~ 米国における最近のニュース ~ One Mind for Research の設立とバイデン副大統領のスピーチ 2011 年 5 月 25 日 One Mind for Research 会議にてバイデン副大統領スピーチ 50 年前にケネディ大統領が宇宙への挑戦について演説したことに関係付けて

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1 資料 脳科学総合研究センター RIKEN Brain Science Institute (BSI) 1

2 ~ 米国における最近のニュース ~ One Mind for Research の設立とバイデン副大統領のスピーチ 2011 年 5 月 25 日 One Mind for Research 会議にてバイデン副大統領スピーチ 50 年前にケネディ大統領が宇宙への挑戦について演説したことに関係付けて Inner Space である脳の可能性の解明と研究の必要性を強調し One Mind for Research への支持を表明した *One Mind for Research についてパトリックケネディ前下院議員 ( ケネディ元大統領の甥 ) が中心となって設立脳機能の解明と神経疾患 PTSD の減少を目指す コミッティーメンバー Steven E. Hyman, MD Provost, Harvard University Richard Hodes, MD Director, NIA Thomas Insel, MD Director, NIMH Story Landis, PhD Director, NINDS Nora Volkow, MD Director, NIDA Susan Amara, PhD, Chair President, Society for Neuroscience, University of Pittsburgh 他米国内大学等関係者 2

3 脳科学総合研究センター (BSI) の概要 1. 設立年月平成 9 年 10 月 2. 設立の目的日本における脳科学研究の中核的研究拠点として 理化学研究所に設置 3. 予算額 83.6 億円 ( 平成 23 年度予算 ) 4. センター長利根川進 ( 平成 21 年 4 月 1 日 ~) 人件費 施設維持費 実験動物維持費等を含む 5. 人員数 403 人 ( 平成 23 年 4 月 1 日現在 ) うち外国人研究者等が約 16%(63 人 ) 3

4 設立の趣旨 脳神経科学研究の中核的研究機関 ( 日本における国際的拠点 ): 戦略的研究 ( ミッション ) 基礎研究 国等における検討 平成 8 年 4 月日本学術会議 脳研究の推進について ( 勧告 ) 平成 8 年 6 月 平成 9 年 3 月 平成 9 年 5 月 科学技術庁脳科学の推進に関する研究会 脳科学の時代 文部省学術審議会 大学等における脳研究の推進について 科学技術会議脳科学委員会決定 脳に関する研究開発についての長期的な考え方 ( 脳を知る 脳を守る 脳を創るの 3 領域 ) 平成 14 年 6 月文部科学省科学技術 学術審議会 ライフサイエンスに関する研究開発の推進方策について ( 脳を育む領域を追加 ) 平成 19 年 5 月脳科学研究の推進に関する懇談会 脳科学研究ルネッサンス - 新たな発展に向けた推進戦略の提言 -( 脳を創る領域から脳に学ぶ領域へ ) 平成 21 年 6 月長期的展望に立つ脳科学研究の基本的構想及び推進方策について ( 第 1 次答申 ) 4

5 利根川センター長による BSI 運営のヴィジョン 目的 : BSI における研究の質を高め そしてさらには 我が国及び海外の脳科学研究に貢献する 方法 : 1. 世界第一級の研究者の確保 2. 傑出した可能性を持つ若手 PIを採用し 強力に支援 3. 運営体制の合理化 4. 理研の他のセンターや日本の主要な大学との研究協力の促進 5. 海外の主要な脳研究機関との共同研究の続行 5

6 組織 ( 平成 23 年 5 月 1 日現在 ) 理事長 和光研究所長 センター長利根川進 副センター長田中啓治 岡本仁 宮脇敦史 大河内眞 特別顧問伊藤正男 甘利俊一 アドバイザリー カウンシル 心と知性への挑戦コア (9 チーム, 2 ユニット ) 回路機能メカニズムコア (15 チーム, 4 ユニット ) 疾患メカニズムコア (12 チーム, 2 ユニット ) 先端基盤技術研究コア (8 チーム ) 田中啓治 岡本仁 加藤忠史 宮脇敦史 合計 52 研究室 理研 - 慶大連携研究チーム 情動情報連携研究チーム 研究基盤センター 板倉智敏 理研 BSI- オリンパス連携センター (BOCC) H19.6~ 理研 BSI- トヨタ連携センター (BTCC) H19.11~ 情報センター 神経情報基盤センター (INCF 日本ノード ) H17.4~ ナショナルハ イオリソースセンター ( ゼブラフィッシュ ) 脳科学研究推進部 FIRST 研究支援機関 6

7 運営の特徴 Ⅰ 国際性 研究員 テクニカルスタッフの 15%(51 名 ) ラボヘッドの 21%(11 名 ) が外国籍 外国人研究者への充実したサポート体制 会議使用言語 公的文書の英語化 ヘルプデスクの設置 構内託児施設への優先入所 構内住宅の整備 日本人研究者のメンタリティー改革 オープンラボ設置 公用語は英語と日本語 研究者間の交流を推進 (Brain Lunch, Post doc Lunch) 7 7

8 運営の特徴 Ⅱ ターンオーバー 研究室の終了 ( 設立 ~ 現在 ) 26 ( 今後 2 年以内に ) 14 チーム ( ユニット ) を終了 チーム ( ユニット ) を終了予定 人材の輩出 平成 22 年度は 研究者 67 人を大学 研究機関等へ輩出 ( 過去 4 年間で国内大学の教授職 7 名 准教授 11 名 海外大学 Professor 3 名 Assistant Professor 5 人 ) BSI 任期制研究系職員の過去 3 年間の転出先状況 ( 平成 22 年 3 月時点 ) 若手研究者のチームリーダーへの抜擢 ( 平成 21 年度 ~) 世界の第一線で活躍する若手研究者をリクルートし PI に抜擢 村山正宜チームリーダー (32 歳 ) 行動生理学研究チーム ( ベルン大学から平成 22 年 1 月 ~) 風間北斗チームリーダー (32 歳 ) 知覚神経回路機構研究チーム ( ハーバード大学から平成 22 年 6 月 ~) 豊泉太郎チームリーダー (32 歳 ) 神経適応理論研究チーム ( 理研から平成 23 年 4 月 ~) Joshua Johansen チームリーダー (38 歳 ) (New York Universityから平成 23 年 10 月 ~( 予定 8 )) 8

9 運営の特徴 Ⅲ 研究者の育成 1. リトリートの開催 : 年 1 回分野を超えた交流 2. 脳科学トレーニングプログラム : 年 36 回 ディスカッション重視の少数精鋭プログラム 3. BSI セミナーシリーズの開催 :10 回各国の著名な研究者を招聘 4. サマープログラムの開催 : 年 1 回 修了生 519 人 (51 カ国 うち国内 88 人 )/2,077 人応募者 5. ブレインランチ 昼休みに行う若手研究者による発表 9

10 運営の特徴 Ⅳ 産業界との緊密な連携交流 産業界連携センターの設置 理研 BSI オリンパス連携センター ( 平成 19 年 6 月設置 ) 最先端のバイオイメージング装置を備えた共同研究開発拠点を整備 理研は研究者と技術者が行き交う研究 開発のための 活動の場 を提供 オリンパスは最先端の光学機器の設置 技術者の派遣等を実施 技術開発 研究支援 利用普及 技術移転 ( 教育 訓練 ) を柱に活動を実施 理研 BSI トヨタ連携センター ( 平成 19 年 11 月設置 ) こころ 知能 機械系における脳科学と技術の統合 を目指す ニューロドライビング ニューロロボティクス 脳と健康 の研究領域に取り組む 脳の機構の解明による新たな技術の実現を通して 社会に貢献する 思考操作型電動車椅子 の開発に成功 思考操作型電動車椅子 将棋プロジェクトの推進 プロ棋士が詰め将棋及び必至問題を見て 1 秒以内に直観的に次の手を答えたときに活動が高まった大脳基底核 富士通 ( 株 ) ( 株 ) 富士通研究所との共同研究 ( 社 ) 日本将棋連盟の協力により実施 将棋プロ棋士の脳から直観思考のメカニズムを解明するプロジェクトを実施 直観的思考に係るプロ棋士の脳の活動では 習慣記憶に重要な働きをする大脳基底核に活動があることを解明 人間型コンピューター開発の知見確立を目標 積極的な共同研究の実施 27 の民間企業と共同研究契約を締結 羽生善治名人も実験に参加 10

11 INCF Japan Node ニューロインフォマティクス国際統合機構 (International Neuroinformatics Coordinating Facility:INCF) の日本における窓口 ニューロインフォマティクスの研究促進と国際協力の拠点 国内の脳科学研究機関と連携した脳科学に関するデータベースの構築 運用 データベースやニューロインフォマティクス情報を提供するポータルサイトの運用 11

12 成果 (1) 研究成果 (1) 臨機応変な行動を生みだす前頭連合野の 領域ごとの役割を初めて解明 (Science 09) 前頭連合野でおこる複雑な行動制御を複数の要素に分けることに成功し 領域ごとに機能が異なることを明らかにした 前頭連合野の機能障害による神経疾患のメカニズム解明への手掛かりとなりうる 規則の作業記憶 規則の価値の素早い変更 サルに道具使用法を訓練後 知性に関連する大脳皮質で膨張を示す信号を発見 (PNAS 09) ヒトに至る霊長類進化の過程での拡大に対応する脳部位を 実験的に短期間で膨張させることに成功した 心と知性の進化メカニズムを探る研究手段を得た 膨張した部位 ( 黄色 ) プロ棋士の直観は 尾状核を通る神経回路に導かれることを発見 (Science 11) 将棋のプロ棋士が瞬時に盤面の駒組を認識した後 次の一手を直観的に導き出すときの脳活動を機能的磁気共鳴画像 (fmri) で測定し アマチュアにはないプロ棋士特有の直観的思考回路の存在を実験的に示すことに初めて成功した 運動の指令を出す時の 大脳皮質のそれぞれの神経細胞の役割分担を初めて解明 (Nature Neuroscience 09) これまで困難だった 運動中の動物から 細胞種を同定して神経活動を測定する技術を開発し 脳が運動を生みだす際の細胞の役割分担を明らかにした 脳損傷後のリハビリ法の改良や ブレイン マシーン インターフェイス (BMI) の開発への応用が期待される 12

13 成果 (2) 研究成果 (2) 自閉症原因遺伝子 Shankの機能を解明 シナプス機能の異常が自閉症を引き起こすことを裏付ける (Cell 09) Shank と Homer の 2 つのタンパク質が神経細胞どうしのつなぎ目 ( シナプス ) の正常な骨格を作り 神経信号の正常な伝達に働くことを発見した Shank の異常が原因の自閉症に限らず 自閉症の一般的な治療法の確立の手掛かりが期待される 進化的に保存された恐怖反応を制御する仕組みを解明 (Nature Neuroscience 10) モデル動物のゼブラフィッシュを用いて 脊椎動物に共通して保存されている 手綱核 ( たづなかく ) と呼ばれる脳部分が 過去の恐怖経験に基づく行動の選択に重要な役割を果たしていることを発見した すくみ行動 手綱核外側亜核 逃避様行動 脚間核外側 恐怖反応の選択に重要 ( すくみ行動 / 逃避様行動 ) 背側被蓋部 脳内マリファナ類似物質が 脳発達に重要なことを発見 (Neuron 10) 脳内に存在するマリファナ類似物質である内因性カンナビノイドが 脳の抑制性シナプスの機能発達に重要な役割をもっていることを発見した 生後 3 週ごろ 高頻度入力 正常視覚体験 エンドカンナビノイド (ecb) 受容体内因性エンドカンナビノイドシナプス長期抑圧誘発 生後 3 週以後 GABA シナプス成熟 本能や情動行動にかかわる視床下部の遺伝子データベースを作成 (Nature Neuroscience 10) 動物の情動や行動に深くかかわる視床下部について マウスを使った遺伝子発現解析を行い どの時期に どの部位で どんな遺伝子が発現しているかを網羅的に同定し 遺伝子データベースを作成した 13

14 成果 (3) 研究成果 (3) プリオン病の感染力の強さが プリオンタンパク質が凝集する過程によって決まる可能性を示唆 (Nature Chemical Biology 10) 酵母プリオンを用いて 感染力の強いプリオン凝集体は オリゴマーを介する特別な過程で凝集して作られることを解明した プリオン病を含む多くの神経変性疾患の治療法の開発が期待される 4 37 困難とされるハンチントン病の治療に 新しい遺伝子治療法によってモデルマウスで成功 (Nature Biotechnology 10) 蓄積する異常タンパク質を細胞内で分解させる新しい遺伝子治療法を開発し モデルマウスで治療に成功した 他の神経変性疾患にも応用可能であり 遺伝子治療の新たな方向性を示した 異常タンパク質が分解される様子 ( 下段 ) 再生阻害因子が神経細胞の突起をはねのける仕組みを発見 (Neuron 10) 神経回路の再生を妨げる分子の作用機序を解析し これらの再生阻害因子が神経突起の形質膜の取り組みを促進し 神経突起をはねのけることを世界で初めて発見した 誘引性ガイダンス分子 エキソサイトーシス 反発性ガイダンス分子 エンドサイトーシス 細胞のストレス応答機構の分子メカニズムを解明 (Neuron 10) 細胞内カルシウム濃度を調節するたんぱく質 IP3 受容体が小胞体ストレスによって破壊され 神経細胞死を誘導することを世界で初めて発見した IP 3 R1 GRP78 細胞応答 Ca 2+ 通常状態 神経変性疾患 ( ハンチントン病など ) 細胞死 Ca 2+ 小胞体ストレス IP 3 R1 GRP78 14

15 CAPS2 が神経栄養因子 BDNF の分泌を増強し 脳回路を正常に発達させることを発見 (PNAS 10) 成果 (4) 研究成果 (4) 蛍光イメージング解析により 刺激を受けた神経細胞の分泌顆粒が放出する BDNF ( 脳由来神経栄養因子 ) の量が 分泌調節因子 CAPS2 の働きによって増強する動態を初めてとらえることに成功した 脳波で電動車いすをリアルタイム制御 - ブレイン マシン インタフェイス (BMI) の新しい脳信号処理技術を開発 - 頭皮や毛髪の上から 手足の運動をイメージした時の脳波を正確に測定し 遅れることわずか 0.1 秒で電動車いすを制御できるシステムを開発した 医療やリハビリテーションを中心とした広い分野で応用可能なブレイン マシン インタフェイス (BMI) システムとして 今後の発展が期待される 神経活動の 読み出し を生きた脳で実現した光遺伝学ツールを開発 (Nature Methods 10) 生きた脳内の神経細胞に生じる電位変化を検出する光センサーとなる電位感受性蛍光タンパク質を開発し 初めてマウスの脳の特定の部位に遺伝的に組み込み ヒゲ 1 本を刺激することで生じる脳の神経活動の様子をリアルタイムで画像化することに成功した 世界最高の検出感度をもつカルシウムイオンセンサー カメレオン -Nano を開発 (Nature Methods 10) 細胞内の極微量 (nm: ナノモーラ -) レベルのカルシウムイオン (Ca2+) のわずかな濃度変化を超高感度に検出することができる蛍光性 Ca2+ センサーを開発することに成功した カルシウムイオン動態の異常が関連する様々な疾病の原因究明や創薬スクリーニングへの応用が期待される 15

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