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1 平成 28 年度特許庁産業財産権制度問題調査研究報告書 特許権侵害訴訟における 訴訟代理人費用等に関する 調査研究報告書 平成 29 年 2 月 株式会社サンビジネス

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3 要約 背景特許権侵害訴訟は法的にも技術的にも高度な知見が求められるため 一般的な訴訟事件と比較しても代理人である弁護士の負担が大きくなる傾向があり その結果として 訴訟代理人費用は高くなるとの声もある 他方 特許権侵害訴訟において特許権者が被疑侵害者に対して弁護士費用を請求した場合 相当因果関係が認められる範囲で認容されるが 実態として認められる弁護士費用は十分でないと言われている 目的知的財産訴訟における弁護士費用を含む訴訟に必要な費用の実態について調査を行い 裁判所が損害賠償額を認定する際の基礎として活用可能なデータベース等の作成について その可否も含めて検討する 公開情報調査我が国における特許権侵害訴訟に係る訴訟費用等の制度 実態に関して 書籍 論文 調査研究報告書 審議会報告書及びインターネット資料等を収集し それらの内容の分析 整理を行った 国内ヒアリング調査特許権侵害訴訟に関する知見を有する 弁護士 企業 有識者計 15 者にヒアリングを行い アンケート調査票の設計等に関する助言を得た 国内アンケート調査特許権侵害訴訟における弁護士費用を含む訴訟費用の実態を把握するため 特許権侵害訴訟の代理経験のある弁護士 303 者及び特許権侵害訴訟の経験のある企業 210 者を対象にアンケート調査を行った 有識者委員会弁護士 3 名 ( 内 1 名は裁判官経験者 ) 企業の知的財産担当者 2 名 経済学者 1 名の計 6 名で構成される有識者委員会を全 4 回開催した 委員会においては 国内アンケート調査結果に基づき 知的財産訴訟における弁護士費用を含む訴訟に必要な費用の実態の分析と 特許権侵害訴訟における弁護士費用のデータベースの作成についての検討を行った

4 I. 1. 序 本調査研究の背景 目的 我が国の民事訴訟制度においては 代理人を選任せずに訴訟を遂行するいわゆる 本人訴訟 を原則としているが 法的にも技術的にも高度な知見が求められる特許権侵害訴訟においては 当事者が知財専門の弁護士を代理人として選任せずに訴訟を遂行することは事実上困難であると言われている 実際に知的財産訴訟における弁護士を代理人として選任する率は民事一般訴訟に比して高くなっている また 特許権侵害訴訟は無効論 侵害論 損害論等 多岐の論点があり そのための技術調査 特許調査も必要となるため 一般的な訴訟事件と比較しても代理人である弁護士の負担が大きくなる傾向があり その結果として 特許権侵害訴訟における訴訟代理人費用は高くなるとの声もある 他方 特許権侵害訴訟において特許権者が被疑侵害者に対して弁護士費用を請求した場合 相当因果関係が認められる範囲で認容されるが 実態として認められる弁護士費用は十分でなく 一般的には損害賠償額の 1 割程度を弁護士費用として認める運用が多いと言われている 特許権侵害訴訟において認められる損害賠償額が十分ではないという指摘もある中 損害賠償の一部として認められる弁護士費用も実績額と比べて低額であって 訴訟に要する費用が訴訟を通じて回復される損害額を上回るとすれば 特に 中小企業は侵害訴訟の提起を躊躇し 権利侵害に泣き寝入りせざるを得なくなると考えられる したがって 特許権侵害訴訟に要する弁護士費用が 特許権の権利行使を通じた救済の途の妨げとならないよう 裁判所が特許権侵害訴訟において認める弁護士費用を実績額に近づけるための取組が求められる その具体的な取組の一つとして 2016 年 3 月に公表された 知財紛争処理システムの機能強化に向けた方向性について の中では 知的財産訴訟における弁護士費用を含む訴訟に必要な費用に関するアンケート調査等により実態を反映したデータベース等を作成することで 裁判所が損害賠償額を認定する際の基礎として活用できるようにすることが考えられる と指摘されている また 2016 年 5 月 9 日に知的財産戦略本部において決定された 知的財産推進計画 2016 においても 我が国の知財紛争処理システムの機能強化に向けて種々の取組を推進することが記載され 弁護士費用の問題についても 知財訴訟に必要な費用のデータベース等の作成について その可否も含めて具体的に検討を進める こととされている そこで本調査研究においては 特に特許権侵害訴訟を念頭に 知的財産訴訟に

5 おける弁護士費用を含む訴訟に必要な費用の実態について調査を行い 裁判所が 損害賠償額を認定する際の基礎として活用可能なデータベース等の作成につい て その可否も含めて検討することを目的とする 2. 本調査研究の実施方法 本調査研究では 特許権侵害訴訟における訴訟代理人費用等について 公開情報調査 ( 文献調査 ) 国内ヒアリング調査( 弁護士 企業 有識者対象 ) 及び国内アンケート調査 ( 弁護士 企業対象 ) を実施し その結果を基に有識者委員会による分析 検討を行った (1) 公開情報調査 我が国における特許権侵害訴訟に係る訴訟費用等の制度 実態に関して 書籍 論文 調査研究報告書 審議会報告書及びインターネット資料等を収集し それ らの内容の分析 整理を行った (2) 国内ヒアリング調査 アンケート内容決定の参考とするため 調査票の設計についてや 特許権侵害 訴訟における弁護士費用を含む訴訟費用の算定に関係する事項について 弁護 士 企業 有識者 ( 計 15 者 ) を対象に ヒアリング調査を行った (3) 国内アンケート調査 特許権侵害訴訟における弁護士費用を含む訴訟費用の実態を把握するため 特 許権侵害訴訟の代理経験のある弁護士 303 者及び特許権侵害訴訟の経験のある 企業 210 者を対象にアンケート調査を行った (4) 有識者委員会 調査の方向性やデータベースの作成等に関して 専門的な視点からの検討 分 析 助言を得るために 弁護士 3 名 ( 内 1 名は裁判官経験者 ) 企業の知的財産 担当者 2 名 経済学者 1 名の計 6 名からなる有識者委員会を 全 4 回開催した

6 II. 公開情報調査 かつては 弁護士は所属する弁護士会が定める報酬会規に基づき 弁護士費用を請求していたが この規定は 2004 年 3 月に廃止されている 現在では 日本弁護士連合会の定める 弁護士の報酬に関する規程 に則った上で 自由に弁護士費用を請求できるようになっている このため 日本弁護士連合会では 2008 年度と 2009 年度に 弁護士費用についてのおよその目安を一般に周知することを目的にアンケート調査を行っている さらに 書籍や論文においても 特許権侵害訴訟において採用される費用体系や 弁護士費用に影響する要素について言及するものがあった III. 国内ヒアリング調査 国内アンケート調査の調査内容の参考とするため 調査票の設計についてや 特許権侵害訴訟における弁護士費用を含む訴訟費用の算定に関係する事項について ヒアリング調査を行った アンケート調査票の設計に関しては 匿名での回答の可否や 実際に経験した訴訟に関する質問の是非について 意見を聞いた また 弁護士費用に影響を与える要素や 弁護士費用以外に発生する費用についても 意見を聞いた これらに基づき アンケート調査票を作成した IV. 国内アンケート調査 弁護士向けアンケートにおいては 1. 回答者及び事務所について 2. 取り扱い事件の概要について 3. 仮想の事例における弁護士費用 4. 実際の事例を参考にした 特許権侵害訴訟のモデルケース 5. 弁護士費用以外の訴訟費用について 6. 調査テーマに関するご意見 を設問として設定した 企業向けアンケートにおいては 1. 回答者及び企業について 2. 特許権侵害訴訟経験の概要について 3. 実際の事例を参考にした 特許権侵害訴訟のモデルケース 4. 弁護士費用以外の訴訟費用について 5. 調査テーマに関するご意見 を設問として設定した アンケート調査票を 2016 年 11 月 29 日に発送し 2016 年 12 月 20 日を締切とした アンケートを送付した弁護士 303 者のうち 50 者より回答を得た ( 有効回答率 16.7%) また 企業からは 210 者のうち 50 者より回答を得た ( 有効回答率 24.4%)

7 V. 総合分析 アンケート調査結果に基づき 有識者委員会において検討を行った結果 特許権侵害訴訟の弁護士費用が 一般的な訴訟事件と比較して高いという実態は 一定程度明らかになったのではないかとされた また 特許権侵害訴訟で認められる弁護士費用と損害賠償認容額の比率についても アンケート結果を参考にし得るとの認識が示された 一方で 企業が訴訟費用に耐えられず訴訟を断念する状況は望ましくはないものの それが弁護士費用そのものが支障になって生じているとは必ずしも言えないとの指摘がなされた さらに 本調査では アンケート調査の回答データに関する 重回帰分析を実施した 分析結果に基づき 弁護士費用に影響を与える要素をパラメータとし 特許権侵害訴訟に要する弁護士費用の予測を行う データベースについての検討を行った 有識者委員会においては 訴訟において回復される利益は 損害賠償だけではなく 製造販売の差止めにより市場が確保される点にもあるとの指摘がなされた 損害賠償額と認容された弁護士費用についてを比較することに留まらず 損害賠償や差止めを含む訴訟において回復される総合的な利益と 弁護士費用を含む訴訟に必要な様々なコストについて そのバランスを検討していくことが必要と考えられる

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11 はじめに 特許権侵害訴訟においては 法的にも技術的にも高度な知見が求められるため 弁護士を代理人として選任する率は 民事一般訴訟に比して高くなっている また 特許権侵害訴訟は多岐の論点があり そのための技術調査 特許調査も必要となるため 結果として 訴訟代理人費用は高くなるとの声もある 他方 特許権侵害訴訟において特許権者が被疑侵害者に対して弁護士費用を請求した場合 実態として認められる弁護士費用は十分でなく 一般的には損害賠償額の 1 割程度を弁護士費用として認める運用が多いと言われている 特許権侵害訴訟において認められる損害賠償額が十分ではないという指摘もある中 損害賠償の一部として認められる弁護士費用も実績額と比べて低額で 訴訟に要する費用が訴訟を通じて回復される損害額を上回るとすれば 特に 中小企業は侵害訴訟の提起を躊躇し 権利侵害に泣き寝入りせざるを得なくなると考えられる したがって 特許権侵害訴訟に要する弁護士費用が 特許権の権利行使を通じた救済の途の妨げとならないよう 裁判所が特許権侵害訴訟において認める弁護士費用を実績額に近づけるための取組が求められている 本調査研究では こうした状況を踏まえ 特に特許権侵害訴訟を念頭に 知的財産訴訟における弁護士費用を含む訴訟に必要な費用の実態について調査を行い 裁判所が損害賠償額を認定する際の基礎として活用可能なデータベース等の作成について その可否も含めて検討を行った また 調査の方針やデータベースの作成等について 専門的な助言を受けるため 有識者委員会を設置 開催した 本報告書は 上記調査の結果を集約したものである 本報告書が 今後 裁判所が特許権侵害訴訟において認める弁護士費用を実績額に近づけるための取組の基礎資料の一つとして活用されれば幸いである 最後に 国内ヒアリング調査及び国内アンケート調査にご協力いただいた弁護士 弁理士及び企業の皆様 並びに調査研究の遂行に関し 有識者委員会において貴重なご意見 ご指導を賜った有識者委員の皆様に 深く感謝申し上げる次第である 平成 29 年 2 月株式会社サンビジネス

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15 特許権侵害訴訟における訴訟代理人費用等に関する調査研究 委員会名簿 委員長 飯村敏明 ユアサハラ法律特許事務所弁護士 委員上山浩重冨貴光竹本一志西村陽一郎別所弘和 日比谷パーク法律事務所弁護士大江橋法律事務所弁護士サントリーホールディングス株式会社知的財産部長神奈川大学経済学部准教授本田技研工業株式会社知的財産部長 ( 敬称略 五十音順 )

16 オブザーバー稲垣良一足立昌聡大谷純安西周平 特許庁総務部企画調査課課長補佐特許庁総務部企画調査課法制専門官特許庁総務部企画調査課課長補佐特許庁総務部企画調査課係員 菊地陽一 井上莉恵 内閣府知的財産戦略推進事務局参事官補佐 内閣府知的財産戦略推進事務局主査 事務局川上和秀矢頭晃季石崎めぐみ鈴木強小松崎里恵尾高彰一郎 株式会社サンビジネス取締役弁理士株式会社サンビジネス研究員株式会社サンビジネス研究員株式会社サンビジネス研究員株式会社サンビジネス研究員株式会社サンビジネス研究補助員

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19 要約 はじめに 委員会名簿 目次 本編 I. 序 本調査研究の背景 目的 本調査研究の実施内容... 2 (1) 公開情報調査... 2 (2) 国内ヒアリング調査... 2 (3) 国内アンケート調査... 3 (4) 有識者委員会による検討... 3 II. 公開情報調査 公開情報調査の実施内容 弁護士費用に関する規定... 5 (1) 旧報酬規定... 5 (2) 弁護士の報酬に関する規程 日本弁護士連合会によるアンケート調査... 7 (1) 2008 年度調査 ( 市民のための弁護士報酬の目安 )... 7 (2) 2009 年度調査 ( 中小企業のための弁護士報酬の目安 ) 審議会等における議論 (1) 知財紛争処理システム検討委員会における議論 (2) 知的財産推進計画 弁護士費用全般に関する文献調査 (1) 弁護士費用概要 (i) 弁護士費用の相場 (ii) 損害賠償額との関係 (2) 着手金 報酬金について (i) 着手金 報酬金の増減額 (ii) 審級毎の着手金 (3) タイムチャージ (i) タイムチャージの相場... 15

20 (ii) 弁護士費用の上限額の設定 (iii) 採用される料金体系の割合 ( 着手金 報奨金方式とタイムチャージ方式 )17 (4) パラメータについて (i) 弁護士の属性 (ii) 弁護士 弁理士の人数 時間 (iii) 損害賠償請求額と認容額 (iv) 無効事由の数 証拠の頁数 (v) 類型化 (vi) 競争 III. 国内ヒアリング調査 国内ヒアリング調査の目的 国内ヒアリング調査の手法 (1) ヒアリング対象の選定 (2) ヒアリング項目の決定 国内ヒアリング調査の結果 (1) アンケート調査票の設計について (i) 匿名での回答について (ii) 実際に経験をした特許権侵害訴訟に関する設問について (2) アンケートの設問について (i) 費用に関する取り決めについて (ii) 弁護士費用に影響を与える要素について (iii) 仮想の事例について (iv) 実際の事例を参考にした特許権侵害訴訟のモデルケースの作成について 30 (v) 弁護士費用以外に発生する費用について IV. 国内アンケート調査 国内アンケート調査の目的 国内アンケート調査の手法 (1) アンケート対象の選定 (i) 対象となる裁判例の抽出方法 (ii) アンケート調査対象者の選定方法 (2) アンケート項目の決定 (3) アンケート調査の実施 (i) 実施期間... 35

21 (ii) 回答状況 国内アンケート調査の結果 (1) 弁護士向けアンケート調査 (i) 回答者の基本情報 (ii) 取り扱い事件の概要について (iii) 仮想の事例における弁護士費用 (iv) 実際の事例を参考にした 特許権侵害訴訟のモデルケース (v) 弁護士費用以外の費用について (vi) 法律事務所の属性と料金体系の関連性 (vii) 法律事務所の属性とタイムチャージ金額の関連性 (2) 企業向けアンケート調査 (i) 回答者の基本情報 (ii) 特許権侵害訴訟経験の概要について (iii) 実際の事例を参考にした 特許権侵害訴訟のモデルケース (iv) 弁護士費用以外の費用について V. 総合分析 分析の前提として留意すべき事項 弁護士費用が特許権侵害訴訟の提起に与える要素 (1) 特許権侵害訴訟の弁護士費用と他の訴訟の弁護士費用との比較 (2) 訴訟で認められる弁護士費用 (3) 弁護士費用が訴訟の提起の障害となるか データベースの作成について (1) 弁護士費用の相場 (2) 弁護士費用に影響を与える要素 (3) 特許権侵害訴訟における弁護士費用のデータベースの作成について 訴訟コストと訴訟による救済の総合的な把握について (1) 特許権侵害訴訟に要する弁護士費用以外のコストについて (2) 特許権侵害訴訟によって回復される損害賠償以外の利益について まとめ 資料編 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート調査票 資料 Ⅱ 企業向けアンケート調査票

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25 I. 序 1. 本調査研究の背景 目的 我が国の民事訴訟制度においては 代理人を選任せずに訴訟を遂行するいわゆる 本人訴訟 を原則としているが 法的にも技術的にも高度な知見が求められる特許権侵害訴訟においては 当事者が知財専門の弁護士を代理人として選任せずに訴訟を遂行することは事実上困難であると言われている 実際に知的財産訴訟において弁護士を代理人として選任する率は民事一般訴訟に比して高くなっている また 特許権侵害訴訟は無効論 侵害論 損害論等 多岐の論点があり そのための技術調査 特許調査も必要となるため 一般的な訴訟事件と比較しても代理人である弁護士の負担が大きくなる傾向があり その結果として 特許権侵害訴訟における訴訟代理人費用は高くなるとの声もある 他方 特許権侵害訴訟において特許権者が被疑侵害者に対して弁護士費用を請求した場合 相当因果関係が認められる範囲で認容されるが 実態として認められる弁護士費用は十分でなく 一般的には損害賠償額の 1 割程度を弁護士費用として認める運用が多いと言われている 特許権侵害訴訟において認められる損害賠償額が十分ではないという指摘もある中 損害賠償の一部として認められる弁護士費用も実績額と比べて低額で 訴訟に要する費用が訴訟を通じて回復される損害額を上回るとすれば 特に 中小企業は侵害訴訟の提起を躊躇し 権利侵害に泣き寝入りせざるを得なくなると考えられる したがって 特許権侵害訴訟に要する弁護士費用が 特許権の権利行使を通じた救済の途の妨げとならないよう 裁判所が特許権侵害訴訟において認める弁護士費用を実績額に近づけるための取組が求められる その具体的な取組の一つとして 2016 年 3 月に公表された 知財紛争処理システムの機能強化に向けた方向性について の中では 知的財産訴訟における弁護士費用を含む訴訟に必要な費用に関するアンケート調査等により実態を反映したデータベース等を作成することで 裁判所が損害賠償額を認定する際の基礎として活用できるようにすることが考えられる と指摘されている また 2016 年 5 月 9 日に知的財産戦略本部において決定された 知的財産推進計画 2016 においても 我が国の知財紛争処理システムの機能強化に向けて種々の取組を推進することが記載され 弁護士費用の問題についても 知財訴訟に必要な費用のデータベース等の作成について その可否も含めて具体的に検討を進める こととされている そこで本調査研究においては 特に特許権侵害訴訟を念頭に 知的財産訴訟に - 1 -

26 おける弁護士費用を含む訴訟に必要な費用の実態について調査を行い 裁判所が 損害賠償額を認定する際の基礎として活用可能なデータベース等の作成につい て その可否も含めて検討することを目的とする 2. 本調査研究の実施内容 本調査研究では 特許権侵害訴訟における訴訟代理人費用等について 公開情報調査 ( 文献調査 ) 国内ヒアリング調査 ( 弁護士 企業 有識者対象 ) 及び国内アンケート調査 ( 弁護士 企業対象 ) を実施し その結果を基に有識者委員会による分析 検討を行った (1) 公開情報調査 書籍 論文 判例 調査研究報告書 審議会報告書 データベース情報及びインターネット情報等を利用して 我が国における知財侵害訴訟に係る訴訟費用等の制度 実態 ( 着手金や報酬金に関する日本弁護士連合会の旧報酬基準 タイムチャージに関わる要素 代理人 ( 弁護士及び弁理士 ) が携わる作業の類型 統計データ等 ) に関して文献等を調査 整理及び分析した (2) 国内ヒアリング調査 アンケート内容決定の参考とするため 調査票の設計についてや 特許権侵害訴訟における弁護士費用を含む訴訟費用の算定に関係する事項について 弁護士 企業 有識者 ( 計 15 者 ) を対象に ヒアリング調査を行った 主なヒアリング内容は以下のとおりである - 2 -

27 図表 1 主なヒアリング内容 アンケート調査票の設計 アンケート調査の設問内容 匿名での回答について実際に経験をした特許権侵害訴訟に関する設問について費用に関する取り決めについて弁護士費用に影響を与える要素について仮想の事例について実際の事例を参考にした特許権侵害訴訟のモデルケースの作成について弁護士費用以外に発生する費用について (3) 国内アンケート調査 特許権侵害訴訟における弁護士費用を含む訴訟費用の実態を把握するため 特許権侵害訴訟の代理経験のある弁護士 303 者及び特許権侵害訴訟の経験のある企業 210 者を対象にアンケート調査を行った 主なアンケート内容は以下のとおりである 取り扱い事件の概要 ( 弁護士 )/ 特許権侵害訴訟経験の概要 ( 企業 ) 仮想の事例における弁護士費用 ( 弁護士 ) 実際の事例を参考にした 特許権侵害訴訟のモデルケース ( 弁護士 企業 ) 弁護士費用以外の費用 ( 弁護士 企業 ) (4) 有識者委員会による検討 調査の方向性やデータベース等の作成に関して 専門的な視点からの検討 分析 助言を得るために 弁護士 3 名 ( 内 1 名は裁判官経験者 ) 企業の知的財産担当者 2 名 経済学者 1 名の計 6 名で構成される調査研究委員会を設置した 有識者委員会は全 4 回開催した 各回の主な議題は次のとおりである 第 1 回 事業概要説明 公開情報調査結果の報告 - 3 -

28 国内アンケート調査調査方針の検討 国内ヒアリング調査調査対象について 国内ヒアリング調査調査項目について 第 2 回 国内ヒアリング調査報告 国内アンケート調査調査対象について 国内アンケート調査調査票について 第 3 回 国内アンケート調査調査票について 国内アンケート調査調査結果の中間報告 国内アンケート調査分析方法について 第 4 回 国内アンケート調査調査結果の最終報告 報告書 ( 案 ) 及びデータベース等の提示及び検討 - 4 -

29 II. 公開情報調査 1. 公開情報調査の実施内容 特許権侵害訴訟に係る訴訟費用等の制度 実態を把握するために 書籍 論文 調査研究報告書 審議会報告書及びインターネット資料等を収集し それらの内 容の整理 分析を行った 2. 弁護士費用に関する規定 (1) 旧報酬規定 かつては 弁護士は所属する弁護士会が定める報酬会規に基づき 弁護士費用を請求していた 報酬会規においては 事件の種類ごとに弁護士費用の上限と下限が定められていたが 独占禁止法に抵触するおそれがあるとの公正取引委員会からの指摘を受け 2004 年 3 月をもって廃止された 図表 2 は 報酬会規のうち 民事事件の中の 訴訟事件 ( 手形 小切手訴訟事件を除く ) 非訟事件 家事審判事件 行政事件 仲裁事件に関する報酬の種類と弁護士報酬の額を抜粋したものである - 5 -

30 図表 2 ( 旧 ) 日本弁護士連合会報酬等基準 1 ( 抜粋 ) 報酬の種類 弁護士報酬の額 事件の経済的な利益の額が 300 万円以下の場合 経済的利益の 8% 着手金 300 万円を超え 3000 万円以下の場合 5%+9 万円 3000 万円を超え 3 億円以下の場合 3%+69 万円 3 億円を超える場合 2%+369 万円 着手金の最低額は 10 万円 事件の経済的な利益の額が 300 万円以下の場合 経済的利益の 16% 報酬金 300 万円を超え 3000 万円以下の場合 10%+18 万円 3000 万円を超え 3 億円以下の場合 6%+138 万円 3 億円を超える場合 4%+738 万円 (2) 弁護士の報酬に関する規程 現在では 日本弁護士連合会の定める 弁護士の報酬に関する規程 に則った 上で 自由に弁護士費用を請求できるようになっている 弁護士の報酬に関する規程 ( 目的 ) 第一条この規程は 会則第八十七条第二項 ( 弁護士法人規程 ( 会規第四十七号 ) 第十九条において準用する場合を含む ) の規定に基づき弁護士及び弁護士法人 ( 以下 弁護士等 という ) の報酬に関し必要な事項を定めることを目的とする ( 弁護士等の報酬 ) 第二条弁護士等の報酬は 経済的利益 事案の難易 時間及び労力その他の事 情に照らして適正かつ妥当なものでなければならない ( 報酬基準 ) 第三条弁護士等は 弁護士等の報酬に関する基準を作成し 事務所に備え置か なければならない 1 ( 旧 ) 日本弁護士連合会報酬等基準 [ 最終アクセス日 :2017 年 1 月 30 日 ] - 6 -

31 2 前項の基準には 報酬の種類 金額 算定方法 支払時期その他弁護士等の 報酬を算定するために必要な事項を明示しなければならない ( 報酬見積書 ) 第四条弁護士等は 法律事務を依頼しようとする者から申出があったときは その法律事務の内容に応じた報酬見積書の作成及び交付に努める ( 報酬の説明及び契約書の作成 ) 第五条弁護士等は 法律事務を受任するに際し 弁護士等の報酬及びその他の費用について説明しなければならない 2 弁護士等は 法律事務を受任したときは 弁護士等の報酬に関する事項を含む委任契約書を作成しなければならない ただし 委任契約書を作成することに困難な事由があるときは その事由がやんだ後 これを作成する 3 前項の規定にかかわらず 受任した法律事務が 法律相談 簡易な書面の作成又は顧問契約等継続的な契約に基づくものであるときその他合理的な理由があるときは 委任契約書の作成を要しない 4 第二項の規定により作成する委任契約書には 受任する法律事務の表示及び範囲 弁護士等の報酬の種類 金額 算定方法及び支払時期 委任事務の終了に至るまで委任契約の解除ができる旨並びに委任契約が中途で終了した場合の清算方法を記載しなければならない ( 情報の提供 ) 第六条弁護士等は 弁護士等の報酬に関する自己の情報を開示し 及び提供す るよう努める 3. 日本弁護士連合会によるアンケート調査 (1) 2008 年度調査 ( 市民のための弁護士報酬の目安 ) 日本弁護士連合会は 2008 年度に 弁護士費用に関するアンケート調査を 実施している 2 アンケート調査は 弁護士会の定める報酬規定が廃止され 弁護士によってそれぞれ費用を決めることができるようになったことか 2 アンケート結果にもとづく市民のための弁護士報酬の目安 2008 年度アンケート結果版 ( 日本弁護士連合会 2009 年 ) [ 最終アクセス日 :2017 年 1 月 30 日 ] - 7 -

32 ら 弁護士費用についてのおよその目安を市民に周知することを目的に 全国の弁護士を対象に実施されたものである 設問の中には 知的財産権に関するものも含まれる 特許権侵害訴訟の弁護士費用に関する 設問の内容と回答結果は以下のとおりである 設問 B-6-1 知的財産従業員 20 名の A 社は ある特許権を実施して商品を製造販売していた ある大企業 B 社が同様の商品販売を開始した A 社は 製造販売の差止めと一部請求として 1 億円の損害賠償を求めて訴訟を提起した 裁判所の審理では特許侵害の成否と特許の有効性が争われたが 提訴から 8 ヶ月後に裁判所は各争点について A 社に有利な心証を開示した その後 和解を前提に話し合いが行われ 提訴から約 1 年後に和解が成立し A 社は B 社の製造販売を停止させることができ また B 社から 1 億円の損害賠償を受けることができた 回答結果 着手金 万円前後 % 万円前後 % 万円前後 % 万円前後 % 万円前後 7 3.8% 6 その他 % ( 合計 185) 報酬金 万円前後 % 万円前後 % 万円前後 % 万円前後 % 万円前後 % 6 その他 % ( 合計 181) 着手金 報酬金というシステムの弁護士報酬の請求をしていないとき総額 万円前後 万円前後 2 8.0% 万円前後 % 万円前後 % 万円前後 % 6 その他 % ( 合計 25) - 8 -

33 報告書の中では この結果に対して 弁護士のほかに弁理士を補佐人として選任して裁判をすすめることも多く手続のなかで鑑定がなされることもあって 弁護士報酬とは別の費用が発生することがあります とのコメントがされている また 弁護士を対象とした実務解説書 3 においては 着手金 報酬金というシステムの弁護士報酬の請求をしていないとき の結果について やや低額ではないかと思われる との評価がされている 4 また 商標権侵害に関する内容証明郵便についての設問もあり 設問の内 容と回答結果は以下のとおりである 設問 B-6-2 知的財産自社の商標権を他社が侵害しているとして 警告をするために代理人名での内容証明郵便の作成を依頼された 事案は 自社の商標権とは完全には同一ではないが要部において同一と考えられる なお 経済的影響は実際のところ不明である このときの作成手数料はいくらか 回答結果 1 3 万円前後 % 2 5 万円前後 % 3 10 万円前後 % 4 20 万円前後 % 5 30 万円前後 % 6 その他 % ( 合計 279) 報告書の中では この結果に対して 知的財産権が問題とされるときには 内容証明郵便の内容としても法的な面のほかに知的財産権の技術的な面での専門性が要求されることから 一般的な内容証明郵便に比べて高額であることが多いようです とコメントがされている 3 関西法律特許事務所 ( 編 ) 特許侵害訴訟の実務 頁 ( 経済産業調査会 年 ) 4 一般的なタイムチャージの相場と比較して調査結果が低額であるという意味の指摘である - 9 -

34 (2) 2009 年度調査 ( 中小企業のための弁護士報酬の目安 ) 日本弁護士連合会では 2009 年度にも 弁護士費用に関するアンケート調査を実施している 5 アンケート調査は 弁護士にかかる費用がわかりにくいため 中小企業事業者が弁護士への依頼を敬遠していた可能性があることから 中小企業事業者に弁護士にかかる費用のおよその目安を周知するために 弁護士を対象に実施されたものである 知的財産に関する設問においては 2008 年度と異なり 顧問契約の有無も考慮に入れている 特許権侵害訴訟の弁護士費用に関する 設問の内容と回答結果は以下のとおりである 設問 9 知的財産権 ( 特許侵害で 1 億円の損害賠償を請求 ) 従業員 20 名の A 社は, ある特許権を実施して商品を製造販売していた ある大企業 B 社が同様の商品販売を開始した A 社は, 製造販売の差止めと一部請求として 1 億円の損害賠償を求めて訴松を提起した 裁判所の審理では特許侵害の成否と特許の有効性が争われたが, 提訴から 8 か月後に裁判所は各争点について A 社に有利な心証を開示した その後, 和解を前提に話し合いが行われ, 提訴から約 1 年後に和解が成立し,A 社は,B 社の製造販売を停止させることができ, また B 社から 1 億円の損害賠償を受けることができた この場合の着手金および報酬金はいくらか 回答結果 (1) 顧問契約がない場合 ( 回答数 =204) 1 着手金 ( 回答数 =204) 万円前後 (20.1%) 万円前後 (22.1%) 万円前後 (40.2%) 万円前後 (13.7%) 万円前後 (1.5%) 6 その他 (2.0%) 5 アンケート結果にもとづく中小企業のための弁護士報酬目安 2009 年度アンケート結果版 ( 日本弁護士連合会 2010 年 ) [ 最終アクセス日 :2017 年 1 月 30 日 ]

35 2 報酬金 ( 回答数 =204) 万円前後 (6.9%) 万円前後 (25.0%) 万円前後 (32.4%) 万円前後 (30.9%) 万円前後 (2.9%) 6 その他 (0.5%) 3 着手金 報酬金方式以外の方式による報酬請求 ( 回答数 =10) 1 総額 150 万円前後 (20.0%) 2 総額 300 万円前後 (0%) 3 総額 500 万円前後 (0%) 4 総額 700 万円前後 (10.0%) 5 総額 1000 万円前後 (40.0%) 6 その他 (10.0%) (2) 顧問契約がある場合 1 着手金 ( 回答数 =204) 万円前後 (38.2%) 万円前後 (32.4%) 万円前後 (20.6%) 万円前後 (3.4%) 万円前後 (0%) 6 その他 (3.4%) 2 報酬金 ( 回答数 =204) 万円前後 (16.7%) 万円前後 (38.7%) 万円前後 (28.4%) 万円前後 (12.3%) 万円前後 (0.5%) 6 その他 (1.5%) 3 着手金 報酬金方式以外の方式による報酬請求 ( 回答数 =10) 1 総額 150 万円前後 (30.0%) 2 総額 300 万円前後 (0%) 3 総額 500 万円前後 (20.0%) 4 総額 700 万円前後 (10.0%) 5 総額 1000 万円前後 (20.0%) 6 その他 (10.0%)

36 報告書の中では 回答結果に対して 着手金 報酬金方式以外の方式 によるとの回答は非常に少ない とコメントがされている 4. 審議会等における議論 (1) 知財紛争処理システム検討委員会における議論 平成 27 年 10 月から平成 2 8 年 3 月にかけて計 9 回開催された知財紛争処理システム検討委員会において 特許権侵害訴訟を念頭に 証拠収集手続 損害賠償額 権利の安定性 差止請求権の在り方などに関する検討が行われた 平成 28 年 3 月に公表された報告書 知財紛争処理システムの機能強化に向けた方向性について の中では 弁護士費用の負担に対する施策として 訴訟に必要な費用のデータベースの作成を検討することが挙げられている 6 知的財産訴訟における弁護士費用を含む訴訟に必要な費用に関するアンケート調査等により実態を反映したデータベース等を作成することで 裁判所が損害賠償額を認定する際の基礎として活用できるようにすることが考えられる (2) 知的財産推進計画 年 5 月 9 日に内閣府知的財産戦略本部において決定された 知的財産推進計画 2016 においては 我が国の知財紛争処理システムの機能強化に向けて種々の取組を推進することが示されており 訴訟に必要な費用のデータベース作成について その可否も含めての検討を進めるとの方向性が示されている 7 6 知財紛争処理システムの機能強化に向けた方向性について - 知的財産を活用したイノベーション創出の基盤の確立に向けて - 30 頁 ( 知的財産戦略本部検証 評価 企画委員会知財紛争処理システム検討委員会 2016 年 ) f [ 最終アクセス日 :2017 年 1 月 30 日 ] 7 知的財産推進計画 頁 ( 知的財産戦略本部 2016 年 ) [ 最終アクセス日 :2017 年 1 月 30 日 ]

37 知財訴訟に必要な費用のデータベース等の作成について その可否も含 めて具体的に検討を進める 5. 弁護士費用全般に関する文献調査 我が国における弁護士費用に関する実態を把握するために 書籍 論 文 調査研究報告書 審議会報告書及びインターネット情報の調査を行 った 以下 引用箇所に付した下線は 着目した箇所を示すものである (1) 弁護士費用概要 ( i) 弁護士費用の相場 日本の特許権侵害訴訟に要する弁護士費用について述べられた文献がいくつか見られたが その金額の範囲は広いことが伺える 知的財産を専門とする弁護士の意見として 日本における特許権侵害訴訟の弁護士費用が概ね 1 億円以内であるというものがある 8 日本の特許侵害訴訟で弁護士費用が 1 億円を超えるケースは稀である 一方 知財紛争処理タスクフォース ( 第 2 回 ) では 日本における知財紛争の 弁護士費用について 事案によって異なるが いずれにしても低額とはいえない 旨が指摘されている 9 日本の弁護士費用は決して安くなく 何千万 ~ 何億円の弁護士費用がかかる 標準必須特許の損害賠償金が 1000 万円程度では 1 件 2 件の標準必須特許を持 っていても訴訟は起こせない ( ii) 損害賠償額との関係 我が国は 特許権侵害訴訟における損害賠償額が低いと言われている 知財紛 争処理タスクフォース ( 第 1 回 ) では 損害賠償額が弁護士費用よりも少ないと 8 鮫島正洋 小林誠 知財戦略のススメ 209 頁 ( 日経 BP 社 2016 年 ) 9 知財紛争処理タスクフォース議事要旨 ( 第 2 回 ) yousi.html [ 最終アクセス日 : 2017 年 1 月 30 日 ]

38 思われる判決もあることが指摘された 10 日本の損害賠償額は低すぎる 賠償額が訴訟費用に見合ったものでなければ 裁判を起こす意味がないということになる 勝訴判決でも損害賠償額が弁護士費 用より少ないと想定される判決もあり 勝訴率は もっと低いと捉えられる また 知財紛争処理システム検討委員会( 第 8 回 ) では 弁護士費用の認容額は 基本的には損害賠償額の 1 割相当とする裁判例が多いが 損害賠償の認容額が少ないため 場合によっては賠償額の 5 割近くを弁護士費用が占める場合もあることが指摘されている 11 知財の訴訟では 基本的には 1 割相当の裁判例が多いが 通常事件よりは 10% にこだわりなく 中には 2 割を超えるもの 場合によっては 50% 近いものもあ る 認容額が非常に少ない場合があるためと考えられる 加えて 知財紛争処理タスクフォース ( 第 3 回 ) においては 和解金額と弁護 士費用の比較について言及がなされている 12 和解で 43% が権利の実現が図られたとあるが 和解金額は 5 千万円以下でほ とんど弁護士費用も出ない これで 権利の実現が図られた と言うのは無理な のではないかと思う (2) 着手金 報酬金について ( i) 着手金 報酬金の増減額 廃止前の日本弁護士連合会報酬等基準では 着手金 報酬金 は 事件の 内容により, 30% の範囲内で増減額することができる とされている 知財紛争処理システム検討委員会 ( 第 8 回 ) では 事務所によっては 現在も 10 知財紛争処理タスクフォース議事要旨 ( 第 1 回 ) yousi.html [ 最終アクセス日 : 2017 年 1 月 30 日 ] 11 知財紛争処理システム検討委員会 ( 第 8 回 ) 議事録 18 頁 i8/gijiroku.pdf [ 最終アクセス日 : 2017 年 1 月 30 日 ] 12 知財紛争処理タスクフォース議事要旨 ( 第 3 回 ) yousi.html [ 最終アクセス日 : 2017 年 1 月 30 日 ]

39 同様の運用がなされており 知財訴訟等の難度の高い事件の場合には 1.3 倍ま での範囲で増額される実態があるとの指摘がなされた 多くの事務所は 日弁連の旧報酬基準を用いており 知財などの難しい事件の 場合は 通常の額の 1.3 倍まで請求できるというのが 一つの実態として存在す る また 着手金を比較的低額に設定する一方 報酬金を比較的高額に設定すると いった場合もあるとされる さらに 訴訟提起を前提としない場合は 着手金が 低額になるとの指摘もある 13 着手金は比較的低額に設定し 成功した場合の報酬金を比較的高額に設定する こともある また 訴訟提起を前提としない示談又は調停等による解決の場合に は低額になる場合が多い ( ii) 審級毎の着手金 着手金は審級毎に発生することが多いが 上訴事件を同一の弁護士が担当する 場合には 上訴審の着手金が減額されることも多いとされる 14 地裁 高裁 最高裁と上訴されたときは 審級毎に発生すると合意 ( 依頼者と 弁護士との報酬に係る契約 ) されることが多いが 同ーの弁護士が上訴事件を担 当するときは 上訴の着手金を適正妥当な範囲で減額されることが多い (3) タイムチャージ ( i) タイムチャージの相場 特許権侵害訴訟のタイムチャージの相場は 弁護士や事件の難易度により異な るとの指摘がある 東京弁護士会 特許権侵害訴訟の実務 496 頁 ( 商事法務 2009 年 ) 14 東京弁護士会弁護士研修センター運営委員会 ( 編 ) 特許権侵害訴訟の実務 496 頁 ( ぎょうせい 年 ) 15 東京弁護士会弁護士研修センター運営委員会 ( 編 ) 特許権侵害訴訟の実務 497 頁 ( ぎ ょうせい 年 )

40 時間単価は弁護士によって異なり 事件の難易度等でも異なるから 一概には いえないが 1 時間あたり 1 万円から 5 万円程度であると考えられる また タイムチャージの額は地域差があるとの指摘もある 16 統計的にみたタイムチャージの実情として 2010 年調査の結果があります 1 時間当たりのレートの全国平均は 3 万 3,860 円であり 最頻値のゾーンは 2 万円以上 3 万円未満となっています なお レートの平均は 地域差が顕著であり 東京が 3 万 7,000 円 大阪 愛知県が 2 万 3,000 円 高裁所在地が 1 万 8,000 円 高裁不在所在地が 1 万 4,000 円となっています 一方 業務の難易度 重要性 緊急性 依頼者との関係などによりタイムチャージのレートは変わるため 標準的なレートを正確に把握することは難しいが 例えば 以下のような事務所の種別とポジションによるレートの推測を紹介する書籍もある 17 図表 3 タイムチャージのレート 地位 経験年数 大手渉外系事務所等 その他の事務所 ジュニアアソシエイト 3~ 4 年未満 20,000~30,000 円 15,000~25,000 円 シニアアソシエイト 4~ 10 年 30,000~40,000 円 25,000~35,000 円 ジュニアパートナー 7~ 15 年 40,000~50,000 円 30,000~40,000 円 シニアパートナー 概ね 15 年以上 50,000~70,000 円 ( 弁護士によっては 80,000 円以上 ) 30,000~50,000 円以上 ( ii) 弁護士費用の上限額の設定 弁護士費用一般に関して タイムチャージ方式を用いる際には 弁護士費用が 高額になりすぎないような総額シーリング ( 上限額の設定 ) 等の工夫が必要であ る旨の指摘がある 吉原省三 片岡義広 新版ガイドブック弁護士報酬 293 頁,294 頁 ( 商事法務 2015 年 ) 17 同書 130 頁 18 同書 281 頁

41 タイムチャージ方式による弁護士報酬は 従来の着手金 成功報酬方式に替え または併存して 弁護士の時間当たりの報酬を基準に報酬が定められるものですが 弁護士の業務量が予想できない場合には 高額になる可能性がありますので 場合によっては見直し条項 総額シーリングを設けるなどの工夫が必要となる場合もあります ( iii) 採用される料金体系の割合 ( 着手金 報奨金方式とタイムチャージ方式 ) 特許権侵害訴訟の場合には タイムチャージ方式が採用されることが多いとの 指摘がある 19 特許事件の場合 事案の難しさと損害賠償の請求額の多さが比例せず 請求額の多寡にかかわらず 侵害の成否や無効論については 同じように主張立証に力を入れる必要がある 差止請求が主たる目的の場合も多い このため 実際の弁護士報酬の算定に際しても 一般民事事件においてよく見られるような 訴額に応じて着手金と報酬金を定めるのではなく 弁護士の時間当たりの単価により請求すること ( タイムチャージ ) が多い (4) パラメータについて ( i) 弁護士の属性 弁護士費用に相違をもたらしうる要素として 以下のような弁護士の分類が挙 げられている 江幡奈歩 我が国の知財紛争処理システムの魅力とプレゼンスの向上のために 知財研フォーラム Vol 頁 (2014 年 ) 20 吉原省三 片岡義広 新版ガイドブック弁護士報酬 38 頁 ( 商事法務 2015 年 )

42 弁護士は さまざまに分類することができます 弁護士報酬に相違をもたらしうるものとして 次のような分類が考えられます (1)1 年齢の高低 2 経験年数の長短 ( 2 ) 地域 ( 1 東京 2 大阪および名古屋 3 それ以外の高裁所在地 4 高裁不所在地 ( 大都市とその他 )) ( 3 ) 事務所の規模 ( 1 大事務所 2 中規模事務所 3 小規模または 1 人事務所 ) ( 4 ) 企業法務中心と一般民事中心 ( 5 ) 専門分野 ( ii) 弁護士 弁理士の人数 時間 特許権侵害訴訟では 弁護士や弁理士の 多くの労力と時間が投入されるとの 指摘がある 21 特許侵害訴訟の専門性 技術性の高さから 多くの事件で弁護士や弁理士が共 同して事件を代理し 訴訟追行に際しては多くの労力と時間を投入する必要があ る また 弁護士費用一般に関して 難易性 時間 労力を着手金に反映すべきで あるとの指摘がある 22 迅速化に伴って当事者の訴訟期日間の準備の負担はそれだけで大きいものがあり また 事務所の事務負担 ( 準備書面 書証等のコピーを 3 通 ~4 通多く提出 ) も考慮すると 権利侵害の有無や権利の無効性が争点になる事件の場合は 訴額ばかりでなく事件着手時に事案の難易性 時間と労力を重視した着手金とする必要があると思われます ( iii) 損害賠償請求額と認容額 知財紛争処理システム検討委員会 ( 第 8 回 ) では 着手金 報酬金方式の場合 には 請求額と認容額から算定が可能である旨が指摘されている 21 江幡奈歩 我が国の知財紛争処理システムの魅力とプレゼンスの向上のために 知財研フォーラム Vol 頁 (2014 年 ) 22 吉原省三 片岡義広 新版ガイドブック弁護士報酬 281 頁 ( 商事法務 2015 年 )

43 弁護士費用は事案ごとに違うが 着手金プラス報酬金の場合は その事案の個 別性というのは 請求額と認容額で全部決まり それで算定できる ( iv) 無効事由の数 証拠の頁数 知財紛争処理システム検討委員会 ( 第 8 回 ) では タイムチャージの場合 無 効事由の個数や証拠のページ数から 弁護士の業務量を見積もることができると 指摘されている タイムチャージについては 被告の側から無効事由が何個出されたかとか 証 拠が何ページぐらいあったかという事実とある程度相関関係をもって見積もれ る (v) 類型化 知財紛争処理システムの機能強化に向けた方向性について 30 頁では 業 務の内容により類型化を行うことが提言されている 内容証明で警告を出す場合 差止めを含めて裁判を行う場合などを類型化して 調査すべき (vi) 競争 訴訟一般に関して 依頼者側にも弁護士を選択する能力がある場合 弁護士間 の競争が報酬価格に反映され 低額化する可能性もあることが示されている 23 依頼者が企業であるときは 依頼者側がある程度の選択能力 すなわち 情報や交渉力がありますので 弁護士側としても これを報酬基準に反映させることが考えられます 昨今 企業側に法務コストが高額になっているとの不満があるとも耳にしますので 今後 弁護士間の競争によって 大企業に対する報酬基準が低額化することも考えられます 23 吉原省三 片岡義広 新版ガイドブック弁護士報酬 31 頁 ( 商事法務 2015 年 )

44 III. 国内ヒアリング調査 1. 国内ヒアリング調査の目的 国内アンケート調査の調査内容の参考とするため 調査票の設計についてや 特許権侵害訴訟における弁護士費用を含む訴訟費用の算定に関係する事項につ いて ヒアリング調査を行った 2. 国内ヒアリング調査の手法 (1) ヒアリング対象の選定 ヒアリング調査対象として 特許権侵害訴訟に関する知見を有する 弁護士 企業 有識者 ( 知財紛争処理システム検討委員会の構成員等 ) を計 15 者選定した 弁護士及び企業の選定に当たっては 事務所及び企業の規模や所在地 ( 東京又は地方 ) のバランスを考慮した 15 者の内訳は次のとおりである 図表 4 ヒアリング対象者 区分 対象者数 弁護士 9 者 大企業 4 者 ( 化学 医薬分野 : 2 者 電気 通信分野 :2 者 ) 中小企業 1 者 ( 機械分野 ) 有識者 1 者 ( 民事法学者 ) (2) ヒアリング項目の決定 ヒアリング調査は アンケート調査票の設計 及び アンケート調査の設問内容 の 2 つの観点に基づき実施をした アンケート調査票の設計 の観点は アンケート調査への協力を得やすい設計とすることを目的としたものである また アンケート調査の設問内容 の観点では 具体的なアンケートの設問内容の妥当性や明確性について 必要に応じてアンケート調査票案を提示しながらヒアリングを行った 主なヒアリング項目は 次のとおりである

45 図表 5 ヒアリング項目一覧ヒアリングの観点ヒアリング項目匿名での回答についてアンケート調査票の設計実際に経験をした特許権侵害訴訟に関する設問について弁護士費用に関する取り決めについて弁護士費用に影響を与える要素について仮想の事例についてアンケート調査の設問内容実際の事例を参考にした特許権侵害訴訟のモデルケースの作成について弁護士費用以外に発生する費用について 3. 国内ヒアリング調査の結果 (1) アンケート調査票の設計について ( i) 匿名での回答について アンケート調査については 匿名の方が回答をしやすい データは匿名で処理 すべき という意見があった 匿名でのアンケートの実施を検討してはどうか 具体的な料金体系の内容などは 匿名の方が答えやすい ( 弁護士 ) センシティブな情報であるため 匿名でデータ化するという記載があると安心して答えられる また 誰に どういう状態で 何のために見せる というところをはっきりして欲しい ( 弁護士 ) 一方で 信頼性の面から 記名式で実施することも仕方がないという意見もあ った 匿名の方が答えやすい面はあるかもしれないが 信頼性の面で記名にするの は仕方がないかもしれない ( 中小企業 )

46 これらを踏まえて検討をした結果 アンケート調査結果について 適切に統計処理を行うことで 回答者や個別の事案が特定 推測されることがないようにすることをアンケート調査票及び依頼状に明記することとした ただし 回答内容の信頼性と 回答者と未回答者の判別の必要性を考慮して アンケート調査票に回答者名の記入欄を設けることとした ( ii) 実際に経験をした特許権侵害訴訟に関する設問について 弁護士からは 実際に経験をした特許権侵害訴訟に関する内容を問う設問は クライアントとの関係や 事務所の営業秘密である点から 回答が難しいという 意見が挙げられた 実際の訴訟の費用については 顧客情報であるとともに 弁護士にとっての営業秘密の側面があるため 答えにくい場合もあるだろう ( 弁護士 ) 和解になった訴訟は 非開示の取り決めが発生して 回答できないケースがある ( 弁護士 ) また 企業からも 回答を躊躇する点があるという回答があった 裁判費用については 会社として公開しているものではないので 回答できるかはわからない 仮想事例の方が回答しやすいかもしれない ( 大企業 ) 金額については 企業と弁護士事務所との間の委任契約で 個別の案件の費用について回答できないような条項があるかもしれない 24 ( 大企業 ) そこで アンケート調査においては 実際に経験した特許権侵害訴訟の費用等について問うことは避け 特許権侵害訴訟の仮想事例に基づき弁護士費用を回答する設問と 実際の事例を参考にした特許権侵害訴訟のモデルケースを作成頂く設問を 設定することとした さらに アンケート調査票の ご記入上のお願い に 守秘義務等の関係で回答ができない設問については 回答しなくてもよい旨を記載することとした 24 弁護士へのヒアリング調査においては 通常はこのような取り決めはないであろうとの指摘があった

47 (2) アンケートの設問について ( i) 費用に関する取り決めについて 1 料金体系について 特許権侵害訴訟の弁護士費用については 着手金 報酬金 タイムチャージの いずれか またはこれらを組み合わせたものが 料金体系として採用される場合 が多いようである 基本的にタイムチャージで請求している また タイムチャージに加えて ある手続きをしたらいくら というような請求を併用することも多い ( 弁護士 ) 東京以外では 着手金 + 報酬金の方式も多いのではないか ( 弁護士 ) タイムチャージか 月額固定の金額で 費用を請求することが多い 着手金 報酬金の事務所もあるだろう 旧報酬基準を用いている事務所もあるはずである ( 弁護士 ) タイムチャージに上限を設けた形を採用している ( 弁護士 ) 経験した訴訟では 着手金 + 報酬金 の形式だった ( 中小企業 ) 特定の料金体系のみを用いるのではなく クライアントの要望に応じて採用す る料金体系を決めるという回答もあった 基本的にタイムチャージで請求しているが 顧客から要望があれば その他の料金体系にも応じる ( 弁護士 ) 料金体系は クライアントの要望によって変えることになる ( 弁護士 ) クライアントの要望に応じるが タイムチャージが多い ( 弁護士 ) 事件の内容や結果に応じて料金体系や金額が変わることもあるようである 弁護士費用の請求体系は 原告と被告で変えている 原告は タイムチャージ + 成功報酬 で 成功報酬は認容額の数パーセントという決め方である 被告は訴訟を選べないため たとえ 10 億円の損害賠償請求が棄却されたとしても成功報酬は取らない ( 弁護士 )

48 タイムチャージは 事務所として パートナーであればいくらと金額が決まってはいるが 事件の内容によっては金額を変えることもある ( 弁護士 ) クライアントの規模によって 費用を変えることもある ( 弁護士 ) 判決の場合と 和解の場合で 別の報酬金が設定されている場合がある ( 大企業 ) アンケート調査においては 弁護士費用の料金体系の実態をより正確に把握するために 弁護士に対して過去の特許権侵害訴訟において採用した料金体系について 質問をすることにした 設問は 着手金 報酬金 タイムチャージ 等の組み合わせを提示し 過去に採用した割合を問う形式とした また 企業に対しても同様に 弁護士費用の請求の際に法律事務所が採用した料金体系について 質問をすることとした 2 見積りについて 法律事務所では 特許権侵害訴訟における弁護士費用に関し 訴訟提起前に見 積りを提示することが多いことが分かった 依頼者に対して 事案に応じた見積りを出している 計算式は公開していないが 立証活動にかかるコストと無効論がどの程度あるのかが大きく影響する 幅を持たせた金額を提出している ( 弁護士 ) 場合によっては見積りを超えてしまう可能性はあるにしても 事前にそうした話はする ( 弁護士 ) 見積りは 総額で出す場合 と 段階を区切って出す場合 がある また 無効審判をやった場合 と やらない場合 といった分け方で 見積りを求められることも多い ( 弁護士 ) タイムチャージ制だと どれだけ時間がかかるか 時間がかかる要素がどこにあるかを考える 無効論の審理があれば時間が多くなるので時間がかかる といった 難易度に応じた費用の考え方をする ( 弁護士 ) 同じ事務所から 着手金 + 報酬金 と 着手金 + 報酬金 + タイムチャージ の 2 パターンの見積りが提示されることがある どちらがよいかはケースバイケースである ( 大企業 ) ただし 顧客からの要望がない場合には 見積りを出さないケースもあり得る と考えられる

49 顧客からの要望により 事前に見積りを出すことが増えている ( 弁護士 ) 事務所によっては 要望があれば見積りを出すが そうでなければ出さない という場合もあるのではないか ( 弁護士 ) また 見積りの精度がどの程度かについては 意見が分かれた 判決まで行くものについては 見積りの範囲から大きく外れることは無い 予定していなかった事情が生じたら別途請求することもあり 相手が請求を放棄したりすれば 見積りから外すこともある ( 弁護士 ) 企業の方は予算をとらなくてはいけないので 年内でどのくらい口答弁論があって準備手続きがあって どのくらいお金かかるという見積りが必要 それを基に 社内で許可をとって依頼があるので 大雑把にはいかない ( 弁護士 ) 企業から依頼されて見積りは出すが 実際には見積りより金額が掛かってしまうことが多い 相手が無効理由をたくさん出してくるなど 反論を見積もるのが難しい場合があることや 初めに高い金額を言えないことが理由としてある ( 弁護士 ) 弁護士費用の実際の請求額は 全額ではなく値引きしたものになることもあるかもしれない ( 有識者 ) 見積りがあれば 弁護士費用が不透明と感じることはない ( 大企業 ) 企業側からは 見積金額が高いからといって 依頼先を変えるということはな いという意見が多く聞かれた 見積りを依頼する主な目的は 予算の確保にある と考えられる 事務所の選定は専門性で行うので 見積金額によって依頼先を決めることはない ( 大企業 ) 見積りの大小で依頼する事務所が変わることはほとんどない よく知っている事務所に頼むことがほとんどである ( 大企業 ) 裁判まで行くような重要な事案では 弁護士費用の大小で事務所を選ぶことはなく その分野を得意とする信頼できる事務所を選ぶ ( 大企業 ) 付き合いのある弁理士の紹介だったこともあり 細かい見積りはとらなかった ( 中小企業 )

50 ( ii) 弁護士費用に影響を与える要素について 1 訴額 25 損害賠償請求額 訴額及び損害賠償請求額が 着手金の設定に影響するという意見が多く聞かれ た 一方で これらの要素は タイムチャージとの関係はないという意見が多か った 着手金は 訴額ベースの場合もあれば 損害額をベースにする場合もある ( 弁護士 ) 訴額及び損害賠償額は業務量に関係しないので タイムチャージには影響しない 立証活動の量で費用が変動する ( 弁護士 ) タイムチャージで請求する場合には 訴額や賠償額の変動は関係ない ( 弁護士 ) 2 立証活動の内容 主にタイムチャージ方式を採用する事務所から 立証活動の難しさ 複雑さが 弁護士費用に影響するという意見が多く聞かれた どんな無効の抗弁をするかで費用が変わってくる ( 弁護士 ) 無効の抗弁の 数 が費用に関係する 新規性進歩性違反 + 記載要件違反 という形で 複数の無効理由が挙げられれば対応が大変になり 費用がかかる ( 弁護士 ) 着手金 報酬金の場合には 訴訟を始める前にそれらの金額を決めるから 無効の抗弁などは関係なくなる ( 弁護士 ) 立証の容易さが費用に関係する ( 弁護士 ) 勝訴の見込みは 立証の複雑さとして考えれば影響してくる ( 弁護士 ) タイムチャージについては 訴訟の長さ 複雑さがファクターとなる ( 弁護士 ) 25 原告が被告に対して主張する利益を金銭に見積もった額

51 3 事件を担当する弁護士 / 弁理士の数 主にタイムチャージ方式を採用する事務所から 事件を担当する弁護士の数が 費用に影響を与えるという意見が聞かれた 一方で 訴訟に実質的に関与する弁 護士の数は ある程度決まっているという意見もあった 準備書面の提出期限は大体決まっているから 複雑な事件は訴訟期間の長さが変わるというより密度が濃くなる それにより弁護士数が変わるということはある ( 弁護士 ) 複数の事務所による弁護団の場合には それぞれの事務所に着手金を払うことになる ( 弁護士 ) 事件を担当する弁護士 弁理士の数については 判決に複数の名前が記載されていても たいてい実働は 2 人くらいである ( 弁護士 ) 4 事務所 依頼者の属性 ( 大企業 / 中小企業 / 個人 ) 依頼者の属性についても 費用に影響を与えるという意見があった 中小企業 からの依頼の場合に費用を下げるという意見と 中小企業の方が手間がかかるた めに費用を上げるという意見の両方があった 個人になればなるほど手間がかかりタイムチャージが増えることがある 大企業は 資料もピンポイントで作成してくれて 費用が下がることがある ( 弁護士 ) ベンチャーに対しては 弁護士費用を出世払いにすることもある ( 弁護士 ) 弁護士にとっては 特許に関する事件はかかる手間に対して実入りが小さくなりがちなため 着手金を高めにしておく傾向があり 中小企業の場合は特にそうなるケースがある ( 大企業 ) 5 顧問契約 顧問契約の有無は費用に影響しないという意見と訴訟費用を変えるところも あるとの意見の両方があった 顧問契約については 訴訟前の検討から弁護士が入り 訴訟を起こす際には

52 顧問契約を結ぶことが普通である ( 弁護士 ) 顧問契約の有無の影響は 顧問契約ある場合には依頼を断らないという点にある 費用は変わらない しかし 事務所によっては 顧問契約の有無で 訴訟費用を変えているだろう ( 弁護士 ) 6 その他 上記以外にも 弁護士費用に影響を与え得る要素が挙げられた 出廷回数 は出廷費として計上する 出廷回数は 裁判官の意向で決まる ( 弁護士 ) 無効理由の数 や 均等の主張の有無 が工数と関係する ( 弁護士 ) 相手側の代理人が争点を多く出すタイプか 絞り込んでくるかタイプかによって見積りを変える ( 弁護士 ) ヒアリング調査で挙げられたこれらの要素を参考に アンケート調査において は 弁護士費用に影響がある要素と その影響の強さを回答する設問を設定した ( iii) 仮想の事例について アンケート調査において 仮想の特許権侵害訴訟の事例を設定し 弁護士費用 を問うために 事例のパラメータ等についてヒアリングを行った 1 訴訟期間と弁論準備手続きについて 弁論準備手続きの回数を入れることで 訴訟期間や事案の状況がイメージしや すくなるとの意見があった 事例の中に 第 回弁論準備手続きで裁判所が A 社に有利な心証を開示した などと 回数の数字を入れると 状況のイメージがしやすい ( 弁護士 ) 仮想事例の作成には 計画審理モデルが参考になる 通常は 6 回 ~8 回くらいの弁論準備手続きで 結論が出ることが多い また 訴訟の平均期間は 15 月というデータが出ている ( 弁護士 ) 双方 3 回ずつ準備書面を提出 といったように 書面の提出回数の指定を

53 事例に含めるとよい ( 弁護士 ) 2 経済的利益について 損害賠償額や差止めの利益については 以下のような意見があった 損害賠償は多めに請求されることが多いため 請求額の 100% が認められることは考えにくい 認容額は請求額の 8 割と 2 割のパターンなどがよい ( 弁護士 ) パラメータを 訴額 とするか 請求額 とするかは検討すべき 差止めの有無により違いが出る ( 弁護士 ) 差止めの経済的利益を計算するには 製品の利益率を記載しておく必要がある ( 弁護士 ) 3 争点について 事案の難易度に関する項目として 争点について記載する必要性が挙げられた 特許 1 件 請求項 1 つ 無効理由は進歩性と記載不備の 2 つ 均等の主張はなかった 等の指定をするとよい ( 弁護士 ) 高裁まで進む事例では 新規の争点の有無も記載すべき ( 弁護士 ) 特許 1 件で 1 つの請求項についてのみ争われることはあまりない ( 弁護士 ) 4 その他 審級の異なる設問や 内容証明に関する設問も参考になるとの意見があった 着手金 報酬金は 一審 二審それぞれで請求することが多いのではないか ( 弁護士 ) 地裁で負けて控訴する場合と 地裁で勝って控訴する場合では 二審の着手金の取り方が違うかもしれない なお 報酬金は一度しか取らない ( 弁護士 ) 中小企業がアンケート結果を参考にするという観点で言えば 内容証明の設問も欲しい ( 弁護士 )

54 以上の意見をもとに 経済的規模の大小が異なる第一審の事例 ( ケース 1 ケ ース 2-1) 控訴審の事例 ( ケース 2-2) 警告状の作成に関する事例 ( ケース 3) を作成した なお 企業からは仮想事例の回答は難しいという意見があった 企業は訴訟経験件数が少ないので 様々な仮想事例について費用を答えるの は難しいだろう ( 大企業 ) 仮想事例から弁護士費用を算定できる程度の訴訟経験を有する企業は少ない と思われることから 企業向けアンケートにおいては仮想事例の設問は設定しな いこととした ( iv) 実際の事例を参考にした特許権侵害訴訟のモデルケースの作成について 1 金額の回答方法 回答の負担軽減と事案の特定に対する懸念から 費用の回答については ある 程度の金額の幅が許容されていた方が望ましいという意見があった 費用については いくらからいくらというレンジがある方が回答しやすい ( 大企業 ) 請求額 損害賠償額の回答は調査に必須であるから 回答しやすいものにした方が良い 具体的な数値の回答欄と併せて 幅をもった数値 ( 例えば 万円 ~2000 万円 万円 ~3000 万円 ) の選択肢を用意してはどうか ( 大企業 ) 費用は事件により大きく異なることが想定されたため アンケートに費用の選 択肢は設けないことにしたが 回答欄に幅を持たせた金額を記入しても構わない 旨を記載した 2 回答する訴訟について 事件により弁護士費用は様々であり どの事件を基準にしてモデルケースを作 成するか迷うとの意見があった

55 大きな規模の訴訟 訴えられてしまった小さな会社の訴訟 個人のご相談 いろいろあるので 典型的な費用感と言われると悩む モデルケース的な意味合いを伝えるとよいであろう ( 弁護士 ) 訴訟は 第一審の重みが大きい 一審のみで聞くことも可能 ( 弁護士 ) 統計処理の際の前提条件を共通にする観点からも 地方裁判所における第一審 の特許権侵害訴訟のみを対象とする設問とした (v) 弁護士費用以外に発生する費用について 弁護士費用以外の費用としては 鑑定費用や実験費用など 主張を立証するた めの証拠収集にかかる費用が大きいようであった 具体的には 以下のような費 用が挙げられた 1 鑑定費用 3 週間くらいの鑑定で 200 万円以上の請求額となったことがある 鑑定費用 の相場としては 東京大学の教授クラスで 300 万円程ではないか ( 弁護士 ) 鑑定書 意見書 実験の委託などがある ( 大企業 ) 2 実験費用 実験を公的機関などの第三者に依頼するケースで 費用が発生する ( 大企業 ) 知覚に関する実験に 200 万円程度を要した事件がある 自社実験では証拠と して認められにくいものは社外に依頼することになる ( 弁護士 ) 3 特許の有効性調査費用 被告側の場合は 無効資料の調査に費用がかかる ( 弁護士 ) 有効性調査 侵害調査は安くて 20 万円 高くて 50 万円程 ( 弁護士 ) 有効性の鑑定をするときに弁理士に依頼することがある ( 大企業 )

56 4 侵害成否の調査費用 侵害の証明のために 製品を入手して分析をすることになる 高額な製品を購入して分解するという場合は費用がかかる BtoB の製品など 入手が難しいものもある 方法の発明であれば侵害の認定の調査が大変であり 興信所を使うこともある 半導体の場合の解析なども費用が発生する ( 弁護士 ) 製造装置の特許の場合 侵害の証明のためにマニュアルが重要になる 海外まで行ってマニュアルを入手することもある ( 中小企業 ) 5 その他 費用が高くなりがちな事項としては 実験を重ねる 第三者判定を受ける 無効理由が多い 製品の分解や写真の撮影などがある ( 弁護士 ) 被告側が 先使用権の証拠の有効性を高めるために 公証人を利用することがある 証拠として提出するために ビデオ撮影なども必要になるケースがある ( 中小企業 ) 地方の企業だと 出廷のための交通費がかかる 弁護士からも出張費用の請求がある ( 中小企業 ) 海外クライアントの場合には翻訳料が発生する ( 弁護士 ) これらの費用についても 訴訟の規模や勝訴の見込み等が異なることで変わる とも考えられるため アンケートでは各費用の最低金額と最高金額の費用感を問 う設問とした

57 IV. 国内アンケート調査 1. 国内アンケート調査の目的 特許権侵害訴訟における弁護士費用を含む訴訟費用の実態を把握するため 特 許権侵害訴訟の経験を有する弁護士及び企業を対象に アンケート調査を行った 2. 国内アンケート調査の手法 (1) アンケート対象の選定 アンケート対象として 特許権侵害訴訟の経験を有する弁護士及び企業を 以 下のように選定した ( i) 対象となる裁判例の抽出方法 26 裁判所ウェブサイトの知的財産裁判例集を 以下の 1 ~ 4 の条件で検索し 特許権侵害訴訟の裁判例を抽出した 1 裁判年月日 : 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 28 年 9 月 30 日 2 権利種別 : 特許権 3 訴訟類型 : 民事訴訟 4 全文 ( キーワード ) : 侵害 OR 差止 OR 損害賠償 ( ii) アンケート調査対象者の選定方法 (i) で抽出した裁判例から 訴訟代理人弁護士と訴訟当事者の企業をそれぞれ 抽出した それらの者を 以下の条件で絞り込み アンケート調査対象とした 26 [ 最終アクセス日 :2017 年 2 月 13 日 ]

58 図表 6 アンケート調査対象者内訳 種別 抽出条件 対象者数 弁護士 抽出した裁判例において 原告または被告の代理人となった弁護士を対象とした ただし 同一事務所に所属する弁護士は 1 名のみを対象とした 303 者 企業 抽出した裁判例において 原告または被告となった企業のうち 2 件以上の訴訟を経験した企業を対象とした 合計 210 者 513 者 (2) アンケート項目の決定 国内ヒアリング調査において得られた意見を参考に 以下のとおり アンケー ト調査項目を設定した 弁護士向けアンケート調査項目 1. 回答者及び事務所について 2. 取り扱い事件の概要について 3. 仮想の事例における弁護士費用 4. 実際の事例を参考にした 特許権侵害訴訟のモデルケース 5. 弁護士費用以外の訴訟費用について 6. 調査テーマに関するご意見 企業向けアンケート調査項目 1. 回答者及び企業について 2. 特許権侵害訴訟経験の概要について 3. 実際の事例を参考にした 特許権侵害訴訟のモデルケース 4. 弁護士費用以外の訴訟費用について 5. 調査テーマに関するご意見 当該項目に基づいて作成したアンケート調査票を 弁護士向けアンケートは 資料 Ⅰ 企業向けアンケートは 資料 Ⅱ に掲載する

59 (3) アンケート調査の実施 ( i) 実施期間 アンケート調査の実施期間は以下のとおりである 発送 :2016 年 11 月 29 日 締切 :2016 年 12 月 20 日 ( ii) 回答状況 アンケートを送付した弁護士 303 者のうち 50 者より回答を得た ( 有効回答 率 16.7%) また 企業からは 210 者のうち 50 者より回答を得た ( 有効回答 率 24.4%) 図表 7 アンケート調査発送 回答状況 弁護士 企業 発送数 うち宛先不明等 4 5 有効発送数 回収数 回収率 ( 回収数 有効発送数 ) 16.7% 24.4%

60 3. 国内アンケート調査の結果 (1) 弁護士向けアンケート調査 ( i) 回答者の基本情報 27 1 事務所所在地域 た 回答者の所属する事務所の所在地は 関東 66% 関西 28% 中部 4% であっ 図表 8 事務所所在地域 中部 4% 無回答 2% 関西 28% 関東 66% (N=43) 27 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 1.( 2)

61 28 2 所属弁護士数 弁理士数 所属弁護士が 5~ 9 人との回答がもっとも多かった 図表 9 所属弁護士 弁理士数 弁護士 20% 18% 26% 18% 18% 0 人 1 人 弁理士 56% 8% 14% 6% 10% 6% 2~4 人 5~9 人 10~30 人 30 人以上 特定侵害訴訟代理業務資格者の人数 74% 8% 4% 8% 6% (N=50) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 28 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 1.(2)

62 ( ii) 取り扱い事件の概要について 29 1 過去 5 年の訴訟受任件数 原告側の受任件数としては 10 件以上との回答が 38% で もっとも多かった 被告側の受任件数についても 10 件以上との回答が 32% で もっとも多かった なお 原告 被告ともに受任件数が 10 件以上という回答者は 28% ともに 5 件以上という回答者は 46% であった 図表 10 原告側の受任件数 無回答 8% 0 件 10% 1 件 6% 10 件以上 38% 2~4 件 22% 5 件 ~9 件 16% (N=50) 図表 11 被告側の受任件数 無回答 2% 0 件 6% 1 件 10% 10 件以上 32% 2~4 件 28% 5 件 ~9 件 22% (N=50) 29 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 2.(1)

63 30 2 特許権侵害訴訟において採用した料金体系の割合 着手金 + 報酬金 タイムチャージのみ 着手金 + タイムチャージ タイムチャージ + 報酬金 その他 のいずれの料金体系を どの程度の割合で用いているかについて 調査を行った 各料金体系が採用された割合の平均値は以下のとおりである 着手金 + 報酬金 を採用したという回答が 54% ともっとも多く 次いで タイムチャージのみ を採用したとの回答が多かった 図表 12 特許権侵害訴訟において採用した料金体系の割合 ( 平均値 ) 着手金 + タイムチャージ 2% その他 10% タイムチャージ + 報酬金 6% タイムチャージのみ 28% 着手金 + 報酬金 54% (N=50) その他 の料金体系の具体的な内容としては 以下のような回答があった 31 着手金 + タイムチャージ + 報酬金 月々の相談料 ( 別途 着手金 + 報酬金 ) 着手金なしの完全成果報酬 受任当初に預かり金 ( 預り金を全額報酬として充当した後 毎月 月額報酬を受領している ) 30 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 2.(2) 31 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 2.(3)

64 32 3 タイムチャージの金額 回答者が所属する事務所の パートナークラスの弁護士及びアソシエイトクラスの弁護士について 1 時間当たりのタイムチャージの金額を質問した 設問は 事務所内での最低額と最高額をそれぞれ回答する形式とした 回答結果は図表 13 のとおりであり タイムチャージの金額の平均値は パートナークラスの最低額が 33,194 円 最高額が 47,484 円であり アソシエイトクラスの最低額が 19,460 円 最高額が 32,012 円であった 図表 13 タイムチャージの金額 平均値 中央値 パートナークラス 事務所内での最低額 33,194 33,000 (N=31) 事務所内での最高額 47,484 50,000 アソシエイトクラス 事務所内での最低額 19,460 20,000 (N=25) 事務所内での最高額 32,012 30,000 ( 単位 : 円 ) パートナークラスの回答は 74% が 20,000 円 ~60,000 円の範囲内であった また アソシエイトクラスの回答は 72% が 10,000 円 ~40,000 円の範囲内であ った 33 4 特許権侵害訴訟と債権回収を目的とした訴訟の弁護士費用の比較 ある金額を損害賠償として請求する特許権侵害訴訟と 同額の一般的な債権回収を目的とした訴訟とを比較した場合に 特許権侵害訴訟における弁護士費用が何倍程度になるかについて 倍 ( 下限 )~ 倍 ( 上限 ) 程度 という形で質問を行った 回答結果は図表 14 のとおりであり 平均すると特許権侵害訴訟の方が 1.88 倍 ~5.10 倍の弁護士費用を要するという結果となった 特許権侵害訴訟の方が弁護士費用が高くなるとの回答 ( 下限の数値が 1 以上 かつ 上限の数値が 1 を超えるもの ) が 90% であった 32 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 2.(4) 33 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 2.(5)

65 図表 14 特許権侵害訴訟における弁護士費用が債権回収を目的とした訴訟の 弁護士費用の何倍になるか 平均値 中央値 下限 ( 倍から ) 上限 ( 倍程度 ) (N=41 単位 : 倍 ) なお 特許権侵害訴訟の方が費用が小さいこともあるという回答 ( 下限の数値 が 1 未満のもの ) は 1 件であった また 上限が 20 倍を超えるとの回答が 1 件 あった 5 裁判所における弁護士費用の認容額による請求額の変更 裁判所における弁護士費用の認容額によって 顧客へ請求する金額 ( 報酬金 ) を変えることがあるとの回答が 20% あった 図表 15 認容額による請求額の変更 34 無回答 6% ある 20% ない 74% (N=50) 34 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 2.(6)

66 35 6 見積りの提示の有無 必ず提示する 顧客からの要望に応じて提示する との回答が合わせて 96% に上った 通常は提示していない との回答は無かった 図表 16 見積りの提示の有無 通常は提示していない 0% 無回答 4% 顧客からの要望に応じて提示する 38% 必ず提示する 58% (N=50) 36 7 弁護士費用に影響する要素 着手金への 影響が大きい 要素としては 訴額 が 73.2% ともっとも多く挙げられた 次いで 差止請求の有無 (19.5%) 勝訴の見込み (14.6% ) 対象となる特許の件数 (14.6% ) 特許技術の理解の難しさ (14.6% ) が多く挙げられた 影響がある 要素としては 上記以外では 依頼者の属性 ( 大企業 / 中小企業 / 個人 ) や 顧問契約の有無 が多く挙げられた 35 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 2.( 7) 36 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 2.( 8)

67 図表 17 着手金に影響する要素 ( 複数回答 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% a. 訴額 73.2% 17.1% b. 認容された損害賠償額 c. 出廷の回数 d. 訴訟期間 e. 無効論の審理の有無 f. 損害論の審理の有無 g. 差止請求の有無 h. 訴訟上の和解交渉の有無 i. 技術説明会の有無 4.9% 2.4% 2.4% 2.4% 17.1% 2.4% 14.6% 2.4% 19.5% 2.4% 7.3% 19.5% j. 勝訴の見込み k. 準備書面の頁数 l. 無効の抗弁の頁数や それに対する再抗弁の頁数 m. 事件を担当する弁護士 / 弁理士の数 n. 対象となる特許の技術分野 o. 対象となる特許の内容 ( 物か方法か ) p. 対象となる特許の件数 14.6% 2.4% 9.8% 14.6% 2.4% 12.2% 4.9% 14.6% 34.1% 39.0% q. 対象となる特許の請求項の数 r. 対象となる特許を用いた製品の市場規模 2.4% 9.8% 22.0% 19.5% s. 特許技術の理解の難しさ 14.6% 26.8% t. 担当弁護士 / 弁理士の知財訴訟経験件数 u. 依頼者の属性 ( 大企業 / 中小企業 / 個人 ) 2.4% 2.4% 7.3% 48.8% v. 顧問契約の有無 12.2% 70.7% 影響が大きい影響がある (N=40)

68 報酬金への 影響が大きい 要素としては 認容された損害賠償額 が 81.0% ともっとも多く選択された 次いで 訴額 (16.7% ) 差止請求の有無 (14.3% ) が多く選択された 影響がある 要素としては 依頼者の属性 ( 大企業 / 中小企業 / 個人 ) や 顧問契約の有無 が多く選択された 図表 18 報酬金に影響する要素 ( 複数回答 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% a. 訴額 16.7% 9.5% b. 認容された損害賠償額 81.0% 9.5% c. 出廷の回数 d. 訴訟期間 e. 無効論の審理の有無 f. 損害論の審理の有無 g. 差止請求の有無 h. 訴訟上の和解交渉の有無 16.7% 4.8% 2.4% 14.3% 11.9% 35.7% 28.6% 33.3% 23.8% i. 技術説明会の有無 j. 勝訴の見込み k. 準備書面の頁数 l. 無効の抗弁の頁数や それに対する再抗弁の頁数 m. 事件を担当する弁護士 / 弁理士の数 n. 対象となる特許の技術分野 o. 対象となる特許の内容 ( 物か方法か ) p. 対象となる特許の件数 q. 対象となる特許の請求項の数 4.8% 4.8% 4.8% 9.5% 2.4% 7.1% 14.3% 4.8% 7.1% 2.4% 7.1% 14.3% 26.2% r. 対象となる特許を用いた製品の市場規模 7.1% 16.7% s. 特許技術の理解の難しさ t. 担当弁護士 / 弁理士の知財訴訟経験件数 u. 依頼者の属性 ( 大企業 / 中小企業 / 個人 ) 11.9% 4.8% 2.4% 2.4% 7.1% 42.9% v. 顧問契約の有無 11.9% 59.5% 影響が大きい影響がある (N=41)

69 タイムチャージへの 影響が大きい 要素としては 訴訟期間 (41.4% ) 出廷の回数 (24.1% ) 事件を担当する弁護士 / 弁理士の数 (24.1%) が多く選択された 影響がある 要素としては 上記以外では 対象となる特許の件数 や 技術説明会の有無 が多く選択された 図表 19 タイムチャージに影響する要素 ( 複数回答 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% a. 訴額 6.9% b. 認容された損害賠償額 c. 出廷の回数 24.1% 55.2% d. 訴訟期間 41.4% 41.4% e. 無効論の審理の有無 f. 損害論の審理の有無 g. 差止請求の有無 6.9% 17.2% 3.4% 44.8% 41.4% h. 訴訟上の和解交渉の有無 37.9% i. 技術説明会の有無 j. 勝訴の見込み 10.3% 48.3% k. 準備書面の頁数 20.7% 44.8% l. 無効の抗弁の頁数や それに対する再抗弁の頁数 10.3% 41.4% m. 事件を担当する弁護士 / 弁理士の数 n. 対象となる特許の技術分野 o. 対象となる特許の内容 ( 物か方法か ) p. 対象となる特許の件数 q. 対象となる特許の請求項の数 r. 対象となる特許を用いた製品の市場規模 s. 特許技術の理解の難しさ 24.1% 20.7% 3.4% 6.9% 27.6% 3.4% 13.8% 34.5% 31.0% 55.2% t. 担当弁護士 / 弁理士の知財訴訟経験件数 17.2% 13.8% u. 依頼者の属性 ( 大企業 / 中小企業 / 個人 ) v. 顧問契約の有無 3.4% 6.9% 27.6% 44.8% 影響が大きい影響がある (N=29)

70 ( iii) 仮想の事例における弁護士費用 37 1 特許権侵害訴訟における第一審の弁護士費用 ケース 1 A 社は ある特許権を実施して商品を製造販売していた B 社が同様の商品の販売を開始したため A 社は 製造販売の差止めと 2,000 万円の損害賠償を求めて訴訟を提起した A 社が侵害されたと主張した特許は 1 件 ( 存続期間は残り 15 年 ) であり 請求項は 2 つである これまでの A 社の当該製品の売上は過去 3 年間で合計 8,000 万円程度 ( 利益率 40%) であり B 社の当該製品の売上は過去 2 年間で合計 4,000 万円程度 ( 利益率 40%) である B 社は 自社の製品が A 社の特許権の権利範囲に属さないとの主張を行うとともに A 社の特許には進歩性違反と記載不備の 2 点で無効理由が存在すると主張した なお 均等論は争点とならなかった 訴訟においては 双方 3 回ずつ準備書面を提出し 提訴から 1 年後の第 6 回弁論準備手続きにおいて 裁判所は心証を開示した 結論 1 3 回の損害の審理を経て判決 製造販売の差止め 損害賠償 1,600 万円の支払い 結論 2 3 回の損害の審理を経て判決 製造販売の差止め 損害賠償 400 万円の支払い 結論 3 3 回の和解の期日を経て和解が成立 B 社は無効審判の請求を行わない ( 製造販売は停止せず ) ( 和解金なし ) 37 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 3. ケース 1 ( 1)

71 a) 結論 1 となった場合の弁護士費用 38 着手金 報酬金方式では 平均値が 642 万円であり 500 万円以上 1,000 万円未満の回答が 51.7% でもっとも多かった タイムチャージ 39 方式では 平均値が 1,461 万円であり 2,000 万円以上の回答が 44.4% でもっとも多かった 図表 20 ケース 1 結論 1 請求方式ごとの弁護士費用 請求方式件数平均値中央値 着手金 報酬金方式 ( 合計金額 ) 29 件 着手金 29 件 報酬金 29 件 タイムチャージ方式 9 件 1,461 1, 上記以外の方式 5 件 合計 43 件 ( 単位 : 万円 ) 図表 21 ケース 1 結論 1 請求方式ごとの弁護士費用の分布 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 着手金 + 報酬金 (N=29) 200 万円未満 3.4% 200 万円以上 500 万円未満 34.5% 500 万円以上 1,000 万円未満 51.7% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 3.4% 2,000 万円以上 6.9% タイムチャージ (N=9) 500 万円以上 1,000 万円未満 22.2% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 33.3% 2,000 万円以上 44.4% 合計 (N=43) 200 万円未満 2.3% 200 万円以上 500 万円未満 23.3% 500 万円以上 1,000 万円未満 48.8% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 11.6% 2,000 万円以上 14.0% 38 着手金 報酬金方式には 着手金と報酬金を基本とする方式の回答をまとめて集計した 39 タイムチャージ方式には タイムチャージを基本とする方式の回答をまとめて集計した 40 上記以外の方式には 着手金 報酬金及びタイムチャージのいずれでもないものを基本とする方式の 回答を集計した

72 b) 結論 2 となった場合の弁護士費用 着手金 報酬金方式では 平均値が 480 万円であり 200 万円以上 500 万円未 満の回答が 55.2% でもっとも多かった タイムチャージ方式の回答は 結論 1 と変わらなかった 図表 22 ケース 1 結論 2 請求方式ごとの弁護士費用 請求方式 件数 平均値 中央値 着手金 報酬金方式 ( 合計金額 ) 29 件 着手金 29 件 報酬金 29 件 タイムチャージ方式 9 件 1,461 1,250 上記以外の方式 5 件 合計 43 件 ( 単位 : 万円 ) 図表 23 ケース 1 結論 2 請求方式ごとの弁護士費用の分布 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 着手金 + 報酬金 (N=29) 200 万円未満 17.2% 200 万円以上 500 万円未満 55.2% 500 万円以上 1,000 万円未満 20.7% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 3.4% 2,000 万円以上 3.4% タイムチャージ (N=9) 500 万円以上 1,000 万円未満 22.2% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 33.3% 2,000 万円以上 44.4% 合計 (N=43) 200 万円未満 11.6% 200 万円以上 500 万円未満 41.9% 500 万円以上 1,000 万円未満 23.3% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 11.6% 2,000 万円以上 11.6%

73 c) 結論 3 となった場合の弁護士費用 着手金 報酬金方式では 平均値が 301 万円であり 200 万円以上 500 万円未満の回答が 55.2% でもっとも多かった タイムチャージ方式では 平均値が 1,406 万円であり 1,000 万円以上 2,000 万円未満の回答が 44.4% でもっとも多かった 図表 24 ケース 1 結論 3 請求方式ごとの弁護士費用 請求方式 件数 平均値 中央値 着手金 報酬金方式 ( 合計金額 ) 29 件 着手金 29 件 報酬金 29 件 36 0 タイムチャージ方式 9 件 1,406 1,250 上記以外の方式 5 件 合計 43 件 ( 単位 : 万円 ) 図表 25 ケース 1 結論 3 請求方式ごとの弁護士費用の分布 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 着手金 + 報酬金 (N=29) 200 万円未満 34.5% 200 万円以上 500 万円未満 55.2% 万円万円以上以上 1,000 2,000 万円万円未満未満 3.4% 6.9% タイムチャージ (N=9) 500 万円以上 1,000 万円未満 22.2% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 44.4% 2,000 万円以上 33.3% 合計 (N=43) 200 万円未満 23.3% 200 万円以上 500 万円未満 44.2% 500 万円以上 1,000 万円未満 9.3% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 16.3% 2,000 万円以上 7.0%

74 41 d) 弁護士費用に大きく影響を与えた要素 ケース 1 で明示された要素のうち 弁護士費用に大きく影響を与えた要素とし て 以下が挙げられた 訴訟の期間 出廷の回数 作成する書面の難易度 訴訟追行に要する時間 ( 4 者 ) 差止め 損害賠償の経済的利益 ( 4 者 ) 判決 ( 和解 ) の内容 ( 3 者 ) 請求額 (2 者 ) 無効審判の有無 ( 2 者 ) 対象商品の市場規模 42 e) 明示された要素以外で 弁護士費用に大きく影響を与える要素 ケース 1 で明示された要素のほかに 弁護士費用に大きく影響を与える要素と して 以下が挙げられた 補佐人もしくは共同訴訟代理人の弁理士の有無 ( 3 者 ) 会社の規模 業績 ( 3 者 ) 無効審判の有無 ( 2 者 ) 翻訳の有無 ( 2 者 ) 見通しが厳しい場合 着手金を上乗せする可能性がある ( 2 者 ) 鑑定の有無 技術説明会の有無 顧問先であるか否か 主製品であるか否か 類似侵害品の有無 他社の侵害の有無の想定 設計変更等による侵害回避の可能性 差止請求の実効性 41 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 3. ケース 1 ( 2) 42 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 3. ケース 1 ( 3)

75 2 特許権侵害訴訟における第一審の弁護士費用 ( 経済的規模の大きい事件 ) 43 ケース 2-1 A 社は ある特許権を実施して商品を製造販売していた B 社が同様の商品の販売を開始したため A 社は 製造販売の差止めと 1 億円の損害賠償を求めて訴訟を提起した A 社が侵害されたと主張した特許は 1 件 ( 存続期間は残り 2 年 ) であり 請求項は 2 つである これまでの A 社の当該製品の売上は過去 12 年間で合計 8 億円程度 ( 利益率 40%) であり B 社の当該製品の売上は過去 2 年間で合計 2 億円程度 ( 利益率 40%) である B 社は 自社の製品が A 社の特許権の権利範囲に属さないとの主張を行うとともに A 社の特許には進歩性違反と記載不備の 2 点で無効理由が存在すると主張した なお 均等論は争点とならなかった 訴訟においては 双方 3 回ずつ準備書面を提出し 提訴から 1 年後の第 6 回弁論準備手続きにおいて 裁判所は心証を開示した 結論 1 3 回の損害の審理を経て判決 製造販売の差止め 損害賠償 8,000 万円の支払い 結論 2 3 回の損害の審理を経て判決 製造販売の差止め 損害賠償 2,000 万円の支払い 結論 3 3 回の和解の期日を経て和解が成立 B 社は無効審判の請求を行わない ( 製造販売は停止せず ) ( 和解金なし ) 43 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 3. ケース 2-1 ( 1)

76 a) 結論 1 となった場合の弁護士費用 着手金 報酬金方式では 平均値が 1,404 万円であり 1,000 万円以上 2,000 万円未満の回答が 62.1% でもっとも多かった タイムチャージでは 平均値が 1,719 万円であり 2,000 万円以上との回答が 50% でもっとも多かった 図表 26 ケース 2-1 結論 1 請求方式ごとの弁護士費用 請求方式 件数 平均値 中央値 着手金 報酬金方式 ( 合計金額 ) 29 件 1,404 1,200 着手金 29 件 報酬金 29 件 タイムチャージ方式 8 件 1,719 1,625 上記以外の方式 6 件 1,363 1,190 合計 43 件 1,458 1,250 ( 単位 : 万円 ) 図表 27 ケース 2-1 結論 1 請求方式ごとの弁護士費用の分布 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 着手金 + 報酬金 (N=29) 200 万円未満 3.4% 500 万円以上 1,000 万円未満 24.1% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 62.1% 2,000 万円以上 10.3% タイムチャージ (N=8) 500 万円以上 1,000 万円未満 25.0% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 25.0% 2,000 万円以上 50.0% 合計 (N=43) 200 万円未満 2.3% 500 万円以上 1,000 万円未満 27.9% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 48.8% 2,000 万円以上 20.9%

77 b) 結論 2 となった場合の弁護士費用 着手金 報酬金方式では 平均値が 947 万円であり 500 万円以上 1,000 万円 未満の回答が 51.7% でもっとも多かった タイムチャージ方式の回答は 結論 1 と変わらなかった 図表 28 ケース 2-1 結論 2 請求方式ごとの弁護士費用 請求方式 件数 平均値 中央値 着手金 報酬金方式 ( 合計金額 ) 29 件 着手金 29 件 報酬金 29 件 タイムチャージ方式 8 件 1,719 1,625 上記以外の方式 6 件 1, 合計 43 件 1, ( 単位 : 万円 ) 図表 29 ケース 2-1 結論 2 請求方式ごとの弁護士費用の分布 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 着手金 + 報酬金 (N=29) 200 万円未満 3.4% 200 万円以上 500 万円未満 13.8% 500 万円以上 1,000 万円未満 51.7% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 20.7% 2,000 万円以上 10.3% タイムチャージ (N=8) 500 万円以上 1,000 万円未満 25.0% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 25.0% 2,000 万円以上 50.0% 合計 (N=43) 200 万円未満 2.3% 200 万円以上 500 万円未満 11.6% 500 万円以上 1,000 万円未満 46.5% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 23.3% 2,000 万円以上 16.3%

78 c) 結論 3 となった場合の弁護士費用 着手金 報酬金方式では 平均値が 587 万円であり 200 万円以上 500 万円未満の回答が 41.4% でもっとも多かった タイムチャージでは 平均値が 1,656 万円であり 1,000 万円以上 2,000 万円未満の回答と 2,000 万円以上の回答が それぞれ 37.5% でもっとも多かった 図表 30 ケース 2-1 結論 3 請求方式ごとの弁護士費用 請求方式 件数 平均値 中央値 着手金 報酬金方式 ( 合計金額 ) 29 件 着手金 29 件 報酬金 29 件 74 0 タイムチャージ方式 8 件 1,656 1,375 上記以外の方式 6 件 合計 43 件 ( 単位 : 万円 ) 図表 31 ケース 2-1 結論 3 請求方式ごとの弁護士費用の分布 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 着手金 + 報酬金 (N=29) 200 万円未満 6.9% 200 万円以上 500 万円未満 41.4% 500 万円以上 1,000 万円未満 37.9% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 10.3% 2,000 万円以上 3.4% タイムチャージ (N=8) 500 万円以上 1000 万円未満 25.0% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 37.5% 2,000 万円以上 37.5% 合計 (N=43) 200 万円未満 4.7% 200 万円 ~ 500 万円未満 34.9% 500 万円以上 1,000 万円未満 32.6% 1,000 万円以上 2,000 万円未満 18.6% 2,000 万円以上 9.3%

79 44 d) 弁護士費用に大きく影響を与えた要素 ケース 2 で明示された要素のうち 弁護士費用に大きく影響を与えた要素とし ては 多くがケース 1 と同様という回答であった ケース 1 と異なる要素として 以下が挙げられた 差止め分に受領した金額の 10% 加算 ( 報酬額 ) 差止請求の残存期間が少ないので損害賠償額にウェイトを置く 売り上げ規模 経済的利益 差止めを考慮しても訴額が小さいこと 一般的な勝訴率が低いことから タイムチャージを選択 e) 明示された要素以外で 弁護士費用に大きく影響を与えもの 45 ケース 2 で明示された要素のほかに 弁護士費用に大きく影響を与える要素と しても 多くがケース 1 と同様という回答であった ケース 1 と異なる要素とし て 以下が挙げられた 公知例の存在 弁理士費用 44 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 3. ケース 2-1 ( 2) 45 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 3. ケース 2-1 ( 3)

80 46 3 特許権侵害訴訟における控訴審の弁護士費用 ケース 2-2 ケース 2-1 の後 B 社は判決を不服として 知的財産高等裁判所へ控訴した 控訴審では 2 回の弁論準備手続 ( 双方 2 回ずつ準備書面を提出 ) を経て 訴訟提起から 6 月後 裁判所は B 社の控訴を棄却した なお 控訴審において B 社代理人は 証拠を追加したが 新規の争点の追加はなかった 結論 1 一審の判決を維持 製造販売の差止め 損害賠償 8,000 万円の支払い 結論 2 一審の判決を維持 製造販売の差止め 損害賠償 2,000 万円の支払い a) 結論 1 となった場合の弁護士費用 控訴審の判決までの総額は 着手金 報酬金方式では 平均値が 1,836 万円であり 1,000 万円以上 2,000 万円未満の回答が 62.1% でもっとも多かった タイムチャージでは 平均値が 2,281 万円であり 2,000 万円以上の回答が 50.0% でもっとも多かった 46 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 3. ケース 2-2 ( 1)

81 図表 32 ケース 2-2 結論 1 請求方式ごとの弁護士費用 請求方式 件数 平均値中央値 着手金 報酬金方式 ( 一審 控訴審合計 ) 28 件 1,836 1,475 着手金 報酬金方式 ( 一審合計 ) 28 件 着手金 ( 一審 ) 28 件 報酬金 ( 一審 ) 28 件 着手金 報酬金方式 ( 控訴審合計 ) 28 件 1,152 1,000 着手金 ( 控訴審 ) 28 件 報酬金 ( 控訴審 ) 28 件 タイムチャージ方式 ( 一審 控訴審合計 ) 8 件 2,281 2,025 上記以外の方式 ( 一審 控訴審合計 ) 6 件 1,662 1,510 合計 42 件 1,898 1,575 ( 単位 : 万円 ) 図表 33 ケース 2-2 結論 1 請求方式ごとの弁護士費用の分布 ( 一審 控訴審合計 ) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 着手金 + 報酬金 (N=28) 500 万円 ~ 1,000 万円未満 24.1% 1,000 万円 ~ 2,000 万円未満 62.1% 2,000 万円以上 10.3% 200 万円未満, 3.4% タイムチャージ (N=8) 500 万円 ~ 1,000 万円未満 25.0% 1,000 万円 ~ 2,000 万円未満 25.0% 2,000 万円以上 50.0% 合計 (N=42) 500 万円 ~ 1,000 万円未満 27.9% 1,000 万円 ~ 2,000 万円未満 48.8% 2,000 万円以上 20.9% 200 万円未満, 2.3%

82 b) 結論 2 となった場合の弁護士費用 控訴審の判決までの総額は 着手金 報酬金方式では 平均値が 1,284 万円であり 500 万円以上 1,000 万円未満の回答が 51.7% でもっとも多かった タイムチャージでは 平均値が 2,281 万円であり 2,000 万円以上の回答が 50.0% でもっとも多かった 図表 34 ケース 2-2 結論 2 請求方式ごとの弁護士費用 請求方式 件数 平均値中央値 着手金 報酬金方式 ( 一審 控訴審合計 ) 28 件 1, 着手金 報酬金方式 ( 一審合計 ) 28 件 着手金 ( 一審 ) 28 件 報酬金 ( 一審 ) 28 件 着手金 報酬金方式 ( 控訴審合計 ) 28 件 着手金 ( 控訴審 ) 28 件 報酬金 ( 控訴審 ) 28 件 タイムチャージ方式 ( 一審 控訴審合計 ) 8 件 2,281 2,025 上記以外の方式 ( 一審 控訴審合計 ) 6 件 1,312 1,095 合計 42 件 1,480 1,100 ( 単位 : 万円 ) 図表 35 ケース 2-2 結論 2 請求方式ごとの弁護士費用の分布 ( 一審 控訴審合計 ) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 着手金 + 報酬金 (N=28) 200 万円未満 3.4% 200 万円 ~ 500 万円未満 13.8% 500 万円 ~ 1,000 万円未満 51.7% 1,000 万円 ~ 2,000 万円未満 20.7% 2,000 万円以上 10.3% タイムチャージ (N=8) 500 万円 ~ 1,000 万円未満 25.0% 1,000 万円 ~ 2,000 万円未満 25.0% 2,000 万円以上 50.0% 200 万円 ~ 合計 500 万円未満 (N=42) 11.6% 200 万円未満 2.3% 500 万円 ~ 1,000 万円未満 46.5% 1,000 万円 ~ 2,000 万円未満 23.3% 2,000 万円以上 16.3%

83 47 4 特許権侵害に係る警告状の作成費用 ケース 3 A 社は B 社の製品 1 件を調査した結果 自身の保有する特許権 1 件の技術的範囲に属すると考えたため 警告状を送ることにした 警告状は B 社に対して 当該製品の製造 販売の停止と 販売済み数量 単価 利益額 在庫数量の提示を求める内容とした a) 警告状の作成手数料 ( 発送を含む 侵害の検討は含まない ) 警告状の作成手数料の平均値は 約 16 万円であった ただし この結果に対 しては 侵害の検討をしないで警告書を送付することはない とする意見もあ り 留意が必要といえる 図表 36 警告状に関する作成手数料 件数 平均値 中央値 作成手数料 43 件 161, ,000 ( 単位 : 円 ) 図表 37 警告状に関する作成手数料の分布 10 万円未満 作成手数料 19% 58% 23% 10 万円以上 ~ 20 万円未満 20 万円以上 0% 20% 40% 60% 80% 100% (N=43) 47 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート 3. ケース 3 ( 1)

84 ( iv) 実際の事例を参考にした 特許権侵害訴訟のモデルケース 48 調査対象者の所属事務所が 過去に経験した特許権侵害訴訟を参考に 1 つ又は 2 つの 特許権侵害訴訟のモデルケースを作成する設問を設定した モデルケースは 請求額 裁判所が認容した損害賠償額 関与した弁護士数 等の 弁護士費用に影響を与えると考えられる項目と それぞれのケースに要する弁護士費用を回答するものとした なお モデルケースは 無効審判や審決取消訴訟の費用等は含めず 地方裁判所における第一審の特許権侵害訴訟のみを対象とした 1 損害賠償認容額に対する弁護士費用の割合 原告側で 損害賠償が認容された回答 ( 弁護士費用の回答の有るもの ) が 17 件あった これらの回答における損害賠償認容額に対する弁護士費用の割合の平 均値は 26.1% であった 図表 38 損害賠償認容額に対する弁護士費用の割合 件数 平均値 中央値 損害賠償認容額に対する弁護士費用の割合 17 件 ( 単位 :% ) 2 弁護士費用と弁護士費用に影響を与える要素の相関 本設問の回答を基に 着手金 報酬金 タイムチャージ及び費用全体について 弁護士費用に影響を与える各要素との相関を調べた 図表 39 は原告側の場合の結果であり 図表 40 は被告側の結果である 定量的要素については 相関係数 ( ピアソン積率相関係数 ) を示しており 相関があるとされる 0.3 以上をグレーで示している 定性的要素については積率相関係数を示しており 相関があるとされる 0.1 以上をグレーで示している 48 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート

85 定量的要素 定性的要素 図表 39 弁護士費用とパラメータの相関 ( 原告側 ) 変数名着手金報酬金 タイムチャージ すべての合計 回答数 請求額 裁判所が認容した損害賠償額 ( または和解金額 ) 請求額と裁判所が認容した損害賠償額の差額 争点になった特許の件数 争点になった請求項の数 争点になった無効理由の数 訴訟期間 出廷回数 関与した弁護士数 関与した弁理士数 弁理士数 + 弁護士数 均等論の主張の有無 訴訟の結末 差止請求 特許権の技術分野 無効審判 審決取消訴訟の有無 定量的要素 定性的要素 図表 40 弁護士費用とパラメータの相関 ( 被告側 ) タイムすべての変数名着手金報酬金チャージ合計回答数 請求額 裁判所が認容した損害賠償額 ( または和解金額 ) 請求額と裁判所が認容した損害賠償額の差額 争点になった特許の件数 争点になった請求項の数 争点になった無効理由の数 訴訟期間 出廷回数 関与した弁護士数 関与した弁理士数 弁理士数 + 弁護士数 均等論の主張の有無 訴訟の結末 差止請求 特許権の技術分野 無効審判 審決取消訴訟の有無 は回答数が少ない または 回答が全て同じであったため解析できなかったことを示す

86 (v) 弁護士費用以外の費用について 50 1 弁護士費用以外の費用について 特許権侵害訴訟においては 弁護士費用以外にも様々な費用が発生するため 下記 4 種の費用について 回答者が把握している費用感を質問した 金額は 最低額と最高額をそれぞれ回答する形式とした 回答結果は 図表 41 のとおりである 図表 41 弁護士費用以外に発生する費用 件数平均値中央値 鑑定費用 27 件 立証用の実験費用 20 件 特許の有効性の調査 20 件 侵害の成否の調査 14 件 ( 単位 : 万円 ) 2 弁護士費用以外に発生するその他の費用 上記 4 種以外に発生する費用について 自由記入欄を設け 回答者が把握して いる費用感を質問した 複数件の回答があったものについて図表 42 にまとめた 図表 42 弁護士費用以外に発生するその他の費用 件数 平均値中央値 旅費 日当 5 件 無効審判 4 件 翻訳費用 3 件 ( 単位 : 万円 ) 50 資料 Ⅰ 弁護士向けアンケート

87 その他に挙げられた項目としては以下のようなものもあった 訂正審判 審決取消訴訟 出廷費用 弁理士費用 模型 コピー代 (vi) 法律事務所の属性と料金体系の関連性 法律事務所が過去 5 年に受任した特許権侵害訴訟において採用した料金体 系の割合を 事務所所在地域 所属弁護士数 過去 5 年の受任件数の違いで分 けて集計した 図表 43 法律事務所の属性ごとの料金体系の割合 ( 平均値 ) 関東 (N=31) 49% 37% 14% 事務所所在地域 その他 (N=15) 65% 11% 24% 20 人以上 (N=14) 37% 51% 12% 所属弁護士数 6 人 ~19 人 (N=9) 61% 3% 36% 5 人以下 (N=23) 62% 24% 13% 過去 5 年受任件数 原告 被告ともに 5 件以上 (N=22) その他 (N-24) 38% 70% 40% 18% 23% 13% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 着手金 報酬金タイムチャージその他 タイムチャージの割合を比較すると 関東に所在する事務所 20 人以上の 弁護士が所属する事務所 受任件数が過去 5 年で原告 被告ともに 10 件以上 ある事務所が 他の属性に比べて高い

はじめに 産業財産権制度問題調査研究事業は 専門家を交えた研究委員会 国内外公開情報調査 国内外ヒアリング調査 国内外アンケート調査等により 産業財産権法のみならず隣接法領域を含む広い視点から分析を行うことで 知的財産創造物の保護の現状把握及びその在り方等について検討を行い 産業財産権制度の法制面や

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