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1 微生物の力だけ : 担子菌を用いた木質資源からのエタノール生成 宮崎大学農学部森林緑地環境科学科准教授亀井一郎

2 従来技術とその問題点 前処理 ( 脱リグニン ) 糖化 発酵 アルカリ処理 酸触媒, 高温, 高圧 酵素処理 発酵 ( 酵母 ) 課題 前処理への投入エネルギー 薬品の環境負荷糖化用酵素のコスト発酵効率 ( おもにヘキソースの発酵性 )

3 新技術の特徴 従来技術との比較 バイオエタノール生産既存技術 コスト コスト 薬品熱 酵素 酵母 木材セルロースグルコースエタノール 本発明の骨子 好気条件 嫌気条件 脱リグニン前処理 セルロースの糖化 発酵 Phlebia sp. MKFC41 株単独で, 前処理から発酵までを完結する利点 : すべて生物反応, 薬品, 熱処理がいらない 糖化酵素がいらない

4 白色腐朽担子菌 White-rot fungi 植物細胞壁の主要成分のひとつであるリグニンを分解することが出来る微生物 カワラタケ Lignin peroxidase, Manganese peroxidase, Laccase 低分子化 無機化可能 リグニン ( モデル構造 ) 脱リグニン セルロース糖化 発酵 ワンポットエタノール発酵 必要条件 : リグニン分解能セルロース糖化能エタノール発酵能 白色腐朽菌 結論 : エタノール発酵能を持った白色腐朽菌

5 白色腐朽菌 Phlebia sp. MKFC41 について 熱帯 亜熱帯沿岸に茂るマングローブ林満潮になると海水に浸る環境 Laboratory of Forest Biomass Science 陸上の森林と大きく異なる環境 沖縄マングローブ林で採取された高塩濃度条件下で生育可能でかつ高塩濃度条件下で高いリグニン分解活性を持つ白色腐朽菌 (Xin et al. 22) 塩添加に応答してリグニン分解酵素遺伝子の発現が誘導される特殊な性質を持つ. (Kamei et al. 28) スクリーニングにより, 本菌がセルロースからエタノールを直接生成できることが明らかになった

6 Phlebia sp. MKFC41 によるヘキソースの発酵 sugar ethanol Laboratory of Forest Biomass Science A C glucose mannose 収量.44 g/g sugar 変換率 86.9% 収量.4 g/g sugar 変換率 79.% B D galactose fructose すべての六炭糖を効率よくエタノールに変換することが出来る. 収量.41 g/g sugar 変換率 79.% 収量.41 g/g sugar 変換率 78.2%

7 Phlebia sp. MKFC41 によるペントースの発酵 sugar ethanol xylitol Laboratory of Forest Biomass Science A xylose 収量.33 g/g sugar 変換率 6.% B arabinose エタノール生産は観察されず 六炭糖よりも時間はかかるものの,Phlebia sp. MKFC41 は 12 時間の培養で xylose をすべて消費し, エタノールを生産できる. 初期濃度に対して理論収率の 6.% のエタノールが生産された.

8 Phlebia sp. MKFC41 による二糖類の発酵 sugar ethanol glucose cellobiose A B maltose 2 2 Laboratory of Forest Biomass Science 培養の初期にグルコースの産生が観察され, その後エタノールの生産が見られる. 加水分解 エタノール発酵が起こっていることが示された. マルトースよりもセロビオースの消費およびエタノール生産が早く,β- グルコシダーゼ活性が高いことが考えられる.

9 Laboratory of Forest Biomass Science Phlebia sp. MKFC41 による広葉樹未晒クラフトパルプの発酵 A 収量.36 g/g KP B 半好気条件 ( シリコン栓 ) 好気条件 ( シリコ栓 ) 使用した広葉樹未晒クラフトパルプ 1 g から硫酸加水分解で得られる糖 Glucose: 83 mg, xylose: 174 mg, galactose 2 mg 最大エタノール収量理論値 :499.8 mg/ g 広葉樹 KP 理論収率の 71.8% がエタノールに変換された. ethanol glucose cellobiose

10 Phlebia sp. MKFC41 による新聞紙の発酵 ( 菌の接種方法による違い ) 菌糸体の破砕物菌糸体プラグ Laboratory of Forest Biomass Science Table 1 Chemical composition of UHKP and waste news paper (w/w %) Glucan* Xylan* Mannan* Arabinan* Garactan* Lignin Recovery Substrate UHKP ND ND Newspaper ND ND ND: Not detected *Each value was calculated from the composition of sulfuric acids hydrolysate of each substrate. 理論収率の 1.1% がエタノールに変換された. 菌体の接種法を変えるだけで生成速度も上昇した 新聞紙はリグニンやインクを多く含む 不純物を含むセルロース材料でも発酵が可能

11 先行研究との比較 ( グルコース, キシロース ) Fungus Ethanol (g/g glucose) Ethanol (g/g xylose) Rhizopus oryzae Laboratory of Forest Biomass Science Mucor corticolous.43.1 Mucor indicus Saccharomyces cerevisiae.42 Peniophora cinerea Trametes suaveolens Phlebia sp. MKFC41 酵母.41.9 白色腐朽菌 グルコースからのエタノール収量は酵母並みに高い. キシロースについても既報に比べて各段に高い収量を示す.

12 Phlebia sp. MKFC41 を用いた広葉樹木粉の脱リグニンとエタノール発酵 Phlebia sp. MG-6 は白色腐朽菌なので, 好気的な脱リグニン処理とその後の糖化, エタノール発酵が単一菌で可能ではないかと考えた. Laboratory of Forest Biomass Science 実験 PDA 培地で培養した菌糸片を接種 シリコ栓 A 約 8% の含水率に調製したコナラ木粉 ( 乾燥重量 :4 mg) シリコン栓 B 14 日間 28 暗所で培養 ( 脱リグニン ) シリコン栓 2 ml の発酵用液体培地を加え, シリコン栓で通気を遮断 14 日間 28 暗所で培養 所定期間 28 暗所で培養 ( 糖化, 発酵 ) 分析

13 菌糸 前処理 未処理の木粉 白くなる Phlebia sp. MKFC41の菌糸体 (PDA 培地上 ) MKFC41によるリグニンの分解 (8 週後 ) 発酵 エタノール 発酵中

14 白色腐朽菌 Phlebia sp. MKFC41 を用いた脱リグニン同時糖化発酵 木材エタノール好気条件嫌気条件 好気条件下で生物的脱リグニン前処理 嫌気条件に切替えてエタノール発酵 9 コントロール木粉重量 Amount of components (mg) 菌処理木粉重量 グルカン リグニン 好気条件での生物的脱リグニン処理でリグニン含有量が大きく減少し 一方でグルカン ( グルコースポリマー ) 含有量は大きな変化がない 1 Incubation time (day) 図好気条件下での前処理期間中の主成分の変動 キシラン 選択的なリグニンの分解

15 白色腐朽菌 Phlebia sp. MKFC41 を用いた脱リグニン同時糖化発酵 木材 エタノール 好気条件 嫌気条件 好気条件下で生物的脱リグニン前処理 嫌気条件に切替えてエタノール発酵 好気条件下での前処理期間が長くなるにつれ エタノール変換率も高くなる 注目点本実験で, 木材からエタノールを生成するのに要したのは, 菌と水と発酵用培地のみであること Ethanol conversion rate (%) 前処理 6 日 前処理 42 日 前処理 28 日 前処理 14 日 前処理 日 Incubation time (day) 図 2 前処理期間とエタノール変換率の関係

16 検討課題 白色腐朽菌 Phlebia sp. MKFC41 を用いた脱リグニン同時糖化発酵 木材エタノール好気条件嫌気条件 好気条件下で生物的脱リグニン前処理 嫌気条件に切替えてエタノール発酵 期間の短縮化 生産可能製品の多様化 木材 白色腐朽菌 Phlebia sp. MKFC41 を用いた統合バイオリファイナリー 好気条件 嫌気条件 エタノール乳酸酢酸その他有価物

17 想定される用途 1 木質系廃材, 林地残材からのエタノール生産 2 紙パルプ系廃棄物からのエタノール生産 3 きのこ廃菌床等食品廃棄物からのエタノール生産 また, 遺伝子組換えによる分子育種で最終製品の多様化が期待できる

18 実用化に向けた課題 全プロセス完結に要する時間の短縮化 現在最も厳しい条件で培養しているため, 培養条件を改善することで, 期間短縮が可能 エタノール耐性の向上 変異株の取得および分子育種による改善を検討中 様々なバイオマス種に対する特異性と効果 バイオマス種に対応した微生物種の適用により解決可能

19 企業への期待 処理に必要な時間については, 各種バイオマス材料に対応して処理条件を最適化したり, 分子育種を進めることで大幅に短縮することが可能である 様々な形態のセルロース系廃棄物を供給可能な企業との共同研究を希望する 木質系廃材からのバイオエタノール生産を考えている企業には, 本技術の導入が有効であると思われる

20 本技術に関する知的財産権 発明の名称 : 担子菌を用いるエタノールの製造方法 出願番号 :PCT/JP212/444 出願人 : 宮崎大学, 九州大学, 静岡大学 発明者 : 亀井一郎 目黒貞利 近藤隆一郎 森智夫 平井浩文

21 お問い合わせ先 宮崎大学産学 地域連携センター坂東島直人 TEL FAX chizai@of.miyazaki-u.ac.jp

A B 前処理糖化発酵同時糖化発酵アルカリ処理 ( 酵素糖化 6 単糖発酵 ) 5 単糖糖化 5 単糖発酵水熱分解 6 単糖糖化 6 単糖発酵 をエタノール存在下で加温, 加圧し, 一段階目でヘミセルロースを糖化して 5 単糖を得, 二段階目でセルロースを糖化して 6 単糖を得る 5 単糖と 6 単

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