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1 1. 浜勝浦川及びその周辺の清掃 浜勝浦川及び流域排水経路を対象として 新規雇用者が主体となり 河川パトロー ル及び清掃活動を行った 詳細は以下のとおりであった 1.1. 調査時期 調査時期について 表 に示す期間において河川パトロールを実施した なお 河川パトロールは調査期間中 1 週間に約 3 日程度の頻度で実施した 表 河川パトロール及び河川清掃の実施時期 調査項目 調査時期 調査時間 河川パトロール 河川清掃 平成 25 年 1 月 29 日 ( 火 )~ 3 月 22 日 ( 金 ) 8:30~16: 調査範囲 河川パトロール及び河川清掃を実施する調査範囲については 浜勝浦川及び周辺の 河川と流域排水経路を対象とした ( 図 参照 ) 図 実施対象範囲

2 1.3. 調査方法 河川パトロール新規雇用者が調査範囲内を巡回し 水の色 臭い ごみについて 一つでも該当する箇所について 指定した野帳 ( 表 参照 ) に基づき 確認を行った 調査項目水面の泡水面の油膜水の色水の臭いごみの有無 表 河川パトロール調査項目記入事項下記凡例に基づき記入 1 多い 2やや多い 3 少ない 4ない色の有無 色の種類を記入臭いの有無 臭いの種類を記入ごみの有無を記入 また ごみの清掃後において 浜勝浦川のにおいの縦断分布を定性的に把握するた め TVOC 計と GPS を使用し 浜勝浦川を上流から下流まで踏査した TVOC 計 (GVC-1000 カ ステック社 ) GPS(60CS GARMIN 社 ) 図 調査道具 (TVOC 計と GPS)

3 表勝浦市浜勝浦川河川パトロール 勝浦市浜勝浦川河川パトロール現場野帳現場野帳 日時 平成年月日 : ~ : 調査員名, 天候 河川区分 写真枚数 1 晴 曇 小雨 雨 GPS 電源 : ON 水面の泡 2 水面の油膜 2 色の有無 時刻確認 : カメラ 水の色 カメラ番号 色の種類 自由記入 においの有無 GPS 番号 水のにおい においの種類 3 ごみの有無 1 写真枚数 は 写真を撮った枚数を記入 複数の写真を撮影する場合 下記に示す順番で撮影すること Ⅰ. 近景 ( 色 にごりなどが分かる写真 ) Ⅱ. 全体 ( 位置情報が分かる写真 ) Ⅲ. その他 ( 特記すべき事項等 ) 2 水面の泡 水面の油膜 については 下記凡例に基づき記入すること 1 多い 2 やや多い 3 少ない 4 ない 3 においの種類 については 下記凡例に基づき記入すること その他以外は番号記入 1 魚の臭い 2 磯臭い臭い 3 ドブ川の臭い 4 生臭い臭い 5 その他 ( 具体的に記入 )

4 河川清掃及びごみ等の回収河川パトロールの際に 河川内及び周辺にごみ等の散乱がある場合 振り出し式の長柄のタモ網等を使用して浮遊ごみを回収した 回収物を入れるごみ袋については 勝浦市より提供された袋 ( ボランティアごみ袋 ) を使用した 川岸や河川周辺など 歩ける場所のごみ等は金ばさみ等で回収を行い 護岸等についてはデッキブラシやスクレイバーによる付着物の剥離を行った 河川清掃の際は 朝市の観光客や地元住民に配慮して行い 清掃中はかかさず挨拶を実施した 河川清掃の際に回収されたごみ等の回収物の処理については 勝浦市の関係部局と調整の上 表 のとおり適切に処分した 表 ごみ等の処理方法ごみ等の種類処理方法 ( 搬入先 ) 1 燃えるごみ勝浦市清掃センターにおいて処理 2 不燃ごみ勝浦市清掃センターにおいて処理勝浦市役所 ( 市役所脇の倉庫 ) にて一時保管の 3 護岸付着物上 市役所において適切に処理 また 清掃前後に浜勝浦橋等で水質調査を行い 清掃による効果を確認した 実施項目等については 表 に示したとおりとした 河川清掃は ビックひなまつり開始前 (2 月 20 日午前中 ) と 河川浄化実験の実施期間内 (3 月 11~13 日 ) で実施した 表 水質調査の項目一覧 実施日地点名地点数項目回数備考 平成 25 年 2 月 20 日 平成 25 年 2 月 21 日 浜勝浦橋 1 1 清掃前 1 1 清掃後 平成 25 年 3 月 6 日 上流 No BOD DO SS ノルマルヘキサン抽出物質 EC ph T-N T-P 流量浜勝浦橋 1 1 清掃前 平成 25 年 3 月 14 日 上流 No 浜勝浦橋 1 1 清掃後

5 啓発活動及び聞き取り調査について河川パトロール中には 水質浄化を呼びかける幟旗を作成し 現地に設置した また 河川清掃中及び清掃後に 河川に隣接している地域の流域住民を対象として 聞き取り調査を実施し 河川についての意見等の聞き取りを行った

6 1.4. 調査結果 河川パトロール調査河川パトロール調査において 図 に基づいた項目を確認した結果について整理を行った 全体的な結果については 資料 -4: 河川パトロール調査結果データベース に示し 河川パトロール調査項目毎の結果については 図 (1)~(5) に示した なお 図については 下記凡例に基づき色分けを行った < 凡例 > ごみ におい 色 泡 油膜図 河川パトロール調査結果凡例 ごみについては 主に河川の開水路となっている区間において全般的に確認された 特に ごみは浜勝浦川の暗渠出口 ~ 川島橋までの区間に集中しており 暗渠出口が満潮時の上流端となっていることから 干潮時に護岸際に浮遊していたごみが潮に乗って遡上し 水路内でとどまっている状況が確認された また 住民への聞き取りから 車やバイクの運転手が 運転中に窓から河川にごみを投げ捨てているところが目撃されていることから モラル上の問題もあることが明らかになった におい 色 油膜の項目については ほぼ同一地点で確認されており 主に墨名川下流部 ( 市営駐車場脇 ) 浜勝浦川暗渠出口 ~ 川島橋までの区間 浜勝浦川暗渠入口上流部の 3 地区に集中していた においの種類は魚のにおい 色は緑白色が最も多く 浜勝浦川上流部の水産加工場等からの排水が影響しているものと想定される 特に浜勝浦川暗渠入口上流部については 周辺が住宅地となっており 調査時において住民から臭いに対する改善の要望が多かった 泡については 浜勝浦川暗渠出口 ~ 川島橋までの区間に集中しており 当該区間は前述のとおり 河川の流れと潮の流れがぶつかる区間であり 流れが淀むため 浜勝浦川流域からの生活雑排水や事業所からの排水により発生する泡が溜まるものと想定された

7 図 1.4-2(1) 河川パトロール調査結果 ごみ 図 1.4-2(2) 河川パトロール調査結果 におい

8 図 1.4-2(3) 河川パトロール調査結果 ( 色 ) 図 1.4-2(4) 河川パトロール調査結果 ( 泡 )

9 図 1.4-2(5) 河川パトロール調査結果 ( 油膜 )

10 ごみの清掃後に 浜勝浦川における縦断的な臭気状況を把握するため TVOC 計と GPS を使用した定性的な臭気状況調査を実施し その結果については 図 に 示した 下図のとおり 浜勝浦川の上流部水路については U 字溝や水路の上面に蓋 が設置されており TVOC 値は相対的に低い値を示しているが 蓋が設置されていな い 中 流 部 や 暗渠 出 口 川 島 橋 な ど の下 流 部 は高 い 値 を 示 して お り 前 項の 図 1.4-1(2)の河川パトロール調査結果 におい と同じような分布を示していること が明らかになった 単位 μg/m3 図 浜勝浦川臭気状況縦断分布図

11 河川清掃及びごみ等の回収 河川清掃の状況及び写真については 写真 及び 資料 -5: 写真集 に示し た 特に 浜勝浦川の護岸付着物については厚さ 2~4 cmの厚さがあった 河川内清掃状況 河川周辺清掃状況 護岸に付着した固着物の除去固着物の状況 ( 厚さ 2~4 cm ) 清掃後の状況 ( 浜勝浦川 ) 清掃後の状況 ( 墨名川 ) 写真 ごみの回収 清掃状況

12 回収されたごみについては分別を行い ごみの総量は 2 トンを超える結果となった ご みの分別及び処理状況については 写真 1.4-2~ 写真 に示すとおりであった ごみの分別状況 写真 ごみの分別状況 分別後の状況 清掃センタ - への搬入状況 写真 ごみの搬入状況 勝浦市役所 ( 脇の倉庫 ) の搬入状況

13 河川清掃実施期間における水質調査の結果は 表 1.4-1~ 表 に示したとおりであった 同表に示したとおり BOD SS T-N T-P 等は 清掃前より清掃後のほうが高くなっており 水質が改善したとはいえない結果であった ただし 河川清掃の前後における流量が一定しておらず 河川清掃の効果を比較する状況としては好ましくない状況であった これらの原因として 河川清掃の効果よりも 事業場排水の変動の影響のほうが大きかったことが考えられる 地点名 2 月 20 日 ( 清掃前 ) 2 月 21 日 ( 清掃後 ) BOD 表 河川水質調査結果 ( 浜勝浦橋 ) DO SS n- ヘキサン抽出物質 EC (ms/m) ph T-N T-P 流量 (m 3 /h) 網掛けは清掃後のほうの水質が悪い項目 地点名 3 月 6 日 ( 清掃前 ) 3 月 14 日 ( 清掃後 ) BOD 表 河川水質調査結果 ( 上流 No.3) DO SS n- ヘキサン抽出物質 EC (ms/m) ph T-N T-P 流量 (m 3 /h) < < < 網掛けは清掃後のほうの水質が悪い項目 地点名 3 月 6 日 ( 清掃前 ) 3 月 14 日 ( 清掃後 ) BOD 表 河川水質調査結果 ( 浜勝浦橋 ) DO SS n- ヘキサン抽出物質 EC (ms/m) ph T-N T-P 流量 (m 3 /h) < 網掛けは清掃後のほうの水質が悪い項目

14 啓発活動及び聞き取り調査 河川パトロール中には 以下のように環境啓発用の幟旗を設置した 設置場所に ついては 図 に示したとおりであった 写真 啓発用幟旗設置状況 図 啓発用幟旗 図 啓発用幟旗設置位置図

15 河川及びその周辺における清掃中や清掃後に 流域住民に対して聞き取り調査を行った 主な住民からの声は表 1.4-4~ 表 に示したとおりであった これらの住民の意見の中には カラスが網をよけごみを散らかしており そのごみが風で河川内に落ちている とあったが 実際に カラスがごみを散乱させ 風により河川内に落ち 川の中を浮遊している状況を調査員が清掃中に確認した したがって 河川内にごみが入らないようにする対策の一つとして ごみステーションのカラス対策 ( ごみ飛散防止用網の強化など ) が挙げられる 表 清掃中の住民の声時期住民の声清掃中 浜勝浦川暗渠出口 ~ 河口までは昔は現在のように犬走りがなく ごみが溜まらなかったが 現在はそこにごみが溜まっている (60 代男性 ) 浜勝浦川上流部は 2 ヶ月に一度は住民が集まって清掃を行っているが 高齢化が進み また関心度が低下して参加者が少なくなり 満足に清掃が出来ない 隣の地区では清掃も行っていないようである 地元の消防団では定期的に清掃を行っている様子である ( 浜勝浦川上流部住民 4 名 ) 河川付近にごみ出し場所がある箇所 ( 墨名川 手家名橋付近や浜勝浦川上流部 ) では 毎回のようにカラスが網をよけごみを散らかしており そのごみが風で河川内に落ちている 勝浦は海産物の産地なので 環境に対する配慮を行ってほしい (50 代観光客 ) 水路の清掃を行いたいが 地区役員から危険なので入ってはいけないと言われ 自主的に清掃が出来なく ごみが溜まってしまうだけになってしまう

16 表 清掃後の住民の声時期住民の声清掃後 清掃してもらい感謝しているが 暗渠の出口の汚泥を取り除かないと駄目なので取り除いてほしい ( 浜勝浦川暗渠出口付近の 70 代の住民ら数名 ) B 級グルメの時にこの臭い状態だと勝浦の恥をさらすことになるので なんとかしてほしい (60 代女性観光客 ) 浜勝浦川はもっとこまめに清掃しないといけないし 清掃期間も長く また夏前にも清掃してほしい (70 代女性朝市出展者 ) 今まで何度か清掃してもらったが こんなに綺麗になったのは初めてで 長期間ありがとうございます ( 浜勝浦川店主 ) 20 年前に勝浦に引っ越してきて以来初めて 水路の下のコンクリート部分を見た ご苦労様です ( 浜勝浦川上流部会社役員 ) 汚泥がなくなり水の流れも良くなりびっくりした 大変感謝している (70 代夫婦浜勝浦川上流部住民 ) やっと綺麗になってうれしいが 継続的に清掃を行わないとまた汚くなるので残念 (60 代女性墨名川柳橋近くの店主 ) 川が臭いのは発生源の水産加工所をなんとかしないといけないが 漁業の町だから仕方がない (80 代男性 ) 掃除を行ってくれた方々の挨拶や清掃を見ていて 綺麗になっていくのがわかった 地元でも噂しており 見る目も変化してきた 今後も地元と行政が一緒になって継続して取り組みたい また 今後 清掃の方法など指導を願いたい ありがとうございました ( 勝浦市議会議員 )

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