外傷性肩関節前方脱臼に対する理学療法の一例 外旋位固定による保存療法 松平兼一 1) 風間裕孝 1) 1) 富永草野クリニックリハビリテーション科 キーワード : 外傷性肩関節前方脱臼 外旋位固定 肩関節後上方組織 はじめに 外傷性肩関節脱臼では前方脱臼が 95% を占めており 受傷時に前下関節上腕

Size: px
Start display at page:

Download "外傷性肩関節前方脱臼に対する理学療法の一例 外旋位固定による保存療法 松平兼一 1) 風間裕孝 1) 1) 富永草野クリニックリハビリテーション科 キーワード : 外傷性肩関節前方脱臼 外旋位固定 肩関節後上方組織 はじめに 外傷性肩関節脱臼では前方脱臼が 95% を占めており 受傷時に前下関節上腕"

Transcription

1 腓骨筋腱炎における疼痛出現時期と足部アーチ低下との関係について -4 症例に認めた歩行時の特異的所見 - 小林諭史 1) 吉川友理 1) 山本昌樹 2) 1) 医療法人アレックス上田整形外科クリニックスポーツ関節鏡センター 2) 特定医療法人誠仁会大久保病院明石スポーツ整形 関節外科センターキーワード : 腓骨筋腱炎 歩行 長腓骨筋 足部アーチ はじめに 腓骨筋腱炎の発症には 後足部の内反や回外 腓骨筋滑車の肥大 慢性足関節外側不安定性 踵骨骨折後の合併症などが報告されている 今回 腓骨筋腱炎と診断された 4 症例に共通する理学所見と歩行時の特異的所見について若干の考察を加えて報告する 症例には 本発表の目的と意義について十分に説明し 同意を得た 症例紹介 症例 1 は 60 歳代女性 足関節内反捻挫をきっかけとして疼痛が発現した 症例 2 は 10 歳代女性 2 ヶ月前よりソフトテニスの練習中に疼痛が発現した 症例 3 は 60 歳代女性 数週間前より歩行時に疼痛が発現した 症例 4 は 60 歳代女性で 徒歩での通勤時に疼痛が発現した 全症例の疼痛は荷重時痛であり 足関節外側部に発現した 理学療法評価 全症例に共通する理学所見は 歩行時の初期接地期に後足部が回外し 立脚中期から踵離地期に足部アーチの低下と荷重時痛を足関節外側部に認めたことであった 荷重位単純 X 線画像における M1-5 角の平均値は 26.9±2.1 であり全症例において開帳足傾向であった 林らによるフットプリントの分類において 症例 1 は横アーチ低下足 症例 2 は後足部回内足 症例 3 は扁平足 症例 4 は後足部回外足であった 圧痛は全症例において長腓骨筋腱に認めた 治療内容 全症例に対して足底挿板を作製した 足底挿板は後足部回内誘導による初期接地期の踵骨直立化 立脚中期から踵離地期における足部アーチ低下に対して中足部から前足部まで保持し 足部マルアライメントを是正することを目的に中足骨パッドを組み合わせて作製した 全症例において 足底挿板により疼痛の消失ないし軽減を認めた また 運動療法として足部内在筋トレーニングを実施し 足部アーチ保持を促した 考察 今回 全症例に共通する理学所見は 歩行時の初期接地期に後足部が回外することと 立脚中期から踵離地期に足部アーチの低下と荷重時痛を足関節外側部に認めたことであった 初期接地期の後足部が内反や回外することは腓骨筋腱炎の身体的特徴として報告されており 足関節外反の作用を持つ腓骨筋群の過剰収縮を誘発したものと考えられる また腓骨筋のうち 長腓骨筋は楔状骨 第 1 中足骨底に停止し 足部外返しと足部アーチ保持に機能する 立脚中期から踵離地期に認めた足部アーチの低下は足部内在筋の筋力低下をうかがわせる所見であり 足部アーチの保持のために長腓骨筋への負荷が集中し 荷重時に長腓骨筋の収縮時痛が生じたことが 症状の発現につながったものと考えられる そのため治療としては 足底挿板による足部マルアライメントの是正を図り 足部内在筋トレーニングを実施したことで疼痛の消失や軽減を得ることができた 今回の症例のごとく 立脚中期から踵離地期にかけて足関節外側部の疼痛と足部アーチの低下を認める場合は 腓骨筋の中でも長腓骨筋が主たる障害組織である可能性が示唆された

2 外傷性肩関節前方脱臼に対する理学療法の一例 外旋位固定による保存療法 松平兼一 1) 風間裕孝 1) 1) 富永草野クリニックリハビリテーション科 キーワード : 外傷性肩関節前方脱臼 外旋位固定 肩関節後上方組織 はじめに 外傷性肩関節脱臼では前方脱臼が 95% を占めており 受傷時に前下関節上腕靭帯関節唇複合体 ( 以下 AIGHL-LC) の損傷を伴うことが多い 保存療法では外旋位固定が推奨されており 従来の内旋位固定より再脱臼率が少ないことが報告されている 今回 外傷性肩関節前方脱臼に対して外旋位固定による保存療法が適応となった症例を担当した 肩関節後上方組織の拘縮除去に着目し 順調な経過を辿りスポーツ復帰となったため若干の考察を加え報告する なお 症例には本発表の目的と意義について十分に説明し同意を得た 症例紹介 野球部に所属する 16 歳の男子高校生で 右投右打の内野手である 今年 4 月 23 日 ダイビングキャッチ時に受傷し 同日当院を受診し外傷性左肩関節前方脱臼と診断され 徒手整復後 3 週間の外旋位固定となる 運動療法は固定除去日より開始となった CT 検査および MR 造影検査では骨性 Bankart 損傷および Hill-Sachs 損傷を認めたが 関節包断裂や HAGL 損傷は認めなかった なお 1 年前に初回脱臼をしたが自己整復しており 医療機関は受診していない 理学療法評価 初回評価時 著明な疼痛および圧痛は認めなかった 関節可動域は肩関節屈曲 外転 160 肩関節屈曲 30 位での内旋 60 と若干の制限を認めた 徒手筋力検査は修復を考慮して行わなかった 全身関節弛緩性は陽性で器質的不安定性を有していた 治療内容 肩関節後上方組織の拘縮除去を中心とした関節可動域 ex. 段階的な腱板筋群 ex. 肩甲骨上方回旋筋 ex. を開始した 経過 受傷 6 週目までは修復過程を考慮して肩関節前方組織へのストレスとなる操作は避け AIGHL-LC の修復を優先させるように努めた 同時期における関節可動域は屈曲 外転 180 肩関節屈曲 30 位での内旋 90 と良好であり 徒手筋力検査における腱板筋群および肩甲骨上方回旋筋の筋力が 4 レベルであったため 漸増的にスポーツ復帰が許可された 受傷 7 週目における肩関節伸展 50 位での内旋は 30 ( 対側 30 ) であり エコー所見上 骨頭の前方偏位はなく肩関節後上方組織の拘縮改善を認めた 受傷 3 ヵ月にてスポーツ完全復帰が許可され 問題なく経過したため 運動療法終了となった 考察 外旋位固定は従来の内旋位固定と比較すると 損傷した関節唇を元の位置に戻して関節窩との間に組織癒合を作りやすい特徴を有し 再脱臼リスクの軽減に効果的である 本症例においても外旋位固定が施されたが その固定肢位が故に肩関節後上方組織に拘縮を生じやすいと考えた 同部位の拘縮は骨頭を前方にシフトさせて AIGHL-LC の組織的修復の阻害因子になると推察したため 運動療法では後上方組織の拘縮除去を優先的に行い 損傷組織へのストレス軽減に努めた結果 再脱臼なくスポーツ復帰に至ったと考えられた

3 手指牽引時の舟状骨の動態について ~ 超音波画像診断装置を用いての検討 ~ 山本紘之 1) 井坂晴志 1) 森統子 2) 浅野昭裕 3) 1) 医療法人優進会いまむら整形外科 2) まつもとペインクリニック整形外科 3) 碧南市民病院 キーワード : 手指 牽引 舟状骨 はじめに ギプス固定中の橈骨遠位端骨折に対する運動療法は 癒着 拘縮予防を目的に手指の ROM 訓練 ( 自動 他動 ) やギプス内での手関節等尺性収縮 また手根骨の可動性を維持する目的で手指の牽引操作を行なう そこで今回我々は 超音波画像診断装置 ( 以下 : エコー ) を用いて 各手指牽引時における舟状骨の動態について検討したので報告する 対象 健常成人 10 名 20 関節 ( 男性 5 名 女性 5 名 年齢 27.9±7.7 歳 ) を対象とした 対象者全てに対し本発表の目的と意義について十分に説明し 同意を得た 方法 端座位にて 肩関節 1st ポジション 前腕 手関節中間位となるように ベッドと前腕の間に台を置き調節した また牽引時に前腕が移動しないように ベルトを用いて椅子と上腕とを固定した 手指全体には滑り止めを巻き先端にはロープを結び ロープの先端には重錘を装着した 100g 単位で動態を確認し エコー上舟状骨の移動が制限される牽引力 ( 以下 : 最大値 ) を計測した 手指の牽引は全指で行い 中手骨の長軸方向に牽引を加えた エコーは日立メディコ社製超音波画像診断装置 MyLab25 を用い 12.0MHz リニア式プローブを使用した 計測は 橈骨遠位端上縁を通過する垂線と 牽引前の舟状骨結節頂点との距離を a 牽引中の舟状骨結節頂点との距離を b とし その差を水平距離として計測した 統計学的処理には paired t-test を用い有意水準 5% とした 結果 最大値の平均は母指 5300g 示指 4600g 中指 4200g 環指 4000g 小指 3900g であった 水平距離は a が 1.89±0.26cm b が母指 2.43±0.26cm 示指 2.04±0.26cm 中指 1.83±0.26cm 環指 1.72±0.23cm 小指 1.72±0.22cm であった 母指示指では統計学的には有意に遠位へ移動し ( 母指示指 p<0.001) 中指では有意差は無く 環指小指では有意に近位へ移動した ( 環指小指 p<0.001) また母指と示指 環指と小指を student s t-test を用いて統計学的処理を行ない 示指に比べ母指では舟状骨結節は統計学的には有意に遠位へ移動した (p<0.001) また環指と小指では舟状骨結節の近位への移動には有意差は無かった 考察 前腕に対して母指示指の中手骨は橈側に傾き 中指は平行 環指小指は尺側に傾いている そのため手指を牽引すると母指示指では手関節が尺屈 中指では牽引 環指小指では橈屈する方向に力が加わる 手関節が尺屈すると舟状骨は橈側へ移動しながら背屈し 手関節が橈屈すると舟状骨は尺側へ移動しながら掌屈する そのため母指示指の牽引では舟状骨が背屈 環指小指では舟状骨が掌屈したのではないかと考えた また手関節は橈屈より尺屈可動域のほうが大きいため 最大値が小指側より母指側で大きかったと考えた 今回の研究から牽引する手指により 舟状骨の動く距離や方向が異なることが分かった これよりギプス固定中の手指牽引操作は 舟状骨の可動性を促し拘縮予防に繋がると思われた

4 逆行性髄内釘固定術後に生じた膝関節の拘縮が改善した大腿骨骨幹部骨折症例の 1 例 吉永光恵 1) 奥田正作 1 ) 大野雅則 MD1) 1) 水無瀬病院 キーワード : 大腿骨骨幹部骨折 逆行性随内釘 可動域改善アプローチ 筋機能改善アプローチ はじめに 大腿骨骨幹部骨折に対して逆行性髄内釘固定術を受け 著明な左膝関節屈曲可動域の制限を呈した症例の理学療法を経験したので 経過ならびに運動療法について報告する 尚 症例には本発表の意義と目的を十分に説明し同意を得た 症例紹介 70 歳代後半の女性である 60 歳代に左大腿骨転子部骨折の既往があり compression hip screw(chs) にて骨接合術が施行されていた この度 自転車走行中に転倒し左大腿骨骨幹部螺旋骨折を受傷した 前医にて受傷 9 日後に逆行性髄内釘を用いた観血的骨接合術を受けた 手術はCHSを抜去後に髄内釘を挿入する予定であったが CHSの抜去途中で転子下の螺子挿入孔に一致した骨折を生じたため CHSの抜去は行わず予定より短い髄内釘を挿入した そのため骨折部の固定性が不十分と考えられ免荷状態のまま 積極的な運動療法は施行されずに術後 63 日で当院に転院してきた 前医では車椅子自立がゴールであると告げられていた 理学療法評価 初診時 左膝関節屈曲 45 度 伸展 -20 度と著明な可動域制限を呈していた 大腿部の筋萎縮も著明であった 左膝関節屈曲 25 度位より左膝関節屈曲 伸展ともに自動運動は不可能であり 左股関節周囲筋は収縮を認めるものの自動運動は困難であった 左膝関節最大屈曲時に膝蓋骨周囲の軟部組織に強い緊張が確認されたが それより近位の大腿部には屈曲に付随する伸張感は認められなかった 膝蓋骨の可動性はほぼ消失し膝蓋支帯 膝蓋上嚢 広筋群斜走線維を含めた広範な癒着が考えられた また大腿外側部には30cmにわたる皮切痕がみられた 左下肢への荷重は困難で ADLは車椅子移乗が見守りレベルであった 治療 膝蓋骨の可動性を拡大させるため 膝蓋支帯 膝蓋上嚢 広筋群斜走線維の癒着に対し徒手的に剥離操作を実施した 具体的には筋線維方向に対し横断的に骨膜から筋を剥がすように回転操作を加え 遠位部より順に癒着剥離を行った 剥離操作による関節可動域の拡大に併せ 筋収縮機能の改善を目的に自動介助運動を行った 剥離操作後に疼痛が出現しないことを確認し 再癒着 浮腫予防を徹底し理学療法を継続した 経過 左膝関節の伸展は受傷 68 日後に0 度 屈曲は84 日後に80 度 extension lagは-5 度となった 骨癒合の進行とともに荷重訓練を開始し 退院時の162 日後には左膝関節は屈曲 90 度 伸展 0 度 lagは0 度に改善し一本杖歩行が自立した 考察 一般に 60 日以上の膝関節固定では膝蓋上嚢を含めた関節内の強い結合織性癒着が完成すると言われていることより 本症例のROMの回復は極めて難しいと考えられた 不動に伴う膝蓋支帯 膝蓋上嚢 広筋群斜走線維の癒着は高度であり 膝関節の屈曲可動域の改善には限界があった しかし 伸展可動域は0 度を獲得し アンプリチュード機能の改善を得てlagの消失を獲得したことが 最終的に一本杖歩行を可能にしたと考察する

5 大腿直筋の起始部が鼡径部痛の原因と考えられた一症例栗林亮 1) 木村幹 1) 1) 松戸整形外科病院リハビリテーションセンターキーワード : 鼡径部痛 大腿直筋 変形性股関節症 はじめに 足組み動作と長時間歩行において鼡径部痛を主訴とする症例を経験した 本症例に対して大腿直筋 ( 以下 RF) へのアプローチが有効であったため 今回得た理学所見と実施した運動療法に考察を加えて報告する なお 症例には本発表の目的と意義について十分に説明し 同意を得ている 症例紹介 症例は 70 歳代女性の専業主婦である 誘因なく右鼡径部痛が出現し X 線所見により初期の変形性股関節症と診断されて運動療法開始となった 第 4 腰椎に変性すべりが認められたが 神経症状は表出していない 理学療法評価 圧痛は RF 筋腹と寛骨臼上縁に認めた 健患側ともに Thomas test Ely test PLF test は陽性 仙腸関節のストレステストは陰性であった 腹臥位における股関節内転 10 中間位 外転 10 での膝関節屈曲角度は健患側ともに 130 であった 股関節回旋可動域は腹臥位における膝関節屈曲角度が と増大するにつれて 健側内旋 外旋 に対して 患側内旋 外旋 と患側に制限を認めた 股関節伸展角度は健側 10 患側-10 足関節背屈角度は健側 10 患側 0 であり 患側の立脚後期が短縮していた 治療内容 RF 筋腹のリラクゼーションに加え RF 起始部の柔軟性改善を目的として股関節包に付着する起始腱が筋腹に対して直線上となる股関節屈曲 90 での膝関節伸展運動と腹臥位において膝関節を屈曲した RF 伸張位での股関節回旋運動を行った また 患側立脚期の延長を目的として腸腰筋 長母趾屈筋 腓腹筋のリラクゼーションとストレッチを行った 経過 4 週後 股関節回旋可動域は膝関節屈曲角度を と増大するにつれて 患側内旋 外旋 と拡大し 寛骨臼上縁の圧痛と足組み動作時痛が消失した また 患側の可動域が股関節伸展 10 足関節背屈 10 と拡大したことで患側立脚後期が延長し 歩行時痛が消失した 考察 膝関節屈曲角度が股関節内外転肢位に影響を受けないことと Ely test 陽性から膝関節屈曲の制限筋を RF と推察した また 寛骨臼上縁の圧痛や RF を伸張することで患側股関節の回旋可動域が低下したことより 寛骨臼上縁や股関節包といった RF 起始部の柔軟性低下を推察した 田中らは 股関節伸展制限により歩行中の股関節屈曲モーメントが低値を示し 立脚期後半に余分な膝関節伸展筋力が必要になると報告している 本症例の歩行時痛は 腸腰筋の収縮不全を RF が代償したことによる RF 起始部への伸張刺激の反復によって生じたと推察した 足組み動作時痛は RF 起始部の柔軟性低下と RF の収縮を伴った股関節屈曲 内転動作によるインピンジメントや関節内圧上昇によって生じたと推察した 膝関節屈曲位での股関節回旋可動域を指標として RF 起始部の柔軟性改善と歩行時の代償量を減少させたことが鼡径部痛に有効であったと考える

6 第一中手骨基部骨折に対する早期運動療法 早川智広 1) 岡西尚人 1) 1) 平針かとう整形外科キーワード : 中手骨基部骨折 早期運動療法 開窓ギプス はじめに 母指の骨折は中手骨骨折 特に基部骨折の頻度が多く 他の手指骨折と同様に早期運動療法が重要とされている 今回 空手競技中に第一中手骨基部骨折を受傷した症例の運動療法を担当した 早期の競技復帰を希望した症例に対し開窓ギプスを併用した運動療法を施行し 受傷後 6 週にて競技復帰可能となった この経過と結果に考察を加え報告する なお症例には本発表の目的と意義について十分に説明し同意を得ている 症例紹介 症例は 40 歳代男性である 空手の試合中に右拳にて回し打ちをした際に受傷した 翌日に当院を受診し第一中手骨基部骨折と診断され ピンニング固定及びギプス固定を施行された 6 週後の競技復帰の希望により同日運動療法開始となった 固定範囲は第一指 IP 関節 手関節 第 2 5 指は MP 関節近位までであった 2 週後 X 線透視下にて安定性が良好であったためギプスの中手骨基部背側を開窓し 第一指の固定範囲を IP 関節近位とした 3 週後に抜釘し 4 週後に X 線所見にて仮骨形成を認めギプス除去となった 理学療法評価 運動療法開始時 第 2 5 指の関節可動域は左右差を認めなかった 2 週後第一指 IP 関節は伸展 0 屈曲 50 4 週後のギプス除去時第一指 CM 関節は橈側外転 40 尺側内転 0 掌側外転 40 掌側内転 0 MP 関節伸展 0 屈曲 35 IP 関節伸展 0 屈曲 75 であった 治療内容 受傷後 2 週までは第 2~5 指の内外転運動 各指節間関節の可動域訓練を行った ギプス開窓後は短母指伸筋 ( 以下 EPB) 腱 長母指伸筋 ( 以下 EPL) 腱周囲の皮下軟部組織のモビライセーション IP 関節の他動的な関節可動域訓練 ギプス除去後は EPB 腱 EPL 腱の滑走性の改善 CM 関節 MP 関節の可動域訓練を中心に行った 運動療法は週 2~3 回の頻度で行った 経過 ギプス除去 4 日後には第一指 CM 関節橈側外転 55 掌側外転 55 MP 関節屈曲 50 IP 関節曲 75 に改善を認め その1 週間後には橈側外転に 5 の左右差を認めるも その他の各関節の左右差は消失した 握力は 5 週の時点で左 46 kg 右 38 kgであった 考察 開窓ギプス下における運動療法は足関節周辺骨折や膝蓋骨骨折等での報告が散見され いずれも有効性が示唆されている 本症例は競技特性上フルグリップの獲得が重要であり 医師と協議のうえ症例に十分な説明を行った後ギプスを開窓し CM MP IP 各関節全ての屈曲制限因子となり得る EPB 腱 EPL 腱の滑走性維持を中心とした運動療法を実施した 超音波画像において EPB 腱 EPL 腱はフルグリップ時に遠位への滑走とともに中手骨上を示指へ移動する動態を示す ギプスを開窓したことで腱の遠位への滑走を触知しながら IP 関節の可動域訓練を行うことが可能となり また骨折部周囲の皮下組織への直接的なモビライセーションによって腱の滑走が維持されたことが 早期のフルグリップの獲得と競技復帰につながったと考えた

7 膝蓋靭帯炎の圧痛部位がスポーツ復帰期間に与える可能性 1) 1) 2) 1) 1) 1) 1) 山下綾乃 八木茂典 小俣浩一 渡辺佳祐 舞弓正吾 開沼翔 境由 1) 1) 3 ) 加里 早川雅代 森戸俊行 1) 東京西徳洲会病院リハビリテーション科 2) 東京西徳洲会病院スポーツリハビリテーションセンター 3) 東京西徳洲会病院関節外科センターキーワード : 膝蓋靭帯炎 圧痛部位 スポーツ復帰期間 はじめに 膝蓋靭帯炎は 主にスポーツ選手の膝蓋腱部に疼痛を惹起する 症状の増悪によりスポーツ活動が制限され 階段昇降や歩行が困難となる例も少なくない また スポーツ復帰まで 6 ヵ月以上要する難治例は 39% を占めると報告されている 我々は初診時における圧痛部位とそのスポーツ時痛消失に要する期間を調査したので報告する 対象 2011 年 1 月から 2013 年 12 月に当院にて膝蓋靭帯炎と診断された 79 名のうち日常的にスポーツを実施している 48 名 70 膝 ( 男性 39 名 57 膝 女性 9 名 13 膝 ) 平均 23.5 才 (9~61 才 ) を対象とした スポーツ種目は野球 10 名 バスケットボール 8 名 サッカー 5 名 空手 5 名 陸上競技 4 名 テニス 3 名 その他 13 名だった なお 症例には本研究の内容について同意を得て情報の取り扱いについては倫理的配慮として個人を特定するものは削除して行った 方法 検討項目は 1) 病期分類 (Roels 分類 ) 2) 初診時各動作 ( スポーツ 階段昇降 歩行 立ち上がり ) における疼痛の有無 3) 初診時における圧痛 ( 膝屈曲位膝蓋腱部 (F 群 ) 膝伸展位膝蓋腱部(E 群 ) 膝蓋骨下極 (A 群 )) の有無と そのスポーツ時痛消失までの期間とした 統計学的検討には Bonferroni/Dunn 法を用い P 値 0.05 未満を有意差ありとした 結果 初診時 Roels 分類は全例 phase3 だった 動作時痛はスポーツ時痛 70 膝 (100%) 階段昇降時痛 30 膝 (42.9%) 歩行時痛 16 膝 (22.9%) 立ち上がり時痛 11 膝 (15.7%) だった 動作時痛消失までの期間は スポーツ時痛は 55.4 日 階段昇降時痛は 30.3 日 歩行時痛は 29.0 日 立ち上がり時痛は 39.3 日だった E 群は 23 膝 E+A 群は 35 膝 F+E+A 群は 5 膝だった F 群は 1 膝 F+E 群は 3 膝 F+A 群は 3 膝 A 群は 0 膝だった スポーツ時痛消失期間は F+E+A 群 ( 76 日 ) E+A 群 ( 74.6 日 ) は E 群 ( 26.5 日 ) に比し有意に長かった (p<0.05) 考察 膝蓋靭帯炎はスポーツ復帰に長期間を要する例が存在するが 難治例となる因子は解明されていない 今回 圧痛部位とスポーツ時痛消失期間との関係を検討し 初診時における圧痛が 膝伸展位膝蓋腱部に膝蓋骨下極を伴う群と 膝屈曲位膝蓋腱部 膝伸展位膝蓋腱部 膝蓋骨下極の 3 者の混合群が治療に長期間を要することが分かった しかし一方 今回症例数が少ないため今後症例を重ねる必要性があると考える また MRI にて膝蓋靭帯表層 ( 滑液包 ) 膝蓋下脂肪体 膝蓋靭帯深層に高信号が認められると報告があり 画像所見による客観的な分類も必要であると考える

8 一側の高位脱臼型変形性股関節症と対側の外側型変形性膝関節症との合併例に対する治療経験境由加里 1) 八木茂典 2) 山下綾乃 1) 渡辺佳祐 1) 舞弓正吾 1) 開沼翔 1) 早川雅代 1) 小俣浩一 1) 森戸俊行 3) 1) 東京西徳洲会病院リハビリテーション科 2) 東京西徳洲会病院スポーツリハビリテーションセンター 3) 東京西徳洲会病院関節外科センターキーワード : 高位脱臼型変形性股関節症 THA 脚短縮 屈曲拘縮 はじめに 高位脱臼型の変形性股関節症では 脚短縮がみられ 大きく屈曲拘縮していることが多い 相対的脚長差のため立位アライメントや歩容は大きく崩れている 今回 右高位脱臼型変形性股関節症と左外側型変形性膝関節症との合併に対し 右人工股関節置換術 (THA) と左人工膝関節置換術 (TKA) が施行された症例を経験したので報告する 説明と同意 症例には本報告の主旨を十分に説明し 同意を得た 症例紹介 54 才女性 右変形性股関節症 ( 高位脱臼型 ) と左変形性膝関節症 ( 外側型 ) にて 2013 年 10 月に他院にて右 THA 施行され 左 TKA 目的にて当院受診した X 線所見より 右臼蓋に移植骨 2cm の脚短縮 小転子の解離術を認めた 立位アライメントは 右股関節屈曲 左膝関節屈曲 外反位であった 関節可動域は 右股伸展 -20 左膝伸展 -15 であった 歩行は 右立脚相にてデュシェンヌ-トレンデレンブルグ徴候が著明で 左立脚相は短縮していた 10m 歩行時間は 12.1 秒であった 2014 年 1 月に左 TKA(Zimmer LPS flex fixed) 施行 展開は medial parapatella approach であった 経過 左膝屈曲拘縮に対して伸展可動域エクササイズ 大腿四頭筋セッテイング ( 坐位 立位 ) 足踏みエクササイズなどを行った 右股関節屈曲拘縮に対しても積極的にアプローチした 股関節屈曲に作用する大腿筋膜張筋 小殿筋前部線維に対して収縮とストレッチングとを繰り返した 股関節伸展に作用する大殿筋 中殿筋後部線維をエクササイズした 術後 3 週 関節可動域は右股伸展 -10 左膝伸展 -12 となった 歩行は独歩となったが 歩容は右立脚相にてデュシェンヌ-トレンデレンブルグ徴候が著明で 左立脚相が短縮していた 10m 歩行時間は 11.6 秒であった 術後 4 週 関節可動域は股伸展 -5 膝伸展 -4 となったが 歩容 10m 歩行時間に変化はなかった 股伸展にて 10 の lag が残存していたためエクササイズし 右脚に 1cm の補高を行った 歩容の異常は是正され 10m 歩行時間は 8.3 秒と改善した 考察 高位脱臼型の変形性股関節症は 脚短縮がみられ屈曲拘縮していることが多い 腸腰筋 恥骨筋は走行が乱れ 大腿筋膜張筋 小殿筋 中殿筋 内転筋は短縮している これに対する THA は 腸腰筋 内転筋を解離し骨頭を引き下げる しかし 3cm 以上の引き下げは坐骨神経麻痺を生じる可能性があるため それ以下に留められ脚短縮が残存することがある 骨頭引き下げによって恥骨筋 小殿筋 大腿筋膜張筋は更に緊張し屈曲拘縮が助長される 症例は右股関節 2cm の脚短縮と高度な屈曲拘縮があった 左 TKA 術後 膝伸展可動域が改善すると相対的脚長差は拡大することになる 脚長差 1.5cm までは骨盤で代償できると報告されているが 症例は骨盤での代償は困難と考えた そこで右脚に 1cm の補高をすることと右股関節屈曲拘縮を改善することで 相対的脚長差が是正され 歩容改善 歩行速度が向上したと考えられた

9 後骨間神経麻痺に対して手指伸展機能再建術を施行された一症例 小野正博 1) 見田忠幸 1) 服部司 1) 三倉一輝 2) 山本昌樹 3) 1) 医療法人秋山整形外科クリニックリハビリテーション科 2) 医療法人昇陽会城北整形外科クリニックリハビリテーション科 3) 特定医療法人誠仁会大久保病院明石スポーツ整形 関節外科センター キーワード : 滑走性 筋力 関節固定機能 縫合腱 はじめに 後骨間神経麻痺は 手指の伸展障害を呈するものである 今回 後骨間神経麻痺発症後 手指伸展機能再建術を施行された症例を経験し 良好な成績が得られたため 考察を加え報告する 尚 症例には本研究の趣旨を説明し 同意を得た 症例紹介 症例は 70 歳代の男性である 約 2 年前より誘因なく手指の伸展が困難となり 他院を受診した 約 1 年半 保存的に加療したが症状が改善せず 手指伸展機能を再建するため腱移行術が施行された 手術は 橈側手根屈筋腱を切離し 浅指屈筋の橈側 1/3 を切開して通した後 前腕骨間膜を通して総指伸筋腱と縫合した また 同様の操作で長掌筋腱を浅指屈筋の尺側 1/3 骨間膜を通して小指伸筋腱と縫合する方法が施行された 術後より 6 ヶ月間 他院にて加療されていたが 手指の伸展制限が残存したために当院を受診し 理学療法開始となった 理学療法評価 理学療法初診時の関節可動域は 手関節他動掌屈 65 背屈 70 前腕回内 75 回外 85 と制限を認めたが 母指から小指各関節の他動屈曲 伸展 母指の各自動運動に制限を認めなかった また 示指から小指中手指節関節 (MP) の自動伸展が制限され 手関節掌屈位に比べ中間位 軽度背屈位では制限を強く示した 握力は患側 31.5kg 健側 44.0kg であり 浮腫や圧痛は認めなかった 治療内容 運動療法は 手指 手関節 前腕の関節可動域訓練 縫合腱の滑走訓練を中心に実施した 腱滑走訓練は 手関節掌屈位 中間位での手指自動伸展と他動屈曲運動 同肢位での浅指屈筋収縮訓練 さらに橈骨手根関節を徒手的に固定した状態で手指自動伸展運動 grip exercise を実施した 経過 運動療法開始より 4 ヶ月後 箸での食事動作や排泄動作などの日常生活動作での制限は消失した 更なる筋力強化を目標に運動療法を継続し 加療 6 ヶ月後には手関節中間位での示指から小指 MP 関節の自動伸展が僅かに制限されるものの 患側握力が 41.0 kgと健側とほぼ同等となり 理学療法を終了した 考察 本症例では 縫合腱が浅指屈筋の橈側と尺側 骨間膜を通過するため 同腱の滑走障害が生じる可能性があった そのため 手関節掌屈位にて橈側手根屈筋 総指伸筋の縫合腱を遠位滑走させた肢位にて手指を他動屈曲して遠位滑走を促し 手指自動伸展により近位滑走を促して縫合腱の滑走性改善に努めた また 橈骨前面を走行する橈側手根屈筋腱 長掌筋腱 後面を走行する総指伸筋腱が移行腱として用いられたため 各筋による手関節固定機能が低下し 握力 手指伸展筋力は低下すると予想された そのため 徒手的に橈骨手根関節を固定した肢位で grip exercise 手指の自動伸展を実施し 良好な成績が得られた 本症例では 如何に縫合腱を滑走させ 手指伸展筋力 握力を向上させるかが治療のポイントとなると考えられた

10 内側膝蓋大腿靭帯 (MPFL) 修復術後に機能解剖を考慮して運動療法を行った一症例 1) 1) 2) 3) 3) 水谷隼大苅谷賢二佐藤文則齋藤正佳赤羽根和良 1) 野口整形外科内科医院 2) 岐阜市民病院 3) さとう整形外科キーワード : 内側膝蓋大腿靱帯 膝蓋骨脱臼 運動療法 はじめに 内側膝蓋大腿靭帯 ( 以下 :MPFL) は膝蓋骨外方脱臼に対する第一制動機構とされており 膝蓋骨脱臼ではまずこの組織が損傷する 今回 外傷による膝蓋骨脱臼にて MPFL 損傷をきたし 修復術が施行された症例を経験した 術後の修復過程と機能解剖を考慮した適切な運動療法により良好な成績が得られたため報告する なお症例には 本発表の目的と意義について十分に説明し 同意を得ている 症例紹介 症例は 18 歳の男性である 体育の際に転倒し受傷した 受傷同日に当院を受診し レントゲン MRI 所見にて左膝蓋骨脱臼骨折 左 MPFL 損傷と診断され 他院にて MPFL 縫合術が施行された 術後から knee Brace 固定を 1 週間装着後退院し 当院にて運動療法が開始となった 日常生活では Patella Brace の装着を義務づけ 医師からは術後 4 週までは屈曲 60 までと制限された 初回理学療法評価 術部の内外側膝蓋下ポータル部は 膝伸展時の膝蓋腱の浮き上がりがなく陥没しており 徒手による膝蓋腱の左右への滑走性も制限されていた また 大腿骨内側顆から内側 4.5 cmの切皮部は 触診より皮下組織との滑走性が乏しかった 術後 1 週での膝他動可動域は 伸展 -5 屈曲 45 extension lag15 flexion lag15 で屈曲最終域にて膝内側部に縦断的な疼痛を訴えた 膝蓋骨は健側と比較し約 2 cmの膝蓋骨低位を認め 徒手による内側方向の持ち上がりが制限されていた 治療内容および経過 運動療法初期は patella setting 膝蓋下脂肪体のストレッチング VM を中心とした筋力訓練を施行した 術後 4 週にて医師より屈曲 90 まで許可されたが 50 付近で膝内側部に縦断的な疼痛を訴えた また 徒手的に膝蓋骨を内側へ寄せると屈曲角度は 60 まで拡大し 外側へ寄せると屈曲角度は 45 まで減少した そこで 膝蓋骨を内側に寄せながら伸展機構のストレッチングと可動域訓練を施行した 術後 8 週にて屈曲 90 獲得し その後は術切皮部の後方への滑走性を促し 屈曲に伴う下腿の内旋を誘導した 術後 10 週で屈曲 120 術後 12 週で屈曲 145 術後 17 週で正座獲得し ADL での脱臼感や不安定性は認めなかった 考察 内側膝蓋支帯と膝関節包の間での癒着は膝蓋骨の長軸方向の滑走障害とともに MCL の後方への滑走障害が生じ屈曲制限を呈すると報告されている 本症例においても 術後 4 週での膝蓋骨の操作による屈曲可動域の変化や 膝蓋骨の内側への持ち上がりが制限されていたことより MPFL を含めた内側膝蓋支帯での癒着が屈曲制限因子であると考えられた MPFL の修復過程を配慮すると 屈曲に伴う膝蓋骨の運動にて過度な伸長ストレスが加わる危険性があるため回避し 徒手的に膝蓋骨を内側に寄せた状態で可動域訓練を行った 修復過程と機能解剖を考慮した運動療法を展開したことにより 不安定性を生じることなく屈曲可動域が獲得できたと考えられた

2 片脚での体重支持 ( 立脚中期, 立脚終期 ) 60 3 下肢の振り出し ( 前遊脚期, 遊脚初期, 遊脚中期, 遊脚終期 ) 64 第 3 章ケーススタディ ❶ 変形性股関節症ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2 片脚での体重支持 ( 立脚中期, 立脚終期 ) 60 3 下肢の振り出し ( 前遊脚期, 遊脚初期, 遊脚中期, 遊脚終期 ) 64 第 3 章ケーススタディ ❶ 変形性股関節症ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー PT OT ビジュアルテキスト 姿勢 動作 歩行分析 contents 序ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー畠中泰彦 3 本書の使い方ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

More information

Ⅰ はじめに 柔道整復師が取り扱う骨折や脱臼などの外傷の治療の基本原則は非観血的療法である その中で通常は 観血的療法の適応となる外傷でも非観血的療法を行なう場合がある 今回は 観血的療法を選択すること が多い中手指節関節 以下 MCP関節 脱臼を伴った示指基節骨骨折に対し非観血的療法を行った症例を

Ⅰ はじめに 柔道整復師が取り扱う骨折や脱臼などの外傷の治療の基本原則は非観血的療法である その中で通常は 観血的療法の適応となる外傷でも非観血的療法を行なう場合がある 今回は 観血的療法を選択すること が多い中手指節関節 以下 MCP関節 脱臼を伴った示指基節骨骨折に対し非観血的療法を行った症例を 示指基節骨骨折を伴った中手指節関節脱臼の1例 田村 哲也 下小野田 一騎 末吉 祐介 山際 まどか 岡田 尚之 了德寺大学 健康科学部整復医療 トレーナー学科 了德寺大学 健康科学部医学教育センター 要旨 今回我々は比較的まれであり 観血的療法を選択することの多い中手指節関節 以下 MCP関節 脱臼を 伴った示指基節骨骨折の症例に対して 非観血的療法を行い良好な結果を経験したため報告する 症例は 歳女性

More information

untitled

untitled 関節疾患理学療法研究会セミナー 臨床的推論に役立つ 機能解剖学 最新の知見 平成19 年 4月 28日 東京ウィメンズプラザ 主催 関節疾患理学療法研究会 http://jt-disease.hp.infoseek.co.jp/ Knee Rt 脛骨上関節面への半月周縁の固定力の違い 伸展時の半月運動制動 内側 : 半膜様筋 外側 : 膝窩筋 屈曲における半月運動と膝窩筋 膝窩筋は 半月を誘導する!?!?

More information

スケジュール 14:00 受付開始 15:00 開会の辞 15:15 情報提供 血液凝固阻止剤 クレキサン皮下注キット 2000 IU 科研製薬株式会社 15:30 一般演題 ( 研究 症例発表 ) 発表 :7 分質疑応答 :5 分座長 : 吉田整形外科病院理学療法士近藤秀哉 1) 超音波画像診断装

スケジュール 14:00 受付開始 15:00 開会の辞 15:15 情報提供 血液凝固阻止剤 クレキサン皮下注キット 2000 IU 科研製薬株式会社 15:30 一般演題 ( 研究 症例発表 ) 発表 :7 分質疑応答 :5 分座長 : 吉田整形外科病院理学療法士近藤秀哉 1) 超音波画像診断装 第 4 回 股関節リハビリテーション研究会 抄録集 日時 : 平成 30 年 2 月 3 日 ( 土 )15:00~ 会場 : 科研製薬名古屋支部 4 階花の木ホール 466-0015 愛知県名古屋市昭和区御器所通 2-27-1 TEL:052-745-7811 主催 : 股関節リハビリテーション研究会共催 : 科研製薬株式会社 スケジュール 14:00 受付開始 15:00 開会の辞 15:15

More information

5 月 22 日 2 手関節の疾患と外傷 GIO: 手関節の疾患と外傷について学ぶ SBO: 1. 手関節の診察法を説明できる 手関節の機能解剖を説明できる 前腕遠位部骨折について説明できる 4. 手根管症候群について説明できる 5 月 29 日 2 肘関節の疾患と外傷 GIO: 肘関節の構成と外側

5 月 22 日 2 手関節の疾患と外傷 GIO: 手関節の疾患と外傷について学ぶ SBO: 1. 手関節の診察法を説明できる 手関節の機能解剖を説明できる 前腕遠位部骨折について説明できる 4. 手根管症候群について説明できる 5 月 29 日 2 肘関節の疾患と外傷 GIO: 肘関節の構成と外側 日付 時限 4 月 10 日 2 変形性関節症 ( 総論 ) GIO: 変形性関節症について学ぶ SBO: 1. 変形性関節症の病態について説明できる 変形性関節症の成因について説明できる 変形性関節症のX 線所見を説明できる 4. 変形性関節症の治療について説明できる 4 月 17 日 2 骨 関節の炎症 (RA 感染症 ) GIO: 骨 関節感染症および関節リウマチを理解する SBO: 1. 化膿性骨髄炎を説明できる

More information

対象 :7 例 ( 性 6 例 女性 1 例 ) 年齢 : 平均 47.1 歳 (30~76 歳 ) 受傷機転 運転中の交通外傷 4 例 不自然な格好で転倒 2 例 車に轢かれた 1 例 全例後方脱臼 : 可及的早期に整復

対象 :7 例 ( 性 6 例 女性 1 例 ) 年齢 : 平均 47.1 歳 (30~76 歳 ) 受傷機転 運転中の交通外傷 4 例 不自然な格好で転倒 2 例 車に轢かれた 1 例 全例後方脱臼 : 可及的早期に整復 石川県立中央病院整形外科 堀井健志高田宗知島貫景都菅沼省吾虎谷達洋引地俊文安竹秀俊 対象 :7 例 ( 性 6 例 女性 1 例 ) 年齢 : 平均 47.1 歳 (30~76 歳 ) 受傷機転 運転中の交通外傷 4 例 不自然な格好で転倒 2 例 車に轢かれた 1 例 全例後方脱臼 : 可及的早期に整復 骨折型 :Pipkin 分類 Pipkin. JBJS 39-A. 1957 Type 1 Type

More information

2012 年度リハビリテーション科勉強会 4/5 ACL 術後 症例検討 高田 5/10 肩関節前方脱臼 症例検討 梅本 5/17 右鼠径部痛症候群 右足関節不安定症 左変形性膝関節症 症例検討 北田 月田 新井 6/7 第 47 回日本理学療法学術大会 運動器シンポジウム投球動作からみ肩関節機能

2012 年度リハビリテーション科勉強会 4/5 ACL 術後 症例検討 高田 5/10 肩関節前方脱臼 症例検討 梅本 5/17 右鼠径部痛症候群 右足関節不安定症 左変形性膝関節症 症例検討 北田 月田 新井 6/7 第 47 回日本理学療法学術大会 運動器シンポジウム投球動作からみ肩関節機能 2013 年度リハビリテーション科勉強会 4/4 接遇研修 リハビリテーション科における患者対応 接遇 勉強会 沼澤 4/11 運動器の10 年日本協会軟式野球指導者講習会 成長期のスポーツ障害 伝達勉強会 北中 4/18 リハビリテーション科定例カンファレンス カンファレンス リハビリテーション科 4/25 高周波治療器の使用方法 勉強会 INDIBA JAPAN 5/2 内側上顆骨端核障害 膝内側側副靭帯損傷

More information

足部について

足部について はじめに 足部について 2018.1.7( 日 ) 世良田美紀 足部の骨はなぜ多いのか疑問に思ったため 今回は足部について考察したい また 外来患者様に対し インソールを入れることがあるが 正しく理解できていないように思った 骨形態を学習 理解し足部の役割を理解したいと思った 足とは 足関節と足部が含まれ 一般的に 1 つの機能ユニットとして考えられている 足は身体の土台として 地形変化への適合 身体平衡の保持

More information

6 腰椎用エクササイズパッケージ a. スポーツ選手の筋々膜性腰痛症 ワイパー運動 ワイパー運動 では 股関節の内外旋を繰り返すことにより 大腿骨頭の前後方向への可動範囲を拡大します 1. 基本姿勢から両下肢を伸展します 2. 踵を支店に 両股関節の内旋 外旋を繰り返します 3. 大腿骨頭の前後の移

6 腰椎用エクササイズパッケージ a. スポーツ選手の筋々膜性腰痛症 ワイパー運動 ワイパー運動 では 股関節の内外旋を繰り返すことにより 大腿骨頭の前後方向への可動範囲を拡大します 1. 基本姿勢から両下肢を伸展します 2. 踵を支店に 両股関節の内旋 外旋を繰り返します 3. 大腿骨頭の前後の移 6 腰椎用エクササイズパッケージ a. スポーツ選手の筋々膜性腰痛症 胸郭リアライメント 胸郭リアライメント では 胸郭の可動性を拡大しつつ 胸郭周囲の筋緊張を軽減することを目的とします 2. 上肢と下肢が脱力できたら徐々に深い呼吸を行いま す 呼吸を10 回程度繰り返します 腕の外転運動と深呼吸 肩の外転運動と深呼吸 では 胸郭の最大限の拡張を促します 2. 両肩を適度に外転させます 肘は床から離さないようにします

More information

<4D F736F F D208FE18A B8982CC8C8892E882C982C282A282C45F967B95B65F2E646F63>

<4D F736F F D208FE18A B8982CC8C8892E882C982C282A282C45F967B95B65F2E646F63> 別添 1 労災保険における関節の機能障害の評価方法及び関節可動域の測定要領 第 1 関節の機能障害の評価方法 関節の機能障害は 関節の可動域の制限の程度に応じて評価するものであり 可動域の 測定については 日本整形外科学会及び日本リハビリテーション医学会により決定された 関節可動域表示ならびに測定方法 に準拠して定めた 第 2 関節可動域の測定要領 ( 以下 測定要領 という ) に基づき行うこととする

More information

m A, m w T w m m W w m m w K w m m Ⅰはじめに 中手指節関節 以下 MP関節屈曲位でギプス固定を行い その直後から固定下で積極的に手指遠位指 節間関節 以下 DI P関節 近位指節間関節 以下 PI P関節の自動屈伸運動を行う早期運動療法 以下 ナックルキャストは

m A, m w T w m m W w m m w K w m m Ⅰはじめに 中手指節関節 以下 MP関節屈曲位でギプス固定を行い その直後から固定下で積極的に手指遠位指 節間関節 以下 DI P関節 近位指節間関節 以下 PI P関節の自動屈伸運動を行う早期運動療法 以下 ナックルキャストは 手指基節骨骨折に対するナックルキャスト固定下での早期運動療法を行った1例 下小野田 一騎 皆川 英成 関口 勲 了德寺大学 健康科学部医学教育センター 医療法人社団了德寺会 上青木整形外科 要旨 今回われわれは挫創を伴う転位の著明な手指基節骨基部骨折に対し 中手指節関節 以下 MP関節屈 曲位ギプス固定を行い その直後から固定下で積極的に手指遠位指節間関節 以下 DI P関節 近位指節 間関節 以下

More information

スライド 1

スライド 1 本日の内容 姿勢 動作観察の基本 G 制御 P 制御 関節モーメント 方向制御と瞬間中心 文京学院大学福井勉 本日の内容 姿勢 動作と運動器疾患 G 制御 P 制御 関節モーメント 方向制御と瞬間中心 姿勢 動作が原因である可能性が高いもの 変形性関節症スポーツ障害習慣 姿勢 動作が結果である可能性の高いもの 外傷手術後疼痛を有する どこが ( 最も ) 動いているのか? どこか ( 最も ) 動かないでいるのか?

More information

本研究の目的は, 方形回内筋の浅頭と深頭の形態と両頭への前骨間神経の神経支配のパターンを明らかにすることである < 対象と方法 > 本研究には東京医科歯科大学解剖実習体 26 体 46 側 ( 男性 7 名, 女性 19 名, 平均年齢 76.7 歳 ) を使用した 観察には実体顕微鏡を用いた 方形

本研究の目的は, 方形回内筋の浅頭と深頭の形態と両頭への前骨間神経の神経支配のパターンを明らかにすることである < 対象と方法 > 本研究には東京医科歯科大学解剖実習体 26 体 46 側 ( 男性 7 名, 女性 19 名, 平均年齢 76.7 歳 ) を使用した 観察には実体顕微鏡を用いた 方形 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 坂本和陽 論文審査担当者 主査副査 宗田大星治 森田定雄 論文題目 An anatomic study of the structure and innervation of the pronator quadratus muscle ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > 方形回内筋は浅頭と深頭に区別され, 各頭がそれぞれ固有の機能をもつと考えられている しかし,

More information

肩関節第35巻第3号

肩関節第35巻第3号 アスリートに対する鏡視下バンカート法の手術成績とスポーツ復帰プログラム 福岡大学筑紫病院整形外科 櫻 井 真 柴 田 陽 三 篠 田 毅 福岡大学医学部整形外科学教室 伊 崎 輝 昌 寺 谷 威 内 藤 正 俊 福岡大学病院リハビリテーション部 藤沢基之 福岡大学救急救命センター 熊野貴史 ClinicalResultsandSportsReturnofArthroscopicBankartRepair

More information

手指中節骨頚部骨折に対する治療経験 桐林俊彰 1), 下小野田一騎 1,2) 3), 大澤裕行 1) 了德寺大学 附属船堀整形外科 了德寺大学 健康科学部医学教育センター 2) 3) 了德寺大学 健康科学部整復医療 トレーナー学科 要旨今回, 我々は初回整復後に再転位を生じた右小指中節骨頚部骨折に対

手指中節骨頚部骨折に対する治療経験 桐林俊彰 1), 下小野田一騎 1,2) 3), 大澤裕行 1) 了德寺大学 附属船堀整形外科 了德寺大学 健康科学部医学教育センター 2) 3) 了德寺大学 健康科学部整復医療 トレーナー学科 要旨今回, 我々は初回整復後に再転位を生じた右小指中節骨頚部骨折に対 手指中節骨頚部骨折に対する治療経験 桐林俊彰 1), 下小野田一騎 1,2) 3), 大澤裕行 1) 了德寺大学 附属船堀整形外科 了德寺大学 健康科学部医学教育センター 2) 3) 了德寺大学 健康科学部整復医療 トレーナー学科 要旨今回, 我々は初回整復後に再転位を生じた右小指中節骨頚部骨折に対し再整復を行い, 背側からのアルフェンス ポリキャストを織り交ぜたシーネ固定を用い経過観察したところ,

More information

選考会実施種目 強化指定標準記録 ( 女子 / 肢体不自由 視覚障がい ) 選考会実施種目 ( 選考会参加標準記録あり ) トラック 100m 200m 400m 800m 1500m T T T T33/34 24

選考会実施種目 強化指定標準記録 ( 女子 / 肢体不自由 視覚障がい ) 選考会実施種目 ( 選考会参加標準記録あり ) トラック 100m 200m 400m 800m 1500m T T T T33/34 24 選考会実施種目 強化指定標準記録 ( 男子 / 肢体不自由 視覚障がい ) 選考会実施種目 ( 選考会参加標準記録あり ) トラック T11 11.66 11.79 T12 11.38 11.48 T13 11.38 11.50 T33 24.93 27.44 T34 17.98 18.96 T35 14.74 15.53 T36 13.47 14.04 100m T37 12.41 12.81 T38

More information

P26 3. 肩関節複合体の関節運動肩複合体の関節運動 P27 図 15 P28 4. 肩関節複合体の運動に関与する筋肩複合体の運動に関与する筋 P28 (2) 下制 3 行目 鎖骨下神経 鎖骨下筋神経 P28 下から 1 行目長筋神経長胸神経 P29 図 17 ( 誤 ) 2

P26 3. 肩関節複合体の関節運動肩複合体の関節運動 P27 図 15 P28 4. 肩関節複合体の運動に関与する筋肩複合体の運動に関与する筋 P28 (2) 下制 3 行目 鎖骨下神経 鎖骨下筋神経 P28 下から 1 行目長筋神経長胸神経 P29 図 17 ( 誤 ) 2 初版第 1 刷をお持ちの方頁 箇所誤正 vii(lecture 3) 肩関節複合体肩複合体 vii(lecture 3 4.3)) 肩関節の安定性に関与する筋群 肩甲上腕関節の安定性に関与する筋群 ix(lecture 5 Step up) 1. 手関節部の末梢神経障害 1) 正中神経麻痺 53 2) 尺骨神経麻痺 53 1. 手関節部の末梢神経障害 1) 手根管症候群 53 2) ギオン管症候群

More information

TheShoulderJoint,2005;Vol.29,No.3: はじめに a 転位骨片を伴う関節窩骨折に対しては直視下に整復, 内固定を施行した報告が多いが, 鏡視下での整復固定の報告は比較的稀である. 今回我々は転位骨片を伴う関節窩骨折に腋窩神経麻痺を合併した1 例に対し,

TheShoulderJoint,2005;Vol.29,No.3: はじめに a 転位骨片を伴う関節窩骨折に対しては直視下に整復, 内固定を施行した報告が多いが, 鏡視下での整復固定の報告は比較的稀である. 今回我々は転位骨片を伴う関節窩骨折に腋窩神経麻痺を合併した1 例に対し, 転位骨片を伴う関節窩骨折に腋窩神経麻痺を合併した 1 例 昭和大学藤が丘病院 永 井 英 牧 内 大 輔 西 中 直 也 山 口 健 上 原 大 志 山 口 重 貴 昭和大学藤が丘リハビリテーション病院 筒 井 廣 明 三 原 研 一 鈴 木 一 秀 保 刈 成 大 田 勝 弘 松 久 孝 行 TheAnteriorDislocationoftheShoulderwithSeverely DisplacedAnterior

More information

CPP approach Conjoint tendon Preserving Posterior Surgical Technique

CPP approach Conjoint tendon Preserving Posterior Surgical Technique CPP approach Conjoint tendon Preserving Posterior Surgical Technique 2 CPP(Conjoint tendon Preserving Posterior)approach 1 3 2 3 2-1. 3 2-2. 3 2-3. 3 3 4 3-1. 4 3-2. 4 3-3. 4 3-4. 4 3-5. 5 3-6. 5 3-7.

More information

3. 肘関節 屈曲 : 基本軸は上腕骨 移動軸は橈骨 前腕が肩に近づく動き 伸展 : 基本軸は上腕骨 移動軸は橈骨 前腕が肩から遠ざかる動き 前腕は回外位で検査 肘関節伸展位 前腕回外位で前腕が橈側に偏位する ( 生理的外反肘 肘角 ) 他覚所見として外反( 内反 ) ストレス時疼痛 屈曲 ( 伸展

3. 肘関節 屈曲 : 基本軸は上腕骨 移動軸は橈骨 前腕が肩に近づく動き 伸展 : 基本軸は上腕骨 移動軸は橈骨 前腕が肩から遠ざかる動き 前腕は回外位で検査 肘関節伸展位 前腕回外位で前腕が橈側に偏位する ( 生理的外反肘 肘角 ) 他覚所見として外反( 内反 ) ストレス時疼痛 屈曲 ( 伸展 毎回の審査会で 運動方向の表現が適当ではないという指摘があり ほけんぶだより等で何度か正確な記載を呼びかけておりましたが なかなか改善されていないのが現状です 単純に漢字の間違いもありますが 全ての関節に屈伸以外使っていない先生もおられます ( たとえば 手関節 肘関節屈伸や腰部 膝関節屈伸等 ) 今回は 運動方向の表現と題して特集を組んでみました レセプトに限らず カルテの記載 又 医科への紹介状等

More information

の内外幅は考慮されず 側面像での高さのみで分類されているため正確な評価ができない O Driscoll は CT 画像を用いて骨片の解剖学的な位置に基づいた新しい鉤状突起骨折の分類を提案した この中で鉤状突起骨折は 先端骨折 前内側関節骨折 基部骨折 の 3 型に分類され 先端骨折はさらに 2mm

の内外幅は考慮されず 側面像での高さのみで分類されているため正確な評価ができない O Driscoll は CT 画像を用いて骨片の解剖学的な位置に基づいた新しい鉤状突起骨折の分類を提案した この中で鉤状突起骨折は 先端骨折 前内側関節骨折 基部骨折 の 3 型に分類され 先端骨折はさらに 2mm 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 志村治彦 論文審査担当者 主査宗田大副査星治 森田定雄 論文題目 Joint capsule attachment to the coronoid process of the ulna: an anatomic study with implications regarding the type 1 fractures of the coronoid process

More information

足関節

足関節 一般撮影のおさらいと工夫 ~ 膝関節から足まで ~ 松戸整形外科病院 反町祐司 膝関節 第 24 回東葛放射線画像セミナー 1 正面 坐位で下肢を完全進展し やや内旋して外側顆および内側顆の後縁を結んだ線をフィルムに対して水平にする 膝蓋骨尖 1cm 下に頭足 10 で入射する < ポイント > 膝蓋骨は外側上顆と内側上顆の中央に描出 膝関節腔を描出 膝関節腔中央に顆間隆起を描出 腓骨頭の一部が脛骨と重複して描出

More information

膝関節周囲の疼痛に対し下位腰椎アライメントの改善が有効であった一症例 ~ 神経徴候と症状との関連について~ 稲葉将史 1) 岡西尚人 1) 山本昌樹 2) 1) 平針かとう整形外科 2) トライデントスポーツ医療看護専門学校キーワード : 膝関節周囲部痛 下位腰椎伸展拘縮 神経徴候 はじめに 膝の疼

膝関節周囲の疼痛に対し下位腰椎アライメントの改善が有効であった一症例 ~ 神経徴候と症状との関連について~ 稲葉将史 1) 岡西尚人 1) 山本昌樹 2) 1) 平針かとう整形外科 2) トライデントスポーツ医療看護専門学校キーワード : 膝関節周囲部痛 下位腰椎伸展拘縮 神経徴候 はじめに 膝の疼 頚椎症性脊髄症例の術後軸性疼痛に対する運動療法の一経験 早崎泰幸 1) 赤羽根良和 2) 1) 医療法人昇陽会城北整形外科クリニックリハビリテーション科 2) さとう整形外科リハビリテーション科 キーワード : 頚椎症性脊髄症軸性疼痛不良姿勢運動療法 はじめに 頚椎症性脊髄症 ( 以下 :CSM と略す ) に対する棘突起縦割法脊柱管拡大術 ( 以下 :Laminoplasty と記す ) 後の治療成績は比較的良好と報告されている一方で

More information

復習問題

復習問題 脳卒中の リハビリテーション 竹内 復習問題 Q1 大腿骨頸部骨折の手術方法を 決定する大きな基準 ( 分類 ) を述べてください Q2 大腿骨頸部骨折患者の 受傷から在宅療養までの 一般的流れを述べてください Q3 大腿骨頭置換術患者 の各手術法の脱臼肢 位を述べてください 1 後側方アプローチ 2 前側方アプローチ Q4 大腿骨頸部骨折患者の合併症および根本的原因を述べてください Q1 大腿骨頸部骨折の手術方法を

More information

358 理学療法科学第 23 巻 3 号 I. はじめに今回は, 特にスポーツ外傷 障害の多い肩関節と膝関節について, 各疾患の診断を行ううえで重要な整形外科徒手検査法と徴候を中心に述べるので, 疾患については特に説明を加えないので, 成書を参照すること 1. 非外傷性肩関節不安定症 1 sulcu

358 理学療法科学第 23 巻 3 号 I. はじめに今回は, 特にスポーツ外傷 障害の多い肩関節と膝関節について, 各疾患の診断を行ううえで重要な整形外科徒手検査法と徴候を中心に述べるので, 疾患については特に説明を加えないので, 成書を参照すること 1. 非外傷性肩関節不安定症 1 sulcu 理学療法科学 23(3):357 362,2008 特集 スポーツ理学療法で必要となる整形外科徒手検査と徴候 Orthopedic Manual Tests and Signs in Sports Physical Therapy 高橋邦泰 1) KUNIYASU TAKAHASHI, MD, PhD 1) 1) School of Physical Therapy, Faculty of Health

More information

教育実践研究第3巻第1号

教育実践研究第3巻第1号 股関節人工骨頭置換術後の疼痛に対する患者教育 1 ) 菅沼惇一 Patient Education for Pain After Bipolar Hip Arthroplasty Junichi SUGANUMA ( 目的 ) 本研究は股関節人工骨頭置換術後に疼痛や恐怖を訴える患者に対して 疼痛の慢性化を防ぐために疼痛に対する教育を実施した ( 対象 ) 左大腿骨頸部骨折後に人工骨頭置換術を施行した70

More information

保発第 号

保発第 号 保発 0 2 0 9 第 1 号 平成 30 年 2 月 9 日 都道府県知事 地方厚生 ( 支 ) 局長 殿 厚生労働省保険局長 ( 公印省略 ) 療養費の支給対象となる既製品の治療用装具について の一部改正について 療養費の支給対象とすることが適当と認められる既製品の治療用装具については 療養費の支給対象となる既製品の治療用装具について ( 平成 28 年 9 月 23 日保発 0923 第 3

More information

0. はじめに 当院でこれまで行ってきたメディカルチェックでは 野球選手のケガに対するアンケート調査も行 ってきました (P.4 表 1 参照 ) アンケート調査で 肘 ( ひじ ) の痛みを訴えていた選手は 高校生で 86.7% 小学生で 41.1% でした また 小学生に対しては 超音波 ( エ

0. はじめに 当院でこれまで行ってきたメディカルチェックでは 野球選手のケガに対するアンケート調査も行 ってきました (P.4 表 1 参照 ) アンケート調査で 肘 ( ひじ ) の痛みを訴えていた選手は 高校生で 86.7% 小学生で 41.1% でした また 小学生に対しては 超音波 ( エ リハビリテーション科 外間伸吾 / 福地康玄 1 0. はじめに 当院でこれまで行ってきたメディカルチェックでは 野球選手のケガに対するアンケート調査も行 ってきました (P.4 表 1 参照 ) アンケート調査で 肘 ( ひじ ) の痛みを訴えていた選手は 高校生で 86.7% 小学生で 41.1% でした また 小学生に対しては 超音波 ( エコー ) 検査といって 肘まわりの骨やじん帯の状態を調べる検査も行います

More information

00 p01 ...W.g.r..

00 p01 ...W.g.r.. August Special 5 1 P.2 2 P.9 3 P.15 4 P.21 5 P.32 SLAP lesion Superior Labrum Anterior Posterior lesion SLAP lesion 2 1 1 3 6 C-C SLAP lesion 90 impingement 2 3 4 Shoulder complex 5 2 関節可動域 肘関節 肘の可動域と制限因子

More information

2011ver.γ2.0

2011ver.γ2.0 Rehabilitation after Anterior Cruciate Ligament Reconstruction In any rehabilitation, the important factor is your belief. Without belief there can be no successful outcome. TABLE OF CONTENTS Continued

More information

膝蓋大腿関節 (PFJ) と大腿脛骨関節 (FTJ) Femur Tibia Patella

膝蓋大腿関節 (PFJ) と大腿脛骨関節 (FTJ) Femur Tibia Patella 膝各論 検査法 膝蓋大腿関節 (PFJ) と大腿脛骨関節 (FTJ) Femur Tibia Patella 圧痛部位別病変部位の類推 1 2 3 4 5 6 7 8 9 発育期の膝関節疾患 1 小児の膝変形 症状 生理的範囲のものが多いが以下のものに注意を要する原因 内反膝 外反膝 : 乳幼児でO 脚 6 歳にはX 脚 ( 外反 5 ) が生理範囲 反張膝 : 乳幼児で20 成人で0 ~5 が伸展正常域

More information

リウマチ診療患者名簿

リウマチ診療患者名簿 ウマチ性疾患理学療法指導患者名簿記載例 番号 患者名 ( イニシャル ) 患者番号 性別年齢診断名実施療法と指導の内容 1 A.B. 整形外科ウマチクニック 01 55 歳関節ウマチ 理学療法実施 疼痛に対する温熱療法 ( ホットパック ), 関節可動域運動生活活動におけるセルフマネージメントの教育指導, 痛みに対する対処法の指導 理学療法実施 疼痛に対する温熱療法 ( パ 2 B.C. 整形外科ウマチクニック

More information

靭帯付 関節モデル ( 全 PVC 製 ) AS-6~AS-12 骨格の靭帯部分を 個別関節モデルとしてお買い求め頂けます 弊社カタログでは多くの選択肢の提案に努めています ご希望に合わせてお選び下さい ( 経済型関節モデル靭帯付 AJ-1~7 も良品です )

靭帯付 関節モデル ( 全 PVC 製 ) AS-6~AS-12 骨格の靭帯部分を 個別関節モデルとしてお買い求め頂けます 弊社カタログでは多くの選択肢の提案に努めています ご希望に合わせてお選び下さい ( 経済型関節モデル靭帯付 AJ-1~7 も良品です ) 関節モデル 靭帯付 6 大関節モデル ( 全て実物大 名称表 スタンド付 PVC 製です ) 肩関節モデル ( 靭帯付 ) AJ-2 5,940 ( 本体価格 \ 5,500) 上腕骨上部 鎖骨 肩甲骨で構成 サイズ 18 12 18cm 骨構造の詳細に加え ; 烏口肩峰靭帯 烏口鎖骨靭帯 ( 菱形 円錐 ) 棘上筋 棘下筋 小円筋の一部と関節包 上腕二頭筋の長頭 ( 腱 ) などで構成 関節面は隙間から見れます

More information

症例報告 関西理学 12: 87 93, 2012 右膝関節の疼痛により防御性収縮が強く歩行の実用性を低下させていた右人工膝関節全置換術後の一症例 吉田拓真 1) 山下貴之 1) 石濱崇史 2) Physical Therapy for a Patient who Had Difficulty Wa

症例報告 関西理学 12: 87 93, 2012 右膝関節の疼痛により防御性収縮が強く歩行の実用性を低下させていた右人工膝関節全置換術後の一症例 吉田拓真 1) 山下貴之 1) 石濱崇史 2) Physical Therapy for a Patient who Had Difficulty Wa 症例報告 関西理学 12: 87 93, 2012 吉田拓真 1) 山下貴之 1) 石濱崇史 2) Physical Therapy for a Patient who Had Difficulty Walking due to Pain-defense Contraction of the Right Knee Joint after Total Knee Arthroplasty Takuma

More information

Ⅰはじめに 中節骨基部掌側骨折掌側板付着部裂離骨折 はPI P関節の過伸展によって生じる外傷で 日常でしばし ばみられるPI P関節背側脱臼に合併して発生することや単なる捻挫と判断されるなど 見逃されること が多く 骨癒合不全による掌側不安定性 運動痛および関節拘縮を起こすことがあるこの骨折に対する

Ⅰはじめに 中節骨基部掌側骨折掌側板付着部裂離骨折 はPI P関節の過伸展によって生じる外傷で 日常でしばし ばみられるPI P関節背側脱臼に合併して発生することや単なる捻挫と判断されるなど 見逃されること が多く 骨癒合不全による掌側不安定性 運動痛および関節拘縮を起こすことがあるこの骨折に対する PI P関節掌側板付着部裂離骨折に対して骨折部圧迫固定法を実施した治療経験 岡村 知明 林 泰京 松本 揚 了德寺大学 健康科学部整復医療 トレーナー学科 要旨 今回我々は中節骨基部掌側骨折PI P関節掌側板付着部裂離骨折 に対して骨折部を圧迫し PI P関節を 最大屈曲した固定法を実施し 良好な治療経過が得られたため報告する 症例は 才 男性平成 年 月 日の学校の体育の時間にドッジボールで左中指を過伸展して受傷し

More information

第2回神戸市サッカー協会医科学講習会(PDF)F.pptx

第2回神戸市サッカー協会医科学講習会(PDF)F.pptx 部位別発生率 障害 1000時間あたりの発生率 J群 0.65 0.2 Y群 0.51 J群では骨端症が圧倒的に多く Y群では腱炎や靭帯炎が多い 0.15 脊柱障害の発生率は J群Y群間での差はなかった 0.1 J群 Y群 0.05 0 脊 柱 肩 関 節 肘 関 節 2004年4月から2008年3月までの7年間に 下部組織に所属していた選手全員を対象 手 関 節 手 指 股 関 節 膝 関 節 下

More information

骨・関節を“診る”サブノート

骨・関節を“診る”サブノート 1 肩関節脱臼から関節の構造と機能を 診る 肩関節は器用だけど不安定肩関節は, 上腕骨頭と相対する肩甲骨 鎖骨の 3-segment すべての運動を可能とする運動連鎖を実現した唯一の関節で, 最も広い可動域をもちます ( 図 1) 解剖学的関節である肩甲上腕関節 肩鎖関節 胸鎖関節と, 機能的関節である肩甲胸郭関節 第 2 関節 ( 上腕骨頭 腱板 烏口肩峰弓 ) とがバランスよく協調運動することで,

More information

2015 年度手術のうちわけ ( 実績 ) セキツイ脊椎 ナンブソシキ軟部組織 椎間板摘出術 35 アキレス腱断裂手術 40 内視鏡下椎間板摘出 4 腱鞘切開術 ( 関節鏡下によるものを含む ) 0 シュコンカン 脊椎固定術 椎弓切除術 椎弓形成術 ( 多椎間又は多椎弓の場合を含む )( 椎弓形成

2015 年度手術のうちわけ ( 実績 ) セキツイ脊椎 ナンブソシキ軟部組織 椎間板摘出術 35 アキレス腱断裂手術 40 内視鏡下椎間板摘出 4 腱鞘切開術 ( 関節鏡下によるものを含む ) 0 シュコンカン 脊椎固定術 椎弓切除術 椎弓形成術 ( 多椎間又は多椎弓の場合を含む )( 椎弓形成 2016 年度整形外科入院手術 主な術式 合計 1221 内容 合計 193 人工股関節 95 股関節再置換術 5 人工関節手術 人工膝関節 55 膝関節再置換術 1 人工肘関節 1 人工骨頭 ( 股関節 ) 36 足の外科 関節鏡手術 脊椎手術 内容 合計 294 骨切り術靱帯再建など 294 内容 合計 114 ACL 再建術 60 肩脱臼制動術 12 膝半月板 21 膝滑膜 鼠切除 21 内容

More information

神経叢 ) と ( 鎖骨下動脈 ) が通過する 4 鎖骨下動脈 subclavian artery は 右は( 腕頭動脈 ) から起こり 左は ( 大動脈弓 ) から起こる 5 甲状頸動脈の枝として 不適切なものを選べ 肩甲背動脈 肩甲上動脈 下甲状腺動脈 上行頸動脈 頸横動脈 6 鎖骨下動脈の枝を

神経叢 ) と ( 鎖骨下動脈 ) が通過する 4 鎖骨下動脈 subclavian artery は 右は( 腕頭動脈 ) から起こり 左は ( 大動脈弓 ) から起こる 5 甲状頸動脈の枝として 不適切なものを選べ 肩甲背動脈 肩甲上動脈 下甲状腺動脈 上行頸動脈 頸横動脈 6 鎖骨下動脈の枝を 第三回小テスト範囲第七回プレ講義 p176 p178 1 甲状腺 thyroid gland は 後部で( 頸動脈鞘 ) と接する 2 甲状腺には しばしば発生過程の遺残物である ( 錐体葉 ) がみられる 3 甲状腺には 外頸動脈の枝である ( 上甲状腺動脈 ) と 甲状頚動脈の枝である ( 下甲状腺動脈 ) によって支配される 4 反回神経は甲状腺の ( 前 後 側方 内部 ) を通過するため

More information

Microsoft Word - 関西電力 平沢.doc

Microsoft Word - 関西電力 平沢.doc 第 18 回整形外科リハビリテーション学会学術集会陳旧性 TFCC 損傷の臨床症状に対する一考察 平沢良和 山本浩基 上野順也 沢田潤 好井覚 藤尾圭司 2) 関西電力病院リハビリテーション科 2) 関西電力病院手の外科センター キーワード :TFCC 尺側部痛 握力低下 はじめに TFCC 損傷は慢性手関節痛の原因の 1 つである. 今回, 受傷から長期経過するも疼痛が緩解せず陳 旧性 TFCC

More information

氏名 ( 本籍 ) 中 川 達雄 ( 大阪府 ) 学位の種類 博士 ( 人間科学 ) 学位記番号 博甲第 54 号 学位授与年月日 平成 30 年 3 月 21 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 1 項該当 学位論文題目 股関節マイクロ牽引が腰下肢部柔軟性に及ぼす影響 - 身体機能および腰痛

氏名 ( 本籍 ) 中 川 達雄 ( 大阪府 ) 学位の種類 博士 ( 人間科学 ) 学位記番号 博甲第 54 号 学位授与年月日 平成 30 年 3 月 21 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 1 項該当 学位論文題目 股関節マイクロ牽引が腰下肢部柔軟性に及ぼす影響 - 身体機能および腰痛 氏名 ( 本籍 ) 中 川 達雄 ( 大阪府 ) 学位の種類 博士 ( 人間科学 ) 学位記番号 博甲第 54 号 学位授与年月日 平成 30 年 3 月 21 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 1 項該当 学位論文題目 股関節マイクロ牽引が腰下肢部柔軟性に及ぼす影響 - 身体機能および腰痛との関連性 - 論文審査委員 主査 東亜大学大学院 客員教授 加藤 雄一郎 副査 東亜大学大学院 教

More information

第 43 回日本肩関節学会 第 13 回肩の運動機能研究会演題採択結果一覧 2/14 ページ / ポスター会場 第 43 回日本肩関節学会 ポスター 運動解析 P / ポスター会場 第 43 回日本肩関節学

第 43 回日本肩関節学会 第 13 回肩の運動機能研究会演題採択結果一覧 2/14 ページ / ポスター会場 第 43 回日本肩関節学会 ポスター 運動解析 P / ポスター会場 第 43 回日本肩関節学 第 43 回日本肩関節学会 第 13 回肩の運動機能研究会演題採択結果一覧 1/14 ページ 10000 10/21 1607-1647 第 2 会場 第 43 回日本肩関節学会 一般口演 肩鎖関節脱臼 2 G1-O-37 10001 10/22 0930-1018 第 2 会場 第 43 回日本肩関節学会 一般口演 腱板断裂 7 G2-O-15 10002 10/21 1730-1800 第 2

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション はじめに 両側大腿骨転子部骨折を受傷した症例 ~ 画像から考える ~ 平成 31 年 3 月 18 日 ( 月 ) 佐藤病院リハビリテーション科櫻田良介 今回, 骨粗鬆症に伴う両側大腿骨転子部骨折の症例を担当させて頂いた. まだ年齢も若く, 復職も検討されている方であるため, 早期より予後予測を立てる必要があった. 画像より予後予測を推察し, 段階的に病棟の ADL を上げていく事とし, 免荷期間中でも最大限の運動量の確保を目標とした.

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 症例紹介 脳梗塞を呈した症例の立ち上がりについて 佐藤病院リハビリテーション科理学療法士金子亜未 86 歳男性 脳梗塞 (11 月 16 日発症 ) 既往歴アルツハイマー型認知症糖尿病 高血圧 要介護 3 現病歴 他院へ向かう途中 転倒と同時に呂律障害が出現 脳梗塞 右不全麻痺 呂律障害と診断 CT 所見 (2010 年 11 月 19 日 ) CT 所見 (2011 年 1 月 4 日 ) BrS

More information

2. 投球動作加速期の肘下がりに対して後期コッキング期の肩甲帯に着目した一症例吉田光一郎 ( よしだこういちろう ) つくだ整形外科リハビリテーション科 はじめに 今回, 野球肘と診断された症例を担当した. 投球動作の加速期の肘下がりを認め, 後期コッキング期の肩甲帯に着目し, 改善を認めたのでここ

2. 投球動作加速期の肘下がりに対して後期コッキング期の肩甲帯に着目した一症例吉田光一郎 ( よしだこういちろう ) つくだ整形外科リハビリテーション科 はじめに 今回, 野球肘と診断された症例を担当した. 投球動作の加速期の肘下がりを認め, 後期コッキング期の肩甲帯に着目し, 改善を認めたのでここ 1. 体幹筋に着目することで歩容の改善に繋がった一例白金葵 ( しろがねあおい ) 大西脳神経外科病院 はじめに 今回, 右放線冠ラクナ梗塞を呈した症例を担当させて頂く機会を得たのでここに報告する. 倫理的配慮 ヘルシンキ宣言に基づき, 症例に発表内容, 個人情報保護対策, 同意と撤回について説明した. 右放線冠ラクナ梗塞と診断された 60 代男性である. 検査 測定 初期より Glassgow Coma

More information

【股関節の機能解剖】

【股関節の機能解剖】 異常歩行 1. 分析の方法 (1) 歩行パラメーターの計測 10m の自由に歩行できる歩行路を ( 最低でも 5~6m) を確保する. 計測の開始位置と終了位置をビニールテープなどでマーキングする. 加速と減速のために計測開始地点の前と終了地点の後にはスペースが必要である. 開始位置を越えた1 回目のイニシャルコンタクトでストップウォッチを押す. 歩数をカウントする. 終了位置のマーキングを越えた1

More information

当院の股関節疾患歩容評価法を用いた歩容の検討 - 第 2 報 - 近藤秀哉 1) 中宿伸哉 1) 三田村信吾 1) 宮ノ脇翔 1) 坪井真幸 2) THA のアプローチの違いにおける術後筋力回復の比較について Supine Anterolateral approach と Posterolatera

当院の股関節疾患歩容評価法を用いた歩容の検討 - 第 2 報 - 近藤秀哉 1) 中宿伸哉 1) 三田村信吾 1) 宮ノ脇翔 1) 坪井真幸 2) THA のアプローチの違いにおける術後筋力回復の比較について Supine Anterolateral approach と Posterolatera 当院での人工股関節全置換術における術前後の機能評価と術後転倒に関する調査藤田ゆかり 片岡亮人 鈴木淳 村瀬智之 住田尚史 竹内ゆみ 鬼澤理紗 山本優理 藁科秀紀 北村伸二名古屋整形外科人工関節クリニック 人工股関節全置換術患者の術前機能とT 字杖歩行自立日数の相関性について鈴木淳 片岡亮人 住田尚史 村瀬智之 藤田ゆかり 竹内ゆみ 鬼澤理紗 山本優理 藁科秀紀 北村伸二名古屋整形外科人工関節クリニック

More information

短縮転位 尺側転位が軽度であるが改善され た ( 写真 5) 2 週後短縮転位が確認された [ 症例 3 左橈骨遠位端骨折 ] 14 歳女性負傷日 H Pm01:00 初検日 H Pm05:20 原因 : 柔道大会で相手を投げた際 道着に巻き込み 相手に乗られ負傷 腫脹中

短縮転位 尺側転位が軽度であるが改善され た ( 写真 5) 2 週後短縮転位が確認された [ 症例 3 左橈骨遠位端骨折 ] 14 歳女性負傷日 H Pm01:00 初検日 H Pm05:20 原因 : 柔道大会で相手を投げた際 道着に巻き込み 相手に乗られ負傷 腫脹中 - 学の構築 - 橈骨遠位端骨折の検証 - 整復編 - 岩手県 小原政幸 はじめに ( 社 ) 日本柔道整復師会 学の構築プ ロジェクトに於いて文献調査 アンケー ト調査 聞き取り調査を行い解剖学 生 理学 病理学から検討した整復法につい て実際の臨床現場で応用したので報告す る 目的 私達 柔道整復師は手技療法が主とし た治療家である しかしながら 柔道整 復師の名の下に整復できない整復師が多 いのも事実である

More information

内側膝蓋大腿靭帯再建術後の歩容、筋力、降段時の痛みの改善に身体意識が関与した症例

内側膝蓋大腿靭帯再建術後の歩容、筋力、降段時の痛みの改善に身体意識が関与した症例 内側膝蓋大腿靭帯再建術後の歩容 筋力 降段時の痛みの改善に 身体意識が関与した症例 中安健 山口梢 橋本貴幸 豊田弓恵 村野勇 渡邊敏文 3) 土浦協同病院リハビリテーション部 木戸病院リハビリテーション科 3) 土浦協同病院整形外科 キーワード : 内側膝蓋大腿靭帯再建術 身体意識 歩容 筋力低下 降段時の痛み はじめに 膝蓋骨脱臼後 内側膝蓋大腿靭帯 (MPFL) 再建術を施行した症例を担当した

More information

46 図L 受傷時の肩関節の外観 肩甲上腕関節部に陥凹がみられる 矢印 a b C 図2 受傷時の単純X線像 a 正面像 肩甲上腕関節裂隙の開大 vacant glenoid sign 上腕骨頭の内旋 light bulb 肩甲骨 前縁と上腕骨頭距離の開大 rim sign がみられた b 軸写像

46 図L 受傷時の肩関節の外観 肩甲上腕関節部に陥凹がみられる 矢印 a b C 図2 受傷時の単純X線像 a 正面像 肩甲上腕関節裂隙の開大 vacant glenoid sign 上腕骨頭の内旋 light bulb 肩甲骨 前縁と上腕骨頭距離の開大 rim sign がみられた b 軸写像 索引用語 仙台市立病院医誌 28 45 49 2008 肩関節後方脱臼 診断 治療 交通外傷により発生したまれな肩関節後方脱臼の1例 柴 田 常 博 安 倍 吉 則 大 沼 秀 治 森 武人 安倍美加 黒川大介 頭の肩甲骨関節窩後方への転位がみられた はじめに CT 上腕骨頭の前内側部に陥没が認められた 外傷性肩関節後方脱臼は肩関節脱臼のなかでも reversed Hill Sachs lesion

More information

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 八木茂典 論文審査担当者 主査 副査 大川淳 秋田恵一 森田定雄 論文題目 Incidence and risk factors for medial tibial stress syndrome and tibial stress fracture in hi

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 八木茂典 論文審査担当者 主査 副査 大川淳 秋田恵一 森田定雄 論文題目 Incidence and risk factors for medial tibial stress syndrome and tibial stress fracture in hi 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 八木茂典 論文審査担当者 主査 副査 大川淳 秋田恵一 森田定雄 論文題目 Incidence and risk factors for medial tibial stress syndrome and tibial stress fracture in high school runners ( 論文内容の要旨 ) 要旨目的ランナーにおけるシンスプリントと脛骨疲労骨折は発生頻度の高いスポーツ障害である

More information

背屈遊動 / 部分遊動 装具の良好な適合性 底屈制動 重心移動を容易にするには継手を用いる ただし痙性による可動域に抵抗が無い場合 装具の適合性は筋緊張の抑制に効果がある 出来るだけ正常歩行に近付けるため 痙性が軽度な場合に用いる 重度の痙性では内反を矯正しきれないので不安定感 ( 外 ) や足部外

背屈遊動 / 部分遊動 装具の良好な適合性 底屈制動 重心移動を容易にするには継手を用いる ただし痙性による可動域に抵抗が無い場合 装具の適合性は筋緊張の抑制に効果がある 出来るだけ正常歩行に近付けるため 痙性が軽度な場合に用いる 重度の痙性では内反を矯正しきれないので不安定感 ( 外 ) や足部外 片麻痺の異常歩行と装具の考え方 1 変形の矯正と予防 2 立脚期の安定性 3 爪先を床から離れやすくする 4 正常歩行に近付ける スタティック立脚相前半立脚中期から立脚相後半遊脚期 体幹 : 前傾位上肢 : 屈曲内旋回内掌屈下肢 : 股屈曲 膝伸展 足底屈内反 下腿三頭筋の緊張が強い 膝 股関節伸展筋力が弱い場合には骨盤を後方に引き体幹を前屈 膝を過伸展させた歩容となる 下腿三頭筋 後脛骨筋の痙性

More information

ストレッチング指導理論_本文.indb

ストレッチング指導理論_本文.indb 目次 第 1 章 骨格筋の基礎知識 1 骨格筋の機能解剖学 2 (1) 骨と関節 骨格筋の機能解剖学 2 (2) 主な骨格筋の分類 8 (3) 上肢の筋 10 (4) 肩関節とその筋 11 (5) 体幹とその筋 13 (6) 脊柱の構造と機能 16 (7) 股関節の構造と機能 18 (8) 下肢の筋の様相と機能 21 (9) 膝関節の構造と機能 23 (10) 下腿と足関節の構造および機能 24 (11)

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 上腕骨近位端骨折における 治験例 ヒグチ整骨院 樋口正宏 はじめに 上腕骨近位端骨折のほとんどが 大腿骨頸部骨折及び Colle s 骨折と同じ年齡層 すなわち老人が 手をついて転倒した際に介達外力によって発生する 当骨折の 80% には 骨粗鬆症による骨の脆弱化が認められている なぜなら 骨強度が関節包や靭帯の強度に勝っている若年者では 肩関節脱臼をおこし 小 中学生では 上腕骨近位骨端線部が最も弱く

More information

質疑回答 [ 肢体不自由 ] ( 肢体不自由全般 ) 1. 各関節の機能障害の認定について 関いずれか一方が該当すれば 認定可能で節可動域 (ROM) と 徒手筋力テスト (MMT) ある で具体例が示されているが 両方とも基準に該当する必要があるのか 2. 身体障害者診断書の 肢体不自由の状況 及

質疑回答 [ 肢体不自由 ] ( 肢体不自由全般 ) 1. 各関節の機能障害の認定について 関いずれか一方が該当すれば 認定可能で節可動域 (ROM) と 徒手筋力テスト (MMT) ある で具体例が示されているが 両方とも基準に該当する必要があるのか 2. 身体障害者診断書の 肢体不自由の状況 及 [ 肢体不自由 ] ( 肢体不自由全般 ) 1. 各関節の機能障害の認定について 関いずれか一方が該当すれば 認定可能で節可動域 (ROM) と 徒手筋力テスト (MMT) ある で具体例が示されているが 両方とも基準に該当する必要があるのか 2. 身体障害者診断書の 肢体不自由の状況 及び所見 の中の 動作 活動 評価は 等級判定上 どのように取り扱うべきか 動作 活動 欄は 主として多肢機能障害又は体幹機能障害を認定する際に

More information

かかわらず 軟骨組織や関節包が烏口突起と鎖骨の間に存在したものを烏口鎖骨関節と定義する それらの出現頻度は0.04~30.0% とされ 研究手法によりその頻度には相違がみられる しかしながら 我々は骨の肥厚や軟骨組織が存在しないにも関わらず 烏口突起と鎖骨の間に烏口鎖骨靭帯と筋膜で囲まれた小さな空隙

かかわらず 軟骨組織や関節包が烏口突起と鎖骨の間に存在したものを烏口鎖骨関節と定義する それらの出現頻度は0.04~30.0% とされ 研究手法によりその頻度には相違がみられる しかしながら 我々は骨の肥厚や軟骨組織が存在しないにも関わらず 烏口突起と鎖骨の間に烏口鎖骨靭帯と筋膜で囲まれた小さな空隙 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 中澤正孝 論文審査担当者 主査宗田大副査星治 森田定雄 論文題目 Functional aspects of the coracoclavicular space ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > 烏口鎖骨関節は烏口突起上面と鎖骨下面の間に存在する稀な関節である この関節は烏口突起上面と鎖骨下面の間に 骨の肥厚を伴った関節突起様変化や軟骨組織が存在するものとして定義されてきた

More information

交通外傷による足部多発骨折が Metatarsalgia を引き起こした一症例 細見ゆい 1 ) 小野志操 1) 1) 京都下鴨病院理学療法部 Key Ward:Metatarsalgia 足部靭帯構造 テーピング はじめに 交通外傷により足部多発骨折を呈した一症例を経験した 足部の動的安定化機構に

交通外傷による足部多発骨折が Metatarsalgia を引き起こした一症例 細見ゆい 1 ) 小野志操 1) 1) 京都下鴨病院理学療法部 Key Ward:Metatarsalgia 足部靭帯構造 テーピング はじめに 交通外傷により足部多発骨折を呈した一症例を経験した 足部の動的安定化機構に 交通外傷による足部多発骨折が Metatarsalgia を引き起こした一症例 細見ゆい 1 ) 小野志操 京都下鴨病院理学療法部 Key Ward:Metatarsalgia 足部靭帯構造 テーピング はじめに 交通外傷により足部多発骨折を呈した一症例を経験した 足部の動的安定化機構に着目し 免荷期と荷重期に分け理学療法を施行した 受傷後 29 週目に職業復帰可能となったため理学療法を終了した しかし

More information

問題 5 55 歳の女性.5 年前に右肩関節周囲炎の既往がある. 約 1か月前に階段を踏みはずし右肩を強打した. 以来, 運動痛, 夜間痛が持続している. 肩関節は他動的に挙上可能であるが, 自動的には外側挙上は45 度までにとどまる 最も考えられる疾患名はどれか. 1. 五十肩 2. 上腕骨骨頭骨

問題 5 55 歳の女性.5 年前に右肩関節周囲炎の既往がある. 約 1か月前に階段を踏みはずし右肩を強打した. 以来, 運動痛, 夜間痛が持続している. 肩関節は他動的に挙上可能であるが, 自動的には外側挙上は45 度までにとどまる 最も考えられる疾患名はどれか. 1. 五十肩 2. 上腕骨骨頭骨 1/25 mission 臨床実地問題を制覇せよ! 問題 1 2 歳の女児. 庭で兄と遊んでいて押し倒されたらしい. 右肘関節をほぼ直角位に曲げてその前腕を腹部 につけ, 痛いと言って泣いている. 上肢に腫脹はなく, 手および肘関節の他動屈伸は可能である. 両手を腋窩に入れて抱き上げる際に著明な疼痛を訴える. 考えられる外傷はどれか. 1. 鎖骨骨折 2. 上腕骨顆上骨折 3. 小児肘内障 4. 前腕骨骨折

More information

10035 I-O1-6 一般 1 体外衝撃波 2 月 8 日 ( 金 ) 09:00 ~ 09:49 第 2 会場 I-M1-7 主題 1 基礎 (fresh cadaver を用いた肘関節の教育と研究 ) 2 月 8 日 ( 金 ) 9:00 ~ 10:12 第 1 会場 10037

10035 I-O1-6 一般 1 体外衝撃波 2 月 8 日 ( 金 ) 09:00 ~ 09:49 第 2 会場 I-M1-7 主題 1 基礎 (fresh cadaver を用いた肘関節の教育と研究 ) 2 月 8 日 ( 金 ) 9:00 ~ 10:12 第 1 会場 10037 登録番号 演題番号 セッション区分 セッション名 日にち 時間 会場 10000 I-P2-2 ポスター 2 小児 2( 骨折合併症 骨端症 ) 2 月 8 日 ( 金 ) 17:30 ~ 17:55 ポスター会場 10001 I-O18-2 一般 18 脱臼 靱帯損傷 2 月 8 日 ( 金 ) 17:16 ~ 18:05 第 3 会場 10002 I-O5-1 一般 5 野球肘 1( 健診 )

More information

...S.....\1_4.ai

...S.....\1_4.ai * ** ** * ** 20 10 19 61 19 31.1% 20 14 19 [ ] [ ] 13 [ ] [ ] 2007 U22 W 2008 W 114 [ ] J [ ] [ ] over use [ ] [ ] [10] [11][12][13] 19 O 61 20.4 115 1.20 18 23 19 10 10 12 22 [14] A [15] 1 PedscopeVTS120

More information

cover

cover 膝 (1999.12) 24 巻 :110~113. 骨 SPECT 撮影が有用であった TKA 後両膝蓋骨下極骨折の 1 例 能地仁, 片山耕, 徳広聡, 前田龍智, 松野丈夫 膝 24:110-113,1998 29. 骨 SPECT 撮影が有用であった TKA 後両膝蓋骨下極骨折の 1 例 旭川医科大学整形外科 能地仁前田龍智 片山耕徳広聡松野丈夫 はじめに両膝 TKA 後に両膝蓋骨下極剥離骨折を生じた慢性関節リウマチ

More information

Microsoft PowerPoint - 膝のリハビリ 3.12 配布用.pptx

Microsoft PowerPoint - 膝のリハビリ 3.12 配布用.pptx 膝のリハビリ 東京高輪病院リハビリテーション室 理学療法士川村直弘 手術決定から退院まで 外来受診 手術決定 検査 入院 手術 リハビリ 退院 外来通院 膝関節の代表疾患 前十字靱帯損傷 変形性膝関節症 半月板損傷 膝蓋骨骨折 オスグット シュラッター病 たな障害 ジャンパー膝 etc 本日のお話 前十字靭帯損傷について リハビリにおけるポイントについて姿勢や動作再建した靭帯の強度 再建手術後のリハビリについて

More information

80 武凪沙, 他 態で腰椎のわずかな右側屈により 骨盤を右挙上させ下肢を後方へと振り出す これに対し本症例は 立位姿勢から上位胸椎部屈曲位 胸腰椎移行部屈曲 左非麻痺側 ( 以下 左 ) 側屈位を呈し体幹直立位保持が困難となっていた また右股関節 膝関節が左側と比べてより屈曲していることで骨盤右下

80 武凪沙, 他 態で腰椎のわずかな右側屈により 骨盤を右挙上させ下肢を後方へと振り出す これに対し本症例は 立位姿勢から上位胸椎部屈曲位 胸腰椎移行部屈曲 左非麻痺側 ( 以下 左 ) 側屈位を呈し体幹直立位保持が困難となっていた また右股関節 膝関節が左側と比べてより屈曲していることで骨盤右下 症例報告 関西理学 16: 79 86, 2016 第 15 回関西理学療法学会症例研究学術大会大会長賞論文 日本舞踊における右下肢の後方ステップ動作時に転倒の危険性が生じた脳梗塞後右片麻痺患者の理学療法 武凪沙 藤本将志 小松菜生子 大沼俊博 1, 2) 橋谷裕太郎 渡邊裕文 早田恵乃 鈴木俊明 2) Physical therapy for a patient with right hemiplegia

More information

Microsoft PowerPoint - 【逸脱半月板】HP募集開始150701 1930 2108 修正反映.pptx

Microsoft PowerPoint - 【逸脱半月板】HP募集開始150701 1930 2108 修正反映.pptx 臨床研究 逸脱を伴う膝半月板損傷の滑膜幹細胞による治癒促進 への参加を希望される患者さんへ 本研究の対象は 半月板の逸脱を伴う膝半月板損傷 です 板の逸脱がない方は対象となりませんので ご注意ください 半月 逸脱した半月板のサイズが小さく セントラリゼーション ( 後述 ) をできない方も対象となりません 本研究の目的は滑膜幹細胞による治療の安全性の確認です この研究で安全性が確認された場合も 今後

More information

整形外科後期臨床研修プログラム

整形外科後期臨床研修プログラム 整形外科後期臨床研修プログラム Ⅰ. プログラムの名称 PL 病院整形外科後期臨床研修プログラム Ⅱ. プログラムの目的と特徴 将来整形外科を標榜する医師のための 3 年間の研修プログラムであり 整形外科および整形外科に関 連したリハビリテーション医学全般にわたる研修を主体としたものである Ⅲ. プログラム指導者と施設 1プログラム指導者整形外科部長松倉登大阪市立大学昭和 50 年卒業大阪市立大学大学院昭和

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 救急 X 線撮影 ~ 実践塾特別編 ~ 老兵の撮影技術を経験してください 山鹿クリニック放射線室 工藤靖之 本日の内容 部位は 肩関節 肘関節 手関節 股関節 足関節 体位 注意点 症例 特徴的所見や撮影時のコツ 実際に体を使って実践しましょう! 老兵が救急の X 線撮影時に重要と考えている事 見る : 撮影プランをたてるため 撮影オーダーを見るのはもちろんですが 患者さんを撮影室に招き入れる際に

More information

行為システムとしての 歩行を治療する 認知神経リハビリテーションの観点

行為システムとしての 歩行を治療する 認知神経リハビリテーションの観点 行為システムとしての歩行を治療する認知神経リハビリテーションの観点 人間はなぜ歩くのか? NPO 法人子どもの発達 学習を支援するリハビリテーション研究所理事長高橋昭彦 アフリカで誕生した我々の祖先は長い月日をかけて世界中に渡っていった 最先端のリハビリテーション? 我々が回復を目指すべきものは 歩行動作か行為としての歩行システムか? 人間は外部刺激によって制御される 操り人形 ではない! この問題に答えられない患者に

More information

運動器検診マニュアル(表紙~本文)

運動器検診マニュアル(表紙~本文) 学校における運動器検診マニュアル 群馬県教育委員会 群馬県医師会 目 次 Ⅰ 学校における運動器検診の背景 ページ 1 子どもの体力低下とスポーツ障害の現状 1 2 国の動き 1 3 運動器検診の目的 2 Ⅱ 運動器検診の流れ 1 運動器検診の流れ 3 2 問診票 3 3 運動器検診前の事前整理 3 4 学校医による検診 3 5 事後措置 ( 専門医療機関の受診 学校への報告等 ) 8 Ⅲ 様式 1

More information

国際エクササイズサイエンス学会誌 1:20 25,2018 症例研究 足趾踵荷重位での立位姿勢保持運動が足部形態に 与える影響 扁平足症例に対しての予備的研究 嶋田裕司 1)4), 昇寛 2)3), 佐野徳雄 2), 小俣彩香 1), 丸山仁司 4) 要旨 :[ 目的 ] 足趾踵荷重位での立位姿勢保

国際エクササイズサイエンス学会誌 1:20 25,2018 症例研究 足趾踵荷重位での立位姿勢保持運動が足部形態に 与える影響 扁平足症例に対しての予備的研究 嶋田裕司 1)4), 昇寛 2)3), 佐野徳雄 2), 小俣彩香 1), 丸山仁司 4) 要旨 :[ 目的 ] 足趾踵荷重位での立位姿勢保 1:20 25,2018 症例研究 足趾踵荷重位での立位姿勢保持運動が足部形態に 与える影響 扁平足症例に対しての予備的研究 嶋田裕司 1)4), 昇寛 2)3), 佐野徳雄 2), 小俣彩香 1), 丸山仁司 4) 要旨 :[ 目的 ] 足趾踵荷重位での立位姿勢保持運動が, 足部形態に与える影響を明らかにするための予備的研究の位置付けとした. [ 対象と方法 ] 対象は健常成人女性 1 名とした.

More information

施術料金表 (1 割負担額 ) 相談支援料算定あり 初検日 + 冷罨法料 初検日 ( 冷罨法料加算なし ) 冷罨法料 初検料 1,460 円 初検料 1,460 円 相談支援料 50 円 相談支援料 50 円 1 部位 760 円 85 円 2,355 円 240 円 1 部位 760 円 2,27

施術料金表 (1 割負担額 ) 相談支援料算定あり 初検日 + 冷罨法料 初検日 ( 冷罨法料加算なし ) 冷罨法料 初検料 1,460 円 初検料 1,460 円 相談支援料 50 円 相談支援料 50 円 1 部位 760 円 85 円 2,355 円 240 円 1 部位 760 円 2,27 柔道整復療養費及びあん摩 マッサージ 指圧 はり きゅう療養費改定に関して 施行日平成 30 年 6 月 1 日施術より 柔道整復療養費 改定内容 再検料の引き上げ 骨折 不全骨折 脱臼に係る柔道整復運動後療料の新設 金属副子等加算の包括化 金属副子等加算の 2 回目 3 回目の新設 ( 取り替えが必要なもの ) 現行 改定後 再検料 320 円 400 円 柔道整復運動後療料 ( 新設 ) ( 骨折

More information

脊髄損傷を呈した症例 ~必要なことは何か~

脊髄損傷を呈した症例 ~必要なことは何か~ 頚椎症性脊髄症を既往に持つ左大腿骨頚部骨折を呈した症例 佐藤病院リハビリテーション科 理学療法士高麗夏実 はじめに 今回 頚椎症性脊髄症を既往に持つ左大腿骨頚部骨折を呈した症例を担当させていただいた 初めて脊髄疾患の患者さんに介入させていただく機会を 得た 筋力単体ではなく運動学習を中心に介入した 退院後検診 居宅サービス計画書により退院後の生活を 知ることができた 評価 介入方法 サービスの考え方など

More information

rihabili_1213.pdf

rihabili_1213.pdf Ⅰ 総 論 A モデル システム開発の研究検証結果より 九州労災病院 勤労者予防医療センター 豊永 敏宏 1 再就労とリハビリテーション 発症前に就業していた障害者の最大の QOL 生活の質 の獲得は再就労である そして それを支援するのが 障害者の QOL 向上を目的とするリハビリテーション医学である 図 1 リハビリテーション医学とは 日本リハビリテーション医学会作成 解説 脳卒中で緊急入院し

More information

膝関節 Ⅱ 前回に引き続き 今回も膝関節に関するトピックについて説明していきたいと思います 前回は膝蓋大腿関節の座位における検査法について説明しました 今回は仰臥位で行う膝関節の検査について 特に Q アングルに焦点を当てて 解説していきたいと思います 仰臥位検査 :Q アングル膝関節の仰臥位検査で

膝関節 Ⅱ 前回に引き続き 今回も膝関節に関するトピックについて説明していきたいと思います 前回は膝蓋大腿関節の座位における検査法について説明しました 今回は仰臥位で行う膝関節の検査について 特に Q アングルに焦点を当てて 解説していきたいと思います 仰臥位検査 :Q アングル膝関節の仰臥位検査で 膝関節 Ⅱ 前回に引き続き 今回も膝関節に関するトピックについて説明していきたいと思います 前回は膝蓋大腿関節の座位における検査法について説明しました 今回は仰臥位で行う膝関節の検査について 特に Q アングルに焦点を当てて 解説していきたいと思います 仰臥位検査 :Q アングル膝関節の仰臥位検査では Qアングルについて説明したいと思います Qアングルの値は膝蓋骨や脛骨のポジションなどに影響を受けます

More information

走行時に腰痛を訴える長距離陸上競技者に対し 足底挿板による母趾側の機能改善が有効であった一症例 田中夏樹 1) 岡西尚人 1) 山本昌樹 2) 1) 平針かとう整形外科 2) トライデントスポーツ医療看護専門学校 キーワード : 腰痛 股関節機能 足部機能 足底挿板 はじめに 伸展型腰痛に対する運動

走行時に腰痛を訴える長距離陸上競技者に対し 足底挿板による母趾側の機能改善が有効であった一症例 田中夏樹 1) 岡西尚人 1) 山本昌樹 2) 1) 平針かとう整形外科 2) トライデントスポーツ医療看護専門学校 キーワード : 腰痛 股関節機能 足部機能 足底挿板 はじめに 伸展型腰痛に対する運動 投球動作により非投球側の第 1 肋骨疲労骨折を呈した 1 症例 ~ 非投球側外腹斜筋に着目した受傷機転と肩甲骨周囲痛の考察 ~ 木村亮太 1) 小泉拓也 1) 長島一啓 1) 江口俊 1) 1) さくら整形外科クリニックリハビリテーション部 Key Word: 非投球側第 1 肋骨疲労骨折 外腹斜筋 前鋸筋 肩甲骨部痛 はじめに 第 1 肋骨疲労骨折の発生頻度は極めて稀であり 投球による投球側の第

More information

(4) 最小侵襲の手術手技である関節鏡視下手術の技術を活かし 加齢に伴う変性疾患に も対応 前述したようにスポーツ整形外科のスタッフは 日頃より関節鏡手技のトレーニングを積み重ねおります その為 スポーツ外傷 障害以外でも鏡視下手術の適応になる疾患 ( 加齢変性に伴う膝の半月板損傷や肩の腱板断裂など

(4) 最小侵襲の手術手技である関節鏡視下手術の技術を活かし 加齢に伴う変性疾患に も対応 前述したようにスポーツ整形外科のスタッフは 日頃より関節鏡手技のトレーニングを積み重ねおります その為 スポーツ外傷 障害以外でも鏡視下手術の適応になる疾患 ( 加齢変性に伴う膝の半月板損傷や肩の腱板断裂など スポーツ整形外科部門の特徴と紹介 スポーツ整形外科ってなに? 運動器の外傷 障害を取り扱うのが整形外科とするなら スポーツ整形外科とは何でしょうか? スポーツ選手あるいはスポーツ現場における外傷 障害を診る ことなのでしょうか? 確かにスポーツに特有な運動器疾患はあります 例えば投球障害肩や野球肘などはオーバー ヘッド アスリートに特有な障害ということになりますが スポーツによって生じる捻挫 靭帯損傷

More information

< AE8C608A4F89C836362D322E696E6462>

< AE8C608A4F89C836362D322E696E6462> 整形外科と災害外科 66:(2)289~293, 2017. 289 伊東孝浩 上田幸輝 水城安尋 溝口孝 佐々木大 田中宏毅 内村大輝 萩原博嗣 はじめに 当院における大腿骨転子部骨折後のカットアウト症例についてその詳細を検討した. 方法 2012 年 1 月 ~2015 年 12 月までに当院で髄内釘による治療を行った大腿骨転子部骨折は 343 例で, 追跡しえた症例のうち, ラグスクリューがカットアウトした

More information

1 ジャンパー膝を治す ジャンパー膝の分類に基づく 診断と治療 森戸俊行 し 日常生活においても歩行や階段昇降が 医療法人徳洲会 東京西徳洲会病院 関節外科センター長 スポーツリハビリテーションセンター長 困難になります P.8 図 11 Roels の分類 ジャンパー膝に対する治療でよい成績をあげ

1 ジャンパー膝を治す ジャンパー膝の分類に基づく 診断と治療 森戸俊行 し 日常生活においても歩行や階段昇降が 医療法人徳洲会 東京西徳洲会病院 関節外科センター長 スポーツリハビリテーションセンター長 困難になります P.8 図 11 Roels の分類 ジャンパー膝に対する治療でよい成績をあげ December Special ジャンパー膝を治す 1 P.4 2 P.9 3 P.15 P.19 1 ジャンパー膝を治す ジャンパー膝の分類に基づく 診断と治療 森戸俊行 し 日常生活においても歩行や階段昇降が 医療法人徳洲会 東京西徳洲会病院 関節外科センター長 スポーツリハビリテーションセンター長 困難になります P.8 図 11 Roels の分類 ジャンパー膝に対する治療でよい成績をあげ

More information

はじめに 児童の足部におけるアライメント不良は 衝撃緩衝機能と足部安定性の両側面の低下をもたらし 足底筋膜やアキレス腱への多大なストレスを与え その結果 損傷を引き起こす要因となり得る 特に過回内足による足部アーチの低下に着目し 足部アーチや踵骨傾斜角度を評価することは 踵部損傷の要因を検討する際に

はじめに 児童の足部におけるアライメント不良は 衝撃緩衝機能と足部安定性の両側面の低下をもたらし 足底筋膜やアキレス腱への多大なストレスを与え その結果 損傷を引き起こす要因となり得る 特に過回内足による足部アーチの低下に着目し 足部アーチや踵骨傾斜角度を評価することは 踵部損傷の要因を検討する際に 会員研究論文発表 児童の足部アライメント不良による踵部痛に対するアプローチ ~ 足底板治療とテーピング運動療法の比較検証 ~ 熊本県 野田裕也 はじめに 児童の足部におけるアライメント不良は 衝撃緩衝機能と足部安定性の両側面の低下をもたらし 足底筋膜やアキレス腱への多大なストレスを与え その結果 損傷を引き起こす要因となり得る 特に過回内足による足部アーチの低下に着目し 足部アーチや踵骨傾斜角度を評価することは

More information

結果 上記の運動の概念を得た 2010 年 10 月以降に治療を行った PIP 背側脱臼損傷 19 指のうち 6 指に ORIF を施行した 結果 PIP 関節伸展平均 -2 度 屈曲平均 96 度であった 考察 掌側板と側方支持機構や伸筋腱は吊り輪状に連結しており リンクした運動をしている PIP

結果 上記の運動の概念を得た 2010 年 10 月以降に治療を行った PIP 背側脱臼損傷 19 指のうち 6 指に ORIF を施行した 結果 PIP 関節伸展平均 -2 度 屈曲平均 96 度であった 考察 掌側板と側方支持機構や伸筋腱は吊り輪状に連結しており リンクした運動をしている PIP 主題 1. 指骨骨折の治療 T1-1. 手指基節骨 中手骨骨折のナックルキャストによる保存的早期運動療法小郡第一総合病院整形外科坂本相哲 土井一輝 服部泰典 はじめに 基節骨 中手骨骨折治療の重要点は 回旋変形をきたさないこと 関節拘縮 腱癒着を予防することである 観血的治療により骨折の解剖学的整復ができても 関節拘縮や腱癒着を生じると著明な機能障害が残存する 石黒らが発表したナックルキャストによる保存的早期運動療法はこれらの問題を回避することができ

More information

参加者へのお知らせ 日程 : 9 月 20 日 ( 日 ) 受付 10:00~10:40 9 月 21 日 ( 月 ) 受付 9:15~ 9:45 参加費 : 会員 3000 円非会員 5000 円 学生会員無料 学生非会員 2000 円 注意事項 会員の方は当日までに会員番号を確認しておいてくださ

参加者へのお知らせ 日程 : 9 月 20 日 ( 日 ) 受付 10:00~10:40 9 月 21 日 ( 月 ) 受付 9:15~ 9:45 参加費 : 会員 3000 円非会員 5000 円 学生会員無料 学生非会員 2000 円 注意事項 会員の方は当日までに会員番号を確認しておいてくださ 第 24 回 整形外科リハビリテーション学会学術集会 抄録集 会期 :2015 年 9 月 20 日 ( 日 )~21 日 ( 月 ) 会場 : 東別院会館東別院ホール ( 愛知県名古屋市中区橘 2-8-45) http://www.ohigashi.net/annai/ 052-331-9576 大会長 : 林典雄 中部学院大学看護リハビリテーション学部理学療法学科 準備委員長 : 鵜飼建志中部学院大学

More information

小児大腿骨骨幹部骨折

小児大腿骨骨幹部骨折 小児大腿骨骨幹部骨折 担当入船秀仁 はじめに 大腿骨骨幹部骨折は整形外科医が扱う小児外傷のうちでメジャーなものである そのほとんどは治癒にさほど期間を要しないが 保存的な治療では思いのほか合併症が多く 長期入院に伴う費用も問題となっている ( ここは欧米と日本では異なる ) それ故に推奨されている様々な保存的治療法に対して再考が起こってきた Hip Spica cast は 6 歳未満の小児に対しては非常に有用な治療法である

More information

会員アンケート調査による検討 岩手県会員へのアンケート調査 ( スクリーニング ) 及び聞き取り調査を行った アンケート調査は会員 145 名中 臨研メンバーを除く1 38 名を対象に行った その結果回答 7 名 回答率 5.07% であった 残念な結果ではあるが 回答いただいた会員には敬意を表する

会員アンケート調査による検討 岩手県会員へのアンケート調査 ( スクリーニング ) 及び聞き取り調査を行った アンケート調査は会員 145 名中 臨研メンバーを除く1 38 名を対象に行った その結果回答 7 名 回答率 5.07% であった 残念な結果ではあるが 回答いただいた会員には敬意を表する 橈骨遠位端骨折に於ける整復 固定 後療法の比較検討 岩手県小原政幸臨床整復研究会 ( 間橋淑宏薄衣史紀小山田徹男田頭一志佐々木航佐藤信佐藤直樹 ) 初めに 私たち柔道整復師を訪れる骨折患者は年々減少傾向にある 種々の原因が考えられるが骨折を扱えない柔道整復師が多く存在することも大きな原因の一つであろう 骨折 = 接骨院であった時代の先人の技術を科学的に解明し理論的に整理する事で柔道整復師一人一人が知識と技術を習得し患者の信頼を得

More information

δ

δ Ⅹ 下肢 ( 下肢及び足指 ) の障害 1 障害の等級及び程度 (1) 下肢 ( 下肢及び足指 ) の障害について 省令別表第二に定める障害は次のと おりである ( 第 10 次改正 一部 ) ア下肢の障害 ( ァ ) 欠損障害 ( 系列区分 26 30) 第 1 級第 7 号両下肢をひざ関節以上で失ったもの第 2 級第 6 号両下肢を足関節以上で失ったもの第 4 級第 5 号 1 下肢をひざ関節以上で失ったもの第

More information

方向の3 成分を全て合成したもので 対象の体重で除して標準化 (% 体重 ) した 表 1を見ると 体格指数 BMI では変形無しと初期では差はなく 中高等度で高かった しかし 体脂肪率では変形の度合が増加するにつれて高くなっていた この結果から身長と体重だけで評価できる体格指数 BMI では膝 O

方向の3 成分を全て合成したもので 対象の体重で除して標準化 (% 体重 ) した 表 1を見ると 体格指数 BMI では変形無しと初期では差はなく 中高等度で高かった しかし 体脂肪率では変形の度合が増加するにつれて高くなっていた この結果から身長と体重だけで評価できる体格指数 BMI では膝 O 新潟県健康づくり スポーツ医科学センター 動作分析事業の分析例 診療及び健康運動指導 研究編 1 変形性膝関節症患者の歩行分析 ~ 床反力の検討 ~ 変形性膝関節症 ( 膝 OA) は 膝関節面上の軟骨がすり減り 関節面が変形する疾患である 関節面の変形が進行するにつれて痛みが強まり 立ち座りや歩行等の生活動作に支障が生じる 日本国内における膝 OA の人口はX 線による診断でも 1,700 万人

More information

膝関節鏡

膝関節鏡 当院での 肩痛に対する治療 関西電力病院整形外科 三宅孝宏 肩の解剖 鎖骨 肩峰 肩鎖関節 肩甲骨 肩関節 三角筋 上腕骨 腱板 腱板とは 腱板は肩甲下筋 棘上筋 棘下筋 小円筋 4 つの筋腱で構成されます 2 1 2 3 上腕二頭筋長頭 (LHB) 4 前から 後ろから 1 肩甲下筋 (SSC) 作用 内旋 2 棘上筋 (SSP) 作用初期の外転 3 棘下筋 (ISP) 作用 外旋 4 小円筋 (TM)

More information

表紙・目次.indd

表紙・目次.indd MP 関節屈曲位ギプス固定による手指屈曲力への影響 MP 関節屈曲位ギプス固定による手指屈曲力への影響 福祉社会デザイン研究科ヒューマンデザイン専攻博士前期課程 2 年 渕ノ上真太郎 福祉社会デザイン研究科ヒューマンデザイン専攻博士前期課程 2 年 布施沙由理 福祉社会デザイン研究科ヒューマンデザイン専攻博士前期課程 1 年 岩合 昭直 要旨 日常の柔道整復の施術において手の骨折に遭遇する機会は多い

More information

関節リウマチ関節症関節炎 ( 肘機能スコア参考 参照 ) カルテNo. I. 疼痛 (3 ) 患者名 : 男女 歳 疾患名 ( 右左 ) 3 25 合併症 : 軽度 2 術 名 : 中等度 高度 手術年月日 年 月 日 利き手 : 右左 II. 機能 (2 ) [A]+[B] 日常作に

関節リウマチ関節症関節炎 ( 肘機能スコア参考 参照 ) カルテNo. I. 疼痛 (3 ) 患者名 : 男女 歳 疾患名 ( 右左 ) 3 25 合併症 : 軽度 2 術 名 : 中等度 高度 手術年月日 年 月 日 利き手 : 右左 II. 機能 (2 ) [A]+[B] 日常作に 日本整形外科学会 - 日本肘関節学会 参考 肘機能スコア I 疼痛判定基準 (3 ) 以下の 3 項の最低で評価 ( ) 疼 痛 日常生活の支障 疼痛対策の有無 ( 自発運痛 ) ( 鎮痛剤ど ) 3 25 時々 軽度 2 常 時 中等度高度 15 1 5 常常常常 時時時時 作によってあり全ての作時にありかりあり肘をかろうじて使用 時々必要常に必要常に必要常に必要 II 日常作簡便法 (12 )

More information

原著論文 肩関節屈曲による交互滑車運動器使用時における肩甲骨の動きからみた肩甲上腕リズムの検討 寒川貴雄 (RPT) 1) 成末友祐 (RPT) 2) 新枝誠人 (RPT) 1) 原田貴志 (RPT) 1) 澤近知代 (RPT) 3) Key Word 交互滑車運動器 肩関節屈曲 肩甲骨の動き 肩甲

原著論文 肩関節屈曲による交互滑車運動器使用時における肩甲骨の動きからみた肩甲上腕リズムの検討 寒川貴雄 (RPT) 1) 成末友祐 (RPT) 2) 新枝誠人 (RPT) 1) 原田貴志 (RPT) 1) 澤近知代 (RPT) 3) Key Word 交互滑車運動器 肩関節屈曲 肩甲骨の動き 肩甲 原著論文 肩関節屈曲による交互滑車運動器使用時における肩甲骨の動きからみた肩甲上腕リズムの検討 寒川貴雄 (RPT) 1) 成末友祐 (RPT) 2) 新枝誠人 (RPT) 1) 原田貴志 (RPT) 1) 澤近知代 (RPT) 3) Key Word 交互滑車運動器 肩関節屈曲 肩甲骨の動き 肩甲上腕リズム 要旨 本研究の目的は, 上肢の交互滑車運動器 ( 以下, 上肢プーリー ) 使用時の肩甲骨の動きからみた肩甲上腕リズムへの影響について調査し,

More information

のモチベーションを上げ またボールを使用することによって 指導者の理解も得られやすいのではないかと考えています 実施中は必ず 2 人 1 組になって パートナーがジャンプ着地のアライメントをチェックし 不良な場合は 膝が内側に入っているよ! と指摘し うまくいっている場合は よくできているよ! とフ

のモチベーションを上げ またボールを使用することによって 指導者の理解も得られやすいのではないかと考えています 実施中は必ず 2 人 1 組になって パートナーがジャンプ着地のアライメントをチェックし 不良な場合は 膝が内側に入っているよ! と指摘し うまくいっている場合は よくできているよ! とフ 4 大見頼一 スポーツ傷害予防チームリーダー 日本鋼管病院リハビリテーシ ョン科理学療法士 保健医療学修士 これまでの解説を踏まえ 今回はトレーニングをどのように行うかについて 写真を使いながら説明していく ンに考えております 前回は 予防トレーニングのポイ よって予防トレーニングの目的 ントについて解説したので 今回か は 1 正しいジャンプ着地動作の習 らはいよいよトレーニングの実際に 得 2

More information

検査ハンドブック

検査ハンドブック エビデンス 診察手順 1 第 8 章と趾の病態 C H A P T E R 8 と趾の病態 趾 診察手順 問 診 既往歴 現病歴 視 診 機能評価 の一般的視診の一般的分類 Feiss 線距骨下関節中間位におけるの位置の評価 趾の視診趾の位置第 1 趾の位置 内側を構成する組織の視診内側縦アーチ 外側を構成する組織の視診第 5 中骨 背の視診長趾伸筋腱 底の視診底腱膜踵骨内側結節仮骨 水泡形成 後部の視診アキレス腱踵骨踵骨後方外骨腫と踵のアライメントの視診距骨下関節中間位の評価

More information

第3回 筋系

第3回 筋系 第 3 回筋系 日紫喜光良 医学概論 2014.5.13 1 概要 1 筋収縮の機構 2 筋収縮から運動へ 人体の各関節はどのような動きができるか? 3 全身の筋 筋群とおおまかな場所 どのような運動をおこなうか 個々の筋と起始 停止 ( どの骨のどこからどの骨のどこへ ) 4 筋疾患 2 筋組織 図 3-27 3 筋 ( 骨格筋 ) の構造 筋膜 結合組織 神経の末端 筋線維 :1 つの細胞 筋原線維

More information

Ⅰはじめに が膝関節を強く内旋したときに 近位脛骨の前外側部に剥離骨折が常在すること 年 P S またこの部位に真珠のような光沢を持つ線維束が付着していることを報告したそれ以来 この線維束は m m m m と様々な名称でよばれてきた しかしながら この線維束が恒常的な構造であるかどうかについて長い

Ⅰはじめに が膝関節を強く内旋したときに 近位脛骨の前外側部に剥離骨折が常在すること 年 P S またこの部位に真珠のような光沢を持つ線維束が付着していることを報告したそれ以来 この線維束は m m m m と様々な名称でよばれてきた しかしながら この線維束が恒常的な構造であるかどうかについて長い 日本人における膝前外側靭帯について 勝木 員子 野田 哲由 藤枝 弘樹 佐々木 宏 了德寺大学 健康科学部理学療法学科 了德寺大学 健康科学部整復医療 トレーナー学科 東京女子医科大学 医学部解剖学教室 了德寺大学 健康科学部医学教育センター 要旨 P S が膝関節の前外側に真珠のような光沢を持つ線維束が存在することを 年に報告した そ れ 以 来 こ の 線 維 束 は m m m m m などと様々な名称でよばれ

More information

<8FE18A5192F B892E786C73>

<8FE18A5192F B892E786C73> 身体障害者手帳における 視覚障害 視力の良い方の眼の視力が 0.01 以下のもの 1 視力の良い方の眼の視力が 0.02 以上 0.03 以下のもの 2 視力の良い方の眼の視力が 0.04 かつ他方の眼の視力が手動弁以下のもの 3 周辺視野角度 (Ⅰ/4 視標による 以下同じ ) の総和が左右眼それぞれ 80 度以下かつ両眼中心視野角度 (Ⅰ/2 視標による 以下同じ ) が 28 度以下のもの 4

More information

姿勢

姿勢 姿勢と運動 羽島市民病院リハビリテーション科 舟木一夫 平成 19 年国民生活基礎調査の概況自覚症状の状況 病気やけが等で自覚症状のある者 ( 有訴者 ) は人口 1 千人当たり 327.6 人 有訴者率 ( 人口千対 ) を性別にみると 男 289.6 女 363. 2 で女性が高い 隼齢階級別にみると 5~14 歳 の 206.6 人が最も低く 年齢階級が高くなるに従って上昇し 75~84 歳では

More information

保存療法に抵抗する上腕骨内側上顆炎に対し手術療法を行った 3 例 表 1 症例のまとめ 症例 No 手術時年齢 患側 ( 利き腕 ) 右 ( 右 ) 両側 ( 右 ) 右 ( 右 ) 職業雑貨販売郵便局員運送業 スポーツ活動ゴルフ野球水泳 既往歴 高血圧症高脂血症 高

保存療法に抵抗する上腕骨内側上顆炎に対し手術療法を行った 3 例 表 1 症例のまとめ 症例 No 手術時年齢 患側 ( 利き腕 ) 右 ( 右 ) 両側 ( 右 ) 右 ( 右 ) 職業雑貨販売郵便局員運送業 スポーツ活動ゴルフ野球水泳 既往歴 高血圧症高脂血症 高 日本肘関節学会雑誌 22(2)2015 保存療法に抵抗する上腕骨内側上顆炎に対し手術療法を行った 3 例 齋藤豊岩堀裕介梶田幸宏村松由崇 愛知医科大学整形外科 Surgical Treatment for Refractory Medial Epicondylitis: A Report of Three Cases Yutaka Saito Yusuke Iwahori Yukihiro Kajita

More information

Ⅰ はじめに 臨床実習において 座位での膝関節伸展筋力の測定および筋力増強訓練を行っ た際に 体幹を後方に傾ける現象を体験した Helen ら1 によると 膝関節伸展 の徒手筋力測定法は 座位で患者の両手は身体の両脇に検査台の上に置き安定を はかるか あるいは台の縁をつかませる また 膝関節屈筋群の

Ⅰ はじめに 臨床実習において 座位での膝関節伸展筋力の測定および筋力増強訓練を行っ た際に 体幹を後方に傾ける現象を体験した Helen ら1 によると 膝関節伸展 の徒手筋力測定法は 座位で患者の両手は身体の両脇に検査台の上に置き安定を はかるか あるいは台の縁をつかませる また 膝関節屈筋群の 股関節角度の違いが膝関節屈曲 伸展の筋力に及ぼす影響 網野 友裕 板谷 一樹 大嶽 彩乃 小瀬古裕也 德永 卓也 冨田 健広 目 Ⅰ はじめに 次 Ⅱ 対象と方法 98 98 Ⅲ 結果 99 Ⅳ 考察 101 97 Ⅰ はじめに 臨床実習において 座位での膝関節伸展筋力の測定および筋力増強訓練を行っ た際に 体幹を後方に傾ける現象を体験した Helen ら1 によると 膝関節伸展 の徒手筋力測定法は

More information

平成28年9月 日

平成28年9月 日 関係各位 平成 29 年 2 月 22 日 取手 龍ケ崎ブロック理学療法士の会 鈴木猛 平成 28 年度茨城県理学療法士会主催新人症例検討会 / 取手 龍ヶ崎ブロック症例検討会 ~ 開催案内 ~ 主催 : 公益社団法人茨城県理学療法士会取手 龍ヶ崎ブロック理学療法士の会日時 : 平成 28 年 3 月 18 日 ( 土曜日 ) 14 : 00 ~ 17 : 30 会場 : 茨城県立医療大学 141

More information

2. 方法生物学的製剤投与を受ける RA 患者 3 名に下肢のリウマチ体操を実施前評価時に指導した. また次回来院する 4 週間後まで 1 日 1 回疼痛の生じない範囲で行うよう注意を行った. リウマチ体操実施前と実施 1 か月後の両時点において圧痛関節数, 腫脹関節数,CRP, 疼痛 Visual

2. 方法生物学的製剤投与を受ける RA 患者 3 名に下肢のリウマチ体操を実施前評価時に指導した. また次回来院する 4 週間後まで 1 日 1 回疼痛の生じない範囲で行うよう注意を行った. リウマチ体操実施前と実施 1 か月後の両時点において圧痛関節数, 腫脹関節数,CRP, 疼痛 Visual 生物学的製剤治療を実施する関節リウマチ患者に対する 下肢のリウマチ体操の併用について 堤智妃呂 米良隼紀要旨本研究では,A 病院リウマチ 膠原病内科受診中の関節リウマチ患者 3 名を対象に生物学的製剤投与を実施する患者に下肢のリウマチ体操を実施し, 生物学的製剤投与中のリウマチ患者に対するリハビリテーションの有効性について検討した. 自宅にて 1 か月間,1 日 1 回リウマチ体操を行ってもらい,

More information

untitled

untitled 表2 3 その他 育児中の場合など子どもを抱いたりするときは 手 や足に負担がかからず重さがかからないように工夫し てもらうようにおすすめします 乳がんの方の場合 非手術側で乳幼児を抱きながら座って支えるというよ うな方法です 仕事で長時間立位をとる場合は 筋を動かすことで 筋のポンプ作用を使えるような軽い体操を指導してい ます また重いものを持つ場合は小分けにして持つよ うにします 筋のポンプ作用を利用したリンパ液還流の促進

More information

原因は不明ですが 女性に多く 手首の骨折後や重労働を行う人に多く見られます 治療は安静や飲み薬で経過を見ますが しびれが良くならない場合 当科では 小さな傷で神 経の圧迫をとる手術を行っており 傷は 3 ヶ月ぐらい経過するとほとんど目立ちません 手術 時間は約 30 分程度ですが 抜糸するのに約 1

原因は不明ですが 女性に多く 手首の骨折後や重労働を行う人に多く見られます 治療は安静や飲み薬で経過を見ますが しびれが良くならない場合 当科では 小さな傷で神 経の圧迫をとる手術を行っており 傷は 3 ヶ月ぐらい経過するとほとんど目立ちません 手術 時間は約 30 分程度ですが 抜糸するのに約 1 疾患について 1.母指 CM 関節症 CM 関節 指の付け根の関節 この病気は 物をつまむ時やビンの蓋を開ける時など 親指に力を必要とする動作で痛みが出 ます 進行すると親指が開きにくくなり 関節の変形は外見からも分かるようになります 病気の起こる原因として親指のCM関節はよく動く関節であり 5 本の指の中で最も良く使う 指のためゆるみが生じやすく そのため関節の軟骨がすりへっておこると言われています

More information