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1 土壌浄化植物のエネルギー転換利用のための酵素の探索 相澤朋子 小野田絵理 長谷川功 1 わが国でのエネルギー問題化石燃料や原発の依存から脱却し 地域資源を活用したの開発が必要 2 バイオエタノール生産 サトウキビやトウモロコシなど日本では原料として使用することは困難

2 3 ファイトレメディエーション後のイナワラの利用 植物の養分吸収能を活用した低濃度の汚染物質の広範囲での浄化方法 ; ファイトレメディエーション イネによるファイトレメディエーション カドミウム高吸収イネ品種 長香穀 ファイトレメディエーションの実用化 や 除染後に貯蔵されている草などの減容のためには汚染された稲ワラの処理方法が重要

3 還元糖量 (mg / mg protein) 市販のセルラーゼ ヘミセルラーゼでも稲ワラは分解されにくい 市販セルラーゼ 市販キシラナーゼ 稲ワラ粉末粉砕分級 ( 粒子径 74μm 以下 ) 遊離の還元糖の除去 ( オートクレーブ 4 回 ) 粗キシラン 粗セルロース稲ワラ粉末 1.25 M NaOH 処理上清 ( 粗キシラン ) 沈殿 ( 粗セルロース ) 中和後 透析 凍結乾燥 0.0 N.T. セルロース ( 粉末 ) N.T. キシラン ( ブナ ) N.T. キシラン ( カラスムギ ) N.D. 稲ワラ ( 粉末 ) 粗キシラン ( 稲ワラ ) N.D. 粗セルロース ( 稲ワラ ) 市販セルラーゼ :CELLULYSIN Cellulase, Trichoderma viride 由来市販キシラナーゼ :Thermomyces lanuginosus 由来

4 稲ワラの糖化に適した酵素が必要 草本系 木質系バイオマス原料の構成成分 (%) セルロースヘミセルロースリグニンその他 イナワラ (10~15) 木材 40~55 20~35 25~30 0.2~2.0 (0.02~0.03) * ** 注 1)( ) 内はケイ素含量注 2)* 稲作大百科第 2 版総説 / 形態 / 品種 / 土壌管理注 3)** 斎藤ら 2005 高含量のが多く含まれた複雑な構造をしているため前処理なしでの糖化が困難

5 イナゴショウリョウバッタメイチュウ 生涯イネを主食とする イネ以外のイネ科の植物も食べる 幼虫の間のみイネを主食とする

6

7 イナゴおよびイナゴ腸 イナゴ 腸管 ( 上から撮影 ) 腸管 ( 横から撮影 ) 1 cm

8 還元糖量 (mg / mg protein) イナゴ腸粗酵素は草本系バイオマス分解に特化している セルロース ( 粉末 ) 稲ワラ ( 粉末 ) N.D. キシラン ( ブナ ) キシラン ( カラスムギ ) 粗キシラン ( 稲ワラ ) 粗セルロース ( 稲ワラ )

9 イナゴ腸内部物のセルラーゼ ヘミセルラーゼ分解活性 イナゴ腸内容物 培地のみ 酵素活性があると水溶性の青色色素 (azurin) が溶出する azurin 1; AZCL-Arabinoxylan (Wheat; コムギ ) endo-1,4-ß-d-xylanase 2; AZCL- ß-Glucan (Barley; 大麦 ) ß-glucanase, lichenase* and cellulases * lichenase ; endo-1,3(4)-ß-glucanase 3; AZCL-HE (2-Hydroxyethyl)-Cellulose endo-cellulase 4; AZCL-Xylan (Birchwood; ブナ ) endo-1,4-ß-d-xylanase 5; AZCL-Galactomannan (carob; イナゴマメ ) endo-1,4-ß-d-mannanase 6; AZCL-Xyloglucan (Tamarind; マメ科タマリンド ) endo-cellulases

10 サンプル名タンパク名分類 イナゴの腸内粗酵素 何が糖質分解酵素を生産しているのかイナゴ? 腸内微生物? LC/MS/MS 分析によるタンパク質の同定 α -amylase β -galactosidase β -glucosidase Endoglucanase Probableβ -glucosidase Membrane-bound lytic murein transglycosylase Polygalacturonase Periplasmic trehalase Maltodextrin glucosidase β -glucosidase Uncharacterized glycosyl hydrolase 6-phospho-β -glucosidase 真核生物 原核生物 ( 細菌 ) 腸内粗酵素 Naitive-PAGE ( タンパク量 ;1 µg ) 1 レーンを 10 等分 ゲル内でトリプシン消化 LC/MS/MS 分析 使用データベース CAZy(Carbohydrate-Active enzymes) データベースの全登録配列情報 UniProtKB の ( 真菌 細菌 原生生物 古細菌 植物 昆虫 ) の登録配列情報

11 イナゴの腸内容物のタンパク質 ( 粗酵素 ) の個体差は? ~ ザイモグラムによる確認 ~ Native-PAGE CMC 入り Agar 上で反応 (37, 1 hr) Agar を Congo Red 染色 1; CNES イナゴ L1 2; CNES イナゴ 2012 L2 3; CNES イナゴ 2012 L3 4; CNES イナゴ 2012 L4 5; CNES イナゴ M1 6; CNES イナゴ 2012 M2 7; CNES イナゴ 2012 M3 8; CNES イナゴ S1 9; CNES イナゴ 2012 S2 10; CNES イナゴ 2012 S % gel 11; 銀染色と重ね合わせたもの (1-10 とは別のゲルを使用 ) ザイモグラムのバンドパターンも共通性が高い ( イナゴ腸内容物の酵素は共通性が高い )

12 サンプル名タンパク名生産する生物名分類 Sf 値 何が糖質分解酵素を生産しているのか 2013 年採取 ( タンパク全体 ) glycosyl hydrolase Candidatus Pelagibacter ubique 細菌 1.76 hypothetical protein HMPREF9709_01555 * Helcococcus kunzii 細菌 1.02 イナゴ? 腸内微生物? β-glucosidase Tribolium castaneum 昆虫 0.87 β-glucosidase Fragaria vesca 植物 0.85 β-glucosidase Tenebrio molitor 昆虫 0.85 サンプル名 hypothetical protein タンパク名 HMPREF9709_01555 * 生産する生物名 Helcococcus kunzii 分類細菌 Sf 0.92 値 β-glucosidase Thermotoga Maritima 細菌 0.85 glucan 分解部分 β-glucosidase Streptococcus lutetiensis 細菌 0.85 ( ザイモグラム ) β-glucosidase Clostridium hathewayi 細菌 0.85 β-glucosidase Streptococcus gallolyticus 細菌 0.85 β-glucosidase Thermotoga maritima 細菌 0.85 xloglucan 分解部分 ( ザイモグラム ) glycosyl hydrolase Candidatus Pelagibacter ubique 細菌 0.93 使用データベース CAZy(Carbohydrate-Active enzymes) データベースの全登録配列情報 UniProtKB の ( 真菌 細菌 原生生物 古細菌 植物 昆虫 ) の登録配列情報

13 イナゴ腸内容物の微生物叢の解析 (PCR-DGGE 法 ) A A ; Pseudomonas sp B ; Cyperus alternifolius ( クロロプラスト葉緑体由来 ) C ; Burkholderia heleia D ; Propionibacterium sp B C D 使用プライマー ; 16SrDNA, V3 領域 (341fGC, 534R) 変性剤濃度 ; % 採取時期 場所に関わらず共通の細菌が共生している?

14 稲わら培地を用いた集積培養 平板培地上に単離 1 週間ごとに新しい培地に植え継ぐ ( 本当に稲わらを資化できる微生物が濃縮される ) 培養前 培養後

15 基質 1-6 およびセルロース粉を用いた単離菌株のスクリーニング 895 株を対象に 7 種類の基質を用いて培養 96 ウェルプレート中で反応 陽性 ( 不溶性基質から色素が溶出 青 )

16 二次選抜 ( イナワラ分解能 )45 株三次選抜 ( キシラン分解能 )10 株 10 株選抜 * 単離菌株 ( 名称省略 ) 二次選抜菌のキシラナーゼ活性測定 *Thermomyces 由来の市販キシラナーゼ * * 単離菌株 ( 名称省略 ) 二次選抜菌のセルラーゼ活性測定 **Trichoderma viride 由来の市販セルラーゼ

17 (MG/ML) 還元糖量 (mg/ mg protein) イナワラ分解活性の高い 10 株を単離 同定した 日目 2 日目 3 日目 4 日目 5 日目 菌株名 類縁菌 ( 論文報告された基準株とのみ比較 ) 相同性 % 塩基配列長 (b) I-1 Bacillus aerophilus 28K I-2 Bacillus cereus ATCC I-3 Bacillus aerophilus 28K I-4 Bacillus aerophilus 28K I-5 Stenotrophomonas maltophilia MTCC I-6 Enterobacter xiangfangensis I-7 Bacillus cereus ATCC I-8 Bacillus anthracis ATCC I-9 Microbacterium arborescens DSM I-10 Bacillus toyonensis BCT イナゴの腸内粗酵素

18 本日の話題 1. イナゴの腸内容物は草本系バイオマス分解に適した酵素を含んでいる 2. イナゴ粗酵素液に含まれる酵素にはイナゴ由来と細菌由来がある 3. イナゴの腸管微生物群集には共通性が高い 4. イナゴの腸管から集積培養法で 895 株を単離 10 株を選抜した 5. 選抜した 10 株を同定 酵素活性を測定し 培養上清中の糖質分解酵素を同定した 土壌浄化植物のエネルギー転換利用 + 昆虫 - 微生物間の生物共生系における役割分担の解析

19 謝辞 三浦 ( 鈴木 ) 彩子金子愛唯札達夫藤井桃子大城海藤本拓也 荻原淳白鳥 ( 高野 ) 初美 ( 敬称略 )

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