全身関節弛緩性を伴う反復性膝蓋骨脱臼に対する、内側膝蓋大腿靱帯再建術の工夫

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1 東北膝関節研究会会誌 Vol.24 公立大学法人福島県立医科大学附属病院整形外科 吉 田 勝 浩 小 林 秀 男 沼 崎 広 法 紺 野 慎 一 善衆会病院整形外科 木村雅史 Key words: ptellr dislotion( 膝蓋骨脱臼 ) medil ptellofemorl ligment( 内側膝蓋大腿靱帯 ) generl joint lxity( 全身関節弛緩性 ) はじめに反復性膝蓋骨脱臼に対する内側膝蓋大腿靱帯 (medil ptellofemorl ligment;mpfl) 再建術は 良好な成績が数多く報告されている 2,4, 7,12,13) しかし 全身関節弛緩性のある患者に対する MPFL 再建術は 脱臼不安感の残存や腱による制動性が劣る傾向がある 9,10) その対策として 扇状に広がっている MPFL の形状を解剖学的に再現する術式である fn-out MPFL 再建術を考案し報告してきた 6) 今回 全身関節弛緩性を有する患者に対して fn-out 存療法を施行された その後 膝蓋骨脱臼不安感は改善せず 体育への参加も不可能となり 手術を希望し当院紹介となった 当院初診時身体所見 : 左膝関節可動域は 屈曲が 130 伸展が 10 で 反張を認めた Ptellr pprehension test は陽性だった 全身関節弛緩性は 6/7 の項目で陽性であった ( 表 1) 11) 画像所見 : 当院初診時の左膝単純 X 線写真で 膝蓋骨の形態は Wierg 分類 Type 2 で 滑車面角は 138 であった また 膝蓋骨高位は MPFL 再建術を施行し 術後良好な成績を得 られたので報告する 症例提示症例 :14 歳 女性 主訴 : 左膝蓋骨脱臼不安感既往歴 家族歴 : 特記事項なし現病歴 :1 年前に 部活動のバドミントン中に 左膝を捻って受傷した 近医受診し 左膝蓋骨脱臼の診断で パテラブレースによる固定と大腿四頭筋訓練を主体としたリハビリを中心に保 表 1 全身関節弛緩性 - 東大式 - 6/7 項目で陽性であり 全身関節弛 緩性を認めた 1 Thum to the rm 2 Elow hyperextension 3 Hnd in hnd on the k 4 Plm to the floor 5 Hip externl rottion 6 Knee reurvtum 7 Ankle dorsiflexion

2 東北膝関節研究会会誌 Vol.24 認めなかった (Insll-Slvti 法 :0.91) 外反外旋ストレス撮影にて 膝蓋骨は亜脱臼位となった ( 図 1) 左膝単純 CT 像では 膝蓋大腿関節は不適合状態であった Tiil tuerosity-trohler groove distne(tt-tgd) は 17 mm 脛骨外旋角は 7 であった 大腿骨外側部に膝蓋骨から剪断性骨折で生じたと考えられる骨片を認めた ( 図 2) 経過 : 全身関節弛緩性を伴う反復性膝蓋骨脱臼の診断で fn-out MPFL 再建術を行った 本症例においては 脛骨外旋角が 10 未満である こと また TT-TGD が 20 mm 未満であることから 強い ml-lignment は存在しないと判断し distl relignment は施行しなかった 関節鏡所見では 大腿骨外側谷部に存在した骨軟骨片は変性が強く摘出した 一方 膝蓋骨軟骨面には 骨軟骨欠損部に線維性軟骨の過形成を認めていたため シェーバーにてトリミングを行った fn-out MPFL 再建術の術式を述べる 移植腱採取 : 鵞足部から薄筋腱 (grilis tendon;g) と半腱様筋腱 (semitendinosus d 図 1 術前左膝単純 X 線像 : 前後像 : 側面像 : 軸射像 d: 外反 外旋ストレス撮影 膝蓋骨形態 :Wierg 分類 Type 2 滑車面角:138 膝蓋骨高位なし(Insll-slvti 法 :0.91) 外反 外旋ストレス撮影にて亜脱臼位を認める d 図 2 左膝単純 CT xil 画像膝蓋大腿関節は不適合状態 TT-TGD:17 mm 脛骨外旋角:7 大腿骨外側部に骨片( 矢頭 ) を認めた 図 3 再建靱帯作成方法移植腱に Endoutton CL をかけ二重折りとして使用する G ST ST + G の自由端にそれぞれ sell grove suture を 2 針程かけておく

3 tendon;st) の両方を採取する 図 3 のように Endoutton CL(Smith & Nephew, In 米国マサチューセッツ州 ) をかけ 二重折りとして使用する G ST ST + G の自由端にそれぞれ sell grove suture を 2 針程かけておく MPFL 再建 : 解剖学的な MPFL 大腿骨付着部を同定する その位置は 内転筋結節の約 10 mm 遠位で MCL 付着部後縁の約 9 mm 後方かつ近位 5 mm である 8) そこから径 2.4 mm guide pin を外側へ向けて刺入し 術中レントゲンで位置を確認する ( 図 4) その後 移植腱と同径のドリルで骨孔を作成する Endoutton CL 付きの移植腱を 骨孔内 を 10 mm 程度入るように挿入する Bsell grove suture を施行した盲端側を内側広筋の深層を通す 仮固定した時点で 術中レントゲンを撮影し 靱帯の緊張とアライメントを確認する ( 図 5) G ST ST + G の 3 本の自由端を扇状に広げる (fn-out) G 端を大腿四頭筋腱遠位に ST 端を膝蓋骨近位 1/3 に ST + G 端を膝蓋骨中央に 波縫い固定する ( 図 6) 移植腱の固定は 膝 60 屈曲位で 膝蓋骨が大 図 6 fn-out MPFL 再建術 G ST ST + G の 3 本の自由端を扇状に広げる (fn-out) 大腿四頭筋腱遠位 膝蓋骨近位 1/3 膝蓋骨中央部の骨膜に波縫いを行う 図 4 術中左膝単純 X 線像 : 前後像 : 側面像解剖学的な MPFL 付着部から径 2.4 mm guide pin を刺入し 術中レントゲンで位置を確認する 図 5 術中左膝単純 X 線像 : 軸射像 : 外反 外旋ストレス撮影移植腱を仮固定 () し 靱帯の緊張とアライメントを外反 外旋ストレス () をかけて確認した 図 7 術後左膝単純 X 線像 : 前後像 : 側面像 : 軸射像膝蓋大腿関節のアライメントは良好である

4 東北膝関節研究会会誌 Vol.24 腿骨滑車内に適合するようにして 非吸収糸で縫合する 後療法 : 通常の MPFL 再建術と同様のプロトコールで行っている 手術翌日から関節可動域訓練を開始し 術後 2 週で部分荷重を開始する 術後 4 週で全荷重として スポーツへの完全復帰は 6 ヵ月で許可している 術後経過 : 術後 8 ヵ月の単純 X 線写真では アライメントは良好である ( 図 7) また 身体所見では 関節可動域制限は認めず Ptell pprehension test は陰性 Kujr sore は 98 点であった 脱臼不安感は消失し 術後 6 ヵ月の時点で学校体育にも参加が可能となった 強固に制動できる可能性がある 全身関節弛緩性を有する症例や膝関節の弛緩性が極端に強い症例では 通常の MPFL 再建術では治療成績が劣るため 9, 10) 何らかの方法で膝蓋骨を安定化させることにより 治療成績が改善する可能性がある 本術式は 再建靱帯の緊張を強めることなく 解剖学的構造に近似した形態にすることで 膝蓋骨だけでなく大腿四頭筋の外側への偏位を抑えることを目指している しかし 本術式においては ST だけでなく G も必要とすることから ST のみ使用する通常の MPFL 再建術と比較し 術後の膝屈筋の筋力が低下するという欠点がある 14) 今後 考 察 MPFL は 膝蓋骨内側支持機構の primry 症例を重ね 本術式の有効性を検証していく必要がある resistnt として % の支持性を持つ 1, 3, 5) MPFL の解剖学的な構造は 膝蓋骨側近位 1/3 は 内側広筋遠位部の深部を通り大腿四頭筋腱や中間広筋に付着する また 遠位 2/3 は膝蓋骨上縁から中央の内縁に付着し 扇状 (fn-out) に広がりを持つ構造をしている ( 図 8) 15) その扇状 (fn-out) の構造をより解剖学的に近似させて再現した術式が fn-out MPFL 再建術である G ST ST + G の 3 本の自由端を扇状に広げ 大腿四頭筋腱 まとめ 1. 全身関節弛緩性を有する患者に対して fn-out MPFL 再建術を施行した 2. 本術式は MPFL の解剖学的構造に近似した 3 束にすることで 膝蓋骨だけでなく 大腿四頭筋の外側への偏位を抑えることを目指した 3.ST G 両腱を採取する欠点もあるが 全身関節弛緩性を有する患者に対しては 有用な手術法であると考えられた から膝蓋骨中央付近まで固定することで より 文 献 1 ) A n d r i s h J : T h e i o m e h n i s o f ptellofemorl stility.j Knee Surg 2004; 図 8 MPFL の解剖 MPFL 膝蓋骨側付着部は 近位 1/3 は大腿四頭筋腱や中間広筋に付着し 遠位 2/3 は膝蓋骨上縁から中央の内縁に付着する 17: )Bios J et l:current onepts review: The medil ptellofemorl ligment.am J Sports Med 2007;35: )Conln T et l:evlution of the medil soft-tissue restrints of the extensor mehnism of the knee.j Bone Joint Surg

5 Am 1993;75: ) Deie M et l : A long-term follow-up study fter medil ptellofemorl ligment reonstrution using the trnsferred s e m i t e n d i n o s u s t e n d o n f o r p t e l l r dislotion.knee Surg Sports Trumtol Arthros 2005;13: )Desio SM et l:soft tissue restrints to lterl ptellr trnsltion in the humn knee.am J Sports Med 1998;26: ) 江黒美栄子ほか :MPFL 再建術の工夫 - Fn-out MPFL 再建術の試み. 関東膝を語る会誌 2008;24: ) E l l e r - G o m e s J L e t l : M e d i l ptellofemorl ligment reonstrution with semitendinosus utogrft for hroni ptellr instility: follow-up study.arthrosopy 2004;20; ) 木村雅史 : 膝のスポーツ外傷 III: 膝蓋骨脱臼. 膝を診る目, 南江堂, 東京 2010; ) 三箇島吉統ほか : 反復性膝蓋骨脱臼 亜脱臼に対する内側膝蓋大腿靱帯再建術の成績と問題点. 膝 2005;30; ) 宮脇素子ほか : 反復性膝蓋骨脱臼 亜 脱臼に対する内側膝蓋大腿靱帯再建術の術後成績と全身関節弛緩性の関連. 関東膝を語る会誌 2005;21: ) 中嶋寛之ほか : 女子体操選手における前十字靱帯損傷. 整形 災害外科 1984; 27; )Nomur E et l:lomg-term follow-up nd knee osteorthritis hnge fter medil ptellofemorl ligment reonstrution for reurrent ptellr dislotion.am J Sports Med 2007;35: )Smith TO et l:outomes of medil ptellofemorl ligment reonstrution for ptellr instility: systemti review. Knee Surg Sports Trumtol Arthros 2007; 15: )Tshiro T et l:influene of medil hmstring tendon hrvest on knee flexor strength fter nterior ruite ligment reonstrution. A detiled evlution with omprison of single-nd doule-tendon hrvest.am J Sports Med 2003;31: ) 立石智彦ほか : 内側膝蓋大腿靱帯の新しい解剖学的知見. 膝 2009;33:

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