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1 霊長類の多能性幹細胞を用いた動物性集合胚作製の可能性について 資料 2-1 CIEA SINCE 1952 ( 財 ) 実験動物中央研究所慶應義塾大学先導研究センター佐々木えりか 1

2 なぜ霊長類の実験動物が必要なのか? 薬物代謝の相違 サリドマイドによる催奇形性 小型霊長類 マーモセット 病原体への感受性の相違 A 型肝炎 /EB/ 麻疹ウイルスなど (Poswillo et al., Nature 1972) (Gilbert, Dev Biol.) 発現遺伝子の相違 霊長類一次視覚野特異的遺伝子 (occ1) カニクイザル マーモセット マウス Yamamori T., Progress in Neurobiology,

3 実験動物としてのマーモセットの開発 発生工学的研究 配偶子 受精卵採取法体外受精 顕微受精配偶子 胚保存外来遺伝子導入 ES 細胞株樹立 ヒト疾患モデル 遺伝子改変モデル ハンチントン筋ジス ALS 研究ツールの開発 遺伝子発現ライブラリー CD シリーズモノクロ抗体ゲノム解析など 再生医療研究 ES 細胞の分化誘導 物理的モデル 脊髄損傷脳血管障害心筋梗塞 薬物投与モデル パーキンソン 先端医療 再生医療遺伝子治療医薬品開発 3 3

4 膵島移植に必要な細胞数 マウス 1 マーモセット 10~20 カニクイザル 200~1,000 ヒト 2,000~10,000 移植に必要な膵島数の割合 ( マウス =1) マウスでは実験的に移植が成功しても中大動物では国立国際医療研究センター研究所再現性がない場合が多い 4 霜田雅之先生より拝借

5 ( 百万年前 ) 旧世界ザルヒト上科 狭鼻類 ( 下目 ) ヒト科オランウータン科 : 真猿類 ( 亜目 ) テナガザル科 : チンパンジー ゴリラ オランウータン テナガザル 霊長目 新世界ザル広鼻類 ( 下目 ) オナガザル科 : マーモセット科 : オマキザル科 : カニクイザル コモンマーモセット ピグミーマーモセット アカゲザル アカテタマリン ニホンザル クチヒゲタマリン 原猿類 ( 亜目 ) ワオキツネザル スローロリス クモザル ヨザル リスザル 5

6 コモンマーモセット基本情報 英名 学名 分類 原産 common marmoset Callithrix jacchus 霊長目真猿亜目広鼻下目オマキザル科マーモセット亜科 ブラジル北東部 体重 g ( 成熟個体 ) 体長 cm ( 頭胴長 ) 身体特徴 染色体数 2n = 46 耳の脇の白い房毛, 長い尾後肢第 1 指のみ平爪, 他は鉤爪下顎の切歯が細長い 寿命 年 (20 年以上も ) 性成熟齢 妊娠期間 1.5 歳 日 1 回産子数 1-3 匹 (4 匹以上も ) 集団構成ファミリー ( 繁殖ペアと子 ) 父親 兄姉も子育てに参加 生態特徴 昼行性, 樹上生活性多彩な音声コミュニケーション縄張りを示すための臭い付け行動好奇心旺盛 6

7 実験動物の繁殖学的特性 マウスマーモセットマカクザル 性成熟 8 週 1 年 3~4 年 産仔数 / 回 6~8 匹 2~3 匹 1 頭 妊娠期間 20 日 145~148 日 175~180 日 分娩間隔 20~28 日 154~157 日 約 550 日一部は季節繁殖 年間産仔数 36~48 匹 4~6 匹 <1 匹 生涯分娩回数 5~6 産 20~30 産 10~12 産 生涯産仔数 ( 概算 ) 36~48 匹 40~80 匹 10~12 匹 7

8 Embryo Marmoset Phillips IR. The embryology of the common marmoset. Adv Anat Embryol Cell Biol. 1976;52(5):3-47. ) Fetus 8

9 コモンマーモセットの実験動物としての利点 トランスジェニック動物の作製が可能 霊長類で唯一ライン化可能な遺伝子改変動物が作製できる ヒトに近縁であり生物学的類似性が高い 代謝 生理学的 解剖学的特徴がヒトと非常に似ている ヒトのサイトカイン ホルモンが交差する繁殖効率が良い 性成熟まで約 1 年半と他の霊長類に比べ短い 性別 年齢 体重を揃えて繰り返し実験が可能小型で室内飼育や実験上の取り扱いが容易 比較的簡単なトレーニングで飼育 動物実験が可能 Bウイルス エボラ出血熱など人獣共通感染症がない 創薬研究において少量のコンパウンドで試験が可能 神経科学研究モデルとして注目 社会行動研究 特徴的音声コミュニケーション 自発運動量が多く 行動観察が比較的容易 マカクにおける高次脳機能と関連した行動学的手法を適用できる (Sasaki et al., Nature 2009) 9

10 どのような研究にマーモセットは用いられているか 研究領域 感染症 モデル 急性肝炎 マラリア プリオン ( 狂牛病 ) 病 デング SARS 脳神経科学 多発性硬化症 パーキンソン病 アルツハイマー 自閉症 薬理学 向精神薬剤開発 薬物安全性試験 創薬一般 行動学 心理学 生殖行動 ストレス 乳幼仔の成長 発達 育児行動 繁殖額 繁殖内分泌 発生工学 生殖腺の発生 発育 再生医学 その他 ES 細胞の分化誘導 脊髄損 心筋梗塞 脳梗塞 白血病 糖尿病 肝障害 ガン 加齢 肥満 10

11 霊長類の遺伝子改変動物作出の現状 レンチ前核注入胚盤胞注入核移植ウイルスベクター トランスジェニック標的遺伝子ノックアウトクローン 目的遺伝子改変の種類適した方法 効率の良い遺伝子導入トランスジェニックレンチウイルスベクター 大きい遺伝子の導入トランスジェニック前核注入 目的の遺伝子の 機能および発現の解析 標的遺伝子ノックイン ノックアウト 胚盤胞注入 体細胞核移植ゲノム編集 遺伝的背景の均一化クローン体細胞 受精卵核移植 11

12 霊長類のクローン技術 12

13 Biol Reprod 受精卵核移植胚の in vitro 発生率 (37%) 胚移植後の発生率 (2.6%) 移植胚の出生率 (6.9%) Meng et al. Biology of Reproduction 57, (1997) 13

14 Nature 体細胞核移植胚は胚盤胞へ発生可能 (16%) Byrne et al. Nature 450, (2007) より改変 14

15 ヒト体細胞核移植 ES 細胞樹立 Nature Cell % が胚盤胞へ発生 15

16 非ヒト霊長類における新たな胚作成技術 ~ ミトコンドリア置換 ~ Nature Tachibana et al. Nature 461, (2009)

17 トランスジェニック霊長類作製技術 17

18 トランスジェニック霊長類作製技術の開発 1 Science, PNAS, 2001 遺伝子は導入されていたが 産仔における遺伝子の発現は認められなかった 3 Nature, 2008 導入遺伝子は胎盤でのみ発現が認められた 4 Nature, 2009 導入遺伝子の発現が認められた個体は死んでしまった 導入遺伝子の発現が体細胞で認められ 次世代にも伝達した 18

19 5 PNAS, 2001 霊長類の遺伝子改変動物作製の問題点 マカク類において初めて導入遺伝子の発現が生体の体細胞で認められた 導入遺伝子の次世代への伝達は不明 技術的問題点 現時点では いずれもウイルスベクターによる遺伝子導入 8kb 以上の導入遺伝子を導入できない 標的遺伝子ノックアウト動物を作製できない 霊長類の場合 性成熟までに時間がかかるため 個体数を増やす事が難しい 霊長類の場合 寿命が長いため 発症までに時間がかかる (PD, アルツハイマーなど ) 19

20 霊長類におけるキメラ作製技術 20

21 霊長類の ES 細胞 ips 細胞の樹立 ES 細胞 1981 Mouse (Evans and Kaufman, Nature) 1995 Rhesus (Thomson et al., PNAS) 1996 Marmoset (Thomson et al., Biol Reprod) 1998 Human (Thomson et al., Science) 2001 Cynomologus monkey (Suemori et al., Dev Dyn) 2010 African green monkey (Shimozawa et al., Reproduction) ips 細胞 2006 Mouse (Takahashi et al.,cells) 2007 Human (Takahashi et al.,cells) 2008 Rhesus (Liu et al.,cell Stem Cells) 2010 Marmoset (Wu et al., Stem Cell Res) 2011 Pigtail Macaque 2012 Cynomologus monkey (Okahara-Narita et al., Primates) 2013 Baboon (Navara et al., Cell. Reprog,) Bonobo (Marchetto et al., Nature) Chimpanzee (Marchetto et al., Nature) 21

22 マーモセット ES/iPS 細胞樹立と in vitro 分化誘導 GFAP tubulin O4 Tyrosine Hydroxylase biii tubulin Hoechst 神経系細胞 マーモセット ES 細胞 造血系細胞 マーモセット ips 細胞 (Sasaki et al., Stem Cells, 2005) (Kurita et al., Stem Cells, 2006) (Chen et al., BBRC, 2008 ) (Tomioka et al., Genes to cells, 2010) 心筋細胞 22

23 Marmoset ACTB locus 7.7 kb WT BamHI Exon 1Exon 2 Exon 3 Exon 4 Exon 5 BamHI KI BamHI Probe 6.6 kb ( 相同領域 5 arm 2.4kb, 3 arm 5.1kb) Clone No WT,7.7kb KI,6.6kb loxp loxpv IRES2-EGFP2ANeo EcoRI BamHI (clone No.29) WT,7.7kb KI,6.6kb EGFP expression of the ACTB+/KI ES cell EcoRI/BamHI Shiozawa et al., Stem Cells Dev

24 胚盤胞 マウス 5.5 日胚 マウス 7.5 日胚 LIF, BMP4 Activin A, bfgf Activin A, bfgf 24 (Teaser et al. Nature 488: 2007 より引用 )

25 Cell Stem Cell Nature PNAS PNAS いずれも動物種でキメラ作製能は確認されていない 25

26 アカゲザルによるキメラ動物作出 26 Tachibana et al. Cell 148, (2012)

27 ゲノム編集技術を用いたノックアウトマーモセットの作製 標的に ZFN が結合 FokI が DNA を切断 DNA 修復開始 NHEJ によるエラー発生 非相同末端再結合 (Non-Homologous End-Joining: NHEJ) 変異遺伝子の完成 27

28 Cell 142, 2010 American Journal of Pathology 180, 2012 JST News より抜粋 腎臓は作られたが adult まで成長しない Sall family は脳 肢芽 心臓にも発現しており 脳機能の異常は キメラではレスキューされない 28

29 Cell 142,

30 胚盤胞補完法による臓器作出 動物 ips 細胞を用いた基礎検討が必要 ips 細胞 よりヒトに近い非ヒト霊長類の ES/iPS 細胞が基礎検討に有用 問題点 ips 細胞 マウス ラット以外の動物ではキメラが作出可能な ES/iPS は樹立されていない 胚盤胞 胚盤胞補完法 胚盤胞 非ヒト霊長類ではキメラ作出法が確立していない ヒト - 動物融合胚の倫理的是非 臓器欠損モデル ヒト-ブタキメラヒトiPS 由来臓器作出 30

31 PNAS 110,

32 32

33 非ヒト霊長類疾患モデルへのヒト多能性幹細胞由来の分化細胞の移植 脊髄損傷パーキンソン病 33

34 パーキンソンモデルサルの脳に ips 由来の NSC を allo graft および auto graft で移植 Allo graft では炎症反応が強いものの移植細胞は正着する 免疫抑制剤はあまり必要ないかも 34

35 大脳 小脳 脊髄 延髄 橋 中脳 間脳 パーキンソン病モデルは中脳 脊髄損傷は脊髄に ips 細胞 ES 細胞から分化誘導した神経幹細胞を移植する 35

36 まとめ トランスジェニック ノックアウト技術による霊長類の疾患モデル作製法は確立しつつある一方で 多能性幹細胞を用いたキメラ動物作製技術 体細胞核移植技術については 霊長類では個体は得られていない ゲノム編集技術はノックアウト霊長類を作製するためには有用な方法であるが より確実な標的遺伝子ノックアウト霊長類作製のためには キメラ形成能を持つ ナイーブ型多能性幹細胞の樹立が重要な課題となる 性成熟まで時間がかかる非ヒト霊長類では 今後 体細胞核移植技術による個体作製 多能性幹細胞からの配偶子形成技術が重要となっていく ( ヒトへの応用には十分な議論が必要 ) 霊長類を用いた動物性集合胚作製では 霊長類の多能性幹細胞をドナーとした異種間キメラの作出の可能性 作製された臓器の移植実験などから倫理面および感染症などに対する安全性の検討が必要 パーキンソン病 脊髄損傷など 運動機能障害に対する神経幹細胞移植の前臨床研究として霊長類モデルは有用性が高い 36

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