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1 CONTENTS 糖尿病の合併症最近の話題糖尿病に合併した脂質異常症 科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン 2013 から昭和大学医学部内科学講座糖尿病 代謝 内分泌内科学部門主任教授平野勉氏 1 DIABETES NEWS 3 学会レポート第 45 回日本動脈硬化学会総会 学術集会 4 第 28 回日本糖尿病合併症学会第 61 回日本心臓病学会学術集会文献 Pick Up フェノフィブラートは糖尿病網膜症ほか細小血管症の有用な補助療法 基礎と臨床のアップデート Vol.6 No.1 糖尿病の合併症最近の話題 糖尿病に合併した脂質異常症 科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン 2013 から 平野勉氏昭和大学医学部内科学講座糖尿病 代謝 内分泌内科学部門主任教授 1980 年昭和大学医学部卒業 1995 年昭和大学医学部講師 1999 年同助教授 2006 年から現職 同大附属東病院糖尿病 代謝 内分泌内科診療科長 日本糖尿病学会 日本動脈硬化学会 日本肥満学会の評議員等を務める 日本糖尿病学会編集の 科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン は 2004 年に初版が発行されて以来 3 年ごとに改訂を重ね 直近では 2013 年に改訂された 内容構成は 各項目ごとにまず診療指針となるステートメントと推奨グレートを挙げ 続いてその背景と根拠の解説 最後に根拠とした臨床研究のアブストラクトテーブルを付すという様式を初版以来 踏襲している 脂質異常症に関するステートメントとしては 糖尿病は心血管疾患の独立したリスク因子であり脂質異常症の合併によりリスクはさらに高まるが その 是正によって心血管イベントを減らすことができることをグレード A( 行うよう強く勧める ) としている また薬物療法について 高 LDLC 血症にスタチン系薬 高 TG 血症にフィブラート系薬をそれぞれ第一選択とすることをグレードAで推奨している ただ ガイドラインの改訂を遡ると 前者は初版からグレードAであったのに対し 後者は当初グレード B であり後にグレード A に格上げされたことがわかる 糖尿病合併高 TG 血症に対するフィブラート系薬のエビデンス蓄積を反映したものと言えよう このように 糖尿病に伴う高 TG 血症は近年 新知見の報告が相次いでいる分野である インスリン作用不全に伴う脂質異常症の三つの特徴 糖尿病はインスリン作用不全によって種々の代謝異常を来す疾患であり 糖代謝異常の結果として高血糖を生じるほかに 脂質代謝異常の結果として 1 TG rich リポ蛋白の増加 2 small dense LDL の増加 3 HDLC の低下という 血清脂質の量的 質的異常を来すことが多い ❶TG richリポ蛋白の増加 血清トリグリセライド (TG) は 小腸由来 ( 外因性 ) のカイロミクロンやそのレムナント および肝臓由来 ( 内因性 ) の VLDL やその代謝産物である IDL(VLDL レムナント ) などのリポ蛋白の主成分 1

2 表 1 日本人 2 型糖尿病患者の冠動脈疾患リスク因子 (JDCSサブ解析) * リスク因子 ハザード比 (1SDあたり ) p 値 logtg 1.54( ) p<0.01 LDL-C 1.49( ) p<0.01 HbA1c 1.20( ) p=0.05 収縮期血圧 1.19( ) p=0.09 * 性 年齢 糖尿病罹病期間 BMI 喫煙 飲酒 HbA1c LDL C HDL C TGで調整 J Clin Endocrinol Metab 96; , 2011 である 糖尿病では TG の原料である遊離脂肪酸の供給過剰に加え TG を加水分解するリポ蛋白リパーゼ (LPL) 活性がインスリン作用不全により低下していること レムナントの受容体結合を阻害するアポ C Ⅰ Ⅲが増加していることなどにより これら TG rich リポ蛋白のいずれもが高濃度で存在する 一般臨床ではこの状態が高 TG 血症として捉えられる 高 TG 血症は高 LDLC 血症とは独立した動脈硬化危険因子であり 日本人糖尿病患者では高 LDL C 血症と同等もしくはそれ以上の冠動脈疾患リスク因子である可能性が示唆されている ( 表 1) また最近 過剰な TG が脂肪組織以外の肝臓 心臓 腎臓等に異所性沈着し それが臓器障害を誘発することも注目されている ❷small dense LDLの増加 LDL の中でも粒子サイズが特に小さな亜分画は small dense LDL(sdLDL) と呼ばれる sdldl はサイズが小さいが故に通常サイズの LDL より容易に血管壁へ侵入でき かつ LDL 受容体との親和性が低いため血中に長時間滞留することから 動脈硬化惹起性が極めて強い 超悪玉 のリポ蛋白だ 例えばケベック心血管研究では LDLC と sdldl C とでそれぞれ高値群と低値群に分け虚血性心疾患非発症生存率を比較しているが 結果は LDLCの高低では生存率に有意差がなく sdldlc の高値群で生存率が有意に低下していた LDL の粒子サイズを規定する最も強力な因子は TG 濃度であり LDL 小型化の 50% を TG 値で説明できる そして糖尿病では LDLC が高くなくても sdldl が高頻度に出現している ただし sdldl の定量は従来やや特殊な検査を要し 臨床ではあまり行われていない 筆者らが開発したオートアナライザー対応の測定法も 測定時間が 10 分で簡便ではあるが保険適用となっていない このことから一般臨 図 1 TG と non HDL C からみる LDL 粒子数とサイズの関係 床では TG と nonhdlc での代用が現実的である 我々の検討から TG150mg/dL 以上かつ nonhdl C170mg/dL 以上の場合は sdldl 高値であると推測でき 積極的な管理が必要とされる ( 図 1) ❸HDL Cの低下 VLDL と HDL との間ではコレステロールエステル転送蛋白の働きを介して TG の交換が行われていることや HDL の生成に必要な LPL の活性がインスリン作用不全のために低下することなどから TG と HDLC はしばしば逆相関する よって高 TG 血症では低 HDL C 血症を伴いやすい インスリン作用不全に伴う脂質異常症の薬物療法 インスリン作用不全に伴う脂質異常症の治療には インスリン作用不全の改善 即ち糖尿病の治療そのものが有効である しかし高血糖に介入した後にも改善が不十分であったり インスリン作用不全とは関係なく脂質異常症を併発することも少なくない そのような場合には脂質低下薬による治療が求められる ここでは臨床でよく用いられるスタチンとフィブラートについて解説する スタチン系薬 脂質異常症の治療でエビデンスが最も豊富なのはスタチンによる LDL C 低下療法である 高 LDL C 血症は必ずしも糖尿病に特徴的な脂質異常症ではないが 併発していればスタチンを用いるべきである スタチンは 超悪玉 の sdldl の粒子サイズを大きくする作用はないものの LDL 全体の粒子数を減らす作用を介した sdldl 減少効果が期待できる 2 JDCS : japan diabetes complications study

3 糖尿病の合併症最近の話題 なお 糖尿病診療ガイドライン ではスタチンによる新規糖尿病発症作用について言及している メタアナリシスの結果がオッズ比 1.09であったことを紹介し 心血管病が多発する欧米と我が国の疾病構造の違いを述べた上で 糖尿病の悪化をもたらす可能性も否定できず 臨床的に観察を行うことが必要である としている フィブラート系薬前述したインスリン作用不全による脂質異常症の特徴である TG rich リポ蛋白 sdldl HDL C という三つのターゲットすべての改善に適した薬剤はフィブラートである 冒頭に記したように 糖尿病診療ガイドライン でもフィブラートが高 TG 血症の第一選択であることをグレード A で推奨している 高 TG 血症の改善は LDL 粒子サイズを大きくすることによる sdldl の減少や HDLC の上昇につながる つまりフィブラートは糖尿病に合併す る脂質異常症に極めて良い適応と言える 同ガイドラインはそのエビデンスとして FIELD( 図 2) や ACCORD( 図 3) といった大規模臨床研究を採用している FIELD や ACCORD はフェノフィブラートによる動脈硬化性疾患の抑制を主要エンドポイントとする臨床研究だが そのサブ解析から同薬の網膜症 腎症 神経障害の有意な抑制 改善効果が示された こうした脂質管理による細小血管症抑制の可能性についても ガイドラインの 2013 年の改訂で このような問題についてはさらなる検討が必要である と慎重な表現ながら触れられるようになった 昨年 オーストラリアでフェノフィブラートが糖尿病網膜症の進展抑制の適応を取得したこともあり 糖尿病の治療目的である 合併症の抑制 という観点からも TG 代謝異常の研究とその改善薬のポテンシャルの今後に期待したい 図 2 FIELD における一次予防患者の大血管イベントの抑制 Lancet 366; ,2005 図 3 ACCORD Lipid における心血管イベントの抑制 ( 高 TG 低 HDL-C 群のサブ解析 ) N Engl J Med 362; , 2010 フェノフィブラートが海外で糖尿病網膜症の進行抑制の適応取得国内では脂質改善薬として用いられているフェノフィブラートがオーストラリアにおいて 糖尿病網膜症の進行抑制 の適応を追加承認された FIELD や ACCORD で レーザー光凝固の必要性を減らすことなどの有用性が示されたことが評価された 同様の適応をもつ薬剤はほかになく 眼科臨床からの期待が強い DIABETES NEWS DPP-4 阻害薬等の添付文書改訂低血糖による自動車運転に注意 糖尿病性腎症の病期分類を改訂 egfr30 未満はすべて腎不全期 厚労省は DPP 4 阻害薬等の日本糖尿病学会と日本腎臓学会添付文書の改訂を指示した 低血の合同委員会は糖尿病性腎症の病糖を起こす可能性があることから 期分類を改訂した egfrが30ml/ 高所作業 自動車の運転等に従事分 /1.73m 2 以上では尿アルブミンしている患者に投与するときにはレベルで 1 ~ 3 期に分類 egfr 注意すること を 重要な基本的 30 未満の場合は尿アルブミンの注意 の項に追記する GLP 1 受多寡にかかわらず 4 期 ( 腎不全期 ) 容体作動薬やα グルコシダーゼとする 3 期は従来 前 後期に阻害薬 チアゾリジン薬も対象に二分されていたが エビデンスがなっている 十分でないことから統一された FIELD : fenofibrate intervention & event lowering in diabetes ACCORD : action to control cardiovascular risk in diabetes 3

4 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012 年版 は LDLC mg/dL を 境界域高 LDL C 血症 として新たに定義している 日本医科大学衛生学公衆衛生学講おおつかとしあき座准教授の大塚俊昭氏らは この境界域高 LDL C 血症の該当者は高 LDL C 血症への進展リスクが有意に高いこと 特に Met Sや高 TG 血圧高値がリスク上昇に関連していることを明らかにした 2008 年度に定期健診を受診した男性から 高 LDL C 血症 心血管疾患 悪性腫瘍の患者とデータ欠損例を除いた 12,485 名 ( 平均 38±9 歳 ) をLDL C100mg/dL ながおか 旭川医科大学眼科准教授の長岡 たいじ 第 45 回日本動脈硬化学会総会 学術集会 2013 年 7 月 18 日 ~19 日 東京 会長 : 日本医科大学内分泌糖尿病代謝内科学分野教授及川眞一氏 一般演題職域男性における境界域高 LDL-C 血症から高 LDL-C 血症への進展リスクおよびその進展に関連する臨床背景の検討 シンポジウム / 糖尿病網膜症 : 腎症 神経障害 全身因子との関わり糖尿病網膜症と腎症 全身因子との関わり 泰司氏はまず レーザードプラに よる眼底血流量の計測法を紹介 眼底血流量が頸動脈 IMT 肥厚と逆相関するというデータを示し 全身の動脈硬化を定量的に把握するツールとしての可能性を述べ また糖尿病患者では網膜症のない段階で既に眼底血流量が約 2 割低下している事実を挙げた そして眼底血流量の低下は血清クレアチニン値や CKD ステージとも相関することから 腎機能低下が網膜 未満 mg/dL mg/dL の3 群に分類 観察期間 ( 中央値 4.0 年 ) における高 LDL C 血症への進展率は 前記の順に 4.1% 21.6% 56.5% で 境界域群は他群に比して有意に高かった (p < 0.001) また LDL C100 mg/dl 未満を基準とし 年齢や BMI 脂質 血圧 血糖 生活習慣等の臨床背景で補正後のハザード比は mg/dL で mg/dL で 17.5 だった 高 LDL C 血症への進展に関連する因子の検討では Met Sが有意に関連しており (HR 1.21) Met S 構成因子別の解析では 高 TG( 同 1.27) と血圧高値 ( 同 1.14) が有意な因子として残った 運動習慣や過剰飲酒 喫煙 睡眠時間などの生活習慣は関連がなかった 第 28 回日本糖尿病合併症学会 2013 年 9 月 13 日 ~14 日 旭川 会長 : 旭川医科大学内科学講座病態代謝内科学分野教授羽田勝計氏 循環に影響を及ぼしているとし 両者共通の病態である微小循環障害の改善法の検討へ話題を進めた 網膜循環改善薬の探索法として 投与経路や全身的副作用を考慮すると既存内服薬の網膜循環への効果を評価することが現実的であるとし その一例として国内で同大学のみで行っているブタ網膜摘出血管を用いた研究結果を取り上げた FIELD や ACCORD Eye で糖尿病網膜症の進展抑制効果が示されたフェノフィブラートが 用量依存的に最大 50% 網膜血管を拡張すること アディポネクチンにも同様の作用があることなど 同研究の成果を紹介 これらの成績について長岡氏は あくまで摘出血管での検討であり やはり患者さん対象の臨床試験を目指したい それには内科の先生の協力が不可欠 と連携強化による新しい治療法開拓への期待を語った ワークショップ / 脂質 1 2 型糖尿病患者に合併する頸動脈プラークとトリグリセライドおよび PⅢPとの関連について 自衛隊中央病院代謝内分泌科のふじたなおや藤田直也氏らは 糖尿病患者への頸動脈エコーと肝線維化マーカーの検査結果から 糖尿病に合併する動脈硬化には肝線維化を背景とする TG 代謝異常の関与が大きいことを報告した 検討対象は 2 型糖尿病教育入院患者 38 名 (53.8 ± 13.3 歳 男性 32 名 BMI 27.4 ± 4.7 HbA1c 8.7 ± 2.1%) で 頸動脈プラークを有する 12 名と有さない 26 名とに群分け 入退院時の各種検査指標との関連を検討すると 入院時検査では年齢 BMI 血清クレアチニン 尿中アルブミンがプラークあり群で有意に高く 退院時検査では TG 高値も有意な因子となった 多変量解析の結果 プラークの存在と有意に関連する因子として 年齢のほかは退院時 TG のみが残った 続いて この退院時 TG と相関する因子を検討したところ 肝線維化マーカーの PⅢP および尿中アルブミンとの間に有意に関連が認められた なお PⅢP は頸動脈 IMT とも有意に相関することが多変量解析において確認された 以上より藤田氏は 糖尿病では血糖コントロールを実施しても潜在的に存在する TG 代謝異常が動脈硬化進行に関与していると考えられ その TG 代謝異常の背景には NAFLD NASH 等によるレムナ 4 Met-S:metabolic syndrome ACCORD:action to control cardiovascular risk in diabetes FIELD:fenofibrate intervention & event lowering in diabetes PⅢP:procollagen Ⅲ peptide

5 ント取込み障害があるのではないか と考察した ワークショップ / 脂質 2 糖尿病患者における脂質異常症の管理方針に関するアンケート調査 東京医科大学八王子医療センター糖尿病 内分泌 代謝内科科長おおのあつしの大野敦氏らは 西東京地域の医療連携 糖尿病治療多摩懇話会 で行った糖尿病併発脂質異常症の治療に関するアンケート結果を報告 回答者のプロフィールは 糖尿病専門医 43 名 非専門医 77 名で 専門医は病院勤務医 非専門医は診療所医師が多く有意差があった また非専門医のほうが年齢層の高い傾向がみられた 糖尿病併発高 LDL C 血症の一次予防における薬物療法開始の目安は 専門医 非専門医ともに 140 mg/dlとする回答が最も多く 約半 熊本大学保健センター准教授のそえじまひろふみ副島弘文氏らは 2 型糖尿病患者に対するアスピリンによるイベント抑制効果を検討した大規模臨床研究 JPAD 終了後の継続コホート研究 JPAD2 のデータを解析し 糖尿病患者の降圧目標として 140/90mmHg と 130/80mmHg のいずれがイベント発生とより強く相関するかを検討した 対象は JPAD 開始の 2002 年から 2011 年まで追跡した 2,536 名で 追跡期間中央値は 7.08 年 追跡期間中に測定した平均約 5 回の血圧平均値をもとに 140/90 数を占めた ただし専門医では 120 mg/dlとの回答も 4 割強を占めた 高 LDL C 血症に対する第一選択薬 効果不十分例への追加薬は 専門医 非専門医ともそれぞれスタチン エゼチミブが大多数を占めた 糖尿病に多い TG のみ高値の場合の第一選択薬は 両群ともにフィブラートがトップであった ただし専門医は 85.7% 非専門医は 62.8% で 専門医のフィブラート選択率がより高く 有意差があった なお フィブラートのみでは効果不十分な場合の追加薬は両群ともに EPA が多かった LDL C と TG がともに高くスタチンの効果が不十分な場合の追加薬は 専門医はフィブラート 非専門医ではエゼチミブがそれぞれ 4 割強で最も多かったものの 有意な群間差はなかった 第 61 回日本心臓病学会学術集会 2013 年 9 月 20 日 ~22 日 熊本 会長 : 熊本大学大学院生命科学研究部循環器内科学教授小川久雄氏 一般演題 ( 口演 ) 糖尿病患者でのイベント発症率の有意な増加の基準は 140/90mmHg or 130/80mmHg? mmhg を基準として血圧不良群 (704 名 ) と良好群 (1,832 名 ) の 2 群に分けてみると 動脈硬化性イベントの発生頻度は血圧不良群のほうが有意に高く (HR 1.91,p = 0.001) アスピリン投与の有無別に検討しても同様であった 多変量解析により 年齢 男性 蛋白尿に加え 血圧管理レベルもイベント発生に独立して関係する因子として抽出された 次に 130/80mmHg を基準に同様の検討を実施 全例解析では血圧不良群 (1,721 名 ) のイベント頻度が良好群 (815 名 ) より有意に高かったものの (HR 1.35,p= ) 140/90mmHg を基準とした場合よりもハザード比は低くなり アスピリン投与の有無別の 検討では有意な差が消失した 多変量解析によるイベント発生に関連する因子の検討では 年齢 男性 蛋白尿が残り 血圧管理レベルは有意な因子ではなかった 一般演題 ( 口演 ) 糖尿病患者のハプトグロビン遺伝型と冠動脈疾患の関連 富山労災病院循環器科副部長のさとうたかお佐藤貴雄氏らは ハプトグロビン遺伝型と冠動脈疾患の病態の関連に着目 PCI 施行患者から心原性ショック CABG 腎機能障害等を除外した連続 91 名 ( 平均 67 ± 11 歳 男性 74 名 ) を 糖尿病群 (59 名 ) と非糖尿病群 (32 名 ) に分け検討を加えた HbA1cや HOMA IR を除き 年齢 血清脂質値 PCI 対象血管径 ステント長などに両群間の有意差はなく ハプトグロビン濃度も同レベルだったが 対象をハプトグロビン遺伝型 Hp2-2 に限ると その濃度は糖尿病群で有意に高値だった また糖尿病群では 70% が Hp2-2 で 非糖尿病群の 43% より有意に高かった 糖尿病群をHp2-2とその他 (Hp1-1+Hp2-1) に二分し 冠動脈疾患に占める ACS の割合を比較すると Hp2-2 では約 4 割 その他の型では約 1 割と Hp2-2 では ACS の頻度が有意に高かった プラーク内出血が生じた際 ハプトグロビンはヘモグロビンと結合しマクロファージに除去されるが Hp2-2 はヘモグロビンとの結合能が低いことが報告されており 糖尿病におけるプラーク不安定化に関与している可能性が考えられる 佐藤氏は これまで Hp2-2 への介入はあまり行われていなかったのではないか 今後 イベント抑制にどう生かしていくか検討していきたい とまとめた JPAD:japanese primary prevention of atherosclerosis with aspirin for diabetes 5

6 文献 Pick フェノフィブラートは糖尿病網膜症ほか細小血管症の有用な補助療法 基礎と臨床のアップデート An Update on the Molecular Actions of Fenofibrate and Its Clinical Effects on Diabetic Retinopathy and Other Microvascular End Points in Patients With Diabetes Jonathan E. Noonan, Ecosse L. Lamoureux, et al. DIABETES, 62; , 2013 FIELDとACCORDという大規模臨床試験の報告以降 糖尿病細小血管症の新規治療法としてフェノフィブラートへの期待が高まっている 近年では同薬の脂質改善以外の新たな作用が次々に明らかとなってきた また昨年 オーストラリアで同薬が糖尿病網膜症の進展抑制に適応となるなど 研究成果がいよいよ実臨床に生かされる段階に入ってきた 本論文はフェノフィブラートの基礎と臨床をアップデートする時宜を得た総説 フェノフィブラートの細小血管症抑制効果は 脂質低下を介さない作用 もともとフィブラート系薬は TG 値を大きく低下させるとともに HDL C 値を上昇させる作用が知られている しかし本論文の著者らはフィブラート系薬による細小血管症抑制効果は 脂質改善以外の新たに見出だされた作用が関連し奏功しているのではないか と推測している その具体的な機序として 細胞実験で示されている NF κb や IL 6 COX 2 の抑制等を介した抗炎症作用 VEGF シグナルの抑制等を介した抗血管新生作用 AMPK の活性化等を介した抗アポトーシス作用 PPAR α 活性化を介した間接的な抗酸化作用などを挙げている 臨床におけるフェノフィブラートの有効性と安全性 続いてフィブラート系薬の糖尿病網膜症に対する臨床的有効性について クロフィブラートやフェノフィブラートによる硬性白斑の改善効果について触れたほか 主に FIELD と ACCORD という 2 件の大規模臨床試験で認められたフェノフィブラートの効果を大きく取り上げている フェノフィブラートが用いられた両試験で 網膜症の進行抑制と レーザー治療や硝子体手術という侵襲を伴う治 療の必要性が減少したことを紹介 また網膜症以外についても アルブミン尿の抑制 改善 下肢切断抑制などの効果が示されたことにも着目している 一方 FIELD Eye と ACCORD Eye は両試験ともにサブスタディの結果であること また視力に対しては明確な効果が示されなかったことなどを限界として挙げている なお フェノフィブラートの安全性については 両試験においてスタチン併用による横紋筋融解症リスクは認められないこと 投与開始後に血清クレアチニン値が上昇するものの 長期的には腎合併症のリスクとならないことから 忍容性は高い と述べている これらの考察より著者らは 糖尿病網膜症の治療においてフェノフィブラートは リスク因子の管理と定期的な眼科的観察に加える 有用な補助療法となり得ると結論している フィブラートの糖尿病網膜症関連トライアル ( フェノフィブラートについての抜粋 一部改変 ) 報告名対象介入法追跡期間結果補足 Havel et al. FIELD FIELD Eye substudy ACCORD Eye 1 型糖尿病 4 名 2 型糖尿病 47 名 2 型糖尿病 9,795 名 2 型糖尿病 1,012 名 2 型糖尿病 1,593 名 フェノフィブラート 300mg/ 日 フェノフィブラート 200mg/ 日 vs プラセボ フェノフィブラート 200mg/ 日 vs プラセボ フェノフィブラート 160mg/ 日 + シンバスタチン vs シンバスタチン単独 1~ 1.5 年 5 年 5 年 4 年 硬性白斑の有意な改善 初回レーザー治療 31% 減少黄斑症へのレーザー治療 36% 減少増殖網膜症へのレーザー治療 38% 減少 複合アウトカム (2 ステップの進行 黄斑症 レーザー治療 )34% 減少 初回レーザー治療 79% 減少ベースライン時に網膜症を有する患者の 2ステップの進行を79% 減少一次アウトカム (ETDRS 3 段階の進行 増殖網膜症の光凝固または硝子体手術 ) 36% 減少 非盲検 対照群なし視力の改善はなしベースライン時に眼底検査を必須とせずプラセボ群でもスタチン 併用可 視力の改善はなしプラセボ群でもスタチン併用可 視力の改善はなしベースライン時に網膜症のない患者では有用性なし 6 SEASONAL POST シーズナルポスト Vol.6 No 年 3 月 10 日発行監修 企画協力 : 糖尿病治療研究会提供 : 科研製薬株式会社企画 編集 発行 : 糖尿病ネットワーク編集部 ( 創新社 ) 2014 年 3 月作成 LIP64-14C-12-SO1

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わが国における糖尿病と合併症発症の病態と実態糖尿病では 高血糖状態が慢性的に継続するため 細小血管が障害され 腎臓 網膜 神経などの臓器に障害が起こります 糖尿病性の腎症 網膜症 神経障害の3つを 糖尿病の三大合併症といいます 糖尿病腎症は進行すると腎不全に至り 透析を余儀なくされますが 糖尿病腎症 2009 年 4 月 27 日放送 糖尿病診療における早期からの厳格血糖コントロールの重要性 東京大学大学院医学系研究科糖尿病 代謝内科教授門脇孝先生 平成 19 年糖尿病実態調査わが国では 生活習慣の欧米化により糖尿病患者の数が急増しており 2007 年度の糖尿病実態調査では 糖尿病が強く疑われる方は 890 万人 糖尿病の可能性が否定できない方は 1,320 万人と推定されました 両者を合計すると

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