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1 注 1.33mg 注 8mg BC8mg 日本ケミカルリサーチ株式会社

2 用語の定義 [JR-401( 成人成長ホルモン分泌不全症 )] 用語 定義 解説 72W 群 A201 試験における実薬投与群 (A202 試験における GH/GH 群 ) の A201 試験開始時から A202 試験 48 週後までを通算した群 72W 群 +P/GH 群 72W 群と P/GH 群とを合算した群 ( 投与期間は GH 投与開始後の時期を表 す ) A201 試験 成人成長ホルモン分泌不全症 (AGHD) に対する JR-401 のプラセボ対照二 重盲検群間比較試験 A202 試験 成人成長ホルモン分泌不全症 (AGHD) に対する JR-401 の長期投与試験 A203 試験 成人成長ホルモン分泌不全症 (AGHD) に対する JR-401 の継続投与試験 ACTH/Adrenocorticotropic hormone 副腎皮質刺激ホルモン AGHD/Adult growth hormone deficiency 成人成長ホルモン分泌不全症 ALT/L-alanine: 2-oxaloglutarate aminotransferase アラニン アミノトランスフェラーゼ ApoB/Apolipoprotein B アポリポプロテイン B ApoE/Apolipoprotein E アポリポプロテイン E AST/L-aspartate: 2-oxaloglutarate aminotransferase アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ DEXA/Dual energy x-ray absorption 二重エネルギー X 線吸収法 FSH/Follicle-stimulating hormone 卵胞刺激ホルモン GH/Growth hormone (hgh r-hgh/recombinant human Growth hormone) 成長ホルモン ( ヒト成長ホルモン 遺伝子組換えヒト成長ホルモン ) 下垂体前葉にて分泌されるホルモン 肝臓や骨端軟骨など様々な体内組織 においてインスリン様成長因子 (IGF 別名ソマトメジン) と呼ばれるペ プチドの産生を促すことで 成長促進作用 細胞分裂促進作用 代謝に対 するインスリン様同化作用を示す GHD/Growth hormone deficiency 成長ホルモン分泌不全症 GH/GH 群 A201 試験の実薬投与群から A202 試験に移行した群 GRS/Growth hormone research society The Growth Hormone Research Society IDL/Intermediate density lipoprotein 中間比重リポ蛋白 IGF-Ⅰ/Insulin-like growth factor Ⅰ インスリン様成長因子 Ⅰ 肝由来の成長因子の一つ GH により産生され る 軟骨細胞に作用することで強い成長促進作用を有す その他に イン スリン様作用 細胞増殖作用 細胞の分化促進作用 細胞の機能調節作用 など 種々の細胞において多彩な作用を有している IGFBP-3/Insulin-like growth factor binding protein 3 インスリン様成長因子結合タンパク質 3 IU/International unit 国際単位 世界保健機構 (WHO) の勧告に基づき 現在 ヒト成長ホル モン製剤の表示単位は IU から mg に変更されている [3 IU=1 mg] JR-401 臨床試験における治験薬 注 24IU 又は BC24 ( 代替新規申請後注 8mg 及び BC8mg) JR-8810 ソマトロピン原体 -JCR LH/Luteinizing hormone 黄体形成ホルモン LOCF/Last observation carried forward 有効性の評価に用いるデータが欠測した場合に最直前のデータを補完す ること MedDRA/J ICH 国際医薬用語集日本語版 PAI-1/Plasminogen activator inhibitor-1 プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター 1 P/GH 群 A201 試験のプラセボ投与群から A202 試験に移行した群 PSUR/Periodic safety update report 定期的安全性最新報告 PT/Preferred term 基本語 SD/standard deviation 標準偏差 データのばらつきの大きさを表す指標 SD スコア /standard deviation score 標準偏差スコア データの平均からのばらつきを 標準偏差を用いてスコ ア化したもの ( 実測値 - 平均値 )/SD SF-36/MOS Short-form 36-items health survey 健康関連 QOL 尺度 世界で最も広く使われている自己報告式の健康状態 調査票 1

3 用語 定義 解説 SOC/System organ class 器官別大分類 TNF-α/Tumor necrosis factor-α 腫瘍壊死因子 α TSH/Thyroid-stimulating hormone 甲状腺刺激ホルモン VLDL/Very low density lipoprotein 超低比重リポ蛋白 実薬投与群 A201 試験において実薬を投与した群 [0.006mg 投与群 0.012mg 投与群 ] 副作用 JR-401 との因果関係が否定できない有害事象 有害事象 JR-401 を投与された被験者に生じた全ての好ましくないあるいは意図し ない疾病又はその徴候 体組成 Fat 体脂肪量 Lean 非脂肪量 BMC 骨塩量 Trunk 躯幹部 Total 全身 ( 頭部を除く ) TrunkFat TrunkFat + TrunkLean + TrunkBMC 躯幹部体脂肪率 (%) 100 躯幹部体脂肪量 (kg) Trunk Fat TotalLean + TotalBMC TotalFat + TotalLean + TotalBMC 除脂肪体重率 (%) 100 除脂肪体重量 (kg) Total Lean + Total BMC TotalFat + TotalLean + TotalBMC 全身体脂肪率 (%) 100 TotalFat 全身体脂肪量 (kg) Total Fat 2

4 目次 製品開発の根拠 薬理学的分類 対象疾患 治療の現状と問題点 AGHD に対する臨床開発の経緯 承認申請に用いる臨床データパッケージ 外国における状況 生物薬剤学に関する概括評価 臨床薬理に関する概括評価 有効性の概括評価 試験デザイン / 試験計画 試験対象集団 有効性成績 部分集団の検討 長期有効性の検討 有効性評価のまとめ 安全性の概括評価 曝露状況 治験対象集団の人口統計学的特性 比較的よく見られる有害事象 死亡及び重篤な有害事象 その他の重要な有害事象 その他留意すべき安全性情報 市販後データ及び定期的安全性最新報告 (PSUR) まとめ ベネフィットとリスクに関する結論 ベネフィット リスク及びリスクマネジメント ベネフィットとリスクに関するまとめ 参考文献

5 2.5.1 製品開発の根拠 薬理学的分類は遺伝子組換え技術により製造された天然型ヒト成長ホルモン (GH) 製剤であり 生体内で分泌されるヒト GH と同一の構造を有し その生理活性も同等である 日本ケミカルリサーチ株式会社では 本邦において注 4IU を開発し 1993 年に 骨端線閉鎖を伴わない下垂体性小人症 の効能の承認を取得した さらに 1999 年には 骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長 の効能の追加承認を取得した 対象疾患 成長ホルモン (GH) の分泌調節と生物学的作用 GH はヒト脳下垂体から分泌されるアミノ酸 191 個より成るペプチドホルモンであり 成長促進作用のみならず 脂質 糖 骨 水電解質代謝 さらには免疫系などに対し多彩な作用を有する これらの GH の作用は 多くはインスリン様成長因子 -Ⅰ(IGF-Ⅰ) を介して発揮されていると考えられているが IGF-Ⅰを介さない GH の直接作用もあるとされる 1) ヒトにおいて GH は 約 2 時間間隔で脈動的に分泌されており 2) その分泌量は夜間に多く 1 日の総分泌量の 70% が夜間に分泌される 3) GH 分泌は中枢神経系を介して最終的には視床下部から放出される成長ホルモン放出ホルモン (GHRH) とソマトスタチン (SS) により調節される また GH の影響下に産生される IGF-Ⅰによるネガティブフィードバックによっても調節され さらに性ステロイド 副腎皮質ステロイド 甲状腺ホルモンも視床下部及び下垂体を含め種々のレベルで GH-IGF-Ⅰ 系を修飾することが知られている 4) GH の分泌量は 年齢とともに変化する 平均血中 GH 濃度は出生時には約 30 ng/ml であり 5) その後 幼児初期まで徐々に低下し 思春期までは比較的安定した値 ( 約 5~7 ng/ml) をとる 5),6) 思春期になると性ホルモンの作用によって GH 分泌は増加し 思春期中期から晩期にかけて最大となり その後成人期になると 分泌量はその 2 分の1から 4 分の 1 以下に減少するが 成人期以降も生涯にわたって分泌され続けることが知られている 6),7) ヒトの一生における平均血中 GH 濃度のおよその上限と下限に関する模式図 6) を以下に示した ( 図 ) 図 ヒトの一生における平均血中 GH 濃度のおよその上限と下限 6) 4

6 GH の生理作用は多様であり ( 図 ) 肝 腎 骨組織 筋組織 脂肪組織 免疫組織などに直接的もしくは間接的に作用することが知られている たん白同化作用 脂質代謝作用 抗ナトリウム利尿作用等は 筋肉組織量や体脂肪量 体液量 特に細胞外液量に影響を与え その結果 GH は体組成の維持に関して重要な働きを担うことが明らかにされてきている 8),9) GHRH SS 図 GH の分泌調節機構と GH の作用 8) より一部改変 (GHRH: 成長ホルモン放出ホルモン,SS: ソマトスタチン,VD: ビタミン D,FFA: 遊離脂肪酸 ) 成人成長ホルモン分泌不全症 (AGHD) の病態 臨床像 AGHD は 下垂体の損傷等の原因で GH の分泌量が極度に低下した成人で生じる一連の臨床症状を伴う疾患である AGHD 患者は 臨床的に脂肪量の相対的な増加と筋肉量の相対的な減少を伴う傾向にあり 多くの場合 活動力とクオリティ オブ ライフ (QOL) の低下が観察されると報告されている 10)-13) AGHD 患者においては 内臓脂肪の増加とともに 心血管系疾患のリスクファクターである血中トリグリセリドの上昇 総コレステロールの上昇 LDL-コレステロールの上昇 HDL-コレステロールの低下が認められている 11),14),15) 5

7 また 1998 年に発表された Growth hormone research society(grs) による AGHD の診断治療に関するコンセンサスガイドライン 16) ( 以下 コンセンサスガイドライン ) によれば AGHD 患者では 除脂肪体重及び骨密度の低下 ならびに腹部脂肪の増加を伴う体組成の異常などがあり 皮膚は薄く乾燥し 発汗は減少する 筋力及び運動機能は低下し 自覚的な充足感が失われ 他の不定愁訴が多いといった特徴的臨床症状を有する とされている 我が国における厚生省特定疾患間脳下垂体機能障害調査研究班による調査 17) では 下垂体機能低下症患者を GH 欠損群 (GH(-) 群 ) と GH 非欠損群 (GH(+) 群 ) で層別して合併症の保有率を比較したところ 狭心症 高脂血症 肝障害の保有率が GH(-) 群で有意に高かった ( 図 ) さらに 高血圧 糖尿病 高脂血症が重複することによって一般に心血管系疾患のリスクが高まることが知られていることから これら 3 疾患の重複率も検討したところ ( 図 ) GH(+) 群では 3 疾患のうち二つが合併している割合は いずれの組み合わせでも 2.9% であったのに対し GH(-) 群では高脂血症と糖尿病の合併率が 8% 高脂血症と高血圧の合併率が 11.8% と高くなっていた この成績は GH 欠損は 高血圧 糖尿病 高脂血症を重複して合併しやすい病態であり 心血管系疾患のリスクが高いことを示唆している 17) より一部改変 : 図 下垂体前葉機能低下症の合併症保有率 GH 欠損群 (GH(-)) と GH 非欠損群 GH(+) 例の比較 6

8 17) より一部改変図 下垂体前葉機能低下症の合併症複合状態 - 動脈硬化危険因子について- (GH(-):GH 欠損群 GH(+):GH 非欠損群 ) 実際 AGHD 患者では粥状動脈硬化の罹患率も高く 18) AGHD 患者でみられる血管伸展能の低下と血管内皮障害マーカーの上昇との関連が示唆されている 19)-21) また 頚動脈の脈管内膜中膜壁厚が健常人対照群と比較して有意に大きいことも報告されている 22),23) 長期予後 1990 年に Rosen らが報告した下垂体機能低下症 333 人に対する疫学調査 24) では GH 以外の下垂体ホルモンは補充されていることから GH 欠損の影響について推定されており 下垂体機能低下症患者の血管障害 ( 心筋梗塞 心不全 脳血管障害など ) による死亡が 性及び年齢をマッチさせた健常人期待値と比較して約 2 倍と高く その死亡原因には 心筋梗塞や心不全といった心血管系疾患が多いことが示された ( 図 ) 図 汎下垂体機能低下症患者及び年齢 性別対照群の血管障害による死亡率 24) また 1997 年に Bülow らが報告した 1952 年から 1992 年までの 344 名の AGHD 患者を対象とした疫学調査では 全般的な心血管系疾患の死亡率上昇は 特に脳血管障害によるところが大き 7

9 く これらは GHD を含む下垂体機能低下症の診断年齢が若いほど (55 歳未満 ) また 男性より女性の方が脳血管障害による死亡率がより高いと報告されている 25) AGHD の成因厚生労働省特定疾患間脳下垂体機能障害調査研究班の調査結果によると わが国における成人下垂体機能低下症の1 年間の受療患者数は7,000 人であり そのうちGHDを伴うものは1,800 人であると推定されている また 成人下垂体機能低下症の成因 (AGHDのみの成因は示されていない) として 頻度が5% を超えるものは下垂体腺腫 頭蓋咽頭腫 胚芽腫 特発性 シーハン症候群 ( 女性のみ ) であった 26) なお 有田らの報告によると 本邦における間脳下垂体腫瘍に起因するGHD の年間発生数は1,200 人前後と推定されている 27) 下垂体腺腫や頭蓋咽頭腫等の脳腫瘍によるGHDは 腫瘍自体が周辺組織を圧迫しGH 分泌を障害する場合と 腫瘍に対する手術や放射線療法によってGH 分泌能が失われる場合があるが いずれも物理的障害による場合がほとんどであることから 他の下垂体ホルモンの分泌も同時に障害される複合下垂体ホルモン欠損症あるいは汎下垂体機能低下症を呈することが多い また Hartmanらは GH 以外の欠損している下垂体ホルモンの数が増加するほど GHのピーク値が 2.5μg/L(=ng/mL) を下回る患者比率が増加することを報告している 28) AGHDには小児期に発症した症例と成人期に発症した症例が存在する 小児期発症例では原因が特定できない特発性が多くを占め 脳腫瘍が原因の場合は頭蓋咽頭腫と胚細胞腫が多い 特発性は骨盤位分娩で出生した小児に多いことから 分娩時の低酸素症によって下垂体 GH 分泌細胞が壊死するためではないかと推測されていたが MRIによる画像診断の普及によって 特発性 GHD 分泌不全患者の中に 下垂体茎断裂によるGHDが存在することが明らかになっている 成人期発症例は下垂体腺腫によるものが多い 女性では下垂体腺腫に次いでシーハン症候群によるものが多い コンセンサスガイドラインにおける AGHD の診断 治療の基準従来 成長が終了した成人においては GHD があっても GH 補充は不要と考えられていた しかし近年の臨床研究の進展に伴い 成長が終了した成人においても GHD は AGHD の病態として認識される症状 症候を引き起こすことが明らかになり 疾患として確立されるとともに 補充量の GH 投与によりその症状 検査所見の改善が得られることが示され GH 補充療法が行われるようになった 一方 1990 年代には欧州各国で また米国では 1996 年から AGHD に対する GH 補充療法が認められるなど治療が普及するにしたがって 国際的にその診断 治療についてコンセンサスをとるべきであるとの機運が高まり 1998 年に Growth Hormone Research Society からコンセンサスガイドラインが発表された コンセンサスガイドラインの内容を表 に示す 8

10 表 コンセンサスガイドラインにおける AGHD の診断 治療基準 作成機関 Growth Hormone Research Society 作成年 1998 年インスリン負荷試験が推奨される インスリン負荷試験が適応できない場合 ( 心電図異常, 虚血性心疾 AGHD の診断患, 痙攣性疾患など ) は アルギニンとGHRH 併用負荷試験で代替しうる 及び GH 分泌刺激試験におけるGH 頂値が3 ng/ml 未満で定義される高度のGH 欠損患者が治療の対象となる 治療対象視床下部 下垂体疾患のある患者 頭蓋部放射線照射例 小児期発症の GHD 患者 GH 補充に対する体の反応性は個体差が大きく 特に高齢者ではその感受性が高いことから0.15~0.30 mg/ 日の低用量から開始する 臨床所見及び生化学的所見に基づいて少なくとも1ヵ月以上の間隔を置い投与量て適宜漸増する 維持量は個人差が大きいが1.0 mg/ 日を越えることはほとんどない 小児 GHDの治療経験に基づき 自己注射による皮下投与を1 日 1 回夜に行う 治療目標症状 所見の改善 (AGHD に伴う異常を正常化すること ) 現時点で最も信頼できるGH 作用の生化学的マーカーは血清 IGF-Ⅰである IGF-Ⅰ 測定の最も重要な点は 補充量を超えてGHを投与することを防止することにあり 血清中濃度を年齢 性別に応じた基準値範囲内に保つ そのため 治療初期の用量設定時には頻回の測定が必要になる 維持量に達した後はモニタリング年 1,2 回の測定で十分である 身体測定 ( 体重 腹囲など ) に加えて 体組成の変化を測定するため 生体電気インピーダンス法やDEXA 法等を用い 治療効果をモニタリングする 後者は骨密度が低下している場合 特に有用である 脂質は年 1 回モニターする 活動性の悪性腫瘍 頭蓋内圧亢進 増殖性及び増殖前の糖尿病網膜症は禁忌である 禁忌妊娠初期は禁忌ではない しかし 妊娠第 2 期 3 ヵ月間では胎盤性 GH が産生されるため 中止すべきである なお 米国内分泌学会においても 1998 年にほぼ同様の内容のガイドラインが発表された 本邦における AGHD の診断 治療の基準本邦における AGHD 診断及び治療の基準としては 厚生労働省 間脳下垂体機能障害に関する調査研究班 により成人成長ホルモン分泌不全症の診断と治療の手引き 29) が策定されている 診断と治療の手引きの内容を表 に示す 作成機関作成年 AGHD の診断 治療対象 投与量 治療目標 モニタリング禁忌 表 厚生労働省 間脳下垂体機能障害に関する調査研究班 の 29) 成人成長ホルモン分泌不全症の診断 治療基準厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服研究事業間脳下垂体機能障害に関する調査研究班 2006 年 3 月 (1) 小児期発症で成長障害を伴う あるいは 自覚症状と身体所見を満たし かつインスリン負荷 アルギニン負荷 L-DOPA 負荷 グルカゴン負荷又は GHRP-2 負荷試験のうち 2 種類以上において以下の値が得られたもの : インスリン負荷 アルギニン負荷 L-DOPA 負荷 グルカゴン負荷試験において GH 頂値が 3 ng/ml( リコンビナント GH を標準品とする GH 測定法 * ) 以下 GHRP-2 負荷試験の場合 GH 頂値が 9 ng/ml( リコンビナント GH を標準品とする GH 測定法 ) 以下 (2) 頭蓋内器質性疾患の合併ないし既往歴 治療歴又は周産期異常の既往があって GH を含めた複数の下垂体ホルモンの分泌低下があり かつインスリン負荷 アルギニン負荷 L-DOPA 負荷 グルカゴン負荷又は GHRP-2 負荷試験のうち 1 種類において以下の値が得られたもの : インスリン負荷 アルギニン負荷 L-DOPA 負荷 グルカゴン負荷試験において GH 頂値が 3 ng/ml( リコンビナント GH を標準品とする GH 測定法 ) 以下 GHRP-2 負荷試験の場合 GH 頂値が 9 ng/ml( リコンビナント GH を標準品とする GH 測定法 ) 以下 上記の診断基準を満たすもののうち 重症 AGHD の診断基準 ( インスリン負荷 アルギニン負荷 L-DOPA 負荷 グルカゴン負荷試験において GH 頂値が 1.8 ng/ml( リコンビナント GH を標準品とする GH 測定法 ) 以下 GHRP-2 負荷試験の場合 GH 頂値が 9 ng/ml( リコンビナント GH を標準品とする GH 測定法 ) 以下 ) を満たすものを当面の対象とする 少量 (3μg/kg 体重 / 日 ) から開始し 臨床症状 血中 IGF-Ⅰ 値を見ながら 4 週間単位で増量する 副作用が見られず かつ血中 IGF-Ⅰ 値が年齢 性別基準範囲内に保たれるように適宜増減する 投与上限量は 1 mg/ 日とする GHD に起因すると考えられる易疲労感 スタミナ低下 集中力低下などの自覚症状を含めて生活の質を改善し 体脂肪量の増加 除脂肪体重の減少などの体組成異常及び血中脂質高値などの代謝障害を是正する 副作用 IGF-Ⅰ 一般的に 糖尿病患者 悪性腫瘍のある患者や妊婦又は妊娠している可能性のある女性 * リコンビナント GH の較正標品に対して較正をした標準品を用いた測定キット ( 以下 同様 ) 9

11 2006 年に本邦で AGHD 患者に対する GH 補充療法の適応が他剤で認められた際に改訂された添付文書によると AGHD の診断基準は上記診断と治療の手引きに従うとされている 治療の現状と問題点 AGHD 患者に対する GH 補充療法は 1990 年代中頃から現在に至るまでに米国を含む世界 60 カ国を超える国々で承認されており 既に 10 年以上の実績がある AGHD 患者に対する GH 補充療法の有効性評価については 体組成を評価項目とした大規模な市販後臨床試験結果 30),31) を含め数多くの報告があり 除脂肪体重の増加 体脂肪量 内臓脂肪の減少や 血中総コレステロール LDL-コレステロールの低下 HDL-コレステロールの上昇等 心血管系リスクファクターの改善が観察されている 11),32)-37) さらに 5 年間の長期試験では 腹部体脂肪率の減少 骨密度 総骨塩量の増加 下肢筋肉量の増加が持続的に認められており 38) エネルギーの低下 社会的疎外感 情緒不安定などの QOL の低下についても GH 補充後に改善したと報告されている 39)-41) また 体脂肪率の減少 脂質代謝の改善については 本邦での小児成長ホルモン分泌不全症患者に対する治療においても確認されており 生涯にわたる GH 補充療法の必要性が提唱されている 42) 本薬の臨床試験を計画した当時 本邦において AGHD 患者に対する GH 補充療法は承認されていなかったが 2006 年に他社製剤が承認を得た それらの製剤をはじめとして 日本人 AGHD 患者を対象に実施された臨床試験においても GH を補充することにより除脂肪体重が増加することが DEXA 法による評価によって示され また 総コレステロールをはじめとした脂質関連マーカーの改善も示された 43)-47) AGHD に対する GH 補充療法については コンセンサスガイドラインにおいて AGHD は細胞外液の減少を伴うことから GH 補充中に体液貯留による浮腫や手根管症候群が見られるため 低用量から投与を開始することが推奨されている 16) 日本人 AGHD 患者における臨床試験結果からも GH の開始用量を低用量にし 被験者毎に GH 用量を適宜増減することで これらの問題は最小限に抑えることが可能であると報告されている 44) また それ以外で安全性上問題となるものとしては GH 投与による残存腫瘍の再発の懸念が挙げられるが 長期的なフォローによる評価が必要である 本邦における GH 補充療法における安全性に関する実績については 他社製剤の承認後 現在 (2007 年 10 月現在 ) に至るまでの約 1 年半の間には特に大きな問題点は報告されていない AGHD に対する臨床開発の経緯 開発計画の概観小児 GHD に対する GH 補充療法は 1970 年代にヒト下垂体から抽出した下垂体抽出 GH 製剤から始まった その後 1980 年代後半には遺伝子組換えヒト GH 製剤が開発され 現在までに 30 年以上の治療経験がある 日本ケミカルリサーチ株式会社のは前述のとおり 1993 年に 骨端線閉鎖を伴わない下垂体性小人症 1999 年に 骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長 に対して承認を取得した また 患者の体重増加に合わせた投与量の調整と 10

12 毎日の自己注射の負担軽減を目的とし 注 4IU より高濃度の注 24IU さらに溶解操作を簡便にしたバイチェンバー方式カートリッジ製剤 BC24 を開発し 1999 年にこれらの承認を取得した その後 ヒト成長ホルモン製剤の表示単位を IU から mg に変更することになり 注 4IU 注 24IU BC24 製剤は それぞれ注 1.33mg 注 8mg BC8mg と改め 2000 年に承認を取得した 1990 年代以降 欧米において AGHD の疫学調査の成績や AGHD に対する GH 補充に関する臨床試験成績が数多く報告され AGHD の臨床的問題点や GH 補充の有効性が示されていることから 日本ケミカルリサーチ株式会社は AGHD 患者に対する GH 補充療法の適応を追加する開発計画を立案した まず 20 年月から 20 年月にかけて効力を裏付ける試験として薬効 薬理試験を実施し 本薬の原体である JR-8810 の投与により 下垂体摘出成熟ラットにおいてみられた体組成の一つである除脂肪体重の減少及び血清 LDL-コレステロールの上昇が用量依存的に改善されることを確認した 次に コンセンサスガイドラインならびに各国の臨床試験デザインを参考にして臨床試験計画を立案した 立案した臨床試験計画に関して 20 年月日に第 Ⅱ 相試験開始前相談を実施し その指導を踏まえ 成人成長ホルモン分泌不全症 (AGHD) に対する JR-401 のプラセボ対照二重盲検群間比較試験 ( 以下 A201 試験 ) と 成人成長ホルモン分泌不全症(AGHD) に対する JR-401 の長期投与試験 ( 以下 A202 試験 ) を計画した なお現在 A201 試験 A202 試験に引き続き 成人成長ホルモン分泌不全症 (AGHD) に対する JR-401 の継続投与試験 ( 以下 A203 試験 ) を実施中である また 骨端線閉鎖を伴わない子宮内発育遅延性低身長に対する適応を追加する目的の臨床試験も現在実施中である 国内における AGHD に対する臨床開発国内臨床試験を実施する目的は AGHD 患者に対する本薬を用いた GH 補充療法の有効性及び安全性を確認することである 一般的に 心血管系疾患に関するリスクの上昇には 血清脂質の異常と共に 内臓脂肪の蓄積も関与していると考えられている 48),49) AGHD の臨床症状のひとつとされる体組成の異常において 特に内臓脂肪の蓄積が大きいことが知られており 50),51) AGHD 患者に対する GH 補充療法による体組成の変化においては内臓脂肪の減少が特に著しいとの報告 33) もある 当社でも有効性の評価項目は体組成の変化を設定することが適切と考えた また 体組成の中でも特に躯幹部体脂肪の変化は AGHD 患者における心血管系疾患のリスクファクターの一つである内臓脂肪に関連する項目と考えられるため DEXA 法によりその減少を観察することによって GH 補充療法の有効性を適切に確認できると判断した 以上から 有効性の主要評価項目として投与開始時から 24 週後までの躯幹部体脂肪率の変化量 ( ) を選択した さらに客観性を高めるためにプラセボ対照群との二重盲検比較試験のデザインとした 用法用量については 本薬は国内のみで使用されている製剤であり AGHD に対する投与実績 11

13 がないため 後期第 Ⅱ 相段階として用量群間比較試験を実施し データを取得することを検討したが 独立した用量群間比較試験の実施については 用量反応試験の後に連続して GH が投与可能である試験を実施しなくては被験者の同意を取得できる可能性は相当低く 試験実施は困難である との臨床専門家からの意見が得られたため断念した そのため 二重盲検比較試験のデザインの用法 用量については まずコンセンサスガイドラインを参考に 低用量 (0.003 mg/kg/ 日 ) から開始し 2 段階で mg/kg/ 日まで強制漸増することとし (0.012mg 投与群 ) さらに用量反応データを取得するために 上記で設定した mg/kg/ 日の 1/2 用量である mg/kg/ 日を上限とする群 (0.006mg 投与群 ) を設定し 用量反応関係も検討することとした その際 プラセボ投与群については を設定する必要があると判断し 治験相談にはを提出した また AGHD に対する GH 補充療法は長期間続くことが予想されるため A201 試験に参加した被験者を対象に より長期間の GH 補充の安全性を確認することを目的とした A202 試験を実施することとした GH 投与量は 副作用による減量や被験者の血清 IGF-Ⅰ 濃度が同性 同年齢の IGF-Ⅰ 基準範囲内に収まるように適宜増減することが可能なデザインとし 臨床現場で用いられると予想される用法 用量に近い状態での安全性及び有効性の検討を行うこととした 12

14 ガイダンスと助言 治験相談 治験相談の内容を議事録に従い 表 に記載した 議事録は第 5 部の に添付した 面談日 20 年月日面談区分第 Ⅱ 相試験開始前相談面談番号計画主旨 表 治験相談の内容 相談事項 1 相談事項 1-1 相談内容治験相談の結果試験デザイン及び実施可能性についてプラセボ対照二重盲検群間比較試験について mg/kg/ 日に加えて mg/kg/ 日を設定し 各々の有効性 及び用量反応性を検討することは否定しない 相談事項 1-2 相談事項 1-3 相談事項 1-4 相談事項 2 相談事項 3 試験デザインの妥当性 与スケジュールの妥当性 目標症例数設定の妥当性 性 投 投与スケジュールの妥当 申請データパッケージとすることの妥当性 及び解析実施時期の妥当性について 同一原体を用いた製剤の安全性データの活用についてと同一原体を用いた製剤 (Zomacton:Ferring 社 ) より得られた安全性情報 (AGHD に対する治験情報等より得られた 重篤でない副作用情報 ) を 治験薬概要書に記載することの妥当性について 本薬の投与量の上限の妥当性について十分検討し説明できるのであれば 他のソマトロピン製剤の海外承認用量 国内試験成績及びガイドラインを考慮すると 本薬の投与開始用量を mg/kg/ 日とし mg/kg/ 日さらに mg/kg/ 日まで漸増することに異論はない 本試験の目標症例数の設定に関しては 国内における AGHD 患者が少ないことから 集積可能な症例数を十分に検討するとともに どの様に検討することが好ましいのかを考慮し 本薬の有効性及び安全性を評価可能な症例数を確保する必要がある 長期投与試験の初期用量を mg/kg/ 日 維持用量を及び副作用を基に mg/kg/ 日以下で調整すると設定したことには異論はない また 全例 mg/kg/ 日より投与を開始することは 比較試験における盲検性と被験者の安全性を確保するためにはやむを得ないと考える 本薬が一生涯にわたって使用される可能性が高いこと 及び海外では 2 年以上に亘る長期投与試験が実施されていることから かなり長期間の投与における安全性を担保できるだけの長期投与試験成績が必要とされるため を勧める また 現時点では 臨床試験の実施計画中であるため十分な成績がないので申請データパッケージの妥当性について議論することは時期尚早であると考える さらに の妥当性については を説明できるのであれば と併せて承認申請を行うことは妥当と考える Ferring 社の同意が得られ 本薬と Zomacton が同一の製剤ではないことを明示した上での治験担当医師等への参考としての情報提供なのであれば 特に異論はない 一般に 安全性情報は適正に幅広く収集し それらを整理した上で提供することが重要である 13

15 臨床試験治験相談で得られた助言に従い 臨床試験として AGHD 患者を対象とした A201 試験及び A202 試験を実施することとした 本治験は ヘルシンキ宣言 薬事法 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令 等の関連法規制を遵守して実施された また 治験に関する記録は各責任部署において適切に保管されている A201 試験 GH を 2 用量用いる際の異なる液量間の識別不能性を担保するために の開発を検討し 治験相談後に完成した を盲検下で使用することにより それぞれに対応したでよくなった 以上から から変更し 20 年月に治験届を提出した A201 試験は 20 年から 20 年にかけて実施した 対象は 18 歳以上 64 歳未満の AGHD 患者で GH 分泌刺激試験における GH 頂値が 3 ng/ml 未満 ( リコンビナント標準品を用いた場合は 1.8 ng/ml 未満 ) の者とした 投与群として 0.012mg 投与群 0.006mg 投与群 プラセボ投与群の 3 群を設定し 有効性及び安全性を検討した 用法 用量はコンセンサスガイドラインを参考に mg/kg/ 日の低用量から開始し 4 週後と 12 週後に強制的に倍量に増量し それ以後 24 週後まで維持することとした 0.006mg 投与群についても同様に強制的に増量するが 12 週後以降は前述の 1/2 量のみ注入される注入器を用いることにより 体内に投与される量としては mg/kg/ 日となるようにした また 連続して副作用が出現した場合には減量できるように計画を設定した A202 試験 A202 試験は 20 年から 20 年にかけてオープン試験として実施した 対象は A201 試験に 参加した AGHD 患者であり 用法 用量は 一旦初期用量である mg/kg/ 日に減量し 8 週 間維持した後 患者の血清 IGF-Ⅰ 濃度が同性 同年齢の基準範囲 (-1.96SD~+1.96SD) 52) に収ま るように適宜増減することとした A202 試験の投与期間は 48 週間とした また 同一の副作用 が継続した場合には減量できるよう設定した 承認申請に用いる臨床データパッケージ 臨床試験成績本申請における臨床データパッケージを表 に示した 治験相談でに関して受けた指摘 ( 表 相談事項 2 の治験相談の結果参照 ) については 長期投与試験の初期用量 (0.003 mg/kg/ 日 ) を投与する期間 (8 週後まで ) が少量とはいえ本薬が投与されている期間であり 主要目的である安全性の検討は可能であると考えたため 長期投与試験の 8 週後までの初期投与期間も投与期間として含めることは妥当と判断し 長期投与試験の 24 週時点で解 14

16 析を行うこととした 以上から 申請時には国内で実施した A201 試験 及び引き続いて実施した A202 試験の 24 週後までの解析データを 1 試験としてまとめたもの 併せて 2 試験の成績を臨床データパッケージ ( 評価資料 ) とし 提出した 今回 A202 試験の 48 週間の最終解析結果が得られたため提出する なお A203 試験において 2007 年 9 月 30 日までに発現した重篤な有害事象については第 5 部に添付して提出する 表 本申請における臨床データパッケージ ( 評価資料 ) 資料区分分類地域試験数内容試験番号プラセボ対照 用量強制漸増 有効性 安全性日本 1 JR-401A-201 二重盲検群間比較試験評価資料長期投与の安全性 日本 1 用量適宜増減 長期投与試験 JR-401A-202 有効性 外国における状況 は外国においては発売されていない 生物薬剤学に関する概括評価 本申請において 本項目に該当する資料はない 臨床薬理に関する概括評価 本申請において 本項目に該当する資料はない 有効性の概括評価 試験デザイン / 試験計画 A201 試験 A202 試験のデザインを図 に示した 有効性は A201 試験の 24 週間投与の成績に A202 試験の 48 週間投与の成績を加えた 72 週間投与の成績から評価した A201 試験 A201 試験は GH 分泌刺激試験における GH 頂値が 3 ng/ml 未満 ( リコンビナント標準品を用いた場合は 1.8 ng/ml 未満 ) の重症 AGHD 患者 (18 歳以上 64 歳未満 ) を対象として実施された 24 週間のプラセボ対照二重盲検 3 群間比較試験である 投与群は mg/kg/ 日まで投与量を漸増する 0.012mg 投与群 mg/kg/ 日まで投与量を漸増する mg 投与群 プラセボ投与群の 3 群を設定した 投与量は コンセンサスガイドラインに基づいて設定し 0.012mg 投与群は 投与開始時から 4 週まで mg/kg/ 日 4 週後 ~12 週後は mg/kg/ 日 12 週後 ~24 週後は mg/kg/ 日を投与した 0.006mg 投与群は 投与開始時から 4 週後まで mg/kg/ 日 4 週後 ~24 週後は mg/kg/ 日を投与した プラセボ投与群は 0.012mg 投与群と同液量のプラセボを投与した A201 試験の主要目的として 投与開始時から 24 週後の躯幹部体脂肪率の変化量を 0.012mg 投 15

17 与群とプラセボ投与群とで比較し JR-401 の有効性の検討を行った 併せて安全性の検討を行った また 副次目的として 体組成 ( 躯幹部体脂肪 除脂肪体重 全身体脂肪 ) IGF-Ⅰ IGFBP-3 脂質関連マーカー ( 総コレステロール HDL-コレステロール LDL-コレステロール 中性脂肪 ) QOL について検討を行ったほか 3 群間の用量反応関係の推定を行った AGHD 患者の早期死亡率は対照 ( 健常人 ) と比較して高く 死亡原因には心血管系疾患が多いことが明らかにされている 24) 一般的に 心血管系疾患に関するリスクの上昇には 血清脂質の異常と同時に 内臓脂肪の蓄積が関与していると考えられている 48),49) AGHD の臨床症状のひとつである体組成の異常において 特に内臓脂肪の蓄積が大きいことが知られており 50),51) AGHD 患者に対する GH 補充療法による体組成の変化において 内臓脂肪の減少が特に著しいとの報告もある 33) これより A201 試験では 体組成の変化 特に DEXA 法による躯幹部体脂肪の減少を観察することによって GH 補充療法による効果を適切に確認できると判断し 主要評価項目として投与開始時と 24 週後における躯幹部体脂肪率の変化量 ( ) を選択した A202 試験 A202 試験は A201 試験に引き続き行われた 48 週間のオープン試験であり A201 試験に参加した AGHD 患者のうち 同意が得られ 治験責任医師によって安全性の観点から A202 試験への移行が問題ないと判断された被験者を対象とした 投与期間は 平成 7 年 5 月 24 日薬審第 592 号 致命的でない疾患に対し長期間の投与が想定される新医薬品の治験段階において安全性を評価するために必要な症例数と投与期間について に則って 約 1 年間 (48 週間 ) を設定した A202 試験の投与量はコンセンサスガイドラインに基づいて設定した A201 試験においてプラセボ投与群だった被験者は 初めての GH 投与となるため 安全性を確保するためには開始投与量を低用量にする必要がある しかし A201 試験は盲検試験であるため被験者の投与群が特定できないことから 全被験者の開始投与量を mg/kg/ 日とし 8 週後以降は血清 IGF-Ⅰ 濃度と副作用を参考に調節可能なデザインとした 主要目的として 長期投与時の安全性について検討を行い 副次目的として体組成 ( 躯幹部体脂肪 除脂肪体重 全身体脂肪 ) IGF-Ⅰ IGFBP-3 脂質関連マーカー ( 総コレステロール HDL-コレステロール LDL-コレステロール 中性脂肪 ) QOL について A201 試験でプラセボを投与された群 (P/GH 群 ) と A201 試験で実薬を投与された群 (GH/GH 群 ) に分けて検討を行った 16

18 A201 試験 (24 週 ) A202 試験 (48 週 ) (mg/kg/ 日 ) mg 投与群 mg 投与群 (mg/kg/ 日 ) GH/GH 群 mg/kg/ 日を上限として適宜増減 プラセボ投与群 と同液量のプラセボを投与 P/GH 群 mg/kg/ 日を上限として適宜増減 図 試験デザイン ( 週 ) 試験対象集団 A201 試験では GH 頂値が 3 ng/ml 未満 ( リコンビナント標準品を用いた場合は 1.8 ng/ml 未満 ) である 96 例の重症 AGHD 患者が組み入れられ 年齢 (40 歳未満 40 歳以上 ) 性別 発症時期 ( 小児期発症 成人期発症 ) を層別因子とした最小化法により 33 例が 0.012mg 投与群 31 例が 0.006mg 投与群 32 例がプラセボ投与群に割付けられた A201 試験期間中に治験責任医師の急病のため治験を中止した 2 例 (0.012mg 投与群 1 例 プラセボ投与群 1 例 ) については 入手できたデータが QOL( 投与開始時 中止時 ) と中止時に他院で行われた診察結果を報告した確認書のみであったことから すべての評価から除外した なお A201 試験を終えた 94 例すべての被験者が A202 試験に移行した 94 例の被験者背景を表 に示した 割付後の各群の年齢 (40 歳未満 40 歳以上 ) 発症時期 ( 小児期発症 成人期発症 ) 性別の分布について大きな偏りはみられず 群間比較をする上での問題は認められなかった A201 試験での被験者の特性と 承認後に投与が予想される集団との比較を行うため 加治らが報告した AGHD の実態調査 53) の結果を表 に示した この実態調査は全国 96 施設を対象に実施されたものであるが 267 例の GH 頂値が 3 ng/ml 未満の重症 AGHD 患者に関して 性 年齢を適合させた男性 81 例 女性 104 例の解析が行われた 以下に A201 試験評価対象 94 例における被験者背景の特徴と 実態調査における特徴との比較について示す A201 試験では 成人期発症が 26 例 (27.7%) 小児期発症型が 68 例 (72.3%) であり 小児期発症が多かった 年齢については 40 歳未満が 65 例 40 歳以上が 29 例 平均年齢は 33.5 歳であった 実態調査では 男性の平均年齢は 46.3 歳 女性は 51.7 歳であり A201 試験では小児期発症の比率が高く年齢が低い傾向が認められた 89 例 (94.7%) の被験者で GH 以外の下垂体ホルモンの欠損が認められ 実態調査の結果と比較して大きな隔たりはなかった 17

19 発症原因は特発性が 34 例 (36.2%) 腫瘍が 55 例 (58.5%) それ以外が 5 例 (5.3%) であり 実態調査の結果と比較して大きな隔たりはなかった 男性は 46 例 (48.9%) 女性は 48 例 (51.1%) であり 性別はほぼ等しかった 実態調査ではやや女性が多かったが 特に問題とは考えなかった BMI の平均値は kg/m 2 であり 実態調査の結果と同様に高値であった A201 試験投与開始時の総コレステロールの平均値は各群とも 200 mg/dl 以上 LDL-コレステロールの平均値は 125 mg/dl 以上と 実態調査の結果と同様に高値であった (A201 試験総括報告書表 及び表 参照 ) また 加治らの実態調査とは別に躯幹部体脂肪量について文献情報と比較した A201 試験投与開始時の躯幹部体脂肪量の平均値は いずれの投与群も 9.7~10.0 kg(a201 試験総括報告書表 参照 ) と日本人健常成人の平均値 (7.7 kg) 49) を上回っており AGHD 患者では内臓脂肪が蓄積するという従来の報告 51) と同様の結果を示した 以上より A201 試験 A202 試験にエントリーした被験者は 小児期発症患者が多く 年齢が低い傾向が認められた これらの傾向については 小児期発症患者のエントリーが多いと予想される医療機関の参加が多かったことが原因と考えられる さらに 投与開始前の BMI 躯幹部体脂肪量 総コレステロール LDL-コレステロールは高値であり 実態調査と同様に心血管系リスクが高い傾向が認められた 従って本治験に参加した被験者は 一般的な AGHD 患者と大きく異なるものではないと考えられた 18

20 表 A201/A202 試験被験者背景 [ 被験者数 (%)] A201 試験 A202 試験 性別 年齢 ( 歳 ) GHD 発症時期 GHD 発症原因 身長 (cm) 体重 (kg) BMI(kg/m 2 ) 既往歴の有無 病態 合併症の有無 性腺刺激ホルモン (LH, FSH) 欠損症 性腺刺激ホルモンの治療 下垂体性尿崩症 高脂血症 項目 甲状腺刺激ホルモン (TSH) 欠損症 副腎皮質刺激ホルモン (ACTH) 欠損症 高脂血症の治療 その他の合併症 併用薬剤 / 併用療法の有無 分類 (N=31) (N=31) (N=32) (N=94) (N=31) (N=63) プラセボ投与群 0.006mg 投与群 0.012mg 投与群 全体 P/GH 群 GH/GH 群 男 17 (54.8) 15 (48.4) 14 (43.8) 46 (48.9) 17 (54.8) 29 (46.0) 女 14 (45.2) 16 (51.6) 18 (56.3) 48 (51.1) 14 (45.2) 34 (54.0) 平均値 標準偏差 最大値 中央値 最小値 以上 ~20 未満 2 (6.5) 3 (9.7) 7 (21.9) 12 (12.8) 2 (6.5) 10 (15.9) 20 以上 ~30 未満 14 (45.2) 10 (32.3) 7 (21.9) 31 (33.0) 14 (45.2) 17 (27.0) 30 以上 ~40 未満 5 (16.1) 9 (29.0) 8 (25.0) 22 (23.4) 5 (16.1) 17 (27.0) 40 以上 ~50 未満 5 (16.1) 7 (22.6) 8 (25.0) 20 (21.3) 5 (16.1) 15 (23.8) 50 以上 ~60 未満 3 (9.7) 2 (6.5) 2 (6.3) 7 (7.4) 3 (9.7) 4 (6.3) 60 以上 ~64 未満 2 (6.5) 0 (0.0) 0 (0.0) 2 (2.1) 2 (6.5) 0 (0.0) 小児期発症 22 (71.0) 23 (74.2) 23 (71.9) 68 (72.3) 22 (71.0) 46 (73.0) 成人期発症 9 (29.0) 8 (25.8) 9 (28.1) 26 (27.7) 9 (29.0) 17 (27.0) 特発性 10 (32.3) 11 (35.5) 13 (40.6) 34 (36.2) 10 (32.3) 24 (38.1) 腫瘍 21 (67.7) 18 (58.1) 16 (50.0) 55 (58.5) 21 (67.7) 34 (54.0) それ以外 0 (0.0) 2 (6.5) 3 (9.4) 5 (5.3) 0 (0.0) 5 (7.9) 平均値 標準偏差 平均値 標準偏差 平均値 標準偏差 有 23 (74.2) 23 (74.2) 21 (65.6) 67 (71.3) 23 (74.2) 44 (69.8) 無 8 (25.8) 8 (25.8) 11 (34.4) 27 (28.7) 8 (25.8) 19 (30.2) GH 単独分泌不全症 1 (3.2) 3 (9.7) 1 (3.1) 5 (5.3) 1 (3.2) 4 (6.3) 複合型下垂体機能低下症 30 (96.8) 28 (90.3) 31 (96.9) 89 (94.7) 30 (96.8) 59 (93.7) 有 30 (96.8) 31 (100.0) 32 (100.0) 93 (98.9) 30 (96.8) 63 (100.0) 無 1 (3.2) 0 (0.0) 0 (0.0) 1 (1.1) 1 (3.2) 0 (0.0) 有 30 (96.8) 28 (90.3) 27 (84.4) 85 (90.4) 30 (96.8) 55 (87.3) 無 1 (3.2) 3 (9.7) 5 (15.6) 9 (9.6) 1 (3.2) 8 (12.7) 有 25 (80.6) 21 (67.7) 26 (81.3) 72 (76.6) 25 (80.6) 47 (74.6) 無 6 (19.4) 10 (32.3) 6 (18.8) 22 (23.4) 6 (19.4) 16 (25.4) 有 27 (87.1) 27 (87.1) 29 (90.6) 83 (88.3) 27 (87.1) 56 (88.9) 無 4 (12.9) 4 (12.9) 3 (9.4) 11 (11.7) 4 (12.9) 7 (11.1) 有 25 (92.6) 25 (92.6) 27 (93.1) 77 (92.8) 25 (92.6) 52 (92.9) 無 2 (7.4) 2 (7.4) 2 (6.9) 6 (7.2) 2 (7.4) 4 (7.1) 有 13 (41.9) 16 (51.6) 13 (40.6) 42 (44.7) 13 (41.9) 29 (46.0) 無 18 (58.1) 15 (48.4) 19 (59.4) 52 (55.3) 18 (58.1) 34 (54.0) 有 15 (48.4) 11 (35.5) 14 (43.8) 40 (42.6) 15 (48.4) 25 (39.7) 無 16 (51.6) 20 (64.5) 18 (56.3) 54 (57.4) 16 (51.6) 38 (60.3) 有 6 (40.0) 3 (27.3) 5 (35.7) 14 (35.0) 6 (40.0) 8 (32.0) 無 9 (60.0) 8 (72.7) 9 (64.3) 26 (65.0) 9 (60.0) 17 (68.0) 有 26 (83.9) 26 (83.9) 27 (84.4) 79 (84.0) 26 (83.9) 53 (84.1) 無 5 (16.1) 5 (16.1) 5 (15.6) 15 (16.0) 5 (16.1) 10 (15.9) 有 31 (100.0) 30 (96.8) 32 (100.0) 93 (98.9) 31 (100.0) 62 (98.4) 無 0 (0.0) 1 (3.2) 0 (0.0) 1 (1.1) 0 (0.0) 1 (1.6) 抜粋 :A201 試験総括報告書表 11.2, A202 試験総括報告書表

21 表 日本人 AGHD 患者の特性 ( 文献 53) より一部改変 ) 男 女 人数 年齢 ( 歳 ) 46.3± ±1.7 発症原因 ( 人数 ) 家族性特発性妊娠視床下部 下垂体腫瘍外傷下垂体炎その他 体重 (kg) 64.5± ±0.98 BMI(kg/m 2 ) 23.6± ±0.37 他のホルモンの欠損 ( 人数 ) 副腎皮質ホルモン甲状腺ホルモン性ホルモン抗利尿ホルモン 総コレステロール (mg/dl) 220± ±4.9 LDL-コレステロール (mg/dl) 132± ±6.4 ( 平均値 ± 標準偏差 ) 有効性成績 体組成 A201 試験 A202 試験における体組成の変化を表 及び表 に示した A201 試験では 0.012mg 投与群における投与開始時の躯幹部体脂肪率は 33.30±6.61%( 平均値 ± 標準偏差 以下同様 ) 24 週後は 28.73±7.37% であり 投与開始時と 24 週後の値には統計学的に有意な差が認められた (p<0.001) また 躯幹部体脂肪率の変化量の 0.012mg 投与群とプラセボ投与群との比較において 統計学的に有意な差が認められた (p<0.001) プラセボ投与群においては いずれの体組成評価項目についても投与開始時と 24 週後の値に統計学的に有意な差は認められなかった A202 試験では GH/GH 群における投与開始時 (=A201 試験の投与開始時 ) の躯幹部体脂肪率は 33.66±8.08% 24 週後 (=A202 試験開始時 ) は 29.68±8.30% 72 週後 (=A202 試験 48 週後 ) は 29.94±8.37% であり 投与開始時の値と比較して 24 週後 72 週後はいずれも統計学的に有意な差が認められた (p<0.001) 内臓脂肪は心血管系疾患のリスクファクターとして知られており 48),49) AGHD 患者の臨床症状のひとつとして報告されている内臓脂肪の蓄積は 脂質関連マーカーの異常とともに長期的な心血管系リスクの上昇に関与すると考えられている 54),55) GH 補充療法による脂肪組織の減少は 皮下脂肪よりも内臓脂肪の方が大きいとの報告もあり 33),51) A201 試験及び A202 試験で認められた躯幹部体脂肪率の有意な減少は 主に内臓脂肪の減少を示していると推測された 20

22 表 A201 試験体組成の変化量 ( ) 投与開始時 24 週後 変化量 ( ) P 値 * P 値 ** (95% 信頼区間 ) 躯幹部体脂肪率 (%) 除脂肪体重率 (%) 全身体脂肪率 (%) プラセボ投与群 0.006mg 投与群 0.012mg 投与群 プラセボ投与群 0.006mg 投与群 0.012mg 投与群 プラセボ投与群 0.006mg 投与群 0.012mg 投与群 被験者数 平均値 標準偏差 被験者数 平均値 <0.001 <0.001 標準偏差 (-4.43 ~ -2.09) 被験者数 平均値 <0.001 <0.001 標準偏差 (-5.99 ~ -3.63) 被験者数 平均値 標準偏差 被験者数 平均値 <0.001 <0.001 標準偏差 (1.36 ~ 3.35) 被験者数 平均値 <0.001 <0.001 標準偏差 (2.65 ~ 4.82) 被験者数 平均値 標準偏差 被験者数 平均値 <0.001 <0.001 標準偏差 (-3.35 ~ -1.36) 被験者数 平均値 <0.001 <0.001 標準偏差 (-4.82 ~ -2.65) * 群内比較 : 対応のある t 検定 ** 群間比較 :t 検定抜粋 :A201 試験総括報告書表 , a, , , , , a, a, a, a, a last observation carried forward( 以下 LOCF) によりデータを補完 21

23 表 A201/A202 試験体組成 ( 躯幹部体脂肪 除脂肪体重 全身体脂肪 ) の推移 項目 躯幹部体脂肪率 (%) 除脂肪体重率 (%) 全身体脂肪率 (%) 群 分類 投与開始時 24 週後 48 週後 72 週後 P 値 ** 48 週後 72 週後 被験者数 GH/GH 群 平均値 標準偏差 P 値 * - <0.001 <0.001 <0.001 被験者数 P/GH 群 平均値 標準偏差 <0.001 <0.001 P 値 * <0.001 <0.001 被験者数 GH/GH 群 平均値 標準偏差 P 値 * - <0.001 <0.001 <0.001 被験者数 P/GH 群 平均値 標準偏差 <0.001 <0.001 P 値 * <0.001 <0.001 被験者数 GH/GH 群 平均値 標準偏差 P 値 * - <0.001 <0.001 <0.001 被験者数 P/GH 群 平均値 標準偏差 <0.001 <0.001 P 値 * <0.001 <0.001 * P 値群内比較 : 投与開始時 vs 24 週後 48 週後 72 週後 [ 対応のある t 検定 ] (LOCF によりデータを補完 ) * * P 値群内比較 :24 週後 vs 48 週後 72 週後 [ 対応のある t 検定 ] (LOCF によりデータを補完 ) 抜粋 :A202 試験総括報告書表 , , Carrollらの総説 11) によると 海外でAGHDを対象に実施された臨床試験におけるGH 投与後の体組成の変化については ほとんどの臨床試験において GH 投与後に除脂肪体重の増加及び全身体脂肪の減少が確認されていた ( 表 ) A201 試験 A202 試験の結果は これらの結果と一致した 22

24 11) 表 体組成の変化に関する海外臨床試験報告 n; 被験者数, LBM; 除脂肪体重, FM; 体脂肪量, TBW; 全身水分量, ECW; 細胞外液量, TBV; 総血液量, PV; 血漿量, RCM; 赤血球量, DBPC; プラセボ対照二重盲検比較試験, Co; クロスオーバー試験, TBK; 全身カリウム量, BIA; バイオインピーダンス法, CT; コンピュータ断層撮影法,AP; 身体測定 ( 皮下脂肪厚, ウェスト / ヒップ比 ), DEXA; 二重エネルギー X 線吸収法, DL; 同位体希釈分析, TBN; 全身窒素量, MRI; 磁気共鳴映像法, CO; 小児期発症 GHD, AO; 成人期発症 GHD, MO; 小児期発症と成人期発症の混在, / ; 開始時との比較で統計的に有意な増加 / 減少, ; 開始時と比較して変化なし 脂肪組織 特に内臓脂肪からは Tumor necrosis factor-α(tnf-α) レプチン アディポネクチン Plasminogen activator inhibitor -1(PAI-1) など心血管系リスクに関連する因子が放出されることや 内臓脂肪の蓄積によって心血管系のリスクファクターであるTNF-α PAI-1の分泌が増加し 心血管系リスクを軽減させるアディポネクチンの分泌は低下することが報告されている 56),57) また AGHD 患者では フィブリノーゲン PAI-1の活性が高いことが報告されており 凝固系の亢進及び線溶系の阻害による心血管系疾患のリスクの上昇が示唆されている 58) GHの投与による内臓脂肪の減少は 内臓脂肪より分泌されるこれらの因子の量を変化させ 心血管系リスクを減少させることが期待される 以上より 本薬は躯幹部体脂肪 除脂肪体重 全身体脂肪をはじめとする体組成の改善に有効であり 内臓脂肪の減少を介した心血管系リスクの軽減に寄与すると考えた 23

25 IGF-Ⅰ IGFBP-3 A201 試験 A202 試験におけるIGF-Ⅰ 及びIGFBP-3について そのSDスコアの変化を表 及び表 に示した A201 試験では 0.012mg 投与群における投与開始時のIGF-ⅠSDスコアは-3.096±1.972と基準範囲下限を下回っていたが 24 週後には0.537±2.097となり 投与開始時と24 週後の間に統計学的に有意な差が認められた (p<0.001) また IGF-ⅠSDスコアの変化量の0.012mg 投与群とプラセボ投与群との比較において 統計学的に有意な差が認められた (p<0.001) IGFBP-3SDスコアについては IGF-ⅠSDスコアと同様に 0.012mg 投与群の投与開始時と24 週後の値に統計学的に有意な差が認められた また IGFBP-3SDスコアの変化量の0.012mg 投与群とプラセボ投与群との比較において 統計学的に有意な差が認められた (p<0.001) A202 試験では GH/GH 群におけるIGF-ⅠSDスコアの投与開始時の平均値は-2.993± 週後の平均値は-0.102± 週後の平均値は-0.193±1.162であり 投与開始時の値と比較して24 週後 72 週後はいずれも統計学的に有意な差が認められた (p<0.001) IGFBP-3SDスコアについても同様に GH/GH 群では投与開始時の値と比較して24 週後 72 週後はいずれも統計学的に有意な差が認められた (p<0.001) 表 A201 試験 IGF-Ⅰ IGFBP-3 SD スコアの変化量 ( ) 投与開始時 24 週後 変化量 ( ) P 値 * P 値 ** (95% 信頼区間 ) IGF-Ⅰ SD スコア IGFBP-3 SD スコア プラセボ投与群 0.006mg 投与群 0.012mg 投与群 プラセボ投与群 0.006mg 投与群 0.012mg 投与群 被験者数 平均値 標準偏差 被験者数 <0.001 平均値 <0.001 <0.001 標準偏差 (1.61 ~ 2.60) 被験者数 <0.001 平均値 <0.001 <0.001 標準偏差 (3.13 ~ 4.39) 被験者数 平均値 標準偏差 被験者数 <0.001 平均値 <0.001 <0.001 標準偏差 (1.47 ~ 3.27) 被験者数 <0.001 平均値 <0.001 <0.001 標準偏差 (2.02 ~ 3.64) * 群内比較 : 対応のある t 検定 ** 群間比較 :( 上段 )t 検定 ( 下段 )Wilcoxon 順位和検定 抜粋 :A201 試験総括報告書表 , , a, b, a, b, b, b LOCF によりデータを補完 24

26 表 A201/A202 試験 IGF-Ⅰ IGFBP-3 SD スコアの推移 項目 群 分類 投与開始時 24 週後 48 週後 72 週後 P 値 ** 48 週後 72 週後 被験者数 GH/GH 群 平均値 標準偏差 P 値 * - <0.001 <0.001 <0.001 被験者数 P/GH 群 平均値 標準偏差 <0.001 <0.001 P 値 * <0.001 <0.001 被験者数 GH/GH 群 平均値 標準偏差 P 値 * - <0.001 <0.001 <0.001 被験者数 P/GH 群 平均値 標準偏差 <0.001 <0.001 P 値 * <0.001 <0.001 IGF-Ⅰ SD スコア IGFBP-3 SD スコア * P 値群内比較 : 投与開始時 vs 24 週後 48 週後 72 週後 [ 対応のある t 検定 ] (LOCF によりデータを補完 ) * * P 値群内比較 :24 週後 vs 48 週後 72 週後 [ 対応のある t 検定 ] (LOCF によりデータを補完 ) 抜粋 :A202 試験総括報告書表 , IGF-ⅠSD スコアの推移について図 図 表 及び表 に示した A201 試験では 24 週後における被験者ごとの IGF-ⅠSD スコアについては 基準範囲 (-1.96SD ~+1.96SD) 52) に満たない被験者は 0.012mg 投与群で 32 例中 5 例 0.006mg 投与群で 31 例中 8 例であり 基準範囲を超過する被験者は 0.012mg 投与群で 32 例中 8 例 0.006mg 投与群で 31 例中 1 例であった (A201 試験総括報告書表 参照 ) 一方 投与量の調節を行った A202 試験では 72 週後の IGF-ⅠSD スコアは全体 (GH/GH 群 +P/GH 群 ) で-0.036±1.202 GH/GH 群で-0.193±1.162 P/GH 群で 0.252±1.239 となり 健常成人の平均値付近で維持された 25

27 +1.96SD IGF-ⅠSD スコア -1.96SD プラセボ投与群 0.006mg 投与群 0.012mg 投与群 [ 平均値 ± 標準偏差 ] 図 A201 試験 IGF-ⅠSD スコアの経時的推移図 引用 :A201 総括報告書図 SD IGF-ⅠSD スコア -1.96SD [ 平均値 ± 標準偏差 ] ( 週 ) 図 A201/A202 試験 IGF-ⅠSD スコアの経時的推移図 引用 :A202 試験総括報告書図

28 表 A201 試験 IGF-ⅠSD スコアの要約統計量 投与開始時 4 週後 8 週後 12 週後 16 週後 20 週後 24 週後 プラセボ投与群 0.006mg 投与群 0.012mg 投与群 被験者数 平均値 標準偏差 最大値 中央値 最小値 被験者数 平均値 標準偏差 最大値 中央値 最小値 被験者数 平均値 標準偏差 最大値 中央値 最小値 引用 :A201 試験総括報告書表 a 表 A201/A202 試験 IGF-ⅠSD スコアの要約統計量 GH/GH 群 +P/GH 群 GH/GH 群 P/GH 群 投与開始時 12 週後 24 週後 36 週後 48 週後 60 週後 72 週後 被験者数 平均値 標準偏差 最大値 中央値 最小値 被験者数 平均値 標準偏差 最大値 中央値 最小値 被験者数 平均値 標準偏差 最大値 中央値 最小値 抜粋 :A202 試験総括報告書表 A201 試験では 0.012mg 投与群 0.006mg 投与群とも24 週後の平均 IGF-ⅠSDスコアは基準範囲内であったが mg/kg/ 日では一部の被験者に対して投与量が不足する可能性が示唆され 一方で0.012 mg/kg/ 日では一部の被験者に対して投与量が過剰となる可能性が示唆された 投与量を調節したA202 試験では 48 週後のIGF-ⅠSDスコアの平均値は健常成人の平均付近まで上昇し その後 72 週後に至っても維持されていた 27

29 脂質関連マーカー A201 試験及び A201/A202 試験における総コレステロール LDL-コレステロールの変化を表 及び表 に示した AGHD 患者では 総コレステロール及び LDL-コレステロールの上昇など 脂質関連マーカーの異常が報告されており 10),54) これらの異常は心血管系疾患のリスクの上昇に関与していると考えられている 54),55) A201 試験では 0.012mg 投与群における投与開始時の総コレステロールは 211.3±32.7 mg/dl 24 週後には 191.8±26.4 mg/dl となり 投与開始時と 24 週後の間に統計学的に有意な差が認められた (p<0.001) また 総コレステロールの変化量の 0.012mg 投与群とプラセボ投与群との比較において 統計学的に有意な差が認められた (p=0.001[t 検定 ] p=0.002[wilcoxon 順位和検定 ]) 0.012mg 投与群における投与開始時の LDL-コレステロールは 125.7±32.4 mg/dl 24 週後には 112.2±27.6 mg/dl となり 投与開始時と 24 週後の間に統計学的に有意な差が認められた (p<0.001) また LDL-コレステロールの変化量の 0.012mg 投与群とプラセボ投与群との比較において 統計学的に有意な差が認められた (p=0.004[t 検定 ] p=0.010[wilcoxon 順位和検定 ]) HDL-コレステロール 中性脂肪は投与前後で変化が認められなかった A202 試験では GH/GH 群における投与開始時の総コレステロールは 211.9±35.4 mg/dl 24 週後は 194.6±28.5 mg/dl 72 週後は 194.6±30.9 mg/dl であり 投与開始時の値と比較して 72 週後の値は統計学的に有意な差が認められた (p<0.001) P/GH 群における投与開始時の総コレステロールの平均値は 205.2±29.9 mg/dl 24 週後の平均値は 211.1±38.0 mg/dl 48 週後の平均値は 198.2±32.3 mg/dl 72 週後の平均値は 200.1±32.9 mg/dl であり 投与開始時の値と 72 週後の値には有意な差が認められなかった しかし プラセボを投与していた A201 試験が終了した 24 週後から 48 週後にかけて 統計学的に有意な差が認められた (p=0.003) GH/GH 群における投与開始時の LDL-コレステロールは 129.5±33.4 mg/dl 24 週後は 117.9± 26.8 mg/dl 72 週後は 116.5±28.2 mg/dl であり 投与開始時の値と比較して 72 週後の値は統計学的に有意な差が認められた (p<0.001) P/GH 群における LDL-コレステロールの投与開始時の平均値は 124.5±25.5 mg/dl 24 週後の平均値は 130.8±33.5 mg/dl 48 週後の平均値は 117.6±30.0 mg/dl 72 週後の平均値は 120.4±28.9 mg/dl であり 投与開始時の値と 72 週後の値には有意な差は認められなかった しかし プラセボを投与していた A201 試験が終了した 24 週後から 48 週後にかけては 統計学的に有意な差が認められた (p<0.001) HDL-コレステロールと中性脂肪については P/GH 群 GH/GH 群ともに投与開始時の値と 24 週後 48 週後 72 週後の間で改善を示すような結果は得られなかった 28

30 表 A201 試験脂質関連マーカー ( 総コレステロール LDL- コレステロール ) の変化量 ( ) 投与開始時 24 週後 変化量 ( ) P 値 * P 値 ** (95% 信頼区間 ) 総コレステロール (mg/dl) LDL- コレステロール (mg/dl) * 群内比較 : 対応のある t 検定 ** 群間比較 :( 上段 )t 検定 ( 下段 )Wilcoxon 順位和検定 抜粋 :A201 試験総括報告書表 , , , , , , LOCF によりデータを補完 プラセボ投与群 0.006mg 投与群 0.012mg 投与群 プラセボ投与群 0.006mg 投与群 0.012mg 投与群 被験者数 平均値 標準偏差 被験者数 平均値 標準偏差 ( ~ -1.93) 被験者数 平均値 < 標準偏差 ( ~ ) 被験者数 平均値 標準偏差 被験者数 平均値 標準偏差 ( ~ 3.56) 被験者数 平均値 < 標準偏差 ( ~ -6.23) 表 A201/A202 試験脂質関連マーカー ( 総コレステロール LDL- コレステロール ) の推移 項目 総コレステロール (mg/dl) LDL- コレステロール (mg/dl) 群 分類 投与開始時 24 週後 48 週後 72 週後 P 値 ** 48 週後 72 週後 被験者数 GH/GH 群 平均値 標準偏差 P 値 * - < <0.001 被験者数 P/GH 群 平均値 標準偏差 P 値 * 被験者数 GH/GH 群 平均値 標準偏差 P 値 * - < <0.001 被験者数 P/GH 群 平均値 標準偏差 < P 値 * * P 値群内比較 : 投与開始時 vs 24 週後 48 週後 72 週後 [ 対応のある t 検定 ] (LOCF によりデータを補完 ) * * P 値群内比較 :24 週後 vs 48 週後 72 週後 [ 対応のある t 検定 ] (LOCF によりデータを補完 ) 抜粋 :A202 試験総括報告書表

31 Carrollらの総説 11) では 海外でAGHDを対象に実施された臨床試験におけるGH 投与後の脂質関連マーカーの変化についてもまとめられている ( 表 ) それによると GH 投与後に総コレステロールについては17 試験中 9 試験 LDL-コレステロールについては9 試験中 6 試験で減少することが示されており 脂質関連マーカーの改善が示されている 表 GH 投与前後の脂質関連マーカーの変化に関する海外臨床試験報告 11) n; 被験者数, DBPC; プラセボ対照二重盲検比較試験, CO; クロスオーバー試験, TC; 総コレステロール, TG; 中性脂肪, HDL-C;HDL-コレステロール, LDL-C;LDL-コレステロール, ApoB; アポリポ蛋白 B 100, ApoA; アポリポ蛋白 A, Lp(a); リポ蛋白 (a), (CO); 小児期発症 GHD, (AO); 成人期発症 GHD, (MO); 小児期発症と成人期発症の混在, / / ; 増加 / 減少 / 変化なし (AO 患者の GH 治療後 ) Maisonらが GH 治療後の心血管系リスクファクターの変化についてメタアナリシスを行った結果を表 に示す 59) 体脂肪量の減少 除脂肪体重量の増加 LDL-コレステロールの減少 総コレステロールの減少など A201 試験 A202 試験で確認された結果と同様に心血管系リスクファクターの改善が確認されている 表 GH 治療による体組成 脂質関連マーカーの変化 59) Lean B mass; 除脂肪体重, TG; 中性脂肪, Chol.; コレステロール, D.B.P.; 拡張期血圧, S.B.P.; 収縮期血圧, ns; 有意でない GH は 肝臓での超低密度リポ蛋白質 (VLDL) 及びアポリポプロテイン E(ApoE) の産生を増加させる一方で 肝臓における LDL レセプターの発現を増強し IDL LDL-コレステロールの代謝を促進する 60),61) このように GH は脂質代謝のある部分ではコレステロール増加に作用し 30

32 ある部分ではコレステロール減少に作用することによって 脂質代謝の回転を促進させる GH の欠乏状態では VLDL-コレステロールのアポリポプロテイン B(VLDL ApoB) LDL-コレステロールの ApoB(LDL ApoB) の産生と代謝の両面が抑制されるが GH の補充によって VLDL ApoB の代謝回転は促進され LDL ApoB の分解は促進されることが報告されている 62),63) 今回 AGHD 患者に GH を 72 週間投与したことによる総コレステロール及び LDL-コレステロールの有意な減少は これまでに報告されている国内外の他の臨床試験結果と同様の傾向を示すものであり GH 補充療法によって GH の不足により低下していた脂質代謝回転が促進され GH の補充によって正常な状態に近づいた結果 GH 投与前とは異なった平衡状態になる過程を示していると考えられた また 海外での報告では 10 年間の治療後にLDL-コレステロールの減少が確認されたとの報告がある 64) ことから GHの脂質関連マーカーに関する効果は 長期的な心血管系リスクの軽減に寄与することが期待された QOL 海外で実施された臨床試験では GH 補充療法により QOL が改善し 41),65) GH の QOL 改善に対する効果が推測されていることから 本治験においても QOL 評価を副次的評価項目とした QOL 評価に用いる調査票については 以下の理由から日本人に対するバリデーションが取られているものとして SF-36 を採用した SF-36 は 米国で作成されたが 概念構築の段階から計量心理学的な検定に至るまで十分な検討を経て 現在 日本を含め 50 カ国語以上に翻訳されて国際的に広く使用されていること SF-36 は 日本国民の性 年齢 地域 都市規模等の分布と同じになるようにサンプリングして行った全国調査から得られた国民標準値が設定されていること その結果 A201 試験投与開始時の AGHD 患者の QOL は 全体的健康感 ;GH をはじめとするいくつかの下位尺度において 平均値が国民標準値 (=50) をやや下回ることが確認された これは AGHD 患者では活動力の低下や社会的疎外感といった心理的充足感が低下するとの報告と一致した 65),66) A201 試験では 0.012mg 投与群の 身体機能 ;PF 全体的健康感;GH の下位尺度でスコアが増加し 投与開始時と 24 週後の間に統計学的に有意な差が認められた しかし 投与開始時から 24 週後にかけての変化量について 0.012mg 投与群とプラセボ投与群とで比較を行ったところ いずれの下位尺度においても有意な差は認められなかった 一方 0.006mg 投与群では 身体機能 ;PF 日常役割機能( 身体 );RP 社会生活機能; SF 全体的健康感;GH 日常役割機能( 精神 );RE の下位尺度でスコアが増加し 投与開始時と 24 週後の間に統計学的に有意な差が認められた 投与開始時から 24 週後にかけての変化 31

33 量について 0.006mg 投与群とプラセボ投与群とで比較を行ったところ 日常役割機能 ( 身体 ); RP 及び 全体的健康感;GH について統計学的に有意な差が認められた プラセボ投与群では 日常役割機能 ( 身体 );RP 活力;VT 社会生活機能;SF 全体的健康感 ;GH 日常役割機能( 精神 );RE の下位尺度でスコアが増加し 投与開始時と 24 週後の間に統計学的に有意な差が認められ プラセボ効果が推察された A202 試験では GH/GH 群において 投与開始時と 24 週後の値に統計学的に有意な差が認められた下位尺度は 身体機能 ;PF 日常役割機能( 身体 );RP 社会生活機能;SF 全体的健康感 ;GH 活力;VT 日常役割機能( 精神 );RE であった 投与開始時と 72 週後にかけて統計学的に有意な差が認められた下位尺度は 身体機能 ;PF 日常役割機能( 身体 );RP 社会生活機能;SF 全体的健康感;GH 日常役割機能( 精神 );RE であった P/GH 群において 投与開始時と 72 週後の値に統計学的に有意な差が認められた下位尺度は 活力;VT のみであった 以上の結果をまとめると A201 試験では 24 週間の変化量の比較において 日常役割機能 ( 身体 );RP 及び 全体的健康感;GH の下位尺度でプラセボ投与群と 0.006mg 投与群の間に有意な差が確認され A202 試験では GH/GH 群の 72 週間投与後に 身体機能 ;PF 日常役割機能 ( 身体 );RP 社会生活機能;SF 全体的健康感;GH 日常役割機能( 精神 );RE の下位尺度でスコアの改善が認められたことから AGHD 患者に対して GH 補充療法を行うことで QOL に対する改善効果があることが示唆された しかしながら 一部の下位尺度でプラセボ効果が認められたため明確な結論は得られなかった 明確な結論が得られなかった理由としては QOL の評価はプラセボ効果の影響を受けやすいこと 今回の試験の被験者数では QOL に対する効果を検討するために十分な症例数ではなかった可能性があること 及び SF-36 は一般的な健康状態に関する QOL 調査票であり AGHD の臨床症状等を考慮して作成されていないことなどが考えられた なお これまでの本邦における臨床試験においても QOL の改善は明確には示されていない 45) 海外における検討では GH 投与後に QOL が改善したとの報告があることから 39)-41) 現在本邦で作成が進められている成人下垂体機能低下症患者を対象とした QOL 尺度 (Japanese adult hypopituitarism questionnaire:jahq) を用いれば評価の可能性が期待でき 今後検討を行う必要があると考えられた 部分集団の検討躯幹部体脂肪率及び IGF-ⅠSD スコアについて 年齢 性別 発症時期の部分集団ごとに検討を行った A201 試験では 投与開始時の躯幹部体脂肪率について 年齢 発症時期による差異は認められなかったが 性別において 女性で投与開始時の平均値が高い傾向が認められた 上記の差異に 32

34 もかかわらず 年齢 性別 発症時期のいずれの部分集団で検討した場合においても 0.012mg 投与群 0.006mg 投与群で投与開始時と 24 週後の値の比較において減少が認められた 投与開始時から 24 週後にかけての IGF-ⅠSD スコアの変化量を各投与群間で比較したところ 年齢 性別 発症時期による差異は認められず いずれの部分集団においても 0.012mg 投与群及び 0.006mg 投与群では 24 週後に増加が認められた A202 試験における投与量の部分集団解析では 68 週後から 72 週後の平均投与量は 40 歳未満 女性 小児期発症で高い傾向が認められた また躯幹部体脂肪率については GH/GH 群の各部分集団で投与開始時と 72 週後の値に統計学的に有意な差が確認された 以上より 躯幹部体脂肪率 IGF-ⅠSD スコアに対する本薬投与の有効性について 年齢 性別 発症時期による影響は認められなかった 長期有効性の検討躯幹部体脂肪率については GH/GH 群において投与開始時から 24 週後に確認された変化量は -3.96±2.66% 48 週後に確認された変化量は-3.46±3.44% 72 週後に確認された変化量は-3.60± 3.83% であり 強制漸増法を用いた A201 試験から適宜用量調節を行う A202 試験へ投与方法が変更となった場合においても 躯幹部体脂肪率に対する効果は維持されていた 除脂肪体重 全身体脂肪についても 同様に 72 週後に至るまで効果の維持が確認された また 総コレステロール LDL-コレステロールについては GH/GH 群において投与開始時から 72 週後にかけて有意な減少が認められ 長期的な効果の維持が確認された さらに A201 試験 A202 試験を通して抗 GH 抗体の発現例はなかった 以上より 本薬の72 週間投与においてGHの効果の減弱は認められなかった 有効性評価のまとめ国内で実施した日本人 AGHD 患者の A201 試験及び A202 試験の成績から 本薬の有効性を評価した A201 試験に参加した AGHD 患者の躯幹部体脂肪量は 投与開始時には健常成人に比べて高く 脂質関連マーカーについても総コレステロールと LDL-コレステロールについては高値であった A201 試験では 本薬を強制漸増法によって 24 週間投与した結果 主要評価項目である 躯幹部体脂肪率の変化量 ( ) をはじめとする 体組成に関するすべての評価項目 IGF-Ⅰ IGFBP-3 総コレステロール LDL-コレステロールにおいて 本薬の有効性が示された また 3 用量群による用量反応関係の検討では プラセボ投与群 0.006mg 投与群 0.012mg 投与群の間に直線的な用量反応関係が確認された A201 試験に連続して実施された A202 試験では GH/GH 群においては A201 試験で示された効果の維持が確認され A201 試験でプラセボが投与された P/GH 群においては本薬の投与による効果が示され A201 試験と同様に AGHD に対する本薬の有効性が示された 33

35 2.5.5 安全性の概括評価安全性については A201 試験における 24 週間のデータ及び A202 試験における 48 週間のデータを集計して評価した なお A202 試験終了後 本薬を継続投与する A203 試験で発現した重篤な有害事象については 20 年月日までに情報が得られたものを第 5 部に添付した A201 試験及び A202 試験では 通常の検査項目に加え 治験薬の特性を考慮し 以下の観察 検査等を実施した 原疾患の増悪 再発の調査 :GH は細胞増殖作用を有することが知られているため AGHD の原疾患が脳腫瘍である被験者の増悪 再発の有無を CT 又は MRI で調査した HbA 1c :GH は抗インスリン様作用を有するため 耐糖能を示す指標として HbA 1c の値を調査した 甲状腺機能検査 :GH は T 4 から T 3 への変換を促進する作用を有することが知られているため TSH ft 3 及び ft 4 を測定し 甲状腺機能を調査した 抗 GH 抗体 : 遺伝子組換えの蛋白製剤では抗原性を検討することが必要であるため 抗 GH 抗体の発現について調査した 曝露状況 A201 試験では mg/kg/ 日から投与を開始し 4 週後に mg/kg/ 日へ増量 12 週後に mg/kg/ 日まで増量 (0.012mg 投与群 ) 又は mg/kg/ 日で維持 (0.006mg 投与群 ) することとし 同一の副作用が継続し その症状の改善が認められなかった場合には 25~50% の減量を可として実施した A202 試験では 本薬を mg/kg/ 日で 8 週間投与した後 前回来院時採血の IGF-Ⅰ 値を参考に IGF-Ⅰ 値が同性 同年齢の基準範囲 (-1.96SD~+1.96SD) 52) に収まるように適宜増減することとし 1 回の増量は原則として 2 倍量までとした 同一の副作用が継続し その症状の改善が認められなかった場合には 減量をできるよう設定した その結果 68 週時点での実投与量の平均は ± mg/kg/ 日であった 治験対象集団の人口統計学的特性 A201 試験においては 本薬を投与されたすべての被験者 (96 例 ) のうち 治験責任医師の急病により症例報告書の回収が困難で安全性データが全く存在しない 2 例の被験者を除いた 94 例で評価を行った 主要な背景因子として考えられる 年齢 (40 歳未満 40 歳以上 ) 発症時期( 小児期発症 成人期発症 ) 性別の分布については 群間に大きな偏りはみられず その他の背景因子の分布についても 特に問題となるような偏りはみられないことを確認した なお A201 試験を終えたすべての被験者がA202 試験に移行した 34

36 比較的よく見られる有害事象 A201 試験及び A202 試験で認められた有害事象のうち いずれかの群で 10% 以上の発現が認められたものを表 にまとめた 表 有害事象の要約 (A201/A202 試験 ) 試験 群 A201 A201+A202 プラセボ投与群 0.006mg 投与群 0.012mg 投与群実薬投与群 72W 群 +P/GH 群 MedDRA/J Ver.7.1J 有害事象副作用 被験者数 :31 被験者数 :31 被験者数 :32 被験者数 :63 被験者数 :94 発現例数 ( 件数 ) 発現率 (%) 発現例数 ( 件数 ) 発現率 (%) 発現例数 ( 件数 ) 発現率 (%) 発現例数 ( 件数 ) 発現率 (%) 発現例数 ( 件数 ) 発現率 (%) 29 (137) (124) (155) (279) (1015) (24) (20) (54) (74) (231) 55.3 比較的よく見られる有害事象 (PT) 鼻咽頭炎 11 (16) (19) (21) (40) (166) 64.9 関節痛 1 (1) (3) (4) (7) (26) 23.4 上気道の炎症 5 (7) (10) (6) (16) (56) 22.3 胃腸炎 4 (4) (1) (3) (4) (25) 19.1 頭痛 6 (6) (4) (7) (11) (33) 18.1 アラニン アミノトランスフェラーゼ増加 4 (4) (4) (2) (6) (18) 17.0 背部痛 2 (2) (3) (1) (4) (16) 17.0 アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 5 (5) (4) (2) (6) (16) 16.0 下痢 4 (8) (6) (4) (10) (37) 14.9 悪心 (1) (4) (5) (15) 11.7 尿潜血陽性 1 (1) (2) (1) (3) (9) 9.6 咽頭炎 4 (4) (3) (5) (8) (17) 8.5 注射部位出血 4 (5) (1) (1) (2) (8) 7.4 インフルエンザ 3 (4) (3) (1) (4) (8) 7.4 接触性皮膚炎 (4) (4) (9) 6.4 咳嗽 (5) (5) (5) 4.3 抜粋 : 表 表 表 及び表 で示したいずれかの群で 基本語名 (PT) において 10% 以上発現した有害事象について 72W 群 +P/GH 群での発現率順に並べ替えた 死亡及び重篤な有害事象 A201 試験及び A202 試験において 死亡例はなかった 本薬との因果関係が否定できない重篤な有害事象としては A202 試験において 再発下垂体腫瘍 が 1 例 1 件 (GH/GH 群 ) 横断性脊髄炎 が 1 例 1 件 (P/GH 群 ) 新生物進行( 医師報告名 : 下垂体腫瘍の増大 ) が 1 例 1 件 (P/GH 群 ) 発現した 再発下垂体腫瘍 については 治験期間中に事象が発現したこと 及び GH が細胞増殖作用を有することから 因果関係を否定することは困難であるが 当該被験者は既往歴として下垂体腺腫を有しており 再発下垂体腫瘍 を発現するリスクが元来高かった可能性があると考えた なお 当該事象については既知情報にあたり 添付文書等の記載に影響を及ぼすものではないと判断した 横断性脊髄炎 については これまで GH 投与に関連した報告はなく 発症前に罹患した感冒が前駆となって誘発された可能性も否定できないと考えた 今後も継続して情報収集に努める方針とするが 本治験薬の使用において特に大きな問題はないと判断した 新生物進行 については 当該被験者が既往歴として下垂体腫瘍を有していたこと また 本事象に対して実施した腫瘍摘出術の結果 活動性の高い腫瘍であったことが推測されたことから 自然経過によ 35

37 り腫瘍が増大していた可能性も高いが 治験薬の投与により発現した可能性も否定できないと考えた 当該事象については 再発下垂体腫瘍 と同様に既知情報にあたり 発現頻度を含めて 添付文書等の記載に影響を及ぼすものではないと判断した 以上 3 例 3 件で本薬との因果関係が否定できない重篤な有害事象が発現したが 治験の安全性に大きな影響を及ぼすことはないと考えられたことから 治験中止の必要性はないと判断した 本薬との因果関係が否定された重篤な有害事象としては A201 試験において 0.012mg 投与群で 1 例 1 件 ( 急性腎不全 ) プラセボ投与群で 2 例 6 件 ( 抗利尿ホルモン不適合分泌 ( 以上 1 件 1 例で発現 ) 上気道感染 インフルエンザ(2 件 ) 急性気管支炎 咽頭炎 ( 以上 5 件 1 例で発現 )) が報告された A202 試験においては GH/GH 群で 4 例 4 件 ( 胃腸炎 歯髄炎 急性気管支炎 損傷( 医師報告名 : 交通外傷 ) ) P/GH 群で 2 例 4 件 ( 胃腸炎 ( 以上 1 件 1 例で発現 ) 喘息 咽頭炎(2 件 ) ( 以上 3 件 1 例で発現 )) が報告された 投与群別で重篤な有害事象の発現に傾向は認められず 本薬の安全性に特筆すべき問題はないと考えられた その他の重要な有害事象 A201 試験において 治験実施計画書で重要な有害事象と規定した 耐糖能低下 ネフローゼ症候群 甲状腺機能亢進症 けいれん については発現が認められなかった A202 試験においては 耐糖能低下 として 耐糖能障害 が GH/GH 群で 1 例 甲状腺機能亢進症 として バセドウ病 が GH/GH 群で 1 例に確認された 耐糖能障害 については 治験薬との因果関係は否定されなかったが 治験終了後に回復が確認されており 糖尿病ではなかったことが確認されている また バセドウ病 については 処置として治験薬の減量及び薬剤 ( メルカゾール ) の服用が指示され 治験薬との因果関係は否定されなかったが その後症状は軽快していることが確認されている A201 試験において 治験薬の減量 医師の指示による休薬 中止等の処置を要した有害事象として 0.012mg 投与群で 4 件の重要な有害事象 浮腫 咳嗽 好酸球数増加 接触性皮膚炎 が認められた A201 試験において重要な有害事象はすべて 0.012mg 投与群で認められたが いずれも実投与量が 0.002~0.007 mg/kg/ 日の時期に発現していることから 高用量 (0.012 mg/kg/ 日 ) を投与した時に有害事象が発現しやすいとは言えないと考えた A202 試験において 治験薬の減量 医師の指示による休薬 中止等の処置を要した有害事象として GH/GH 群では 7 例 (8 件 ) に重要な有害事象 異常感 ( 医師報告名 : 両踵の違和感 ) アトピー性皮膚炎 (2 例 ) γ-gtp 増加 浮腫 うつ病 感覚減退 ( 医師報告名 : 両腕のしびれ ) 筋痛 が認められた 36

38 P/GH 群では 2 例 (7 件 ) に重要な有害事象 血中 CK 増加 浮動性めまい 傾眠 頭痛 関節痛 倦怠感 背部痛 が認められた その他の重要な有害事象については 筋痛 を除きいずれも適切な治療により回復傾向にあることが確認されており 治験を中止した症例は 2 例で他の症例は継続している 筋痛 については治験を中止することなく継続されている 以上から 慎重に投与することで 安全性上特に問題なく投与を継続することができると判断した その他留意すべき安全性情報 (1) 脳腫瘍 GH の薬理学的作用として細胞増殖作用があり 67) GH 補充療法に関連してこれまでに報告されている副作用のうち 脳腫瘍の再発は特に注意すべき事象であるため 脳腫瘍が原疾患である患者に対しては慎重に投与を行うよう 添付文書で規定している A201 試験及び A202 試験においても AGHD の原疾患が脳腫瘍である被験者については CT 又は MRI にて原疾患 ( 脳腫瘍 ) の再発 増悪の有無を調査した 原疾患の増悪 再発の調査では A201 試験及び A202 試験において 再発下垂体腫瘍 が 1 例 新生物進行 が 1 例確認された 両例とも本薬との関連性は否定されなかった 脳腫瘍を原疾患とする被験者の場合 腫瘍増大のリスクは常に伴うことから CT や MRI 等で定期的に観察することが必要であると考えられた なお 本治験の実施期間を通して 新規の脳腫瘍の発現は認められなかった 脳腫瘍治療後の小児の GH 治療中及び治療後における脳腫瘍再発率は GH 治療を受けていない場合の再発率と比較して低値又は変わらないとの報告があり 68) GH 治療は必ずしも脳腫瘍再発のリスクファクターではないことが示されている しかし 現段階においては 成人に対する GH 補充療法における報告例はまだ少ないことから 脳腫瘍の再発及び新規の脳腫瘍の発現に関しては 今後より多くの症例において長期的な調査研究が必要と考えられた 37

39 (2) 耐糖能 GH は抗インスリン様作用を有していることが知られている 69) これまでの臨床試験での知見から GH 投与後インスリン感受性が低下することが確認されているが 1 年間の投与後には正常化していたと報告されている 70) これより 安全性を考慮して GH 治療を行う上で耐糖能に関する検討が必要と考え A201 試験及び A202 試験において 空腹時血糖 HbA 1c 及び尿糖を測定した A201 試験において測定した空腹時血糖 HbA 1c 及び尿糖の推移を表 に示した いずれの検査項目においても プラセボ投与群との比較で 実薬投与群の耐糖能の悪化を示唆する結果は得られなかった また 耐糖能悪化に関連した有害事象も発現しなかった 表 A201 試験耐糖能関連検査項目の推移 検査項目群投与開始時 24 週後被験者数 空腹時血糖 (mg/dl) HbA1c (%) 尿糖 プラセボ投与群 実薬投与群 プラセボ投与群 実薬投与群 プラセボ投与群 実薬投与群 平均値 標準偏差 異常値 L 発現例数 3 1 異常値 H 発現例数 0 0 被験者数 平均値 標準偏差 異常値 L 発現例数 3 0 異常値 H 発現例数 0 1 被験者数 平均値 標準偏差 異常値 L 発現例数 1 1 異常値 H 発現例数 0 0 被験者数 平均値 標準偏差 異常値 L 発現例数 1 2 異常値 H 発現例数 0 0 被験者数 異常値 被験者数 1 0 発現率 (%) 被験者数 異常値 被験者数 0 0 発現率 (%) 抜粋 :A201 試験総括報告書表 ,

40 A201 試験及び A202 試験において測定した空腹時血糖 HbA 1c 及び尿糖の推移について 72W 群 +P/GH 群のデータを合算した集計を表 に示した いずれの検査項目においても 耐糖能の悪化を示唆する結果は得られなかった しかし 耐糖能悪化に関連した有害事象として 耐糖能障害 が 1 例 1 件発現した 治験薬との因果関係は否定されなかったが 治験終了後に回復が確認されており 糖尿病ではなかったことが確認されている 以上の結果から 全体をとおして耐糖能関連項目に与える影響は認められなかったものの 耐糖能障害 が発現しており AGHD 患者に対する GH 補充療法により 耐糖能に影響を及ぼす可能性が考えられるため 注意深く投与する必要性があると考えられた 表 A201/A202 試験耐糖能関連検査項目の推移 [72W 群 +P/GH 群 ] 検査項目 空腹時血糖 (mg/dl) HbA1c (%) 尿糖 0 週後 24 週後 48 週後 72 週後 被験者数 平均値 標準偏差 異常値 L 発現例数 異常値 H 発現例数 被験者数 平均値 標準偏差 異常値 L 発現例数 異常値 H 発現例数 被験者数 異常値 被験者数 発現率 (%) 抜粋 : 表

41 (3) 体液貯留作用に関連する有害事象 GH は主にレニン-アンジオテンシン系の調節を介して体液ホメオスタシスを維持する役割を果たしている 71) AGHD 患者に対する GH 補充療法により 細胞外液量及び血漿量の正常化 増加作用に起因する有害事象として 浮腫 末梢性浮腫 手根管症候群及び関節痛などが発現することが知られている しかし 投与を低用量から開始する あるいは投与開始初期に個々の患者に合わせた用量調整を行うことにより これらの有害事象の発現を減少させることが可能であるとされている 16) A201 試験及び A202 試験において発現した体液貯留に関連すると考えられる有害事象について表 及び表 に示した A201 試験において 実薬投与群における浮腫及び関節痛の発現頻度はこれまでの報告 37),43),45) との比較では少ないものの プラセボ投与群との比較では高かった A202 試験のデータを含めた結果として GH/GH 群と実薬投与群 +P/GH 群との比較で 体液貯留に関連する有害事象の発現頻度に差は認められず 投与初期及び長期投与により発現頻度が高くなることはないと考えられた 表 A201 試験 GH の体液貯留作用に関連すると考えられる有害事象 MedDRA/J Ver.7.1J 有害事象副作用発現発現 SOC 発現率発現率例数例数 PT (%) (%) ( 件数 ) ( 件数 ) プラセボ投与群 0.006mg 投与群 0.012mg 投与群 実薬投与群 被験者数 :31 被験者数 :31 被験者数 :32 被験者数 :63 有害事象副作用有害事象副作用発現発現発現発現率発現率発現率例数例数例数 (%) (%) (%) ( 件数 ) ( 件数 ) ( 件数 ) 発現発現率例数 (%) ( 件数 ) 有害事象発現発現率例数 (%) ( 件数 ) 副作用発現発現率例数 (%) ( 件数 ) Fisher の正確検定 群間比較 ( プラセボ投与群 : 実薬投与群 ) 有害事象 全身障害および投与局所様態全身性浮腫 (2) (2) (2) (2) 浮腫 (1) (1) (3) (3) (4) (4) 筋骨格系および結合組織障害関節痛 1 (1) (3) (1) (4) (2) (7) (3) 単関節炎 (1) (1) 神経系障害感覚減退 1 (1) (1) (1) (1) (1) 副作用 抜粋 : 表

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