低損失性の指標となる バリガ性能指数 が高い (a) そのため 同じ耐圧のパワー素子を作製した場合 β 型 Ga 2O 3 の方が GaN や SiC よりもオン抵抗が小さくなる ( b ) ( 図 : 情報通信研究機構らの資料を基に作成 ) オン抵抗 ( 2 ) Si SiC( 型 ) 耐圧 ( V ) GaN β 型 Ga 2O 3 ダイ モンド 40 41

24 第 3 章次世代パワー半導体の応用事例 NE Handbook Power Device Automobile 自動車 SiC 製パワー半導体は ハイブリッド車や電気自動車 燃料電池車など電動車両のインバータや DC-DCコンバータといった駆動システムを大幅に小型 軽量化する可能性がある このため自動車メーカーは SiC 製パワー半導体に期待を寄せている トヨタ自動車の技術者は ある講演会で SiCへの期待を語った SiC 製パワー素子の利点の一つとして パワー モジュールの小型化を挙げた 例えば IPM(intelligent power module) の場合 SiC 製パワー素子を利用すると Si 製パワー素子を利用した場合と比較して 体積を約 2/3~1/3にまで小さくできると試算した 加えて SiC 製パワー素子を利用し スイッチング周波数を高めることで キャパシタやリアクタの体積を削減できるとみている 具体的には Si 製パワー素子を利用した場合と比較して スイッチング周波数を 8 倍とした場合 キャパシタの体積は 20~30% に リアクタは 25% ほどになるという 試作したインバータは パワー半導体材料を従来の Si からSiCに変更するとともに 独自の内部構造を適用して素子内部を低抵抗化し 電力損失の抑制につなげた 加えて インバータ モジュール内の配線を改善することで モジュール全体の抵抗を小さくし 発熱量を従来製品と比べて 68% 低減したとする 試作したインバータの体積は 0.5Lで 出力密度 60kW/ Lは 出力 30kW 時に得た値である このとき パワー素子の温度は180 ほどになった インバータは SiC 製パワー素子を搭載したモジュールの他 同素子を駆動するための制御回路と 冷却フィン 冷却ファン そしてコンデンサなどで構成する 三菱電機は インバータとモータを同軸上に一体化した出力 70kWクラスの電気自動車用モータシステムを開発した ( 図 2) 同社が過去に開発した インバータとモータが別体となったシステムと比べて体積が半分に減る 一体化することで インバータとモータの間の配線を短 開発事例が相次ぐ 自動車メーカーの期待に応えようと 電動車両向けのインバータなどの開発が相次いでいる 例えばデンソーは 出力パワー密度が 60kW/Lと大きいインバータを自動車分野の展示会 人とくるまのテクノロジー展 2012 (2012 年 5 月 23~25 日 ) に出展し その仕様などを明らかにした ( 図 1) トヨタ自動車や豊田中央研究所との共同研究開発成果である 図 1 デンソーが試作したインバータ左が試作品で 右が筐体に入れた製品イメージ 42 43

25 第 3 章次世代パワー半導体の応用事例 NE Handbook Power Device くできる上 従来はインバータとモータのそれぞれに必要だった水冷用配管を統合できるためだ 質量については 約 10% の低減になるという 一体化に当たっては 発熱をどう抑えるかが最大の課題だった ( 三菱電機 ) モータやインバータは大きな発熱源であるため 冷却性能を上げるだけでなく それぞれで発熱を抑える工夫を施したとしている 具体的には モータについては磁気設計を見直し インバータでは SiC 製のパワー素子を採用した SiC 製パワー素子の採用によって インバータの損失は Si 製パワー素子を用いた従来機との比較で半減したとしている 三菱電機はまず 2014 年にSi 製パワー素子を用いたインバータと モータが別体になった電気自動車用モータシステムの製品化を目指す この他に ロームと安川電機は共同で 電気自動車向け走行システムを試作した ( 図 3) 同システムは走行モータとその駆動部から成る この駆動部にロームの SiC 製パワー素子を用いることで 駆動部をモータと一体化しているのが特徴である 巻き線切り替え部とインバータ部 そしてゲート ドライバ ICやマイコンなどを搭載したコントローラ部の 3 部分をモータ部と一体化した Si 製パワー素子を利用した場合は モータ部と駆動部は別々だった 試作した走行システムは 既に製品化されている安川電機の電動車両向け走行システム QMET( クメット ) をベースにしたもの SiC 製パワー素子を採用しているので SiC-QMET と呼ぶ SiC 製パワー素子には ロームが開発したトレンチ型の MOSFETとSBDを利用する 図 2 三菱電機のインバータ一体型モータシステムインバータとモータが別体となったシステムと比べて 体積が半分になった 図 3 ロームと安川電機の走行システム巻き線切り替え部とインバータ部 そしてゲート ドライバ IC やマイコンなどを搭載したコントローラ部の 3 部分をモータ部と一体化した 44 45

26 第 3 章次世代パワー半導体の応用事例 NE Handbook Power Device Car Audio System カー オーディオ 高級カー オーディオを手掛けるビーウィズは 第 42 回東京モーターショー ( 一般公開 :2011 年 12 月 3~11 日 ) の同社ブースにおいて SiC 製 SBD 搭載のパワー アンプ A-110S II を用いたカー オーディオをデモンストレーションした プジョー 308CC やメルセデス ベンツ SLRマクラーレンロードスター のトランク部分にそれぞれ同パワー アンプを複数台搭載し 音質の高さをアピールした ( 図 1 2 ) 雑音が少なく 音の立ち上がりが良いことから 静寂感があり かつ切れがある音を実現できた どのようなジャンルの音楽でも 原音に限りなく近い ( ビーウィズ ) という A-110S IIに搭載したSiC 製 SBDは 新日本無線とビーウィズが共同開発したものである BD01 と名付けた SiC 製 SBDを2 個 A-110S IIのアンプ回路に電力を供給する電源ラインに用いた これまで用いてきた Si 製の SBDと置き換えるだけで電力の供給が安定化するという アンプ回路が安定に動作するので 音質向上につながったとする 新日本無線によれば 電力の供給が安定化する理由は大きく二つある 一つは Si 製 SBDに比べて逆回復時間が約 1/3 逆回復電流が約 1/4に抑制されることで 高速スイッチングが可能になること 音量変化などの負荷変動に対する電源の追随性が高まったという もう一つは SiC 結晶中の欠陥が少なく 欠陥起因のリーク電流などを抑制していること 欠陥起因のリーク電流があると電源ラインのホワイト ノイズが大きくなってしまうという 図 1 プジョー C C のトランクに搭載したパワー アンプパワー アンプに使った SiC 製 SBD は 新日本無線とビーウィズが共同開発したものである 図 2 メルセデス ベンツ SLR マクラーレンロードスター のトランクに搭載したパワー アンプ SiC 製 SBD 使うことでアンプ回路が安定に動作し 音質向上につながったとする 46 47

27 第 3 章次世代パワー半導体の応用事例 NE Handbook Power Device Railway 鉄道 鉄道分野を舞台に SiC 製パワー半導体の開発競争が激化している ( 図 1) 最初に仕掛けたのは三菱電機である 同社は 2011 年 10 月 SiC 製 SBDを搭載したインバータ装置の製品化を発表した 鉄道車両のモータ向けである 現在 東京地下鉄 ( 東京メトロ ) の銀座線 01 系 の一部の車両に搭載されている 三菱電機に続いたのが東芝だ 同社は 2011 年 12 月に SiC 製 SBD 採用のインバータ装置を発表した 三菱電機と東芝はそれぞれ 定格電圧が 1700Vのパワー モジュールを採用しており 架線から供給される電圧が直流 600/750Vの鉄道に向けたものである その後 日立製作所が直流 1500V 架線に向けて 定格電圧が3300Vと高い SiC 製 SBD 採用のパワー モジュールを用いたインバータ装置を2012 年 4 月に発表した SiCの採用が鉄道分野で活発化している理由は 主に四つある 第 1に 鉄道車両システムの電力損失低減が可能になること 例えば 三菱電機の試算では Siダイ オードを利用した場合と比較して 鉄道車両システム全体で約 30% の損失低減につながるという 第 2に インバータ装置そのものを小型 軽量化できること 発熱が減るため 冷却機構などを小型化可能だからだ 三菱電機は SiC 製 SBDの利用でインバータ装置の体積と質量を約 40% 削減できるとみている 第 3に Si 製ダイオードの性能向上の伸びしろが 少なくなった ( 複数のパワー素子技術者 ) こと トランジスタに比べてダイオードは構造が単純なことに起因する 材料を SiCに切り替えることで ダイオードの性能向上の余地がグッと広がる 第 4に 鉄道分野では長期間運用を前提にしたコスト回収モデルを適用できること これまで SiCは Siよりも特性が優れるとして注目を集めていたが パワー素子のコストが高いとの理由から一部の機器での採用に限られていた 鉄道分野であれば 導入コストが少々高くても 長い期間で見て運用コストを削減できれば採用につながりやすい 三菱電機 製作 図 1 SiC 利用のインバータが続々三菱電機と東芝 日立製作所はそれぞれ SiC 製ダイオードを搭載したインバータ装置を開発した 三菱電機と東芝の開発品は定格電圧が 1700V で 日立製作所の開発品は3300Vと高い ( 写真 : 中央は東芝 右は日立製作所 ) 48 49

28 第 3 章次世代パワー半導体の応用事例 NE Handbook Power Device スイッチング損失が減る四つの理由の中でも特にインパクトが大きいのが 電力損失の低減である ( 図 2) 鉄道車両システムの損失が減るのは (1) インバータ装置でのスイッチング損失が減る (2) 回生時に回収できる電力が増える (3) モータでの損失が減るとの理由からだ まず (1) に関しては SiC 製 SBDの利用でスイッチング損失を減らせる SiC 製 SBDはSi 製ダイオードよりも スイッチング時の応答性が優れるので IGBTでのターンオン時の電力損失を約 55% ダイオードでのスイッチング損失を約 95% 削減できると 三菱電機はみている 次に (2) の回収できる電力に関しては 回生ブレーキだけで必要な ブレーキ力 を得られる車両速度範囲が 広がるため 増やすことができる 例えば 三菱電機の従来の鉄道車両向けシステムでは 時速 35~40kmを超えた速度で走行している場合 機械式ブレーキと回生ブレーキを併用していた 回生ブレーキだけだと Si 製パワー素子の損失が大きくなり 同素子の接合温度が急上昇し 許容温度を超えてしまう恐れがあるからである SiC 製パワー素子であれば Siよりも許容温度が高いので 時速 70kmでも回生ブレーキで済むはず これにより 回生で得られる電力が 2 倍になる ( 三菱電機 ) 続いて SiC 製パワー素子の採用で (3) に挙げたモータでの損失低減にも寄与する 例えば誘導モータの場合 高い周波数でのスイッチング駆動が可能になり モータに流す電流の波形を正弦波に近づけられる これにより 誘導モータでの損失が 約 40% 減る ( 三菱電機 ) という 電力損失の レー の利用 の 図 2 電力損失の低減が可能三菱電機の試算によれば SiC 製 SBD を利用した鉄道車両システムの方が Si 製パワー素子を利用する場合よりも電力損失を約 30% 低減できるという 加えて 回生ブレーキだけで所望のブレーキ力を得られる速度範囲が広がるので 回生電力が増えるとみる ( 図 : 三菱電機の資料を基に作成 ) 50 51

29 第 3 章次世代パワー半導体の応用事例 NE Handbook Power Device Photovoltaic System 太陽光発電システム SiC 製のMOSFETとSBDを使って 太陽電池向けパワー コンディショナを試作したのは三菱電機である ( 図 1) パワー コンディショナは 太陽電池モジュールで発電した電力を効率良く取り出し 利用しやすい電力に変換する役割を担う 試作したパワー コンディショナは 昇圧回路とインバータ回路をまとめたパワー モジュールに使うパワー半導体を 従来の Si 製からSiC 製に置き換えたのが特徴である これにより 同じ回路構成で Si 製パワー半導体を使う同社のパワー コンディショナの中位機種 PV- PN50G1 に比べて 変換効率を 2ポイント高めて 98% とした ただし SiからSiCへの置き換えだけでは 98% に到達しなかったため ACリアクトルに使う部品の材料の見直しなども行っている 実測では 98.2% の変換効率を得ら れているが 測定のばらつきなども考慮して98% と発表した ( 図 2) 三菱電機が製品化している太陽電池向けパワー コンディショナのうち 変換効率の最高値は現時点で 97.5% である これは Si 製のパワー半導体と 階調制御と呼ぶインバータ技術を組み合わせて実現している フル SiCの試作品では この階調制御技術を利用していない 現在 SiC 製パワー半導体と階調制御技術の組み合わせに取り組んでいるという この他に 伊仏合弁 STMicroelectronics 社は マイクロ インバータのリファレンス モデルに SiC 製 SBD 製品 STPSC806G を搭載し 電力変換効率 95% 以上を実現した マイクロ インバータは パワー コンディショナの機能を各太陽電池モジュールに搭載するためのものである 電力変換効率 (%) SiC Si 電力変換効率が 2 ポイント 上向上 力電力 (W) 000 図 1 太陽光発電向けのパワー コンデョショナ三菱電機は フル SiC のパワー モジュールを使って 太陽光発電向けのパワー コンディショナを試作した ( 写真 : 三菱電機 ) 図 2 変換効率は 98% SiC 製パワー半導体を用いたことで 変換効率を 2 ポイント高めて 98% にできた ( 図 : 三菱電機の資料を基に作成 ) 52 53

30 第 3 章次世代パワー半導体の応用事例 NE Handbook Power Device Home Appliance 家電製品 家電製品の中では エアコンに SiC 製 SBDが搭載された実績がある 三菱電機は 2010 年 10 月下旬に発売したエアコン 霧が峰ムーブアイ MSZ-ZWシリーズ 10 機種のうち 定格出力が 2.8kWと3.6kWの2 機種のコンプレッサ用インバータに SiC 製 SBDを採用した ( 図 1) 搭載機種の量産台数は明らかにしていないが 定格出力 2.2kW から7.1kWまでの ZWシリーズ全体の月間予定生産台数は2 万台としていた SiC 製 SBDを用いることによるコスト増加分は 我々自身で吸収し 製品には反映させていない ( 三菱電機 ) とした だたし 省エネルギーという観点での導入効果は SiC- SBDだけでは限定的だった SiC-SBDだけではインバータとして約 15% エアコン全体では約 2% の電力削減になるだけ ( 三菱電機 ) より大きな省エネルギー効果やパワー モジュールの大幅な小型化を実現するには 機 器内のパワー半導体をすべて SiC 製に切り替える必要が出てくる ( 図 2) そのためには IGBTのSiC MOSFETによる置き換えを待つ必要がある 三菱電機がSiC 製 SBDのエアコンへの搭載に踏み切ったのは 省エネルギー効果よりも むしろ SiC 産業の活性化や他社との競争にあったようだ 三菱電機は SiCウエハーは現在 米 Cree 社による事実上の寡占状態 これが SiCウエハーの価格の高止まりを招いている 我々が切り込み隊となって実用化を進めることで他のSiCウエハー メーカーを刺激できれば 競争によってウエハーの価格が劇的に下がるはずだ とする ワイヤレス給電システムを試作この他の家電分野への適用例としては SiC 製パワー半導体を利用したワイヤレス給電システムを 2011 年に 図 1 エアコンに SiC 製 SBD を搭載写真は SiC 製 SBD をインバータの一部に利用した三菱電機のエアコン 霧が峰ムーブアイ MSZ-ZW シリーズ の一部機種 図 2 インバータ モジュールエアコンに搭載したインバータ基板である 赤色の破線内が SiC 製 SBD を実装したインバータ モジュール 54 55

31 第 3 章次世代パワー半導体の応用事例 ロームが試作している 電界結合方式 を採用して 送信側のインバータ回路に SiC 製のトレンチ型 MOSFETを利用した ( 図 3) これにより スイッチング周波数 6.78MHz という高い周波数で インバータでの変換効率 95% という高効率を得たとする 試作したシステムは 50Wほどを給電できるという ワイヤレス給電を利用して 壁に貼り付けた有機 EL 照明や 机の上に置いた電気スタンドを点灯したり 机の上に置いたスマートフォンの内蔵 2 次電池を充電したりするデモンストレーションを見せた なお試作はあくまで SiC 製パワー素子の特徴をアピールするための技術展示であり ロームがワイヤレス給電システムを手掛けたわけではない ロームはワイヤレス給電の開発企業については詳細を明らかにしなかった 図 3 ワイヤレス給電システムに搭載送信側のインバータ回路に SiC 製のトレンチ型 MOSFET を利用した 56

32 NE ハンドブックシリーズ パワー半導体 発行発行日編集編集協力デザイン 製作印刷協賛 日経 BP 社 東京都港区白金 NBF プラチナタワー 2012 年 9 月日経エレクトロニクス山下勝己 = テクニカルライター山本恵美図書印刷 ローム株式会社 日経 BP 社 2012 本掲載記事の無断掲載を禁じます Printed in Japan

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